JP5298694B2 - クローラフレーム、これを備えた建設機械及びクローラフレームの製造方法 - Google Patents

クローラフレーム、これを備えた建設機械及びクローラフレームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に設けられるクローラ式走行体のクローラフレーム、これを備えた建設機械及びクローラフレームの製造方法に関する。
例えば、特許文献1に開示されるように、走行体のクローラフレームに一対のトラックフレームを有する建設機械が知られている。
図15は、従来のクローラフレームの構成を概略的に示す側面図である。図16は、図15の一部を拡大して示す側面図である。
各図に示すように、クローラフレーム101は、左右一対のトラックフレーム102(図では片側のもののみを示している)と、トラックフレーム102の前後の両端にそれぞれ設けられたハウジング取付板103、104と、これらハウジング取付板103、104にそれぞれ溶着されたモータハウジング105及びアイドラハウジング106とを備えている。モータハウジング105には、図外のモータ(及び駆動輪)が、アイドラハウジング106には、図外の遊動輪がそれぞれ内蔵される。
トラックフレーム102は、各ハウジング取付板103、104の間に設けられた連結材107を備えている。連結材107の前後両端面は、前記各ハウジング取付板103、104に対し突合せ溶接W1により固定されている。
特開平8−58643号公報
前記クローラフレーム101は、当該クローラフレーム101の前後両側に位置する図外のモータ(駆動輪)及び遊動輪を介して地面から垂直な方向の反力を受ける。この反力は、前記モータと遊動輪との間に位置する突合せ溶接W1に図16の矢印Y1で示すような上下方向の曲げ応力を生じさせる。
そして、従来のクローラフレーム101においては、連結材107とハウジング取付板103との間、及び連結材107とハウジング取付板104との間がそれぞれ連結材107の長手方向の一箇所(突合せ溶接W1)で固定されているため、前記曲げ応力は、突合せ溶接W1に集中し、連結材107とハウジング取付板103、104との間の接合強度を充分に確保するのが難しかった。
接合強度を確保するために、図16に示すように、連結材107の先端に開先を形成して不等脚溶接を行うことも考えられるが、不等脚溶接は作業性が悪い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、作業性を損なうことなくハウジング取付板と連結材との間の接合強度を充分に確保することができるクローラフレーム、これを備えた建設機械及びクローラフレームの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、建設機械の下部走行体に設けられ、駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームであって、前記モータを取り付けるためのモータ取付面を有するモータ取付板と、前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付面を有する遊動輪取付板と、前後方向に延びてモータ取付板と遊動輪取付板とを連結する連結材とを備え、前記モータ取付板、遊動輪取付板の少なくとも一方は、前記モータ取付面又は遊動輪取付面の反対側の面である背面側から前記連結材の前後の端部を前後方向に受入可能な空間を取り囲む接合面を有し、前記連結材は、前記接合面の内側の空間に挿入された前記連結材の端面と前記接合面との間に施された第1隅肉溶接と、前記連結材の途中部の側面と前記背面との間に施された第2隅肉溶接とによって、前記モータ取付板、遊動輪取付板の少なくとも一方に溶接され、前記接合面は、前記連結材の端部を挿入可能な孔の内側面からなり、前記第1隅肉溶接が施された前記連結材の端面は、前記孔内において前記モータ取付面又は前記遊動輪取付面よりも背面側に配置されていることを特徴とするクローラフレームを提供する。
本発明によれば、連結材がモータ取付板、遊動輪取付板の少なくとも一方に対し、連結材の長手方向における2箇所(第1及び第2隅肉溶接部)で溶接されているので、当該連結材と取付板との間に曲げ応力が生じた場合であっても、従来の構造と異なり、第1及び第2隅肉溶接部の2箇所に応力を分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、本発明によれば、連結材と取付板との接合強度を十分に確保することが可能となる。
また、本発明では、2箇所の隅肉溶接によって強度の向上を図ることができるので、従来のように不等脚溶接を行う場合と比較して作業性を損なうことなく接合強度を確保することが可能となる。
また、本発明では、前記接合面は、前記連結材の端部を挿入可能な孔の内側面からなる。
これにより、連結材の上下に配置される接合面によって連結材の上下方向への移動が規制される。したがって、本発明によれば、連結材と取付板との間に生じた上下の曲げ応力に伴う連結材の回動角度を小さく保持することができるので、前記第1及び第2隅肉溶接と相俟って前記曲げ応力に対抗するための強度を増大することが可能となる。
前記クローラフレームにおいて、前記接合面は、前記モータ取付板及び遊動輪取付板に設けられているとともに、前記連結材の前後両端部が前記第1隅肉溶接及び第2隅肉溶接によって前記両取付板に溶接されていることが好ましい。
この構成によれば、モータ取付板及び遊動輪取付板の双方との関係において連結材の接合強度を十分に確保することが可能となる。
前記クローラフレームにおいて、前記第1隅肉溶接及び第2隅肉溶接は、前記連結材と前記接合面及び前記背面との間に形成される隅部のうち、上下少なくとも一方の隅部を含む範囲に施されていることが好ましい。
この構成によれば、連結材と各取付板との間に生じる上下方向の曲げ応力に対抗する方向に第1及び第2隅肉溶接が機能することになるため、より有効に接合強度の向上を図ることが可能となる。
また、本発明は、一対のクローラフレームと、前記各クローラフレームの前後にそれぞれ保持されたモータ及び遊動輪とを有する下部走行体と、前記下部走行体上に搭載された上部体とを備え、前記各クローラフレームが上述したものであることを特徴とする建設機械を提供する。
さらに、本発明は、駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームを製造するための方法であって、前記モータを取り付けるためのモータ取付面を有するモータ取付板に対し、前記モータ取付面と反対側の面である背面側から当該モータ取付板に形成された接合面の内側の空間に、前記モータ取付板と前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付板とを連結する連結材の後端部を挿入する工程と、前記接合面の内側の空間に挿入された連結材の後端面と前記接合面との間に、前記モータ取付面側から隅肉溶接を施す工程と、前記連結材の途中部の側面と前記モータ取付板の背面との間に隅肉溶接を施す工程と、前記連結材とモータ取付板との溶接を行った後、前記モータを覆うためのモータハウジングを前記モータ取付面に取り付ける工程とを含むことを特徴とするクローラフレームの製造方法を提供する。
本発明に係る製造方法によれば、連結材とモータ取付板とを溶接した後に、このモータ取付板にモータハウジングを取り付けることとしているため、モータハウジングの取付前の段階においては、モータ取付面が開放された状態となり、当該モータ取付面側からの作業を要する連結材の後端面と接合面との隅肉溶接を容易に行うことができる。したがって、前記方法を採用することにより、連結材とモータ取付板とを溶接するラインとは別のラインにおいてモータハウジングを仕掛り品として製造することが可能となり、全ての作業を同じラインで順次行う場合と比較して作業時間を短縮することができる。
そして、前記方法により製造されたクローラフレームによれば、連結材がモータ取付板に対し、連結材の長手方向における2箇所で溶接されているので、当該連結材と各取付板との間に曲げ応力が生じた場合であっても、従来の構造と異なり、2箇所の溶接部に応力を分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、本発明によれば、接合強度を十分に確保することが可能となる。
このように前記クローラフレームでは、2箇所の隅肉溶接によって強度の向上を図ることができるので、従来のように不等脚溶接を行わなくても接合強度を確保することができるため、前記方法によれば作業性を損なうことなく連結材と各取付板との接合強度を十分に確保することができる。
また、本発明は、駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームを製造するための方法であって、前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付面を有する遊動輪取付板に対し、前記遊動輪取付面と反対側の面である背面側から当該遊動輪取付板に形成された接合面の内側の空間に、前記遊動輪取付板と前記モータを取り付けるためのモータ取付板とを連結する連結材の前端部を挿入する工程と、前記接合面の内側の空間に挿入された連結材の前端面と前記接合面との間に、前記遊動輪取付面側から隅肉溶接を施す工程と、前記連結材の途中部の側面と前記遊動輪取付板の背面との間に隅肉溶接を施す工程と、前記連結材と遊動輪取付板との溶接を行った後、前記遊動輪を覆うためのアイドラハウジングを前記遊動輪取付面に取り付ける工程とを含むことを特徴とするクローラフレームの製造方法を提供する。
本発明に係る製造方法によれば、連結材と遊動輪取付板とを溶接した後に、この遊動輪取付板にアイドラハウジングを取り付けることとしているため、アイドラハウジングの取付前の段階においては、遊動輪取付面が開放された状態となり、当該遊動輪取付面側からの作業を要する連結材の前端面と接合面との隅肉溶接を容易に行うことができる。したがって、前記方法を採用することにより、連結材と遊動輪取付板とを溶接するラインとは別のラインにおいてアイドラハウジングを仕掛り品として製造することが可能となり、全ての作業を同じラインで順次行なう場合と比較して作業時間を短縮することができる。
そして、前記方法により製造されたクローラフレームによれば、連結材が遊動輪取付板に対し、連結材の長手方向における2箇所で溶接されているので、当該連結材と各取付板との間に曲げ応力が生じた場合であっても、従来の構造と異なり、2箇所の溶接部に応力を分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、本発明によれば、接合強度を十分に確保することが可能となる。
このように前記クローラフレームでは、2箇所の隅肉溶接によって強度の向上を図ることができるので、従来のように不等脚溶接を行わなくても接合強度を確保することができるため、前記方法によれば作業性を損なうことなく連結材と各取付板との接合強度を十分に確保することができる。
本発明によれば、作業性を損なうことなくハウジング取付板と連結材との間の接合強度を充分に確保することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルの全体構成を示す側面図である。
図1を参照して、油圧ショベル1は、上部旋回体2と、この上部旋回体2を支持する下部走行体3とを備えている。
上部旋回体2は、旋回フレーム4と、この旋回フレーム4上に起伏可能に設けられた作業アタッチメント5とを備えている。作業アタッチメント5は、前記旋回フレーム4に軸支されたブーム6と、このブーム6の先端部に回動可能に軸支されたアーム7と、このアーム7の先端部に揺動可能に軸支されたバケット8とを備えている。ブーム6は、旋回フレーム4とブーム6との間に設けられたブームシリンダ9の伸縮に応じて起伏する。アーム7は、ブーム6とアーム7との間に設けられたアームシリンダ10の伸縮に応じてブーム6に対して回動する。バケット8は、アーム7とバケット8との間に設けられたバケットシリンダ11の伸縮に応じて揺動する。
図2は、図1の油圧ショベルのベースフレームを示す側面図である。図3は、図1の油圧ショベルのベースフレームを示す平面図である。なお、下部走行体3の進行方向を前後方向として以下説明する。
図1〜図3を参照して、下部走行体3は、ベースフレーム12と、ベースフレーム12に設けられた一対のクローラ14(図1では1つ示す)とを備えている。ベースフレーム12は、前記旋回フレーム4を旋回可能に支持するとともに、左右両側にクローラ14を有している。クローラ14は、左右で対称の形状とされているため、以下、特に明示した場合を除き主に右側のクローラ14について説明する。
図4は、図3のIV矢視図であり、右側のアイドラハウジング22の図示を省略したものである。図5は、図3のV矢視図であり、右側のモータハウジング23の図示を省略したものである。
クローラ14は、クローラフレーム15と、このクローラフレーム15の後部に取り付けられた図外のモータと、このモータの駆動に応じて回転する駆動輪16と、前記クローラフレーム15の前部に取り付けられた遊動輪17と、前記駆動輪16と遊動輪17の外側に巻回されたクローラベルト18とを備えている。前記モータの回転駆動に応じてクローラベルト18を巡回させることにより、クローラ14は、前後方向へ走行する。
クローラフレーム15は、前記ベースフレーム12に接合されるとともに前後方向に延びるトラックフレーム19と、このトラックフレーム19の前後端にそれぞれ設けられた遊動輪取付板20及びモータ取付板21と、これら取付板20、21にそれぞれ設けられたアイドラハウジング22及びモータハウジング23とを備えている(図4では右側のアイドラハウジング22を、図5では右側のモータハウジング23をそれぞれ省略したものを図示している)。
トラックフレーム19は、下方へ開くコの字型に形成された樋状部材24と、この樋状部材24の下端部に取り付けられた左右2本の連結バー(連結材)25とを備えている。樋状部材24の前端面は、遊動輪取付板20の後面(背面)に対し突合せ溶接によって固定されている。また、樋状部材24の後端面は、モータ取付板21の前面(背面)に対し突合せ溶接によって固定されている。連結バー25と遊動輪取付板20及びモータ取付板21との関係については、後述する。
図6は、図3の遊動輪取付板20の全体を示す斜視図である。図7は、図3のモータ取付板21の全体を示す斜視図である。
図6及び図7を参照して、遊動輪取付板20は、30〜40mmの厚みの金属板であり、前記樋状部材24が突合せ溶接できるように樋状部材24の正面形状に対応する形状とされている。同様に、モータ取付板21は、30〜40mmの厚みの金属板であり、前記樋状部材24が突合せ溶接できるように樋状部材24の正面形状に対応する形状とされている。
これら取付板20、21には、前後方向に貫通する受入孔20a、21aが前記連結バー25の左右の間隔に対応するピッチで設けられている。そして、前記各連結バー25は、その前後の端部が受入孔20a、21aに挿入された状態で、各取付板20、21に溶接されている。
図8は、連結バー25と各取付板20、21との溶接状態を示す側面断面図である。図9は、図8のIX矢視図である。図10は、図8のX矢視図である。連結バー25の前端部と遊動輪取付板20との溶接、及び連結バー25の後端部とモータ取付板21との溶接構造は、それぞれ同等であるため、図8〜図10は、両取付板20、21に共通するものとして使用する。
図8〜図10を参照して、連結バー25の端部は、各取付板20、21のアイドラハウジング22又はモータハウジング23が取り付けられる取付面20b、21bと反対側の面である背面20c、21c側から受入孔20a、21aに挿入されている。連結バー25の挿入深さは、各取付板20、21の厚み寸法の略半分の深さとなっている。
そして、連結バー25の端面と、受入孔20a、21aの内側面(接合面)20d、21dとの間には、第1隅肉溶接部W2が形成されている。図9に示すように、第1隅肉溶接部W2は、受入孔20a、21aの内側面20d、21dと連結バー25の端面との間の隅部のうち、上下及び左右の4辺の範囲にわたり形成されている。
一方、図8に示すように、連結バー25の途中部の側面と取付板20、21の背面20c、21cとの間には、第2隅肉溶接部W3が形成されている。図10に示すように、第2隅肉溶接部W3は、連結バー25の側面と取付板20、21の背面20c、21cとの間の隅部のうち、上下及び左右の4辺の範囲にわたり形成されている。
このように連結バー25と各取付板20、21との間がそれぞれ第1隅肉溶接部W2及び第2隅肉溶接部W3の2箇所で固定されているため、図2の矢印Y2、Y3に示すように、上下方向の曲げ応力が生じた場合であっても、当該曲げ応力を各溶接部W2、W3の2箇所に分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、前記曲げ応力に対する連結バー25と各取付板20、21との接合強度を十分に確保することができる。
アイドラハウジング22は、遊動輪取付板20の前面である取付面20bに前から突合せ溶接されている。このアイドラハウジング22は、前記遊動輪17を保持するとともに、当該遊動輪17の一部を覆うように構成されている。
モータハウジング23は、モータ取付板21の後面である取付面21bに後ろから突合せ溶接されている。このモータハウジング23は、図外のモータ及び駆動輪16を保持するとともに、前記モータの一部を覆うようになっている。
以下、前記クローラフレーム15の製造方法について、図8〜図11を参照して説明する。
まず、各連結バー25の上面に前記樋状部材24(図11参照)の下端面を溶接することにより、樋状部材24に各連結バー25を固定する。ここで、各連結バー25は、それぞれの前後両端部が樋状部材24から突出した状態で、当該樋状部材24に固定される。つまり、樋状部材24が各取付板20、21に合せ溶接されるのに対し、各連結バー25は、その先端部を各取付板20、21の受入孔20a、21aに挿入した状態で各取付板20、21に溶接されるため、この挿入代の分だけ、各連結バー25を樋状部材24から突出させることを要する。
次に、図に示すように、各連結バー25の前後の端部を、各取付板20、21の受入孔20a、21aに背面20c、21c側から挿入するとともに、各連結バー25と各取付板20、21とを第1隅肉溶接部W2及び第2隅肉溶接部W3によって溶接する。具体的に、第1隅肉溶接部W2は、各取付板20、21の取付面20b、21b側から溶接作業を行なう。一方、第二隅肉溶接部W3は、各取付板20、21の背面20c、21c側から溶接作業を行なう。
そして、前記第1及び第2隅肉溶接部W2、W3の溶接作業に先立って、又はこの作業の後に、樋状部材24の前後の端面と各取付板20、21の背面20c、21cとを突合せ溶接する。これにより、トラックフレーム19と各取付板20、21とが固定される。
次いで、図11に示すように、各取付板20、21の取付面20b、21bに対してアイドラハウジング22及びモータハウジング23をそれぞれ突合せ溶接することにより、クローラフレーム15を製造することができる。
以上説明したように、前記実施形態によれば、連結バー25が各取付板20、21に対し、連結バー25の長手方向における2箇所(第1隅肉溶接部W2及び第2隅肉溶接部W3)で溶接されているので、連結バー25と取付板20、21との間に曲げ応力が生じた場合であっても、従来の構造と異なり、第1及び第2隅肉溶接部W2、W3の2箇所に応力を分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、本発明によれば、連結バー25と取付板20、21との接合強度を十分に確保することが可能となる。
また、前記実施形態では、2箇所の隅肉溶接によって強度の向上を図ることができるので、従来のように不等脚溶接を行う場合と比較して作業性を損なうことなく接合強度を確保することが可能となる。
なお、前記実施形態では、各取付板20、21の双方に受入孔20a、21aを形成し、各取付板20、21の双方と、連結バー25の前後両端部との間にそれぞれ第1及び第2隅肉溶接部W2、W3を施す構成について説明したが、各取付板20、21のうちの少なくとも一方と連結バー25の一方の端部との間に第1及び第2隅肉溶接部W2、W3を施すこととすれば、従来と比較して大きな接合強度を得ることができる。
前記実施形態のように、第1及び第2隅肉溶接が連結バー25と内側面20d、21d及び背面20c、21cとの間に形成される隅部のうち上下の隅部を含むように構成すれば、第1及び第2隅肉溶接が上下方向の曲げ応力に対抗する方向に機能することになる。なお、本実施形態では、第1及び第2隅肉溶接が上下双方の隅部を含む構成について説明したが、上下の少なくとも一方の隅部、つまり上の隅部のみ、又は、下の隅部のみに第1及び第2隅肉溶接が設けられている場合であっても、前記曲げ応力に対抗する強度を向上することができる。
前記実施形態のように、連結バー25を受入孔20a、21aに挿入する構成とすることにより、連結バー25の上下に配置される内側面20d、21dによって連結バー25の上下方向への移動が規制される。したがって、前記実施形態によれば、連結バー25と取付板20、21との間に生じた上下の曲げ応力に伴う連結バー25の回動角度を小さく保持することができるので、第1及び第2隅肉溶接部W2、W3と相俟って曲げ応力に対抗するための強度を増大することが可能となる。
また、前記実施形態に係る製造方法を採用すれば、連結バー25と各取付板20、21とをそれぞれ溶接した後に、これら取付板20、21の取付面20b、21bにモータハウジング23及びアイドラハウジング22を取り付けることとしているため、モータハウジング23及びアイドラハウジング22の取り付け前の段階においては、取付面20b、21bが開放された状態となり、当該取付面20b、21b側からの作業を要する連結バー25と接合面20d、21dとの間の隅肉溶接を容易に行うことができる。したがって、前記方法を採用することにより、連結バー25と取付板20、21とを溶接するラインとは別のラインにおいてモータハウジング23及びアイドラハウジング22をそれぞれ仕掛かり品として製造することが可能となり、全ての作業を同じラインで順次行なう場合と比較して作業時間を短縮することができる。
そして、前記方法により製造されたクローラフレーム15によれば、連結バー25が各取付板20、21に対し、連結バー25の長手方向における2箇所で溶接されているので、当該連結バー25と各取付板20、21との間に曲げ応力が生じた場合であっても、従来の構造と異なり、2箇所の溶接部W2、W3に応力を分散させて1箇所に集中するのを抑制することができる。したがって、前記クローラフレーム15によれば、接合強度を十分に確保することができる。
このようにクローラフレーム15は、2箇所の隅肉溶接部W2、W3によって強度の向上を図ることができるので、従来のように不等脚溶接を行わなくても接合強度を確保することができるため、前記方法によれば作業性を損なうことなく連結バー25と各取付板20、21との接合強度を十分に確保することができる。
なお、前記実施形態では、各取付板20、21受入孔20a、21aに各連結バー25の端部を挿入する例について説明したが、必ずしも孔である必要はなく、図12に示すように切欠き20e、21e内に各連結バー25を挿入して固定することもできる。
図12は、連結バー25と各取付板20、21との溶接状態の別の例を示す側面断面図である。図13は、図12のXIII矢視図である。図14は、図12のXIV矢視図である。図12〜図14に示す構成においては、前記実施形態の受入孔20a、21aに代えて、各取付板20、21に切欠き20e、21eが形成されている。
図12〜図14を参照して、連結バー25の端部は、各取付板20、21の背面20c、21c側から切欠き20e、21eに挿入されている。連結バー25の挿入深さは、前記実施形態と同様、各取付板20、21の厚み寸法の略半分の深さとなっている。
そして、連結バー25の端面と、切欠き20e、21eの内側面(接合面)20f、21fとの間には、第1隅肉溶接部W4が形成されている。図13に示すように、第1隅肉溶接部W4は、切欠き20e、21eと連結バー25の端面との間の隅部の全ての範囲(上方及び左右方向)にわたり形成されている。
一方、図12に示すように、連結バー25の途中部の側面と取付板20、21の背面20c、21cとの間には、第2隅肉溶接部W5が形成されている。図14に示すように、第2隅肉溶接部W5は、連結バー25の側面と取付板20、21の背面20c、21cとの間の隅部の全ての範囲(上方及び左右方向)にわたり形成されている。
前記実施形態においても、第1隅肉溶接部W4と第2隅肉溶接部W5とによって連結バー25と各取付板20、21とを2箇所で固定しているため、上下方向の曲げ応力が1箇所に集中するのを抑制することができ、各取付板20、21と連結バー25との接合強度を十分に確保することができる。
なお、図12〜図14には、下方に開く切欠き20e、21eについて例示したが、左右方向に開く切欠きとしても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの全体構成を示す側面図である。 図1の油圧ショベルのベースフレームを示す側面図である。 図1の油圧ショベルのベースフレームを示す平面図である。 図3のIV矢視図であり、右側のアイドラハウジングの図示を省略したものである。 図3のV矢視図であり、右側のモータハウジングの図示を省略したものである。 図3の遊動輪取付板の全体を示す斜視図である。 図3のモータ取付板の全体を示す斜視図である。 連結バーと各取付板との溶接状態を示す側面断面図である。 図8のIX矢視図である。 図8のX矢視図である。 図2のクローラフレームの製造方法を説明するための図である。 連結バーと各取付板との溶接状態の別の例を示す側面断面図である。 図12のXIII矢視図である。 図12のXIV矢視図である。 従来のクローラフレームの構成を概略的に示す側面図である。 図15の一部を拡大して示す側面図である。
W2、W4 第1隅肉溶接部
W3、W5 第2隅肉溶接部
1 油圧ショベル(建設機械)
3 下部走行体
15 クローラフレーム
16 駆動輪
17 遊動輪
20 遊動輪取付板
20a、21a 受入孔
20b 遊動輪取付面
20c、21c 背面
20d、21d、20f、21f 内側面
21 モータ取付板
21b モータ取付面
22 アイドラハウジング
23 モータハウジング
25 連結バー(連結材)

Claims (6)

  1. 建設機械の下部走行体に設けられ、駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームであって、
    前記モータを取り付けるためのモータ取付面を有するモータ取付板と、
    前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付面を有する遊動輪取付板と、
    前後方向に延びてモータ取付板と遊動輪取付板とを連結する連結材とを備え、
    前記モータ取付板、遊動輪取付板の少なくとも一方は、前記モータ取付面又は遊動輪取付面の反対側の面である背面側から前記連結材の前後の端部を前後方向に受入可能な空間を取り囲む接合面を有し、
    前記連結材は、前記接合面の内側の空間に挿入された前記連結材の端面と前記接合面との間に施された第1隅肉溶接と、前記連結材の途中部の側面と前記背面との間に施された第2隅肉溶接とによって、前記モータ取付板、遊動輪取付板の少なくとも一方に溶接され
    前記接合面は、前記連結材の端部を挿入可能な孔の内側面からなり、前記第1隅肉溶接が施された前記連結材の端面は、前記孔内において前記モータ取付面又は前記遊動輪取付面よりも背面側に配置されていることを特徴とするクローラフレーム。
  2. 前記接合面は、前記モータ取付板及び遊動輪取付板に設けられているとともに、前記連結材の前後両端部が前記第1隅肉溶接及び第2隅肉溶接によって前記両取付板に溶接されていることを特徴とする請求項1に記載のクローラフレーム。
  3. 前記第1隅肉溶接及び第2隅肉溶接は、前記連結材と前記接合面及び前記背面との間に形成される隅部のうち、上下少なくとも一方の隅部を含む範囲に施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクローラフレーム。
  4. 一対のクローラフレームと、前記各クローラフレームの前後にそれぞれ保持されたモータ及び遊動輪とを有する下部走行体と、前記下部走行体上に搭載された上部体とを備え、前記各クローラフレームが請求項1〜3の何れか1項に記載されたものであることを特徴とする建設機械。
  5. 駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームを製造するための方法であって、
    前記モータを取り付けるためのモータ取付面を有するモータ取付板に対し、前記モータ取付面と反対側の面である背面側から当該モータ取付板に形成された接合面の内側の空間に、前記モータ取付板と前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付板とを連結する連結材の後端部を挿入する工程と、
    前記接合面の内側の空間に挿入された連結材の後端面と前記接合面との間に、前記モータ取付面側から隅肉溶接を施す工程と、
    前記連結材の途中部の側面と前記モータ取付板の背面との間に隅肉溶接を施す工程と、
    前記連結材とモータ取付板との溶接を行った後、前記モータを覆うためのモータハウジングを前記モータ取付面に取り付ける工程とを含むことを特徴とするクローラフレームの製造方法。
  6. 駆動輪に連結されたモータと遊動輪とを前後に保持するためのクローラフレームを製造するための方法であって、
    前記遊動輪を取り付けるための遊動輪取付面を有する遊動輪取付板に対し、前記遊動輪取付面と反対側の面である背面側から当該遊動輪取付板に形成された接合面の内側の空間に、前記遊動輪取付板と前記モータを取り付けるためのモータ取付板とを連結する連結材の前端部を挿入する工程と、
    前記接合面の内側の空間に挿入された連結材の前端面と前記接合面との間に、前記遊動輪取付面側から隅肉溶接を施す工程と、
    前記連結材の途中部の側面と前記遊動輪取付板の背面との間に隅肉溶接を施す工程と、
    前記連結材と遊動輪取付板との溶接を行った後、前記遊動輪を覆うためのアイドラハウジングを前記遊動輪取付面に取り付ける工程とを含むことを特徴とするクローラフレームの製造方法。
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