JP3649681B2 - ユーザ認証方法、通信システム及びサーバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークを介したサービスにおいて、サービスの提供先となるユーザが正当な権限を有するユーザであるか否かを認証するためのユーザ認証方法及びこのユーザ認証方法に用いて好適な通信システム及びサーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機等の移動機の高機能化に伴って、移動機にWWW(World Wide Web)のブラウザ(以下、「WWWブラウザ」という)を搭載し、移動機単体でWWWのブラウジングを可能とする製品が市販されている。かかる移動機によってWWWブラウジングを行うことにより、インターネット上のインフォメーションプロバイダ(以下、「IP」という)から各種サービスの提供を受けることが可能となっている。
【0003】
ここで、IPが提供するサービスの中には、契約ユーザに対してのみ提供されるものや秘匿性を必要とするものが存在する。このため、この種のサービスを提供するIPは、第三者による不正使用を防止する観点から、サービスの提供時にユーザ認証を行っている。このユーザ認証方法として最も一般的に用いられているものが、パスワードを用いたものである。
【0004】
しかし、パスワードによるユーザ認証方法では、パスワードが悪意の第三者に漏洩する危険性がある。このため、偽造が不可能な声紋データを利用した、以下の2つのユーザ認証方法が提案されるに至っている。
【0005】
a.ユーザ認証方法a
このユーザ認証方法は、事前にサービスを受けるユーザが自身のバイオメトリックス情報をIPに登録しておく方法である。そして、ユーザは、サービスの提供を受けるに際して、端末に対し自身の声を入力する。このようにして、ユーザが入力した声に対応した音声データが端末からIPへと送信され、IPは、この端末から送信されてきた音声データに基づいて、声紋データを取得し、その声紋データと予め記憶している声紋データとを比較してユーザ認証を行うのである。
【0006】
b.ユーザ認証方法b
このユーザ認証方法は、ユーザが利用する端末に、自身の声紋データを記憶させ、サービスの提供を受ける際に、ユーザが自身の声を入力する方法である。この方法においては、ユーザが入力した声が端末により声紋データへと変換され、端末において当該声紋データに基づいたユーザ認証が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現状、1つのIPが提供するサービスには、複数のサービスが存在することが一般的である。このため、ユーザがIPからサービスの提供を受けている途中に、その提供を受けるサービスが切り替わるということが発生しうる。かかる場合に、ユーザ認証の正確性を担保しようとすると、サービスが切り替わる度毎に、ユーザの再認証を行うことが必要となる。
【0008】
上述したユーザ認証方法aにおいて、このような、再認証を行う場合、再認証が必要となる度に、端末側からIP側へとデータ量の大きな音声データを送信することが必要となり、この結果、ネットワークにおいては、音声データの送受信に伴うトラフィックの増加が発生するという問題がある。かかるトラフィックの増加は、伝送レートの低い、移動通信網では特に大きな問題となる。
【0009】
一方、上述したユーザ認証方法bを利用すると、ユーザ認証に伴う処理が端末内で収束するため、上述したような問題が発生することがない。しかし、このユーザ認証方法bを実現するためには、端末側にユーザの声紋データと、当該声紋データに基づいてユーザ認証を行うためのプログラムを、常時、記憶しておく必要があり、端末の記憶領域の無駄遣いになるという問題がある。また、サービスを提供するIP毎に認証プログラムが異なる場合、端末には、自端末のユーザがサービスの提供を受けるIPの数に対応した数の認証プログラムを、常時、記憶しておくことが必要となり、携帯電話機のような記憶容量を大きくすることができない移動機では、実質上、このユーザ認証方法を実現することが不可能であるという問題があった。
【0010】
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、端末のユーザに対してIPがサービスを提供する際に必要となるユーザ認証において、ユーザ認証の確度を高めると共に、ユーザ認証に伴うトラフィックの増加を防止し、かつ、移動機のような記憶容量の小さな端末を用いた場合であっても利用可能なユーザ認証方法及びこれに用いて好適な通信システム及びサーバを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上説明した課題を解決するため、この発明は、ネットワークに収容された移動端末と、前記ネットワークを介して、前記移動端末にサービスを提供するサーバであって、自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを保有するサーバと、を有する通信システムにおけるユーザ認証方法であって、前記移動端末が前記サーバに対してサービスの提供要求を送信するサービス提供要求過程と、前記サーバが前記声紋データと前記認証プログラムとを前記移動端末に送信する送信過程と、前記移動端末が前記送信過程において前記サーバから送信された声紋データと認証プログラムを受信して、自端末の有する記憶部に記憶するダウンロード過程と、前記移動端末が前記ダウンロード過程において記憶した、前記声紋データと前記認証プログラムに基づいて、自端末のユーザが正当な権限を有するユーザであるか否かのユーザ認証を行い、このユーザ認証に成功した場合にのみ当該ユーザによるサービスの享受を許可する認証過程とを具備することを特徴とするユーザ認証方法を提供する。
【0012】
かかるユーザ認証方法によれば、サーバが移動端末のユーザに対してサービスを提供する際に、ユーザ認証に必要な声紋データと認証プログラムがサーバから移動端末へとダウンロードされ、移動端末はこの声紋データと認証プログラムに従ってユーザ認証を行い、当該ユーザによるサービスの享受を許可するか否かを判定する。
【0013】
また、この発明は、ネットワークに収容された移動端末と、前記ネットワークを介して、前記移動端末にサービスを提供するサーバとを有する通信システムであって、前記サーバは、自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを保有し、前記移動端末に対してサービスを提供する際に、当該移動端末に対して前記声紋データと前記認証プログラムを前記移動端末へと送信する手段を有し、前記移動端末は、前記サーバにより送信された声紋データと認証プログラムに基づいて、自端末のユーザが正当な権限を有するユーザであるか否かを認証し、この認証に成功した場合にのみ当該ユーザによるサービスの享受を許可する手段を有することを特徴とする通信システムを提供する。
【0014】
この通信システムによれば、サーバが移動端末のユーザに対してサービスを提供する際に、ユーザ認証に必要な声紋データと認証プログラムがサーバから移動端末へとダウンロードされ、移動端末はこの声紋データと認証プログラムに従ってユーザ認証を行い、当該ユーザによるサービスの享受を許可するか否かを判定する。
【0015】
更に、この発明は、ネットワークを介して、該ネットワークに収容された移動端末に対しサービスを提供するサーバであって、自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを記憶した記憶手段と、前記移動端末に対してサービスを提供する際に、当該移動端末に対して前記声紋データと前記認証プログラムを前記移動端末へと送信する送信手段とを具備することを特徴とするサーバを提供する。かかるサーバによれば、サーバが移動端末のユーザに対してサービスを提供するにあたり、声紋データと認証プログラムがサーバから移動端末へと送信される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明をインターネットに接続された移動通信網に適用することによって実現されるものである。
【0017】
[1.1]実施形態の構成
(A)システム全体の構成
図1は、本実施形態にかかる通信システム1の構成を示すブロック図である。同図に示すように本実施形態にかかる通信システム1は、複数の移動機MSと、複数の基地局BSと、移動通信網MSNと、インターネットINETと、公衆デジタル網ISNと、インターネットを介したデータ通信により移動機MSのユーザに対して会員制の各種サービスを提供する複数のIPサーバWとを有する。なお、図1においては、図面が煩雑となることを防ぐため、通信システム1に収容された移動機MS、基地局BS及びIPサーバWのうち所定の移動機、基地局及びIPサーバのみが示されている。
【0018】
図1において、公衆デジタル網ISNは、ISDN(Integrated service digital network)等のデータ通信用のネットワークであり、自網の収容している電話機等に対して音声通話サービスを提供する。
【0019】
移動通信網MSNは、移動機MSに対してパケット通信サービスを提供する移動パケット通信網と音声通話サービスを提供するための移動電話網から構成されており、複数の基地局BSを有する他、図示せぬ交換機やパケット加入者処理装置等を有する。また、この移動通信網MSNを構成する移動パケット通信網は、図示せぬゲートウェイサーバを介してインターネットINETと接続されており、移動機MSは、この移動パケット通信網を介してインターネットINETに接続されている通信装置(図1の場合、IPサーバW)とパケット通信を行うことが可能である。また、移動通信網MSNを構成している移動電話網は、POI(Point of Interface)を介して公衆デジタル網ISNと接続されており、移動機MSは、公衆デジタル網ISNに収容されている通信機器(図1に示す場合、IPサーバW)と音声通話を行うことが可能である。
【0020】
移動機MSは、携帯電話機等の携帯型の電子機器であって、この図に示す移動通信網MSNを介してデータ通信が可能な他、音声通話を行うことが可能である。移動機MSは、移動通信網MSNを介したデータ通信により、当該IPサーバWから各種サービスの提供を受ける。
【0021】
IPサーバWは、IPが保有するコンピュータシステムであり、各種ページに対応したHTML(Hypertext Markup Language)形式のデータ(以下、「HTMLデータ」という)の他、音楽コンテンツや画像コンテンツ等の各種コンテンツをリソースとして保有している。これらIPサーバWの有する各リソースには、各々、URL(Uniform Resource Locator)が設定されており、インターネットINETからHTTP(Hypertext Transfer Protocol)のGET要求を受信すると、IPサーバWは、当該GET要求に含まれているURLに対応したリソースをインターネットINETへと返信する。IPサーバWは、このHTTPによる通信により、移動機MSのユーザに対して会員制の各種サービスを提供する。
【0022】
また、IPサーバWは、自サーバが会員制のサービスを提供するユーザ(移動機MSのユーザ)に対応した声紋データを記憶した声紋データデータベース25(以下、「データベース」を「DB」と略称する)を有している。図2は、この声紋データDB25の記憶内容を示す図である。同図に示すように、本実施形態にかかる声紋データDB25には、各ユーザを一意に特定するためのユーザIDに対応付けて当該ユーザのキーワード声紋データと、フリーワード声紋データ(以下、両声紋データを特に特定する必要のない場合、単に「声紋データ」という)とが格納されている。
【0023】
ここで、キーワード声紋データとは、ユーザが決定したキーワード(すなわち、文字列)を音読した際に発生する声に対応した声紋データであり、当該キーワードに対応した文字列と、声紋データの誤差範囲を示す誤差データを含むものである。また、フリーワード声紋データとは、所定の文書をユーザが音読した際に発生される声から抽出される、50音に対応した声紋モデルからなるものである。これら声紋データは、移動機MSのユーザがIPサーバWのサービスの提供を受けるにあたり、移動機MSを利用して、IPサーバWに事前に登録するものである。なお、これらの声紋データは、何れも、5kバイト程度の大きさしか有しておらず、音声データに比して非常に小さなデータ量しか有していない。
【0024】
更に、IPサーバWは、声紋データDB25に記憶されている声紋データに基づいて、移動機MSがユーザ認証を行うための認証プログラムを有している。ここで、このIPサーバWが保有している認証プログラムには、以下のようなものが存在する。
i)キーワード認証プログラム
この認証プログラムは、上述したキーワード声紋データに基づいてユーザ認証を行うためのプログラムである。
ii)フリーワード認証プログラム
この認証プログラムは、ランダムに入力される音声データと、上述したフリーワード声紋データを構成する50音の声紋モデルとを比較することにより、ユーザ認証を行うためのプログラムである。
【0025】
これら両認証プログラムには、各々を特定するためのプログラムIDを有しており、IPサーバWは、このプログラムIDにより各プロクラムを特定することが可能である。また、これらの認証プログラムは、何れも5kバイト程度のデータ量である。
なお、以下において両認証プログラムを特に特定する必要のない場合、単に、「認証プログラム」という。また、これらのプログラムを実行した際に行われるキーワードによるユーザ認証の方法と、フリーワードによるユーザ認証の方法は、既に公知の方法であるので、詳細は省略する。
【0026】
IPサーバWは、移動機MSのユーザに対して各種サービスを提供するにあたり、これら声紋データと認証プログラムを移動機MSへと送信する。そして、移動機MSは、このIPサーバWから送信されてきた声紋データと認証プログラムに基づいてユーザ認証を行い、このユーザ認証に成功した場合にのみ、当該ユーザによるサービスの享受を許可する。
【0027】
また、移動機MSのユーザがIPサーバWのサービス提供を受けている最中に、その提供を受けるサービスを変更することがある。かかる場合に、移動機MSの制御部11は、自装置が既にダウンロード済みの認証プログラムに対応したプログラムIDをIPサーバWへと送信する。この場合、IPサーバWのシステム制御部21は、当該移動機MSに対する認証プログラムと声紋データを、再度、送信することはなく、移動機MSに対する認証要求を送信する。そして、移動機MSは、この認証要求を受信すると、ユーザ認証を行い、このユーザ認証に成功した場合にのみ、当該ユーザによるサービスの享受を許可する。
このように、認証プログラムや声紋データを何度も送信することがないため、移動通信網MSNにおけるトラフィックの増加を有効に防止することが可能となる。
【0028】
(b)移動機MSの構成
図3は、本実施形態にかかる移動機MSの構成を示した図である。
同図に示すように移動機MSは、制御部11と、送受信部12と、指示入力部13と、液晶表示部14と、集音部15と、A/D及びD/A変換部16と、音声出力部17と、音声符号化・復号部18とを有する。
【0029】
送受信部12は、移動通信網MSNの基地局BSとの間において無線通信を行う。液晶表示部14は、液晶パネル等の表示装置から構成されており、制御部11の制御の下に、各種情報を表示する。
【0030】
指示入力部13は、PB(プッシュボタン)等の各種ボタン及びカーソルキーからなり、ユーザによって入力操作が行われると、その入力操作に対応した操作データを制御部11に供給する。制御部11は、この操作データからユーザの入力コマンドを判定し、同コマンドに対応した制御を行う。
【0031】
集音部15は、マイクから構成されており、入力された音声に対応した音声信号をA/D及びD/A変換部16へと供給する。
A/D及びD/A変換部16は、この集音部15から供給される音声信号をA/D変換して、音声符号化・復号部18や制御部11へと送る。また、A/D及びD/A変換部16は、音声符号化・復号部18から供給される音声データをD/A変換し、音声信号として音声出力部17へ供給する。
【0032】
音声出力部17は、スピーカ等から構成されており、A/D及びD/A変換部16から供給される音声信号を出力する。
音声符号化・復号部18は、制御部11から供給される音声データをCELP等の符号化アルゴリズムに従って符号化して、送受信部12に供給すると共に、送受信部12から送られてきた音声符号化データを当該符号化アルゴリズムに対応する復号アルゴリズムにより復号してA/D及びD/A変換部16に供給する。
【0033】
制御部11は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を有しており、移動機MSの各部を制御する。ROMには、移動機MSを制御するための各種制御情報の他、各種プログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークエリアとして機能し、CPUは、このROMに格納されいる各種プログラムを実行することにより、以下の機能を実現する。
【0034】
機能a.ハンズフリー機能
この機能は、A/D及びD/A変換部16から供給される音声データに基づいて、ユーザの入力コマンドを認識し、当該入力コマンドに対応した処理を実行する機能である。かかる機能は、ROMに格納されているハンズフリープログラムを実行することにより得られる機能である。また、制御部11は、このハンズフリー機能の実行時にのみ、A/D及びD/A変換部16から送られてくる音声データを受け付け、他の状態においては、A/D及びD/A変換部16から送られてくる音声データを受け付けることはない。この場合、A/D及びD/A変換部16から送られる音声データは、全て音声符号化・復号部18によって受け付けられる。
【0035】
機能b.ブラウジング機能
この機能は、移動通信網MSNの移動パケット通信網を介して、インターネットに接続されている各種通信機器とHTTPによるデータ通信を行い、移動通信網MSNの移動パケット通信網を介して返信されてきたデータに対応した処理(すなわち、表示処理等)を行うための機能である。この機能は、ROMに格納されたWWW(World Wide Web)のブラウザ(以下、「WWWブラウザ」)により実現される機能であり、上述したハンズフリー機能と併用することが可能となっている。具体的には、WWWブラウザを実行し、移動パケット通信網を介して受信したHTMLデータに対応した画像が液晶表示部14に表示されている状態において、ユーザが入力コマンドに対応した音声(例えば、「送信」等の声)を集音部15に入力し、当該音声に対応した音声データがA/D及びD/A変換部16から送られてくると、制御部11は、その送られてきた音声データに対応した入力コマンドを認識し、当該コマンドに従って、GET要求の送信等の処理を実行する。
【0036】
機能c.音声通話機能
この機能は、移動通信網MSNを介した音声通話を実現するための機能であり、発呼や切断、或いは、音声通話における各種通信制御を行う。
【0037】
また、CPUは、上述した各機能の他に、EEPROMに格納されている各種アプリケーションを実行する。例えば、移動機MSのユーザがIPサーバWの提供する各種サービスの提供を受ける際に、IPサーバWから認証プログラムと声紋データが送信されてくると、その送信されてきた認証プログラムと声紋データは、このEEPROMに格納される。CPUは、このEEPROMに格納されている認証プログラムを実行し、EEPROMに格納されている声紋データに基づいてユーザ認証を行う。また、このEEPROMに格納されている認証プログラム等は、ユーザの指示に従って削除することが可能である。
【0038】
(c)IPサーバWの構成
図4は、このIPサーバWの構成を示す図である。同図に示すように本実施形態にかかるIPサーバWは、システム制御部21と、パケットインターフェイス部22(以下、「インターフェイス」を「I/F」と略称する)と、テーブル記憶部23と、声紋データ生成部24と、上述した声紋データDB25と、通話I/F部26と、IVR(Interactive Voice Response:電話自動応答装置)17とを有する。
【0039】
パケットI/F部22は、インターネットINETとシステム制御部21との間のデータの授受を仲介する。具体的には、パケットI/F部22は、インターネットINETから送られてきたデータをシステム制御部21に送ると共に、システム制御部21から送られてきたデータをインターネットINETへと送出する。
【0040】
システム制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクを有する(図示は省略)。ROMには、IPサーバWの電話番号やIPサーバWの各部を制御するための各種制御用アプリケーションが記憶されている。また、ハードディスクには、インターネットINETから受信したHTTPのGET要求に対してリソースを返信するためのプログラムや自装置の有している各種リソースが記憶される他、上述した2つの認証プログラムが記憶されている。CPUは、これらROM及びハードディスクに格納されているプログラムを実行することにより、IPサーバWの各部を制御し、RAMは、CPUのワークエリアとして利用される。なお、上述したようにハードディスクに格納されている認証プログラムは、移動機MSのユーザに対してサービスを提供する際に、移動機MSへと送信されるものであり、システム制御部21のCPUが実行するものではない。また、上述した声紋データDB25は、システム制御部21の有するハードディスク内に記憶される構成としても良いし、別体でDBサーバを設けるようにしても良い。但し、図1及び図4においては、声紋データDB25をシステム制御部21の有するハードディスクとは別体として設けているものとして図示している。
【0041】
テーブル記憶部23には、ユーザ管理テーブルTBL1が格納されている。図5は、このユーザ管理テーブルTBL1の内容を示す図である。同図に示すように、本実施形態にかかるユーザ管理テーブルTBL1には、各ユーザのユーザIDと対応付けて、パスワードと、サービスIDと、当該ユーザの氏名、住所、電話番号等からなる個人情報が格納されている。
【0042】
ここで、ユーザ管理テーブルTBL1に格納されているパスワードは、IPと移動機MSのユーザがサービスの提供契約を結んだ際に、IPによって払い出されるパスワードである。また、サービスIDとは、IPサーバWが移動機MSのユーザに対して提供している各サービスを一意に特定するためのIDであり、IPサーバWが移動機MSのユーザに対して提供しているサービスの種類に対応した数のサービスIDが存在する。従って、このサービスIDは、IPサーバWが提供するサービスが複数存在する場合には複数存在し、IPサーバWが提供するサービスが一つしかないので有れば、一つのみとなる。また、このユーザ管理テーブルTBL1において各ユーザIDに対応付けて格納されるサービスIDは、各ユーザがIPとの間においてサービスの提供契約を結んでいるサービスに対応したサービスIDのみである。例えば、図5に示す場合、ユーザID「U#002」に対応するユーザは、IPが提供するサービスの内、サービスID「サービス1」及び「サービス2」に対応したサービスの提供契約を結んでいることを意味している。
【0043】
声紋データ生成部24は、システム制御部21の制御の下、システム制御部21から送られてきた音声データに基づいて声紋データを生成して、その生成した声紋データを声紋データDB25に格納する。
【0044】
通話I/F部26は、公衆デジタル網ISNとのインターフェイスとしての機能を有しており、公衆デジタル網ISNのIPが契約している回線と接続されている。すなわち、IPの契約している回線の電話番号に対して、公衆デジタル網ISNを介した着信がなされた場合、通話I/F部26は、当該着信を受け付け、その後に、公衆デジタル網ISNを介して送信されてきたデータをIVR27に供給すると共に、IVR27から送られてきたデータを公衆デジタル網ISNへと送信する。
【0045】
IVR27は、通話I/F部26に対して着信がなされた場合に、当該着信に対して自動応答を行うための装置である。具体的には、通話I/F部16に対する着信がなされた場合、IVR27は、システム制御部21の制御の下、通話I/F部26に対して音声ガイダンスに対応した音声データを返信する。このようにして、IVR27により返信された音声データは、通話I/F部26によって公衆デジタル網ISNを介して、発信元へと送信される。そして、この返信の結果、発信元から、何らかの音声データが送信され通話I/F部26に受信されると、IVR27は、当該音声データをシステム制御部21へと送ると共に、次なる音声データ(すなわち、次の音声ガイダンスに対応した音声データ)を通話I/F部26に送る。
【0046】
本実施形態において、このIVR27は、具体的に以下のような役割を担う。すなわち、上述したように、移動機MSのユーザがIPサーバWのサービスを受けるためには、会員登録を行い、声紋データをIPサーバWに登録することが必要となる。かかる場合に、移動機MSのユーザは、移動機MSを用いて、このIPの契約している電話番号へと発呼する。この結果、IVR27から返信されてくる音声ガイダンスに従って、移動機MSのユーザがキーワード等を音読し、その音読した際に発生した音声に対応した音声データが送信されてくるとIVR27は、当該音声データをシステム制御部21へと送る。このようにして、IVR27から音声データが送られてくると、システム制御部21は、当該音声データを声紋データ生成部24へと送り、声紋データ生成部24は、システム制御部21から送られてきた音声データに基づいて声紋データを生成して、声紋データDB25に格納する。なお、この際の動作については後に詳細に説明する。
【0047】
[1.2]実施形態の動作
以下、本実施形態の動作について、(a)声紋データを登録する際の動作、(b)IPサーバWからサービスの提供を受ける際の動作、の順に説明を行う。
【0048】
(a)声紋データを登録する際の動作
移動機MSのユーザが、IPサーバWのサービスの提供を受ける場合、まず、ユーザは、移動機MSを利用して、IPサーバWのホームページへとアクセスして、会員登録の申込を行うと共に、IPサーバWに対する声紋データの登録を行うことが必要となる。そこで、ユーザが移動機MSの指示入力部13を操作することによって、ブラウジングを行う旨の入力を行う。
【0049】
すると、移動機MSにおいては、制御部11が指示入力部13に対する入力に従い、WWWブラウザを読み出し、移動通信網MSN(移動パケット通信網)の上述したパケット加入者処理装置に対してパケット登録を行う。このパケット登録とは、移動機MSが移動通信網MSNとの間においてパケット交換を行うための登録手続きである。このようにして、パケット登録が行われると、移動機MSは、上述した移動通信網MSNを介したパケット通信を行うことが可能となる。
【0050】
その後、移動機MSのユーザが、移動機MSの指示入力部13に対してIPサーバWのホームページのURLを指定する入力操作を行うと、通信システム1においては、図6にデータシーケンスを示す処理が実行される。
【0051】
まず、移動機MSは、ユーザが指定したURLを含むGET要求D1を移動通信網MSNへと送信する。このようにして、移動機MSから送信されたGET要求D1は、上述した移動通信網MSNのゲートウェイサーバによりインターネットINETへと転送され、IPサーバWのパケットI/F部22によって受信される。この結果、IPサーバWのシステム制御部21は、ホームページに対応したHTMLデータD2をインターネットINETへと返信する。
【0052】
一方、このようにして、IPサーバWから返信されたホームページに対応したHTMLデータD2が移動機MSの送受信部12により受信されると、液晶表示部14には、図7に示すような、IPサーバWのホームページに対応した画像が表示されることとなる。この状態において、移動機MSのユーザが指示入力部13に対して、例えば、「登録申込」なるボタンを選択する旨の入力操作を行うと、制御部11は、当該HTMLデータD2中において、アンカータグにより「登録申込」ボタンに対応付けられているURLを含むGET要求D3を送受信部12を介して移動通信網MSNへと送信する。なお、HTMLデータのアンカータグについては、従来から用いられている技術であるため詳細は省略する。
【0053】
このようにして、移動機MSから送信されたGET要求D3がIPサーバWのパケットI/F部22により受信されると、IPサーバWのシステム制御部21は、HTMLデータD4を返信する。このHTMLデータD4は、会員登録を申し込むためのページに対応したHTMLデータである。
【0054】
一方、IPサーバWから送信された申込ページに対応したHTMLデータD4を受信すると、移動機MSの液晶表示部14には、図8に示すような会員登録の申込のためのページが表示される。同図に示すように、この際、移動機MSの液晶表示部14には、ユーザが移動機MSを利用して提供を受けることができるIPサーバWのサービスの一覧と各サービスを選択するためのチェックボックスの他、ユーザの氏名、住所、電話番号等の個人情報を入力するための入力ボックス、キーワードを入力するためのボックス及び「確定」なるボタンが表示される。
【0055】
この状態において、移動機MSのユーザがIPサーバWから提供を受けるサービスに対応するチェックボックスにチェックを行い、個人情報とキーワードを入力して、「確定」ボタンを選択する旨の入力操作を行うと、移動機MSは、この選択されたサービスと、ユーザにより入力されたキーワードや個人情報に対応した文字列の他、ユーザが選択したサービスを指定する情報を含むGET要求D5を送信する。
【0056】
一方、このGET要求D5を受信すると、IPサーバWのシステム制御部21は、当該ユーザに対してユーザIDと、パスワードを払い出し、自装置の有するユーザ管理テーブルTBL1に格納すると共に、当該GET要求D5に含まれている個人情報を当該ユーザIDと対応付けてユーザ管理テーブルTBL1に格納する。
【0057】
また、この際、システム制御部21は、当該GET要求D5に含まれているサービスに対応したサービスIDと、当該GET要求D5に含まれている個人情報をユーザ管理テーブルTBL1に格納する。例えば、「□□サービス」と「△△サービス」に、それぞれサービスID「サービス1」及び「サービス2」が対応している場合において、ユーザが「□□サービス」と「△△サービス」に対応したチェックボックスにチェックを行っていた場合、システム制御部21は、ユーザ管理テーブルTBL1に対してサービスID「サービス1」及び「サービス2」を格納する。
【0058】
このようにして、ユーザ管理テーブルTBL1に対する各種情報の格納が終了すると、システム制御部21は、当該ユーザに対して払い出したユーザIDと、GET要求D5に付加されてきたキーワードに対応した文字列とを対応付けて、声紋データDB25に格納する。また、この際、システム制御部21は、当該ユーザに対して登録を行う際に、当該ユーザを一意に特定するための登録番号を払い出して当該ユーザのユーザIDと対応付けてRAMに格納する。そして、システム制御部21は、ユーザ認証用の声紋データを登録するための電話番号、すなわち、IPサーバWの通話I/F部26が接続されている公衆デジタル網ISNの回線の電話番号に対応した文字列をアンカータグにより指定したHTMLデータD6を返信する。この際、このHTMLデータD6に対してIPサーバWのシステム制御部21は、当該ユーザに払い出されたユーザIDと登録番号とを記述し、ユーザに対して、これらの情報を報知する。
【0059】
一方、IPサーバWによって返信されたHTMLデータD6を受信すると、移動機MSの液晶表示部14には、図9に示すように、例えば、「以下の電話番号に電話をかけて声紋データの登録を行ってください」等の文字列とIPサーバWのIVR27の電話番号が表示される他、フリーワード声紋データの50音分の声紋モデルを生成するために必要な声紋モデルを取るための文書と、ユーザID、登録番号が表示される。この状態において、ユーザが指示入力部13に対して、電話番号を選択する旨の入力操作を行うと、移動機MSの制御部11は、当該ページに対応したHTMLデータD6をRAMに格納し、通話が終了するまで、その状態を保持する。
【0060】
次に、制御部11は、当該文字列に対応付けられているアンカータグにより指定された電話番号(すなわち、IPサーバWのIVR27の電話番号)へと発呼して、再度、液晶表示部14に図9に示す画像を表示させる。この結果、通信システム1においては、図10に示す処理が実行され、移動機MSのユーザは、この処理の実行中、IPサーバWから送信されてくる音声データに対応した音声ガイダンスに従って、各種入力を行うことになる。
【0061】
まず、IPサーバWのIVR27は、通話I/F部26に対して着信がなされると、その着信に対して、「あなたの登録番号を入力してください。」等の音声に対応した音声データDv1を返信する。かかる音声ガイダンスに従い、移動機MSのユーザが液晶表示部14に表示されている登録番号を指示入力部13に入力すると、指示入力部13から、その入力された登録番号に対応したPB(プッシュボタン)信号が、制御部11へと送られ、制御部11は、この指示入力部13により送られたPB信号をデータDv2として送受信部12を介して移動通信網MSNへと送信する。
【0062】
次に、データDv2が移動通信網MSNを介してIPサーバWの通話I/F部26により受信されると、IVR27は、該データDv2をシステム制御部21へと供給すると共に、データDv3を移動通信網MSNへと送出する。一方、データDv2をIVR27から受け取ったシステム制御部21は、当該データDv2に従い、登録番号を特定し、その登録番号と対応付けてRAMに格納されているユーザIDを読み出す。
【0063】
一方、データDv3を受信した移動機MSにおいては、音声出力部17から「あなたのキーワード声紋データを登録します。これから5回登録しますので、まずは、1回目をどうぞ。」等の音声が出力される。このガイダンスに従い、移動機MSのユーザが自身の指定したキーワードを音読すると、移動機MSの集音部15において、当該キーワードに対応した音声が集音され、集音部15から音声に対応した音声信号がA/D及びD/A変換部16に供給され、A/D変換されて音声データとして音声符号化・復号部18へと供給される。このようして、音声符号化・復号部18に供給された音声データが符号化されて、データDv4として送受信部12を介して移動通信網MSNの移動電話網へと送信される。
【0064】
次に、データDv4がIPサーバWの通話I/F部26により受信されると、IVR27は、システム制御部21へと該データDv4を送ると共に、データDv5を公衆デジタル網ISNへと送出する。このようにして、システム制御部21にデータDv4が送られてくると、システム制御部21は、このデータDv4を声紋データ生成部24へと送る。声紋データ生成部24は、このシステム制御部21から送られてきたデータDv4に基づいてキーワード声紋データを生成し、声紋データDB25の当該ユーザのユーザIDに対応した位置に、この生成した声紋データを記憶する。
【0065】
一方、IPサーバから送信されたデータDv5を受信した移動機MSにおいては、送信されてきた音声データに基づいて音声出力部17から、例えば、「2回目をどうぞ」等の音声が出力される。この音声に従い、移動機MSのユーザがキーワードを音読すると、移動機MSにおいては、集音部15において集音された音声に対応するデータDv6が送受信部12により移動通信網MSNへと送信される。そして、IPサーバWにおいては、このデータDv6が受信されると上述と同様の処理が行われ、声紋データ生成部24によって声紋データが生成される。
【0066】
かかる一連の処理が5回分のキーワード声紋データを生成し終えるまで続けられ、5回分のキーワード声紋データが取得されると、声紋データ生成部24は、記憶している5回分のキーワード声紋データに基づいて、声紋データの誤差データを算出すると共に、当該誤差データを当該ユーザのユーザIDと対応付けて、声紋データDB25へと格納する。
【0067】
次に、IPサーバWのIVR27は、データDv7を移動通信網MSNへと送信する。このデータDv7を受信すると、移動機MSにおいては音声出力部17から、例えば、「続いてフリーワード声紋データを登録します。フリーワード用の文書を音読し、電話を切ってください。」等のガイダンスに対応した音声が出力される。
【0068】
そして、移動機MSのユーザが、このガイダンスに従い、液晶表示部14に表示されているフリーワード用の文書を音読すると、集音部15によって集音された音声に対応したデータDv8が送受信部12を介して、送信される。このようにして、移動機MSから送信されたデータDv8はIPサーバWのIVR27により受信され、システム制御部21へと供給される。そして、システム制御部21は、IVR27から供給されてきたデータDv8を声紋データ生成部24へと送り、声紋データ生成部24は、このデータDv8に基づいてフリーワード声紋データを生成して、声紋データDB25へと格納する。
【0069】
そして、かかる一連の処理が完了し、ユーザが電話を切る旨の入力操作を行うと、移動機MSとIPサーバWの間の呼接続が切断され、声紋データDB25に対する声紋データの登録が完了する。
【0070】
なお、この際の動作については、移動機MSのハンズフリー機能を利用して、移動機MSに対する入力を行っても構わないことは言うまでもない。但し、この場合であっても、通信システム1の動作が変わることはないので、説明は省略する。
【0071】
(b)IPサーバWからサービスの提供を受ける際の動作
以下、図面を参照しつつ、本実施形態にかかる通信システム1のIPサーバWからサービスの提供を受ける際の動作について説明する。なお、以下の説明においては、説明をより具体的なものとするため、声紋データDB25及びユーザ管理テーブルTBL1の内容は、図2及び図5に示したと同様で有るものとし、移動機MSのユーザに対してIPサーバWが払い出したユーザIDを「U#001」、「△△サービス」に対応したサービスIDを「サービス1」として説明を行う。また、上述したように、移動機MSに認証プログラムがダウンロード済みの場合、移動機MSの制御部11は、サービスの提供を受けるにあたり、自装置内に記憶されている認証プログラムに対応したプログラムIDをIPサーバWに対して送信することとなるが、以下の説明においては、移動機MSには、未だ、認証プログラムが一つもダウンロードされていないものとして説明を行う。
【0072】
まず、手入力を行うことなくIPサーバWのサービス提供を受けようと考えたユーザは、移動機MSの指示入力部13に対してハンズフリー機能を実行する旨の入力操作を行う。すると、移動機MSの制御部11においては、ROMからハンズフリープログラムが読み出されて、実行される。この状態となると、制御部11は、集音部15において集音された音声に従って、ユーザの入力コマンドを認識し、当該入力コマンドに対応した処理を実行することが可能となる。
【0073】
この状態において、ユーザが発したWWWブラウザを起動する旨の音声が集音部15により集音されると、制御部11は、その集音部15により集音された音声に対応した音声データに基づいて、入力コマンドを認識し、ROMからWWWブラウザを読み出して、実行し、移動通信網MSNに対してパケット登録を行う。
【0074】
その後、ユーザがIPサーバWのホームページに対応したURLを指定する旨の声を発すると、その発した声に対応した音声が集音部15に集音され、制御部11は、移動通信網MSNに対してパケット登録を行う。この結果、通信システム1においては、図11に示す処理が実行されることとなる。
【0075】
この処理においては、まず、移動機MSの制御部11が送受信部12を介してユーザが指定したURLを含むGET要求Da1を送信する。このようにして、移動機MSから送信されたGET要求Da1がIPサーバWのパケットI/F部22により受信されると、システム制御部22はホームページに対応したHTMLデータDa2を返信する。
【0076】
このHTMLデータDa2を受信すると、移動機MSの制御部11は、当該データDa2に従い、上述した図7に示した画像を液晶表示部14に表示させる。この状態において、例えば、ユーザが発した「△△サービス」なるメニューを選択する旨の音声が集音部15に集音されると、移動機MSの制御部11は、HTMLデータDa2においてアンカータグにより「△△サービス」に対応付けられているURLを抽出して、当該URLを含むGET要求Da3を移動通信網MSNへと送信する。
【0077】
一方、IPサーバWのシステム制御部21は、この移動機MSから送信されたGET要求Da3がパケットI/F部22により受信されると、このGET要求Da3に付加されているURLにより示されるサービス(すなわち、「△△サービス」)に対応したサービスIDをRAMに格納すると共に、HTMLデータDa4をインターネットINETへと返信する。
【0078】
次に、このHTMLデータDa4が移動機MSの送受信部12によって受信されると、制御部11は、このHTMLデータDa4に対応した画像を液晶表示部14に表示させる。この際、液晶表示部14には、移動機MSのユーザに対してユーザIDとパスワードを入力させるためのボックスと共に、例えば、「ユーザIDとパスワードを入力してください」等の、これらの情報の入力を促す画像が表示される。この状態において、移動機MSのユーザが指示入力部13に対して、ユーザID「U#001」と、例えば、「△△△△」なるパスワードを入力して、決定を行う旨の入力操作を行うと、移動機MSの制御部11は、ユーザによって入力されたユーザID「U#001」とパスワード「△△△△」を付加したGET要求Da5を移動通信網MSNへと送信する。
【0079】
また、この際、既に、制御部11のEEPROMにキーワード認証プログラムとキーワード声紋データが格納されている場合、制御部11は、当該GET要求Da5に対して、そのキーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加する。しかし、今の場合、移動機MSに対するキーワード認証プログラムのダウンロードは、完了していないため、制御部11は、GET要求Da5に対してプログラムIDを付加することなく送信する。なお、この際に、ユーザが話した言葉に基づいてユーザIDやパスワードを入力するようにしても構わない。但し、セキュリティの問題で、指示入力部13に直接入力することが望ましい。
【0080】
一方、このGET要求Da5を受信すると、IPサーバWのシステム制御部21は、当該GET要求に付加されているユーザID「U#001」とパスワード「△△△△」に基づいて、当該移動機MSのユーザがサービスの会員か否かを判定する(ステップSa1)。具体的には、システム制御部21は、GET要求Da5に付加されているユーザIDを抽出して、当該ユーザIDとパスワードの組に対応したユーザIDとパスワードの組がユーザ管理テーブルTBL1に格納されているか否かを判定するのである。
そして、このステップSa1において「No」と判定した場合、システム制御部21は、当該移動機MSのユーザにサービスを提供することなく、処理を終了する。
【0081】
これに対し、今の場合、図5に示すようにユーザ管理テーブルTBL1には、ユーザID「U#001」とパスワード「△△△△」なるユーザIDとパスワードの組と同一の組が存在している。この結果、ステップSa1においてシステム制御部21は、「Yes」と判定し、システム制御部21は、ユーザ管理テーブルTBL1において当該ユーザIDに対応付けて格納されたサービスIDが、「△△サービス」に対応したものであるか否か(すなわち、サービスIDが「サービス1」であるか否か)を判定する(ステップSa2)。この判定の結果、当該サービスIDが「△△サービス」に対応したものではない場合(ステップSa2「No」)、制御部11は、当該移動機MSのユーザにサービスを提供することなく、処理を終了する。
【0082】
一方、ステップSa2における判定の結果「Yes」と判断するとシステム制御部21は、当該GET要求Da5にキーワード認証プログラムに対応したプログラムIDが付加されているか否かを判定する(ステップSa3)。そして、この判定の結果、キーワード認証プログラムがダウンロード済みであるものと判定すると(ステップSa3「Yes」)、IPサーバWのシステム制御部21は、キーワード認証プログラム等を移動機MSに送信することなく認証要求Da60を送信し、移動機MSの制御部11は、この認証要求Da60に従って、後述するユーザ認証を行う。
【0083】
しかし、今の場合、当該GET要求Da5には、プログラムIDが付加されていない(ステップSa3「No」)。このため、システム制御部21は、当該ユーザIDに対応したキーワード声紋データを読み出してデータDa6として、インターネットINETへと返信する。この際、システム制御部21は、データDa6に対して、フリーワード声紋データとフリーワード認証プログラムをダウンロードするためのURLを付加して送信する。
【0084】
このようにして、IPサーバWから返信されたデータDa6を受信すると、移動機MSの制御部11は、データDa6に含まれているキーワード声紋データとキーワード認証プログラムを抽出して、EEPROMに書き込む。また、この際、制御部11は、当該データDa6に付加されていたURLを抽出してRAMに書き込む。そして、制御部11は、このEEPROMに格納した認証プログラムを読み出して、キーワードによるユーザ認証を行うのである(ステップSa4)。
【0085】
このステップSa4において制御部11は、以下の処理を実行する。
ステップi:制御部11は、液晶表示部14に対して、例えば、「キーワードを音読してください。」等の表示を行う。
ステップii:ステップiにおける表示に従って、移動機MSのユーザがキーワードを音読し、その音読された音声に対応した音声データがA/D及びD/A変換部16から送られてくると、制御部11は、認証プログラムに従って、そのA/D及びD/A変換部16から送られてきた音声データと、声紋データに基づいてユーザ認証を行う。
ステップiii:制御部11は、ii)における認証の結果、このユーザ認証に成功したか否かを判定する。そして、このユーザ認証に失敗した場合、移動機MSの制御部21は、当該ユーザによるサービスの享受を許可することなく処理を終了する。これに対して、ユーザ認証に成功した場合、制御部11は、移動通信網MSNに対して、RAMに格納したURLを含むGET要求Da7を送信する。この際、EEPROMにフリーワード認証プログラムが格納されている場合、制御部11は、当該GET要求Da7に対して、フリーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加して送信する。
【0086】
このようにして、移動機MSから送信されたGET要求Da7を受信すると、IPサーバWのシステム制御部21は、当該GET要求Da7にプログラムIDが付加されているか否かを判定する(ステップSa5)。そして、このステップSa5における判定の結果、「Yes」と判定すると、システム制御部21は、「△△サービス」の提供ページに対応したHTMLデータDa80をインターネットINETへと返信する。
【0087】
一方、今の場合、GET要求Da7にプログラムIDは付加されていない(ステップSa5「No」)。このため、システム制御部21は、声紋データDB25において当該移動機MSのユーザに対応したユーザIDと対応付けられているフリーワード声紋データを読み出し、この声紋データとフリーワード認証プログラムとを、「△△サービス」の提供ページに対応したHTMLデータと共に、データDa8として、インターネットINETへと返信する。
【0088】
このようにして、IPサーバWから返信されてきたデータDa8を受信すると、移動機MSの制御部11は、このデータDa8に付加されているフリーワード声紋データと、フリーワード認証プログラムをEEPROMに格納すると共に、データDa8に付加されている「△△サービス」の提供ページに対応した画像を表示させる。
この状態となると、移動機MSのユーザは、ハンズフリー機能を利用して「△△サービス」の提供を受けることが可能となる。
【0089】
その後、ユーザが「△△サービス」の提供を受けている状態において、一定の時間が経過すると、移動機MSの制御部11は、EEPROMに格納されているフリーワード認証プログラムを読み出して実行することにより、フリーワードによるユーザ認証を行う(ステップSa6)。
【0090】
より具体的には、制御部11は、A/D及びD/A変換部16から送られてくる音声データを監視して、ユーザがハンズフリー機能を利用するために発した何らかの声に対応した音声データがA/D及びD/A変換部16から送られてくると、当該音声データに基づき、各音毎の声紋モデルを生成する。そして、移動機MSの制御部11は、その生成した、各音毎の声紋モデルと、フリーワード声紋データを構成している50音の声紋モデルとの一致を比較してユーザ認証を行う。
【0091】
なお、本実施形態においては、ユーザがハンズフリー機能を利用して、WWWブラウジングを行っているものとして、説明を行っているため、このフリーワードによるユーザ認証の際に、特別、ユーザに対して声を発する旨を促すことは必要とならない。しかし、ハンズフリー機能を利用せずにWWWブラウジングを行う場合には、ユーザに対して声を発することを促すことが必要となる。
【0092】
そこで、かかる場合に、本実施形態にかかる移動機MSの制御部11は、液晶表示部14に、例えば、「フリーワード認証を行いますので、集音部に向かって声を発してください」等の表示を行う。そして、この結果、ユーザが発した声を集音部15において集音して、その集音した音声に基づいてフリーワードによるユーザ認証を行う。
【0093】
また、ユーザがIPサーバWのサービスを受けている途中で、受けているサービスを変更する場合がある。かかる場合に、本実施形態にかかる通信システム1においては、上述したデータDa4の送信からデータDa8の送信までの処理と同様の処理が繰り返される。具体的には、移動機MSから他のサービスに対応したGET要求Da3が送信されてくると、IPサーバWのシステム制御部22は、当該GET要求に対してユーザIDとパスワードを入力するためのページに対応したHTMLデータDa4を返信する。そして、移動機MSのユーザが指示入力部13に対して、ユーザIDとパスワードを入力して、決定を行う旨の入力操作を行うと、移動機MSの制御部11は、送信するGET要求Da5に対してユーザIDとパスワードのみならず、EEPROMに格納されている認証プログラムのプログラムIDを付加して送信するのである。
【0094】
この結果、IPサーバWのシステム制御部21においては、ステップSa3における判定が「Yes」となり、システム制御部21は、当該移動機MSに対して、当該サービスの提供ページに対応したURLを付加した認証要求Da60を返信する。このようにして、認証要求Da60を受信すると、移動機MSの制御部11は、EEPROMに格納されているキーワード認証プログラムを読み出して、キーワードによるユーザ認証を行う(ステップSa4)。
【0095】
そして、ユーザ認証に成功した場合、制御部11は、ユーザ認証要求に付加されているURLを抽出して当該URLを含むGET要求Da7に対して、EEPROMに記憶されているフリーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加して移動通信網MSNへと送信する。この結果、IPサーバWのシステム制御部21においてはステップSa5における判定が「Yes」となるのである。
【0096】
そして、その後、ユーザが当該サービスの提供を受け続けている状態であれば移動機MSは、一定時間間隔毎にフリーワードによるユーザ認証を行い(ステップSa6)、また、ユーザが他のサービスの提供を求めた場合には、上記と同様の処理が実行されることとなる。
【0097】
このようにして、本実施形態においては、IPサーバが移動機MSのユーザに対して各種サービスを提供する際に、声紋データと認証プログラムがIPサーバから移動機へと送信される構成となっている。このため、移動機に設けるメモリの記憶容量を大きくすることなく、ユーザ認証の確度を高めることが可能となる。
【0098】
また、本実施形態において、IPサーバから移動通信網を介して送信される声紋データと認証プログラムは、共に5kバイト程度のデータ量しか有していない。このため、データ量の大きな音声データを送信する場合に比べて、移動通信網において発生するトラフィックの増加を防止することが可能となる。
【0099】
また、本実施形態にかかる移動機MSは、ハンズフリー機能を有しており、ハンズフリーで各種の操作を行うことが可能な構成となっている。このため、移動機のユーザは、指示入力部に対する煩雑な入力作業を行うことなく、各種入力作業を行うことが可能となると共に、サービスの享受中に行われるフリーワードによるユーザ認証において、ユーザの入力指示のための声を利用して、ユーザ認証を行うことが可能となる。
【0100】
また、本実施形態においては、移動機の集音部に集音された音声に対応した音声データに基づいて、一定の時間間隔でフリーワードによるユーザ認証を行い、このユーザ認証に失敗した場合には、当該移動機によりサービスの享受ができない構成となっている。このため、IPサーバのサービスの提供を受けている途中で、第三者による移動機MSの盗難等が発生した場合であっても、その第三者によるサービスの享受を有効に防止することが可能となる。
【0101】
なお、本実施形態においては、IPサーバWのサービスを受ける対象として、携帯電話機等の移動機MSを対象とする場合を例に説明を行ったが、当然IPサーバWのサービスの提供を受ける対象は、PDAやノートパソコン等であっても良い。
【0102】
なお、本実施形態においてIPサーバWは、公衆デジタル網ISNと接続されており、この公衆デジタル網ISNを介して移動機MSと音声通話を行う構成となっている。しかし、IPサーバWは、直接移動通信網MSNと接続され、この移動通信網MSNを介して移動機MSと音声通話を行う構成としても良い。
【0103】
なお、本実施形態において、キーワード声紋データは、ユーザが任意に設定できる構成となっているが、当然予め定められたキーワードを利用するようにしても良い。
【0104】
なお、本実施形態においては、キーワードによるユーザ認証と、フリーワードによるユーザ認証の双方を併用する構成となっている。しかし、何れか一方のユーザ認証のみを利用する構成としても構わない。この場合、IPサーバWの声紋データDB25には、キーワード声紋データ、フリーワード声紋データの何れか一方の声紋データのみを格納し、認証プログラムについても、何れか一方の認証プログラムのみを格納しておけば良い。そして、移動機MSは、IPサーバWからダウンロードした、何れか一方の認証プログラム等に基づいてユーザ認証を行い、サービスの提供中においても、その認証プログラム等に基づいてユーザ認証を繰り返すのである。
【0105】
なお、本実施形態においては、ユーザの声紋データをIPサーバWに登録するにあたり、ユーザは、移動機MSを利用して、IPサーバWの登録申込のページにアクセスして、このページ上において登録のための申込を行う構成となっている。しかし、他の方法により登録を行う構成としても良いことは言うまでもない。例えば、事前に電話等でIPサーバWを保有しているIPへと電話をかけて、オペレータに各種情報を告げると共に、IVR27の電話番号を聞き、その電話番号に発呼して、声紋データを登録するようにしても良いし。ファクス等により申込用紙を送信して、IP側からIVR27の電話番号を記載した書面をファックスにより返信するようにしても良い。また、この登録の際、本実施形態において移動機MSは、一度、パケット登録を解除してから、公衆デジタル網ISN経由で発呼する構成となっている。しかし、移動機MSと移動通信網MSNがマルチリンク可能なものである場合、パケット登録を解除することなく、IPサーバWに対する発呼するようにしても良いことは言うまでもない。要は、移動機MSのユーザの声紋データをIPサーバWの声紋データDB25に格納することさえできれば、どのような方法で登録を行っても構わない。
【0106】
[1.3]変形例
<変形例1-1>
本実施形態においては、声紋データと認証プログラムが既にダウンロード済みの場合には、移動機MSが認証プログラムのプログラムIDをIPサーバWに送信し、この送信されてきたプログラムIDに基づいて、IPサーバWは、当該移動機MSに対する認証プログラム等のダウンロードが完了しているか否かを判断する構成となっている。しかし、IPサーバが、当該移動機MSに対する、認証プログラムがダウンロード済みか否かを判断する方法は当然他の方法であっても良い。例えば、IPサーバ側に認証プログラム等をダウンロード済みの移動機MSのユーザに対応したユーザIDを格納するためのテーブルを保有させ、IPサーバWは、このテーブルに基づいて、当該移動機MSに対する認証プログラム等のダウンロード済みか否かを判断するようにしても良い。この場合、当該テーブルに格納されているユーザIDは、当該ユーザがIPサーバWからログオフした場合や、所定の時間経過後に削除するようにすれば良い。このような、構成とすれば、当該移動機MSのユーザが再度IPサーバWのサービスを受ける場合には、再度、認証プログラムや声紋データがIPサーバWから送信されることとなる。このため、ユーザがEEPROM内に記憶されている認証プログラム等を削除する旨の入力を指示入力部13に行い、これらのデータがEEPROMから削除された場合であっても、確実にユーザ認証を行うことが可能となる。
【0107】
[2]第2実施形態
図12は、本実施形態にかかる通信システム100の構成を示した図である。なお、同図において、上述した図1と同様の設備については、同一の符号を付してある。ここで、本実施形態にかかる通信システム100は、車両に設置されたカーナビゲーション装置NBを利用してIPサーバWの提供する各種サービスの提供を受けるためのものである。
【0108】
カーナビゲーション装置NBは、車両に設置され、ジャイロ等により当該カーナビゲーション装置NBの設置された車両の位置情報を取得して表示する他、移動機MS2と接続された状態においてIPサーバWの提供する各種サービスの提供を受ける。
【0109】
図13は、本実施形態にかかるカーナビゲーション装置NBの構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態にかかるカーナビゲーション装置NBは、制御部31と、移動機接続I/F部32と、位置情報算出部33と、ユーザI/F部34と、これら各部を相互に接続するデータバス35とを有する。
【0110】
移動機接続I/F部32は、例えば、RS232CやUSB等のI/Fであり、カーナビゲーション装置NBを移動機MS2と接続して、その接続された移動機MS2との間におけるデータの授受を仲介する。この移動機接続I/F部32を介して移動機MS2を接続することにより、カーナビゲーション装置NBは、移動通信網MSNを介したパケット通信を行うことが可能となる。
【0111】
位置情報算出部33は、GPS信号の受信装置やジャイロ等を有しており、自装置の設置されている車両の現在位置に対応した位置情報を生成する。そして、生成した位置情報を制御部31へと供給する。ユーザI/F部34は、ユーザの入力操作を受け付ける操作パネル、各種情報を表示する表示パネル等から構成されている。
【0112】
制御部31は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を有しており、カーナビゲーション装置NBの各部を制御する。ROMには、図示しないCD−ROMドライブに収容されたCD−ROMから地図情報を読み出し、車両の運転者に対して道案内を行うためのプログラムの他、移動機接続I/F部32を介して接続された移動機MS2を通信インターフェイスとして利用し、移動通信網MSNを介して、インターネットに接続されている各種通信機器(例えば、IPサーバW)から所望のデータを取得して、その取得したデータに対応した画像を表示するためのWWWブラウザが記憶されている。CPUは、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。
【0113】
移動機MS2は、第1実施形態と同様に移動通信パケット網MPNを介してパケット通信を行う携帯型の通信端末である。図14は、本実施形態にかかる移動機MS2の構成を示した図である。なお、図14において、上述した図3と同様の部分については、同一の符号を付してある。
【0114】
同図に示すように、本実施形態にかかる移動機MS2は、上述した第1実施形態にかかる移動機MSの有する各部に加えて、外部機器接続I/F部19を有する。
外部機器接続I/F部19は、移動機MS2をカーナビゲーション装置NB等の外部機器と接続し、その接続された外部機器との間におけるデータの授受を仲介する。
【0115】
ここで、本実施形態において、移動機MS2は、移動機MS2単体、若しくは、移動機MS2をカーナビゲーション装置NBと接続することにより、IPサーバWから各種サービスの提供を受ける。かかる機能を実現するため、制御部11のROMに記憶されている制御プログラムとして以下に示す2つのモードを実現するためのプログラムが格納されている。
i)単独モード
このモードは、単独で移動通信網MSNを介して通信を行うモードである。移動機MS2は、通常、このモードに設定されている。
【0116】
ii)従属モード
このモードは、外部機器接続I/F部19を介して外部機器が接続された場合に設定されるモードであり、接続された外部機器の通信インターフェイスとして移動機MS2が機能するためのモードである。このモード下において、移動機MS2は、単独で移動通信網MSNを介した通信を行うことは不可能となり、接続された外部機器の制御の下においてのみ移動通信網MSNを介した通信を行うことができる状態となる。また、このモード下において移動機MS2は、上述したハンズフリー機能を利用して、その接続されている外部機器(例えば、カーナビゲーション装置NB)のユーザI/Fとして働くことも可能である。具体的には、このモード下において、移動機MS2のハンズフリー機能が実行されると、移動機MS2の制御部11は、集音部15において集音された音声に基づいてユーザの入力コマンドを認識し、その入力コマンドに対応した操作信号を外部機器接続I/F部19を介して接続された外部機器に供給する。
【0117】
また、本実施形態において、上述した移動機MS2のハンズフリー機能には、更に、音声合成機能が追加されている。具体的には、移動機MS2がハンズフリー機能を実行中にHTMLデータを受信すると、当該HTMLデータに含まれているテキストデータに基づいて音声を合成して音声出力部17から出力する。すなわち、移動機MS2は、HTMLデータを受信した場合に、当該HTMLデータに含まれているテキストを読み上げる機能を有しているのである。
【0118】
例えば、カーナビゲーション装置NBと接続されている状態において、送受信部12によりHTMLデータを受信すると、制御部11は、その受信したHTMLデータ中のテキストを読み上げるための処理を実行する共に、カーナビゲーション装置NBへと当該HTMLデータを送る。なお、移動機MS2の音声出力部17を構成しているスピーカの出力が小さく、ユーザが移動機MS2を自身の耳の近傍から話してしまうと、その音声合成された音声を聞き取ることができない場合には、音声出力部17に外部スピーカ接続するためのジャックを設け、このジャックを介して接続された外部スピーカを介して合成された音声を出力するようにしても良い。
【0119】
次に、かかる構成を有する通信システム100の動作について説明する。なお、移動機MS2のユーザの声紋データをIPサーバWに登録する際の動作については、上述した第1実施形態と全く同様であるので説明は省略し、移動機MS2とカーナビゲーション装置NBとを接続してIPサーバWの提供するサービスの提供を受ける際の動作についてのみ説明を行うこととする。また、以下の説明においては、説明をより具体的なものとするため、声紋データDB25及びユーザ管理テーブルTBL1の内容は、図2及び図5に示したと同様で有るものとする。また、移動機MS2のユーザに対してIPサーバWが払い出したユーザIDを「U#001」、「△△サービス」に対応したサービスIDを「サービス1」とし、移動機MS2には、未だ、認証プログラムが一つもダウンロードされていないものとして説明を行う。
【0120】
まず、移動機MS2のユーザが自身の移動機MS2を持って車両に乗り込み、移動機MS2をカーナビゲーション装置NBに接続すると、移動機MS2は、単独モードから従属モードへと切り替わり、カーナビゲーション装置NBの通信インターフェイスとして働くこととなる。
【0121】
また、この際、運転手は、移動機MS2の指示入力部13に対して、入力操作を行い、ハンズフリープログラムを実行させ、移動機MS2のハンズフリー機能を利用できる状態とする。この時点で、移動機MS2は、集音部15によって集音された音声に基づいて、ユーザの入力コマンドを認識し、外部機器接続I/F部19を介してカーナビゲーション装置NBに当該入力コマンドに対応した操作信号を送る他、移動通信網MSNを介して受信したHTMLデータに基づいて音声合成を行い、当該HTMLデータ中に存在するテキストを読み上げることが可能な状態となる。
【0122】
この状態において、車両の運転を始めた運転者がIPサーバWの「△△サービス」の提供を受けたいと考え、ユーザが移動機MS2の集音部15に向かってWWWブラウザを起動する旨の声を発すると、集音部15において、その音声が集音されて、当該音声に対応した音声信号がA/D及びD/A変換部16に送られる。すると、移動機MS2の制御部11は、A/D及びD/A変換部16から送られてくる音声データに基づいて、ユーザの入力コマンドを認識し、同入力コマンドに対応した操作信号を外部機器接続I/F部19を介してカーナビゲーション装置NBへと送る。
【0123】
一方、この操作信号が送られてくると、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、当該操作信号に従って、WWWブラウザを読み出して、実行し、移動通信網MSNに対してパケット登録を行う。
その後、ユーザがIPサーバWのホームページに対応したURLを指定する旨の声を発すると、その発した声に対応した音声が集音部15に集音され、制御部11は、移動通信網MSNに対してパケット登録を行う。この結果、通信システム100においては、図15に示す処理が実行されることとなる。
【0124】
まず、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、移動機MS2を介してユーザが指定したURLを含むGET要求Db1を送信する。このようにして、移動機MS2から送信されたGET要求Db1を受信するとIPサーバWのシステム制御部22はホームページに対応したHTMLデータDb2を返信する。
【0125】
このHTMLデータDb2が移動機MS2の送受信部11によって受信されると、移動機MS2の制御部11は、当該HTMLデータDb2中に存在するテキストに対応した音声信号を合成して音声出力部17に送ると共に、当該HTMLデータDb2をカーナビゲーション装置NBへと送る。このようにして、移動機MS2からHTMLデータDb2が送られてくると、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、当該データDb2に従い、上述した図7に示した画像をユーザI/F部34の液晶表示部に表示させる。
【0126】
この状態において、例えば、ユーザが発した「△△サービス」なるメニューを選択する旨の音声が集音部15に集音されると、移動機MS2の制御部11は、当該音声に対応した操作信号をカーナビゲーション装置NBへと送る。この結果、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、HTMLデータDb2中において「△△サービス」に対応付けられているURLを抽出し、移動機MS2を介して当該URLを含むGET要求Db3を移動通信網MSNへと送信する。
【0127】
一方、IPサーバWのシステム制御部21は、この移動機MS2から送信されたGET要求Db3が受信されると、このGET要求Db3に付加されているURLにより示されるサービス(すなわち、「△△サービス」)に対応したサービスIDをRAMに格納すると共に、HTMLデータDb4をインターネットINETへと返信する。
【0128】
次に、このHTMLデータDb4が移動機MS2の送受信部12によって受信されると、制御部11は、当該HTMLデータDb4中に存在するテキストに対応した音声信号を合成して音声出力部17に送ると共に、当該HTMLデータDb4をカーナビゲーション装置NBへと送る。この際、既に、制御部11のEEPROMにキーワード認証プログラムとキーワード声紋データが格納されている場合、制御部11は、カーナビゲーション装置NBに送る、HTMLデータDb4に対して、そのキーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加する。しかし、今の場合、移動機MS2に対するキーワード認証プログラムのダウンロードは、完了していないため、制御部11は、HTMLデータDb4にプログラムIDを付加することはない。
【0129】
一方、このHTMLデータDb4が送られてくると、カーナビゲーション装置NBのユーザI/F部34の液晶表示部には、移動機MS2のユーザに対してユーザIDとパスワードを入力させるためのボックスと共に、例えば、「ユーザIDとパスワードを入力してください」等の文字列が表示される。
【0130】
この状態において、ユーザがカーナビゲーション装置NBのユーザI/F部34に対して、ユーザID「U#001」と、例えば、「△△△△」なるパスワードを入力して、決定を行う旨の入力操作を行うと、移動機MS2の制御部11は、ユーザによって入力されたユーザID「U#001」とパスワード「△△△△」を付加したGET要求Db5を移動機MS2へと送り、当該GET要求Db5が移動機MS2によって移動通信網MSNへと送信される。
【0131】
一方、このGET要求Db5を受信すると、IPサーバWのシステム制御部21は、当該GET要求に付加されているユーザID「U#001」とパスワード「△△△△」を抽出し、当該ユーザIDとパスワードの組に対応したユーザIDとパスワードの組がユーザ管理テーブルTBL1に格納されているか否かを判定することにより、当該移動機MS2のユーザがサービスの会員であるか否かを判定する(ステップSb1)。
【0132】
そして、この判定の結果、当該GET要求Db5に付加されていた、ユーザIDとパスワードの組と同一の組が存在していなければシステム制御部21は処理を終了し(ステップSb1「No」)、存在している場合(ステップSb1「Yes」)、システム制御部21はユーザ管理テーブルTBL1において当該ユーザIDに対応付けて格納されたサービスIDが、「△△サービス」に対応したものであるか否かを判定する(ステップSb2)。この判定の結果、「No」の場合、制御部11は処理を終了し、「Yes」の場合、当該GET要求Db5にキーワード認証プログラムに対応したプログラムIDが付加されていたか否かを判定する(ステップSb3)。そして、この判定の結果、キーワード認証プログラムがダウンロード済みであるものと判定すると(ステップSb3「Yes」)、IPサーバWのシステム制御部21は、キーワード認証プログラム等を移動機MS2に送信することなく認証要求Db60を送信し、移動機MS2の制御部11は、この認証要求Db60に従って、後述するユーザ認証を行う。
【0133】
しかし、今の場合、当該GET要求Db5には、プログラムIDが付加されていない(ステップSb3「No」)。このため、システム制御部21は、当該ユーザIDに対応したキーワード声紋データを読み出して、データDb6として返信する。この際、システム制御部21は、データDb6に対して、フリーワード声紋データとフリーワード認証プログラムをダウンロードするためのURLを付加して、返信する。
【0134】
このようにして、IPサーバWから返信されたデータDb6を受信すると、移動機MS2の制御部11は、データDb6に含まれているキーワード声紋データとキーワード認証プログラムをEEPROMに格納すると共に、URLをRAMに格納する。そして、制御部11は、このEEPROMに格納した認証プログラムを読み出して、キーワードによるユーザ認証を行う(ステップSb4)。なお、この際の制御部11における処理は、上述した第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0135】
そして、このステップSb4におけるユーザ認証に失敗した場合、移動機MS2の制御部11は、当該ユーザによるサービスの享受を許可することなく処理を終了し、ユーザ認証に成功した場合、制御部11は、カーナビゲーション装置NBに対してユーザ認証成功通知Db7を送る。この際、制御部11は、このユーザ認証成功通知に対して、RAMに格納したURLを付加する。
【0136】
このようにして、移動機MS2からユーザ認証成功通知Db7が送られてくると、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、移動機MS2を介して、当該通知Db7に付加されてきたURLを含むGET要求Db8を移動通信網MSNへと送信する。この際、EEPROMにフリーワード認証プログラムが格納されている場合、制御部11は、当該GET要求Db8に対して、フリーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加して送信する。
【0137】
次に、IPサーバWのシステム制御部21は、当該GET要求Db8にプログラムIDが付加されているか否かを判定する(ステップSb5)。そして、このステップSb5における判定の結果、「Yes」と判定すると、システム制御部21は、「△△サービス」の提供ページに対応したHTMLデータDb90をインターネットINETへと返信する。
【0138】
一方、今の場合、GET要求Db8にプログラムIDは付加されていない(ステップSb5「No」)。このため、システム制御部21は、声紋データDB25において当該移動機MS2のユーザに対応したユーザIDと対応付けられているフリーワード声紋データを読み出す。そして、システム制御部21は、この声紋データとフリーワード認証プログラムとを、「△△サービス」の提供ページに対応したHTMLデータと共に、データDb9として、インターネットINETへと返信する。
【0139】
このようにして、IPサーバWから返信されてきたデータDb9を受信すると、移動機MS2の制御部11は、当該データDb9に付加されているHTMLデータ上のテキストに従って音声データを合成してA/D及びD/A変換部16に送ると共に、このデータDb9をカーナビゲーション装置NBへと送る。カーナビゲーション装置NBの制御部31は、移動機MS2から送られてきたデータDb9からフリーワード声紋データと、フリーワード認証プログラムを抽出してEEPROMに格納すると共に、データDb9に付加されている「△△サービス」の提供ページに対応した画像を表示させる。
【0140】
この状態となると、ユーザは、ハンズフリー機能を利用して「△△サービス」の提供を受けることが可能となる。
その後、ユーザが「△△サービス」の提供を受けている状態において、一定の時間が経過すると、移動機MS2の制御部11は、EEPROMに格納されているフリーワード認証プログラムを読み出して実行することにより、フリーワードによるユーザ認証を行うのである(ステップSb6)。なお、このフリーワードによる音声認証については、上述した第1実施形態にかかる移動機MS2の制御部11において行われる処理と同一の処理がカーナビゲーション装置NBの制御部31において行われるのみであるため、詳細は省略する。
【0141】
また、ユーザがIPサーバWのサービスを受けている途中で、受けているサービスを変更する場合がある。かかる場合に、本実施形態にかかる通信システム100においては、上述したデータDb4の送信からデータDb9の送信までの処理と同様の処理が繰り返される。具体的には、移動機MS2から他のサービスに対応したGET要求Db3が送信されてくると、IPサーバWのシステム制御部22は、移動機MS2から送信されてきたGET要求Db3に対してユーザIDとパスワードを入力するためのページに対応したHTMLデータDb4を返信する。このHTMLデータDb4を受信すると移動機MS2の制御部11は、EEPROMに記憶されているキーワード認証プログラムのプログラムIDを読み出して、当該HTMLデータDb4に付加して、カーナビゲーション装置NBへと送る。
【0142】
この結果、カーナビゲーション装置NBのユーザI/F部34には、ユーザIDとパスワードを入力させるため画面が表示される。そして、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、GET要求Db5に対してユーザが入力したユーザIDとパスワードのみならず、移動機MS2から送られてきたプログラムIDをも付加して送信するのである。
【0143】
この結果、IPサーバWのシステム制御部21においては、ステップSb3における判定が「Yes」となり、システム制御部21は、当該移動機MS2に対して、当該サービスの提供ページに対応したURLを付加した認証要求Db60を返信する。このようにして、認証要求Db60を受信すると、移動機MS2の制御部11は、EEPROMに格納されているキーワード認証プログラムを読み出して、キーワードによるユーザ認証を行う(ステップSb4)。
【0144】
そして、ユーザ認証に成功した場合、制御部11は、カーナビゲーション装置NBに対してユーザ認証成功通知Db7を送る。そして、カーナビゲーション装置NBの制御部31は、移動機MS2を介して移動通信網MSNへと送信するGET要求Db8に対して、EEPROMに記憶されているフリーワード認証プログラムに対応したプログラムIDを付加して移動通信網MSNへと送信する。この結果、IPサーバWのシステム制御部21においてはステップSb5における判定が「Yes」となるのである。
【0145】
そして、その後、ユーザが当該サービスの提供を受け続けている状態であれば移動機MS2は、一定時間間隔毎にフリーワードによるユーザ認証を行い(ステップSb6)、また、ユーザが他のサービスの提供を求めた場合には、上記と同様の処理が実行されることとなる。
【0146】
このようにして、本実施形態によれば、カーナビゲーション装置と移動機を接続して、IPサーバのサービスの提供を受けることが可能となる。
また、本実施形態においては、移動機のハンズフリー機能に音声合成機能をも付加し、サービスの提供を受けるにあたっては、この移動機のハンズフリー機能を利用して入力操作を行う一方、IPサーバから送信されてきたデータに含まれているテキストの読み上げについても行う構成となっている。このため、移動機のユーザが運転中の場合であっても、視点を動かすことなくIPサーバの提供を受けることが可能となると共に、視点移動に伴い、発生する危険を未然に防止することが可能となる。
【0147】
なお、本実施形態においては、移動機MS2と接続されたカーナビゲーション装置NBを利用してIPサーバWのサービスの提供を受ける構成となっている。しかし、カーナビゲーション装置NB単体でIPサーバWのサービスの提供を受ける構成としても構わない。この場合、カーナビゲーション装置NBに移動通信網MSNと通信を行う機能を持たせることが必要となる。
【0148】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、端末のユーザに対してIPがサービスを提供する際に必要となるユーザ認証において、ユーザ認証の確度を高めると共に、ユーザ認証に伴うトラフィックの増加を防止し、かつ、携帯端末のような記憶容量の小さな端末を用いた場合であっても利用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態にかかる通信システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態にかかる声紋データDB25の記憶内容を示す図である。
【図3】 同実施形態にかかる移動機MSの構成を示す図である。
【図4】 同実施形態にかかるIPサーバWの構成を示す図である。
【図5】 同実施形態にかかるユーザ管理テーブルTBL1の内容を示す図である。
【図6】 同実施形態にかかる通信システム1において行われるデータの授受を示す図である。
【図7】 同実施形態にかかる移動機MSの液晶表示部14に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】 同実施形態にかかる移動機MSの液晶表示部14に表示される画像の一例を示す図である。
【図9】 同実施形態にかかる移動機MSの液晶表示部14に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】 同実施形態にかかる通信システム1において行われるデータの授受を示す図である。
【図11】 同実施形態にかかる通信システム1において行われる処理を示す図である。
【図12】 第2実施形態にかかる通信システム100の構成を示した図である。
【図13】 同実施形態にかかるカーナビゲーション装置NBの構成を示す図である。
【図14】 同実施形態にかかる移動機MS2の構成を示した図である。
【図15】 同実施形態にかかる通信システム100において行われるデータの授受を示す図である。
【符号の説明】
1、100・・・通信システム、 MS、MS2・・・移動機、 11・・・制御部、 12・・・送受信部、 13・・・指示入力部、 14・・・液晶表示部、 15・・・集音部、 16・・・A/D及びD/A変換部、 17・・・音声出力部、 18・・・音声符号化・復号部、 19・・・外部機器接続I/F部、 W・・・IPサーバ、 21・・・システム制御部、 22・・・パケットI/F部、 23・・・テーブル記憶部、 24・・・声紋データ生成部、25・・・声紋データDB、 26・・・通信I/F部、 27・・・IVR、 MSN・・・移動通信網、 ISN・・・公衆デジタル網、 INET・・・インターネット、 NB・・・カーナビゲーション装置、 31・・・制御部、 32・・・移動機接続I/F部、 33・・・位置情報算出部、 34・・・ユーザI/F部。
Claims (13)
- ネットワークに収容された移動端末と、
前記ネットワークを介して、前記移動端末にサービスを提供するサーバであって、自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを保有するサーバと、を有する通信システムにおけるユーザ認証方法であって、
前記移動端末が前記サーバに対してサービスの提供要求を送信するサービス提供要求過程と、
前記サーバが前記声紋データと前記認証プログラムとを前記移動端末に送信する送信過程と、
前記移動端末が前記送信過程において前記サーバから送信された声紋データと認証プログラムを受信して、自端末の有する記憶部に記憶するダウンロード過程と、
前記移動端末が前記ダウンロード過程において記憶した、前記声紋データと前記認証プログラムに基づいて、自端末のユーザが正当な権限を有するユーザであるか否かのユーザ認証を行い、このユーザ認証に成功した場合にのみ当該ユーザによるサービスの享受を許可する認証過程と
を具備することを特徴とするユーザ認証方法。 - 前記サービス提供要求過程に先立って行われる過程であって、
前記移動端末が、自端末のユーザの発生した声に対応する音声データを前記サーバに送信する音声データ送信過程と、
前記サーバが、前記音声データ送信過程において送信されてきた音声データに基づいて当該ユーザの声紋データを生成する声紋データ生成過程と、
前記声紋データ生成過程において生成された声紋データを、前記サーバが記憶する声紋データ記憶過程と
を更に有することを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。 - 前記移動端末は、ユーザが発した声に応じて、当該ユーザの指定した入力コマンドを認識し、その入力コマンドに基づいて各種処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
- 前記サービス提供要求過程に先立って行われる過程であって、
前記移動端末が、自端末の有する前記記憶部に前記認証プログラム及び前記声紋データが記憶されているか否かを判定する判定過程を更に有し、
前記サービス提供要求過程において前記移動端末は、
前記判定過程において自端末の前記記憶部に前記声紋データと前記認証プログラムが記憶されていると判定した場合には、前記声紋データと前記認証プログラムがダウンロード済みであることを示すダウンロード済み情報を前記サービスの提供要求に付加して送信し、
前記送信過程において前記サーバは、
前記移動端末から送信されてきた前記サービスの提供要求に前記ダウンロード済み情報が付加されている場合に、前記声紋データと前記認証プログラムを該移動端末に対して送信することなく認証要求を送信する一方、当該サービスの提供要求に前記ダウンロード済み情報が付加されていない場合に、前記声紋データと前記認証プログラムを該移動端末に対して送信し、
前記ダウンロード過程において前記移動端末は、
前記サーバから送信されてきたデータが前記声紋データと前記認証プログラムである場合にのみ自端末の有する記憶部に当該声紋データと当該認証プログラムを記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。 - 前記ユーザが前記サーバのサービスを受けている間、前記移動端末は前記認証過程を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
- 前記認証過程の後の過程であって、
前記移動端末が前記サーバに対して、ユーザが発声した各音に対応する声紋モデルから構成されたフリーワード声紋データと、前記フリーワード声紋データに基づいてユーザ認証を行うためのフリーワード認証プログラムの送信を要求するフリーワード送信要求過程と、
前記サーバがフリーワード声紋データと、フリーワード認証プログラムを送信するフリーワード送信過程と、
前記移動端末が前記フリーワード声紋データ送信過程において前記サーバから送信された前記フリーワード声紋データと前記フリーワード認証プログラムを受信して、記憶する前記フリーワードダウンロード過程と、
前記移動端末が前記フリーワードダウンロード過程において記憶した、前記フリーワード声紋データと前記フリーワード認証プログラムに基づいて、繰り返しユーザ認証を行うフリーワード認証過程とを更に有し、
前記送信過程において前記サーバは、
所定のキーワードをユーザが発声した際に生じる音声に基づき生成されるキーワード声紋データと、前記キーワード声紋データに基づいてユーザ認証を行うためのキーワード認証プログラムを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。 - 前記移動端末は、車両に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のユーザ認証方法。
- 前記ネットワークは、移動通信網であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のユーザ認証方法。
- ネットワークに収容された移動端末と、
前記ネットワークを介して、前記移動端末にサービスを提供するサーバとを有する通信システムであって、
前記サーバは、
自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを保有し、前記移動端末に対してサービスを提供する際に、当該移動端末に対して前記声紋データと前記認証プログラムを前記移動端末へと送信する手段を有し、
前記移動端末は、
前記サーバにより送信された声紋データと認証プログラムに基づいて、自端末のユーザが正当な権限を有するユーザであるか否かを認証し、この認証に成功した場合にのみ当該ユーザによるサービスの享受を許可する手段を有する
ことを特徴とする通信システム。 - ネットワークを介して、該ネットワークに収容された移動端末に対しサービスを提供するサーバであって、
自サーバがサービスを提供する前記移動端末のユーザの声紋データと前記声紋データに基づいてユーザ認証を行うための認証プログラムとを記憶した記憶手段と、
前記移動端末に対してサービスを提供する際に、当該移動端末に対して前記声紋データと前記認証プログラムを前記移動端末へと送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ。 - 前記移動端末から送信された、当該移動端末のユーザの発生した声に対応する音声データに基づいて当該ユーザの声紋データを生成し、前記記憶手段に記憶させる声紋データ生成手段を更に有する
ことを特徴とする請求項10に記載のサーバ。 - 前記移動端末のユーザに対してサービスを提供するにあたり、当該移動端末に対する前記声紋データ及び前記認証プログラムの送信が完了しているか否かを判定する判定手段を更に有し、
前記送信手段は、
前記判定手段によって、当該移動端末に対する前記声紋データと前記認証プログラムの送信が完了していないものと判定した場合にのみ、当該移動端末に対して前記声紋データと前記認証プログラムを送信する
ことを特徴とする請求項10に記載のサーバ。 - 前記記憶手段に記憶される前記声紋データには、
所定のキーワードをユーザが発声した際に生じる音声に基づき生成されるキーワード声紋データと、
ユーザが発声した各音に対応する声紋モデルから構成されたフリーワード声紋データとがある
ことを特徴とする請求項10に記載のサーバ。
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