以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態を説明する。
図1を参照し、第1の実施形態のシステム構成の一例を説明する。
図1において、第1の実施形態では、ポータルサイト101、サービスサイト102、IPセントレックスサービス103、拠点104、拠点105等を有する。ポータルサイト101には、ポータルサーバ111等が設置される。サービスサイト102には、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122等が設置される。IPセントレックスサービス103には、セッション制御サーバ131、呼制御サーバ132、音声認識・合成サーバ133等が設置される。拠点104には、ユーザ端末141がある。拠点105には、ユーザ端末151等がある。ポータルサーバ111、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122、セッション制御サーバ131、呼制御サーバ132、音声認識・合成サーバ133、ユーザ端末141、ユーザ端末151等の各々は、通信ネットワーク106を介して接続される。
ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、例えば、PC(Personal Computer)等、通信機能を有する情報端末である。ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、ユーザA、ユーザBの各々の指示に従いデータ要求を送信し、その要求に応じて送信されたデータを出力する。また、ユーザ端末141、ユーザ端末151は、VoIP(Voice over Internet Protocol)によりIP電話機能を実現する。ユーザA、ユーザBの各々は、ユーザ端末141、ユーザ端末151に接続された入出力装置(図示略)を用いて通話する。このようなユーザ端末141、ユーザ端末151は従来技術と同じである。
地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122の各々は、ユーザにデータを提供するものである。ユーザに提供するデータは特に限定するものではないが、ここでは、地図情報配信サーバ121が地図情報を提供し、スケジュール管理サーバ122が、各ユーザのスケジュール情報を提供するものとする。このような地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122は、従来技術と同じである。
ポータルサーバ111は、ユーザA、ユーザBの各々にポータルサービスを提供するためのものである。なお、ここでいうポータルサービスとは、複数種のデータを、1つのインタフェースにより提供するものである。本実施形態では、これらのデータは、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122から取得するものとする。
呼制御サーバ132は、接続情報を用いて、従来技術のSIP(Session Initiation Protocol)等により呼発信等を行い、通話回線を確立させる。この呼制御サーバ132は従来技術と同じである。音声認識・合成サーバ133は、テキストデータから合成音声することにより音声データを取得する。また、音声認識・合成サーバ133は、音声データを音声認識することによりテキストデータを取得する。この音声認識・合成サーバ133による音声合成技術及び音声認識技術は従来技術であり、特に限定するものではないが、例えば、音声合成エンジン等により実現するとよい。セッション制御サーバ131は、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122から取得したデータのポータルサーバ111への提供、音声認識・合成サーバ133から取得した音声データのユーザ端末141、ユーザ端末151への提供等を制御する。
通信ネットワーク106は、例えばキャリアIPネットワーク、インターネット、公衆網等である。
本実施形態は、セッション制御サーバ131が、ユーザ端末141、ユーザ端末151へのデータ提供を制御することにより、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々へ、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122から取得したデータを同時に提供することが可能となる。また、セッション制御サーバ131は、スケジュール管理サーバ122から取得したスケジュールのテキストデータを、音声認識・合成サーバ133の音声合成技術により音声データとし、この音声データを、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々へ同時に提供することが可能となる。
なお、上述のシステムを構成する各機器の数は、図1に限るわけではなく、任意でよい。例えば、ユーザに情報を提供するサーバは2つに限るものではなく、任意でよい。また、例えば、ユーザの用いる情報端末の数は2つに限るものではなく、任意でよい。
次に、図2を参照し、上述の各機器のハードウェア構成の一例を説明する。
図2において、ポータルサーバ111、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122、セッション制御サーバ131、呼制御サーバ132、音声認識・合成サーバ133、ユーザ端末141、ユーザ端末151等の各々は、演算装置201、メモリ202、入出力インタフェース203、出力装置204、入力装置205、2次記憶装置206、通信装置207等を有する。
演算装置201は、例えばCPU(Central Processing Unit)等である。出力装置204は、例えば、ディスプレイ装置、スピーカ、プリンタ等である。入力装置205は、キーボード、マウス、スキャナ等である。2次記憶装置206は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)等の記録メディア及びその記録メディアの駆動装置、HDD(Hard Disk Drive)やシリコンディスク等である。
次に、図3を参照し、上述の各機器の機能ブロックの一例を説明する。
図3において、セッション制御サーバ131は、セッション管理DB301、ユーザ管理DB302、サービスエージェント311、セッション情報管理部312、呼制御サーバ連携部313、ポータルサーバ連携部314、音声認識・合成サービス連携部315、Webサービス連携部316、通話処理部317等を有する。セッション制御サーバ131の2次記憶装置206は、セッション管理DB301、ユーザ管理DB302を有する。また、セッション制御サーバ131の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより、サービスエージェント311、セッション情報管理部312、呼制御サーバ連携部313、ポータルサーバ連携部314、音声認識・合成サービス連携部315、Webサービス連携部316、通話処理部317等を実現する。
セッション管理DB301は、セッションごとの情報を管理するテーブルを有する。ユーザ管理DB302は、ユーザごとの、ポータルサーバ111、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122、呼制御サーバ132等へ接続等するための情報を管理するテーブルを有する。セッション管理DB301、ユーザ管理DB302の各々のテーブルの詳細は後述する。
サービスエージェント311は、セッション情報管理部312、呼制御サーバ連携部313、ポータルサーバ連携部314、音声認識・合成サービス連携部315、Webサービス連携部316、通話処理部317等を制御する。セッション情報管理部312は、セッション管理DB301内のテーブルにセッションに関する情報を格納等する。呼制御サーバ連携部313は、呼制御サーバ132に呼制御の指示等を行なう。ポータルサーバ連携部314は、ポータルサーバ111に指示等を行ない、また、ポータルサーバ111から出力された情報を受け付ける。音声認識・合成サービス連携部315は、VXML(VoiceXML)等をサポートし、音声認識・合成サーバ133へ音声合成の指示を行ない、音声認識・合成サーバ133から送信された音声データを受け付ける。また、音声認識・合成サービス連携部315は、音声認識・合成サーバ133へ音声認識の指示を行ない、音声認識・合成サーバ133から送信されたテキストデータを受け付ける。Webサービス連携部316は、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122の各々にデータを要求し、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122の各々から送信されたデータを受け付ける。通話処理部317は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々との通話を処理する。この通話処理部317は、例えば、従来技術のRTP(Real-time Transport Protocol)やRTCP(RTP Control Protocol)等により、音声による通話等を処理する。
呼制御サーバ132は、呼制御部321等を有する。呼制御サーバ132の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより、呼制御部321等を実現する。
呼制御部321は、SIP等により、呼制御を行なう。この呼制御部321の機能は従来技術と同じである。
音声認識・合成サーバ133は、音声情報DB361、音声処理部362等を有する。音声認識・合成サーバ133の2次記憶装置206は、音声情報DB361等を有する。また、音声認識・合成サーバ133の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより、音声処理部362等を実現する。
音声情報DB361は、音声情報を記憶する。この音声情報は特に限定するものではないが、例えば、音声データと、その音声データのテキストデータとを対応付けて記憶している。音声処理部362は、セッション制御サーバ131から音声データを含む認識要求が送信されると、音声情報DB361から、受信した音声データと一致する音声データを選択し、選択した音声データに対応するテキストデータを抽出し、セッション制御サーバ131に送信する。また、音声処理部362は、セッション制御サーバ131からテキストデータを含む合成要求が送信されると、音声情報DB361から、そのテキストデータと対応する音声データを抽出し、セッション制御サーバ131に送信する。上述のように、この音声認識・合成サーバ133の機能は従来技術の音声認識技術、及び、音声合成技術により実現される。
ポータルサーバ111は、データ要求部331、データ受付部332、合成部333、出力処理部334等を有する。ポータルサーバ111の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより、データ要求部331、データ受付部332、合成部333、出力処理部334等を実現する。
データ要求部331は、セッション制御サーバ131にデータ要求を送信する。データ受付部332は、セッション制御サーバ131から送信されたデータを受け付ける。合成部333は、受け付けたデータを合成して、1つのインタフェースのデータとする。出力処理部334は、合成したデータをユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する。
地図情報配信サーバ121は、地図情報DB341、要求処理部342等を有する。地図情報配信サーバ121の2次記憶装置206は地図情報DB341等を有する。また、地図情報配信サーバ121の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより要求処理部342等を実現する。
地図情報DB341は、地図データを記憶する。この地図データは特に限定するものではないが、例えば、地図画像データと、この地図画像データ上の位置における住所や地名、電話番号、緯度経度等とを含む。要求処理部342は、セッション制御サーバ131からのデータ要求を受け付けると、地図情報DB341から、要求された地図画像データ等を読出し、セッション制御サーバ131に送信する。
スケジュール管理サーバ122は、スケジュール情報DB351、要求処理部352等を有する。スケジュール管理サーバ122の2次記憶装置206はスケジュール情報DB351等を有する。また、スケジュール管理サーバ122の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより要求処理部352等を実現する。
スケジュール情報DB351は、ユーザ毎のスケジュールデータを記憶する。このスケジュールデータは特に限定するものではないが、例えば、ユーザ毎に、日時等と、その日時におけるユーザの予定等とを含む。このスケジュールデータは、例えば、予めユーザ毎に発行されているユーザアカウントと対応付けて、日時等と、その日時におけるユーザの予定とを記憶しておくと良い。要求処理部352は、セッション制御サーバ131からのデータ要求を受け付けると、スケジュール情報DB351から、要求されたスケジュールデータ等を読出し、セッション制御サーバ131に送信する。
ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、通話処理部371、出力処理部372等を有する。ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の演算装置201は、メモリ202にロードしたプログラム(図示略)を実行することにより通話処理部371、出力処理部372等を実現する。
通話処理部371は、従来技術のRTPやRTCP等により、発信された呼に対して応答し、音声による通話を処理する。出力処理部372は、例えばブラウザ等により実現する機能であり、ポータルサーバ111から送信されたポータルサイト等を出力装置204のディスプレイ等に表示処理する。
次に、上述した情報の一例について説明する。
まず、図4を参照し、セッション管理DB301内の情報の一例について説明する。
本実施形態では、セッション情報管理部312は、1つのセッションに対し1つのテーブルを生成し、このテーブルをセッション管理DB301内に格納するものとする。即ち、複数のセッションが確立される場合、そのセッションの数だけ、このテーブルが生成される。以下、このテーブルを、セッション管理テーブルという。
図4において、セッション管理テーブル401は、統合セッションID411、呼制御サーバID412、ポータルサーバID413、SIPセッション情報414、Webセッション情報415等を有する。
統合セッションID411は、セッションの識別情報である。呼制御サーバID412は、呼制御を行なう呼制御サーバ132の識別情報である。ポータルサーバID413は、ポータルサービスを提供するポータルサーバ111の識別情報である。本実施形態では、呼制御サーバID412、ポータルサーバID413の各々は、呼制御サーバ132、ポータルサーバ111の各々のURL(Uniform Resource Locator)であるものとする。SIPセッション情報414は、セッション制御サーバ131と呼接続を確立するセッションに関する情報である。SIPセッション情報414は、セッションを確立する端末ごとに、そのセッションに関する情報を格納する。具体的には、例えば、SIPセッション情報414は、ユーザID421、接続日時422、状態423、ユーザID424、接続日時425、状態426等を有する。ユーザID421、ユーザID424の各々は、ユーザA、ユーザB各々の識別情報である。接続日時422、接続日時425は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々と、セッション制御サーバ131との接続が確立した日時である。状態423、状態426の各々は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々と、セッション制御サーバ131との接続が確立したか否かを示す。Webセッション情報415は、ポータルサーバ111とWeb接続を確立するセッションに関する情報である。なお、ここでいうWeb接続とは、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々が、ポータルサーバ111にログイン等することを示す。Webセッション情報415は、セッションを確立する端末ごとに、そのセッションに関する情報を格納する。具体的には、例えば、Webセッション情報415は、ユーザID431、接続日時432、状態433、ユーザID434、状態435等を有する。ユーザID431、ユーザID434の各々は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の識別情報である。接続日時432は、ユーザ端末141と、ポータルサーバ111との接続が確立した日時である。状態433、状態435の各々は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々と、ポータルサーバ111との接続が確立したか否かを示す。なお、図4の例では、ユーザ端末151とポータルサーバ111との接続がまだ確立していない場合の例であるので、ユーザ端末151とポータルサーバ111との接続が確立した日時が格納されておらず、かつ、状態435が「未ログイン」となっている。
次に、図5を参照し、ユーザ管理DB302内の情報の一例について説明する。
本実施形態では、1人のユーザに関する情報を1つのテーブルで管理し、このテーブルをユーザ管理DB302内に格納するものとする。即ち、複数のユーザが本実施形態のシステムを使用する場合、そのユーザの数だけ、このテーブルを有するものとする。以下、このテーブルを、ユーザ管理テーブルという。このユーザ管理テーブルは、予め2次記憶装置206に格納等されているものとする。
図5において、ユーザ管理テーブル501は、ユーザID511、ポータルサーバアカウント512、Webサービス名513、URL514、ユーザアカウント515、Webサービス名516、URL517、ユーザアカウント518等を有する。
ユーザID511は、ユーザの識別情報である。ポータルサーバアカウント512は、ユーザID511のユーザがポータルサーバ111にログイン等するときのアカウントである。Webサービス名513は、地図情報配信サーバ121により提供されるサービス名である。URL514は、地図情報配信サーバ121のURLである。ユーザアカウント515は、ユーザID511のユーザが地図情報配信サーバ121にログイン等するときのアカウントである。Webサービス名516は、スケジュール管理サーバ122により提供されるサービス名である。URL517は、スケジュール管理サーバ122のURLである。ユーザアカウント518は、ユーザID511のユーザがスケジュール管理サーバ122にログイン等するときのアカウントである。
なお、上述のように、本実施形態では、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122のみがユーザにデータを提供するものとしている。しかし、ユーザにデータを提供するサーバは、地図情報配信サーバ121、スケジュール管理サーバ122のみに限られるわけではない。これら以外のサーバ等がユーザにデータを提供する場合、ユーザ管理テーブル501には、その各サーバ等のWebサービス名、URL、ユーザアカウント等がさらに含まれる。
次に、動作例を説明する。
ここでは、まず、シーケンス例を説明し、その後、単体の動作例を説明する。
まず、図6を参照し、セッションを確立する場合のシーケンス例を説明する。図6の例では、ユーザAがユーザBに発信する場合の例を説明する。
予め、ユーザ端末141の通話処理部371、ユーザ端末151の通話処理部371の各々は、起動時等に、呼制御サーバ132に、自身の識別情報と位置情報とを登録しておく(”REGISTER”等)。これは、従来技術と同じである。ユーザAは、ユーザ端末141の入力装置205を用いて、ユーザBの識別情報を指定等して、発信を指示する。ユーザ端末141の通話処理部371は、その指示に従い発信する(S601)。呼制御サーバ132の呼制御部321は、登録された位置情報からユーザBのユーザ端末151の位置を取得し、その位置を宛先としてリクエストを送信する(S602)。ユーザBが、ユーザ端末151の入力装置205を用いて電話に出る等すると、ユーザ端末151の通話処理部371は、呼制御サーバ132に応答を送信する(S603)。呼制御サーバ132の呼制御部321は、ユーザ端末151からの応答を受信すると、この応答をユーザ端末141に転送する。ユーザ端末141の通話処理部371が、この応答に対する応答を呼制御サーバ132に送信する。呼制御サーバ132の呼制御部321は、この応答をユーザ端末151に転送する。これにより、ユーザ端末141とユーザ端末151との間でセッションが確立される(S604)。このようなセッションを確立する技術は、例えばSIP等の従来技術である。セッションが確立した後の、ユーザ端末141とユーザ端末151との間での音声データの送受信は、例えばRTP等の従来技術である。
一方、セッションが確立すると、呼制御サーバ132の呼制御部321は、セッション制御サーバ131に、セッションを確立したことを通知するセッション確立情報を送信する(S605)。このセッション確立情報には、セッションを確立したユーザA、ユーザBの各々の識別情報等が含まれる。セッション制御サーバ131のセッション情報管理部312は、サービスエージェント311を生成する(S606)。セッション制御サーバ131のポータルサーバ連携部314は、ポータルサーバ111へ、ログイン要求を送信する(S607)。このログイン要求には、セッション制御サーバ131のアカウント等が含まれる。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、ログイン要求に含まれるアカウントと一致するものが、自身の2次記憶装置206に予め格納されているテーブル等(図示略)内に含まれているか否か等により認証する。この認証によりログインが許可されると、データ要求部331は、セッション制御サーバ131に許可通知を送信等する。これにより、セッション制御サーバ131とポータルサーバ111とのWebセッションが確立する(S608)。
次に、セッション制御サーバ131のサービスエージェント311は、ユーザ端末141に、Webセッション確立要求を送信する(S609)。ユーザ端末141の出力処理部372は、ポータルサーバ111にログイン要求を送信する(S610)。このログイン要求には、ユーザ端末141のアカウント等が含まれる。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、ログイン要求に含まれるアカウントと一致するものが、自身の2次記憶装置206に予め格納されているテーブル等(図示略)内に含まれているか否か等により認証する。この認証によりログインが許可されると、データ要求部331は、ユーザ端末141に許可通知を送信等する。これにより、ユーザ端末141とポータルサーバ111とのWebセッションが確立する(S611)。Webセッションが確立すると、ユーザ端末141の出力処理部372は、セッション制御サーバ131に、Webセッションの確立を通知するWebセッション確立通知を送信する(S612)。
また、セッション制御サーバ131のサービスエージェント311は、ユーザ端末151に、Webセッション確立要求を送信する(S613)。ユーザ端末151の出力処理部372は、ポータルサーバ111にログイン要求を送信する(S614)。このログイン要求には、ユーザ端末151のアカウント等が含まれる。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、ログイン要求に含まれるアカウントと一致するものが、自身の2次記憶装置206に予め格納されているテーブル等(図示略)内に含まれているか否か等により認証する。この認証によりログインが許可されると、データ要求部331は、ユーザ端末151に許可通知を送信等する。これにより、ユーザ端末151とポータルサーバ111とのWebセッションが確立する(S615)。Webセッションが確立すると、ユーザ端末151の出力処理部372は、セッション制御サーバ131に、Webセッションの確立を通知するWebセッション確立通知を送信する(S616)。
セッション制御サーバ131の呼制御サーバ連携部313は、呼制御サーバ132に、ユーザA、ユーザBの各々の識別情報を含むSIPセッション確立要求を送信する(S617)。呼制御サーバ132の呼制御部321は、上述と同じ動作により、セッション制御サーバ131とユーザ端末141、ユーザ端末151とセッション制御サーバ131の各々との間のセッションを確立する(S618、S619)。
なお、上述のシーケンスの例では、セッション制御サーバ131が、Webセッションを確立した後に続いてSIPセッション確立要求を送信する例を説明したが、このWebセッション確立要求の送信するタイミングと、SIPセッション確立要求を送信するタイミングとは特に限定するものではない。例えば、上述のS601〜S616までの処理でセッションが確立したユーザ端末141、ユーザ端末151の各々を用いて、ユーザAとユーザBとが通話等している間に、ユーザ端末141、ユーザ端末151の入力装置205を用いて音声認識及び合成出力を指示し、この指示に従い、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々が、セッション制御サーバ131に、音声認識及び合成出力要求を送信した場合でもよい。また、例えば、予め、セッション制御サーバ131の2次記憶装置206等に、ユーザ毎等に音声認識及び合成出力を行なうか否かを示すテーブル等(図示略)を格納しておき、呼制御サーバ連携部313が、このテーブル等を参照して、上述のS601〜S616までの処理でセッションが確立した端末が音声認識及び合成出力を行なうものであると判定した場合、S617以降の処理を行なっても良い。また、SIPセッションを確立した後に、Webセッションを確立してもよい。
次に、図7を参照し、地図情報配信サーバ121から地図データを取得する場合のシーケンス例を説明する。ここでは、ユーザAが地図検索サービスを要求する場合の例を説明する。なお、このシーケンス例は、取得した地図データを画像データ等で入力及び出力する場合の例を説明する。図7を用いて説明するシーケンス例は、SIPセッションの確立、Webセッションの確立までの動作例は、上述の図6に一例を示すシーケンス例のS616までと同じであるので、それ以降の動作例を説明する。
ユーザAは、ユーザ端末141の入力装置205を用いる等して、地図検索サービスの提供を指示する。このとき、ユーザAは、地図の検索条件等もあわせて指示する。ユーザ端末141の出力処理部372は、地図の検索条件を含む地図検索サービス要求をポータルサーバ111に送信する(S701)。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、この地図検索サービス要求をセッション制御サーバ131に転送する(S702)。セッション制御サーバ131のWebサービス連携部316は、地図情報配信サーバ121に、ユーザAの識別情報を含む地図検索サービス要求を送信する(S703)。地図情報配信サーバ121の要求処理部342は、ユーザAの識別情報により認証等した後、自身の2次記憶装置206内の地図情報DB341から、受信した地図検索サービス要求に含まれる検索条件に合致する地図データを検索する(S704)。要求処理部342は、セッション制御サーバ131に、検索した地図データ等を送信する(S705)。セッション制御サーバ131のポータルサーバ連携部314は、ポータルサーバ111に、受信した地図データ等を送信する(S706)。ポータルサーバ111のデータ受付部332は、地図データを受け付ける。合成部333は、受け付けた地図データを、予め定められたフォーマットと合成する等して出力データを生成する。出力処理部334は、生成された出力データ等を、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する(S707、S708)。ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、自身の出力装置204に、受信した出力データ等を出力する。
ここで、図8を参照し、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々が、自身の出力装置204のディスプレイに出力データを表示する場合の画面例を説明する。
図8において、画面801は、領域811、領域812等を有する。領域811は、発信可能なユーザ等を表示する領域である。領域812は、サービスを提供するための領域である。画面801の例では、領域812は、地図データの検索サービスを提供するためのものである。領域812は、領域831、領域841を有する。領域831は、地図データの検索条件の入力を受け付けるためのものである。この領域831に検索条件が入力され、ボタン832が押下等されると、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の出力処理部372は、領域831に入力された検索条件を含む地図検索サービス要求を、ポータルサーバ111に送信する。また、ポータルサーバ111は、上述の動作例により検索された地図データ等を領域841に表示するように合成したデータを、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する。ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の出力処理部372は、受信したデータ等を出力装置204のディスプレイ等に表示する。
次に、図9を参照し、スケジュール管理サーバ122からスケジュールデータを取得する場合のシーケンス例を説明する。なお、このシーケンス例は、要求したスケジュールデータの検索条件を音声データで入力し、取得したスケジュールデータを音声データ及び画像データの両方で出力する場合の例を説明する。図9を用いて説明するシーケンス例は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々との間のセッション確立までの動作例は、上述の図6に一例を示すシーケンス例のS619までと同じであるので、それ以降の動作例を説明する。
ユーザAは、ユーザ端末141の入力装置205を用いて、出力装置204のディスプレイに表示されたボタンを押下等することにより、スケジュールデータの取得を指示する。ユーザ端末141の出力処理部372は、ポータルサーバ111に、スケジュールサービス要求を送信する(S901)。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、このスケジュールサービス要求をセッション制御サーバ131に転送する(S902)。
セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、予め定められているVXML定義に従い、スケジュール管理サーバ122に、テキストデータを含む合成要求を送信する(S903)。この合成要求に含まれるテキストデータは、VXML定義で定められた、取得するスケジュールデータの条件を問合せるためのものである。この詳細は後述する。
スケジュール管理サーバ122の音声処理部362は、音声情報DB361から、合成要求に含まれるテキストデータと対応する音声データを抽出し、セッション制御サーバ131に送信する(S904)。この処理は、従来技術の音声合成と同じである。
セッション制御サーバ131の通話処理部317は、スケジュール管理サーバ122から送信された音声データを、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する(S905、S906)。ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の通話処理部371は、出力装置204のスピーカ等から、この音声データを出力する。
ユーザAは、ユーザ端末141の入力装置205のマイク等を用いて、音声データに対する応答を入力する。ユーザ端末141の通話処理部371は、この音声データをセッション制御サーバ131に送信する(S907)。
セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、音声認識・合成サーバ133に、ユーザ端末141から入力された音声データを含む認識要求を、音声認識・合成サーバ133に送信する(S908)。
音声認識・合成サーバ133の音声処理部362は、音声情報DB361から、受信した音声データと一致する音声データを選択し、選択した音声データに対応するテキストデータを抽出し、セッション制御サーバ131に送信する(S909)。この処理は、従来技術の音声認識と同じである。
ここで、音声認識・合成サービス連携部315は、上述のS903〜S909の処理を繰り返すことにより、他の検索条件を取得しても良い。ここでは、説明の簡略化のため、必要な検索条件のすべてを取得したものとする。
ポータルサーバ111のWebサービス連携部316は、スケジュール管理サーバ122に、ユーザA及びユーザBの識別情報と、上述のS903〜S909の処理で取得した検索条件とを含むサービス要求を送信する(S910)。スケジュール管理サーバ122の要求処理部352は、2次記憶装置206内のスケジュール情報DB351から、サービス要求に含まれる識別情報と対応付けられており、かつ、そのサービス要求に含まれている検索条件と合致するスケジュールデータを検索する(S911)。要求処理部352は、検索したスケジュールデータをセッション制御サーバ131に送信する(S912)。
セッション制御サーバ131のポータルサーバ連携部314は、受信したユーザ毎のスケジュールデータを含む書き込み要求をポータルサーバ111に送信する(S913)。ポータルサーバ111のデータ受付部332は、書き込み要求を受け付ける。合成部333は、受け付けたスケジュールデータを所定フォーマットに追加する等して、ユーザ毎のスケジュールデータを表示する画面データ等を作成する。
一方、セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、音声認識・合成サーバ133に、テキストデータを含む合成要求を送信する(S914)この合成要求に含まれるテキストデータは、上述の処理によりスケジュール管理サーバ122から送信された、ユーザ毎のスケジュールデータである。音声認識・合成サーバ133の音声処理部362は、音声情報DB361から、合成要求に含まれるテキストデータと対応する音声データを抽出する等して、セッション制御サーバ131に送信する(S915)。セッション制御サーバ131の通話処理部317は、スケジュール管理サーバ122から送信された音声データを、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する(S916、S917)。
一方、ポータルサーバ111の出力処理部334は、ユーザ毎のスケジュールデータを表示する画面データを、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する(S918、S919)。これにより、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の出力装置204から、ユーザA及びユーザBのスケジュールが、音声、及び、画像により出力される。
ここで、図10を参照し、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々が、自身の出力装置204のディスプレイにスケジュールデータを表示する場合の画面例を説明する。
図10において、画面1001は、領域1011等を有する。領域1011は、ユーザ毎のスケジュールを表示する領域である。ここで、ユーザA、ユーザBは、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の入力装置205を用いてボタン1021を押下等することにより、音声認識及び合成出力を行なうこと、及び、音声認識及び合成出力を行なわないことを指示することが可能となる。即ち、ボタン1021が1回押下等されるたびに、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々から、ポータルサーバ111に、音声認識及び合成出力要求、音声認識及び合成出力の停止要求が交互に送信される。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、セッション制御サーバ131に、受信した音声認識及び合成出力要求、音声認識及び合成出力の停止要求を転送する。セッション制御サーバ131は、この要求に従い、音声認識及び合成出力を制御する。また、ユーザA、ユーザBの各々が、ユーザ端末141、ユーザ端末151各々の入力装置205を用いて出力装置204のディスプレイに表示されたいずれかのスケジュールを指定する等すると、図10のポップアップ1031に一例を示すように、そのスケジュールの詳細が表示される。
次に、セッション制御サーバ131単体の動作例を説明する。
まず、図11を参照し、上述のS601〜S619までの、ポータルサーバ111、音声認識・合成サーバ133、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々とセッションを確立する動作例を説明する。
セッション制御サーバ131の呼制御サーバ連携部313は、呼制御サーバ132から送信されたセッション確立情報を受け付ける(S1101)。このセッション確立情報には、上述のように、セッションを確立したユーザの識別情報(ユーザID)に加え、呼制御サーバ132の識別情報(呼制御サーバID)も含まれる。セッション情報管理部312は、このセッションに関する情報をセッション管理DB301に格納する。具体的には、例えば、セッション情報管理部312は、まず、新たなセッション管理テーブル401を作成する。次に、セッション情報管理部312は、このセッションの統合セッションIDを取得し、セッション管理テーブル401の統合セッションID411として格納する。この統合セッションIDを取得する技術は任意でよく、例えば、所定の値と連番とを組み合わせることにより取得しても良い。さらに、セッション情報管理部312は、セッション確立情報に含まれている呼制御サーバ132の識別情報を、セッション管理テーブル401の呼制御サーバID412の値として格納する。
次に、セッション情報管理部312は、サービスエージェント311が生成されているか否か判定する(S1102)。この判定は任意でよいが、例えば、サービスエージェント311が生成されているか否かを示すフラグを参照することにより判定してもよい。
S1102の判定の結果、サービスエージェント311が生成されている場合、サービスエージェント311は、セッション制御サーバ131がポータルサーバ111とセッションを確立しているか否か判定する(S1103)。この判定は任意でよいが、例えば、セッションが確立されているか否かを示すフラグを参照することにより判定してもよい。
S1103の判定の結果、セッションが確立されていない場合、ポータルサーバ連携部314は、ポータルサーバ111に、ログイン要求を送信する(S1104)。このログイン要求には、セッション制御サーバ131のアカウントが含まれる。上述のように、ポータルサーバ111のデータ要求部331は、ログイン要求に対し認証等したうえで、応答を送信する。この応答には、ポータルサーバ111の識別情報が含まれている。ポータルサーバ111からの応答を受信すると、セッション制御サーバ131のセッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401を更新する。具体的には、セッション情報管理部312は、新たに生成したセッション管理テーブル401のポータルサーバID413の値として、ログイン要求に対し応答を送信したポータルサーバ111の識別情報を格納する。
一方、上述のS1103の判定の結果、セッションが確立されている場合、又は、上述のS1104の処理の後、サービスエージェント311は、ユーザの端末に、Webセッション確立要求を送信する(S1105)。そのために、サービスエージェント311は、呼制御サーバ132から送信されたセッション確立情報に含まれているユーザの識別情報(ユーザID)の各々を宛先とするWebセッション確立要求を送信する。具体的には、例えば、サービスエージェント311は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に、Webセッション確立要求を送信する。また、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401を更新する。具体的には、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401のWebセッション情報415に、上述のS1101で受信したセッション確立情報に含まれていたユーザの識別情報を格納し、さらに、このユーザの識別情報毎に、状態が「未ログイン」であることを示す情報を格納する。
Webセッション確立要求を受信したユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、ポータルサーバ111に、自身の識別情報等を含むログイン要求を送信する。ポータルサーバ111は、2次記憶装置206に記憶されているテーブルに、ログイン要求に含まれている識別情報と一致するものが含まれているか否かにより認証し、認証結果をユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に送信する。認証された場合、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、セッション制御サーバ131にログインしたことを通知するWebセッション確立通知を送信する。
サービスエージェント311は、ユーザ端末から送信されたWebセッション確立通知を受け付ける(S1106)。セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401を更新する。具体的には、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401のWebセッション情報415のユーザの識別情報毎の状態のうち、Webセッション確立通知を受信したものを「ログイン中」に更新する。さらに、セッション情報管理部312は、Webセッション情報415のユーザの識別情報のうち、Webセッション確立通知を送信したものに対応する接続日時として、このWebセッション確立通知を受信した日時等を格納する。
次に、呼制御サーバ連携部313は、呼制御サーバ132に、セッション確立要求を送信する(S1107)。このセッション確立要求には、上述のS1101で受信したセッション確立情報に含まれていたユーザの識別情報が含まれる。また、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401を更新する。具体的には、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401のSIPセッション情報414に、上述のS1101で受信したセッション確立情報に含まれていたユーザの識別情報を格納し、さらに、このユーザの識別情報毎に、状態が「未確立」であることを示す情報を格納する。
次に、呼制御サーバ132の呼制御部321は、上述と同様に、このユーザの識別情報からユーザ端末141、ユーザ端末151の位置情報を取得し、この位置情報を宛先とする要求を送信等することにより、セッション制御サーバ131とユーザ端末141、セッション制御サーバ131とユーザ端末151とのSIPセッションを確立する。呼制御サーバ132の呼制御部321は、セッション確立処理結果をセッション制御サーバ131に送信する。セッション制御サーバ131の呼制御サーバ連携部313は、セッション確立処理結果を受け付ける(S1108)。セッション情報管理部312は、セッション確立処理結果をセッション管理DB301に格納する。具体的には、セッション情報管理部312は、上述の処理で新たに生成したセッション管理テーブル401のSIPセッション情報414内のユーザの識別情報毎の状態に、受信したセッション確立処理結果を格納する。セッション確立処理結果がセッション確立済みであることを通知するものである場合、セッション情報管理部312は、さらに、ユーザの識別情報毎の接続日時に、このセッション確立処理結果を受信した日時等を格納する。
一方、上述のS1102の判定の結果、サービスエージェント311が生成されていない場合、セッション情報管理部312は、サービスエージェント311を生成する(S1109)。この処理は、例えば、セッション情報管理部312が、所定のモジュールプログラムを実行することにより実現する。
サービスエージェント311は、セッション制御サーバ131と、上述のS1101で受信したセッション確立情報に含まれている識別情報のユーザの端末との間に、SIPセッションが確立されているか否か判定する(S1110)。この判定は任意でよいが、例えば、セッション管理DB301内のセッション管理テーブル401のSIPセッション情報414に、上述のS1101で受信したセッション確立情報に含まれている識別情報と一致するものが含まれているか否かにより判定してもよい。
S1110の判定の結果、SIPセッションが確立されていない場合、上述のS1103以降の処理を行なう。
なお、上述のように、SIPセッションを確立するタイミングは任意でよい。
S1110の判定の結果、SIPセッションが確立されている場合、処理を終了する。
次に、図12を参照し、上述のS701〜S708、S901〜S919までの、ユーザの端末へデータを提供するセッション制御サーバ131の動作例を説明する。
上述のように、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、自身の識別情報(ユーザID)を含む要求を送信する。ポータルサーバ111のデータ要求部331は、受信した要求をセッション制御サーバ131に転送する。
セッション制御サーバ131のポータルサーバ連携部314は、ポータルサーバ111から転送された要求を受け付ける。この要求の受付により、図12に示す動作例が起動される。
サービスエージェント311は、ポータルサーバ111から入力される要求等から、要求されるサービスの種別が、地図検索サービス、音声認識・合成サービス、スケジュールサービスのうちどれに該当するのか判定する(S1201)。この判定は、例えば、サービスエージェント311は、入力される要求に地図検索サービス要求であることを示す情報が含まれている場合、地図検索サービス要求であると判定する。また、例えば、サービスエージェント311は、入力される要求にスケジュールサービス要求であることを示す情報が含まれている場合、スケジュールサービスであると判定する。この場合、サービスエージェント311は、Webサービス連携部316に、地図検索サービス要求、又は、スケジュールサービス要求への対応を指示する。
また、例えば、サービスエージェント311は、入力された要求に地図検索サービス要求であることを示す情報又はスケジュールサービス要求であることを示す情報が含まれ、かつ、音声認識・合成サービスが指示されている場合、音声認識・合成サービスを行なうと判定する。なお、ここで、音声認識・合成サービスが指示されているか否かを判定する処理は任意でよいが、例えば、ユーザ毎等に音声認識及び合成出力を行なうか否かを示すテーブル等を参照することにより判定してもよく、また、入力された要求にこのサービスを要求する情報が含まれているか否かにより判定してもよい。この場合、サービスエージェント311は、音声認識・合成サービス連携部315に、音声認識・合成サービスへの対応を指示する。
S1201の判定の結果、地図検索サービスである場合、Webサービス連携部316は、地図情報配信サーバ121に、検索要求を送信する(S1202)。Webサービス連携部316は、この検索要求に、地名や住所等の検索条件、及び、ユーザA又はユーザBのアカウント等を含めて送信する。この検索条件は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々から送信された地図検索サービス要求に含まれていたものでもよく、また、後述する音声合成及び音声認識処理により取得したものでもよい。また、ユーザA又はユーザBのアカウントを取得するために、例えば、サービスエージェント311は、ユーザ管理DB302内のユーザ管理テーブル501のうち、ポータルサーバ111から転送された要求に含まれているユーザの識別情報と一致するユーザID511を有するものを選択し、選択したユーザ管理テーブル501から、Webサービス名513「地図情報配信」のユーザアカウント515を抽出する。
検索要求を受信すると、地図情報配信サーバ121の要求処理部342は、その検索要求に含まれるアカウントによる認証等を行なう。この認証は、例えば、要求処理部342が、地図情報配信サーバ121の2次記憶装置206に予め格納されているテーブル(図示略)に、検索要求に含まれるアカウントと一致するものが含まれているか否かにより判定する。次に、要求処理部342は、地図情報DB341から、その検索要求に含まれる検索条件を満たす地図データを読出し、セッション制御サーバ131に送信する。具体的には、例えば、要求処理部342は、地図情報DB341から、検索条件の地名や住所等の位置を含む所定範囲の地図画像データを読出し、セッション制御サーバ131に送信する。
セッション制御サーバ131のWebサービス連携部316は、地図情報配信サーバ121から送信された地図画像データを受け付ける(S1203)。ポータルサーバ連携部314は、この地図画像データを含む書き込み要求をポータルサーバ111に送信する(S1204)。
ポータルサーバ111のデータ受付部332は、書き込み要求を受け付ける。合成部333は、所定のフォーマット等に、受信した書き込み要求に含まれている地図画像データを組み合わせる等して、出力データを生成する。ポータルサーバ111の出力処理部334は、合成部333の生成した出力データをユーザ端末141、ユーザ端末151に送信する。なお、出力データの送信先は、ポータルサーバ111がセッション毎に管理しているものから取得してよく、また、セッション制御サーバ131がセッション管理テーブル401のWebセッション情報415からユーザID等を抽出して書き込み要求に含めたものから取得しても良い。
一方、S1201の判定の結果、音声認識・合成サービスである場合、音声認識・合成サービス連携部315は、予め定められたVXML定義に従い、取得するデータの条件を問い合わせるためのテキストデータを取得する(S1205)。ここで、本実施形態のVXML定義の一例を図13に示す。図13の例は、スケジュールサービスを受けるときのVXMLの一例である。VXML定義は任意であるが、図13に一例を示すように、複数の検索条件を、数回に分けて取得しても良い。
次に、音声認識・合成サービス連携部315は、スケジュール管理サーバ122に、上述のS1205の処理で取得したテキストデータを含む合成要求を送信する(S1206)。この合成要求に含まれるテキストデータは、VXML定義で定められた、取得するスケジュールデータの条件を問合せるためのものである。
上述のように、スケジュール管理サーバ122の音声処理部362は、音声情報DB361から、合成要求に含まれるテキストデータと対応する音声データを抽出し、セッション制御サーバ131に送信する。
セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、スケジュール管理サーバ122から送信された音声データを受け付ける(S1207)。セッション制御サーバ131の通話処理部317は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に、この音声データを送信する(S1208)。
ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々の通話処理部371は、出力装置204のスピーカ等から、この音声データを出力する。ユーザA、ユーザBの何れか一方は、ユーザ端末141又はユーザ端末151の入力装置205のマイク等を用いて、音声データに対する応答を入力する。ここでは、ユーザAがユーザ端末141の入力装置205を用いて音声データを入力したものとする。ユーザ端末141の通話処理部371は、この音声データをセッション制御サーバ131に送信する。この処理は、従来技術の通話処理と同じである。
セッション制御サーバ131の通話処理部317は、音声データを受け付ける(S1209)。音声認識・合成サービス連携部315は、S1209で受け付けた音声データを含む認識要求を、音声認識・合成サーバ133に送信する(S1210)。
音声認識・合成サーバ133の音声処理部362は、音声情報DB361から、受信した音声データと一致する音声データを選択し、選択した音声データに対応するテキストデータを抽出し、このテキストデータを含む応答をセッション制御サーバ131に送信する。
セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、音声認識・合成サーバ133からのテキストデータを含む応答を受け付ける(S1211)。次に、音声認識・合成サービス連携部315は、検索条件を全て取得したか否か判定する(S1212)。この判定は、例えば、予め定められたVXML定義に定められた処理を行ったか否かにより判定するとよい。
S1212の判定の結果、検索条件を取得していない場合、音声認識・合成サービス連携部315は、上述のS1205以降の処理を再度行なう。
S1212の判定の結果、検索条件を取得している場合、音声認識・合成サービス連携部315は、上述のS1201以降の処理を再度行なう。即ち、入力される要求に地図検索サービス要求であることを示す情報が含まれている場合、上述のS1202以降の処理を行なう。また、入力される要求にスケジュールサービス要求であることを示す情報が含まれている場合、後述するS1213以降の処理を行う。
一方、S1201の判定の結果、受信した要求がスケジュールサービス要求である場合、セッション制御サーバ131のWebサービス連携部316は、スケジュール管理サーバ122に、サービス要求を送信する(S1213)。このサービス要求には、例えばユーザの識別情報、アカウント、日時、期間等、スケジュールを検索する検索条件が含まれる。スケジュール管理サーバ122に送信するサービス要求に含まれる識別情報は、受信したスケジュールサービス要求に含まれているものである。即ち、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々は、ユーザの指示に従う等して、スケジュールを要求するユーザの識別情報を含むスケジュールサービス要求を送信する。また、スケジュール管理サーバ122に送信するサービス要求に含まれる識別情報はセッション制御サーバ131が取得するものとする。このアカウントを取得するために、例えば、サービスエージェント311は、ユーザ管理DB302内のユーザ管理テーブル501のうち、ポータルサーバ111から転送された要求に含まれているユーザの識別情報と一致するユーザID511を有するものを選択し、選択したユーザ管理テーブル501から、Webサービス名516「スケジュール管理」のユーザアカウント518を抽出する。なお、ここで取得するアカウントは、通話しているユーザの一部でもよく、全てでもよい。また、スケジュール管理サーバ122に送信するサービス要求に含まれる検索条件は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々から送信されたスケジュールサービス要求に含まれていたものでもよく、また、上述の音声合成及び音声認識処理により取得したものでもよい。
検索要求を受信すると、スケジュール管理サーバ122の要求処理部352は、その検索要求に含まれるアカウントによる認証等を行なう。この認証は、例えば、要求処理部352が、スケジュール管理サーバ122の2次記憶装置206に予め格納されているテーブル(図示略)に、検索要求に含まれるアカウントと一致するものが含まれているか否かにより判定する。次に、要求処理部352は、スケジュール情報DB351から、受信したスケジュールサービス要求に含まれる検索条件を満たすスケジュールデータを読み出す。具体的には、例えば、検索条件に、ユーザA、ユーザBの各々の識別情報と、期間等が含まれる場合、要求処理部352は、スケジュール情報DB351から、ユーザA、ユーザBの各々の識別情報毎に、検索条件の期間を含む日時と対応付けられているスケジュールデータを読み出す。要求処理部352は、読み出したユーザ毎のスケジュールデータを含む応答をセッション制御サーバ131に送信する。
セッション制御サーバ131のWebサービス連携部316は、送信された応答を受け付ける(S1214)。呼制御サーバ連携部313は、ポータルサーバ111に、この応答に含まれるユーザ毎のスケジュールデータ等を含む書き込み要求を送信する(S1215)。
ポータルサーバ111のデータ受付部332は、書き込み要求を受け付ける。合成部333は、所定のフォーマット等に、受信した書き込み要求に含まれているユーザ毎のスケジュールデータを組み合わせる等して、出力データを生成する。ポータルサーバ111の出力処理部334は、合成部333の生成した出力データをユーザ端末141、ユーザ端末151に送信する。なお、出力データの送信先は、ポータルサーバ111がセッション毎に管理しているものから取得してよく、また、セッション制御サーバ131がセッション管理テーブル401のWebセッション情報415からユーザID等を抽出して書き込み要求に含めたものから取得しても良い。
一方、セッション制御サーバ131のサービスエージェント311は、音声出力が指示されているか否か判定する(S1216)。この処理は任意でよく、例えば、ユーザ毎等に音声認識及び合成出力を行なうか否かを示すテーブル等を参照することにより判定してもよく、また、入力された要求にこのサービスを要求する情報が含まれているか否かにより判定してもよい。
S1216の判定の結果、音声出力が指示されていない場合、今回の処理を終了する。
S1216の判定の結果、音声出力が指示されている場合、音声認識・合成サービス連携部315は、音声認識・合成サーバ133に、上述のS1214の処理で受け付けたスケジュールデータを含む合成要求を送信する(S1217)。
スケジュール管理サーバ122の音声処理部362は、音声情報DB361から、合成要求に含まれるテキストデータと対応する音声データを抽出し、この音声データを含む応答をセッション制御サーバ131に送信する。
セッション制御サーバ131の音声認識・合成サービス連携部315は、スケジュール管理サーバ122から送信された応答を受け付ける(S1218)。セッション制御サーバ131の通話処理部317は、ユーザ端末141、ユーザ端末151の各々に、この音声データを送信する(S1219)。
上述の処理により、複数のユーザ端末の各々に、同じ情報を提供することが可能となる。これにより、ユーザは、相手と同じ情報を参照等しながら通話することが可能となる。また、情報を音声データに変換してユーザに提供することが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態を説明する。
以下で説明する第2の実施形態は、ユーザの用いる端末が携帯電話であるという点のみが、上述の第1の実施形態との違いである。それ以外の構成例及び動作例は上述の第1の実施形態と同じであるので、異なるシステム構成のみ説明する。
図14は、第2の実施形態のシステム構成例を示す。図14において、通信ネットワーク106は、携帯通信事業者ネットワーク1401、公衆無線LANネットワーク1402とさらに接続される。ユーザ端末1421、ユーザ端末1422の各々は、携帯電話である。ユーザ端末1421と、ユーザ端末1422との各々は、携帯通信事業者ネットワーク1401、公衆無線LANネットワーク1402の各々に接続され、これらのうち何れか一方を介して、通信ネットワーク106と接続する。
なお、ユーザ端末1421、ユーザ端末1422の各々の機能及び動作例は、上述の第1の実施形態のユーザ端末141、ユーザ端末151等と同じであるので省略する。
このように、本実施形態を携帯電話に適用することで、通話しながら地図を見る、スケジュールを確認することが可能となる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
具体的には、例えば、上述の実施形態では、ユーザに地図及びスケジュールを提供する場合の例を説明したが、提供するデータは任意であり、これに限られるわけではない。例えば、電子メールや任意のアプリケーションソフトのファイル等、動画像データ、静止画像データ、音声データ、テキストデータ等を提供可能である。
また、上述の実施形態では、スケジュールの検索条件を音声合成及び音声認識により取得する場合の例を説明したが、これに限られるわけではない。スケジュールの検索条件は、ユーザがキーボードやスイッチ、ボタン等を用いてテキストデータとして入力したものでもよい。また逆に、地図の検索条件を音声合成及び音声認識により取得してもよい。
また、上述の実施形態では、ポータルサーバがユーザ端末に、要求されたデータを含む出力データを送信しているが、これに限られるわけではない。セッション制御サーバがユーザ端末に出力データを送信しても良い。即ち、ユーザ端末に出力データを送信するものは任意でよい。
また、上述の実施形態では、音声認識・合成サーバが音声認識及び合成処理を行なっているが、これに限られるわけではない。セッション制御サーバが音声認識及び合成処理を行なっても良い。即ち、音声認識及び合成処理を行なうものは任意でよい。
101:ポータルサイト、102:サービスサイト、103:IPセントレックスサービス、104:拠点、105:拠点、201:演算装置、202:メモリ、203:入出力インタフェース、204:出力装置、205:入力装置、206:2次記憶装置、207:通信装置、111:ポータルサーバ、331:データ要求部、332:データ受付部、333:合成部、334:出力処理部、121:地図情報配信サーバ、341:地図情報DB、342:要求処理部、122:スケジュール管理サーバ、351:スケジュール情報DB、352:要求処理部、131:セッション制御サーバ、301:セッション管理DB、401:セッション管理テーブル、302:ユーザ管理DB、501:ユーザ管理テーブル、311:サービスエージェント、312:セッション情報管理部、313:呼制御サーバ連携部、314:ポータルサーバ連携部、315:音声認識・合成サービス連携部、316:Webサービス連携部、317:通話処理部、132:呼制御サーバ、321:呼制御部、133:音声認識・合成サーバ、316:音声情報DB、362:音声処理部、141:ユーザ端末、151:ユーザ端末、371:通話処理部、372:出力処理部