JP3649508B2 - 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 - Google Patents

多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品に関するものであり、詳しくは引き裂き強度及び成形生産性に優れ、且つ透湿性及び防水性等にも優れる多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、水滴を通さず水蒸気等の気体を通過させる程度の微細孔が形成された多孔性の合成樹脂フィルム(多孔性シート)が衣料分野や医療分野等で用いられるようになってきている。このような多孔性シートは、ムレを防止し且つ液体を外に漏らさないという作用を有するので、具体的には使い捨ておむつ等の吸収性物品の裏面材やレインコート等に用いられるている。
【0003】
このような通気性を有する多孔性シートの製造方法としては、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク又はクレー等の無機充填剤を混入してシートを成形した後一軸又は二軸方向に延伸し、シートに細かい亀裂を生ぜしめる方法等が挙げられる。
【0004】
このようにして製造された多孔性シートを使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の裏面材として使用する場合、該多孔性シートと、パルプ紙及び吸収性ポリマーよりなる液吸収体と、ポリエチレン繊維不織布や開孔フィルム等からなる液透過性表面シートとを重ねて一体化し、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品を製造するのが一般的である。
上記液透過性表面シートは急速な液体吸収性を要するので、繊維やフィルム表面を界面活性剤で処理して用いられることが多く、また、吸収性ポリマー表面には、該吸収性ポリマーを合成する際に用いられた分散剤が残存している場合がある。
【0005】
また、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に使用される多孔性シート(透湿防漏シート)においては、JISZ−0208による透湿度が1.0g/100cm2 Hr以上であれば使用時のムレを防止する効果が認められるが、このように透湿度の高い多孔性シートは一般に孔径が大きく、また孔数も多いことから、排泄物吸収の際に上記界面活性剤等が排泄物中に溶解し、排泄物の表面張力を低下させ、フィルムから液体がにじみ出るという問題を生じる。
【0006】
従って、本発明の目的は、通気性、透湿性及び耐水性に優れ、良好な風合い及び高強度(引裂強度)を有しており、工業的に安全に且つ高速で連続生産することができる多孔性シートを提供することにある。
また、本発明の目的は、排泄物がにじみ出すことのない吸収性物品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂と充填剤と特定の化合物とからなる樹脂組成物の溶融混練物から成形された多孔性シートが上記目的を達成し得ることを知見した。
【0008】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、ポリオレフィン樹脂(a)、充填剤(b)、及びスモール法により計算したSP値が9.0以下で且つ分子量が1000以上である化合物(c)からなる樹脂組成物の溶融混練物から成形したシートを、少なくとも1つの方向に延伸してなる多孔性シートであって、上記化合物(c)が、ポリグリセリンと炭素数12〜30の飽和又は不飽和の一塩基脂肪酸とのエステル化合物であり、上記樹脂組成物は、上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対する上記化合物(c)の配合量が2〜10重量部である、多孔性シートを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、液透過性の表面材と、防漏性の裏面材と、これら両面材の間に配置される吸収体とからなる吸収性物品において、上記裏面材として、上記の多孔性シートを用いることを特徴とする吸収性物品を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、先ず、本発明の多孔性シートについて詳述する。
本発明の多孔性シートは、樹脂組成物の溶融混練物から成形したシートを延伸処理してなる多孔性シートであり、該樹脂組成物はポリオレフィン樹脂(a)と充填剤(b)と特定の化合物とを含み、必要に応じて帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、着色剤又は熱安定剤等の添加剤を含む組成物である。
【0011】
本発明において上記樹脂組成物に用いられる上記ポリオレフィン樹脂(a)としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン又は1−デセン等のモノオレフィン重合体やエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン又は1−デセンと4−メチル−1−ペンテン又は酢酸ビニル等の他のモノマーとの共重合体等を主成分とするものが挙げられ、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体、ポリブテン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。本発明においては、上記ポリオレフィン樹脂の中でも線状低密度ポリエチレン又はポリプロピレンを用いるのが好ましい。また、本発明においては、上記ポリオレフィン樹脂を単独で用いることもでき又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0012】
上記線状低密度ポリエチレンとは、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体をいい、例えばエチレンと1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンを、チーグラー型触媒、フィリップス型触媒、メタロセン型触媒等を用いて共重合することにより製造することができる。
また、風合い、強度等の物性の改善を目的として、本来の性質を損なわない範囲で、エチレンと他のビニルモノマーとの共重合樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリアクリル系樹脂、又はポリメタアクリル系樹脂等の樹脂を上記樹脂組成物にブレンドすることができる。
【0013】
上記ポリオレフィン樹脂(a)は、密度が0.945g/cm3 以下であることが好ましく、0.930g/cm3 以下であることが更に好ましい。密度が0.945g/cm3 を超えると、得られる多孔性シートの透湿度が低下するばかりでなく、硬く、風合いに劣るものとなる。
また、上記ポリオレフィン樹脂(a)は、メルトインデックスが5g/10分以下であることが好ましく、3.0g/10分以下であることが更に好ましい。メルトインデックスが5g/10分を超えると、得られる多孔性シートの引裂強度が低下する。
尚、本発明において、メルトインデックスとはJIS K7210に準拠して測定した値である。
【0014】
上記ポリオレフィン樹脂(a)を2種以上混合して用いる場合、メルトインデックスの異なる2種類以上の線状低密度ポリエチレンの混合物を用いるのが好ましい。この場合、メルトインデックスが0.1〜5g/10分の樹脂と、メルトインデックスが4〜20g/10分の樹脂との混合物を用いると、加工性が一層優れると共に透湿性の一層優れた多孔性シートを得ることができる。
尚、ポリオレフィン樹脂(a)を2種以上混合した混合物のメルトインデックスは、例えば、ポリオレフィンAとポリオレフィンBとの混合物の場合には、下記式(I)により求めることができる。
lnMI=alnMIA +blnMIB (I)
ここで、MI ;混合物のメルトインデックス
MIA;ポリオレフィンAのメルトインデックス
MIB;ポリオレフィンBのメルトインデックス
a;ポリオレフィンAの配合比
b;ポリオレフィンBの配合比
【0015】
次に、上記充填剤(b)について説明すると、上記充填剤(b)としては、無機充填剤及び有機充填剤が挙げられる。上記無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、シラスバルーン、ゼオライト及び珪酸白土等が挙げられ、中でも炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻土、硫酸バリウム及び酸化チタンが好適に用いられる。また、上記有機充填剤としては、例えば、木粉及びパルプ粉等のセルロース系粉末等が挙げられる。上記充填剤としては、平均粒径が50μm以下のものが好ましく、10μm以下のものが更に好ましく、0.5〜5μmのものが最も好ましい。平均粒径が50μmを超えると、シート成形物の孔の緻密性が悪くなり、得られるシートが液体のにじみ出やすいものとなる。また、平均粒径が0.5μm未満であると、充填剤の樹脂組成物への分散性が悪くなり、シートの成形性に劣る場合がある。本発明においては、上記充填剤を単独で用いることもでき又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0016】
また、上記充填剤としては、表面処理剤により表面処理されているものを用いることができるが、表面処理をしていない充填剤を用いてもよい。表面処理されていないものを用いる場合は、樹脂組成物に上記充填剤を配合する際に表面処理剤を同時に又は逐次仕込むことが好ましい。このように、表面を処理していない充填剤を使用することにより、低コストでの多孔性シートの製造が可能となる。上記表面処理剤としては、充填剤の表面を疎水化できる化合物が挙げられ、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸又はその金属塩、ロジン及び変性ポリエチレンオリゴマー等が挙げられる。中でもステアリン酸等の脂肪酸又はその金属塩を用いるのが好ましい。
【0017】
本発明に用いられる上記樹脂組成物における上記充填剤(b)の配合量は、上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対し50〜300重量部であることが好ましく、100〜200重量部であることが更に好ましい。上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対する上記充填剤(b)の配合量が50重量部未満であると、得られる多孔性シートを吸収性物品の裏面材として用いた場合に、十分な透湿性が得られずムレ防止の効果が得られず肌がカブレやすくなる。また、300重量部を超えると樹脂組成物の粘度が高くなり、成形加工性に劣るばかりでなく、得られる多孔性シートの強度が弱くなり、堅いシートになってしまう。
【0018】
次に、上記化合物(c)について説明すると、上記化合物(c)は、スモール法により計算したSP値が9.0以下、好ましくは8.6〜9.0の化合物である。
上記SP値が9.0を超えると、得られる多孔性シートの排泄物の耐にじみ出し性に劣り、8.6より小さいと十分な可塑化効果が得られず、シート成形時に延伸ムラが生じる等、シート成形性に劣る。
【0019】
また、上記化合物(c)は、分子量が1000以上の化合物である。
分子量が1000未満であると排泄物の耐にじみ出し性に劣るばかりでなく、フィルム成形時に発煙が激しくなり好ましくない。
【0020】
上記化合物(c)としては、ポリグリセリンと炭素数12〜30の飽和又は不飽和の一塩基脂肪酸とのエステル化合物が用いられる。
上記ポリグリセリンと上記一塩基脂肪酸とのエステル化物におけるポリグリセリンとしては、グリセリンが二分子以上重合した化合物をいう。その中でも、グリセリンが二分子重合したジグリセリンを用いるのが好ましいが、これに限定されず、種々の重合度のポリグリセリンの混合物を用いてもよい。
また、上記一塩基脂肪酸は、炭素数12〜30の飽和又は不飽和の一塩基酸であり、好ましくは炭素数16〜22の飽和一塩基酸である。炭素数が12より小さい脂肪酸を用いると、にじみ出し防止の効果が向上しない。また、炭素数が30より大きい脂肪酸を用いると、得られるエステル化物の融点が高くなるため、エステル化物の合成やシート成形材料の配合の際にハンドリング性が悪くなる欠点がある。上記脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコ酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸及びグルタル酸等の脂肪族カルボン酸や安息香酸等の芳香族カルボン酸が挙げられる。上記ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化物の合成は、エステル化反応やエステル交換反応等の従来公知の方法によって実施することができる。エステル化度は特に限定されず、完全にエステル化されたものであっても、部分的にエステル化されたものであってもよい。
【0021】
本発明に用いられる上記樹脂組成物における上記化合物(c)の配合量は、上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対し2〜10重量部である上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対する上記化合物(c)の配合量が1重量部未満であると、十分な可塑化効果が得られず、シート成形性が悪化し延伸むらが生じやすくなり、十分な引裂強度を得ることができない。また、上記化合物(c)の配合量が50重量部を超えると、造粒時やシート成形時に発煙が多くなり、スクリュー部分での滑りが生じ安定なシート成形ができなくなる。
【0022】
また、上記樹脂組成物には必要に応じて熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、滑剤、蛍光剤等を添加剤として添加することができる。上記添加剤としては、公知のものが特に制限されず用いられる。また、加工性や風合い等を一層向上させるため、流動パラフィン、液状ゴム、脂肪酸トリグリセライド、ステアリン酸/アジピン酸/トリメチロールプロパン、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、植物油からなるエステル等を添加することができる。更に、必要に応じて本発明の多孔性シートの基本物性に悪影響を与えない程度に少量の帯電防止等を添加剤として添加することもできる。
これらの添加剤は、樹脂組成物の全量に対して、好ましくは0.01〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%添加することができる。
【0023】
而して、本発明の多孔性シートは、上記樹脂組成物の溶融混練物から成形したシートを、少なくとも1つの方向に延伸してなる多孔性シートである。
上記の「成形」及び「延伸」については、後述する「製造方法」の説明において詳述する。
【0024】
本発明の多孔性シートは、使い捨ておむつ等の吸収性物品の裏面材として好適である他、ろ過フィルター、電池用セパレータとして用いることができ、また、織布、不織布、紙等と貼り合わせて、防水、防寒、防菌、テント、寝具用、包袋、ハップ材等の基材等衣料用及び医療用の材料として用いることができる。
【0025】
次に、本発明の多孔性シートの好ましい製造方法について説明する。
本発明の多孔性シートを製造するには、先ず、上記樹脂組成物の溶融混練物を作製する。ここで、上記溶融混練物は、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー等で予備混合した後、通常用いられる一軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、ミキシングロール又は二軸混練り機等により均一に作製することができる。
【0026】
次いで、上記溶融混練物をシート成形する。上記成形は、通常用いられる円形ダイによるインフレーション法、TダイによるTダイ法により成形することにより行うことができる。
次いで、上記シートの延伸を行う。該延伸には、シートの引き取り方向(縦方向、MD)に延伸する一軸延伸、縦方向への一軸延伸後引き続きテンター延伸機、エアーインフレッション延伸機又はマンドレル延伸機等により横方向(TD)に延伸する逐次延伸法、又は縦方向及び横方向に同時に延伸する同時二軸延伸法がある。上記一軸延伸はロール延伸により行うことができる。上記延伸の温度は、一般に常温以上で樹脂組成物の融点より10℃以上、更には30℃以上低い温度であることが好ましい。一軸延伸の場合は延伸倍率は1.5〜3.0倍(元の長さ1.0に対し延伸後の長さ1.5〜3.0)であることが好ましく、1.8〜2.5倍であることが更に好ましい。延伸倍率が上記範囲であることにより、得られる多孔性シートの透湿度と、縦横の強度バランスの両方が満足される。また、二軸延伸の場合は縦方向及び横方向にそれぞれ1.5〜3.0倍とすることが好ましい。
延伸後のシートの厚みは好ましくは5〜100μmであり、更に好ましくは10〜50μmである。また、得られたシートには必要に応じてエンボス処理や各種表面処理を行ってもよく、他のシート、例えば不織布、紙等と複合化して用いても良い。
【0027】
次に、本発明の吸収性物品について、〔図1〕を参照して詳細に説明する。尚、ここでは、使い捨ておむつを例示して説明するが、この他に、失禁ブリーフや生理用ナプキン等にも適用することができる。
本発明の吸収性物品としての〔図1〕に示す使い捨ておむつ1は、液透過性の表面材2と、防漏性の裏面材3と、これら両面材の間に配置される吸収体(図示せず)とからなり、上記裏面材3として、上記の本発明の多孔性シートを用いている。
【0028】
更に詳細には、上記使い捨ておむつ1は、尿等の排泄物を吸収する吸収体と、該吸収体の表面を覆い肌に当てられる表面材2と、上記吸収体を覆い液漏れを防ぐ裏面材3とからなり、これらは接着して一体化されている。また、胴周部5、5’、脚周部6からの漏れを防ぐために設けられた弾性部材7及びおむつを装着した時に背側胴周部5’と腹側胴周部5とを止着する止着テープ11を備えている。この止着テープとしては、利便性から約25mm幅のものが好ましく多用されている。
【0029】
而して、上記裏面材3には上述の本発明の多孔性シートが用いられる。上記裏面材の厚さは、通常、使い捨ておむつに必要な柔軟性、使い捨ておむつの組立加工時に必要なシートの腰及び裏面材があることの安心感を付与する点、並びに使い捨ておむつに必要な柔軟性及びコスト面から、好ましくは10〜55μm、更に好ましくは15〜45μmである。
【0030】
そして、本発明の吸収性物品としての上記使い捨ておむつは、その裏面材として本発明の多孔性シートを用いているので、ムレ及び尿等のにじみ出しが生じず、快適な着用感が維持できる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。
【0032】
〔実施例1〕
線状低密度ポリエチレン〔ウルトゼックス2520F、三井石油化学工業(株)製、密度;0.925g/cm3 、メルトインデックス;2.3g/10分〕100重量部、ステアリン酸表面処理炭酸カルシウム〔E−2010、三共精粉(株)製、平均粒径;1μm、〕150重量部、及びジグリセリンステアリン酸フルエステル〔スモール法により計算したSP値;8.9、分子量;1230〕5重量部からなる樹脂組成物(〔表1〕)をヘンシェルミキサーを用いて予備混合し、次いで、予備混合した樹脂組成物を二軸混練り機〔PCM−45、池貝鉄鋼(株)製〕を用いて混練し、造粒した。次いで、二軸混練押出機(φ50mm)を用い、下記条件下、インフレーション成形を行い、厚み70μmのシートを得た。
・シリンダー温度;170−190−190℃
・ヘッド、ダイス温度:160℃
・ダイス口径 :150mm
・引き取り速度 :10m/分
・ブロー比 :2.5
次いで、得られたシートをロール延伸機を用い、予熱80度/延伸50℃/アニール80℃の温度下、成形方向に2.1倍に一軸延伸し多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
【0033】
得られた多孔性シートについて、下記〔多孔性シートの評価基準〕に従って、それぞれ評価を行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0034】
〔多孔性シートの評価基準〕
<成形性>
コンパウンド成形(造粒)及びシート成形性を総合的に判断し、以下の判断基準により判定を行った。
○:コンパウンド成形(造粒)及びシート成形において共にトラブル無く安定成形が可能である。
×:コンパウンド成形(造粒)時にベントアップやサージング等があり安定造粒が不可能であるか、安定造粒が可能であってもその後のシート成形時に溶融樹脂のダイス出口からの不均一押し出し又はバブル不安定等により安定成形することができない。
【0035】
<シート外観>
(1)延伸ムラ
目視により判断を行い、以下の判断基準により判定を行った。
◎:全体が完全に一様に均一に延伸され、全体が均一に多孔化されており、ムラが全く認められない。
○:全体がほぼ均一に延伸され、均一に多孔化されており、ムラがほとんど認められない。
△:ある程度ムラが認められるが、顕著ではない。
×:全体に不均一に延伸され、不均一な白化が見られ、外観上見劣りする。
(2)柔軟性
手触り感により判断を行い、以下の判断基準により判定を行った。
◎:著しく柔らかく風合いが極めて良好である。
○:柔らかい。
△:やや堅い。
×:堅く感じられ風合いが良好でない。
【0036】
<シート物性>
(1)透湿度
JIS Z0208(カップ法)に準じ、30℃/90%RHの条件下で測定した。
(2)引き裂き強度
JIS K−7128 B法(エレメンドルフ法)に準じ、多孔性シートの縦方向(MD方向)を測定した。
尚、測定条件を以下に示す。
・測定条件
・サンプルサイズ:63±0.5×75
・ノッチ深さ :20mm
・サンプル数 :5枚重ね
以下の判断基準により判定を行った。
○:引き裂き強度が20g以上で、吸収性物品の裏面材に用いた場合に、破れがなく十分実用に耐える。
△:引き裂き強度が10g以上20g未満で、吸収性物品の裏面材に用いた場合に、何とか実用に耐える。
×:引き裂き強度が10g未満で、吸収性物品の裏面材に用いた場合に、実用に耐えない。
【0037】
<にじみ評価>
得られた多孔性シート(20×20cm)を黒色のアクリル板上に載せ、該多孔性シート表面に界面活性剤〔ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、商品名「エマール20C」、花王(株)製)〕の0.25%溶液を2ml滴下し、アクリル板の透け具合と多孔性シートからの界面活性剤溶液のにじみの様子を観察した。判定基準は以下の通りである。
○:全くにじみがなく、多孔性シートを通して下地が透けて見えない。
△:にじみはないものの、多孔性シートを通して下地がやや透けて見える。
×:多孔性シートから界面活性剤溶液がにじみ出し、アクリル板を濡らす。
【0038】
〔実施例2〜4〕
実施例1と同じ樹脂組成物を用い、延伸倍率を、それぞれ〔表1〕に示す倍率にした以外は、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは、それぞれ、50、38、35μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0039】
〔実施例5〕
ステアリン酸表面処理炭酸カルシウムを未処理炭酸カルシウム〔エスカロン#2000、三共精粉(株)製、平均粒径;1μm〕に代え、その配合量を100重量部とした以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは42μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0040】
〔実施例6〕
線状低密度ポリエチレンとして、線状低密度ポリエチレン〔ウルトゼックス2520F、三井石油化学工業(株)製〕80重量部と線状低密度ポリエチレン〔ウルトゼックス20100J、三井石油化学工業(株)製、密度;0.920g/cm3 、メルトインデックス;10.0g/10分〕20重量部との混合物を用いた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0041】
〔実施例7〕
ステアリン酸表面処理炭酸カルシウムを未処理炭酸カルシウム〔エスカロン#2000、三共精粉(株)製、平均粒径;1μm〕に代え、その配合量を100重量部とした以外は実施例6と同じ樹脂組成物を用い、実施例6と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0042】
〔実施例8〕
線状低密度ポリエチレンとして、線状低密度ポリエチレン〔ウルトゼックス4020L、三井石油化学工業(株)製、密度;0.940g/cm3 、メルトインデックス;2.0g/10分〕を用いた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは39μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0043】
〔実施例9〕
ジグリセリンステアリン酸フルエステルをジクリセリンベヘニル酸フルエステル〔スモール法により計算したSP値;9.0、分子量;1454〕に代えた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0044】
〔実施例10〕
ジグリセリンステアリン酸フルエステルを、ステアリン酸トリグリセライド〔スモール法により計算したSP値;8.8、分子量;895〕とジクリセリンステアリン酸フルエステルとの2:8混合物(重量比)に代えた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0045】
〔比較例1〕
ジグリセリンステアリン酸フルエステルをソルビトールとステアリン酸とからなるエステル化物〔スモール法により計算したSP値;9.4、分子量;786〕に代えた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは43μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0046】
〔比較例2〕
ジグリセリンステアリン酸フルエステルをジペンタエリスリトールのカプリル酸エステル〔スモール法により計算したSP値;9.3、分子量;927〕に代えた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは42μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0047】
〔比較例3〕
ジグリセリンステアリン酸フルエステルをステアリン酸トリグリセライド〔スモール法により計算したSP値;8.8、分子量;895〕に代えた以外は実施例1と同じ樹脂組成物を用い、実施例1と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは40μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0048】
〔比較例4〕
ステアリン酸表面処理炭酸カルシウムを未処理炭酸カルシウム〔エスカロン#2000、三共精粉(株)製、平均粒径;1μm〕に代え、その配合量を100重量部とした以外は比較例3と同じ樹脂組成物を用い、比較例3と同様に操作を行い、多孔性シートを得た。得られた多孔性シートの厚みは42μmであった。
得られた多孔性シートの評価を実施例1と同様に行った。その結果を〔表2〕に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0003649508
【0050】
【表2】
Figure 0003649508
【0051】
〔表2〕に示す結果から明らかなように、ポリオレフィン樹脂(a)、充填剤(b)、及びスモール法により計算したSP値が9.0以下で且つ分子量が1000以上である化合物(c)からなる樹脂組成物の溶融混練物から成形したシートを、少なくとも1つの方向に延伸してなる多孔性シート(実施例1〜実施例10)は、比較例1〜5の多孔性シートに比して、シート外観に優れ、液体のにじみの生じにくいものであった。
【0052】
〔実施例11〜14及び比較例5及び6(吸収性物品の実施例)〕
実施例1、5、6及び10、比較例1及び2で得られた多孔性シートを裏面材に用い、表面材、吸収体、裏面材及び止着テープからなる〔図1〕に示す吸収性物品としての使い捨ておむつ(ランディングテープを使用せず)をそれぞれ製造した(順に実施例11〜14、比較例5及び6とする)。
【0053】
実施例11〜14、比較例5及び6の使い捨ておむつを10人のモニターに対して使用テストを行った。
実施例11〜14の使い捨ておむつは、裏面材の風合い(肌触り、柔軟性、カサカサ音が小さい)が良好であり、ムレにくく、排泄物のにじみ出ないものであった。
これに対し、比較例5及び6の使い捨ておむつは排泄物がにじみ出すものであった。
【0054】
【発明の効果】
本発明の多孔性シートは、通気性、透湿性、耐水性に優れ、良好な風合い及び高強度(引裂強度)を有しており、工業的に安全に且つ高速で連続生産することのできる生産性に優れたものである。
また、本発明の吸収性物品は、上記の多孔性シートを裏面材として用いているので、排泄物がにじみ出すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品としての使い捨ておむつの一例を示す斜視図である。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン樹脂(a)、充填剤(b)、及びスモール法により計算したSP値が9.0以下で且つ分子量が1000以上である化合物(c)からなる樹脂組成物の溶融混練物から成形したシートを、少なくとも1つの方向に延伸してなる多孔性シートであって、
    上記化合物(c)が、ポリグリセリンと炭素数12〜30の飽和又は不飽和の一塩基脂肪酸とのエステル化合物であり、
    上記樹脂組成物は、上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対する上記化合物(c)の配合量が2〜10重量部である、多孔性シート。
  2. 上記ポリオレフィン樹脂(a)100重量部に対する上記充填剤(b)の配合量が50〜300重量部である、請求項1記載の多孔性シート 。
  3. 上記ポリオレフィン樹脂(a)が、線状低密度ポリエチレン又はポリプロピレンである、請求項1又は2記載の多孔性シート 。
  4. 上記延伸が、延伸倍率1.5〜3.0倍の一軸延伸である、請求項1〜の何れかに記載の多孔性シート。
  5. 不織布又は紙等の他のシートと複合化されている請求項1〜4の何れかに記載の多孔性シート。
  6. 液透過性の表面材と、防漏性の裏面材と、これら両面材の間に配置される吸収体とからなる吸収性物品において、上記裏面材として、請求項1〜5の何れかに記載の多孔性シートを用いることを特徴とする吸収性物品。
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