JPH0724005A - 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 - Google Patents
多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品Info
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- JPH0724005A JPH0724005A JP5170389A JP17038993A JPH0724005A JP H0724005 A JPH0724005 A JP H0724005A JP 5170389 A JP5170389 A JP 5170389A JP 17038993 A JP17038993 A JP 17038993A JP H0724005 A JPH0724005 A JP H0724005A
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- porous sheet
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- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 伸縮性に優れ、且つ透湿性で耐水圧性に優れ
た多孔性シートを提供すること、及びオムツ全面からの
優しい収縮力により吸収した体液等を漏らさず、気化放
出してムレることがなく、快適な装着感を与える吸収性
物品を提供すること。 【構成】 本発明の多孔性シートは、熱可塑性樹脂20
〜80重量部、及び熱可塑性エラストマー80〜20重
量部を含む熱可塑性成分100重量部に対して、充填材
50〜400重量部、必要により柔軟化剤0〜35重量
部を含む樹脂組成物をシート状に成形し、少なくとも1
軸方向に延伸処理することを特徴とする。また、液透過
性の表面材と、防漏性の裏面材と、これら両面材の間に
配置される吸収体とからなる吸収性物品において、上記
多孔性シートを裏面材として用いることを特徴とする。
た多孔性シートを提供すること、及びオムツ全面からの
優しい収縮力により吸収した体液等を漏らさず、気化放
出してムレることがなく、快適な装着感を与える吸収性
物品を提供すること。 【構成】 本発明の多孔性シートは、熱可塑性樹脂20
〜80重量部、及び熱可塑性エラストマー80〜20重
量部を含む熱可塑性成分100重量部に対して、充填材
50〜400重量部、必要により柔軟化剤0〜35重量
部を含む樹脂組成物をシート状に成形し、少なくとも1
軸方向に延伸処理することを特徴とする。また、液透過
性の表面材と、防漏性の裏面材と、これら両面材の間に
配置される吸収体とからなる吸収性物品において、上記
多孔性シートを裏面材として用いることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔性シート及びそれ
を用いた吸収性物品に関するものであり、詳しくは、伸
縮性に優れ、且つ透湿性、耐水圧性等を有する多孔性シ
ート及びそれを用いた吸収性物品に関するものである。
を用いた吸収性物品に関するものであり、詳しくは、伸
縮性に優れ、且つ透湿性、耐水圧性等を有する多孔性シ
ート及びそれを用いた吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
多孔性シートの製造方法として、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のオレフィン系樹脂中に40重量%以上の無
機充填材を混合しシート状に成形した後、一軸または二
軸方向に延伸する方法が知られている。このようにして
得られた多孔性シートは、通気性及び透湿性に優れ結露
現象を生じないため壁紙や包装用シート等に好適に用い
られている。また、このような多孔性シートの優れた性
質に更に柔軟性を付与することにより、例えば、使い捨
てオムツの裏面材等に使用され、多孔性シートに柔軟性
を付与するためには、オレフィン樹脂として線状低密度
ポリエチレンを用いること等が提案されている。
多孔性シートの製造方法として、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のオレフィン系樹脂中に40重量%以上の無
機充填材を混合しシート状に成形した後、一軸または二
軸方向に延伸する方法が知られている。このようにして
得られた多孔性シートは、通気性及び透湿性に優れ結露
現象を生じないため壁紙や包装用シート等に好適に用い
られている。また、このような多孔性シートの優れた性
質に更に柔軟性を付与することにより、例えば、使い捨
てオムツの裏面材等に使用され、多孔性シートに柔軟性
を付与するためには、オレフィン樹脂として線状低密度
ポリエチレンを用いること等が提案されている。
【0003】一般に多用されている使い捨てオムツは、
尿等の排泄物を吸収する吸収体と、該吸収体の表面を覆
い肌に当てられる表面材と、上記吸収体を覆い液漏れを
防ぐ裏面材からなり、これらは接着して一体化されてい
る。また、装着した時に止着するテープ等からなる止着
機能及び胴周部、脚周部からの漏れを防ぐ為に設けられ
た伸縮機能を備えている。この伸縮機能は通常ゴム糸、
ゴムテープを伸長しながら表面材または裏面材に接着し
て、吸収体が吸収しきれない尿等の排泄物をオムツの外
側に漏らさないように、縁部を人体に密着させるように
なっている。
尿等の排泄物を吸収する吸収体と、該吸収体の表面を覆
い肌に当てられる表面材と、上記吸収体を覆い液漏れを
防ぐ裏面材からなり、これらは接着して一体化されてい
る。また、装着した時に止着するテープ等からなる止着
機能及び胴周部、脚周部からの漏れを防ぐ為に設けられ
た伸縮機能を備えている。この伸縮機能は通常ゴム糸、
ゴムテープを伸長しながら表面材または裏面材に接着し
て、吸収体が吸収しきれない尿等の排泄物をオムツの外
側に漏らさないように、縁部を人体に密着させるように
なっている。
【0004】しかしながら、縁部で漏れを防ぐにはゴム
等に強い収縮力を付与しなければならず、人体、特に幼
児の肌への強い圧迫が、かゆみ、痛みを与える。更に、
透湿性の無い裏面材を用いたオムツではムレてかぶれを
促進させる原因となっている。このため、裏面材の全体
に或いは部分的に伸縮性があれば、ギャザーのゴム等の
収縮力を必要以上に強くすることなく、或いはゴムのよ
うな弾性部材を用いることなく、弱い(優しい)収縮力
でオムツを人体にフィットさせ、尿等の排泄物のオムツ
外への漏れを防ぐことが出来るが、従来の伸縮性裏面材
は透湿性がないため、ムレ易く、かぶれ易くなる欠点が
ある。従って、本発明の目的は、伸縮性に優れ、且つ透
湿性で耐水圧性に優れた多孔性シートを提供することに
ある。本発明の目的はまた、オムツ全面からの優しい収
縮力により吸収した体液等を漏らさず、気化放出してム
レることがなく、快適な装着感を与える吸収性物品を提
供することにある。
等に強い収縮力を付与しなければならず、人体、特に幼
児の肌への強い圧迫が、かゆみ、痛みを与える。更に、
透湿性の無い裏面材を用いたオムツではムレてかぶれを
促進させる原因となっている。このため、裏面材の全体
に或いは部分的に伸縮性があれば、ギャザーのゴム等の
収縮力を必要以上に強くすることなく、或いはゴムのよ
うな弾性部材を用いることなく、弱い(優しい)収縮力
でオムツを人体にフィットさせ、尿等の排泄物のオムツ
外への漏れを防ぐことが出来るが、従来の伸縮性裏面材
は透湿性がないため、ムレ易く、かぶれ易くなる欠点が
ある。従って、本発明の目的は、伸縮性に優れ、且つ透
湿性で耐水圧性に優れた多孔性シートを提供することに
ある。本発明の目的はまた、オムツ全面からの優しい収
縮力により吸収した体液等を漏らさず、気化放出してム
レることがなく、快適な装着感を与える吸収性物品を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、熱可塑性
樹脂と熱可塑性エラストマーを特定の比率で混合した樹
脂組成物、及び充填材と、必要により柔軟化剤とを溶融
混練してシート化した後、延伸及び熱処理を行うことに
より、透湿性、耐水圧(防漏性)に優れ、伸縮性をも有
している多孔性シートが得られることを知見した。即
ち、本発明は、上記知見に基づいて上記目的を達成した
もので、熱可塑性樹脂20〜80重量部、及び熱可塑性
エラストマー80〜20重量部を含む熱可塑性成分10
0重量部に対して、充填材50〜400重量部、必要に
より柔軟化剤0〜35重量部を含む樹脂組成物をシート
状に成形し、少なくとも1軸方向に延伸処理することを
特徴とする多孔性シートを提供するものである。また本
発明は、液透過性の表面材と、防漏性の裏面材と、これ
ら両面材の間に配置される吸収体とからなる吸収性物品
において、上記多孔性シートを上記裏面材として用いる
ことを特徴とする吸収性物品を提供することにより、上
記目的を達成したものである。
樹脂と熱可塑性エラストマーを特定の比率で混合した樹
脂組成物、及び充填材と、必要により柔軟化剤とを溶融
混練してシート化した後、延伸及び熱処理を行うことに
より、透湿性、耐水圧(防漏性)に優れ、伸縮性をも有
している多孔性シートが得られることを知見した。即
ち、本発明は、上記知見に基づいて上記目的を達成した
もので、熱可塑性樹脂20〜80重量部、及び熱可塑性
エラストマー80〜20重量部を含む熱可塑性成分10
0重量部に対して、充填材50〜400重量部、必要に
より柔軟化剤0〜35重量部を含む樹脂組成物をシート
状に成形し、少なくとも1軸方向に延伸処理することを
特徴とする多孔性シートを提供するものである。また本
発明は、液透過性の表面材と、防漏性の裏面材と、これ
ら両面材の間に配置される吸収体とからなる吸収性物品
において、上記多孔性シートを上記裏面材として用いる
ことを特徴とする吸収性物品を提供することにより、上
記目的を達成したものである。
【0006】以下、本発明に係る多孔シート及びそれを
用いた吸収性物品について詳述する。本発明に係る多孔
性シートは、樹脂組成物をシート状に成形し、延伸処理
したシートであり、樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、及び
熱可塑性エラストマーの熱可塑性成分を含み、充填材、
及び必要により柔軟化剤が含まれる。
用いた吸収性物品について詳述する。本発明に係る多孔
性シートは、樹脂組成物をシート状に成形し、延伸処理
したシートであり、樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、及び
熱可塑性エラストマーの熱可塑性成分を含み、充填材、
及び必要により柔軟化剤が含まれる。
【0007】熱可塑性成分の主成分である熱可塑性樹脂
は、主にポリオレフィン系樹脂からなり、エチレン、プ
ロピレン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合
体が特に制限なく用いられるが、中でも高密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが
好ましく、特に密度が0.910〜0.940g/cm 3
でMFRが0.1〜15g/10分、好ましくは0.5
〜5g/10分の線状低密度ポリエチレンが好ましく用
いられる。また、上記の如き重合体あるいは共重合体を
2種以上混合することも好ましく、特に結晶性ポリオレ
フィン樹脂にX線による結晶化度5〜25%で且つ密度
が0.86〜0.90g/cm3 であるエチレンと他のα
−オレフィンとの共重合体(以下軟質樹脂とも記す)を
配合してなる混合樹脂を用いた場合の引っ張り・引き裂
き強度に優れる。熱可塑性樹脂は、組成物中の熱可塑性
成分に対して20〜80重量部、特に30〜70重量部
であることが好ましい。
は、主にポリオレフィン系樹脂からなり、エチレン、プ
ロピレン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合
体が特に制限なく用いられるが、中でも高密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが
好ましく、特に密度が0.910〜0.940g/cm 3
でMFRが0.1〜15g/10分、好ましくは0.5
〜5g/10分の線状低密度ポリエチレンが好ましく用
いられる。また、上記の如き重合体あるいは共重合体を
2種以上混合することも好ましく、特に結晶性ポリオレ
フィン樹脂にX線による結晶化度5〜25%で且つ密度
が0.86〜0.90g/cm3 であるエチレンと他のα
−オレフィンとの共重合体(以下軟質樹脂とも記す)を
配合してなる混合樹脂を用いた場合の引っ張り・引き裂
き強度に優れる。熱可塑性樹脂は、組成物中の熱可塑性
成分に対して20〜80重量部、特に30〜70重量部
であることが好ましい。
【0008】熱可塑性成分の主成分である熱可塑性エラ
ストマーは、スチレン系エラストマー、オレフィン系エ
ラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、ポリエス
テル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ウレ
タン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、フッ素系エ
ラストマー、その他アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂
等が挙げられる。中でも熱可塑性樹脂として主に用いら
るポリオレフィン樹脂との親和性等からポリスチレン系
エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーが好まし
く用いられる。熱可塑性エラストマーは、組成物中の熱
可塑性成分に対して20〜80重量部、特に30〜70
重量部であることが好ましい。また、上記熱可塑性樹脂
との関係では、熱可塑性樹脂にポリオレフィン樹脂を、
熱可塑性エラストマーにスチレン系エラストマー、また
はオレフィン系エラストマーを選んだときの配合比は、
80/20〜20/80、好ましくは70/30〜30
/70である。
ストマーは、スチレン系エラストマー、オレフィン系エ
ラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、ポリエス
テル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ウレ
タン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、フッ素系エ
ラストマー、その他アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂
等が挙げられる。中でも熱可塑性樹脂として主に用いら
るポリオレフィン樹脂との親和性等からポリスチレン系
エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーが好まし
く用いられる。熱可塑性エラストマーは、組成物中の熱
可塑性成分に対して20〜80重量部、特に30〜70
重量部であることが好ましい。また、上記熱可塑性樹脂
との関係では、熱可塑性樹脂にポリオレフィン樹脂を、
熱可塑性エラストマーにスチレン系エラストマー、また
はオレフィン系エラストマーを選んだときの配合比は、
80/20〜20/80、好ましくは70/30〜30
/70である。
【0009】スチレン系エラストマーとしてはシェル化
学のクレイトン、カリフレックス、旭化成工業のタフプ
レン、ソルプレン、オレフィン系エラストマーとしては
三井石油化学工業のミラストマー、住友化学工業の住友
TPE等が挙げられ、上述各々熱可塑性エラストマーの
代表的グレードは昭和57年5月31日に(株)シーエ
ムシーから発行されているテクニカルリポート(Techni
cal Report) No21 「熱可塑性エラストマー」に記載さ
れている。
学のクレイトン、カリフレックス、旭化成工業のタフプ
レン、ソルプレン、オレフィン系エラストマーとしては
三井石油化学工業のミラストマー、住友化学工業の住友
TPE等が挙げられ、上述各々熱可塑性エラストマーの
代表的グレードは昭和57年5月31日に(株)シーエ
ムシーから発行されているテクニカルリポート(Techni
cal Report) No21 「熱可塑性エラストマー」に記載さ
れている。
【0010】樹脂組成物に含まれる充填材は、それ自体
公知のもので良く、特に制限されないが、通常ゴム、ま
たはプラスチック中に配合される充填材、例えば、炭酸
カルシウム、石膏、硫酸カルシウム、りん酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、水和ケイ
酸、無水ケイ酸、ソーダ灰、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、各種セメン
ト、火山灰、シラス、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブ
ラック、種々の金属粉、その他の無機物または無機物を
主体とする有機物金属塩等が挙げられる。また、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸ソーダ等の熱
硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアク
リル酸エステル等の熱可塑性樹脂を放射線等で架橋した
樹脂の粒状または粉状物が挙げられる。更にまた、本発
明のシートを成形する温度より高い融点の樹脂をこの樹
脂の融点または軟化点以上の温度で混練して高融点樹脂
を微粒状に分散させて用いることもできる。これらの充
填材は50μm以下、好ましくは0.05〜30μmの
範囲、特に0.1〜5μm程度の平均粒径を有する粉粒
体として用いることが好ましい。平均粒径が大きすぎる
充填材を用いた場合には、得られる延伸シートの孔の緻
密性が低下し、また平均粒子径が小さすぎる充填材を用
いた場合には、延伸ムラが生じ易く良好な多孔性シート
が得られない。
公知のもので良く、特に制限されないが、通常ゴム、ま
たはプラスチック中に配合される充填材、例えば、炭酸
カルシウム、石膏、硫酸カルシウム、りん酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、水和ケイ
酸、無水ケイ酸、ソーダ灰、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、各種セメン
ト、火山灰、シラス、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブ
ラック、種々の金属粉、その他の無機物または無機物を
主体とする有機物金属塩等が挙げられる。また、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸ソーダ等の熱
硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアク
リル酸エステル等の熱可塑性樹脂を放射線等で架橋した
樹脂の粒状または粉状物が挙げられる。更にまた、本発
明のシートを成形する温度より高い融点の樹脂をこの樹
脂の融点または軟化点以上の温度で混練して高融点樹脂
を微粒状に分散させて用いることもできる。これらの充
填材は50μm以下、好ましくは0.05〜30μmの
範囲、特に0.1〜5μm程度の平均粒径を有する粉粒
体として用いることが好ましい。平均粒径が大きすぎる
充填材を用いた場合には、得られる延伸シートの孔の緻
密性が低下し、また平均粒子径が小さすぎる充填材を用
いた場合には、延伸ムラが生じ易く良好な多孔性シート
が得られない。
【0011】充填材の配合量は、熱可塑性成分100重
量部に対して50〜400重量部、好ましくは60〜3
00重量部であり、50重量部より少ない場合には得ら
れる多孔性シートの連通孔が少なくなるため透湿性が小
さくなり、また400重量部を上回る場合にはシート状
物の成形及び延伸が困難になると共に柔軟性、引き裂き
強度、伸縮性が減少する。
量部に対して50〜400重量部、好ましくは60〜3
00重量部であり、50重量部より少ない場合には得ら
れる多孔性シートの連通孔が少なくなるため透湿性が小
さくなり、また400重量部を上回る場合にはシート状
物の成形及び延伸が困難になると共に柔軟性、引き裂き
強度、伸縮性が減少する。
【0012】樹脂組成物に必要により用いる柔軟化剤
は、通常ゴム、またはプラスチック中に配合される可塑
剤または滑剤、例えば、脂肪酸と脂肪族アルコールから
なるモノエステル、芳香族カルボン酸と脂肪族または芳
香族アルコールからなるモノエステル、脂肪族または芳
香族のポリカルボン酸と脂肪族または芳香族のポリアル
コールからなるポリエステル、モノカルボン酸とポリア
ルコール及び/またはポリカルボン酸とモノアルコール
からなるポリエステル、脂肪族アミド、芳香族アミド、
脂肪酸または芳香族カルボン酸の金属石鹸、ポリブタジ
エンオリゴマー、ポリブテンオリゴマー、イソブチレン
オリゴマー、イソプレンオリゴマー、石油樹脂、クマロ
ン樹脂、ケトン樹脂、テルペン樹脂、及びその一部また
は全部を水素添加した樹脂、塩素化パラフィン、シリコ
ーン油、流動パラフィンポリエチレンワックス等であ
る。
は、通常ゴム、またはプラスチック中に配合される可塑
剤または滑剤、例えば、脂肪酸と脂肪族アルコールから
なるモノエステル、芳香族カルボン酸と脂肪族または芳
香族アルコールからなるモノエステル、脂肪族または芳
香族のポリカルボン酸と脂肪族または芳香族のポリアル
コールからなるポリエステル、モノカルボン酸とポリア
ルコール及び/またはポリカルボン酸とモノアルコール
からなるポリエステル、脂肪族アミド、芳香族アミド、
脂肪酸または芳香族カルボン酸の金属石鹸、ポリブタジ
エンオリゴマー、ポリブテンオリゴマー、イソブチレン
オリゴマー、イソプレンオリゴマー、石油樹脂、クマロ
ン樹脂、ケトン樹脂、テルペン樹脂、及びその一部また
は全部を水素添加した樹脂、塩素化パラフィン、シリコ
ーン油、流動パラフィンポリエチレンワックス等であ
る。
【0013】本発明において、柔軟化剤とは単に柔軟性
を付与するのみでなくポリオレフィン樹脂と熱可塑性エ
ラストマーの相溶化剤としての機能も含み、エラストマ
ーを含む組成物にもかかわらず延伸した時、伸長状態を
保持し、融点よりは低いが延伸温度より高い温度に加熱
した時、急激に収縮すると共に、(潜在化していた)伸
縮性を発現させる働きを兼ねている。柔軟化剤は、上記
熱可塑性成分100重量部に対し0〜35重量部であ
る。配合量は柔軟化剤の熱可塑性樹脂との親和性、熱可
塑性エラストマーとの親和性、充填材との親和性及び多
孔性シートに要求される柔軟性によって決められ、該樹
脂中(フィラー以外の組成物)の熱可塑性エラストマー
の種類、配合量によって必ずしも必要としない場合もあ
るが、好ましくは0.1〜25重量部、特に好ましくは
1〜20重量部である。35重量部より多くなるとシー
ト表面にブリードアウトしてベタツキ、接着不良とな
る。
を付与するのみでなくポリオレフィン樹脂と熱可塑性エ
ラストマーの相溶化剤としての機能も含み、エラストマ
ーを含む組成物にもかかわらず延伸した時、伸長状態を
保持し、融点よりは低いが延伸温度より高い温度に加熱
した時、急激に収縮すると共に、(潜在化していた)伸
縮性を発現させる働きを兼ねている。柔軟化剤は、上記
熱可塑性成分100重量部に対し0〜35重量部であ
る。配合量は柔軟化剤の熱可塑性樹脂との親和性、熱可
塑性エラストマーとの親和性、充填材との親和性及び多
孔性シートに要求される柔軟性によって決められ、該樹
脂中(フィラー以外の組成物)の熱可塑性エラストマー
の種類、配合量によって必ずしも必要としない場合もあ
るが、好ましくは0.1〜25重量部、特に好ましくは
1〜20重量部である。35重量部より多くなるとシー
ト表面にブリードアウトしてベタツキ、接着不良とな
る。
【0014】本発明に係る多孔性シートである、上記樹
脂組成物のシート状物の延伸シートは、一軸延伸、また
は一軸延伸後引続きテンター延伸機、エアーインフレー
ション延伸機、マンドレル延伸機等により横方向に逐次
二軸延伸するか、あるいは同時に縦及び横方向に延伸す
ることによって得られる。この場合の延伸温度は、一般
に常温以上で樹脂組成物の融点以下、特に融点より10
℃以上低い温度で延伸される。また、延伸倍率は少なく
とも一軸方向に1.3倍(元の長さ1.0に対し延伸後
の長さ1.3)以上8倍以下、即ち一軸延伸の場合は縦
(MD)方向に、また二軸延伸の場合は、縦(MD)、
横(TD)方向にそれぞれ1.3倍以上8倍以下とする
とが力学的バランスや強度の保持、優れた透湿性及び耐
水圧性を発現させるために好ましい。
脂組成物のシート状物の延伸シートは、一軸延伸、また
は一軸延伸後引続きテンター延伸機、エアーインフレー
ション延伸機、マンドレル延伸機等により横方向に逐次
二軸延伸するか、あるいは同時に縦及び横方向に延伸す
ることによって得られる。この場合の延伸温度は、一般
に常温以上で樹脂組成物の融点以下、特に融点より10
℃以上低い温度で延伸される。また、延伸倍率は少なく
とも一軸方向に1.3倍(元の長さ1.0に対し延伸後
の長さ1.3)以上8倍以下、即ち一軸延伸の場合は縦
(MD)方向に、また二軸延伸の場合は、縦(MD)、
横(TD)方向にそれぞれ1.3倍以上8倍以下とする
とが力学的バランスや強度の保持、優れた透湿性及び耐
水圧性を発現させるために好ましい。
【0015】更に、かかる延伸時に於いて、シートの緊
張下で熱処理を行った後、延伸温度以下に室温まで冷却
して取り出すことが好ましいが、特に透湿性及び耐水圧
性を保持したまま伸縮性を発現させる為にはこの温度制
御が重要である。即ち、通常、エラストマーのみからな
るシート状物は充填材を配合していても延伸で開孔しな
いか、開孔しても緊張を除くと収縮して透湿性が無くな
ってしまう。しかし、上記樹脂組成物からなるシート状
物は特定の温度で延伸すると、緊張を除いても収縮しな
いか、収縮しても僅かで、延伸された状態を保つ。この
延伸シートを延伸温度より高く、融点より低い温度に加
熱すると瞬時に収縮すると共に伸縮性が発現する。更
に、この収縮したシートは透湿性を有し、且つ耐水圧も
高くすることができる。
張下で熱処理を行った後、延伸温度以下に室温まで冷却
して取り出すことが好ましいが、特に透湿性及び耐水圧
性を保持したまま伸縮性を発現させる為にはこの温度制
御が重要である。即ち、通常、エラストマーのみからな
るシート状物は充填材を配合していても延伸で開孔しな
いか、開孔しても緊張を除くと収縮して透湿性が無くな
ってしまう。しかし、上記樹脂組成物からなるシート状
物は特定の温度で延伸すると、緊張を除いても収縮しな
いか、収縮しても僅かで、延伸された状態を保つ。この
延伸シートを延伸温度より高く、融点より低い温度に加
熱すると瞬時に収縮すると共に伸縮性が発現する。更
に、この収縮したシートは透湿性を有し、且つ耐水圧も
高くすることができる。
【0016】上記樹脂組成物から得られる本発明に係る
多孔性シートは、その透湿度が0.4〜6g/100cm
2 ・Hr、特に0.8〜4g/100cm2 ・Hrである
ことが望ましい。透湿度が0.4g/100cm2 /Hr
を下回ると、ムレ防止等の効果が劣り、また逆にその透
湿度が6g/100cm2 ・Hrを超えると、耐水圧が低
下し、防漏性が低下する。使い捨てオムツ等の吸収性物
品の耐水圧は1.5m以上が必要で、特に好ましくは2
m以上である。
多孔性シートは、その透湿度が0.4〜6g/100cm
2 ・Hr、特に0.8〜4g/100cm2 ・Hrである
ことが望ましい。透湿度が0.4g/100cm2 /Hr
を下回ると、ムレ防止等の効果が劣り、また逆にその透
湿度が6g/100cm2 ・Hrを超えると、耐水圧が低
下し、防漏性が低下する。使い捨てオムツ等の吸収性物
品の耐水圧は1.5m以上が必要で、特に好ましくは2
m以上である。
【0017】また、上記樹脂組成物から得られる本発明
に係る多孔性シートは、その伸縮性が50%伸長した
後、張力を開放した5秒後の歪みが20%以下、好まし
くは10%以下である。また、ヒステリシス比(HR)
は1.4〜3.5である。HRは構成される吸収性物品
の形状、重量、着用者の運動性によって選択される。H
Rは1.4より小さいと伸縮力が強く、着用者の人体を
圧迫し過ぎ、3.5より大きいと収縮力は弱く、吸収体
のフィット性に欠ける。
に係る多孔性シートは、その伸縮性が50%伸長した
後、張力を開放した5秒後の歪みが20%以下、好まし
くは10%以下である。また、ヒステリシス比(HR)
は1.4〜3.5である。HRは構成される吸収性物品
の形状、重量、着用者の運動性によって選択される。H
Rは1.4より小さいと伸縮力が強く、着用者の人体を
圧迫し過ぎ、3.5より大きいと収縮力は弱く、吸収体
のフィット性に欠ける。
【0018】本発明に係る多孔性シートの製造方法にお
いて、組成物の調製は一般にヘンシェルミキサー等の高
速攪拌(混合)を用いて、上記オレフィン樹脂及び熱可
塑性エラストマー、充填剤、柔軟化剤を混合する。さら
に好ましくは、該混合物を二軸押出機等によって溶融混
練し、ペレット状に成形される。かかる調製において、
本発明の基本物性に悪影響しない程度に少量の安定剤、
着色剤、あるいは帯電防止剤等を同時にあるいは別途に
混合することもできる。また、樹脂組成物のシート状化
方法としては、上記組成物を溶融混練し、押出機からフ
ラットダイまたはサーキュラーダイを通して冷却シート
状としてもよく、ロール圧延によってシート状としても
よい。更に、溶剤等にて可塑化してシート状とした後溶
剤等を除去する方法等を用いてもよい。得られたシート
状物の延伸法は、一軸延伸、または一軸延伸後ひき続き
テンター延伸機、エアーインフレーション延伸機、マン
ドレル延伸機等により横方向に逐次二軸延伸するか、あ
るいは同時に縦及び横方向に延伸する方法が採用され
る。
いて、組成物の調製は一般にヘンシェルミキサー等の高
速攪拌(混合)を用いて、上記オレフィン樹脂及び熱可
塑性エラストマー、充填剤、柔軟化剤を混合する。さら
に好ましくは、該混合物を二軸押出機等によって溶融混
練し、ペレット状に成形される。かかる調製において、
本発明の基本物性に悪影響しない程度に少量の安定剤、
着色剤、あるいは帯電防止剤等を同時にあるいは別途に
混合することもできる。また、樹脂組成物のシート状化
方法としては、上記組成物を溶融混練し、押出機からフ
ラットダイまたはサーキュラーダイを通して冷却シート
状としてもよく、ロール圧延によってシート状としても
よい。更に、溶剤等にて可塑化してシート状とした後溶
剤等を除去する方法等を用いてもよい。得られたシート
状物の延伸法は、一軸延伸、または一軸延伸後ひき続き
テンター延伸機、エアーインフレーション延伸機、マン
ドレル延伸機等により横方向に逐次二軸延伸するか、あ
るいは同時に縦及び横方向に延伸する方法が採用され
る。
【0019】次に、上記多孔性シートを用いた本発明に
係る吸収性物品の好ましい一実施態様を図を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明に係る吸収性物品の一態様
である使い捨てオムツの斜視図である。図1に示す如
く、使い捨てオムツ1は、液透過性の表面材2と、防漏
性の裏面材3と、これら両面材の間に配置される吸収体
4とからなり、その裏面材3には、上記多孔性シートを
用いている。本発明の使い捨てオムツを更に説明する
と、図1に示す如く、着用者の肌に接する側を形成する
液透過性の表面材2と、表面材2に対応し、下着に接す
る不透過性の裏面材3と、これら両面材間に位置した状
態で固定されて排泄物を吸収する吸収体4とから成る。
そして、表面材2及び裏面材3は重畳された状態で、吸
収体4の腹当接部4A及び背当接部4Cから更にその長
手方向に延在され、それらの延在部、即ちウエストフラ
ップ5には弾性伸縮部材6が設けられる。弾性伸縮部材
6は、ウエスト開口11のギャザーを形成する。また、
表面材2及び裏面材3は重畳された状態で、吸収体4の
腹当接部4A乃至背当接部4Cから幅方向に更に延在さ
れ、それらの延在部、即ちサイドフラップ7、7の股下
部分には弾性伸縮部材8、8が設けられる。弾性伸縮部
材8、8は、レッグ開口12、12のギャザーを形成す
る。また、上記裏面材3は、上記透湿度及び伸縮性を具
えた多孔性シートが用いられている。
係る吸収性物品の好ましい一実施態様を図を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明に係る吸収性物品の一態様
である使い捨てオムツの斜視図である。図1に示す如
く、使い捨てオムツ1は、液透過性の表面材2と、防漏
性の裏面材3と、これら両面材の間に配置される吸収体
4とからなり、その裏面材3には、上記多孔性シートを
用いている。本発明の使い捨てオムツを更に説明する
と、図1に示す如く、着用者の肌に接する側を形成する
液透過性の表面材2と、表面材2に対応し、下着に接す
る不透過性の裏面材3と、これら両面材間に位置した状
態で固定されて排泄物を吸収する吸収体4とから成る。
そして、表面材2及び裏面材3は重畳された状態で、吸
収体4の腹当接部4A及び背当接部4Cから更にその長
手方向に延在され、それらの延在部、即ちウエストフラ
ップ5には弾性伸縮部材6が設けられる。弾性伸縮部材
6は、ウエスト開口11のギャザーを形成する。また、
表面材2及び裏面材3は重畳された状態で、吸収体4の
腹当接部4A乃至背当接部4Cから幅方向に更に延在さ
れ、それらの延在部、即ちサイドフラップ7、7の股下
部分には弾性伸縮部材8、8が設けられる。弾性伸縮部
材8、8は、レッグ開口12、12のギャザーを形成す
る。また、上記裏面材3は、上記透湿度及び伸縮性を具
えた多孔性シートが用いられている。
【0020】このような構成の使い捨てオムツ1におい
ては、裏面材3に充分な伸縮性及び透湿性があるため、
弾性伸縮部材6及び弾性伸縮部材8の伸縮物性をことさ
ら高く設定することなく、オムツ1全体を人体にフィッ
トさせることが出来、尿等の排泄物のオムツ外に漏れる
ことを防止する一方、表面材2が肌に優しく密着するた
め、ムレやかぶれを起こすことがない。また、透湿性に
優れることから一層のムレが防止される。更に、裏面材
3は耐水性にも優れているため、排泄物の漏れる不安が
充分に解消される。また、ウエストフラップ5の弾性伸
縮部材6及び/又はサイドフラップ7の弾性伸縮部材8
を用いることなく、本発明に係る多孔性シートを裏面材
として用い、オムツ全体に適度な収縮力を付与すること
により形成しても良い。この場合、必要に応じてフラッ
プ部に全体よりも高い収縮力を示すようにしても良い。
尚、本発明の吸収性物品は、上記のように使い捨てオム
ツとすることが出来る他に、生理用ナプキン等としても
良く、一般的に、表面材と、裏面材と、吸収体を有する
衛生用品であれば特に制限はされない。
ては、裏面材3に充分な伸縮性及び透湿性があるため、
弾性伸縮部材6及び弾性伸縮部材8の伸縮物性をことさ
ら高く設定することなく、オムツ1全体を人体にフィッ
トさせることが出来、尿等の排泄物のオムツ外に漏れる
ことを防止する一方、表面材2が肌に優しく密着するた
め、ムレやかぶれを起こすことがない。また、透湿性に
優れることから一層のムレが防止される。更に、裏面材
3は耐水性にも優れているため、排泄物の漏れる不安が
充分に解消される。また、ウエストフラップ5の弾性伸
縮部材6及び/又はサイドフラップ7の弾性伸縮部材8
を用いることなく、本発明に係る多孔性シートを裏面材
として用い、オムツ全体に適度な収縮力を付与すること
により形成しても良い。この場合、必要に応じてフラッ
プ部に全体よりも高い収縮力を示すようにしても良い。
尚、本発明の吸収性物品は、上記のように使い捨てオム
ツとすることが出来る他に、生理用ナプキン等としても
良く、一般的に、表面材と、裏面材と、吸収体を有する
衛生用品であれば特に制限はされない。
【0021】
組成物の調製:線状低密度ポリエチレン(ウルトゼック
ス2520F、三井石油化学工業(株)40重量部、S
EBS(クレイトンG−1650、シェルジャパン
(株))60重量部、表面処理炭酸カルシウム(平均粒
径1.1μm)150重量部、及びポリエステル(トリ
メチロールプロパン/アジピン酸/ステアリン酸=2モ
ル/1モル/4モルからなるSV=241、AV=0.
8、OHV=7)5重量部及びクリアロンP−105
(安原油脂(株)水添テルペン樹脂)10重量部を20
リッターヘンシェルミキサーで混合し、次いで径45mm
の二軸押出機で混練ペレットとした。
ス2520F、三井石油化学工業(株)40重量部、S
EBS(クレイトンG−1650、シェルジャパン
(株))60重量部、表面処理炭酸カルシウム(平均粒
径1.1μm)150重量部、及びポリエステル(トリ
メチロールプロパン/アジピン酸/ステアリン酸=2モ
ル/1モル/4モルからなるSV=241、AV=0.
8、OHV=7)5重量部及びクリアロンP−105
(安原油脂(株)水添テルペン樹脂)10重量部を20
リッターヘンシェルミキサーで混合し、次いで径45mm
の二軸押出機で混練ペレットとした。
【0022】シート成形:径32mmの単軸押出機を用
い、サーキュラーダイにて下記成形条件で、折り幅15
0mm、厚さ60μmの中空シートを成形した。 ダイ径φ60mm、ダイリップクリアランス=1mm シリンダー温度(℃) ダイ温度(℃) 引き取り速度(m/分) 160−170−175 180 10
い、サーキュラーダイにて下記成形条件で、折り幅15
0mm、厚さ60μmの中空シートを成形した。 ダイ径φ60mm、ダイリップクリアランス=1mm シリンダー温度(℃) ダイ温度(℃) 引き取り速度(m/分) 160−170−175 180 10
【0023】延伸成形:幅200mmのテンター延伸機を
用い、上記シートを成形方向に50℃で4倍延伸し、引
続き70℃にて張力を下げ2倍まで弛緩させ、室温まで
冷却した。得られたシートは厚さ40μmであった。
用い、上記シートを成形方向に50℃で4倍延伸し、引
続き70℃にて張力を下げ2倍まで弛緩させ、室温まで
冷却した。得られたシートは厚さ40μmであった。
【0024】(評価基準) (1)透湿度:JIS Z0208に準拠して測定 (2)耐水圧:JIS L1092B法に準拠して測定 (3)伸縮性:ヒステリシス比(HR)=伸長曲線下の
面積/弛緩曲線下の面積 尚、試料をTENSIRON引っ張り試験機にチャック間で50
mmとなるように固定し、次いで試料を100mm/min の
速度で引っ張り50%(元の長さの1.5倍)伸長し、
引続き同速度で緩めて初めの長さ(50mm)になった所
で止め、各々引っ張り曲線下の面積、弛緩曲線下の面積
を測定し、上式で算出した。 (4)伸縮性:残留歪(%)=(L1 −L0 )×100
/L0 尚、上記と同じ方法で50%伸長後、張力を開放し、5
秒後の長さ(L1 )を測定し、元の長さ(L0 )から上
式で算出した。得られたシートで(1)〜(4)の評価
を行い、評価結果を表1にまとめて記した。
面積/弛緩曲線下の面積 尚、試料をTENSIRON引っ張り試験機にチャック間で50
mmとなるように固定し、次いで試料を100mm/min の
速度で引っ張り50%(元の長さの1.5倍)伸長し、
引続き同速度で緩めて初めの長さ(50mm)になった所
で止め、各々引っ張り曲線下の面積、弛緩曲線下の面積
を測定し、上式で算出した。 (4)伸縮性:残留歪(%)=(L1 −L0 )×100
/L0 尚、上記と同じ方法で50%伸長後、張力を開放し、5
秒後の長さ(L1 )を測定し、元の長さ(L0 )から上
式で算出した。得られたシートで(1)〜(4)の評価
を行い、評価結果を表1にまとめて記した。
【0025】〔実施例2〕組成物の調製において、線状
低密度ポリエチレン(ウルトゼックス2520F、三井
石油化学工業(株))70重量部、SEBS(クレイト
ンG−1650、シェルジャパン(株))30重量部を
用い、その他は実施例1と同じ処方で調製、同じ成形法
で成形、同じ評価法で測定した。評価結果を表1にまと
めて記した。
低密度ポリエチレン(ウルトゼックス2520F、三井
石油化学工業(株))70重量部、SEBS(クレイト
ンG−1650、シェルジャパン(株))30重量部を
用い、その他は実施例1と同じ処方で調製、同じ成形法
で成形、同じ評価法で測定した。評価結果を表1にまと
めて記した。
【0026】〔比較例1〕 組成物の調製:線状低密度ポリエチレン(ウルトゼック
ス2520F、三井石油化学工業(株))100重量
部、表面処理炭酸カルシウム(平均粒径1.1μm)1
50重量部、及びポリエステル(トリメチロールプロパ
ン/アジピン酸/ステアリン酸=2モル/1モル/4モ
ルからなるSV=241、AV=0.8、OHV=7)
5重量部を20リッターヘンシェルミキサーで混合し、
次いで径45mmの二軸押出機で混練ペレットとした(従
来の組成)。 シート成形:実施例1と同じ条件で成形し、厚さ60μ
mのシートを得た。 延伸成形:幅200mmのテンター延伸機を用い、上記シ
ートを成形方向に60℃で2.3倍延伸し、引続き80
℃にて張力を下げ2倍まで弛緩させ、室温まで冷却し
た。得られたシートは厚さ40μmであった(従来の延
伸開孔法)。実施例1と同じ方法で評価し、結果を表1
にまとめて記した。
ス2520F、三井石油化学工業(株))100重量
部、表面処理炭酸カルシウム(平均粒径1.1μm)1
50重量部、及びポリエステル(トリメチロールプロパ
ン/アジピン酸/ステアリン酸=2モル/1モル/4モ
ルからなるSV=241、AV=0.8、OHV=7)
5重量部を20リッターヘンシェルミキサーで混合し、
次いで径45mmの二軸押出機で混練ペレットとした(従
来の組成)。 シート成形:実施例1と同じ条件で成形し、厚さ60μ
mのシートを得た。 延伸成形:幅200mmのテンター延伸機を用い、上記シ
ートを成形方向に60℃で2.3倍延伸し、引続き80
℃にて張力を下げ2倍まで弛緩させ、室温まで冷却し
た。得られたシートは厚さ40μmであった(従来の延
伸開孔法)。実施例1と同じ方法で評価し、結果を表1
にまとめて記した。
【0027】〔比較例2〕組成物の調製において、線状
低密度ポリエチレン(ウルトゼックス2520F、三井
石油化学工業(株))60重量部、SEBS(クレイト
ンG−1650)40重量部、及びクリアロンP−10
5(安原油脂(株))10重量部を用い、実施例1と同
じ方法でペレットとした。シート成形において、実施例
1と同じ設備、同じ温度で成形し、厚さ40μmのシー
トを成形した。得られたシートを実施例1と同じ方法で
評価し、結果を表1に記した。
低密度ポリエチレン(ウルトゼックス2520F、三井
石油化学工業(株))60重量部、SEBS(クレイト
ンG−1650)40重量部、及びクリアロンP−10
5(安原油脂(株))10重量部を用い、実施例1と同
じ方法でペレットとした。シート成形において、実施例
1と同じ設備、同じ温度で成形し、厚さ40μmのシー
トを成形した。得られたシートを実施例1と同じ方法で
評価し、結果を表1に記した。
【0028】
【表1】
【0029】また、前記実施例1、2及び比較例1、2
の多孔性シートを用いパンツ型構成の使い捨てオムツを
製造したところ、比較例1の裏面材(従来の透湿シー
ト)に比してフィット性がよく、液漏れがなく、更に比
較例2の裏面材(非透湿性、伸縮性)に比して透湿性と
ソフトな収縮性の為ムレ、カブレの無い快適な装着性が
あった。
の多孔性シートを用いパンツ型構成の使い捨てオムツを
製造したところ、比較例1の裏面材(従来の透湿シー
ト)に比してフィット性がよく、液漏れがなく、更に比
較例2の裏面材(非透湿性、伸縮性)に比して透湿性と
ソフトな収縮性の為ムレ、カブレの無い快適な装着性が
あった。
【0030】
【発明の効果】本発明の多孔性シートは、伸縮性に優
れ、且つ透湿性、耐水圧性等がある。また、このような
多孔性シートを裏面材とした吸収性物品は、フィット性
が良く、排泄された体液を漏らさず気化放出してムレる
ことが無く、快適な装着感を与える。
れ、且つ透湿性、耐水圧性等がある。また、このような
多孔性シートを裏面材とした吸収性物品は、フィット性
が良く、排泄された体液を漏らさず気化放出してムレる
ことが無く、快適な装着感を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のパンツ型の使い捨ておむつを示す斜
視図である。
視図である。
1 使い捨てオムツ 2 表面材 3 裏面材 4 吸収体 4A 吸収体の腹当接部 4C 吸収体の背当接部 5 ウエストフラップ 6、8 弾性伸縮部材 7 サイドフラップ 11 ウエスト開口 12 レッグ開口
Claims (7)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂20〜80重量部、及び熱
可塑性エラストマー80〜20重量部を含む熱可塑性成
分100重量部に対して、充填材50〜400重量部、
必要により柔軟化剤0〜35重量部を含む樹脂組成物を
シート状に成形し、少なくとも1軸方向に延伸処理する
ことを特徴とする多孔性シート。 - 【請求項2】 請求項1記載の多孔性シートが50%伸
長した後、張力を開放した時の残留歪が20%以下であ
ることを特徴とする多孔性シート。 - 【請求項3】 請求項1及び2記載の多孔性シートのヒ
ステリシス比(HR)が1.4〜3.5であることを特
徴とする多孔性シート。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の多孔
性シートの透湿度が0.4〜6g/100cm2 ・Hrであ
ることを特徴とする多孔性シート。 - 【請求項5】 請求項1記載の多孔性シートであって、
熱可塑性エラストマーがオレフィン系エラストマー及び
/またはスチレン系エラストマーからなることを特徴と
する多孔性シート。 - 【請求項6】 請求項1記載の多孔性シートであって、
熱可塑性樹脂がポリオレフィンであることを特徴とする
多孔性シート。 - 【請求項7】 液透過性の表面材と、防漏性の裏面材
と、これら両面材の間に配置される吸収体とからなる吸
収性物品において、請求項1乃至6のいずれかに記載の
多孔性シートを上記裏面材として用いることを特徴とす
る吸収性物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5170389A JPH0724005A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5170389A JPH0724005A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0724005A true JPH0724005A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=15904028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5170389A Pending JPH0724005A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0724005A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004509657A (ja) * | 2000-05-03 | 2004-04-02 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 使用に際して脚部湾曲が増大する吸収体物品 |
JP2007105168A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Kao Corp | 吸収性物品の裏面シート |
JP2007105184A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Kao Corp | 吸収性物品の裏面シート |
JP2019201691A (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 王子ホールディングス株式会社 | 吸収性物品 |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP5170389A patent/JPH0724005A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004509657A (ja) * | 2000-05-03 | 2004-04-02 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 使用に際して脚部湾曲が増大する吸収体物品 |
JP2007105168A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Kao Corp | 吸収性物品の裏面シート |
JP2007105184A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Kao Corp | 吸収性物品の裏面シート |
JP4519052B2 (ja) * | 2005-10-12 | 2010-08-04 | 花王株式会社 | 吸収性物品の裏面シート |
JP2019201691A (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 王子ホールディングス株式会社 | 吸収性物品 |
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