JP3649017B2 - 端子装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハウジング内に導入した電線をハウジング内に設けた端子部に接続する端子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハウジングに設けた電線挿入口を通してハウジング内に導入した電線をハウジング内に設けた端子部に接続するようにした端子装置が提供されている。たとえば、実開平2−138864号公報には、ハウジングにおいて取付部材に当接する面とは反対側の面に電線挿入口が開口する端子装置が開示されている。つまり、ハウジングの下面を取付部材に当接させるとすれば、ハウジングの上面に電線挿入口が形成されることになる。このような構成の端子装置では、電線挿入口に挿入された電線に張力が作用すると、取付部材からハウジングを引き離す向きに大きな力が加わるから、ハウジングを取付部材に対して固定している取付部に電線の引張荷重の大部分が作用することになる。したがって、取付部の強度を大きくする必要があり、大型化につながるという問題がある。
【0003】
また、特開平5−205797号公報には、電線挿入口24と取付部としての取付脚26’とを図7の関係に設けたものが記載されている。すなわち、ハウジング1の下面に取付脚26’を突設し、ハウジング1の側面に電線挿入口24を開口させたものであって、板状である取付部材5に設けた取付孔5aに取付脚26’を挿入することによって、ハウジング1を取付部材5に固定するようになっている。また、ハウジング1の内部には端子部として電線を鎖錠する鎖錠片35dが設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示した端子装置は、電線挿入口24の開口面と電線挿入口24の中心軸Cとの交点から取付脚26の基部に至る直線が、電線挿入口24の中心軸のうち電線挿入口24の外側部分となす角度θが90度よりも大きくなっている。この場合、電線挿入口24に挿入された電線に張力Fが作用すると、張力Fの分力fは取付脚26’を取付部材5から引き抜く向きに作用することになる。つまり、実開平2−138864号公報に記載のものに比較すると電線に作用する張力に対する取付強度が大きくなっているものの、ハウジング1が取付部材5から外れる可能性が残っている。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、電線に張力が作用しても取付部材から外れにくい端子装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、電線が挿入される電線挿入口を備えたハウジングと、ハウジングに導入された電線に接続される端子部と、ハウジングの一面を取付部材に当接させた形で取付部材に固定する取付部とを備え、ハウジングにおいて電線挿入口が開口する面を導入面とし導入面は電線が電線挿入口から引き出される向きにおいてハウジングの前記一面との距離が小さくなるように傾斜し、導入面に開口する電線挿入口の開口面と電線挿入口の中心軸との交点からハウジングにおいて取付部材に当接する一面を含む面内での取付部に至る直線が、電線挿入口の中心軸のうち電線挿入口の外側部分となす角度を90度よりも小さくするように取付部の位置が設定されているものである。この構成によれば、電線挿入口に挿入された電線に張力が作用しても、その分力はハウジングを取付部材に近付ける向きに作用することになるから、取付部材からハウジングが外れにくく、取付部の強度を比較的小さくすることができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記取付部材が板状であって、前記取付部がハウジングにおいて取付部材に当接する一面よりも突出する一対の脚片を備え、両脚片の先端部には互いの距離を広げる向きに突出するとともに前記取付部材に貫設された取付孔の周部に係止されてハウジングの前記一面との間に取付部材の一部を挟持するフックが形成されているものである。この構成によれば、板状の取付部材に取付孔を形成しておき、取付孔に取付脚を挿入するだけでハウジングを取付部材に固定することができ、取付部材にハウジングを固定する作業が簡単である。
【0008】
【発明の実施の形態】
図2および図3に示すように、ハウジング1は、一面(図2の上面)が開放されたボディ10と、一面(図2の下面)が開放されボディ10の開口側からボディ10の周壁外周を囲む形に覆着されるカバー20とを結合して形成される。ボディ10の周壁外側面には4箇所に組立爪11が突設され、カバー20の周壁には各組立爪11にそれぞれ嵌合する組立孔21が形成される。したがって、組立爪11を組立孔21に嵌合させることにより、ボディ10とカバー20とが結合される。ハウジング1には2組の電源端子台2,3と1組の負荷端子台4とが順に配列されている。2組の電源端子台2,3のうちの一方は電源からの電線を接続するために設けられ、他方は送り配線用の電線を接続するために設けられている。通常は、電源端子台2に電源からの電線を接続し、電源端子台3に送り配線用の電線を接続する。
【0009】
ボディ10は長方形の一つの角部を矩形状に切欠した形状の底面を有する薄箱状に形成されている。つまり、ボディ10は直方体の一面に突部を突設した形状に形成されており、この突部が負荷端子台4になる。ボディ10の内部空間は長手方向(負荷端子台4の突出方向)に延長された2枚の仕切壁12a,12bによって3つの収納室13a〜13cに仕切られている。一方の仕切壁12aはボディ10の幅方向において負荷端子台4を突設している側と残りの側とを仕切るように設けられ、他方の仕切壁12bは負荷端子台4を突設している側の内部空間を幅方向において2分するように設けられている。つまり、仕切壁12aとボディ10の周壁とに囲まれる収納室13aと、両仕切壁12a,12bの間の収納室13bと、仕切壁12bとボディ10の周壁とに囲まれる収納室13cとが形成される。収納室13b,13cには、ボディ10の長手方向において負荷端子台4に対応する部位と残りの部位とを仕切る仕切台14も設けられている。
【0010】
カバー20はボディ10の周壁に沿った周壁を有し、カバー20においてボディ10の開口部位を覆う底板には、各電源端子台2,3に対応する部位でそれぞれ端子台部23が形成されている。各端子台部23は、負荷端子台4から離れる向きにおいて突出量が多くなるように傾斜した傾斜面23aと、この傾斜面23aにおける負荷端子台4から遠いほうの一端縁に連続し負荷端子台4から離れる向きにおいて突出量が小さくなるように傾斜した導入面23bとを有する。導入面23bには、電線を挿入するための3個の電線挿入口24が開口する。また、傾斜面23aには後述する解除釦25が連続一体に形成されている。
【0011】
カバー20の長手方向の両端の外側面には、図3に示すように、ボディ10との結合時にボディ10の底面よりも突出する取付脚26がそれぞれ設けられる。ここに、一方の取付脚26は負荷端子台4の先端面に設けられ、他方の取付脚26はハウジング1の幅方向において負荷端子台4を設けていない側に設けられており、両取付脚26の距離が可及的に大きくなるようにしてある。各取付脚26はそれぞれ先端ほど互いの距離を小さくするように形成された一対の脚片27を備え、各脚片27の先端部には互いの距離を大きくする向きおよびカバー20から離れる向きに突出するフック27aが形成されている。各一対の脚片27に設けた両フック27aの外側面は先端側ほど互いの距離を小さくするようにボディ10の底面に対して傾斜している。ボディ10の底面にはボス10aが突設される。
【0012】
ハウジング1には負荷端子台4の先端面に2個の電線挿入口15が開口する。また、カバー20の底板において負荷端子台4に対応する部位には突台29が突設され、突台29には先端面に開口する2個の解除孔29aが各電線挿入口15に対応する部位に設けられる。解除孔29aの機能については後述する。
【0013】
ところで、図2のように、ボディ10に設けた収納室13aには接地用導体31が収納され、収納室13b,13cにはそれぞれ電圧用導体32が収納される。電圧用導体32は接地用導体31に負荷接続片33を設けた形状を有し、負荷接続片33を除いた部分は接地用導体31と略同形状になる。ただし、各収納室13b,13cに配置される電圧用導体32は、ボディ10の幅方向における左右が逆になっている。つまり、両電圧用導体32は仕切壁13bを対称面として略対称に形成されている。
【0014】
しかして、接地用導体31は、図1のようにボディ10の底面に沿って配置される帯板状の主片35aの長手方向の2箇所に端子部34を設けたものであって、各端子部34は、主片35aの側縁に2箇所で連続して主片35aに直交する側片35bを有し、主片35aの長手方向における側片35bの一端縁には主片35aおよび側片35bに直交する基部片35cが延設されている。基部片35cには主片35aと反対側の端縁から先端側ほど主片35aとの距離を広げるように傾斜した鎖錠片35dが延設される。図4に示すように、鎖錠片35dの先端部は幅方向における一部が切欠されて鎖錠縁35eが形成され、切欠されていない部位は主片35a側に曲成されている。一方、側片35bの先端縁であって基部片35cから離れた部位には半円筒状であって基部片35cに近付くほど主片35aとの距離を大きくするように中心軸が傾斜した案内片35fが連続一体に設けられる。案内片35fは内側面が主片35a側を向いており、鎖錠片35dの鎖錠縁35eと案内片35fとの間で電線を挟持することができるようになっている。さらに、主片35aの長手方向において側片35bの中間部には主片35aの長手方向に沿った短冊状の開口が形成され、開口において主片35aから離れた一辺において基部片35c側の端部には主片35aに対向し鎖錠片35dに沿う形で延長された接続片35gが設けられる。接続片35gは側片35bとの連結部位を除いて基部片35cから離れるほど主片35aとの距離を大きくするように傾斜する。また、接続片35gの先端部には主片35aから離れる向きに凸となるように曲成された接続部35hが形成されている。要するに、接続片35gは側片35bの一部を主片35aから切り離すとともに一部のみが側片35bに連続するように短冊状に切り出して形成されている。ここにおいて、鎖錠片35dの先端部は案内片35fの内側面に接触し、接続片35gの先端部は案内片35fとの間に隙間を形成するように配置される。接地用導体31の主片35aの長手方向の中間部には側片35bとは反対向きに折曲された接地片36も設けられており、接地片36はボディ10の周壁に設けた切欠溝10aを通してボディ10の裏面側に突出する。
【0015】
一方、電圧用導体32は上述のように負荷接続片33を除いた部分は接地用導体31と略同形状になっているが、電圧用導体32には接地片36は設けられていない。また、両電圧用導体32は幅方向においては互いに面対称であって、両電圧用導体32の案内片35fの距離が大きくなる位置関係に配置される。負荷接続片33は、電圧用導体32の主片35aにおいて基部片35cと反対側の一端縁に連続しており、主片35aに対して側片35bと同じ側に延長された立上片33aを有し、立上片33aの先端縁に主片31aと略平行かつ主片31aから離れる向きに延長された端子片33bを備える。端子片33bの先端縁からは立上片33aに対向する向きに導入片33cが延長され、導入片33cの先端には導入片33cに沿って立上片33a側に略S字形の鎖錠片33dが連続して設けられる。導入片33cには図示しない導入孔が形成され、導入孔を通して端子片33bと鎖錠片33dとの間に電線を挿入すると、端子片33bと鎖錠片33dの先端縁との間で電線が抜け止めされた状態で保持されるようになっている。
【0016】
しかして、接地用導体31および電圧用導体32をボディ10に収納し、ボディ10にカバー20を覆着すると、図1のように端子台部23における傾斜面23aに対応する部位の内側面に沿う形で案内片35fが配置される。ここに、接地用導体31および電圧用導体32は、主片35aの長手方向の中央部の一方の側縁に位置決め凹所35i(図2参照)を有し、ボディ10の仕切壁12a,12bに設けた位置決め突起12cに位置決め凹所35iが係合することによって,接地用導体31と電圧用導体32とのボディ10に対する位置合わせが容易になっている。また、カバー20の内周面には主片35aの長手方向の中間部において両端子部34間に挿入される押さえ片20aが設けられ、押さえ片20aの先端面とボディ10との間に主片35aが挟まれ、ハウジング1内での接地用導体31および電圧用導体32のがたつきが防止される。このようにハウジング1に接地用導体31と電圧用導体32とが収納された状態では、電線挿入口24の中心軸Cは、鎖錠片33dに交差しかつ接続片35gの先端部である接続部35hにほぼ接する位置関係になる。
【0017】
したがって、図1のように、電線挿入口24にVVFケーブルなどの電線37を導入すると、図5のように電線37の先端部に接続部35hが電気的に接触し、かつ電線37に鎖錠片35dの鎖錠縁35eが食い込んで抜け止めを行うことになる。ここにおいて、鎖錠片35dの幅方向の一側では案内片35fおよび側片35bにより電線37の位置ずれが防止され、他側では鎖錠縁35eと残りの部位との段差によって電線37の位置ずれが防止される。
【0018】
ところで、図1は照明器具などの器具本体5にハウジング1を取り付けた状態を示しており、器具本体5に適宜に設けた取付孔(図示せず)に取付脚26として設けたフック27aを挿入することによって、器具本体5にハウジング1を取り付けることができる。つまり、器具本体5は板状の取付部材であって、取付部材に取付脚26の先端部間の距離程度に形成した取付孔に、取付脚26を押し込むとフック27aが取付孔の周部に係止され、ハウジング1の取付面(図1の上面)とフック27aとによって取付部材(器具本体5)の一部を挟持するようになっている。このように、ねじ締め作業などを伴わずにハウジング1を器具本体5に簡単に取り付けることができる。器具本体5にはボス10aおよび接地片36も挿入される。器具本体5が金属であれば接地片36を器具本体5に接続することによって器具本体5の接地を容易に行うことができる。図示例では器具本体5に電線用貫通孔5aが形成されており、電線用貫通孔5aを通して導入された電線37を電線挿入口24に差し込むことによって、電線37を接続する例を示している。
【0019】
また、取付脚26は、上述したようにハウジング1の長手方向の両端部の外側面に設けられている。つまり、電線挿入口24の開口面と電線挿入口24の中心軸Cとの交点からハウジング1において器具本体5に当接する面(取付面)を含む面と取付脚26との交点に至る直線が、電線挿入口24の中心軸Cのうち電線挿入口24よりも外側の部位に対してなす角度θを90度以下に設定してある。このことによって、電線37に張力Fが作用したときに、その分力fはハウジング1を器具本体5に押し付ける向きに作用することになり、器具本体5からハウジング1が浮き上がったり外れたりすることが防止されるのである。
【0020】
電線挿入口24の周縁のうち端子台部23の先端側の一部には傾斜面23aに跨る形で切欠された窓溝24aが形成される。窓溝24aは傾斜面23aと導入面23bとに跨る部位において、傾斜面23aに沿った断面が矩形状となるように形成されている。ここに、図1に示すように、電線挿入口24は筒状に形成されており、電線挿入口24が形成されている導入面23bが傾斜していることによって、電線挿入口24が内部まで見えやすくなっている。このことに加えて、上述のように窓溝24aを形成していることで、電線挿入口24の内部を一層奥まで見ることが可能になる。その結果、電線37を電線挿入口24に導入する際に、電線37が正しく導入されているか否かを視認しやすくなり、電線37の結線作業が容易になるのである。
【0021】
負荷端子台4では電線挿入口15に負荷電線を挿入すると、端子片33bと鎖錠片33dとの間に電線が導入され、電線が鎖錠片33dにより鎖錠されるのである。この鎖錠状態を解除するには解除孔29aに適宜の治具を挿入する。
【0022】
ところで、上述のように、端子台部23の傾斜面23aには解除釦25が設けられている。この解除釦25は電線挿入口24に挿入された電線37の鎖錠状態を解除するために設けられたものであり、図2、図3に示すように、導入面23b側に一端が一体に連続した可撓片25aを有し、可撓片25aの先端部に釦状の解除操作部25bが設けられている。傾斜面23aには解除釦25の周囲を囲む囲み壁41が形成されている。可撓片25aは一端部が傾斜面23aに対して段差の生じないように連続し、さらに可撓片25aの両側方では囲み壁41の先端面と可撓片25aとの間に段差が生じないように囲み壁41が形成されている。また、囲み壁41において解除操作部25bを囲む部位の先端面に対して、解除操作部25bは若干突出している。つまり、解除操作部25bは傾斜面23aに対して比較的大きく突出していることになる。囲み壁41において解除操作部25bを囲む部位には、可撓片25aの延長方向に直交する形で凹所42が形成されている。凹所42の底面は傾斜面23aよりも凹没しており、解除操作部25bを跨ぐ凹所42の幅はマイナスドライバのような解除具の幅寸法に略一致するように設定されている。また、解除操作部25bにも凹所42に対応する部位に凹所25cが形成されている。
【0023】
解除釦25における解除操作部25bは、接地用導体31と電圧用導体32とにそれぞれ設けられている鎖錠片35dの先端部において鎖錠縁35eの形成されていない部位に当接可能であって、解除操作部25bをハウジング1に押し込むと、鎖錠片35dを案内片35fから離れる向きに撓ませることができる。つまり、鎖錠片35dと案内片35fとの間に挟持された電線37の鎖錠状態を解除して電線37を引き抜くことができるようになる。各端子台部23において解除釦25は2個ずつ設けられており、一方の解除釦25は接地用導体31に対応するように形成され、他方の解除釦25は2つの電圧用導体32に跨るように形成されている。
【0024】
図6に示すものは参考例であって、傾斜面23aを形成せずに電線挿入口24を設ける導入面23bをハウジング1の取付面に対して直交させているものである。ただし、各導入面23bは、上述した実施形態と同様に、電線37の挿入方向においてずらして位置させてある。この構成においても、取付脚26はハウジング1の長手方向の両端部の外側面に設けられ、電線挿入口24の開口面と電線挿入口24の中心軸Cとの交点からハウジング1において器具本体5に当接する面(取付面)を含む面と取付脚26との交点に至る直線が、電線挿入口24の中心軸Cのうち電線挿入口24よりも外側の部位に対してなす角度θ1,θ2を90度以下に設定してある。つまり、電線37に張力Fが作用したときに、その分力fはハウジング1を器具本体5に押し付ける向きに作用し、器具本体5からハウジング1が浮き上がったり外れたりすることが防止される。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明は、電線が挿入される電線挿入口を備えたハウジングと、ハウジングに導入された電線に接続される端子部と、ハウジングの一面を取付部材に当接させた形で取付部材に固定する取付部とを備え、ハウジングにおいて電線挿入口が開口する面を導入面とし導入面は電線が電線挿入口から引き出される向きにおいてハウジングの前記一面との距離が小さくなるように傾斜し、導入面に開口する電線挿入口の開口面と電線挿入口の中心軸との交点からハウジングにおいて取付部材に当接する一面を含む面内での取付部に至る直線が、電線挿入口の中心軸のうち電線挿入口の外側部分となす角度を90度よりも小さくするように取付部の位置が設定されているものであり、電線挿入口に挿入された電線に張力が作用しても、その分力はハウジングを取付部材に近付ける向きに作用することになるから、取付部材からハウジングが外れにくく、取付部の強度を比較的小さくすることができるという利点がある。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記取付部材が板状であって、前記取付部がハウジングにおいて取付部材に当接する一面よりも突出する一対の脚片を備え、両脚片の先端部には互いの距離を広げる向きに突出するとともに前記取付部材に貫設された取付孔の周部に係止されてハウジングの前記一面との間に取付部材の一部を挟持するフックが形成されているものであり、板状の取付部材に取付孔を形成しておき、取付孔に取付脚を挿入するだけでハウジングを取付部材に固定することができ、取付部材にハウジングを固定する作業が簡単であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
【図4】同上の要部斜視図である。
【図5】同上の要部斜視図である。
【図6】
参考例を示す側面図である。
【図7】従来例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
5 器具本体
24 電線挿入口
26 取付脚
27 脚片
27a フック
34 端子部
37 電線
C 中心軸
Claims (2)
- 電線が挿入される電線挿入口を備えたハウジングと、ハウジングに導入された電線に接続される端子部と、ハウジングの一面を取付部材に当接させた形で取付部材に固定する取付部とを備え、ハウジングにおいて電線挿入口が開口する面を導入面とし導入面は電線が電線挿入口から引き出される向きにおいてハウジングの前記一面との距離が小さくなるように傾斜し、導入面に開口する電線挿入口の開口面と電線挿入口の中心軸との交点からハウジングにおいて取付部材に当接する一面を含む面内での取付部に至る直線が、電線挿入口の中心軸のうち電線挿入口の外側部分となす角度を90度よりも小さくするように取付部の位置が設定されていることを特徴とする端子装置。
- 前記取付部材は板状であって、前記取付部はハウジングにおいて取付部材に当接する一面よりも突出する一対の脚片を備え、両脚片の先端部には互いの距離を広げる向きに突出するとともに前記取付部材に貫設された取付孔の周部に係止されてハウジングの前記一面との間に取付部材の一部を挟持するフックが形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の端子装置。
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