JP3648866B2 - 透析装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、透析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透析装置として、移動隔壁によって区画した第1供給室と第1回収室とを備える第1チャンバと、移動隔壁によって区画した第2供給室と第2回収室とを備える第2チャンバと、透析液供給源を第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる導入通路と、透析器を上記第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる供給通路と、上記透析器を第2流路切換え手段を介して第1回収室と第2回収室とに選択的に連通させる回収通路と、上記第1回収室と第2回収室とを上記第2流路切換え手段を介して回収槽に選択的に連通させる排出通路とを備えたものは知られている。
この種の透析装置では、第1流路切換え弁によって透析液供給源から給送される新鮮透析液を第1供給室に導入しているときには、第2供給室から前回導入されていた新鮮透析液を透析器に供給し、また透析液供給源から給送される新鮮透析液を第2供給室に導入しているときには、第1供給室から前回導入されていた新鮮透析液を透析器に供給しており、これを繰返し行なうことによって透析器に連続して新鮮透析液を供給することができるようになっている。
また上記透析装置では、第2流路切換え弁によって透析器から排出される処理済透析液を第2回収室で回収しているときには、第1回収室から前回回収されていた処理済透析液を回収槽に排出させ、また透析器から排出される処理済透析液を第1回収室で回収しているときには、第2回収室から前回回収されていた処理済透析液を回収槽に排出させ、これを繰返し行なうことによって透析器から連続して処理済透析液を回収することができるようにしている。
ところでこの種の透析装置では、第1チャンバと第2チャンバとのいずれかに故障が発生しても緊急透析を続けることができるように、導入通路と供給通路とを連通するバイパス通路を設け、上記導入通路からバイパス通路および供給通路を介して直接透析器に新鮮透析液を供給できるようにしている。
他方、上記緊急透析の際に透析器から処理済透析液を排出するために、一般的には透析器の下流側に設けた除気槽を利用している。この除気槽は、以下に詳述するように、本来は通常の透析時に回路内に混入した空気を外部に排出するために設けられるものであるが、そのエア抜き通路を利用してこれを排出通路に接続し、緊急透析時には上記エア抜き通路に設けた開閉弁を開くことにより、緊急透析時の処理済透析液を除気槽およびエア抜き通路を介して外部に排出させるようにしている。
【0003】
図2は上記供給用バイパス通路とエア抜き通路とを備える従来の透析装置を示したもので、この透析装置は、透析器1に連続して新鮮透析液を供給するために2台の第1チャンバ2と第2チャンバ3とを備えている。これら第1チャンバ2と第2チャンバ3の内部はそれぞれ2枚のダイアフラム等の移動隔壁によって、それぞれ左側が第1供給室4と第2供給室5、中央が第1可変容積室6と第2可変容積室7、右側が第1回収室8と第2回収室9とに区画形成されている。
上記第1チャンバ2の第1供給室4と第2チャンバ3の第2供給室5とは、第1流路切換え手段10を介して透析液供給源11に連通する導入通路12と、透析器1に連通する供給通路13とに交互に選択的に連通されるようになっている。
上記第1流路切換え手段10は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第1三方切換え弁14と第2三方切換え弁15とを備えており、第1三方切換え弁14の主ポート14aは第1接続通路16を介して第1供給室4に連通し、他の2つの副ポート14b、14cは、導入通路12と供給通路13とにそれぞれ連通している。また、第2三方切換え弁15の主ポート15aは第2接続通路17を介して第2供給室5に連通し、他の2つの副ポート15b、15cは、導入通路12と供給通路13とにそれぞれ連通している。
また、上記第1チャンバ2の第1回収室8と第2チャンバ3の第2回収室9とは、第2流路切換え手段20を介して透析器1に連通する回収通路21と、回収槽に連通する排出通路22とに交互に選択的に連通されるようになっている。
上記第2流路切換え手段20は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第3三方切換え弁23と第4三方切換え弁24とを備えており、第3三方切換え弁23の主ポート23aは第3接続通路25を介して第1回収室8に連通し、他の2つの副ポート23b、23cは、回収通路21と排出通路22とにそれぞれ連通している。また第4三方切換え弁24の主ポート24aは第4接続通路26を介して第2回収室9に連通し、他の2つの副ポート24b、24cは、回収通路21と排出通路22とにそれぞれ連通している。
【0004】
そしてさらに、上述したように導入通路12と供給通路13とを連通する供給用バイパス通路30を設け、かつこの供給用バイパス通路30に開閉弁31を設けている。この開閉弁31は通常閉鎖されて導入通路12と供給通路13との連通を遮断しているが、上記第1チャンバ2又は第2チャンバ3が故障した際に開放されて、導入通路12と供給通路13とを直接連通させ、透析液供給源11からの新鮮透析液を透析器1に直接供給することができるようになっている。
また、上記回収通路21には上述した除気槽32を設けてあり、この除気槽32から引出したエア抜き通路33は排出通路22に連通させている。このエア抜き通路33に設けた開閉弁34は通常は閉鎖されているが、透析時に徐々に溜っていく空気が所定量以上となった際に開かれて空気を外部に逃がすことができるようになっている。そして上記開閉弁34およびエア抜き通路33は、上記第1チャンバ2又は第2チャンバ3が故障した際にも開放されて、透析器1からの処理済透析液を排出通路22に逃がすことができるようになっている。
このような構成を有する透析装置は、特開平7−24266号公報に詳述されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記バイパス通路30と開閉弁31とはチャンバ故障時にしか使用することはないが、万一のためには必要なものであり、それらを設けることによってコストが上昇していた。また、上記エア抜き通路33は本来的には排出通路22に連通させる必要はなく、単に除気槽32に貯溜された空気を回路の外部に逃がせばよいが、緊急透析のためにはこれを排出通路22に接続する必要があり、その分、部品点数や配管作業が増大してやはりコストアップにつながっていた。
さらに、透析装置を洗浄する際には上記バイパス通路30や開閉弁31、並びに除気槽32、エア抜き通路33および開閉弁34も洗浄する必要があり、その洗浄工程が複雑となっていた。
また、開閉弁31のシールが損なわれて導入通路12と供給通路13とが連通すると除水量に誤差が生じて、治療上、重大な事態になる危険性がある。
本発明はそのような事情に鑑み、より簡素な構成で緊急透析を行なうことができる透析装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち第1発明は、上述した従来の透析装置において、上記第1流路切換え手段は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第1三方切換え弁と第2三方切換え弁とを備えており、
上記第1三方切換え弁の主ポートに上記導入通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1供給室と第2チャンバの第2供給室とに連通させ、
また上記第2三方切換え弁の主ポートに上記供給通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1供給室と第2チャンバの第2供給室とに連通させ、
緊急透析時には、上記第1三方切換え弁と第2三方切換え弁の流路を切換えて上記導入通路を上記供給通路に連通させ、上記透析液供給源からの新鮮透析液を導入通路および供給通路を介して透析器に供給させるようにしたものである。
【0007】
また第2発明は、上述した従来の透析装置において、上記第2流路切換え手段は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第3三方切換え弁と第4三方切換え弁とを備えており、
上記第3三方切換え弁の主ポートに上記回収通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1回収室と第2チャンバの第2回収室とに連通させ、
また上記第4三方切換え弁の主ポートに上記排出通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1回収室と第2チャンバの第2回収室とに連通させ、
緊急透析時には、上記第3三方切換え弁と第4三方切換え弁の流路を切換えて上記回収通路を上記排出通路に連通させ、上記透析器からの処理済透析液を回収通路および排出通路を介して回収槽に排出させるようにしたものである。
【0008】
【作用】
第1発明の構成によれば、上記第1三方切換え弁の主ポートと一方の副ポートとを介して導入通路と第1チャンバの第1供給室とを連通させるとともに、第2三方切換え弁の主ポートと一方の副ポートとを介して第2チャンバの第2供給室と供給通路とを連通させることができる。これにより、導入通路から第1チャンバの第1供給室に新鮮透析液を供給するのと同時に、第2チャンバの第2供給室から供給通路を介して透析器に新鮮透析液を供給することができる。
他方、上記第1三方切換え弁の主ポートと他方の副ポートとを介して導入通路と第2チャンバの第2供給室とを連通させるとともに、第2三方切換え弁の主ポートと他方の副ポートとを介して第1チャンバの第1供給室と供給通路とを連通させることができる。これにより、導入通路から第2チャンバの第2供給室に新鮮透析液を供給するのと同時に、第1チャンバの第1供給室から供給通路を介して透析器に新鮮透析液を供給することができる。
したがって、上記第1三方切換え弁と第2三方切換え弁との流路を切り換えることにより、第1チャンバの第1供給室と第2チャンバの第2供給室とから透析器に新鮮透析液を連続的に供給することができる。
【0009】
そして、第1発明において、チャンバの故障時には、第1三方切換え弁の主ポートと上記一方の副ポートとを連通させて導入通路と第1チャンバの第1供給室とを連通させると同時に、第2三方切換え弁の主ポートと上記他方の副ポートとを連通させて第1チャンバの第1供給室と供給通路とを連通させることができる。
このように、緊急透析時には、上記第1三方切換え弁と第2三方切換え弁の流路を切換えて上記導入通路を上記供給通路に連通させ、上記透析液供給源からの新鮮透析液を導入通路および供給通路を介して透析器に供給させるようにしているので、従来必要であった導入通路と供給通路とを連通するバイパス通路と、これを開閉する開閉弁とを省略することができる。
【0010】
また第2発明の構成によれば、上記第3三方切換え弁の主ポートと一方の副ポートとを介して回収通路と第2チャンバの第2回収室とを連通させるとともに、第4切換え弁の主ポートと一方の副ポートを介して第1チャンバの第1回収室と排出通路とを連通させることができる。これにより、回収通路から第2チャンバの第2回収室に処理済透析液を回収するのと同時に、第1チャンバの第1回収室から排出通路を介して回収槽に処理済透析液を排出することができる。
他方、上記第3三方切換え弁の主ポートと他方の副ポートとを介して回収通路と第1チャンバの第1回収室とを連通させるとともに、第4三方切換え弁の主ポートと他方の副ポートとを介して第2チャンバの第2回収室と回収通路とを連通させることができる。これにより、回収通路から第1チャンバの第1回収室に処理済透析液を供給するのと同時に、第2チャンバの第2回収室から排出通路を介して透析器に処理済透析液を供給することができる。
したがって、上記第3三方切換え弁と第4三方切換え弁との流路を切り換えることにより、透析器から第1チャンバの第1回収室と第2チャンバの第2回収室とに処理済透析液を連続的に排出することができる。
【0011】
そして、第2発明において、チャンバの故障時には、上記第3三方切換え弁の主ポートと上記一方の副ポートとを連通させて回収通路と第2チャンバの第2回収室とを連通させると同時に、第4三方切換え弁の主ポートと上記他方の副ポートとを連通させて第2チャンバの第2回収室と排出通路とを連通させることができる。
このように、緊急透析時には、上記第3三方切換え弁と第4三方切換え弁の流路を切換えて上記回収通路を上記排出通路に連通させ、上記透析器からの処理済透析液を回収通路および排出通路を介して回収槽に排出させるようにしているので、従来必要であったエア抜き通路を排出通路に接続する必要性を無くすことができる。
【0012】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、本実施例の透析装置の基本的構成は上述した従来公知の透析装置と同等であり、同一部分若しくは相当部分には、図2で用いた符号と同一の符号を付して示してある。
しかして本実施例における第1流路切換え手段10は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第1三方切換え弁14と第2三方切換え弁15とを備えている点では従来装置と同じであるが、上記第1三方切換え弁14の主ポート14aは導入通路12に連通させてあり、また他の2つの副ポート14b、14cは、それぞれ接続通路40を介して第1チャンバ2の第1供給室4と第2チャンバ3の第2供給室5とに連通させている。
また、上記第2三方切換え弁15の主ポート15aは供給通路13に連通させてあり、他の2つの副ポート15b、15cは、それぞれ接続通路41および上記接続通路40を介して第1チャンバ2の第1供給室4と第2チャンバ3の第2供給室5とに連通させている。
さらにまた、本実施例における第2流路切換え手段20は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第3三方切換え弁23と第4三方切換え弁24とを備えており、上記第3三方切換え弁23の主ポート23aは回収通路21に連通させてあり、また他の2つの副ポート23b、23cは、それぞれ接続通路43を介して第1チャンバ2の第1回収室8と第2チャンバ3の第2回収室9とに連通させている。
そして、上記第4三方切換え弁24の主ポート24aは排出通路22に連通させてあり、他の2つの副ポート24b、24cは、それぞれ接続通路44および上記接続通路43を介して第1チャンバ2の第1回収室8と第2チャンバ3の第2回収室9とに連通させている。
また、エア抜き通路33は従来装置のように排出通路22には接続させていない。
【0013】
上述した構成によれば、透析器1に新鮮透析液を供給する際には、第1三方切換え弁14の主ポート14aと一方の副ポート14bとを連通させて導入通路12と第1供給室4とを連通させるとともに、第2三方切換え弁15の主ポート15aと一方の副ポート15cとを連通させて第2チャンバ3の第2供給室5と供給通路13とを連通させる。
この状態では、導入通路12から第1チャンバ2の第1供給室4に新鮮透析液を導入すると同時に、第2チャンバ3の第2供給室5から前回導入されていた新鮮透析液を供給通路13を介して透析器1に供給することができる。
次に、上記第1三方切換え弁14の主ポート14aと他方の副ポート14cとを連通させて導入通路12と第2チャンバ3の第2供給室5とを連通させるとともに、第2三方切換え弁15の主ポート15aと他方の副ポート15bとを連通させて第1チャンバ2の第1供給室4と供給通路13とを連通させる。
この状態では、導入通路12から第2チャンバ3の第2供給室5に新鮮透析液を導入すると同時に、第1チャンバ2の第1供給室4から前回導入されていた新鮮透析液を供給通路13を介して透析器1に供給することができる。
したがって、上述したように第1三方切換え弁14と第2三方切換え弁15とを切換え制御することにより透析器1に連続して新鮮透析液を供給することができる。
【0014】
他方、透析器1からの処理済透析液の排出は、先ず、第3三方切換え弁23の主ポート23aと一方の副ポート23bとを連通させて回収通路21と第1チャンバ2の第1回収室8とを連通させるとともに、第4三方切換え弁24の主ポート24aと一方の副ポート24cとを連通させて第2チャンバ3の第2回収室9と排出通路22とを連通させる。
この状態では、回収通路21から第1チャンバ2の第1回収室8に処理済透析液を回収すると同時に、第2チャンバ3の第2回収室9から前回導入されていた処理済透析液を排出通路22を介して回収槽に排出することができる。
次に、第3三方切換え弁23の主ポート23aと他方の副ポート23cとを連通させて回収通路21と第2チャンバ3の第2回収室9とを連通させるとともに、第4三方切換え弁24の主ポート24aと他方の副ポート24bとを連通させて第1チャンバ2の第1回収室8と排出通路22とを連通させる。
この状態では、回収通路21から第2チャンバ3の第2回収室9に処理済透析液を回収すると同時に、第1チャンバ2の第1回収室8から前回導入されていた処理済透析液を排出通路22を介して回収槽に排出することができる。
したがって、上述したように第3三方切換え弁23と第4三方切換え弁24とを交互に切換制御することにより透析器1から処理済透析液を連続して排出することができる。
【0015】
ところで、透析を行なっている最中に第1チャンバ2又は第2チャンバ3のいずれか一方に故障が発生した場合には、第1三方切換え弁14の主ポート14aと一方の副ポート14bとを連通させて導入通路12と第1チャンバ2の第1供給室4とを連通させるとともに、第2三方切換え弁15の主ポート15aと他方の副ポート15bとを連通させて上記第1供給室4と供給通路13とを連通させる。
これと同時に、第3三方切換え弁23の主ポート23aと一方の副ポート23cとを連通させて回収通路21と第2チャンバ3の第2回収室9とを連通させるとともに、第4三方切換え弁24の主ポート24aと他方の副ポート24cとを連通させて第2チャンバ3の第2回収室9と排出通路22とを連通させる。
この状態では、透析液は導入通路12から第1三方切換え弁14を介して接続通路40に流通した後、これに接続された接続通路41から第2三方切換え弁15を介して供給通路13を流通した後、透析器1に供給されるようなる。
そして透析器1を流通した処理済透析液は、回収通路21から第3三方切換え弁23を介して接続通路43を流通した後、これに接続された接続通路44から第4三方切換え弁24を流通して排出通路22に排出される。
したがって、上述したように従来の透析装置に設けていた導入通路12と供給通路13とを連通するバイパス通路30と開閉弁31を省略することができ、またエア抜き通路33を排出通路22に接続しなくても、緊急透析を行なうことができる。
【0016】
なお上記実施例では、緊急透析時には、第1チャンバ2の第1供給室4に導入通路12と供給通路13とを同時に連通させているが、上述した説明から明らかなように、実際には第1供給室4に透析液は流通していない。しかしながら、各三方切換え弁14、15からの2本の接続通路40、41を直接第1供給室4に接続すれば、実際に第1供給室4に透析液を流通させることができる。いずれの形態であっても、本発明の技術的範囲内である。
また上記実施例では、緊急透析時に、第1チャンバ2の第1供給室4に導入通路12と供給通路13とを同時に連通させるようにしているが、これに限定されるものではなく、第2チャンバ3の第2供給室5に導入通路12と供給通路13とを同時に連通させるようにしてもよい。すなわち、第1三方切換え弁14の主ポート14aと他方の副ポート14cとを連通させて導入通路12と接続通路40と第2チャンバ3の第2供給室5とを連通させるとともに、第2三方切換え弁15の主ポート15aと一方の副ポート15cとを連通させて上記第2供給室5と供給通路13とを連通させてもよい。この場合でも、上記実施例と同様に緊急時の透析を行なうことができることは明らかである。
さらに、排出側も同様に第1チャンバ2の第1回収室8側に回収通路21と排出通路22を連通させるようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、第1発明によれば、従来の透析装置に比較して、導入通路と供給通路を連通するバイパス通路とこれを開閉する開閉弁を省略することができるので、その分コストを低減することができ、また透析装置の洗浄時の煩わしさを軽減することができる。さらに開閉弁のシール性が損なわれることによる除水量の誤差の発生を防止することができるという効果が得られる。
また第2発明によれば、従来の透析装置に比較して、エア抜き通路を回収通路に接続する必要性を省略することができるので、その分コストを低減することができる。また必要に応じて、除気槽、開閉弁およびエア抜き通路を省略することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す系統図。
【図2】従来の透析装置の系統図。
【符号の説明】
1…透析器 2…第1チャンバ
3…第2チャンバ 4…第1供給室
5…第2供給室 8…第1回収室
9…第2回収室 10…第1流路切換手段
12…導入通路 13…供給通路
14…第1三方切換え弁 14a…主ポート
14b、14c…副ポート 15…第2三方切換え弁
15a…主ポート 15b、15c…副ポート
20…第2流路切換手段 21…回収通路
22…排出通路 23…第3三方切換え弁
23a…主ポート 23b、23c…副ポート
24…第4三方切換え弁 24a…主ポート
24b、24c…副ポート 32…除気槽
33…エア抜き通路 34…開閉弁
Claims (2)
- 移動隔壁によって区画した第1供給室と第1回収室とを備える第1チャンバと、移動隔壁によって区画した第2供給室と第2回収室とを備える第2チャンバと、透析液供給源を第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる導入通路と、透析器を上記第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる供給通路と、上記透析器を第2流路切換え手段を介して第1回収室と第2回収室とに選択的に連通させる回収通路と、上記第1回収室と第2回収室とを上記第2流路切換え手段を介して回収槽に選択的に連通させる排出通路とを備えた透析装置において、
上記第1流路切換え手段は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第1三方切換え弁と第2三方切換え弁とを備えており、
上記第1三方切換え弁の主ポートに上記導入通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1供給室と第2チャンバの第2供給室とに連通させ、
また上記第2三方切換え弁の主ポートに上記供給通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1供給室と第2チャンバの第2供給室とに連通させ、
緊急透析時には、上記第1三方切換え弁と第2三方切換え弁の流路を切換えて上記導入通路を上記供給通路に連通させ、上記透析液供給源からの新鮮透析液を導入通路および供給通路を介して透析器に供給させることを特徴とする透析装置。 - 移動隔壁によって区画した第1供給室と第1回収室とを備える第1チャンバと、移動隔壁によって区画した第2供給室と第2回収室とを備える第2チャンバと、透析液供給源を第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる導入通路と、透析器を上記第1流路切換え手段を介して第1供給室と第2供給室とに選択的に連通させる供給通路と、上記透析器を第2流路切換え手段を介して第1回収室と第2回収室とに選択的に連通させる回収通路と、上記第1回収室と第2回収室とを上記第2流路切換え手段を介して回収槽に選択的に連通させる排出通路とを備えた透析装置において、
上記第2流路切換え手段は、それぞれ主ポートが、2つの副ポートのいずれか一方に選択的に切換え接続される第3三方切換え弁と第4三方切換え弁とを備えており、
上記第3三方切換え弁の主ポートに上記回収通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1回収室と第2チャンバの第2回収室とに連通させ、
また上記第4三方切換え弁の主ポートに上記排出通路を連通させるとともに、他の2つの副ポートをそれぞれ第1チャンバの第1回収室と第2チャンバの第2回収室とに連通させ、
緊急透析時には、上記第3三方切換え弁と第4三方切換え弁の流路を切換えて上記回収通路を上記排出通路に連通させ、上記透析器からの処理済透析液を回収通路および排出通路を介して回収槽に排出させることを特徴とする透析装置。
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