JP3646475B2 - 2本針ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1対の縫針と糸輪捕捉器とを備えた2本針ミシンに関し、特にこれら糸輪捕捉器に夫々装着される下糸ボビンの下糸残量を示す2つの下糸残量カウント値を同一画面に一括表示するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パターン縫いミシンの一種として、例えばズボンのベルトを通すベルトループ片の両端部に、1対の縫針と1対の糸輪捕捉器とで身頃生地に対して同時に閂止め縫いするような縫製の為の2本針ミシンが実用に供されている。例えば、実開平6─81481号公報には、針棒の下端の針支持体にミシン主軸方向に所定間隔あけて第1、第2の2本の縫針を装備し、ミシン本体のベッド部内に、2本の縫針に対応する第1、第2の2つの糸輪捕捉器を装備し、ミシン主軸の駆動力を下軸に伝達する駆動力伝達系と、下軸を第1の釜に連動連結する第1駆動系と、下軸を第2の釜に連動連結する第2駆動系とを設けた全回転釜型2本針ミシン及び半回転釜型2本針ミシンとが記載されている。ここで、第1縫針は脚柱部に近い方の縫針である。
【0003】
この種の2本針ミシンでベルトループ片を身頃生地に閂止め縫いする場合、2本針ミシンに隣接させてベルトループ供給装置が配設される場合が多く、このベルトループ供給装置においては、ベルトループ供給リールに巻き付けられているベルトループを繰出して所定長さに切断したベルトループ片が、その両端部を折り曲げた縫製可能な状態で2本針ミシンに供給されるので、2本針ミシンによりベルトループ片の両端部に2本針で同時に閂止め縫いされる。ところで、この種の2本針ミシンには、一般的に、2つの糸輪捕捉器の何れか一方の下糸ボビンに有する下糸の残量を表示する1つの下糸残量カウンタが、操作パネルなどに設けられている。
【0004】
即ち、ベルトループ片をズボンの身頃生地の上端部分に上下方向向きに配置し、ベルトループ片の上下両端部を閂止め縫いする場合、身頃生地の上端部の布厚の方が他の部分よりも厚くなっているので、身頃生地の上端部に対応する上側閂止め縫いをする第1糸輪捕捉器の下糸消費量の方が、下側閂止め縫いをする第2糸輪捕捉器の下糸消費量よりも多くなる。そこで、下糸消費量が多い第1糸輪捕捉器の下糸ボビンに巻かれた下糸で縫製可能な閂止め縫いの縫製回数、つまり一連の閂止めパターン縫製の縫製可能な回数を、操作パネルに設けた下糸残量カウンタに設定するようになっている。
【0005】
そして、その下糸残量カウンタの設定回数は一連の閂止め縫いを行う毎に1つずつデクリメントされ、最終的にその設定回数が「0」になったときに、2本針ミシンが停止するので、第1及び第2糸輪捕捉器から下糸ボビンを夫々取り出し、予め下糸が十分に巻き付けられた新規の下糸ボビンを第1及び第2糸輪捕捉器に夫々セットし、下糸残量カウンタに縫製可能な回数を再設定した後、ベルトループ片の閂止め縫いを再開するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、1つの下糸残量カウンタが操作パネルに設けられ、下糸消費量が大きい第1糸輪捕捉器に設けた下糸ボビンの下糸による縫製可能な回数を設定するようにしてあるので、最終的にその設定回数が「0」になって、第1及び第2糸輪捕捉器の下糸ボビンを同時に交換するときには、下糸消費量が少ない第2糸輪捕捉器の下糸ボビンには下糸が残っているが、その残りの下糸を用いた閂止め縫いの縫製回数が正確に分からないことから、その残りの下糸を使用することなく、下糸が十分に巻き付けられた新規の下糸ボビンに交換するので、下糸が無駄になるという問題がある。
【0007】
そこで、第2糸輪捕捉器に専用の下糸残量カウンタを追加的に設けることも考えられるが、その下糸残量カウンタは機械駆動式の3桁のカウンタであり、ソレノイドなどの電気的アクチュエータで設定回数を1つずつデクリメントさせるようになっており、その下糸残量カウンタを追加する改造費や制御系の改造費が余分にかかり、コスト高になるという問題がある。本発明の目的は、1対の糸輪捕捉器に装着された何れの下糸ボビンの下糸も極力有効的に使用でき、しかも下糸ボビンの交換作業の作業性を向上し得るような2本針ミシンを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の2本針ミシンは、上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、前記左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に鉛直支軸回りに回動可能に連結されて、ベッド部本体に直列状に位置する使用位置と両糸輪捕捉器を外部に望ませる為に使用位置から所定角度回動させた退避位置とに切換え可能に構成され、前記可動ベッド部を使用位置にロックするロック機構が設けられ、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、前記ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0009】
左右1対の縫針が同時に上下駆動されるときに、各縫針の上糸と左右1対の糸輪捕捉器の下糸とが協働することで、加工布には左右2列の縫目が形成される。ところで、下糸残量カウント手段は、左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントするので、表示手段により、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量が同時に表示される。
【0010】
即ち、加工布の布厚が縫製箇所で異なる場合で、縫目形成に使用する下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸残量を糸輪捕捉器毎に別個に設定でき、何れか一方の糸輪捕捉器の下糸が無くなったときには、無くなった方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸残量が残存している下糸ボビンの下糸を有効的に使用できる。
【0011】
【0012】
そして、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に鉛直支軸回りに回動可能に連結され、使用位置と退避位置とに切換え可能で、使用位置のときにロック機構によりロックされているので、そのロック機構のロックを解除して可動ベッド部を使用位置から所定角度回動させて退避位置に切換えたときには、両糸輪捕捉器が外部に望むので、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。
【0013】
そして、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段を有するため、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、ロック解除制御手段により、ロック機構のロックが解除されるので、ロック機構のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、下糸補充の操作性が向上する
【0014】
請求項の2本針ミシンは、請求項の発明において、何れか一方の下糸ボビンを交換後にワンタッチ操作を介して下糸残量カウント手段における対応するカウント値を初期値に切換えるとともにロック機構をロック状態に切換える切換え手段を備えたものである。この場合には、下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になった方の下糸ボビンを交換後に、ワンタッチ操作をするだけで、切換え手段により、その零若しくは零付近になった方のカウント値が初期値に切換えられるとともに、ロック機構がロック状態に切換えられるので、ワンタッチ操作で容易に初期値を設定できるとともに、ロック操作を省略でき、縫製開始の為の操作性が向上する。その他、請求項と同様の作用を奏する。
【0015】
請求項の2本針ミシンは、請求項の発明において、前記ロック解除制御手段は、何らかの異常の発生で縫製が中断された際にもロック機構のロックを解除させるものである。この場合には、糸かみなどの異常が発生して、縫製が中断された際にも、ロック機構のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、異常時の対応が迅速化する。その他、請求項と同様の作用を奏する。
【0016】
請求項の2本針ミシンは、請求項1の発明において、前記下糸残量カウント手段は、2つの下糸ボビンの下糸残量カウントを個別に不作動に切換え可能であることを特徴とするものである。この場合、2つの下糸ボビンのうち、所望の一つ又は両方の下糸残量カウントを個別に不作動に切換えでき、所望の一つを不作動にすることで、従来と同様に1つの下糸ボビンの下糸残量だけを表示でき、また両方を不作動にすることで、下糸残量に関係なく、テスト縫いや練習縫いができる。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
【0017】
請求項5の2本針ミシンは、上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に直列状に位置する使用位置と、その使用位置から退避された退避位置とに切換え可能に構成され、可動ベッド部を使用位置にロックするロック機構が設けられ、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、前記ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0018】
従って、加工布の布厚が縫製箇所で異なる場合で、縫目形成に使用する下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸残量を糸輪捕捉器毎に別個に設定でき、何れか一方の糸輪捕捉器の下糸が無くなったときには、無くなった方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸残量が残存している下糸ボビンの下糸を有効的に使用できる。しかも、そのロック機構のロックを解除して可動ベッド部を使用位置から退避位置に切換えたときには、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。その他、ロック解除制御手段の作用については請求項1と同様である。
【0019】
請求項記載の2本針ミシンにおいては、上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、前記左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に直列状に位置する使用位置と、その使用位置から退避された退避位置とに切換え可能に構成され、可動ベッド部が、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときに発生される信号に基き、退避位置への移動を可能状態としている。
【0020】
従って、加工布の布厚が縫製箇所で異なる場合で、縫目形成に使用する下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸残量を糸輪捕捉器毎に別個に設定でき、何れか一方の糸輪捕捉器の下糸が無くなったときには、無くなった方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸残量が残存している下糸ボビンの下糸を有効的に使用できる。しかも、可動ベッド部が、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときに発生される信号に基き、退避位置への移動を可能状態としており、可動ベッド部を使用位置から退避位置に切換えたときには、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、ベルトループ供給装置からベルト通し用のベルトループ片が供給される毎に、そのベルトループ片の両端部に同時に閂止め縫いを施すベルトループ縫製用2本針ミシンに本発明を適用した場合のものである。図1、図3〜図4に示すように、作業テーブル22の略中央部に2本針ミシン1が前後方向に向けて装備され、作業テーブル22の下側には制御装置27と手動操作ユニット23とが配設され、作業テーブル22の右端部には、液晶ディスプレイ24と操作部25とを有する操作パネル26が立設されるとともに、ベルトループ片63aの為のベルトループ連続体63を供給するベルトループ供給装置60が配設されている。
【0022】
図2は、本実施形態に係る2本針ミシン1を概念的に図示したもので、図2に示すように、ミシン本体は、ベッド部2とその後端側の基端部から立ち上がる脚柱部3と脚柱部3の上端から前方へ水平に延びるアーム部4及びヘッド部5とを有する。アーム部4内の主軸6はACサーボモータからなるミシンモータ7で駆動され、針棒8は針棒クランク機構9を介して昇降駆動され、針棒8の下端の針支持体10には1対の縫針11a,11bが取付けられ、縫針11bは、取付け位置を前後方向に調節可能に取付けられている。
【0023】
ベッド部2は、ベッド部本体12と、この前端側に所定の間隔を開けて配設され、鉛直支軸回りに回動可能で且つ可動ベッド部である釜モジュール13とを有し、ベッド部本体12の前端部には糸輪捕捉用の半回転釜15が設けられ、釜モジュール13の後端部には糸輪捕捉用の半回転釜16が設けられ、両半回転釜15,16内には夫々下糸ボビン(図示略)が装着されている。前記半回転釜15を主軸6の駆動力で駆動する為に、ベッド部本体12の内部には下軸17が配設され、主軸6のクランク部6aに連結したクランクロッド18とセクターギヤ19とを介して下軸17の右端のギヤ20が往復回転駆動され、通常のミシンと同様に、半回転釜15は縫針11aの上下動と調時して駆動される。
【0024】
釜モジュール13は、基本的には、半回転釜16と、この半回転釜16を主軸6とは独立に駆動する釜駆動モータ21とをユニット化したものであり、半回転釜16は、主軸6と同期駆動制御される釜駆動モータ21で駆動され、縫針11bの上下動に調時して閂止め縫い可能に構成されている。次に、図3以降の図面を参照して、2本針ミシン1の具体的構造について説明するが、釜モジュール13に関連する構成以外の構成、つまり、針棒8、縫針11a,11b、その駆動機構、天秤機構、加工布(被縫製布)を前後方向と左右方向とに独立に送り移動させる布送り機構等については、既存の2本針ミシンと同様であるので簡単に説明する。ここで、針棒駆動機構、半回転釜15,16、ミシンモータ7や釜駆動モータ21などで縫製手段が構成されている。
【0025】
先ず、布送り機構30について、図5〜図8を参照して簡単に説明する。図5〜図8に示すように、縫針11a,11bに対応する布押え31a,31bが設けられ、布押え31aは支持アーム32の前端の昇降案内部32aにL形板33aを介して支持され、布押え31bは支持アーム32に前後方向に摺動自在に係合された可動支持アーム32Aの前端の昇降案内部32bにL形板33bを介して支持され、可動支持アーム32Aは2本のノブ付きビス34で支持アーム32に固定解除可能に固定されている。
【0026】
布押え31aに固定されたL形板33aは昇降案内部32aに上下摺動自在に装着されてエアシリンダ35aで昇降駆動され、布押え31bに固定されたL形板33bは昇降案内部32bに上下摺動自在に装着されてエアシリンダ35bで昇降駆動される。前記支持アーム32は、XY送り機構36の連結部材37に固着されている。尚、エアシリンダ35a,35bは制御装置27で駆動制御される。一方、布受け板38は、布押え31a,31bの下側へ延びて布押え31a,31bとの間に供給されたベルトループ片63aと、ズボンなどの身頃生地Wを含む縫製対象物を保持してX方向(左右方向)とY方向(前後方向)とに独立に移動駆動するものである。
【0027】
その布受け板38は保持板38aを介して送り作動体39に固定され、この送り作動体39に連結部材37が固定されている。それ故、布受け板38と布押え31a,31bとで縫製対象物を挟持した状態で一体的に送り作動する。図5〜図8に示すように、XY送り機構36に関して、ベッド部本体12の基端側部分であるベッド部基部12Aのケース40内に、θ軸駆動モータ41とR軸駆動モータ43とが設けられ、R軸駆動モータ43により螺旋カム軸44が駆動され、その螺旋カム軸44に部分的に係合する図示外の揺動アームの揺動を介して、送り作動体49がスライドユニット49Yにより前後方向へ送り駆動される。
【0028】
更に、θ軸駆動モータ41により螺旋カム軸42が駆動され、その螺旋カム軸42に部分的に係合する揺動アーム45の揺動を介して、送り作動体39が送り作動体49に対してスライドユニット39Xにより主に左右方向へ送り駆動される。但し、厳密には、両モータ41,43によりX方向送りとY方向送りとが実行される。それ故、制御装置27により、両モータ41,43の回転方向と回転量を夫々制御することで、X方向又は−X方向の送り量、Y方向又は−Y方向の送り量を精密に制御することができる。
【0029】
次に、釜モジュール13を、ベッド部本体12に直列状に位置する使用位置と、所定角度だけ回動させた退避位置とに切換える位置切換え機構50について、図3〜図5、図8に基づいて説明する。釜モジュール13は、略直方体の外形のブロック状に形成され、ベッド部本体12から釜モジュール13の下側に前方に延びる回動フレーム51が設けられ、釜モジュール13は回動フレーム51の前部の上面に取付けられている。
【0030】
回動フレーム51を支持する縦向きの支持軸52の略下半分は、回動フレーム51の支持孔51aを挿通してベッド部本体12の前端側部分の左端近傍部の穴53に嵌合されるとともに、支持軸52の略上半分は、枢支軸52の穴を貫通する水平向きのボルト(図示略)でベッド部本体12に固定され、回動フレーム51は、低摩擦のベアリング材(図示略)を介して枢支軸52の頭部52aで支持されている。即ち、釜モジュール13を回動フレーム51を介して枢支軸52の回りに水平に、つまり鉛直支軸回りに回動させることで、釜モジュール13は図8に実線で示す使用位置と、鎖線で示すように約45度回動させた退避位置に切換え可能に構成されている。
【0031】
次に、釜モジュール13を使用位置にロックする為のロック機構55について説明する。図5に示すように、ロックピン56は、エアシリンダ57で昇降駆動され、ロックピン56の上端のテーパー状の係合部56aをベッド部本体12のボス部の係合穴に係合させることで、使用位置にロック状態となる。回動フレーム51の後端部には、左右1対の押圧部材58が設けられ、これら押圧部材58がベアリング板59の下面に当接している。 釜モジュール13を使用位置から退避位置に切換える際には、エアシリンダ57の退入駆動でロックピン56を下降させることで、係合部56aとベッド部本体12との係合が解除され、つまりロックが解除されて、釜モジュール13を手動操作にて退避位置の方へ水平に回動させると、押圧部材58がベアリング板59の下面を摺動して回避位置に容易に切換えられる。ここで、本実施形態では、釜モジュール13を手動操作で退避位置へ回動させるようにしたが、バネ部材やエアシリンダなどで自動的に位置切換えることも可能である。
【0032】
即ち、図8に示すように、釜モジュール13を回動させて鎖線で示す退避位置に切換えることで、半回転釜15が前方外部に臨むようになるとともに、半回転釜16は斜め後方外部に臨むようになり、これら半回転釜15,16内の下糸ボビン交換が簡単化し、また糸かみ状態も簡単に解除することができる。次に、作業テーブル22上に配設されたベルトループ供給装置60について、図1に基づいて説明する。但し、このベルトループ供給装置60は、一般的な供給装置なので簡単に説明するものとする。
【0033】
このベルトループ供給装置60は、基本的には、ループ体供給リール62に巻き付けられているベルトループ連続体63を繰出して所定長さに切断するループ体繰出し機構61と、その所定長さに切断されたベルトループ片63aを、布受け板38に載置されたズボンの身頃生地Wの縫製位置まで移送するループ体供給機構65とで構成されている。前記ループ体繰出し機構61は、脚柱部3に隣接して設けられ、作業テーブル22に回転可能に枢支されたループ体供給リール62からベルトループ連続体63を繰出して所定長さに切断したベルトループ片63aをループ体供給機構65に受け渡すようになっている。
【0034】
また、ループ体供給機構65は、ヘッド部5に隣接し且つループ体繰出し機構61の前側に配設され、1対の布押え31a,31bに対向する1対のフォーク部材66を備え、供給されたベルトループ片63aの両端部をフォーク部材66の先端部で下側に夫々折り曲げ(図9参照)、これらフォーク部材66を一体的に左方に進出駆動して身頃生地Wの上側の所定位置に移送する。このとき、布押え31a,31bが同時に下降して、ベルトループ片63aと身頃生地Wとが押圧保持される。そして、閂止め縫いが実行されると、布受け板38と布押え31a,31bとが一体的に送り作動されて、ベルトループ片63aの両端部に閂止め縫いの縫目N1,N2(図9参照)が同時に夫々形成される。
【0035】
次に、2本針ミシン1に設けられた制御装置27の制御系について、図10のブロック図に基づいて説明する。制御装置27に設けられた制御部70は、CPU71とROM72及びRAM73とを含むマイクロコンピュータと、そのマイクロコンピュータにデータバスなどのバスを介して接続された入力インターフェース(図示略)及び出力インターフェース(図示略)とから構成され、この入力インターフェースには、起動スイッチ74と、操作パネル26と、手動操作ユニット23と、主軸原点センサ75と、ミシンモータ7に設けた第1ロータリエンコーダ76と、釜駆動モータ21に設けた第2ロータリエンコーダ77と、釜軸原点センサ78の各々からの信号が供給される。
【0036】
更に、出力インターフェースからは、操作パネル26と、R軸駆動モータ43の為の駆動回路79と、θ軸駆動モータ41の為の駆動回路80と、押え用のエアシリンダ35a,35bを駆動する押えバルブ81の為の駆動回路82と、ロック用エアシリンダ57を駆動するロックバルブ83の為の駆動回路84と、ミシンモータ7の為の駆動回路85と、釜駆動モータ21の為の駆動回路86の各々に駆動信号や駆動パルス信号が供給される。ここで、R軸駆動モータ43とθ軸駆動モータ41とは夫々ステッピングモータで構成され、ミシンモータ7と釜駆動モータ21とは夫々ACサーボモータで構成されている。
【0037】
前記操作パネル26には、図11に示すように、大型の液晶ディスプレイ24が設けられるとともに、このディスプレイ24に表示させる表示モードを切換えるモード切換えキー(「モード」で図示)25a、下糸残量などの数値を設定したり、カーソルで指示する項目を変更する選択キー(「選択」で図示)25b、数値を新規に設定する設定キー25c、数値を再設定する再設定キー25d、設定した数値を確定する確定キー25e・・・などの複数の機能スイッチを有する操作部25が設けられている。
【0038】
また、主軸原点センサ75は、主軸6の原点位置(例えば、針上位置に対応する0°の回転位置)を検出して主軸原点信号を出力し、また釜軸原点センサ78は、半回転釜16の原点位置(例えば、針上位置に対応する0°の回転位置)を検出して釜軸原点信号を出力するようになっている。第1ロータリエンコーダ76は、ミシンモータ7の回転に応じてクロックパルス信号を出力し、また第2ロータリエンコーダ77は、釜駆動モータ21の回転に応じてクロックパルス信号を出力するようになっている。
【0039】
ROM72には、複数種類の閂止め縫いの為のパターンデータがパターン番号に対応させて格納されるとともに、2本針ミシン1の各種の制御の為の制御プログラム、本願特有の後述の下糸残量表示制御の制御プログラムなどが格納されている。RAM73には、種々のワークメモリやバッファやカウンタなどが設けられている。前記閂止め縫いの為のパターンデータとしては、図9に示すように、複数の針位置データの各々が、XY座標における原点位置に対する絶対座標で格納されており、ベルトループ片63aの上側端部には縫針11aにより閂止め縫目N1が形成されるとともに、ベルトループ片63aの下側端部には縫針11bにより閂止め縫目N2が形成される。
【0040】
ここで、図9に示すように、閂止め縫目N1を形成する身頃生地Wの上端部の布厚は、閂止め縫目N2を形成する身頃生地Wの布厚に比べて、生地の折り返しなどにより厚くなっているため、縫針11aの上糸と半回転釜15に装着された下糸ボビンの下糸とで閂止め縫目N1を形成するときの下糸消費量は、縫針11bの上糸と半回転釜16に装着された下糸ボビンの下糸とで閂止め縫目N2を形成するときの下糸消費量よりも多くなる。
【0041】
次に、2本針ミシン1の制御装置27の制御部70で実行される下糸残量表示制御のルーチンについて、図12のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中符号Si(i=10、11、12・・・)は各ステップである。前記操作パネル26のモード切換えキー25aが操作されて自動モードが設定されるとこの制御が開始される。そして、設定キー25cが操作されたときには(S10:Yes )、縫製可能回数J0,K0を設定する設定処理が実行される(S31)。即ち、この設定処理においては、4つの選択キー25bのうちの上移動キー又は下移動キーにより、第1閂下糸カウンタと第1閂下糸カウンタとの何れか一方が選択される。
【0042】
そして、半回転釜15に装着された下糸ボビンに巻き付けられた所定量の下糸に関する第1閂用の下糸カウンタの為の縫製可能回数J0が、右移動キー又は左移動キーを操作して設定されるとともに、半回転釜16に装着された下糸ボビンに巻き付けられた所定量の下糸に関する第2閂用の下糸カウンタの為の縫製可能回数K0が同様にして設定される。次に、縫製可能回数「J0」が第1閂用下糸カウンタの初期値として一時的に記憶され、また縫製可能回数「K0」が第2閂用下糸カウンタの初期値として一時的に記憶され、更に下糸ボビンの交換を指示する下糸ボビン交換フラグCFのフラグデータとして、交換しないリセット値「0」が一時的に記憶され(S32)、これら初期値「J0」,「K0」が下糸残量カウント値J,Kとしてディスプレイ24に表示される(S33)。
【0043】
例えば、図13に示すように、第1閂下糸カウンタには、設定された初期値「200」が下糸残量カウント値として表示され、また第2閂下糸カウンタには、初期値「300」が下糸残量カウント値として表示される。即ち、前述したように、第1閂下糸カウンタに対応する閂止め縫目N1の下糸消費量の方が、第2閂下糸カウンタに対応する閂止め縫目N2の下糸消費量よりも多いので、半回転釜15の下糸ボビンに巻き付けられた下糸量で約200回分の閂止め縫目N1を形成でき、また半回転釜16の下糸ボビンに巻き付けられた下糸量で約300回分の閂止め縫目N2を形成できることに基づいている。
【0044】
そして、確定キー25eが操作されたときには(S10:No、S11:Yes )、設定された下糸残量カウント値J,KがRAM73の下糸残量メモリに記憶される(S34)。一方、起動スイッチ74が操作されて、図示外の縫製制御による縫製が開始されたときには(S12:Yes )、その縫製制御から閂止め縫いを終了した終了信号を受けるまで待機される(S13:No)。
【0045】
そして、ベルトループ片63aに閂止め縫目N1と閂止め縫目N2とが形成されて、閂止め縫いの終了信号を受けたときに(S13:Yes )、糸かみが発生していないで(S14:No)、しかも下糸残量カウント値Jが「0」でないときには(S15:No)、下糸残量カウント値Jが1つデクリメトされ(S16)、その結果下糸残量カウント値Jが「0」でないときには(S17:No)、更に下糸残量カウント値Kが「0」でないときには(S19:No)、下糸残量カウント値Kが1つデクリメトされ(S20)、その結果下糸残量カウント値Kが「0」でないときには(S21:No)、これらデクリメントされた下糸残量カウント値J,Kが夫々表示される(S23)。
【0046】
次に、下糸ボビン交換フラグCFのフラグデータが「0」でリセットされているとき、つまり下糸ボビンを交換しないときには(S24:No)、S13〜S24が繰り返して実行され、ベルトループ供給装置60からベルトループ片63aが供給される毎に、そのベルトループ片63aに閂止め縫目N1,N2が形成されることで、下糸残量カウント値J,Kが順々にデクリメントされる。ところで、前記S31の設定処理において、第1閂下糸カウンタを作動させない場合に限って、その下糸残量カウント値として「0」が設定され、また第2閂下糸カウンタを作動させない場合に限って、その下糸残量カウント値として「0」が設定されたときには、S15とS19において夫々「Yes 」と判定され、これら第1閂下糸カウンタ又は第2閂下糸カウンタのカウント機能が停止される。即ち、第1閂と第2閂の何れか一方のカウント機能を不作動にすることで、従来と同様に、1つの下糸ボビンの下糸残量だけを表示でき、また両方のカウント機能を不作動にすることで、下糸残量に関係なく、テスト縫いや練習縫いができる。
【0047】
次に、下糸ボビン交換フラグCFのフラグデータが「1」でセットされているとき、つまり下糸ボビンを交換するときには(S24:Yes )、縫製制御に対して縫製を停止するように指令され(S25)、下糸残量が零になった旨を警告する警告処理が実行される(S26)。例えば、図14に示すように、第1閂下糸カウンタの下糸残量カウント値が「0」になったときには、警告メッセージが表示される。この場合、アラームを鳴動させるようにしてもよい。次に、ロックバルブ83の切換え駆動でロック用エアシリンダ57を退入駆動してロックピン56を下降させることで、係合部56aとベッド部本体12との係合を解除するロック解除処理が実行される(S27)。これにより、釜モジュール13を手動操作にて退避位置の方へ水平に回動できる。
【0048】
このとき、半回転釜15が前方外部に臨むようになり、下糸残量カウント値が「0」になった第1閂下糸カウンタに対応する半回転釜15の下糸ボビンが交換される。但し、第2閂下糸カウンタの下糸残量カウント値は「100」なので、第2閂下糸カウンタに対応する半回転釜16の下糸ボビンが交換されることがなく、その下糸ボビンの下糸を有効に使用できる。次に、再設定キー25dが操作されたときには(S28:Yes )、「0」になっている第1閂下糸カウンタ又は第2閂下糸カウンタの下糸残量カウント値として初期値が再セットされ、これら下糸残量カウント値J,Kがディスプレイ24に再表示される(S29)。
【0049】
例えば、図15に示すように、第2閂下糸カウンタの下糸残量カウント値として「100」が継続して表示されるが、第1閂下糸カウンタの下糸残量カウント値としては、初期値「200」が再表示される。次に、ロックバルブ83の切換え駆動でロック用エアシリンダ57を進出駆動してロックピン56を上昇させることで、ロック機構55をロック状態に切換えて、係合部56aとベッド部本体12とを係合させるロック処理が実行される(S30)。これにより、ロック処理の為の操作を省略でき、直ぐに縫製を開始できる。
【0050】
一方、縫製中において、第2ロータリエンコーダ77からクロックパルス信号が出力されないことから、釜駆動モータ21が回転していないとき、つまり半回転釜16に糸かみが発生した異常時には(S14:Yes )、縫製制御に対して縫製を中断するように指令されるとともに、S27と同様にロック解除処理が実行される(S35)。これにより、糸かみ発生時には、ロック解除処理の為の操作を省略でき、直ぐに釜モジュール13を退避位置に回動して糸かみに供している糸を取外しでき、糸かみ解除の操作性が向上する。ここで、下糸残量カウント手段はS15〜S22などで構成され、表示手段はやS23や液晶ディスプレイ24などで構成され、ロック解除制御手段はS27、S35などで構成され、また切換え手段はS28〜S30などで構成されている。
【0051】
このように、上下駆動される左右1対の縫針11a,11bと、これら縫針11a,11bと夫々協働する左右1対の半回転釜15,16とを設けた2本針ミシン1において、半回転釜15に装着される下糸ボビンの下糸残量に関する第1閂下糸カウンタの為の縫製可能回数J0が設定されるとともに、半回転釜16に装着される下糸ボビンの下糸に関する第2閂下糸カウンタの為の縫製可能回数K0が設定され、ベルトループ片63aに閂止め縫目N1,N2が形成される毎にデクリメントされる下糸残量カウント値J,Kが液晶ディスプレイ24に表示され、下糸が無くなった半回転釜15,16の何れか一方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸が残存する他方の半回転釜15,16については、その残存している下糸を有効的に使用できる。
【0052】
また、左側の半回転釜16が組み込まれる釜モジュール13は、右側の半回転釜15が組み込まれるベッド部本体12に、縦向きの支持軸52により鉛直支軸回りに回動可能に連結されて、ベッド部本体12に直列状に位置する使用位置と、両半回転釜15,16を外部に望ませる為に使用位置から所定角度回動させた退避位置とに切換え可能に構成され、釜モジュール13を使用位置にロックするロック機構55が設けられたので、そのロック機構55のロックを解除して釜モジュール13を使用位置から約45度回動させて退避位置に切換えたときには、両半回転釜15,16が夫々外部に望むことになり、各半回転釜15,16に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。
【0053】
第1閂下糸カウンタの下糸残量カウント値Jと第2閂下糸カウンタの下糸残量カウント値Kの一方が「0」になったときには、ロック機構55のロックを解除させるようにしたので、ロック機構55のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、下糸補充の操作性が向上する。更に、下糸残量カウント値が「0」になったときに、再設定キー25dが操作されたときには、「0」になっている第1閂下糸カウンタ又は第2閂下糸カウンタの下糸残量カウント値として初期値が再セットされ、ロック機構55がロック状態に切換えられるので、ワンタッチ操作で容易に初期値を設定できるとともに、ロック操作を省略でき、縫製開始の為の操作性が向上する。
【0054】
更に、糸かみが発生した異常時に際しては、縫製が中断されると同時に、ロック機構55のロックが解除されるので、ロック機構55のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、異常時の対応が迅速化する。また、第1閂と第2閂の何れか一方の下糸残量カウント機能を不作動にすることで、従来と同様に、1つの下糸ボビンの下糸残量だけを表示でき、また両方のカウント機能を不作動にすることで、下糸残量に関係なく、テスト縫いや練習縫いができる。
【0055】
ここで、前記実施形態の変更形態として、下糸残量カウント値J,Kが「1」〜「3」などの零付近になったときにロック解除処理を実行するようにしてもよい。この場合には、半回転釜15,16の下糸ボビンの下糸残量が無くなる以前に縫製を停止でき、下糸が無くなった状態の空縫いを確実に防止できる。更に、本発明は前記実施形態に限定して解釈されるべきではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、前記実施形態の各部の制御に、既存の制御や当業者に自明の制御に基づいて種々の変更を加えることもあり得る。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の2本針ミシンによれば、上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを設けたので、加工布の布厚が縫製箇所で異なることから、縫目形成に際して下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸の残量を糸輪捕捉器毎に別個にカウントでき、下糸が無くなった方の糸輪捕捉器の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸が残存する方の糸輪捕捉器については、その残存している下糸を有効的に使用できる。
【0057】
そして、前記左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に鉛直支軸回りに回動可能に連結されて、ベッド部本体に直列状に位置する使用位置と両糸輪捕捉器を外部に望ませる為に使用位置から所定角度回動させた退避位置とに切換え可能に構成され、可動ベッド部を使用位置にロックするロック機構が設けられたので、そのロック機構のロックを解除して可動ベッド部を使用位置から所定角度回動させて退避位置に切換えたときには、両糸輪捕捉器が外部に望むことになり、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。
【0058】
さらに、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段を有するので、2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、ロック機構のロックが解除されることで、ロック機構のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、下糸補充の操作性が向上する。
【0059】
請求項の2本針ミシンによれば、請求項と同様の効果を奏するが、何れか一方の下糸ボビンを交換後にワンタッチ操作を介して下糸残量カウント手段における対応するカウント値を初期値に切換えるとともにロック機構をロック状態に切換える切換え手段を設けたので、ワンタッチ操作で容易に初期値を設定できるとともに、ロック操作を省略でき、縫製開始の為の操作性が向上する。
請求項の2本針ミシンによれば、請求項と同様の効果を奏するが、前記ロック解除制御手段は、何らかの異常の発生で縫製が中断された際にもロック機構のロックを解除させるので、糸かみなどの異常が発生して、縫製が中断された際にも、ロック機構のロックを手動で解除する手動操作を省略でき、異常時の対応が迅速化する。
【0060】
請求項の2本針ミシンによれば、請求項1と同様の効果を奏するが、前記下糸残量カウント手段は、2つの下糸ボビンの下糸残量カウントを個別に不作動に切換え可能であるので、所望の一つの下糸残量カウントを不作動にすることで、従来と同様に1つの下糸ボビンの下糸残量だけを表示でき、また両方の下糸残量カウントを不作動にすることで、下糸残量に関係なく、テスト縫いや練習縫いができる。
【0061】
請求項記載の2本針ミシンによれば、加工布の布厚が縫製箇所で異なる場合で、縫目形成に使用する下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸残量を糸輪捕捉器毎に別個に設定でき、何れか一方の糸輪捕捉器の下糸が無くなったときには、無くなった方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸残量が残存している下糸ボビンの下糸を有効的に使用できる。しかも、ロック機構のロックを解除して可動ベッド部を使用位置から退避位置に切換えたときには、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。また、ロック解除制御手段の効果については請求項1と同様である。
【0062】
請求項記載の2本針ミシンによれば、加工布の布厚が縫製箇所で異なる場合で、縫目形成に使用する下糸の消費量が左右の糸輪捕捉器で異なるときでも、装着した下糸ボビンに巻き付けられている下糸残量を糸輪捕捉器毎に別個に設定でき、何れか一方の糸輪捕捉器の下糸が無くなったときには、無くなった方の下糸ボビンだけを交換すればよく、下糸残量が残存している下糸ボビンの下糸を有効的に使用できる。しかも、可動ベッド部が、下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときに発生される信号に基き、退避位置への移動を可能状態としており、可動ベッド部を使用位置から退避位置に切換えたときには、各糸輪捕捉器に装着されている下糸ボビンを容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2本針ミシンとベルトループ供給装置の概略斜視図である。
【図2】2本針ミシンを概念的に示した斜視図である。
【図3】2本針ミシンを含む縫製装置の正面図である。
【図4】図2の縫製装置の右側面図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【図6】布送り機構の要部の平面図である。
【図7】布送り機構の要部の部分縦断側面図である。
【図8】布送り機構の駆動系と釜モジュールの位置切換えを示した平面図である。
【図9】閂止め縫目が両端部に形成されたベルトループ片の平面図である。
【図10】2本針ミシンの制御系のブロック図である。
【図11】操作パネルの拡大正面図である。
【図12】下糸残量表示制御のルーチンの概略フローチャートである。
【図13】第1閂及び第2閂下糸カウンタに夫々設定された下糸残量カウント値の表示例を示す図である。
【図14】第1閂下糸カウンタの下糸残量カウント値が「0」になったときの図13相当図である。
【図15】第1閂下糸カウンタの下糸残量カウント値が再設定されたときの図13相当図である。
【符号の説明】
1 2本針ミシン
11a、11b 縫針
12 ベッド部本体
13 釜モジュール
15、16 半回転釜
24 液晶ディスプレイ
55 ロック機構
56 ロックピン
57 ロック用エアシリンダ
60 ベルトループ供給装置
63a ベルトループ片
70 制御部
71 CPU
72 ROM
73 RAM

Claims (6)

  1. 上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、
    前記左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、
    前記左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に鉛直支軸回りに回動可能に連結されて、ベッド部本体に直列状に位置する使用位置と両糸輪捕捉器を外部に望ませる為に使用位置から所定角度回動させた退避位置とに切換え可能に構成され、前記可動ベッド部を使用位置にロックするロック機構が設けられ、
    前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、前記ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段が設けられた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2本針ミシン。
  2. 何れか一方の下糸ボビンを交換後にワンタッチ操作を介して下糸残量カウント手段における対応するカウント値を初期値に切換えるとともに前記ロック機構をロック状態に切換える切換え手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の2本針ミシン。
  3. 前記ロック解除制御手段は、何らかの異常の発生で縫製が中断された際にもロック機構のロックを解除させることを特徴とする請求項に記載の2本針ミシン。
  4. 前記下糸残量カウント手段は、2つの下糸ボビンの下糸残量カウントを個別に不作動に切換え可能であることを特徴とする請求項1に記載の2本針ミシン。
  5. 上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、
    前記左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、
    前記左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、
    左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に直列状に位置する使用位置と、その使用位置から退避された退避位置とに切換え可能に構成され、
    前記可動ベッド部を使用位置にロックするロック機構が設けられ、
    前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときには、前記ロック機構のロックを解除させるロック解除制御手段が設けられた、
    ことを特徴とする2本針ミシン。
  6. 上下駆動される左右1対の縫針とこれら縫針と夫々協働する左右1対の糸輪捕捉器とを含む縫製手段を有する2本針ミシンにおいて、
    前記左右1対の糸輪捕捉器内に夫々収容された2つの下糸ボビンの下糸残量を夫々カウントする下糸残量カウント手段と、
    前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量を表示する表示手段とを備え、
    前記左右1対の糸輪捕捉器が左右方向に所定間隔空けてベッド部内に配設され、
    左側の糸輪捕捉器が組み込まれる可動ベッド部は、右側の糸輪捕捉器が組み込まれるベッド部本体に直列状に位置する使用位置と、その使用位置から退避された退避位置とに切換え可能に構成され、
    前記可動ベッド部が、前記下糸残量カウント手段でカウントされた2つの下糸ボビンの下糸残量の一方が零若しくは零付近になったときに発生される信号に基き、前記退避位置への移動を可能状態とすることを特徴とする2本針ミシン。
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