JP3678529B2 - 環縫いミシン - Google Patents

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浩志 小滝
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、針糸とルーパー糸により被縫製物(加工布)に環縫い目を形成する環縫いミシン、特にカバーステッチ等の空環が形成されない環縫い目を形成する環縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
縫製が終了し、加工布が押えから外れた後にも針糸とルーパー糸の協働により加工布が存在しない所に空環を形成する例えばかがり縫い(図8参照)等の環縫いを行う場合においては、かがり縫い終了後に、押えと送りにより送り出された空環を切断すれば、加工布を取り出すことができる。
【0003】
一方、加工布が存在しない状態では空環を形成できないステッチとして例えば2本針3本糸偏平下飾り縫い(以降単にカバーステッチと記す;図9参照)を行う場合においては、上記したように空環を形成できないため、加工布から縫針が抜けた時にミシンを停止し、この状態で加工布を取り出すことになるが、加工布から縫針を抜くべく針棒を上昇させると、この上昇により縫針手前側に左・右針糸の大きなループが形成されると共に当該ループを下ルーパーがすくうことになり、その結果加工布を取り出せなくなってしまう。従って、カバーステッチにあって加工布を取り出すには、上記ループを小さくして下ルーパーがすくわないように、左・右針糸の弛みを取りながら針棒を上昇させる必要がある。
【0004】
しかしながら、このような作業は非常に面倒であるため、特開平8−187377号公報に上記問題点を解決する提案がなされている。この特開平8−187377号公報に記載の環縫いミシンは、ミシン(ミシンの主モータ)を逆回転する時に作動する針糸の弛みを吸収する部材を備えており、カバーステッチの縫いが終了したら、ミシンを逆回転させて針棒を上昇させ、この時上記部材により針糸の弛みを吸収し、ループを小さくして下ルーパーがすくわないようにすることによって、加工布を取り出すことができるといったものである。なお、上記部材をミシンの逆回転時のみ作動させるのは、通常のカバーステッチの縫いの時、すなわち正回転時における運転の妨げとしないためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−187377号公報に記載の環縫いミシンにおいては、針糸の弛みを吸収する部材がミシン主軸に連動して作動するため、その構成が複雑となり、高コスト化するといった問題があった。
【0006】
また、上記部材を作動させるには、ミシンの主モータを逆回転させる必要があるため、正回転させてしまうと結局加工布を取り出せず、作業能率が低下するといった問題もある。
【0007】
そこで本発明は、被縫製物が存在しない状態では空環を形成できない環縫いを行う場合において、縫製終了後に被縫製物を容易に取り出すことができると共に、その取り出しを可能とする構成を低コストにて実現でき、且つ被縫製物の取り出しの際の制約をなくして作業能率を向上できる環縫いミシンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の環縫いミシンは、1針毎に縫目に必要な糸量を、回転駆動することにより縫目に供給する糸繰り出し手段を針糸用、ルーパー糸用でそれぞれ備え、カバーステッチの空環が形成されない環縫い目を、縫針とルーパーとの協働により被縫製物に形成可能とした環縫いミシンにおいて、ミシン主軸に連動せずに、針糸の弛みを吸収可能とした針糸弛み吸収手段を備え、カバーステッチ布取出スイッチからのオン信号を受けると、前記縫針が被縫製物から抜けるようにミシンの主モータを正転または逆転させて前記縫針を上死点近傍で停止させると共に、針糸の弛みを吸収するように前記針糸弛み吸収手段を駆動させ、前記縫針が前記被縫製物から抜け上がった位置でミシンを停止させ縫い制御手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
このような請求項1の環縫いミシンによれば、縫製に供された被縫製物を取り出す際に、主モータが正転または逆転されて縫針が被縫製物から離脱し、この時形成される針糸ループの弛みが、ミシン主軸に連動しない針糸弛み吸収手段の駆動により吸収されるため、被縫製物の取り出しを拘束する要因(下ルーパーによる針糸ループのすくい)、従来技術のミシン主軸に連動して作動する複雑な構成の針糸の弛みを吸収する部材、ミシンの主モータの回転方向の制約等が全てなくされるようになる。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項2の環縫いミシンは、請求項1に加えて、針糸弛み吸収手段は、針糸用の糸繰り出し手段を逆転することにより、針糸の弛みを吸収することを特徴としている。
【0011】
このような請求項2の環縫いミシンによれば、針糸用の糸繰り出し手段が逆転することにより、針糸の弛みが吸収されるため、針糸の弛みを吸収する部材が新たには必要とされなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明を適用した、かがり縫い及びカバーステッチ縫いが可能な複合縫いミシン(2本針4本糸ロックミシン)を表したものであり、図1は1本針3本糸(正確には左針3本糸)かがり縫いを行う場合における正面構成図、図2はカバーステッチを縫う場合における正面構成図である。
【0013】
図1において、符号1はミシンフレームを示しており、このフレーム1のアーム部1aには、下端に左、右縫針2,3を有する針棒4が上下動可能に取り付けられている。この針棒4は、ミシン主軸13と連動して上下動を行う。フレーム1のアーム部1aにはまた、下端に押え金5を有すると共に下方に付勢された押え棒6が上下動可能に取り付けられている。
【0014】
フレーム1のベット部1b内には、上ルーパー7及び下ルーパー8が設けられており、上ルーパー7及び下ルーパー8と、左縫針2または右縫針3とが協働して加工布(被縫製物)にかがり縫目を形成し(図1の構成参照)、下ルーパー8と縫針2,3とが協働して加工布にカバーステッチ縫目を形成する(図2の構成参照)。
【0015】
フレーム1の上部には、図示左側から右側に向かって、左縫針2に針糸15を繰り出すための繰り出し部32、上ルーパー7にルーパー糸17を繰り出すための繰り出し部33、下ルーパー8にルーパー糸18を繰り出すための繰り出し部34が、それぞれ配設されている。これら繰り出し部32,33,34は、それぞれステッピングモータ(糸繰り出し手段)36a,36b,36cを備えて同様な機構なため、左針糸15の繰り出し部32を代表としてその構成を説明する。
【0016】
ステッピングモータ36aはフレーム1に固定されており、このステッピングモータ36aの出力軸には、繰り出しローラ37が固定され、この繰り出しローラ37に対向して補助ローラ38,39が補助ローラ取付板40に回転可能に取り付けられている。この補助ローラ取付板40は、補助ローラレバー41の一端側に回転可能に取り付けられており、この補助ローラレバー41の他端側には、補助ローラばね42が掛けられている。すなわち、補助ローラ38,39は、補助ローラばね42の付勢力により、繰り出しローラ37に常時押し当てられている。繰り出しローラ37の近傍には、糸ガイド100が設けられており、この糸ガイド100により、糸駒(不図示)より引き出された針糸(繰り出し部32にあっては左針糸15)が、繰り出しローラ37から外れないようにガイドされる。
【0017】
以上のように、左針糸15の繰り出し部32は構成されており、ステッピングモータ36aが回転駆動すると、繰り出しローラ37と補助ローラ38,39との協働により針糸15が繰り出される。上ルーパー糸17の繰り出し部33、下ルーパー糸18の繰り出し部34についても、同様に構成されている。
【0018】
左針糸15の繰り出し部32と上ルーパー糸17の繰り出し部33との間には、図2に示されるように、右縫針3に右針糸16を繰り出すための繰り出し部35が配設されている。この右針糸16の繰り出し部35の繰り出しローラ44は、その駆動源を専用に有していない。すなわち、この繰り出しローラ44は、ギヤ43a,43b,43cを介して、上述した左針糸15の繰り出しローラ37に連結されており、当該左針糸15の繰り出しローラ37の回転に従って回転し、右針糸16を繰り出す。なお、補助ローラの機構等は、上述した機構と同様である。
【0019】
ルーパー天秤14は、3箇所の糸掛け部14a,14b,14cを備えており、かがり縫いの場合には、図1に示されるように、糸掛け部14a,14cに上述した下ルーパー糸18が掛けられ、糸掛け部14b,14cに上述した上ルーパー糸17が掛けられる。また、カバーステッチ縫いの場合には、図2に示されるように、糸掛け部14a,14cに下ルーパー糸18が掛けられる。そして、これら糸掛け部14a,14b,14cは、上記主軸13に連動して揺動し、上ルーパー糸17、下ルーパー糸18の締めを行う。
【0020】
針糸天秤19は板カムであり、かがり縫いの場合には、図1に示されるように、上述した左針糸15または右針糸16が掛けられ、カバーステッチ縫いの場合には、図2に示されるように、左、右針糸15,16が掛けられる。この板カム19は、主軸13に連動して回転し、当該カム形状により針糸15,16の締めを行う。
【0021】
図1に示すように、フレーム1のアーム部1aの下側肉1cを挟むようにしてコの字状の布厚台20が配置されている。この布厚台20には、上下方向に貫くように上記押え棒6が挿入されている。すなわち、この布厚台20は、押え棒6により上下方向に移動可能に支持されていると共に、下側肉1cを挟むコの字状部分により上下方向の移動範囲が規制されている。また、縫製時には、図示を省略した付勢力により、布厚台20のコの字の上部下面が下側肉1cの上面に押し付けられている。この布厚台20の上部には、ポテンション作動板21が紙面に直交する方向に回転可能に取り付けられており、布厚台20の下部は下方に延在し、当該延在部分の下部に、布接触子22が紙面に直交する方向に回転可能に取り付けられている。そして、これらポテンション作動板21と布接触子22とは布厚リンク23により連結されている。
【0022】
布接触子22の図示手前側端部には、下方に突出する布接触部22aが設けられており、この布接触部22aは、押え金5に開口された開口部に挿入されている。上記ポテンション作動板21には、引っ張りばね(不図示)が掛けられており、この引っ張りばねにより上記布厚リンク23が下方に付勢され、これにより布接触子22の布接触部22aが針板9の上面に接している。この布接触部22aは、布送り方向(図における紙面手前側から奥側に向かう方向)に対向して、加工布を誘い込みやすい(加工布が進入しやすい)R形状にされている。
【0023】
フレーム1のアーム部1aには、ポテンションメータ(布厚センサ)24が取り付けられている。このポテンションメータ24の回転軸24aには、ポテンション接触子25が固定されており、このポテンション接触子25の上記回転軸24aに対して偏心した位置には、ポテンション接触子軸25aが突設されている。ポテンション接触子25には、引っ張りばね(不図示)が掛けられており、この引っ張りばねにより、ポテンション接触子軸25aが上記ポテンション作動板21に常時接している。
【0024】
従って、針板9と押え金5との間に加工布が進入すると、その布厚に応じて布接触子22が回動し、この回動に伴って布厚リンク23が上下動し、この上下動に伴ってポテンション作動板21が回動し、このポテンション作動板21に接するポテンション接触子軸25aが、ポテンションメータ24の回転軸24aを軸心として上記ポテンション作動板21の回動に追従して回動し、ポテンション接触子25が回動することによって、ポテンションメータ24が、加工布の布厚に相当した電圧を出力する。
【0025】
送り調節摘み26は、フレーム1に回動可能に取り付けられており、この送り調節摘み26には、送り調節カム27が取り付けられている。この送り調節カム27には、送り調節リンク28の一端が連結されており、この送り調節リンク28の他端は、図示を省略した送り機構に連結されている。そして、送り調節摘み26を回転することによって、送り歯(不図示)の水平方向の移動量が調節される。
【0026】
上記送り調節リンク28には開口部が形成されており、この開口部に、フレーム1に取り付けられたスライドボリューム(送り設定値センサ;設定送り量検知手段)29の作動部が介挿されている。そして、この作動部の位置に応じた、すなわち送り調節リンク28の位置に応じた電圧がスライドボリューム29より出力され、送り設定値が分かる。
【0027】
主軸13には、扇形状を呈する遮蔽板30aが位相をずらして2個取り付けられており、この遮蔽板30aに遮蔽され得る位置に、フォトセンサ30bがそれぞれ配設されている。従って、主軸13が回転すると、遮蔽板30aによりフォトセンサ30bが遮蔽または開口され、主軸13の位相が検出される。すなわち、これら遮蔽板30a,30aとフォトセンサ30b,30bにより、主軸センサ30が構成されている。
【0028】
フレーム1のベット部1b上面には、針板9が取り付けられており、この針板9には、上記縫針2,3用の針孔及び送り歯用のための開口部(各不図示)がそれぞれ設けられている。
【0029】
主軸13と連動して上下動する上メス腕11には、上メス10が取り付けられていると共に、上メス摘み46が設けられている。この上メス摘み46は、図1に示されるように、かがり縫いを行うべく左側に移動されると、上メス腕11が作用位置で上下動し上メス10と下メス12が協働して加工布の端部を切り揃える一方で、図2に示されるように、カバーステッチを縫う行うべく右側に移動されると、上メス腕11が不作用位置で固定される。
【0030】
ミシンフレーム1の下部には、かがり縫いとカバーステッチ縫いを切り換えるためのかがり・カバーステッチ切り換え摘み45が設けられており、このかがり・カバーステッチ切り換え摘み45には、図1に示されるように、かがり縫いの位置にある時には、上ルーパー7と下ルーパー8が作動し、左縫針2または右縫針3と協働してかがり縫目(図8参照)が形成可能となり、図2に示されるように、カバーステッチ縫いの位置にある時には、上ルーパー7が不作動となる一方で、下ルーパー8が揺動すると共に縫針2,3に対して前後動を行い、縫針2,3と協働してカバーステッチ縫目(図9参照)が形成可能となるように、上ルーパー7と下ルーパー8の作動を切り換える機構(不図示)が連結されている。
【0031】
また、ミシンフレーム1の上部には、カバーステッチ縫いの時に加工布を取り出すためのカバーステッチ布取出しスイッチ47が設けられており、このカバーステッチ布取出しスイッチ47には、図3に示されるように、CPU(マイクロコンピューター)80の入力側が接続されている。
【0032】
このCPU80の入力側にはまた、主軸位相情報を出力する主軸センサ30が接続されていると共に、布厚情報を出力するポテンションメータ(布厚センサ)24がA/D変換器82を介して接続され、さらに送り設定情報を出力するスライドボリューム(送り設定値センサ)29がA/D変換器83を介して接続されている。CPU80の入力側にはさらにまた、ミシンをスタート/ストップさせるスタート/ストップスイッチ及び縫い模様(ステッチ)の種類を指示する模様選択スイッチ等を備えたキーマトリクス(ステッチ選択手段)81が接続されており、これら情報がCPU80に入力される。
【0033】
一方、CPU80の出力側には、ミシンのメインモータ92、ステッピングモータ36a,36b,36cがそれぞれの駆動回路91、88a,88b,88cを介して接続されており、これらにCPU80から駆動指令が与えられる。
【0034】
CPU80にはさらにまた、制御動作手順がプログラム及び固定データの形で格納されるROM93、演算に使用するデータや演算結果等を一時的に記憶するRAM94が接続されている。
【0035】
上記CPU80は、上記所定の入力信号に基づいて左針3本糸かがり縫いまたはカバーステッチ縫いを実行させる所定の縫い制御手段(不図示)を備えている。この縫い制御手段は、勿論左針3本糸かがり縫い以外のかがり縫いや、所定のかがり幅の例えば幅広巻縫い、全巻き縫い、飾り縫い等を実行させることもできる。このCPU80はまた、上述したキーマトリクス81の縫い模様選択スイッチからの選択模様情報、布厚センサ24からの布厚情報、送り設定値センサ29からの送り設定情報(送りピッチ)に基づいて、上記主軸センサ30からの所定の位相タイミングで針糸15(16)、上ルーパー糸17、下ルーパー糸18の糸繰り出し量を必要に応じて個別に演算すると共に、上記主軸センサ30からの所定の位相タイミングで当該求められた糸繰り出し量を繰り出す駆動指令を駆動回路88a,88b,88cに送出する糸繰り出し量演算手段80aを備えている。
【0036】
上記CPU80はさらにまた、カバーステッチ布取出しスイッチ47からのオン信号を受けると、加工布に刺さっている縫針2,3が抜けるようにメインモータ92を上記主軸センサ30からの所定の位相タイミングまで正転または逆転する駆動指令を駆動回路91に送出すると共に、この縫針2,3の上昇により形成される大きな針糸15,16のループのその弛みを取るようにステッピングモータ36aを所定量逆回転する駆動指令を駆動回路88aに送出する布取出し制御手段80bを備えている。
【0037】
次に、このように構成された複合縫いミシンの動作について以下説明する。左針3本糸かがり縫いを行う場合には、作業者は先ず、左針糸15、上ルーパー糸17、下ルーパー糸18を、図1に示したように糸掛けすると共に、かがり・カバーステッチ切り換え摘み45を、かがり縫いの位置に移動し、さらに上メス摘み46を、図1に示した左側に移動する。
【0038】
そして、キーマトリクス81の縫い模様選択スイッチにより左針3本糸かがり縫いを選択すると、左針3本糸かがり縫いに対応した糸繰り出し量を演算するための演算式がROM93からRAM94に読み出される。この演算式は、針糸15、上ルーパー糸17、下ルーパー糸18のそれぞれに対応して個別にあり、針糸15の糸繰り出し量Q1、上ルーパー糸17の糸繰り出し量Q2、下ルーパー糸18の糸繰り出し量Q3は以下の式で表される。
Q1=F+D+A
Q2=F+D+A1
Q3=F+D+A2
ここで、Fは送りピッチ、Dは加工布102の布厚データ、A,A1,A2はかがり幅、ステッチ種類等により変わる補正値である。
【0039】
上記加工布の布厚データDは上記布厚センサ24から得られ、上記送りピッチFは上記送り設定値センサ29から得られる。
【0040】
ここで、上記キーマトリクス81のスタート/ストップスイッチのスタートスイッチをオンすると、メインモータ92が駆動されて主軸13が回転し、左針3本糸かがり縫いが開始される。すると、加工布は、下メス12と上メス10の協働により切り揃えられ、左縫針2と上、下ルーパー7,8との協働により、切り揃えられた加工布の端部にかがり縫目が形成されていく。
【0041】
この時、主軸センサ30からは、図4(a)、(b)に示されるような2つの位相信号SYNC1、SYNC2が出力される。上記CPU80は、SYNC2の立ち下がりエッジa4(210°)を検出すると、このタイミングで上記布厚センサ24からの布厚データD及び上記送り設定値センサ29からの送りピッチFを読み込む。そして、上述した各演算式に上記布厚データD及び上記送りピッチFを代入し、当該糸繰り出し量Q1、Q2、Q3をそれぞれ求める。なお、0°が針上死点である。
【0042】
続いて、上記CPU80が、SYNC1の立ち上がりエッジa1(20°)を検出すると、このタイミングで上記ステッピングモータ36aを駆動させ、針糸15を、演算により求めた針糸15の糸繰り出し量で繰り出させる。実際には、繰り出しローラ37の直径と糸繰り出し量とに基づいて、当該糸繰り出し量を繰り出し得るステッピングモータ36aの回転角を決定し、この回転角に相当するステップ数でステッピングモータ36aを駆動することになる。
【0043】
続いて、上記CPU80が、SYNC1の立ち下がりエッジa2(160°)を検出すると、このタイミングで上記ステッピングモータ36bを駆動させ、上ルーパー糸17を、演算により求めた上ルーパー糸17の糸繰り出し量で上記針糸15の場合と同様に繰り出させる。
【0044】
続いて、上記CPU80が、SYNC2の立ち下がりエッジa4(210°)を検出すると、このタイミングで上記ステッピングモータ36cを駆動させ、下ルーパー糸18を、演算により求めた下ルーパー糸18の糸繰り出し量で上記針糸15の場合と同様に繰り出させる。また、CPU80は、このタイミングと同時に、布厚データD及び送りピッチFを読み込み、次の糸繰り出し量Q1、Q2、Q3をそれぞれ求める。以上の動作を繰り返すことにより、切り揃えられた加工布の端部に、図8に示したようなかがり縫目が形成されていく。
【0045】
ここで、本実施形態において、針糸繰り出し位相を20°、上ルーパー糸繰り出し位相を160°、下ルーパー糸繰り出し位相を210°にそれぞれ設定した理由について説明する。図5は本実施形態のミシンを皿圧式の糸調子器に変更してかがり縫いを行った時の各糸の張力変化と位相との関係を表した特性図である。
【0046】
図中の谷の部分ほど張力が高くなっていることを示しており、各糸とも張力が最大になった後を上述した繰り出し位相にしている。すなわち、これら繰り出し位相で各糸を繰り出すことにより、繰り出された糸が確実に縫目に消費されるようになっている。
【0047】
次に、カバーステッチ縫いを行う場合について説明する。この場合、作業者は先ず、左、右針糸15,16、下ルーパー糸18を、図2に示したように糸掛けすると共に、かがり・カバーステッチ切り換え摘み45を、カバーステッチ縫いの位置に移動し、さらに上メス摘み46を、図2に示した右側に移動する。これにより、上メス10は不作動にされる。
【0048】
そして、キーマトリクス81の縫い模様選択スイッチによりカバーステッチを選択すると、カバーステッチ縫いに対応した糸繰り出し量を演算するための演算式がROM93からRAM94に読み出される。この演算式は、上述したかがり縫いの場合と同様に、針糸15(16)、下ルーパー糸18のそれぞれに対応して個別にある。
【0049】
ここで、上記キーマトリクス81のスタート/ストップスイッチのスタートスイッチをオンすると、メインモータ92が駆動されて主軸13が回転し、カバーステッチ縫いが開始される。すると、加工布には、縫針2,3と下ルーパー8との協働により、カバーステッチ縫目が形成されていく。
【0050】
この時、主軸センサ30からは、上述したかがり縫いの場合と同様に、図4(a)、(b)に示した位相信号SYNC1、SYNC2が出力される。上記CPU80は、SYNC2の立ち下がりエッジa4(210°)のタイミングで布厚データD及び送りピッチFを読み込み、上記読み出した各演算式により糸繰り出し量Q1、Q3をそれぞれ求め、続いてSYNC1の立ち上がりエッジa1(20°)のタイミングで上記ステッピングモータ36aを駆動させ、針糸15,16を、演算により求めた針糸15(16)の糸繰り出し量で繰り出させる。
【0051】
続いて、上記CPU80は、SYNC2の立ち下がりエッジa3(100°)を検出すると、このタイミングで上記ステッピングモータ36cを駆動させ、下ルーパー糸18を、演算により求めた下ルーパー糸18の糸繰り出し量で繰り出させる。
【0052】
ここで、カバーステッチでの下ルーパー糸繰り出し位相を、かがり縫いの場合の210°に変えて100°に設定した理由について説明する。図6は本実施形態のミシンを皿圧式の糸調子器に変更してカバーステッチ縫いを行った時の位相に対する下ルーパー糸の張力変化を表した線図である。
【0053】
図6(a)より明らかなように、下ルーパー糸には、1針毎に180°付近、30°付近の2箇所を張力ピークとした糸消費がある(かがり縫いの場合には図5に示したように1箇所)。
【0054】
ここで、上述した下ルーパー糸の糸繰り出し部34は、1針毎に、必要な糸量を全部繰り出すため、かがり縫いの場合の210°で繰り出すと、図6(b)に示されるように、180°付近の張力ピークは残るが、30°付近の張力ピークはなくなる。これは、上述したように、必要な下ルーパー糸量を210°のタイミングで全部繰り出すため、繰り出し後の1回目の糸消費(30°付近を張力ピークとした糸消費)では下ルーパー糸は全部消費されずに弛んでおり、2回目の糸消費(180°付近を張力ピークとした糸消費)で、1回目の糸消費で残った下ルーパー糸が全部消費されることを示している。従って、図7(b)に示されるように、下ルーパー8が戻ると共に右縫針3が刺さる時(100°付近)には、下ルーパー糸18は大きく弛んでおり、右縫針3が正規な場所に刺さらず、目飛が発生する。
【0055】
しかしながら、本実施形態においては、カバーステッチの場合には、下ルーパー糸18を100°の位相で繰り出すようにしているため、図6(c)に示されるように、30°付近の張力ピークは残るが、180°付近の張力ピークはなくなる。すなわち、繰り出し後の1回目の糸消費(180°付近を張力ピークとした糸消費)では下ルーパー糸は全部消費されずに弛んでおり、2回目の糸消費(30°付近を張力ピークとした糸消費)で、1回目の糸消費で残った下ルーパー糸が全部消費されることになり、図7(a)に示されるように、下ルーパー8が戻ると共に右縫針3が刺さる時(100°付近)には、下ルーパー糸18が殆ど弛まずに、右縫針3が正規な場所に刺さることになり、目飛の発生が防止される。
【0056】
このようにして、SYNC2の立ち下がりエッジa3(100°)のタイミングで下ルーパー糸18を、演算により求めた下ルーパー糸18の糸繰り出し量で繰り出したら、CPU80は、SYNC2の立ち下がりエッジa4(210°)のタイミングで布厚データD及び送りピッチFを読み込み、次の糸繰り出し量Q1、Q3をそれぞれ求める。以上の動作を繰り返すことにより、加工布に、図9に示したようなカバーステッチ縫目が綺麗に形成されていく。
【0057】
ところで、カバーステッチの縫いを終了すべく、上記キーマトリクス81のスタート/ストップスイッチのストップスイッチをオンすると、CPU80は、メインモータ92を減速する指令を発し、続いてSYNC1の立ち下がりエッジa2(160°;下死点近傍)を検出すると、メインモータ92を停止する指令を発する。これら指令により、ミシンは減速し、縫針2,3が加工布に刺さった状態で停止する。
【0058】
その後、作業者が、上述したカバーステッチ布取出しスイッチ47をオンすると、CPU80は、SYNC1の立ち上がりエッジa1(20°)を検出するまで、メインモータ92を正転または逆転させる。これにより、加工布に刺さっていた縫針2,3が抜けて上死点近傍で停止する。このように縫針2,3が上昇すると、針糸15,16の大きなループが形成され、下ルーパー8がこのループをすくってしまい、加工布が取り出せなくなる畏れがあるが、本実施形態においては、上記メインモータ92の正転または逆転と同時に、CPU80が、ステッピングモータ36aを所定量逆回転させる。これにより上記大きくなろうとするループの弛みが取られて、当該ループは小さいものとなり、下ルーパー8がループを捕捉することがなくなる。
【0059】
そして、押え金5を上げて加工布を引き出せば、各糸に引っ掛かることなく加工布を取り出すことができる。
【0060】
このように、本実施形態においては、かがり縫いとカバーステッチとで、下ルーパー糸18の糸繰り出し開始位相を変更し、当該糸繰り出し開始位相を、縫針が刺さる時に下ルーパー糸18の弛みがなくなるような位相に設定しているため、目飛等の縫い不良を防止できるようになっている。
【0061】
また、本実施形態においては、カバーステッチを縫う場合において、加工布を取り出す際に、ミシンの主モータ92を正転または逆転して縫針2,3を加工布から抜くようにし、この時形成される針糸ループの弛みを、ステッピングモータ36aを逆回転することにより吸収しているため、加工布の取り出しを拘束する要因(下ルーパー8による針糸ループのすくい)、従来技術(特開平8−187377号公報記載)の針糸の弛みを吸収する部材等の新たな部品、ミシンの主モータ92の回転方向の制約等を全てなくすことができるようになっている。
【0062】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例えば、上記実施形態においては、カバーステッチ縫いにおいて、下ルーパー糸18の糸繰り出し開始位相を特に好ましい位相として100°としているが、この位相のみに限定されるものではなく、100°近辺の位相であれば良く、要は縫針が刺さる時に下ルーパー糸18の弛みがなくなるような位相であれば良い。
【0063】
また、上記実施形態においては、下ルーパー糸18の糸繰り出し開始位相を100°として、当該タイミングで1針に必要な糸量を全部繰り出すようにしているが、例えば210°のタイミングで1針に必要な糸量の半分を繰り出し、100°のタイミングで残りの糸量を繰り出す、すなわち2回に分けて繰り出すようにし、糸道内の糸弛みを吸収するようにしても良い。
【0064】
また、上記実施形態において、各種演算を行うことにより演算値を求めるようにしているが、当該演算値をデータテーブルにより求めることも勿論可能である。
【0065】
また、上記実施形態においては、針糸用の糸繰り出し手段36aを逆転することにより針糸の弛みを吸収し、これを針糸弛み吸収手段としているが、これに代えて、ミシン主軸に連動しない例えば電磁シリンダを針糸経路近傍に設け、針糸が加工布(被縫製物)から抜けるようにミシンの主モータ92を正転または逆転する時、上記電磁シリンダを駆動させ、上記針糸経路を増大させることによって針糸の弛みを吸収するようにしても良い。この場合の針糸弛み吸収手段は、ミシン主軸と連動しない構成のため、特開平8−187377号公報記載のミシン主軸に連動する針糸弛み吸収手段のような複雑な構成のものを用いなくても済むことになる。
【0066】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の環縫いミシンは、カバーステッチ布取出スイッチからのオン信号を受けるとミシンの主モータを正転または逆転して縫針を被縫製物から抜くようにし、この時形成される針糸ループの弛みを、ミシン主軸に連動しない針糸弛み吸収手段の駆動により吸収し、被縫製物の取り出しを拘束する要因(下ルーパーによる針糸ループのすくい)、従来技術のミシン主軸に連動して作動する複雑な構成の針糸の弛みを吸収する部材、ミシンの主モータの回転方向の制約等を全てなくすように構成したものであるから、縫製終了後に被縫製物を容易に取り出すことができると共に、その取り出しを可能とする構成を低コストにて実現でき、且つ作業能率を向上することが可能となる。
【0067】
また、請求項2の環縫いミシンは、請求項1に加えて、針糸用の糸繰り出し手段を逆転することにより、針糸の弛みを吸収し、針糸の弛みを吸収する部材を新たに必要としないように構成したものであるから、請求項1に比して、被縫製物の取り出しを可能とする構成をより低コストにて実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した複合縫いミシンを表したものであり、かがり縫いを行う場合における正面構成図である。
【図2】同上ミシンのカバーステッチを縫う場合における正面構成図である。
【図3】同上ミシンの制御系を表したブロック図である。
【図4】各糸の繰り出し量を演算する演算時期及び繰り出し時期を表したタイミングチャートである。
【図5】1本針3本糸かがり縫いを行う場合であって皿圧式の糸調子器を用いた場合における位相に対する各糸の張力変化を表した線図である。
【図6】カバーステッチを縫う場合であって皿圧式の糸調子器を用いた場合における位相に対する下ルーパー糸の張力変化を表した線図である。
【図7】カバーステッチを縫う場合であって位相0°、100°における下ルーパー糸の状態を表したものであり、(a)は位相100°で下ルーパー糸を繰り出した場合の説明図、(b)は位相210°で下ルーパー糸を繰り出した場合の説明図である。
【図8】かがり縫いの縫目を表した斜視説明図である。
【図9】カバーステッチ縫いの縫目を表した斜視説明図である。
【符号の説明】
2,3 縫針
13 ミシン主軸
15,16 針糸
36a 針糸用の糸繰り出し手段(針糸弛み吸収手段)
80b 布取り出し制御手段
92 主モータ

Claims (2)

  1. 1針毎に縫目に必要な糸量を、回転駆動することにより縫目に供給する糸繰り出し手段を針糸用、ルーパー糸用でそれぞれ備え、カバーステッチの空環が形成されない環縫い目を、縫針とルーパーとの協働により被縫製物に形成可能とした環縫いミシンにおいて、
    ミシン主軸に連動せずに、針糸の弛みを吸収可能とした針糸弛み吸収手段を備え、
    カバーステッチ布取出スイッチからのオン信号を受けると、前記縫針が被縫製物から抜けるようにミシンの主モータを正転または逆転させて前記縫針を上死点近傍で停止させると共に、針糸の弛みを吸収するように前記針糸弛み吸収手段を駆動させ、前記縫針が前記被縫製物から抜け上がった位置でミシンを停止させ縫い制御手段を備えたことを特徴とする環縫いミシン。
  2. 針糸弛み吸収手段は、針糸用の糸繰り出し手段を逆転することにより、針糸の弛みを吸収することを特徴とする請求項1記載の環縫いミシン。
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