JP3645608B2 - 脂肪分解促進剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、肥満の抑制または防止、肥満体質の改善、局所あるいは全身の脂肪組織の減量に有用な脂肪分解促進剤およびこれを含有する皮膚外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
肥満は消費エネルギーに対して過剰な摂取エネルギーが、白色脂肪細胞に中性脂肪として蓄積して生じるものである。内臓脂肪としての蓄積が大きい肥満は、インスリン抵抗性や動脈硬化などの病態との関係が指摘されており、また、皮下脂肪として蓄積が大きい肥満は美容の観点からも男女を問わず、大きな問題となっている。
従来、肥満の抑制、防止および改善には、ウーロン茶、杜仲茶の常飲が好ましいとされてきた。また、カロリー摂取を抑制する目的で、食事の制限や、低エネルギー食品、食欲抑制剤、消化吸収抑制剤等が利用されてきた。
しかし、ウーロン茶、杜仲茶の常飲やカロリー摂取の抑制では、肥満の防止、改善効果は必ずしも十分ではなく、しかも習慣として受入れにくいという問題点があると共に、これらは蓄積した脂肪の分解を促進するものでないため、根本的な解決方法ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、蓄積した脂肪組織の分解を促進し、十分な肥満の抑制、防止および改善を行うことができる脂肪分解促進剤を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような実情に鑑み、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、今まで脂肪細胞への生理作用を有しているとは想到しえなかったコショウ科植物が外用または経口投与において、脂肪組織に蓄積された中性脂肪の分解を促進し、肥満の抑制、防止および改善を行うことができることを見出した。また、これにキサンチン誘導体、βアドレナリン作用興奮薬、α2アドレナリン作用抑制薬またはビピリジン誘導体を配合すると更に上記作用が増強されることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、コショウ科の植物を含有する脂肪分解促進剤を提供するものである。
また、本発明は、この脂肪分解促進剤を含有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0006】
更にまた、本発明は、脂肪分解促進剤とキサンチン誘導体、βアドレナリン作用興奮薬、α2アドレナリン作用抑制薬およびビピリジン誘導体から選ばれる一種または二種以上を配合した皮膚外用剤組成物を提供するものである。
【0007】
本発明に用いられるコショウ科植物としては、コショウ(Piper nigrum L.)、ヒハツ(Piper longum L.)、サダソウ(Peperomia japonica Makino)、シマゴショウ(Peperomia buninsimensis Makino)、チジミバシマアオイソウ(Peperomia caperata Ruiz.et Pav.)、ワタゲアオイソウ(Peperomia incana A.Dietr)、シロシマアオイソウ(Peperomia magnolifolia A.Dietr.var variegata R.et P.)、ササバアオイソウ(Peperomia puteolata Trel.)、シマアオイソウ(Peperomia sandersii C.DC.var.argyreia Bailey)、キンマ(Piper betele L.)、クベバ(Piper cubeba L.)、カバ(Piper methysticumForst)、ジャワナガゴショウ(Piper retrofractumVahl)、ナントウゴショウ(Piper aurantiacum Wall.var hupehense C.DC.)、フウトウカズラ(Piper kadzura Ohwi)、ピパー ベーメリエフォリウム ウォール(Piper boehmeriaefolium Wall)、ピパー ハイナネーゼ ヘムル(Piper hainanense Hemsl)、ピパー
ハウセイ マキシム.(Piper haucei Maxim.)、ピパー
サーメントサム ロクス(Piper sarmentosum Roxb)等が挙げられる。これらの中でも特に、コショウ、ヒハツが好ましい。
【0008】
かかるコショウ科植物としては、成熟した、または未成熟の果実、果皮、種子、葉、葉柄、枝、根、花等が原料として用いられるが、その中でも果実、果皮、葉が好ましい。
但し、上記コショウ科植物のうち、コショウ(Piper nigrum L.)は香辛料として広く用いられ、発汗や健胃作用を有することが知られているが、食用と供されるものは、未成熟果実を乾燥させた黒胡椒、成熟果実の外果皮を除去して乾燥させた白胡椒と呼ばれるものである。これに対し、本発明の目的において用いる場合は、黒胡椒に用いる未成熟果実より更に未成熟な緑色の果実を用いることが好ましい。
【0009】
本発明におけるコショウ科植物は、生のまま、絞り汁、乾燥粉末または溶剤抽出物等として使用される。
【0010】
溶剤抽出物としては、水または低級アルコール、ポリオール等の有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒で抽出したものを挙げることができ、これは適宜濃縮、精製、滅菌、乾燥等を施して使用される。
【0011】
コショウ科植物の配合量は、添加形態および投与形態によっても異なるが、広い範囲から選択できる。例えば、外用剤の場合には、溶媒抽出乾燥物換算で、組成物中に0.005重量%(以下、単に%で示す)以上、特に0.01〜30%配合するのが好ましい。また、経口剤の場合には、溶媒抽出乾燥物換算で、成人1日あたり0.01〜5g、特に1〜2gになるようにするのが好ましい。
【0012】
本発明に用いるキサンチン誘導体は特に限定されず、例えば次の一般式(1):
【0013】
【化1】
Figure 0003645608
【0014】
〔式中、R1 はメチル基または水素原子を示し、R2 は水素原子または1〜2個のヒドロキシ基もしくは炭素数2〜10のアルカノイル基が置換していてもよい炭素数1〜12のアルキル基を示す〕
で表わされる化合物またはその塩が挙げられる。
【0015】
かかるキサンチン誘導体としては、キサンチン、アミノフィリン、テオフィリン、コリンテオフィリン、カフェイン、テオブロミン、オクストリフィリン、ジプロフィリンおよびプロキシフィリン等が挙げられる。これらは一種を単独、または二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明においては、アミノフィリン、テオフィリンおよびカフェインからなる群から選ばれる一種または二種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
キサンチン誘導体の配合量は組成物中に0.005%以上、特に0.01〜20%とすることが好ましい。また、これらのキサンチン誘導体は、合成または茶葉等の植物から実質的に純粋に単離されたものを使用することができる。
【0016】
本発明に用いるβアドレナリン作用興奮薬は特に限定されず、例えばイソプロテレノール、エピネフリン、ノルエピネフリン、ドブタミン、ドパミン、ブトパミン、サルブタモール、テルブタリン、イソエタリン、プロトキロール、フェノテロール、メタプロテレノール、クロルプレナリン、ヘキソプレナリン、トリメトキノール、塩酸プロカテロール、プレナルテロール、フォルスコリン、ジソジウム(R,R)−5−〔2−〔〔2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル〕−アミノ〕プロピル〕−1,3−ベンゾジオキソール−2,2−ジカルボキシレート、(R*,R*)−4−〔2−({2−〔(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル〕アミノ}プロピル)フェニル〕フェノキシ酢酸、{2−ヒドロキシ−5−〔2−({2−ヒドロキシ−3−〔4−(1−メチル−4−トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル〕フェノキシ}プロピル)アミノ〕エトキシ}−ベンズアミドモノメタンスルフォネート、エリスロ−DL−1−(7−メチルインダン−4−イロキシ)−3−イソプロピルアミノブタン−2−オールおよびこれらの薬理的に許容される塩等が挙げられる。薬理的に許容される塩としては、薬理的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。本発明においては、イソプロテレノール、ドブタミン、サルブタモールおよびこれらの薬理的に許容される塩からなる群から選ばれる一種または二種以上を用いることが好ましく、この場合の塩としては塩酸塩や硫酸塩が好ましい。
βアドレナリン作用興奮薬の配合量は組成物中0.005%以上、特に0.01〜20%とすることが好ましい。
【0017】
本発明に用いるα2アドレナリン作用抑制薬は特に限定されず、例えばヨヒンビン、フェントラミン、フェノキシベンザミン、トラゾリン、エルゴタミン、エルゴトキシン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン、ジヒドロエルゴトキシン、ラウオルシン、ピペロキサンおよびこれらの薬理的に許容される塩等が挙げられる。薬理的に許容される塩としては、上記と同様のものが挙げられる。本発明においては、ヨヒンビン、フェントラミン、エルゴタミンおよびこれらの薬理的に許容される塩からなる群から選ばれる一種または二種以上を用いることが好ましく、この場合の塩としてはメシル酸塩や酒石酸塩、塩酸塩が好ましい。
α2アドレナリン作用抑制薬の配合量は組成物全量中0.005%以上、特に0.01〜20%とすることが好ましい。
【0018】
本発明に用いるビピリジン誘導体は特に限定されず、例えば次の一般式(2)で表わされる化合物およびこれらの薬理的に許容される塩等が挙げられる。
【0019】
【化2】
Figure 0003645608
【0020】
〔式中、R3 は水素原子またはメチル基、エチル基等のアルキル基を示し、QはNH2、NC、H2NCO等を示す〕
【0021】
このようなビピリジン誘導体としては、アムリノン、ミルリノン、5−シアノ−〔3,4′−ビピリジン〕−6(1H)−オン、5−カルバミル−〔3,4′−ビピリジン〕−6(1H)−オンおよびこれらの薬理的に許容される塩等が挙げられる。薬理的に許容される塩としては、前記と同様のものが挙げられる。本発明においては、アムリノン、ミルリノンおよびこれらの薬理的に許容される塩からなる群から選ばれる一種または二種以上を用いることが好ましい。
ビピリジン誘導体の配合量は組成物全量中0.005%以上、特に0.01〜20%とすることが好ましい。
【0022】
また、本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物には、上記成分の他に医薬品や化粧品の各種製剤において使用されている界面活性剤、油性成分、保湿剤、高分子化合物、紫外線吸収剤、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、ビタミン類、色素、香料等を配合することができる。
【0023】
上記界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、天然、合成のいずれの界面活性剤も使用できるが、皮膚に対する刺激性を考慮すると非イオン性のものを使用することが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグリコシド等が挙げられる。
【0024】
油性成分としては、油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、精油類、シリコーン油類などを挙げることができる。油脂類としては、例えば大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド等の合成トリグリセリド等が;ロウ類としては、例えばカルナバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が;炭化水素類としては、例えば流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ブリスタン等が;高級脂肪酸類としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等が;高級アルコール類としては、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等が;エステル類としては、例えばオクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル等が;精油類としては、例えばハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等が;シリコーン油類としては、例えばジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これら上述の油性成分は一種または二種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、このうち特にミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、ミリスチレン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル、ハッカ油、トウヒ油、ケイ皮油、ローズ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ゲラニオール、ピネン、リモネン、ジメチルポリシロキサンを使用することが好ましい。
【0025】
本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物には、更に下記のような成分を配合することができるが、その成分もこれらに限定されるものではない。
(a)色素類;黄色4号、青色1号、黄色202号等の厚生省令に定められたタール色素別表IおよびIIの色素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認められている天然色素等。
(b)ビタミン類;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等。
(c)その他;殺菌剤、防腐剤、その他製剤上必要な成分等。
【0026】
本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物は、前記必須成分に必要に応じて前記任意成分を加え、常法に従って製造することができる。
また、上記のようにして調製された本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物に0.01〜90%の範囲で適当量の水を加えて製剤の安定性を増したり、製剤を乳化させた形態とすることもできる。
【0027】
また、本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物は浴用剤の形態とすることができ、この場合の1回の使用量としては、コショウ科植物の溶媒抽出乾燥物換算で、浴湯中濃度が0.01ppm〜200ppm、好ましくは0.1〜100ppm、更に好ましくは0.5〜50ppmとなる量とすることが好ましい。
【0028】
本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物の剤型は特に限定されず、例えば経口投与用、食品用、外用、浴用、シャワー用、身体洗浄用等の錠剤、カプセル、液体、粉末、顆粒、クリーム、乳液、ジェル、ペースト、パップ、プラスター、スティック、シート、ティーバック等とすることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の脂肪分解促進剤および皮膚外用剤組成物は、脂肪組織において明らかな脂肪分解促進作用を有し、肥満の抑制、防止および改善に優れた効果を有する。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例中で使用した発明品1〜3および比較品1〜3は次のとおりである。
【0031】
発明品1
コショウ(Piper nigrum L.)の緑色の乾燥幼果100gを常法により熱水で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これをコショウ熱水抽出物とした。
【0032】
発明品2
コショウ(Piper nigrum L.)の緑色の乾燥幼果100gを常法により30%エタノール水溶液で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これをコショウ30%エタノール抽出物とした。
【0033】
発明品3
ヒハツ(Piper longum L.)の乾燥果実100gを常法により熱水で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これをヒハツ熱水抽出物とした。
【0034】
比較品1
ウーロン茶の乾燥葉100gを常法により熱水で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これをウーロン茶熱水抽出物とした。
【0035】
比較品2
ウーロン茶の乾燥葉100gを常法により30%エタノール水溶液で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これをウーロン茶30%エタノール抽出物とした。
【0036】
比較品3
杜仲茶の乾燥葉100gを常法により熱水で抽出し、濾過後減圧濃縮し、次いで凍結乾燥した。これを杜仲茶熱水抽出物とした。
【0037】
実施例1
発明品1〜3および比較品1〜3を用い、下記の試験法により、その脂肪分解促進作用を調べた。その結果を表1に示す。
【0038】
試験法
ロッドベルの方法〔Rodbell,M.,J.Biol.Chem.,239,375(1964)〕により、ウィスター系雄性ラット(体重150〜200g)5匹の副睾丸脂肪組織からコラゲナーゼ溶液を用いて遊離脂肪細胞を調製した。被験物濃度が100μg /mlとなるよう調製した牛血清アルブミンを含むハンクス(Hank’s)緩衝液中で、上記細胞を37℃にて2時間インキュベートし、遊離した脂肪酸を奥田らの方法〔Okuda,H.et al.,Pharmacol.Res.Commun.,18,877(1986)〕により測定した。
【0039】
【表1】
Figure 0003645608
【0040】
表1より、遊離脂肪細胞に被検体100μg /mlを作用させると、発明品1〜3では明らかな脂肪分解促進作用がみられるのに対し、比較品1〜3ではこの作用は認められなかった。
【0041】
実施例2
表2に示す組成の皮膚外用剤組成物を常法により調製し、下記の試験法により、その脂肪分解促進作用を調べた。その結果を表2に併記した。
【0042】
試験法
ウィスター系雄性ラット(体重250〜350g)5匹の腹部皮膚組織を皮下脂肪組織と共に直径4cm大で剥離し、直径2.6cmの円柱状拡散セルにセットした。表2に示す皮膚外用剤組成物0.5gを皮表に均一に塗布し、下部セルにはハンクス(Hank’s)緩衝液を満たした。37℃にて3時間放置後、下部セル内の緩衝液中に遊離したグリセロールを酵素法(F−キット グリセロール;ベーリンガー・マンハイム使用)により測定した。
【0043】
【表2】
Figure 0003645608
【0044】
表2より発明品4〜5では、これを配合しない比較品4と比べて、皮膚に塗布することにより皮下脂肪組織での明らかな脂肪分解促進作用がみられ、また、コショウ科植物抽出物とキサンチン誘導体、βアドレナリン作用興奮薬、α2アドレナリン作用抑制薬またはビピリジン誘導体を配合した発明品6〜9では、コショウ科植物を配合しない比較品5〜8と比べてその作用が更に増強された。
【0045】
実施例3 経口錠剤
【表3】
Figure 0003645608
【0046】
実施例4 ジェル状クリーム
【表4】
Figure 0003645608
【0047】
実施例5 スクラブ剤入りマッサージ剤
【表5】
Figure 0003645608
【0048】
実施例6 フォームパック
【表6】
Figure 0003645608
【0049】
実施例7 錠剤型浴用剤
【表7】
Figure 0003645608
【0050】
実施例8 液体浴用剤
【表8】
Figure 0003645608

Claims (1)

  1. コショウ(Piper nigrum L.)の未成熟な緑色の果実又はヒハツ(Piper longum L.)を有効成分として含有することを特徴とする脂肪分解促進剤。
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