JP3644776B2 - 縁かがりミシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとを切り替えて行わせることができるようにした縁かがりミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、扁平縫い及び二重環縫いを行うことができるようにした縁かがりミシンが開発されている。一般的には、扁平縫いを行うには、針板に特有の形状をなす爪が必要とされ、また、縁かがり縫いを行う上ルーパー及び下ルーパーとは別個に動作する二重環ルーパーが必要とされる。そして、扁平縫い及び二重環縫いを行う場合の針が上下動する位置は、縁かがり縫いの場合に対して布送り方向の左右方向及び前後方向にそれぞれずれた位置に設定される。したがって、扁平縫い及び二重環縫いを行う場合には、縁かがり縫いの場合とは異なる位置に針を変更する必要がある。
【0003】
しかしながら、このような針位置を変更する構造では、装置の複雑化・大型化を招来するとともに、作業性の非効率化を生じるという問題がある。そこでこれを改善するため、例えば特公昭56−21431号公報記載のミシンのように、下ルーパーと二重環ルーパーとを駆動機構の切換えによって併用することとし、これにより上述した針位置の変更を省略することができるようにしたミシンも開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなミシンにおいても、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとの間で、針板の交換を要している。すなわち、特に扁平縫いを行う場合には、針板の針落ち部分に特有の形状を必要とすることから、専用の針板への組替えが必要となっている。
【0005】
そこで本発明は、針板の交換を要することなく、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとを行うことができるようにした縁かがりミシンを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明では、上ルーパー及び下ルーパーの各駆動機構を、縁かがり縫い動作と、扁平縫い及び二重環縫い動作との間で切替え可能に構成したものであって、縁かがり縫い用針板爪及び巻縫い用ガイド針の外側で、作用位置及び不作用位置の間で往復移動される縁かがり縫い用糸滑り片を有する針板と、略直線上に並列するように着脱可能に装着される3本の縫い針と、を備えた縁かがりミシンにおいて、上記針板の縁かがり縫い用糸滑り片と、巻縫い用ガイド針との間に、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとを共用する針落ち点を設けている。
【0007】
また、請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、縁かがり縫い用糸滑り片は、当該縁かがり縫い用糸滑り片と巻縫い用ガイド針との間の針落ち点を迂回するように形成されている。
【0008】
さらに、請求項3記載の発明では、上記請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、3本の各縫い針の周囲を押さえる形状の布押さえを設けている。
【0009】
さらにまた、請求項4記載の発明では、上記請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、下糸の巻付き量を増大させる扁平縫い用の糸ガイド爪が設けられている。
【0010】
さらにまた、請求項5記載の発明では、上記請求項4記載の扁平縫い用糸ガイド爪は、縁かがり縫い用針板爪または巻縫い用ガイド針の少なくとも一方の下部側において、針落領域内に突没するように設けられている。
【0011】
このような各請求項記載の発明によれば、針位置を換えることなく同じ針位置で、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとが縫製可能となっている。
【0012】
このとき、特に請求項4記載の発明のように、下糸の巻付き量を増大させる扁平縫い用の糸ガイド爪が設けられていれば、下糸が緩んだ状態で縫製が行われ、扁平縫いの縫いの風合いが向上される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1ないし図3に示されている縁かがりミシンにおいては、ミシン機枠1の頭部1aに設けられた針棒2の下端に、針留め3を介して縫い針4が着脱可能に取り付けられているとともに、針板5の周囲に布台6が着脱可能に配置されている。また、上記針板5から上方側に露出するように設けられた送り歯7の直上位置には、上記針板5に対して接触・離間する押え板8が上下動するように配置されている。
【0014】
また、上ルーパー10及び下ルーパー11は、周知のように上記針板5の上下において所定の縫製動作を行うように設けられており、ミシンの前面側に、これら上ルーパー10及び下ルーパー11を覆うルーパーカバー12が開閉自在に取り付けられている。このルーパーカバー12には、扁平縫い及び二重環縫いに対応した補助ベッド13(図1参照)と、縁かがり縫いに対応した布屑カバー14(図2参照)とが、それぞれ選択的に着脱可能に装着されるようになっている。
【0015】
また、特に図3に示されているように、上記ミシン機枠1の前面下部には、縫製動作を切り換えるための切換レバー15が、図示左側のA位置と図示右側のB位置との間で左右方向にスライドするように設けられている。上記A位置は、例えば縁かがり縫い動作を選択するための切換え位置であって、このA位置側に上記切換レバー15を移動させることによって、前記上ルーパー10及び下ルーパー11が縁かがり縫いのための所定の動作を行う。また、B位置は、例えば扁平縫い及び二重環縫い動作を選択するための切換え位置であって、このB位置側に切換レバー15を移動させることによって、上ルーパー10は運動を停止して所定の位置に待機状態になされるとともに、下ルーパー11は、扁平縫い及び二重環縫い動作のために必要な前後方向の動作が付加されて、アボイド運動と呼ばれる楕円運動が行われるようになっている。このような上下の各ルーパー10,11の駆動機構及びその切換機構は周知であるので、具体的な構造の説明は省略する。
【0016】
さらに、上記ミシン機枠1内には、図示を省略した駆動源としてのミシンモーター、及びこのミシンモーターによる針棒の駆動機構が組み込まれているとともに、ミシン機枠1に接続されたコントローラー16(図1参照)によって、上記ミシンモーターの駆動・停止が制御されるように構成されている。
【0017】
ここで、前記針留め3に取り付けられた縫い針4は、特に図4に示されているように、前記下ルーパー11の縫製運動の軌跡に合せて、ほぼ直線上に3本が装着されている。これらの各縫い針4は、左針4L、中針4C、右針4Rの各縫い針からなり、それぞれが単独で着脱可能となっている。
【0018】
そして、図5に示されているように、上記3本の縫い針4L,4C,4Rは、それぞれに対応して針落ち点4LH,4CH,4RHを有しており、これらの針落ち点4LH,4CH,4RHに対応するようにして押え板8の形状が設定されている。すなわち、前記押え板8には、上記3本の各縫い針4L,4C,4Rの周囲を押さえる3体の切欠き部8L,8C,8Rが、それぞれ略Uの字形状をなすようにして形成されている。これら3体の切欠き部8L,8C,8Rも、上記縫い針4L,4C,4Rの並列方向に並設されている。
【0019】
一方、図6及び図7に示されているように、上記針板5には、前記3本の縫い針4L,4C,4Rに対応する各針落4LH,4CH,4RHの全体を受け入れるようにして、横長方向に延在する略Uの字状の切欠部5aが形成されている。この切欠部5aにより画成された横長状の針落領域には、縁かがり縫い用の針板爪20、巻縫い用のガイド針21、縁かがり縫い用の糸滑り片22が、上記各針落ち点4LH,4CH,4RHの並列方向に並ぶように配置されている。
【0020】
これらの各部材20,21,22は、互いに所定の間隔をおいて、布送り方向に沿うように延在しており、このうち、縁かがり縫い用の針板爪20は、布送り方向(図示上方向)に向って左端側の針落4LHと、中央部の針落ち点4CHと、の間を通るように配置されているとともに、巻縫い用ガイド針21は、布送り方向に向って右端側の針落ち点4RHと、中央の針落4CHと、の間を通るように配置されている。これらの針板爪20及びガイド針21は、周知の縁かがりミシンと同様の構成を有するものであって、周知のものと同様に、針板5の表側面に凹設加工された溝内に圧入されて接着により固定されている。なお、これらの針板爪20及びガイド針21は、針板5と一体に成形することもできる。
【0021】
さらに、上記縁かがり用の糸滑り片22は、3体の針落ち点4LH,4CH,4RHのうち、布送り方向(図示上方向)に向って右端側の針落ち点4RHの外側に移動可能に設けられている。すなわち、この縁かがり用糸滑り片22は、針板5の裏側面に凹設加工された溝内に滑動可能に挿入されており、布送り方向に沿って往復移動される構成になされている。当該縁かがり用の糸滑り片22は、矢先状に形成された先端部分から、右側の針落ち点4RHを迂回するようにしてクランク状に曲った後、布送り方向前方側(図6下側)に向かって延在している。
【0022】
また、図8にも示されているように、上記縁かがり用の糸滑り片22のクランク状折曲部分には、下糸の巻付き量を増大させるための一対の扁平縫い用糸ガイド爪22a,22bが一体に設けられている。これら一対の糸ガイド爪22a,22bは、それぞれ上述した縁かがり縫い用の針板爪20及び巻縫い用のガイド針21の直下位置において、針落領域側に向って突出するように配置されており、上記糸滑り片22とともに往復移動することにより、針落領域に対して突没するように構成されている。
【0023】
これら扁平縫い用糸ガイド爪22a,22bは、各々の先端部分の下面側が湾曲面に面取りされており、この湾曲面を通して下糸の抜けが良好に行われるようになっている。このとき図9に示されているように、上記扁平縫い用糸ガイド爪22a,22bの各先端部分を、上側、すなわち縁かがり縫い用の針板爪20及び巻縫い用のガイド針2 1側に向って傾斜させておけば、より一層糸抜け性が向上される。
【0024】
一方、上記縁かがり用糸滑り片22における布送り方向延在部分の途中位置には、第1押えばね板23が押圧・接触されている。この第1押えばね板23は、針板5の裏側面にねじ24により固定されており、当該第1押えばね板23の弾性的押圧力によって、上記縁かがり用糸滑り片22が所定の位置に保持される構成になされている。
【0025】
また、上記縁かがり用糸滑り片22の布送り方向延在部分の端部近傍には、切換えつまみ25が横幅方向に突出するように設けられており、この切換えつまみ25を前後方向に操作することによって、縁かがり用糸滑り片22が、布送り方向の前後に往復移動されるようになっている。上記切換えつまみ25の途中位置には、第2押えばね板26が押圧・接触されている。この第2押えばね板26は、上記第1押えばね板23とともに上記ねじ24により固定されている。
【0026】
なお、図6に示されているように、縁かがり用の糸滑り片22が、布送り方向前方側(図示上側)に押し出された場合には、縁かがり縫い及び扁平縫いが行われる。また、図7のように、縁かがり用糸滑り片22が、布送り方向後方側(図示下側)に引き込まれた場合には、巻縫いが行われることとなる。
【0027】
このような構造の縁かがり縫いミシンにより可能となった縫い目の種類を、図10により説明する。
【0028】
図10中、縫い種類の丸括弧付数字符号1〜9で示された縁かがり縫いは、従来と同様のものであるが、これらの各縫い目を形成する場合には、3本の縫い針4L,4C,4Rが適宜組み合わせて用いられるとともに、切換えつまみ25の操作により縁かがり用糸滑り片22が適宜前後移動させられる。
【0029】
また、丸括弧付数字符号10で示された3本針縁かがり縫いは、本発明により実現可能となった縫い目であって、3本の縫い針4L,4C,4Rによる糸の結束により強力な縫合力が得られるとともに、布端にかかる上ルーパー糸及び下ルーパー糸による縮小化作用によって、外的要因による糸の引っ掛け、縫い目結束の切断、あるいは糸の飛び出し等が防止良好にされる。
【0030】
さらに、丸括弧付数字符号11〜13で示された扁平縫いにおいても、上述した縁かがり縫いと同様に、3本の縫い針4L,4C,4R4が適宜組み合わせて用いられるとともに、切換えレバー15の操作により駆動機構の切り換えが適宜行われる。
【0031】
一方、丸括弧付数字符号14で示された二重環縫いを行う場合には、縁かがり用糸滑り片22が布送り方向前方側(図示上側)に移動させられ、この縁かがり用糸滑り片22と巻縫い用のガイド針21との間に、右端針4Rの針落ち点4RHが形成される。そして、これら縁かがり用糸滑り片22及び巻縫い用ガイド針21の両部材と、押え板8とにより、布が確実に保持され、これによって、右端針4Rが布を貫通するときに布が針落穴への落ち込むことが防止されるとともに、上記右端針4Rが最下点から上昇する時に布の抵抗により布が引き上げられることが防止される。その結果、縫い不良のない縫製動作が実行される。なお、このような作用・効果は、上述した丸括弧付数字符号10にかかる3本針縁かがり縫いにおいても同様に得られるものである。
【0032】
このように本実施形態にかかる装置によれば、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとが、同じ針位置で縫製可能となっており、針位置を換えることなく縫製動作が継続される。
【0033】
特に本実施形態では、下糸の巻付き量を増大させる扁平縫い用の糸ガイド爪22a,22bが設けられているので、扁平縫いの縫いの風合いが向上される。すなわち、縁かがり用糸滑り片22が作用位置に移動した場合には、上記扁平縫い用の糸ガイド爪22a,22bも作用移動し、縁かがり縫い用の針板爪20及び巻縫い用のガイド針21の直下位置に扁平縫い用の糸ガイド爪22a,22bが配置される。これにより、縁かがり縫い用の針板爪20及び巻縫い用のガイド針21に対する下糸の巻付き量が実質的に増大されるため、下糸が緩んだ状態で縫製が行われることとなって、扁平縫いの品質が向上される。
【0034】
次に、図11及び図12に示された実施形態にかかる針板35の構造を説明する。
上述した実施形態にかかる針板5と同様の構成部材については同一の符号を付して説明を省略し、異なる点について述べる。
【0035】
まず、布送り方向に向って左端側の針落ち点4LHと中央部の針落ち点4CHとの間に、針板35の一部を布送り方向に突状に延出させた案内板36が設けられている。また、中央部の針落ち点4CHと右端側の針落ち点4RHとの間に、縁かがり縫い用の針板爪20が配置されているとともに、巻縫い用のガイド針21は、右端側の針落ち点4RHの外側に配置されている。さらに、この巻縫い用のガイド針21の外側に並ぶようにして、縁かがり用糸滑り片22が設けられている。
【0036】
上記案内板36は、特に図13に示されているように、扁平状の先端部36aを有しているとともに、当該扁平状の先端部36aから下方側に向って湾曲面状をなすようにして次第に厚肉化されており、略かまぼこ状の横断面形状にて布送り方向前方側に延在している。
【0037】
また、上記縁かがり用糸滑り片22は、針板35の裏側面に凹設加工された溝内に滑動可能に挿入されており、布送り方向に沿って往復移動されるようになっている。さらに、この針板35の裏側面には、上記縁かがり用糸滑り片22と同様に往復移動する扁平縫い用糸ガイド爪37が装着されている。この扁平縫い用糸ガイド爪37も、針板35の裏側面に凹設加工された溝内に滑動可能に挿入されており、針落領域に対して突没するように配置されている。
【0038】
このとき、特に図14及び図15に示されているように、上記扁平縫い用糸ガイド爪37の先端側は、上記案内板36の側壁部及び縁かがり縫い用針板爪20の下部側に接触しつつ滑動するように装着されており、当該扁平縫い用糸ガイド爪37における両部材36,20に接触する上面部及び側面部は、それぞれ平坦面に成形されている。
【0039】
また、上記扁平縫い用糸ガイド爪37は、扁平状の先端部37aを有しているとともに、当該扁平状の先端部37aから下方側に向って湾曲面状をなすようにして次第に厚肉化されており、略かまぼこ状の横断面形状で布送り方向前方側に延在している。さらに、この扁平縫い用糸ガイド爪37の布送り方向に沿った延在部分は、上記先端部37a側に対して所定の段差を備えるように形成されているとともに、針板35の裏面に沿ってクランク状に曲り、布送り方向の前方側に延びている。
【0040】
さらにまた、上記扁平縫い用糸ガイド爪37の布送り方向に沿った延在部分の途中位置には、第1押えばね板38が押圧・接触されている。この第1押えばね板38は、針板35の裏側面にねじ39により固定されており、当該第1押えばね板38の弾性的押圧力によって扁平縫い用糸ガイド爪37が所定の位置に保持される構成になされている。
【0041】
一方、上記扁平縫い用糸ガイド爪37における布送り方向前方側への延在部分の端部からは、切換えつまみ40が横幅方向に突出するように設けられており、この切換えつまみ40を操作することによって、扁平縫い用糸ガイド爪37が、布送り方向の前後に往復移動されるようになっている。上記切換えつまみ40にも、第2押えばね板41が押圧・接触されている。この第2押えばね板41は、縁かがり用糸滑り片22の切換えつまみ25に対する第2押えばね板26に繋がるように一体的に形成されており、ねじ42により固定されている。
【0042】
なお、図12では、縁かがり用糸滑り片22が前方側に押し出されて作用状態に置かれているとともに、扁平縫い用糸ガイド爪37が後方側に引き込まれて不作用の待機状態に置かれている。この場合には、縁かがり縫い及び一本針を用いた二重環縫いが行われる。
【0043】
このような構造の針板35を用いても上述した実施形態と同様な縫目を形成することができるが、特に図16に示されているように、針留め3に対して、二重環縫い用の針4Rと、縁かがり縫い用の針4Lとを、それぞれ図示のように装着するとともに、布台に組み付けられている針板35において、扁平縫い用ガイド爪37を、図15(a)に示されている作用位置に移動させる。これによって、縁かがり縫い用針板爪20の下側のスペースが埋められることとなり、針板35を実質的に横幅方向に延ばした形状が得られることから、扁平縫いが実行可能となる。
【0044】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように本発明にかかる縁かがりミシンは、針板における縁かがり縫い用糸滑り片と巻縫い用ガイド針との間に、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとを共用する針落ち点を設けることによって、同じ針位置で、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとを縫製可能としたものであるから、針板を交換することなく縫い目の切り換えを容易に行うことができ、作業者の負担を軽減して縫製動作を効率的に実行することが可能となるとともに、針板交換に伴う組み付け不良をなくして、針折れ等のトラブルを回避することができる。その結果、縫製品質の向上を図ることができるとともに、交換部品が不要となるので装置の低コスト化を図ることも可能となる。
【0046】
このとき、特に請求項4記載の発明のように、下糸の巻付き量を増大させる扁平縫い用の糸ガイド爪を設けて、下糸を緩ませた状態で縫製を行わせることとすれば、扁平縫いの縫い風合いを向上させて良好な縫い品質を得ることができ、ミシンの信頼性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した縁かがりミシンの扁平縫い及び二重環縫い動作を実行する場合を表した外観斜視説明図である。
【図2】図1に表された縁かがりミシンの縁かがり縫い動作を実行する場合を表した外観斜視説明図である。
【図3】図1及び図2に表された縁かがりミシンの針落部近傍を拡大して表した外観斜視説明図である。
【図4】縫い針及び針留めの構造を表したものであって、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図である。
【図5】布押えの構造を表した平面説明図である。
【図6】針板の構造を表したものであって、(a)は平面説明図、(b)は底面説明図である。
【図7】糸滑り片の引き込み状態を表した平面説明図である。
【図8】図6に表した針板の一部を拡大して表した側面説明図である。
【図9】図8に表した針板構造の他の実施形態を表した側面説明図である。
【図10】本発明にかかる縁かがり縫いミシンにより可能な縫い目の種類を折り返して表した平面説明図である。
【図11】本発明の他の実施形態における針板の構造を表した平面説明図である。
【図12】図8に表した針板の裏面を示した底面説明図である。
【図13】案内板の形状を表したものであって、(a)は横断面説明図、(b)は外観斜視説明図である。
【図14】扁平縫い用糸ガイド爪の先端形状を表した外観斜視説明図である。
【図15】扁平縫い用糸ガイド爪の作用状態を表した横断面説明図である。
【図16】扁平縫いを行う場合の縫い針の装着状態を表した平面説明図である。
【符号の説明】
1 ミシン機枠
2 針棒
3 針留め
4L,4C,4R 縫い針
4LH,4CH,4RH 針落ち点
5,35 針板
5a 切欠部
8 押え板
8L,8C,8R 切欠き部
10 上ルーパー
11 下ルーパー
20 縁かがり縫い用針板爪
21 巻縫い用ガイド針
22 縁かがり縫い用糸滑り片
22a,22b 扁平縫い用糸ガイド爪
36 案内板
37 扁平縫い用糸ガイド爪
Claims (5)
- 上ルーパー及び下ルーパーの各駆動機構が、縁かがり縫い動作と、扁平縫い及び二重環縫い動作との間で切替え可能に構成されたものであって、
縁かがり縫い用の針板爪及び巻縫い用のガイド針が設けられているとともに、これら針板爪及びガイド針の外側において、作用位置及び不作用位置の間で往復移動される縁かがり縫い用の糸滑り片が設けられた針板と、
略直線上に並列するようにして着脱可能に装着される3本の縫い針と、を備えた縁かがりミシンにおいて、
上記針板における縁かがり縫い用糸滑り片と、巻縫い用ガイド針との間に、縁かがり縫いと、扁平縫い及び二重環縫いとに共用される針落ち点が設けられていることを特徴とする縁かがりミシン。 - 請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、縁かがり縫い用糸滑り片は、当該縁かがり縫い用糸滑り片と巻縫い用ガイド針との間の針落ち点を迂回するように形成されていることを特徴とする縁かがりミシン。
- 請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、3本の各縫い針の周囲を押さえる形状の布押さえが設けられていることを特徴とする縁かがりミシン。
- 請求項1記載の縁かがりミシンにおいて、
下糸の巻付き量を増大させる扁平縫い用の糸ガイド爪が設けられていることを特徴とする縁かがりミシン。 - 請求項4記載の扁平縫い用糸ガイド爪は、縁かがり縫い用針板爪または巻縫い用ガイド針の少なくとも一方の下部側において、針落領域に対して突没するように設けられていることを特徴とする縁かがりミシン。
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