JP3643015B2 - 背もたれ付き椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、背もたれ部を有する背もたれ付き椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、背もたれ付き椅子は、主フレームに支持された座部と、主フレームに左右一対の支持アームを介して支持された背もたれ部とから構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の背もたれ付き椅子においては、支持アームが実質的な剛体として形成されている。したがって、背もたれ部は、水平方向に回動することができない。このため、背もたれ付き椅子に腰掛けた状態で後方に振り向く際には、背中を背もたれ部に接触させたままでは身体を捩ることができず、一旦背中を背もたれ部から前方に移動させなければならないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するために、主フレームと、この主フレームに支持された座部と、この座部の後方上側に配置され、一対の支持アームを介して上記主フレームに支持された背もたれ部とを備えた背もたれ付き椅子において、
上記一対の支持アームが上記主フレームに支持されており、上記背もたれ部に背中を押し付けて身体を捩ったときに、その捩りに追随して上記背もたれ部が水平方向へ回動し得るよう、上記背もたれ部を上記座部と別体に形成するとともに、上記一対の支持アームを弾性変形可能にし、上記座部を上記主フレームに執務位置と安楽位置との間を傾動機構を介して傾動可能に支持させ、上記主フレームと上記座部との間には上記座部を安楽位置側から執務位置側へ付勢する一対のコイルばねを設け、この一対のコイルばねの上記座部を安楽位置側から執務位置側へ付勢する各端部を上記支持アームとして兼用するために、当該各端部の先端部を後方に延ばしてから屈曲させて上方へ延ばし、この上方へ延びる先端部に上記背もたれ部の両側部をそれぞれ支持させたことを特徴としている
この場合、上記傾動機構が、それぞれの下端部が上記主フレームに左右方向に延びる水平な軸線を中心として回動可能に支持され、かつそれぞれの上端部が上記座部に左右方向に延びる水平な軸線を中心として回動可能に連結された前後二対の回動リンクを有し、上記一対のコイルばねが前側の一対の回動リンクの間に一列に並んで配置されていることが望ましい。
上記主フレームには、上記二対の回動リンクのうちの少なくとも一つの回動リンクの高速回動を規制するダンパ機構が設けられていることが望ましい。
上記主フレームには、調節部材の回動操作に応じて上記コイルばねの付勢力を調節する調節機構が設けられており、この調節機構を操作するための調節部材が上記主フレームの前端部で上記前側の一対の回動リンクのほぼ中央前方に配置されていることが望ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜14を参照して説明する。
図1および図2に示すように、この発明に掛かる背もたれ付き椅子1は、下端部に4個または5個のキャスタ(図示せず)を有する支持脚2、この支持脚2の上端部に設けられた主フレーム3、この主フレーム3に傾動機構4を介して傾動可能に支持され、図1に示す執務位置と図2に示す安楽位置との間を傾動可能である座部5、この座部5と連動して傾動する背もたれ部6、座部5を安楽位置側から執務位置側へ向って付勢するコイルばね(復帰ばね)7、このコイルばね7の付勢力を調節する調節機構8、および座部5の高速傾動を規制するダンパ機構9を備えている。
【0006】
主フレーム3は、図7に示すように、上下に延びる主筒部31を有している。この主筒部31は、図1および図2に示すように、支持脚2の上端部に外挿されて固定されている。主筒部31の上端部には、前方へ延びる支持部32が固定されている。この支持部32の先端部には、左右方向へ水平に延びる収容筒33の中央部が固定されている。図5に示すように、収容筒33の内部の一端部と他端部とには、一対の保持筒34、34が軸線を保持筒34の軸線と一致させて配置されている。各保持筒34の両端部は、支持板35および底板36を介して収容筒33に固定されている。
【0007】
主フレーム3には、座部5が傾動機構4を介して傾動可能に支持されている。図6および図7に示すように、フレーム3の後端側には、後回動リンク41が配置されている。この後回動リンク41は、一対のアーム部(後側の一対の回動リンク)41a,41aと、この一対のアーム部41a,41aの上端部を連結する連結部41bとから構成されている。一対のアーム部41a,41aの下端部は、フレーム3を挟むようにしてその左右両側に配置されており、左右方向に延びる水平な軸42を介してフレーム3に回動可能に連結されている。一対のアーム部41a,41aは、連結部41bによって連結することなく互いに独立させてもよい。その場合には、独立した二つのアーム部41a,41aが後側の一対の回動リンクになる。
【0008】
図3〜図6および図8に示すように、収容筒33の左右両端部には、一対の前回動リンク(前側の回動リンク)43,43が配置されている。前回動リンク43,43の各下端部は、底板36,36を介して収容筒33に回動可能に連結されている。したがって、前回動リンク43,43は、収容筒33の軸線を中心として上下方向へ回動可能である。後述するように、前回動リンク43,43の回動範囲は所定の範囲に規制されており、前回動リンク43が図6の矢印X方向への回動限界位置まで回動すると座部5が執務位置に位置し、矢印Y方向への回動限界位置まで回動すると座部5が安楽位置に位置する。なお、前回動リンク43,43は、互いに同期して回動するよう、保持筒34,34を貫通する連結軸47の両端部にそれぞれ回動不能に連結されている(図5参照)。
【0009】
図9に示すように、後回動リンク41のアーム部41a,41aの各上端部には、取付板44の後端側の左右両側部が左右方向に延びる水平な軸45を介して回動可能に連結されている。一方、取付板44の先端側の左右両側部は、図10に示すように、一対の前回動リンク43,43の上端部に左右方向に延びる水平な軸46を介して回動可能に連結されている。この結果、取付板44は、回動リンク41,43が回動すると、それに伴って傾動する。つまり、取付板44は、回動リンク41,43の回動に伴って前後方向へ移動するとともに、上下方向へ回動する。取付板44の上面部には、上記座部5が固定されている。したがって、座部5も、回動リンク41,43の回動に伴って傾動する。回動リンク41,43の上端部は、取付板44を介在させることなく、座部5に直接回動可能に連結してもよい。
【0010】
図5および図6に示すように、収容筒33の内周面と保持筒34,34の外周面との各間の環状の空間には、コイルばね7,7がそれぞれ設けられている。各コイルばね7,7の互いに隣接する一端部71,71は、収容筒33から後方へ延び出て支持部32内に入り込んでいる。支持部32内に入り込んだ各一端部71,71は、後述する調節機構8の支持軸81を介して支持部32に支持されている。コイルばね7,7の互いに離れた他端部(座部5を付勢する端部)72,72は、収容筒34から後方へ延び出し、後回動リンク41のアーム部41a,41aの上端部に相対回動可能に、かつ前後方向へ相対移動可能に連結されている。
【0011】
すなわち、図9に示すように、アーム部41aの上端部には、ブラケット101が上記軸45を介して回動可能に支持されており、ブラケット101には、一対のガイド体102,103が設けられている。この一対のガイド体102,103の間にコイルばね7の他端部72が前後方向へ移動可能に挿通されている。したがって、コイルばね7の他端部72は、後回動リンク41にガイド体102,103およびブラケット101を介して上下方向へ移動不能に連結されており、後回動リンク41を上方へ回動するように付勢している。これにより、座部5が後回動リンク41を介して安楽位置側から執務位置側へ向う方向へ付勢され、通常は執務位置に位置させられている。なお、座部5が傾動すると、コイルばね7の他端部72は、座部5に対して相対的に回動するとともに、前後方向へ相対移動する。
【0012】
座部5に対するコイルばね7の付勢力は、調節機構8によって調節されている。この調節機構8について述べると、図5、図6および図11に示すように、支持部32の中間部には、長手方向を左右方向に向けた支持軸81が上下方向へ移動可能に設けられている。この支持軸81の両端部外周の上側部に、コイルばね7,7の各一端部が接触している。したがって、支持軸81は、コイルばね7,7によって下方へ付勢されている。また、支持部32には、可動駒82が前後方向へ移動可能に、かつ上下方向へ移動不能に設けられている。この可動駒82には、前方へ向うにしたがって上方へ向うように傾斜したカム孔82aが形成されている。このカム孔82aに支持軸81が挿通されている。したがって、可動駒82は、コイルばね7により支持軸81を介して前方へ付勢されている。よって、可動駒82が前方へ移動すると、支持軸81が下方へ移動し、コイルばね7,7の一端部71,71が下方へ変位する。この結果、コイルばね7,7の付勢力が小さくなる。逆に、可動駒82が後方へ移動すると、支持軸81が上方へ移動し、コイルばね7,7の一端部71,71が上方へ変位する。この結果、コイルばね7,7の付勢力が大きくなる。
【0013】
支持部32の可動駒82の前側の個所には、雌ねじ部材83が固定されている。この雌ねじ部材83には、ねじ軸84が螺合されている。このねじ軸84の後端面は、可動駒82の前面に押圧接触している。一方、ねじ軸84の前端部は、収容筒33横断してその前方に突出しており、収容筒33の左右方向の中央部に配置された調節部材85に回動不能に、かつ前後方向へ移動可能に連結されている。この調節部材85は、収容筒33に回転座86を介して回転可能に、かつ位置固定して支持されている。したがって、調節部材85を回転させると、ねじ軸84が前後方向へ移動し、それに追随して移動駒82が前後方向へ移動する。これによって、コイルばね7の付勢力が調節される。
【0014】
図1〜図4に示すように、上記コイルばね7の他端部72は、ブラケット101からさらに後方へ延びている。いま、コイルばね7の他端部72のうち、ブラケット101より後方に延びる部分を先端部72aとすると、この先端部72aは、座部5より後方側において略直角に屈曲した後、上方に延びている。そして、各先端部72a,72aの屈曲部近傍部分および上方に延びる部分により、背もたれ部6の下端部の左右両側がそれぞれ支持されている。したがって、この実施の形態では、コイルばね7を構成する素材の先端部72aが支持アームとして兼用されている。よって、背もたれ部6は座部5に連動して傾動する。しかも、先端部72aが実質的に弾性を有しているので、先端部72aが背もたれ部6のほぼ中央部を上下に延びる仮想軸線を中心として捩られるように弾性変形すると、背もたれ部6が同仮想軸線を中心として水平方向へ回動する。したがって、背中を背もたれ部6に押しつけたままで身体を捩ることができる。なお、先端部72aが過度に弾性変形し得るものであると、背もたれ部6にもたれた人体を支えることができない。そこで、先端部72aの弾性については、背もたれ部6の水平方向への回動を許容し、かつ人体を支えることができるように、強度試験に基づいて適宜に定めるのがよい。
【0015】
上記座部5および背もたれ部6の高速傾動を規制するために、上記ダンパ機構9が上記収容筒33の一端部に設けられている。図5、図8および図12〜図14に示すように、ダンパ機構9は本体91を有している。この本体91は、有底円筒状をなしており、その開口部を収容筒33側に向けて配置されている。本体91の内周面には、シール材保持体92が嵌合されている。図5に示すように、このシール部材92の外周面と本体91の内周面との間、およびシー部部材92の内周面と後述するロータ94の外周面との間は、オーリング等のシール部材S1,S2によってそれぞれ封止されている。これにより、本体91の内周面とロータ94の外周面との間に密閉された環状の空間が形成されている。この環状の空間には、シリコンオイル等の流体(図示せず)が充填されている。
【0016】
図8および図14に示すように、本体91の開口側の端面には、蓋体93が固定されている。この蓋体93の収容筒33側を向く端面には、二つの固定突起93aが形成されている。各固定突起93aは、前回動リンク43を貫通し、底板36の孔36aに嵌合している。これにより、本体91が収容筒33に回動不能に連結されている。
【0017】
なお、前回動リンク43には、周方向に延びる長孔43aが形成されており、この長孔43aに固定突起93aが挿通されている。したがって、前回動リンク43は回動可能である。ただし、前回動リンク43の回動可能範囲は、固定突起93aが長孔43aの一端部に突き当たってから他端部に突き当たるまでの範囲であり、長孔43aの一端部に固定突起93aが突き当たると座部5が執務位置に達し、長孔43aの他端部に固定突起93aが突き当たると座部5が安楽位置に達するようになっている。
【0018】
本体91の内部には、ロータ94が回転自在に挿入されている。このロータ94には、上記連結軸47の一端部が回動不能に連結されている。したがって、ロータ9は、座部5の傾動に伴って前回動リンク43が回動すると、それに追随して回動する。
【0019】
本体91の内周面には、二つの隔壁部91a,91aが周方向に180°離れて配置形成されている。この隔壁部91aの内周面は、ロータ94の外周面に相対摺動可能に接している。一方、ロータ94の外周面には、二つの羽根部94a,94aが周方向に180°離れて配置形成されている。各羽根部94aは、二つの隔壁部91a,91a間に位置するように配置されており、羽根部94aの外周面は、本体91の内周面に摺動自在に接触している。これにより、本体91の内周面とロータ94の外周面との間の上記環状空間が、4つの圧力室に区分されている。この4つの圧力室のうち対角線上に位置する二つの圧力室A,Aは、ロータ94の一端面に形成された連通路94bを介して連通し、他の二つの圧力室B,Bは、ロータ94の他端面に形成された連通路94cを介して連通している。
【0020】
上記二つの隔壁部91aのうちの一方の隔壁部91aには、本体91の周方向に延びるガイド室91bが形成されている。このガイド室91bは、当該ガイド室91bが形成された隔壁部91aに隣接する二つの圧力室A,Bと連通孔91c,91dを介して連通するとともに、当該一方の隔壁部91aを一方の圧力室Aから他方の圧力室Bまで貫通する貫通孔91eを介して圧力室A,Bと連通している。
【0021】
ガイド室91b内には、可動弁体95が本体91の周方向へ移動可能に挿入されている。この可動弁体95は、圧力室B内の流体が連通孔91dおよび貫通孔91eを介してガイド室91b流入すると、その流体によって圧力室A側へ押されて移動し、ガイド室91bの圧力室A側の内面に押圧接触する。この結果、連通孔91cが可動弁体95によって遮蔽される。逆に、圧力室A内の流体がガイド室91bに流入すると、可動弁体95が圧力室B側へ移動し、ガイド室91bの圧力室B側の内面に押圧接触する。その結果、連通孔91dが遮蔽される。貫通孔91eは、可動弁体95の位置に拘わらず遮蔽されることはない。しかも、可動弁体95の貫通孔91eと対向する個所には、可動弁体95を横断する溝95aが形成されており、これによって、貫通孔91eの流路面積が常時十分に確保されている。
【0022】
本体91の貫通孔91eと対向する一側部と他側部とには、本体91の外面から内面まで延びるねじ孔91fがそれぞれ形成されている。各ねじ孔91fは、貫通孔91eとほぼ同一の内径を有し、貫通孔91eと一列に並んで配置されている。一方のねじ孔91fには、調節ねじ96Aが螺合され、他方のねじ孔91fには調節ねじ96Bが螺合されている。この調節ねじ96A,96Bの外側の端部は、本体91の外部に突出しており、本体91の側部に回動可能にかつ移動不能に設けられたハンドル97に回動不能に、かつ軸線方向へ移動可能に連結されている。したがって、ハンドル97を回動させると、調節ねじ96A(96B)が前進後退し、貫通孔91eに対して接近離間する。調節ねじ96A,96Bが貫通孔91eに接近すると、貫通孔91e開口縁部と調節ねじ96A,96Bの先端外周縁部との間に環状の間隙98が形成される(調節ねじ96Aと貫通孔91eとの間に形成される環状の間隙98が図13に図示されている。)。この環状の間隙98は、その幅(貫通孔91eの開口端と調節ねじ96A,96Bの先端面との間隔)を小さくすると、流体に対するオリフィスないしは抵抗として機能する。
【0023】
図13に示す状態において、座部5が執務位置側から安楽位置側へ傾動し、それに伴ってロータ94が図13の矢印X方向へ回動すると、圧力室B内の流体がガイド室91bに流入する。すると、可動弁体95が同方向へ移動して連通孔91cを遮蔽する(図12参照)。この結果、圧力室B内の流体は貫通孔91eおよび調節ねじ96Aと貫通孔91eとの間に形成される環状の間隙98を介して圧力室Aに流入しようとする。しかるに、間隙98がオリフィスとして機能するため、流体の自由な流れが規制される。その結果、ロータ94の矢印X方向への高速回動が規制され、ひいては座部5の安楽位置側への傾動が低速に抑えられる。
【0024】
一方、座部5が安楽位置側から執務位置側へ傾動する際には、ロータ94が矢印Y方向へ回動する。すると、圧力室A内の流体が連通孔91cを通ってガイド室91bに流入する。これにより、可動弁体95が同方向へ移動し、連通孔91dを遮蔽する。しかるに、調節ねじ96Bが貫通孔91eから大きく離れ、それらの間に環状の間隙が形成されていないので、圧力室Aから連通孔91cを介してガイド室91bに流入した流体は、貫通孔91eを通って抵抗なく圧力室Bに流入する。よって、ロータ94は、矢印Y方向へ高速で回動することができ、座部5は執務位置側へ高速で傾動することができる。
【0025】
上記とは逆に、調節ねじ96Aを貫通孔91eから大きく離し、調節ねじ96Bと貫通孔1eとの間に環状の間隙98を形成すれば、座部5は執務位置側から安楽位置側へ傾動する際には高速傾動することができるが、安楽位置側から執務位置側への高速傾動が規制される。また、調節ねじ96A,96Bの両者を貫通孔91eに接近させ、それらの各間に環状の間隙98をそれぞれ形成すれば、座部5がいずれの方向へ傾動する際にも、その高速傾動を規制することができる。しかも、高速傾動をどの程度規制するかは、調節ねじ96A,96Bの位置によって適宜調節することができる。
【0026】
上記構成の背もたれ付き椅子1においては、コイルばね7を構成する線材の先端部72aが背もたれ部6の左右両側を支持する2本の支持アームとして兼用されており、先端部72aは弾性を有している。したがって、背もたれ部6は、二つの先端部72aを捩るように変形させつつ、その左右方向のほぼ中央部を通って上下方向に延びる軸線を中心として回動することができる。よって、背中を背もたれ部に押しつけたまま、体を捩るようにして振りかえることができ、振りかえる際に背中を背もたれ部6から離す必要がない。
【0027】
また、この実施の形態の背もたれ付き椅子1では、コイルばね7を構成する線材の先端部72aが支持アームとして兼用されているので、支持アームを別途設ける必要がない。したがって、その分だけ部品点数を減らし、それによって椅子1の製造費を低減することができる。
さらに、コイルばね7,7を収容筒33内に収容し、二つの前回動リンク43,43の間に配置しているので、二つの前回動リンク43,43間の空間をコイルばね7,7を配置するための空間として有効利用することができる。したがって、椅子1の本体3およびその近傍の構造を小型化することができる。
【0028】
なお、この発明は、上記の実施の形態限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては。コイルばね7の他端部72の先端部72aを背もたれ部6の支持アームとして兼用しているが、支持アームを別途設けてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、背もたれ部が水平方向へ回動可能であるので、背もたれ部から背中を一旦離すことなく、背中を背もたれ部に付けたままで身体を捩ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の座部を執務位置に傾動させた状態で示す一部省略側面図である。
【図2】座部を安楽位置に傾動させた状態で示す図1と同様の図である。
【図3】同実施の形態のシートクッションおよび背もたれクッションを省略した状態で示す平面図である。
【図4】同背面図である。
【図5】図1のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図6】図5のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図7】同実施の形態の主フレームおよび後側の回動リンクを示す分解斜視図である。
【図8】同実施の形態の後側の回動リンクおよびシートフレームを示す分解斜視図である。
【図9】同実施の形態の主フレーム、前側の一対の回動リンク、一対のコイルばねおよびダンパ機構を示す分解斜視図である。
【図10】同実施の形態の前側の一対の回動リンクおよびシートフレームを示す分解斜視図である。
【図11】同実施の形態の主フレームおよび調節機構を示す分解斜視図である。
【図12】同実施の形態のダンパ機構を示す一部省略正面図である。
【図13】同ダンパ機構の正断面図である。
【図14】同ダンパ機構の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 背もたれ付き椅子
3 主フレーム
4 傾動機構
5 座部
6 背もたれ部
7 コイルばね(復帰ばね)
8 調節機構
9 ダンパ機構
41a アーム部(後側の回動リンク)
43 前回動リンク(前側の回動リンク)
72a コイルばねの他端部の先端部(支持アーム)
85 調節部材

Claims (4)

  1. 主フレームと、この主フレームに支持された座部と、この座部の後方上側に配置され、一対の支持アームを介して上記主フレームに支持された背もたれ部とを備えた背もたれ付き椅子において、
    上記一対の支持アームが上記主フレームに支持されており、上記背もたれ部に背中を押し付けて身体を捩ったときに、その捩りに追随して上記背もたれ部が水平方向へ回動し得るよう、上記背もたれ部を上記座部と別体に形成するとともに、上記一対の支持アームを弾性変形可能にし、上記座部を上記主フレームに執務位置と安楽位置との間を傾動機構を介して傾動可能に支持させ、上記主フレームと上記座部との間には上記座部を安楽位置側から執務位置側へ付勢する一対のコイルばねを設け、この一対のコイルばねの上記座部を安楽位置側から執務位置側へ付勢する各端部を上記支持アームとして兼用するために、当該各端部の先端部を後方に延ばしてから屈曲させて上方へ延ばし、この上方へ延びる先端部に上記背もたれ部の両側部をそれぞれ支持させたことを特徴とする背もたれ付き椅子。
  2. 上記傾動機構が、それぞれの下端部が上記主フレームに左右方向に延びる水平な軸線を中心として回動可能に支持され、かつそれぞれの上端部が上記座部に左右方向に延びる水平な軸線を中心として回動可能に連結された前後二対の回動リンクを有し、上記一対のコイルばねが前側の一対の回動リンクの間に一列に並んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の背もたれ付き椅子。
  3. 上記主フレームには、上記二対の回動リンクのうちの少なくとも一つの回動リンクの高速回動を規制するダンパ機構が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の背もたれ付き椅子。
  4. 上記主フレームには、調節部材の回動操作に応じて上記コイルばねの付勢力を調節する調節機構が設けられており、この調節機構を操作するための調節部材が上記主フレームの前端部で上記前側の一対の回動リンクのほぼ中央前方に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の背もたれ付き椅子。
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