JP3642801B2 - 露光用マスクおよびその製造方法・露光用マスクを用いる表面形状形成方法および露光用マスク製造装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、露光用マスクおよびその製造方法・露光用マスクを用いる表面形状形成方法および露光用マスク製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
新規な光学デバイス製造方法として、「光学材料の表面上に形成されたフォトレジスト膜に対し、円形もしくは楕円形の中心から周辺に行くに従い露光強度が変化する露光を行うフォトリソグラフィにより、前記フォトレジスト膜の表面形状を凸弧面となし、光学材料の表面およびフォトレジスト膜をエッチングし、フォトレジスト膜の前記凸弧面に類似した凸弧面を光学材料の表面に形成する」方法が提案されている(特開平5−173003号公報 請求項7)。同公報にはまた、上記フォトリソグラフィにより、フォトレジスト膜の表面形状を凹弧面とし、上記エッチングにより光学材料表面に形成される面形状を凹弧面とする、光学デバイス製造方法も開示されている(例えば、第11欄第17行以下の実施例3等)。
【0003】
上記公報においては、円形もしくは楕円形の中心から周辺に行くに従い、露光強度が変化する露光を行う方法として、一様な濃度の、円形または楕円形のパターンを持ったフォトマスクの像を、解像度の低いレンズを用いて、フォトレジスト膜上に結像させたり(同公報;請求項7)、あるいはデフォーカス状態でフォトレジスト膜上に結像する方法(同公報;請求項8)や、黒または白抜きの円形パターンを焦点をずらして写真撮影し、中央から周辺に行くに従い黒化濃度が変化する円形パターンを持つネガフィルムを得、このネガフィルムをフォトレジスト膜に密接させて露光を行う方法(請求項10)が開示されている。
【0004】
これらの露光方法では、投影レンズや撮影レンズの結像状態により、露光部における露光強度分布を変えることができるが、上記結像状態と円形パターンとに応じて、露光強度分布が一義的に定まるため、露光強度分布として実現できる分布に、さほどの自由度がない。
【0005】
光学材料に形成する凸弧面や凹弧面の形状として、非球面等の特殊な形状をも形成できるためには、露光強度の分布を、広い範囲で変化・設定できることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、所望の2次元的な透過率分布を持った露光用マスクの提供を目的とする(請求項3)。
【0007】
この発明の別の目的は、上記露光用マスクを製造する方法を提供することである(請求項1,2)。
【0008】
この発明の他の目的は、上記露光用マスクを用いて、フォトレジストに所望の表面形状を形成する、表面形状形成方法の提供にある(請求項4)。
【0009】
この発明の更に他の目的は、上記露光用マスクを製造するための露光用マスク製造装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の「露光用マスクの製造方法」は、支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、フォトレジスト層に対する露光用であって、所望の2次元的な透過率分布を有する露光用マスクを製造する方法であり、以下の如き手順で実行される。
先ず、「所望の透過率分布」に応じて、「ドットパターンの形状およびドット濃度の分布」を演算算出する。所望の透過率分布は、2次元的な透過率分布で、予め露光用マスクの設計条件として決定される。
【0011】
上記のようにして演算算出された、ドットパターンの形状とドット濃度分布とを、感光媒体に書き込むのであるが、この書込みは、「出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを行う出力可変書込み装置」を用い、上記光源装置の出力を、上記演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて変化させつつ行う。
感光媒体としては「露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つもの」が用いられる。
最後に、ドットパターンを書き込まれた感光媒体を現像して、ドットパターンの形状とドット濃度分布とにより、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らか に変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクを得る。
【0012】
ドットパターンにおける「ドットパターンの形状」は、「単位の透過率分布」に対応する。単位の透過率分布は、透過率の2次元的な分布で、一つの纏まりをなすものであり、例えば、円形状や楕円形状、或いは矩形形状等であり得る(請求項2)。透過率分布は、2単位以上あってもよい。例えば、同一もしくは類似の透過率分布が、1列もしくは複数列に配列しても良いし、複数単位の透過率分布が2次元的に散在してもよい。
【0013】
ドットパターンにおける「ドット濃度」は絶対濃度である。「絶対濃度」とは、露光用マスクに形成された1ドットずつが同一の大きさを有し、その濃度に反比例的に光透過率が変化する場合である。これに対するに「面積濃度」とは、個々のドットが皆、同一の濃度を有するが、ドット濃度に応じてドットの大きさが異なり、低濃度のドットほど大きさが小さくなる場合である。
【0014】
請求項3記載の発明の「露光用マスク」は、上記請求項1または2記載の露光用マスク製造方法により製造された露光用マスク自体である。
即ち、この露光用マスクは、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らかに変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクで、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体を用い、請求項1または2記載の製造方法で製造される。
【0015】
請求項4,5記載の発明の「表面形状形成方法」は、請求項3記載の露光用マスクの使用方法であり、「支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の上記フォトレジスト層に、所望の表面形状を形成する方法」である。
【0016】
請求項4記載の発明の表面形状形成方法では、光学デバイス用材料のフォトレジスト層に密接して、請求項3記載の露光用マスクを配備し、この露光用マスクを介して露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得る。
【0017】
請求項5記載の発明の表面形状形成方法では、光学デバイス用材料のフォトレジスト層に、請求項3記載の露光用マスクの像を、所望の倍率で結像させて露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得る。
【0018】
請求項6記載の発明の「露光用マスク製造装置」は、上記請求項1または2記載の露光用フォトマスクの製造方法の実施に用いる装置であって、出力可変書込み装置と、ドットパターン発生手段と、出力可変手段と、現像装置とを有する。
【0019】
「出力可変書込み装置」は、出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体に対して行う装置である。出力可変書込み装置としては、従来から公知の光書込み装置において、光源装置の出力を段階的もしくは連続的に変化させ得るようにしたものを用いることができる。
【0020】
「ドットパターン発生手段」は、所望の透過率分布に応じて、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布を演算算出する手段である。このドットパターン発生手段としては、入力される透過率分布に応じた、ドットパターンの形状とドット濃度の分布とを演算算出するプログラムを内蔵させた、コンピュータもしくは専用のCPUを用いることができる。
【0021】
「出力可変手段」は、ドットパターン発生手段により演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて、出力可変書込み装置の光源装置における出力を変化さる手段である。
「現像装置」は、出力可変書込み装置によりドットパターンを書き込まれた感光媒体を現像する装置である。この現像装置は、露光用マスク製造装置の他の部分と一体となっていても良いし、上記他の部分と別体でもよい。
【0022】
上記請求項4,5記載の「表面形状形成方法」において、ドットパターンの形状として、円形もしくは楕円形を用いれば、円形や楕円形の凸曲面もしくは凹曲面をフォトレジストの表面形状として形成でき、この状態からフォトレジストおよび光学デバイス材料に異方性のエッチングを行い、上記凸曲面もしくは凹曲面を彫り写すと、光学材料の表面に上記凸曲面もしくは凹曲面を得ることができるので、この曲面を屈折面形状や反射面形状として利用することが出来、例えば、マイクロレンズやマイクロレンズアレイあるいは、マイクロ凹面鏡やマイクロ凸面鏡、あるいはこれらのアレイ配列したものを作製することができる。
【0023】
また、ドットパターンとして「細長い矩形形状」を用いると、光学デバイス材料にシリンダ面を形成でき、例えばマイクロシリンダレンズやマイクロシリンダレンズアレイ、さらには1次元の回折格子等を作製できるし、ドットパターンの形状およびドット濃度分布によっては、フレネルレンズ等の製造も可能となる。
【0024】
またドットパターンのドット濃度の分布を、凸や凹の非球面の形成用に設定することも可能である。
【0025】
【作用】
上記のように、この発明の露光用マスクは、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布により2次元的な透過率分布が形成される。ドットパターンの形状およびドット濃度の分布は、所望の透過率分布に応じて演算算出され、出力可変書込み装置の上記出力を変化させる。
【0026】
ドットパターンは、出力可変書込み装置により感光媒体に書き込まれる。ドットパターンを書き込まれた感光媒体は現像され、ドットパターンの形状とドット濃度の分布とにより2次元的な所望の透過率分布を実現する。
【0027】
露光用マスクは、請求項4,5記載の発明のように、「支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料」の、フォトレジスト層の露光に用いられ、フォトレジスト層に密接させた状態もしくは、フォトレジスト層に所望の倍率で結像させて用いられる。
【0028】
一般に、フォトレジスト層の表面に直交的に平行光束を照射したとき、平行光束の光強度を「A」とすると、フォトレジストの表面から深さ:Hの位置では、光強度は「A・exp(−kH)(kは定数)」と表される。従って、フォトレジストに対する露光時間を「T」とすると、露光時間:T内に、表面から深さ:Hの位置にあるフォトレジストが受ける光量は、「A・exp(−kH)・T」となる。フォトレジストが感光される光量の閾値を「δ」とすると、このとき露光される深さ:H0は、「方程式:A・exp(−kH0)・T=δ」の解として与えられる。
【0029】
「kH0」が微小であるとして、「A・exp(−kH0)・T」を展開すると、上記方程式は「A・T・(1−kH0)=δ」となる。これを、「A=δ/{T・(1−kH0)}」と変形し、さらに右辺を展開して1次の項まで取ると、「A=(δ/T)・(1+kH0)」となり、この近似の成り立つ範囲では、フォトレジストの露光される深さ:H0と、露光光強度:Aとは比例関係になる。
【0030】
従って、露光用マスクにおける2次元の透過率分布を、tr(X,Y)とすると、露光用マスクを介して露光を行うことにより、フォトレジスト層を厚み方向へ、α・tr(X,Y)(α:定数)の深さに露光することができ、このような露光を行うフォトリソグラフィにより、α・tr(X,Y)を「表面形状」として、フォトレジストに形成できる。
【0031】
フォトレジスト層の厚さが大きく、露光時間が長いような場合には、上記近似が成り立たないが、このような場合にも、フォトレジストに形成される表面形状は、露光強度分布と露光時間に応じて一義的に定まるので、所望の表面形状を所定の露光条件で実現するための露光用マスクの透過率分布を、逆演算により特定できる。そのような場合にも、ドットパターンの形状とドット濃度分布は演算的に算出されるので、所望の透過率分布を持った露光用マスクを実現できる。
【0032】
【実施例】
図1(a)は、請求項6記載の「露光用マスク製造装置」の1実施例を、要部のみ略示している。符号10で示す光源は「半導体レーザー」で、LD駆動回路22により駆動され、発散性のレーザー光束を放射する。放射されたレーザー光束は、コリメートレンズ12により実質的な平行光束に変換され、シリンダレンズ14に入射する。半導体レーザー10とコリメートレンズ12とは「光源装置」を構成している。
【0033】
シリンダレンズ14は、入射してくる平行光束を1方向に収束させ、「線像」に結像させる。
符号16で示すポリゴンミラーは、「偏向反射面」を上記線像の近傍に有し、回転により反射光束を偏向させる。この偏向により反射光束が掃引する面を「偏向面」と呼ぶと、前記「線像」は、その長手方向が偏向面に平行である。
【0034】
偏向された反射光束は、fθレンズ18に入射し、同レンズ18の結像作用により、被走査面上に光スポットとして集光される。被走査面に合致して、感光媒体30が、図示されない搬送手段により矢印方向へ等速搬送される。従って、感光媒体30は、偏向された反射光束による光スポットで走査される。このとき、光源である半導体レーザー10の出力を変調すれば、その変調情報が感光媒体30に書き込まれることになる。即ち、半導体レーザー10、コリメートレンズ12、シリンダレンズ14、ポリゴンミラー16、fθレンズ18およびLD駆動回路22は、「出力可変書込み装置」を構成する。
【0035】
LD駆動回路22は、制御・演算部24により、半導体レーザー10の発光量、即ち、光源装置の出力が、段階的もしくは連続的に変化するように制御される。従って、LD駆動回路22と演算・算出部24とは、「出力可変手段」を構成する。
【0036】
光書込みされた感光媒体30は、現像装置20へ送られ、書き込まれたパターンを可視化される。
【0037】
ここで、説明の具体性のために、光源装置の出力は、段階的、例えばN段階に変化可能とし、感光媒体30としては、図1(c)に示すように、光量:L以上で露光された部分が完全に「黒化(黒化度:1)」し、露光量がL以下では、全く黒化しない(黒化度:0)ような、「γ特性の高い写真原版(説明の簡単のために、理想化を行っている)」を想定している。
【0038】
感光媒体30上に集光する、光スポットの光量(光強度と1ドット(円形状とする)を露光する時間との積)は、図1(b)に示すように、空間(横軸)に関して釣鐘型であり、感光媒体30は、露光量:L以上の部分が露光されて「完全に黒化」する。
【0039】
例えば、図1(b)において、実線の光量分布が光源装置の「最大出力」であるとすると、最大出力で露光された感光媒体部分は、図1(b)に示す直径:Dの円形部分の内部が完全に黒化する。最大出力よりも小さい、破線のような光量分布で露光された部分では、直径:dの円形部分の内部が完全に黒化する。
【0040】
従って、最大出力で露光されたドットのドット濃度を「1」とすると、破線の光量分布で露光されたドットのドット濃度は、面積濃度で(d/D)2」であり、破線の光量分布で露光されたドットを含む「画素部分」での透過率は、「1−(d/D)」となる。
【0041】
そこで、例えば、円形状の透過率分布として、透過率が分布の中心部から周辺部へ向かって単調に増加しているような分布:Fを、分布の中心を原点とする直角座標:x,yによりF(x,y)として設定し、この関数:F(x,y)を、キーボード等の入力手段26により入力すると、制御・演算部24は、上記関数:F(x,y)の形状を持ち、関数:F(x,y)に対応したドット濃度の分布として与えられるようなドットパターンを演算算出し、上記ドットパターンが書き込まれるようにLD駆動回路22を制御して、半導体レーザー10の発光量をN段階に制御する。即ち、入力手段26と制御・演算部24とは、「ドットパターン発生手段」を構成する。
【0042】
上記発光量の制御は、関数:F(x,y)の値の小さい位置におけるドットではドット濃度が大、即ち、ドットの大きさが大きくなるように半導体レーザー10の発光量を大きくし、F(x,y)の値の大きい位置におけるドットではドットの大きさが小さくなるように、半導体レーザー10の発光量を小さくするように行われる。
【0043】
このようにして感光媒体30に書き込まれたドットパターンを、現像装置20で現像すると、図1(d)に示すようなドットパターンが得られる。このドットパターンは、中心部でドット濃度が高く、周辺部へ向かうに連れてドット濃度が単調に減少する。従って、このようなドットパターンを持つ露光用マスクに均一な光を照射し、透過光強度を規格化したものは、上記関数:F(x,y)と比例したものになる。
【0044】
従って、図1(d)に示すようなドットパターンを持つ露光用マスクを、ポジ型のフォトレジスト層表面に密接させて露光し、現像すれば、フォトレジストの表面形状として「凸曲面」形状が得られることになる。
【0045】
上には、ドット濃度を「面積濃度」で表現する場合を説明したが、前述の「絶対濃度」により表現する場合には、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するような「γ特性」を持つ感光材料を用いて書込みを行えば良く、このように濃度表現された露光用マスクでは、個々のドットの内部で濃度が、光スポットの光強度変化に従って変化するので、図1(d)のパターンの濃淡を、パターン形状に渡って連続的に滑らかに変化させた如きものとなる。なお、この場合、ドットパターンの演算算出は、前記γ特性も組み込まれた演算式で行われる。
【0046】
図2に、ドットパターンの演算算出工程の1例をフロー図として示す。この例は、600×600画素の2次元領域に、「1画素1ドット」で書込みを行う場合を想定している。直交座標:X,Yの原点は上記2次元領域の1つのコーナーにあり、ドットパターンの中心座標は、X=Y=299である。
【0047】
ドットパターンの形状は円形状であり、その半径は255画素分である。
「Xv,Yv」は、座標:(X,Y)と、ドットパターンの中心との間の距離の「X,Y成分」を与え、「Fmp」は、座標:(X,Y)と、ドットパターンの中心との間の距離の平方値を与えている。
【0048】
ドットパターンのドット濃度は、0(真白;透過率:100%)から、255(真黒;透過率:0%)まで、256段階である。「Fmp」の平方根は、座標:(X,Y)にある画素とドットパターンの中心からの距離を表す。「P」を255から「Fmpの平方根」を差し引いたものとする。
【0049】
そして、座標:(X,Y)にある画素に書き込むドットの濃度を、「255−P」とし、これを「Cir[X][Y]」で表す。すると、書き込まれるドットパターンにおいて、ドット濃度の分布は、ドットパターンの中心:X=Y=299では濃度:255(真黒)であり、中心からの距離に応じて、直線的に濃度が低下していき、中心から255画素分離れた部分では濃度:0となり、ドットパターンの外側(半径:255画素の外側)は、ドット濃度:0(真白)となる。
【0050】
ドット濃度の表現を面積濃度で行えば、例えば、図1(d)に示したようなイメージのドットパターンが得られる。
【0051】
上記「γ特性の高い写真原版」として、超微粒子マイクロフィルムで構成された写真原版である「富士フィルム社製、商品名:ミニコピーフィルムHR3」を用い、上記のドットパターン書込みを行い、現像剤:コピナール(商品名)を用い、25度Cで3分間現像したところ、実際に、図1(d)に示すような「面積濃度」表現により濃度表現された露光用マスクを得ることができた。
【0052】
図3には、図2に即して説明したように発生させたドットパターンを、X,Y方向とも、「600画素のピッチ」で繰返し出力することにより、X方向に5個、Y方向に4個のドットパターンを出力する(光書込みする)場合のフロー図である。
【0053】
この図で、(X%600),(Y%600)は、それぞれX,Yを600で割った「余り」を示し、これが図2におけるXv,Yvとそれぞれ対応する。
図の如きフローに従い、書込みを行うと、例えば、図1(d)に示すようなドットパターンによる透過率分布を「5行4列」の配列で形成した露光用マスクが得られることになる。
【0054】
感光媒体に実際に形成されるドットパターンによる透過率分布の大きさは、ドットパターンの形成される2次元領域の大きさ(上の例では、600×600画素)と、書込みにおける1ドットの大きさ、即ち、「光スポット径」により定まり、ドット濃度の分布の階調性は、半導体レーザー10の出力の変化可能な段階数(上の例で255)により定まる。
【0055】
露光用マスクを使用して、フォトレジスト層の露光を行うには、フォトレジスト層の表面に、露光用マスクを密接させ、露光用マスクを介して光照射を行えば良いが(請求項4)、請求項5記載の発明のように、フォトレジスト層の表面に露光用マスクの像を、所望の倍率で結像させて行うこともできる。
【0056】
この場合の1実施例を図4に示す。
符号50で示す光源ランプからの光は、集光レンズ52により集光され、露光用マスク54を照射する。露光用マスク54を透過した光は、縮小倍率の結像レンズ56に入射し、ステージ60上に載置された光学デバイス用材料100の表面に、露光用マスク54の縮小像、即ち、透過率分布の縮小像を結像する。
【0057】
光学デバイス用材料100は、石英ガラスの表面にフォトレジストとして、ポジ型のOFPR800(商品名:東京応化工業株式会社製)を、スピンコート後、プリベークして、厚さ:0.6μmのフォトレジスト層としたものである。光学デバイス用材料100を載置するステージ60は、ステップモーター60A,60Bの作用により、結像レンズ56の光軸に直交する面内で、互いに直交する2方向へ変位可能であり、光学デバイス用材料100の位置を、結像レンズ56の光軸に対して位置合わせできるようになっている。
【0058】
露光用マスク54は、20mm×20mmの大きさの銀塩用写真原版(コダク社製:T−MAX400プロフェッショナルフィルム/5053(商品名)、現像剤:コダックT−MAXデベロッパー(商品名)を用い、24度Cの温度で9〜11分現像すると、黒化度が露光量に略直線的に比例するγ特性を持つ)に、絶対濃度表現による円形のドットパターンを8×8個、2.5mmピッチで書き込んだもので、ドット濃度分布による透過率分布は、各パターンの中心が0で、中心からの距離の2乗に比例して透過率が増大している。
【0059】
結像レンズ56の縮小倍率を1/10にし、上記露光用マスク54の縮小像を、光学デバイス用材料100のフォトレジスト層表面に、2mm×2mmの大きさに結像させた。このときの各透過率分布のパターンのピッチは0.25mmである。このような露光を、光学デバイス用材料の全面に密に行った。
【0060】
露光の後、現像を行い、その結果、光学デバイス用材料100のフォトレジストの各露光領域(露光用マスクの縮小像を露光された部分)に、それぞれ8×8個の「球面状の凸曲面」を形成できた。
【0061】
その後、フォトレジストと石英基板とに対し、異方性のドライエッチングを行い、上記凸曲面を石英基板に彫り写すことにより、石英基板表面に凸球面の集合を形成出来た。この石英基板を前記露光領域毎に分離すれば、マイクロレンズを8×8に配列したマイクロレンズアレイが得られる。
【0062】
なお、上記実施例では、ポジ型のフォトレジストを用いたが、ネガ型のフォトレジストを用いれば、フォトレジストの表面形状として、球面形状の凹曲面を形成することができる。
【0063】
上述した、「絶対濃度」により濃度表現されたドットパターンを持つ露光用マスクは、フォトレジストの層に密着させて露光を行う場合にも、上記層上にドットパターンの変倍像を結像させて露光を行う場合にも適しているが、「面積濃度」により濃度表現されたドットパターンを持つ露光用マスクの場合は、フォトレジストの層上に、縮小像として結像させて露光を行う場合に特に適している。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、新規な露光用マスクおよびその製造方法、露光量マスクを用いる表面形成方法、露光用マスク製造装置を提供できる。
この発明の露光用マスク(請求項3)は、上述の如き構成となっているから、所望の透過率分布を容易且つ確実に実現出来る。
【0065】
また、この発明の露光用マスクの製造方法(請求項1,2)は、上述の如き構成となっているから、露光の際に必要となる「露光量分布に応じた透過率分布」を容易且つ確実に実現することができる。
【0066】
さらに、この発明の表面形成方法(請求項4,5)は、上記の如き構成となっているから、フォトレジストに所望の表面形状を容易且つ確実に形成できる。特に、請求項5記載の発明の表面形状形成方法では、露光用マスクの変倍像により露光を行うので、例えば、透過率分布のパターンが小さくて、そのままの倍率では露光用マスクを作製しにくいような場合に、作製しやすい大型のパターンでマスクを制作し、その縮小像で露光することにより、初期の露光目的を達成できるので、所要の露光用マスクの製造が容易となる。
【0067】
請求項6記載の発明の露光用マスク製造装置は、上記の如き構成となっているから、請求項1,2記載の発明の露光用マスク製造方法を確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項6記載の発明の露光用マスク製造装置の1実施例を説明するための図である。
【図2】上記実施例における透過率分布に対応するドットパターン生成の1例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2の手順で生成されたドットパターンの出力の1例を説明するためのフロー図である。
【図4】マスク用パターンを用いた露光方法の1例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザー
12 コリメートレンズ
14 シリンダレンズ
16 ポリゴンミラー
18 fθレンズ
20 現像装置
30 感光媒体
【産業上の利用分野】
この発明は、露光用マスクおよびその製造方法・露光用マスクを用いる表面形状形成方法および露光用マスク製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
新規な光学デバイス製造方法として、「光学材料の表面上に形成されたフォトレジスト膜に対し、円形もしくは楕円形の中心から周辺に行くに従い露光強度が変化する露光を行うフォトリソグラフィにより、前記フォトレジスト膜の表面形状を凸弧面となし、光学材料の表面およびフォトレジスト膜をエッチングし、フォトレジスト膜の前記凸弧面に類似した凸弧面を光学材料の表面に形成する」方法が提案されている(特開平5−173003号公報 請求項7)。同公報にはまた、上記フォトリソグラフィにより、フォトレジスト膜の表面形状を凹弧面とし、上記エッチングにより光学材料表面に形成される面形状を凹弧面とする、光学デバイス製造方法も開示されている(例えば、第11欄第17行以下の実施例3等)。
【0003】
上記公報においては、円形もしくは楕円形の中心から周辺に行くに従い、露光強度が変化する露光を行う方法として、一様な濃度の、円形または楕円形のパターンを持ったフォトマスクの像を、解像度の低いレンズを用いて、フォトレジスト膜上に結像させたり(同公報;請求項7)、あるいはデフォーカス状態でフォトレジスト膜上に結像する方法(同公報;請求項8)や、黒または白抜きの円形パターンを焦点をずらして写真撮影し、中央から周辺に行くに従い黒化濃度が変化する円形パターンを持つネガフィルムを得、このネガフィルムをフォトレジスト膜に密接させて露光を行う方法(請求項10)が開示されている。
【0004】
これらの露光方法では、投影レンズや撮影レンズの結像状態により、露光部における露光強度分布を変えることができるが、上記結像状態と円形パターンとに応じて、露光強度分布が一義的に定まるため、露光強度分布として実現できる分布に、さほどの自由度がない。
【0005】
光学材料に形成する凸弧面や凹弧面の形状として、非球面等の特殊な形状をも形成できるためには、露光強度の分布を、広い範囲で変化・設定できることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、所望の2次元的な透過率分布を持った露光用マスクの提供を目的とする(請求項3)。
【0007】
この発明の別の目的は、上記露光用マスクを製造する方法を提供することである(請求項1,2)。
【0008】
この発明の他の目的は、上記露光用マスクを用いて、フォトレジストに所望の表面形状を形成する、表面形状形成方法の提供にある(請求項4)。
【0009】
この発明の更に他の目的は、上記露光用マスクを製造するための露光用マスク製造装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の「露光用マスクの製造方法」は、支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、フォトレジスト層に対する露光用であって、所望の2次元的な透過率分布を有する露光用マスクを製造する方法であり、以下の如き手順で実行される。
先ず、「所望の透過率分布」に応じて、「ドットパターンの形状およびドット濃度の分布」を演算算出する。所望の透過率分布は、2次元的な透過率分布で、予め露光用マスクの設計条件として決定される。
【0011】
上記のようにして演算算出された、ドットパターンの形状とドット濃度分布とを、感光媒体に書き込むのであるが、この書込みは、「出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを行う出力可変書込み装置」を用い、上記光源装置の出力を、上記演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて変化させつつ行う。
感光媒体としては「露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つもの」が用いられる。
最後に、ドットパターンを書き込まれた感光媒体を現像して、ドットパターンの形状とドット濃度分布とにより、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らか に変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクを得る。
【0012】
ドットパターンにおける「ドットパターンの形状」は、「単位の透過率分布」に対応する。単位の透過率分布は、透過率の2次元的な分布で、一つの纏まりをなすものであり、例えば、円形状や楕円形状、或いは矩形形状等であり得る(請求項2)。透過率分布は、2単位以上あってもよい。例えば、同一もしくは類似の透過率分布が、1列もしくは複数列に配列しても良いし、複数単位の透過率分布が2次元的に散在してもよい。
【0013】
ドットパターンにおける「ドット濃度」は絶対濃度である。「絶対濃度」とは、露光用マスクに形成された1ドットずつが同一の大きさを有し、その濃度に反比例的に光透過率が変化する場合である。これに対するに「面積濃度」とは、個々のドットが皆、同一の濃度を有するが、ドット濃度に応じてドットの大きさが異なり、低濃度のドットほど大きさが小さくなる場合である。
【0014】
請求項3記載の発明の「露光用マスク」は、上記請求項1または2記載の露光用マスク製造方法により製造された露光用マスク自体である。
即ち、この露光用マスクは、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らかに変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクで、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体を用い、請求項1または2記載の製造方法で製造される。
【0015】
請求項4,5記載の発明の「表面形状形成方法」は、請求項3記載の露光用マスクの使用方法であり、「支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の上記フォトレジスト層に、所望の表面形状を形成する方法」である。
【0016】
請求項4記載の発明の表面形状形成方法では、光学デバイス用材料のフォトレジスト層に密接して、請求項3記載の露光用マスクを配備し、この露光用マスクを介して露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得る。
【0017】
請求項5記載の発明の表面形状形成方法では、光学デバイス用材料のフォトレジスト層に、請求項3記載の露光用マスクの像を、所望の倍率で結像させて露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得る。
【0018】
請求項6記載の発明の「露光用マスク製造装置」は、上記請求項1または2記載の露光用フォトマスクの製造方法の実施に用いる装置であって、出力可変書込み装置と、ドットパターン発生手段と、出力可変手段と、現像装置とを有する。
【0019】
「出力可変書込み装置」は、出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体に対して行う装置である。出力可変書込み装置としては、従来から公知の光書込み装置において、光源装置の出力を段階的もしくは連続的に変化させ得るようにしたものを用いることができる。
【0020】
「ドットパターン発生手段」は、所望の透過率分布に応じて、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布を演算算出する手段である。このドットパターン発生手段としては、入力される透過率分布に応じた、ドットパターンの形状とドット濃度の分布とを演算算出するプログラムを内蔵させた、コンピュータもしくは専用のCPUを用いることができる。
【0021】
「出力可変手段」は、ドットパターン発生手段により演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて、出力可変書込み装置の光源装置における出力を変化さる手段である。
「現像装置」は、出力可変書込み装置によりドットパターンを書き込まれた感光媒体を現像する装置である。この現像装置は、露光用マスク製造装置の他の部分と一体となっていても良いし、上記他の部分と別体でもよい。
【0022】
上記請求項4,5記載の「表面形状形成方法」において、ドットパターンの形状として、円形もしくは楕円形を用いれば、円形や楕円形の凸曲面もしくは凹曲面をフォトレジストの表面形状として形成でき、この状態からフォトレジストおよび光学デバイス材料に異方性のエッチングを行い、上記凸曲面もしくは凹曲面を彫り写すと、光学材料の表面に上記凸曲面もしくは凹曲面を得ることができるので、この曲面を屈折面形状や反射面形状として利用することが出来、例えば、マイクロレンズやマイクロレンズアレイあるいは、マイクロ凹面鏡やマイクロ凸面鏡、あるいはこれらのアレイ配列したものを作製することができる。
【0023】
また、ドットパターンとして「細長い矩形形状」を用いると、光学デバイス材料にシリンダ面を形成でき、例えばマイクロシリンダレンズやマイクロシリンダレンズアレイ、さらには1次元の回折格子等を作製できるし、ドットパターンの形状およびドット濃度分布によっては、フレネルレンズ等の製造も可能となる。
【0024】
またドットパターンのドット濃度の分布を、凸や凹の非球面の形成用に設定することも可能である。
【0025】
【作用】
上記のように、この発明の露光用マスクは、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布により2次元的な透過率分布が形成される。ドットパターンの形状およびドット濃度の分布は、所望の透過率分布に応じて演算算出され、出力可変書込み装置の上記出力を変化させる。
【0026】
ドットパターンは、出力可変書込み装置により感光媒体に書き込まれる。ドットパターンを書き込まれた感光媒体は現像され、ドットパターンの形状とドット濃度の分布とにより2次元的な所望の透過率分布を実現する。
【0027】
露光用マスクは、請求項4,5記載の発明のように、「支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料」の、フォトレジスト層の露光に用いられ、フォトレジスト層に密接させた状態もしくは、フォトレジスト層に所望の倍率で結像させて用いられる。
【0028】
一般に、フォトレジスト層の表面に直交的に平行光束を照射したとき、平行光束の光強度を「A」とすると、フォトレジストの表面から深さ:Hの位置では、光強度は「A・exp(−kH)(kは定数)」と表される。従って、フォトレジストに対する露光時間を「T」とすると、露光時間:T内に、表面から深さ:Hの位置にあるフォトレジストが受ける光量は、「A・exp(−kH)・T」となる。フォトレジストが感光される光量の閾値を「δ」とすると、このとき露光される深さ:H0は、「方程式:A・exp(−kH0)・T=δ」の解として与えられる。
【0029】
「kH0」が微小であるとして、「A・exp(−kH0)・T」を展開すると、上記方程式は「A・T・(1−kH0)=δ」となる。これを、「A=δ/{T・(1−kH0)}」と変形し、さらに右辺を展開して1次の項まで取ると、「A=(δ/T)・(1+kH0)」となり、この近似の成り立つ範囲では、フォトレジストの露光される深さ:H0と、露光光強度:Aとは比例関係になる。
【0030】
従って、露光用マスクにおける2次元の透過率分布を、tr(X,Y)とすると、露光用マスクを介して露光を行うことにより、フォトレジスト層を厚み方向へ、α・tr(X,Y)(α:定数)の深さに露光することができ、このような露光を行うフォトリソグラフィにより、α・tr(X,Y)を「表面形状」として、フォトレジストに形成できる。
【0031】
フォトレジスト層の厚さが大きく、露光時間が長いような場合には、上記近似が成り立たないが、このような場合にも、フォトレジストに形成される表面形状は、露光強度分布と露光時間に応じて一義的に定まるので、所望の表面形状を所定の露光条件で実現するための露光用マスクの透過率分布を、逆演算により特定できる。そのような場合にも、ドットパターンの形状とドット濃度分布は演算的に算出されるので、所望の透過率分布を持った露光用マスクを実現できる。
【0032】
【実施例】
図1(a)は、請求項6記載の「露光用マスク製造装置」の1実施例を、要部のみ略示している。符号10で示す光源は「半導体レーザー」で、LD駆動回路22により駆動され、発散性のレーザー光束を放射する。放射されたレーザー光束は、コリメートレンズ12により実質的な平行光束に変換され、シリンダレンズ14に入射する。半導体レーザー10とコリメートレンズ12とは「光源装置」を構成している。
【0033】
シリンダレンズ14は、入射してくる平行光束を1方向に収束させ、「線像」に結像させる。
符号16で示すポリゴンミラーは、「偏向反射面」を上記線像の近傍に有し、回転により反射光束を偏向させる。この偏向により反射光束が掃引する面を「偏向面」と呼ぶと、前記「線像」は、その長手方向が偏向面に平行である。
【0034】
偏向された反射光束は、fθレンズ18に入射し、同レンズ18の結像作用により、被走査面上に光スポットとして集光される。被走査面に合致して、感光媒体30が、図示されない搬送手段により矢印方向へ等速搬送される。従って、感光媒体30は、偏向された反射光束による光スポットで走査される。このとき、光源である半導体レーザー10の出力を変調すれば、その変調情報が感光媒体30に書き込まれることになる。即ち、半導体レーザー10、コリメートレンズ12、シリンダレンズ14、ポリゴンミラー16、fθレンズ18およびLD駆動回路22は、「出力可変書込み装置」を構成する。
【0035】
LD駆動回路22は、制御・演算部24により、半導体レーザー10の発光量、即ち、光源装置の出力が、段階的もしくは連続的に変化するように制御される。従って、LD駆動回路22と演算・算出部24とは、「出力可変手段」を構成する。
【0036】
光書込みされた感光媒体30は、現像装置20へ送られ、書き込まれたパターンを可視化される。
【0037】
ここで、説明の具体性のために、光源装置の出力は、段階的、例えばN段階に変化可能とし、感光媒体30としては、図1(c)に示すように、光量:L以上で露光された部分が完全に「黒化(黒化度:1)」し、露光量がL以下では、全く黒化しない(黒化度:0)ような、「γ特性の高い写真原版(説明の簡単のために、理想化を行っている)」を想定している。
【0038】
感光媒体30上に集光する、光スポットの光量(光強度と1ドット(円形状とする)を露光する時間との積)は、図1(b)に示すように、空間(横軸)に関して釣鐘型であり、感光媒体30は、露光量:L以上の部分が露光されて「完全に黒化」する。
【0039】
例えば、図1(b)において、実線の光量分布が光源装置の「最大出力」であるとすると、最大出力で露光された感光媒体部分は、図1(b)に示す直径:Dの円形部分の内部が完全に黒化する。最大出力よりも小さい、破線のような光量分布で露光された部分では、直径:dの円形部分の内部が完全に黒化する。
【0040】
従って、最大出力で露光されたドットのドット濃度を「1」とすると、破線の光量分布で露光されたドットのドット濃度は、面積濃度で(d/D)2」であり、破線の光量分布で露光されたドットを含む「画素部分」での透過率は、「1−(d/D)」となる。
【0041】
そこで、例えば、円形状の透過率分布として、透過率が分布の中心部から周辺部へ向かって単調に増加しているような分布:Fを、分布の中心を原点とする直角座標:x,yによりF(x,y)として設定し、この関数:F(x,y)を、キーボード等の入力手段26により入力すると、制御・演算部24は、上記関数:F(x,y)の形状を持ち、関数:F(x,y)に対応したドット濃度の分布として与えられるようなドットパターンを演算算出し、上記ドットパターンが書き込まれるようにLD駆動回路22を制御して、半導体レーザー10の発光量をN段階に制御する。即ち、入力手段26と制御・演算部24とは、「ドットパターン発生手段」を構成する。
【0042】
上記発光量の制御は、関数:F(x,y)の値の小さい位置におけるドットではドット濃度が大、即ち、ドットの大きさが大きくなるように半導体レーザー10の発光量を大きくし、F(x,y)の値の大きい位置におけるドットではドットの大きさが小さくなるように、半導体レーザー10の発光量を小さくするように行われる。
【0043】
このようにして感光媒体30に書き込まれたドットパターンを、現像装置20で現像すると、図1(d)に示すようなドットパターンが得られる。このドットパターンは、中心部でドット濃度が高く、周辺部へ向かうに連れてドット濃度が単調に減少する。従って、このようなドットパターンを持つ露光用マスクに均一な光を照射し、透過光強度を規格化したものは、上記関数:F(x,y)と比例したものになる。
【0044】
従って、図1(d)に示すようなドットパターンを持つ露光用マスクを、ポジ型のフォトレジスト層表面に密接させて露光し、現像すれば、フォトレジストの表面形状として「凸曲面」形状が得られることになる。
【0045】
上には、ドット濃度を「面積濃度」で表現する場合を説明したが、前述の「絶対濃度」により表現する場合には、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するような「γ特性」を持つ感光材料を用いて書込みを行えば良く、このように濃度表現された露光用マスクでは、個々のドットの内部で濃度が、光スポットの光強度変化に従って変化するので、図1(d)のパターンの濃淡を、パターン形状に渡って連続的に滑らかに変化させた如きものとなる。なお、この場合、ドットパターンの演算算出は、前記γ特性も組み込まれた演算式で行われる。
【0046】
図2に、ドットパターンの演算算出工程の1例をフロー図として示す。この例は、600×600画素の2次元領域に、「1画素1ドット」で書込みを行う場合を想定している。直交座標:X,Yの原点は上記2次元領域の1つのコーナーにあり、ドットパターンの中心座標は、X=Y=299である。
【0047】
ドットパターンの形状は円形状であり、その半径は255画素分である。
「Xv,Yv」は、座標:(X,Y)と、ドットパターンの中心との間の距離の「X,Y成分」を与え、「Fmp」は、座標:(X,Y)と、ドットパターンの中心との間の距離の平方値を与えている。
【0048】
ドットパターンのドット濃度は、0(真白;透過率:100%)から、255(真黒;透過率:0%)まで、256段階である。「Fmp」の平方根は、座標:(X,Y)にある画素とドットパターンの中心からの距離を表す。「P」を255から「Fmpの平方根」を差し引いたものとする。
【0049】
そして、座標:(X,Y)にある画素に書き込むドットの濃度を、「255−P」とし、これを「Cir[X][Y]」で表す。すると、書き込まれるドットパターンにおいて、ドット濃度の分布は、ドットパターンの中心:X=Y=299では濃度:255(真黒)であり、中心からの距離に応じて、直線的に濃度が低下していき、中心から255画素分離れた部分では濃度:0となり、ドットパターンの外側(半径:255画素の外側)は、ドット濃度:0(真白)となる。
【0050】
ドット濃度の表現を面積濃度で行えば、例えば、図1(d)に示したようなイメージのドットパターンが得られる。
【0051】
上記「γ特性の高い写真原版」として、超微粒子マイクロフィルムで構成された写真原版である「富士フィルム社製、商品名:ミニコピーフィルムHR3」を用い、上記のドットパターン書込みを行い、現像剤:コピナール(商品名)を用い、25度Cで3分間現像したところ、実際に、図1(d)に示すような「面積濃度」表現により濃度表現された露光用マスクを得ることができた。
【0052】
図3には、図2に即して説明したように発生させたドットパターンを、X,Y方向とも、「600画素のピッチ」で繰返し出力することにより、X方向に5個、Y方向に4個のドットパターンを出力する(光書込みする)場合のフロー図である。
【0053】
この図で、(X%600),(Y%600)は、それぞれX,Yを600で割った「余り」を示し、これが図2におけるXv,Yvとそれぞれ対応する。
図の如きフローに従い、書込みを行うと、例えば、図1(d)に示すようなドットパターンによる透過率分布を「5行4列」の配列で形成した露光用マスクが得られることになる。
【0054】
感光媒体に実際に形成されるドットパターンによる透過率分布の大きさは、ドットパターンの形成される2次元領域の大きさ(上の例では、600×600画素)と、書込みにおける1ドットの大きさ、即ち、「光スポット径」により定まり、ドット濃度の分布の階調性は、半導体レーザー10の出力の変化可能な段階数(上の例で255)により定まる。
【0055】
露光用マスクを使用して、フォトレジスト層の露光を行うには、フォトレジスト層の表面に、露光用マスクを密接させ、露光用マスクを介して光照射を行えば良いが(請求項4)、請求項5記載の発明のように、フォトレジスト層の表面に露光用マスクの像を、所望の倍率で結像させて行うこともできる。
【0056】
この場合の1実施例を図4に示す。
符号50で示す光源ランプからの光は、集光レンズ52により集光され、露光用マスク54を照射する。露光用マスク54を透過した光は、縮小倍率の結像レンズ56に入射し、ステージ60上に載置された光学デバイス用材料100の表面に、露光用マスク54の縮小像、即ち、透過率分布の縮小像を結像する。
【0057】
光学デバイス用材料100は、石英ガラスの表面にフォトレジストとして、ポジ型のOFPR800(商品名:東京応化工業株式会社製)を、スピンコート後、プリベークして、厚さ:0.6μmのフォトレジスト層としたものである。光学デバイス用材料100を載置するステージ60は、ステップモーター60A,60Bの作用により、結像レンズ56の光軸に直交する面内で、互いに直交する2方向へ変位可能であり、光学デバイス用材料100の位置を、結像レンズ56の光軸に対して位置合わせできるようになっている。
【0058】
露光用マスク54は、20mm×20mmの大きさの銀塩用写真原版(コダク社製:T−MAX400プロフェッショナルフィルム/5053(商品名)、現像剤:コダックT−MAXデベロッパー(商品名)を用い、24度Cの温度で9〜11分現像すると、黒化度が露光量に略直線的に比例するγ特性を持つ)に、絶対濃度表現による円形のドットパターンを8×8個、2.5mmピッチで書き込んだもので、ドット濃度分布による透過率分布は、各パターンの中心が0で、中心からの距離の2乗に比例して透過率が増大している。
【0059】
結像レンズ56の縮小倍率を1/10にし、上記露光用マスク54の縮小像を、光学デバイス用材料100のフォトレジスト層表面に、2mm×2mmの大きさに結像させた。このときの各透過率分布のパターンのピッチは0.25mmである。このような露光を、光学デバイス用材料の全面に密に行った。
【0060】
露光の後、現像を行い、その結果、光学デバイス用材料100のフォトレジストの各露光領域(露光用マスクの縮小像を露光された部分)に、それぞれ8×8個の「球面状の凸曲面」を形成できた。
【0061】
その後、フォトレジストと石英基板とに対し、異方性のドライエッチングを行い、上記凸曲面を石英基板に彫り写すことにより、石英基板表面に凸球面の集合を形成出来た。この石英基板を前記露光領域毎に分離すれば、マイクロレンズを8×8に配列したマイクロレンズアレイが得られる。
【0062】
なお、上記実施例では、ポジ型のフォトレジストを用いたが、ネガ型のフォトレジストを用いれば、フォトレジストの表面形状として、球面形状の凹曲面を形成することができる。
【0063】
上述した、「絶対濃度」により濃度表現されたドットパターンを持つ露光用マスクは、フォトレジストの層に密着させて露光を行う場合にも、上記層上にドットパターンの変倍像を結像させて露光を行う場合にも適しているが、「面積濃度」により濃度表現されたドットパターンを持つ露光用マスクの場合は、フォトレジストの層上に、縮小像として結像させて露光を行う場合に特に適している。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、新規な露光用マスクおよびその製造方法、露光量マスクを用いる表面形成方法、露光用マスク製造装置を提供できる。
この発明の露光用マスク(請求項3)は、上述の如き構成となっているから、所望の透過率分布を容易且つ確実に実現出来る。
【0065】
また、この発明の露光用マスクの製造方法(請求項1,2)は、上述の如き構成となっているから、露光の際に必要となる「露光量分布に応じた透過率分布」を容易且つ確実に実現することができる。
【0066】
さらに、この発明の表面形成方法(請求項4,5)は、上記の如き構成となっているから、フォトレジストに所望の表面形状を容易且つ確実に形成できる。特に、請求項5記載の発明の表面形状形成方法では、露光用マスクの変倍像により露光を行うので、例えば、透過率分布のパターンが小さくて、そのままの倍率では露光用マスクを作製しにくいような場合に、作製しやすい大型のパターンでマスクを制作し、その縮小像で露光することにより、初期の露光目的を達成できるので、所要の露光用マスクの製造が容易となる。
【0067】
請求項6記載の発明の露光用マスク製造装置は、上記の如き構成となっているから、請求項1,2記載の発明の露光用マスク製造方法を確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項6記載の発明の露光用マスク製造装置の1実施例を説明するための図である。
【図2】上記実施例における透過率分布に対応するドットパターン生成の1例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2の手順で生成されたドットパターンの出力の1例を説明するためのフロー図である。
【図4】マスク用パターンを用いた露光方法の1例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザー
12 コリメートレンズ
14 シリンダレンズ
16 ポリゴンミラー
18 fθレンズ
20 現像装置
30 感光媒体
Claims (6)
- 支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、上記フォトレジスト層に対する露光用であって、所望の2次元的な透過率分布を有する露光用マスクを製造する方法であって、
所望の透過率分布に応じて、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布を演算算出し、
出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを行う出力可変書込み装置の上記出力を、上記演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて変化させつつ、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体に書込みを行い、
ドットパターンを書き込まれた上記感光媒体を現像して、上記ドットパターンの形状とドット濃度の分布とにより、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らかに変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクを得ることを特徴とする露光用マスクの製造方法。 - 請求項1記載の露光用マスクの製造方法において、
ドットパターンの形状が円形状もしくは楕円形状または、矩形形状であることを特徴とする露光用マスクの製造方法。 - 支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、上記フォトレジスト層に対する露光用であり、ドットパターン内で透過率が連続的に滑らかに変化する2次元的な所望の透過率分布を有する露光用マスクであって、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体を用い、請求項1または2記載の露光用マスク製造方法により製造された露光用マスク。
- 支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、上記フォトレジスト層に密接して、請求項3記載の露光用マスクを配備し、この露光用マスクを介して露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得ることを特徴とする、露光用マスクを用いた表面形状形成方法。
- 支持体上に所定の厚さのフォトレジスト層を形成してなる光学デバイス用材料の、上記フォトレジスト層に、請求項3記載の露光用マスクの像を所望の倍率で結像させて露光を行うフォトリソグラフィにより、露光用マスクにおける光透過率分布に対応した表面形状のフォトレジストを得ることを特徴とする、露光用マスクを用いた表面形状形成方法。
- 請求項1または2記載の露光用マスクの製造方法の実施に用いる装置であって、
出力を段階的もしくは連続的に変化させ得る光源装置からの光束によりドットパターンの光書込みを、露光量に対して黒化度が略直線的に変化するようなγ特性を持つ感光媒体に対して行う出力可変書込み装置と、
所望の透過率分布に応じて、ドットパターンの形状およびドット濃度の分布を演算算出するドットパターン発生手段と、
演算算出されたドットパターンの形状およびドット濃度の分布に応じて、上記光源装置における出力を変化さる出力可変手段と、
上記出力可変書込み装置によりドットパターンを書き込まれた感光媒体を現像する現像装置とを有することを特徴とする露光用マスク製造装置。
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