JP2006030840A - 光ビーム走査装置、これを含む製品および回折光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造コストの低減および小型化が可能な回折光学素子を用いた光ビーム走査装置、これを含む製品およびこれらに用いられる回折光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 光ビームを出射する光源と、光ビームを整形する回折光学素子と、光ビームの進行方向を変化させる光ビーム走査手段とを含む光ビーム走査装置であって、回折光学素子は、透光性基板と、透光性基板上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC(Diamond Like Carbon:ダイアモンド状カーボン)膜とを含むことを特徴とする光ビーム走査装置、これを含む製品およびこれらに用いられる回折光学素子の製造方法である。
【選択図】 図3

Description

本発明は屈折率変調型の回折光学素子を用いた光ビーム走査装置、この光ビーム走査装置を含む製品および回折光学素子の製造方法に関し、特に製造コストの低減および小型化が可能な光ビーム走査装置、これを含む製品および回折光学素子の製造方法に関する。
従来から、光ビーム走査装置は、レーザプリンタ、バーコードリーダまたはスキャナなどの製品に広く利用されている。しかしながら、このような光ビーム走査装置を含む製品については、近年、製造コストの低減や更なる小型化の要望が大きくなってきている。
たとえば、従来のレーザビーム走査装置においては、半導体レーザから出射されたレーザビームについてピンホールアパーチャを用いて最大径の規制が行なわれるとともに、半導体レーザから出射されたレーザビームをコリメータレンズで受け、垂直振動方向と水平振動方向の各々のビームウェスト位置を所望の位置にするために複数のシリンドリカルレンズやプリズムを配置する必要があった(特許文献1の段落[0004]参照)。
しかしながら、この従来のレーザビーム走査装置においては、半導体レーザの出射端にコリメータレンズの他に複数のシリンドリカルレンズやプリズムを設けた場合には部品数が多くなりすぎることなどによって、レーザビーム走査装置の製造コストが増加し、さらに小型化も困難であるという問題があった。
このような問題を解決することを目的として、特許文献1には、半導体レーザから出射されたレーザビームが収束レンズとピンホールアパーチャとによって整形され(特許文献1の段落[0009]参照)、整形後のレーザビームがポリゴンミラーなどを含むビーム走査手段に入射した後に照射対象物であるバーコードに照射するレーザビーム走査装置が開示されている(特許文献1の段落[0018]〜[0026]、図2参照)。
しかしながら、このレーザビーム走査装置においては、レーザビームの整形のために収束レンズとピンホールアパーチャとが用いられており、さらに収束レンズには収束レンズの傾き角度を変化させるための傾き角度制御手段が設けられている(特許文献1の段落[0008]、図1参照)。
したがって、このレーザビーム走査装置においても部品数によるレーザビーム走査装置の製造コストの低減が十分ではないという問題があった。また、このレーザビーム走査装置においては、上記の部品を組み合わせる必要があるため小型化も困難であるという問題があった。
そこで、収束レンズとピンホールアパーチャによってレーザビームを整形するのではなくて、レーザビームを回折によって整形するために回折光学素子を用いることが望まれる。
図7において、回折光学素子の作用の一例が模式的斜視図で図解されている。図7(a)に示された回折光学素子3に入射する光ビームL1は、図7(b)に示されているように円形断面を有し、その断面内においてガウシアン強度分布を有している(図7(b)において、走査線の高さが光強度に比例して示されている)。すなわち、光ビームL1は、その断面の中央部において最も高い強度を有し、周縁部に向かうにしたがってなだらかに強度が低下している。回折光学素子3を通過した光ビームL2はレンズ20によって所定の照射面30上に照射される。このとき、照射面30上に照射された光ビームL2は、図7(c)に示されているように、回折光学素子3の回折作用によって光ビームの断面形状が正方形に変換されるとともに、その断面内における強度分布が均一化されている(図7
(c)においても、走査線の高さが光強度に比例して示されている)。
ところで、回折光学素子としては、レリーフ型と屈折率変調型とが存在することが周知である。レリーフ型の回折光学素子は、たとえばフォトリソグラフィとエッチングを利用して石英系ガラス層を加工することによって形成され得る。すなわち、レリーフ型の回折光学素子における加工された石英系ガラス層は、相対的に厚い複数の領域と相対的に薄い複数の領域とを含んでいる。そして、それらの厚い領域を通過した光と薄い領域を通過した光との位相が互いに異なることによって、回折効果が生じる。
他方、屈折率変調型の回折光学素子は、たとえばGeドープされた石英系ガラス層の局所的領域の屈折率を紫外線照射で高めることによって作製され得る。すなわち、屈折率変調型回折光学素子におけるGeドープされた石英系ガラス層は、相対的に高い屈折率の複数領域と相対的に低い屈折率の複数領域とを含んでいる。そして、それらの高い屈折率領域を通過した光と低い屈折率領域を通過した光との位相が互いに異なることによって、回折効果が生じる。
特開平6−27398号公報
上記の屈折率変調型の回折光学素子は原理的には作製可能であるが、実用的な屈折率変調型の回折光学素子を得ることは困難である。なぜならば、たとえば石英系ガラスにエネルギビームを照射することによって得られる屈折率変化量はせいぜい0.01程度であって、効果的な回折格子層を形成することが困難だからである。
したがって、現在では、回折光学素子としてレリーフ型が利用されるのが一般的である。しかし、レリーフ型回折光学素子の作製に必要なフォトリソグラフィやエッチングはかなり複雑な加工工程であり、相当の時間と手間を要する。また、そのエッチング深さを精度よく制御することが容易でない。さらに、レリーフ型の回折光学素子においては、その表面に微細な凹凸が形成されているので、埃や汚れが付着しやすいという問題もある。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、製造コストの低減および小型化が可能な回折光学素子を用いた光ビーム走査装置とこれを含む製品とを提供することにある。また、本発明の目的は、この光ビーム走査装置に用いられる回折光学素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、光ビームを出射する光源と、光ビームを整形する回折光学素子と、光ビームの進行方向を変化させる光ビーム走査手段とを含む光ビーム走査装置であって、回折光学素子は、透光性基板と、透光性基板上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC(Diamond Like Carbon:ダイアモンド状カーボン)膜とを含むことを特徴とする光ビーム走査装置である。
また、本発明は、上記の光ビーム走査装置を含むことを特徴とするレーザプリンタである。
また、本発明は、上記の光ビーム走査装置を含むことを特徴とするスキャナである。
また、本発明は、上記の光ビーム走査装置を含むことを特徴とするバーコードリーダである。
さらに、本発明は、上記の回折光学素子の製造方法であって、透光性DLC膜における相対的に高屈折率の複数の領域がエネルギビームの照射によって形成されたことを特徴とする回折光学素子の製造方法である。
ここで、本発明の回折光学素子の製造方法においては、エネルギビームが光線、X線、電子ビームおよびイオンビームからなる群から選択された少なくとも1種からなることが好ましい。
本発明によれば、製造コストの低減および小型化が可能な回折光学素子を用いた光ビーム走査装置およびこれを含む製品を提供することができる。また、本発明によれば、この光ビーム走査装置に用いられる回折光学素子の製造方法も提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
まず、本発明をなすに際して、本発明者らは、透光性DLC膜にエネルギビームを照射することによってその屈折率を高めることができることを確認している。そのような透光性DLC膜は、たとえばシリコン基板、ガラス基板、その他の種々の透光性基板上にたとえばメタンなどの炭化水素ガスを原料ガスとして用いたプラズマCVD(化学気相堆積)法によって形成することができる。そのようなプラズマCVD法によって得られる透光性DLC膜は、通常は1.55程度の屈折率を有している。
透光性DLC膜の屈折率を高めるためのエネルギビームとしては、シンクロトロン放射(SR)光若しくは紫外(UV)光などの光線、X線、電子ビームまたはイオンビームなどを用いることができる。これらのエネルギビーム照射の中でもHeイオンのイオンビームの照射によって、透光性DLC膜の最大の屈折率変化量をΔn=0.65程度まで高め得ることを現状において確認できている。また、SR光の照射によっても、透光性DLC膜の最大の屈折率変化量をΔn=0.50程度まで現状において高めることができる。さらに、UV光の照射によっても、透光性DLC膜の最大の屈折率変化量をΔn=0.20程度まで現状において高めることができる。このように、透光性DLC膜のエネルギビーム照射による屈折率変化量は、従来の石英系ガラスへのUV光の照射による屈折率変化量(Δn=0.01以下程度)に比べて顕著に大きいことが分かる。
本発明者らはさらに透光性DLC膜を用いて作製される回折光学素子の回折効果のシミュレーションを行った。このシミュレーションには、ドイツ国のライトトランス社から入手可能な計算ソフトである「バーチャルラボ」が利用された。この計算ソフトを利用すれば、フーリエ変換を利用する繰り返し計算によって、回折格子パターンとその回折効果をシミュレーションすることができる。
図1は、バーチャルラボを用いて求められた屈折率変調型の回折光学素子の屈折率分布(回折格子パターン)を示す平面図である。この回折光学素子は厚さ4.43μmで作製されていると仮定されており、その回折格子パターンは4mm×4mmの正方形領域を示している。シミュレーションにおいて、この4mm×4mmの正方形領域は、800×800個の微小正方形領域(以下ピクセルと称す)に分割されて計算された。すなわち、1つのピクセルは5μm×5μmの正方形領域に設定された。
図1に示す回折格子パターンにおいて、黒い帯状領域は高屈折率領域を表し、白い帯状領域は低屈折率領域を表している。より具体的には、白い帯状領域は1.55の低い屈折率を有し、黒い帯状領域は1.725の高い屈折率を有している。すなわち、それらの領域の屈折率差はΔn=0.175である。このように屈折率が2段階に変化させられている場合には2レベルの回折光学素子と称され、同様に、屈折率が4段階に変化させられている場合には4レベルの回折光学素子と称される。そして、一般に多レベルの回折光学素子ほど、回折効率を高めることができる。
上記のように設定された図1に示す回折光学素子を用いて、光ビームの整形のシミュレーションが行われた。そのシミュレーションにおいて、回折光学素子への入射光として、波長630nmの赤色光ビームが用いられ、この赤色光ビームは円形断面においてガウシアン強度分布を有するものと仮定された。その結果、所定の照射面上において、0.5mm×0.25mmの矩形の照射領域が形成され、その照射領域内で均一な光強度が得られた。この場合に、その照射領域内の光強度の均一性における変動は5.8%以下であり、回折効率は37.6%であった。
なお、屈折率変調型の回折光学素子における回折効率は、その屈折率変調における屈折率差Δnが大きいほど高められ得ることが知られており、2レベルの回折光学素子では最大で40%まで高められ得ることが理論的に予想されている。また、上記のように、回折光学素子の屈折率変調レベル数を増大させることによって回折効率を高めるとができ、たとえば8レベルの回折光学素子によって95%の回折効率が理論的に予想されている。
図1に示されているような回折光学素子は、たとえば図2の模式的な断面図に図解されているような方法によって実際に製造することができる。
図2(a)において、たとえば石英ガラスからなる透光性基板(図示せず)上にプラズマCVD法によって約4μmの厚さに形成された透光性DLC膜32上に、たとえば約50nm以下の厚さのNi導電層42が周知のスパッタリング法またはEB(電子ビーム)蒸着法によって形成される。このNi導電層42上には図1中の黒い帯状領域を覆うようにレジストパターン43が形成される。そのようなレジストパターンは、たとえばステッパー露光を利用して形成することができる。レジストパターン43の開口部には、電気めっきによって厚さ約0.5μmの金マスク44が形成される。このような厚さの金マスクは、たとえばSR光のように短波長の高エネルギビームでも約99%を遮蔽することができる。
図2(b)において、レジストパターン43が除去されて、金マスク44が残される。そして、その金マスク44の開口部を通して、たとえばUV光のようなエネルギビーム45が透光性DLC膜32に照射される。その結果、エネルギビーム45に照射された帯状領域32aの屈折率が高められ、エネルギビーム45がマスクされた帯状領域32bは当初の透光性DLC膜の屈折率を維持している。より具体的には、KrFエキシマレーザを用いて波長248nmのUV光を1パルス当たり160mW/mm2の照射密度で100Hzのパルスで照射すれば、透光性DLC膜の屈折率を最大でΔn=0.20程度までの変化量で高めることができる。そして、図1に示されているような2レベルの回折光学素子が得られる。
なお、上記のようなマスクの作製とエネルギビーム照射とを繰り返すことによって、多レベルの回折光学素子が得られることは言うまでもなく、そのような多レベル化によって回折効率を高めることができる。また、透光性DLC膜の屈折率を高めるために照射されるエネルギビームとしては、SR光やUV光などの光線のほかに、上記のようにX線、電子ビームまたはイオンビームなどを用いることも可能である。
さらに、図1に示されているような回折光学素子の製造方法は、図2(a)および図2(b)に図解された方法に限られず、たとえば所定のパターンを有するマスクを別途に作製しておき、そのマスクを介してUV光のようなエネルギビームを透光性DLC膜に照射してもよいことは言うまでもない。このような方法では、そのマスクを繰り返して利用することができ、また、UV光はSR光に比べて遥かに簡便にかつ低コストで利用することができる。
図3に、本発明の光ビーム走査装置を用いた光ビームの照射が図解されている。本発明の光ビーム走査装置においては、光源2から出射された光ビームの整形手段として、透光性基板31とこの透光性基板31上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC膜32とからなる回折光学素子3を用いることに特徴がある。このように本発明においては、屈折率変調型の回折光学素子3のみを用いることによって光ビームの整形ができるため、光ビーム走査装置の製造コストを低減させることができ、さらに光ビーム走査装置の小型化も可能になる。
図3に示す光ビーム走査装置においては、このようにして製造された回折光学素子3を含む光ビームを出射する光源2から出射された光ビームが回折光学素子3によって整形させられる。そして、回折光学素子3によって整形させられた光ビームは、一定速度で回転運動をしているポリゴンミラー4に入射し、ポリゴンミラー4によってその進行方向を変化させられる。この進行方向を変化させられた光ビームが照射対象物5に照射される。ここで、光源2としては、たとえば半導体レーザなどのレーザ装置、発光ダイオードまたは超高圧水銀ランプ、キセノンランプ若しくはハライドランプなどのランプが用いられる。
また、図4に示すように、本発明においては、上記の屈折率変調型の回折光学素子3をポリゴンミラー4の後に配置することもできる。この場合には、光源2から出射された光ビームがポリゴンミラー4によってその進行方向を変化させられた後に回折光学素子3に入射する。そして、この回折光学素子3によって整形させられた光ビームが照射対象物5に照射される。
図5に、上記の光ビーム走査装置を用いた本発明におけるレーザプリンタの一部の構成の好ましい一例を示す。ここで、半導体レーザからなる光源2から出射されたレーザビームは、透光性基板31とこの透光性基板31上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC膜32とからなる屈折率変調型の回折光学素子3によって整形された後にポリゴンミラー4に入射する。そして、ポリゴンミラー4によって進行方向を変化させられたレーザビームは球面レンズ6およびトロイダルレンズ7によって整形させられた後に感光ドラム8に照射される。このように本発明におけるレーザプリンタにおいては、多数の部品を用いることなく回折光学素子3のみによってレーザビームが整形され得る。
なお、多角柱の側面をミラーとするポリゴンミラー4の一つの側面によって反射されるレーザビームは、一定速度で感光ドラム8上を走査し、感光ドラム8上に横一列分の像が形成される。この像の形成が高速で連続して行なわれることによって感光ドラム8上に2次元の画像が描画される。その後は、感光ドラム8上に描画された2次元の画像にしたがって感光ドラム8上にトナーが付着され、これが用紙に転写されることによって画像の印刷が行なわれる。
なお、本発明においては、図5に示す球面レンズ6およびトロイダルレンズ7の代わりに上記の屈折率変調型の回折光学素子3を用いることもできる。この場合には、更なる部品数の減少が可能となる。ここで、ポリゴンミラー4によって進行方向を変化させられたレーザビームは回折光学素子3によって整形させられた後に感光ドラム8に照射されることになる。
図6に、本発明におけるスキャナの一部の構成の好ましい一例を示す。このスキャナにおいては、光源2としての半導体レーザから出射されたレーザビームは、屈折率変調型の回折光学素子3によって整形させられた後にポリゴンミラー4に入射する。次いで、ポリゴンミラー4によって進行方向を変化させられたレーザビームは画像が印刷された原稿10に照射される。そして、レーザビームは原稿10において反射し、反射したレーザビームの強弱がラインスキャナなどの検出器11によって検出され電気信号に変換される。このように本発明におけるスキャナにおいても、多数の部品を用いることなく回折光学素子3のみによってレーザビームが整形され得る。なお、図6に示す原稿10をバーコードに置き換えた場合には、このスキャナはバーコードリーダとなる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、透光性基板とこの透光性基板上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC膜とからなる屈折率変調型の回折光学素子によって光ビームの整形が可能となる。したがって、この屈折率変調型の回折光学素子を用いることによって部品数の減少による光ビーム走査装置の製造コストを低減させることが可能になるだけでなく、光ビーム走査装置の小型化も可能になる。
本発明による屈折率変調型の回折光学素子における高屈折率領域と低屈折率領域の分布状況の一例を示す平面図である。 本発明における屈折率変調型の回折光学素子を製造する方法の一例を図解する模式的な断面図である。 本発明の光ビーム走査装置を用いた光ビームの照射を図解した模式図である。 本発明の光ビーム走査装置を用いた光ビームの照射を図解する他の一例の模式図である。 本発明におけるレーザプリンタの一部の構成の好ましい一例を示す模式図である。 本発明におけるスキャナの一部の構成の好ましい一例を示す模式図である。 回折光学素子の作用のシミュレーションを図解する模式的な斜視図である。
符号の説明
2 光源、3 回折光学素子、4 ポリゴンミラー、5 照射対象物、6 球面レンズ、7 トロイダルレンズ、8 感光ドラム、10 原稿、11 検出器、20 レンズ、30 照射面、31 透光性基板、32 透光性DLC膜、32a,32b 帯状領域、42 Ni導電層、43 レジストパターン、44 金マスク、45 エネルギビーム。

Claims (6)

  1. 光ビームを出射する光源と、前記光ビームを整形する回折光学素子と、前記光ビームの進行方向を変化させる光ビーム走査手段と、を含む光ビーム走査装置であって、前記回折光学素子は、透光性基板と、前記透光性基板上に形成された相対的に高屈折率の複数の領域と相対的に低屈折率の複数の領域とを含む透光性DLC膜と、を含むことを特徴とする、光ビーム走査装置。
  2. 請求項1に記載の光ビーム走査装置を含むことを特徴とする、レーザプリンタ。
  3. 請求項1に記載の光ビーム走査装置を含むことを特徴とする、スキャナ。
  4. 請求項1に記載の光ビーム走査装置を含むことを特徴とする、バーコードリーダ。
  5. 請求項1に記載の回折光学素子の製造方法であって、前記透光性DLC膜における前記相対的に高屈折率の複数の領域がエネルギビームの照射によって形成されたことを特徴とする、回折光学素子の製造方法。
  6. 前記エネルギビームが光線、X線、電子ビームおよびイオンビームからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項5に記載の回折光学素子の製造方法。
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