JP2019202326A - レーザー加工装置 - Google Patents

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【課題】回折素子を有するレーザー加工装置において、回折素子によって生成した回折像が所望の光強度分布となるようにする。【解決手段】光源からの入射光を入力し、結像面において所望の光強度分布を有する回折像を形成する回折光を出力する回折素子を有するレーザー加工装置において、前記回折光の光強度を所望の時間内で平均化する第1の手段を備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザー加工装置に関し、より詳細には、加工に適したレーザー光の光強度分布を生成するための回折素子を有するレーザー加工装置に関する。
現在、レーザー光を用いた加工技術は、3Dプリンター、レーザーマーカーといった数百W程度のレーザー光を用いる加工から、金属板の切断、溶接などの数十kWオーダーのレーザー光を用いる重工業分野の加工まで、様々な加工技術が知られている。レーザー加工では、レンズ、プリズムによってレーザー光を偏向し、レンズまたはプリズムを機械的に上下左右に移動させて、あるいは回転させて、対象物の加工を行う。
一方、構造物の表面の汚れをレーザー光によって溶かし、ガスを噴射して汚れを取り除くガウジングと呼ばれる加工、構造物の補強のためにレーザー光を照射して溶かし、そこに補強材料粉末等を噴射させて固化する肉盛りと呼ばれる溶接加工などの技術への適用も期待されている。このような加工を行う場合、例えば、光源から出射される平面波を回折素子によって所望の光強度分布の回折像を有するレーザー光に変換して、対象物を加工する場合がある。一例として、光強度分布がガウス分布の光をトップハット型の光強度分布の光に変換する回折素子などが考えられる。
特開2010−085196号公報 特開2014−026229号公報
金子卓他、「可変焦点レンズを用いた長焦点深度視覚機構」、デンソーテクニカルレビュー、Vol.3, No.1, p.52-58, 1998 (例えば、非特許文献1参照)。
図1に、従来の回折素子により生成される光の光強度分布を示す。図1(a)は、回折素子により生成された光の結像面における回折像であって、面内の任意のx軸方向の所望の光強度分布である。図1(b)は回折素子により生成された実際の光強度分布である。生成した回折像の光強度分布を見ると、加工に必要な光強度の平坦部分(加工域)に強度ムラがあったり、加工域と消光域との境界部分の傾斜が大きく(なまる)なっている。これに起因して、切削加工の精度が劣化したり、ガウジング、肉盛りの加工において、所望の品質が得られないという問題があった。
本発明の目的は、回折素子によって生成した回折像において、所望の光強度分布を得ることができる回折素子を有するレーザー加工装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、一実施態様は、光源からの入射光を入力し、結像面において所望の光強度分布を有する回折像を形成する回折光を出力する回折素子を有するレーザー加工装置において、前記回折光の光強度を所望の時間内で平均化する第1の手段を備えたことを特徴とする。
前記第1の手段は、前記回折素子を、回転振動または前後振動させたり、前記入射光が前記回折素子に入射する入射角を変化させたり、前記回折光の前記結像面までの焦点距離を変化させることができる。
本発明によれば、回折光の光強度を所望の時間内で平均化することにより、所望の光強度分布を得ることが可能となる。
従来の回折素子により生成される光の光強度分布を示す図である。 反射型回折素子をレーザー加工に使用する場合の模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。 結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す図である。 第1の実施形態において透過型回折素子を使用する場合の方法を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。 第2の実施形態において透過型回折素子を使用する場合の方法を示す図である。 本発明の第3の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。 本発明の第4の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。 結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す図である。 可変焦点レンズを説明するための図である。 第4の実施形態において透過型回折素子を使用する場合の方法を示す図である。 本発明の第5の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。 結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す図である。 本発明の第6の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図2は、反射型回折素子をレーザー加工に使用する場合の模式図である。光源1から出力された入射光2は、波面が進行方向(z軸)に対して垂直な直線である平面波であり、その強度はガウス分布になっている。回折素子3により反射された入射光2は、回折光4となって、結像面5において所望の光強度分布を有する回折像6を形成し、対象物の加工を行う。図2(b)は、回折像6の任意のz軸方向の所望の光強度分布である。図2(c)は、結像面5におる回折像6の形状、すなわち回折光4のビーム形状である。
(第1の実施形態)
図3に、本発明の第1の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。光源から出力された入射光2は、光強度分布はガウス分布であり(図3(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図3(b))。
図4に、結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す。本実施形態の加工方法を適用する前には、図4(a)に示すように、結像面5において加工に必要な光強度の平坦部分(加工域)は、x軸方向の長さがw1であり、平坦部分の光強度が揺らいでいる。
そこで、回折素子3を、入射光の光軸に対して垂直なx軸またはy軸、またはその両方を軸として所定の周波数で回転振動させることにより、光強度の最大値の揺らぎを平均化する。その結果、図4(b)に示すように、x軸方向の長さw2にわたって、平坦な光強度を有する所望の光強度分布を得ることができる。すなわち、図3(d)に示すように、回折像6の任意のz軸方向に所望の光強度分布となり、図3(e)に示すように、結像面5におる回折像6の形状は方形になる。
なお、回折光の光強度を平均化するために、回折素子3を回転振動させずに、回折光の光軸に対して垂直なz軸上またはy軸上において所定の周波数で前後振動させることによっても、同等の効果を奏することができる。
図5に、透過型回折素子をレーザー加工に使用する場合の加工方法を示す。光源から出力された入射光12は、光強度分布はガウス分布であり(図5(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図5(b))。同様にして、透過型回折素子13を用いる場合も、入射光の光軸に対して垂直なx軸またはy軸、またはその両方を軸として所定の周波数で回転振動させる。その結果、図5(d)に示すように、回折像16の任意のx軸方向に所望の光強度分布となり、図5(e)に示すように、結像面15におる回折像16の形状は方形になる。
なお、回折光の光強度を平均化するために、回折素子13を回転振動させずに、回折光の光軸に対して垂直なx軸上またはy軸上において所定の周波数で前後振動させることにより、同等の効果を奏することもできる。
(第2の実施形態)
図6に、本発明の第2の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。第2の実施形態では、回折素子23に振動を与えずに、音響光学素子または電気光学素子を用いて入射光を偏向させ、回折素子23への入射角を変化させる。光源から出力された入射光22は、光強度分布はガウス分布であり(図6(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図6(b))。
回折素子に振動を与える方法であっても、回折素子への入射光の入射角を変化させる方法であっても、加工対象物の熱伝導率によっては、レーザー光の照射時間が長くなることにより、回折像の周辺にも影響を及ぼし、目的とする加工精度が達成できない場合がある。このような場合には、光の偏向を高速に行うことが重要となる。
そこで、光源から出力された入射光22を、ニオブ酸タンタル酸カリウム(以下、KTNという)を用いた光偏向器27(例えば、特許文献1参照)により偏向させる。KTN光偏向器は、数百kHzオーダーの周波数で光偏向が可能であり、レーザー光出力が数kW以上でも十分な耐性を有しているので、高出力で高速動作が必要とされる加工に適している。
その結果、図6(d)に示すように、回折像26の任意のz軸方向に所望の光強度分布となり、図6(e)に示すように、結像面25におる回折像26の形状は方形になる。なお、図4(b)に示した所望の光強度分布を得ることができるように、目的に応じて、回折素子23を、z軸上またはy軸上において所定の周波数による前後振動、回転振動させてもよい。
図7に、第2の実施形態において透過型回折素子を使用する場合の方法を示す。光源から出力された入射光32は、光強度分布はガウス分布であり(図7(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図7(b))。入射光32を光偏向器37に透過させて、高速で偏向させて、回折素子33を透過させることにより、図7(d)に示すように、回折像36の任意のx軸方向に所望の光強度分布となり、図7(e)に示すように、結像面35におる回折像36の形状は方形になる。なお、回折素子33を、x軸上またはy軸上において所定の周波数で前後振動させてもよい。
(第3の実施形態)
図8に、本発明の第3の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。第3の実施形態においても、回折素子43に振動を与えずに、ポリゴンミラー、ガルバノミラーなどの角度可変ミラー47を用いて入射光を偏向させ、回折素子への入射角を変化させる。光源から出力された入射光42は、光強度分布はガウス分布であり(図8(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図8(b))。
入射光42を角度可変ミラー47で反射させ、回折素子43に入射する角度を変化させることにより、図8(d)に示すように、回折像46の任意のz軸方向に所望の光強度分布となり、図8(e)に示すように、結像面45におる回折像46の形状は方形になる。また、回折素子43に振動を加える方法を併用することもできる。
(第4の実施形態)
図9に、本発明の第4の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。光源から出力された入射光52は、光強度分布はガウス分布であり(図9(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図9(b))。
図10に、結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す。本実施形態の加工方法を適用する前には、図10(a)に示すように、結像面55において加工に必要な光強度の平坦部分(加工域)の値は揺らいでおり、光強度の平均値はh1である。
そこで、焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズ57を、回折素子53と結像面55との間に設置して、焦点深度を変化させて、光強度の最大値の揺らぎを平均化する。その結果、図10(b)に示すように、光強度の最大値がh2の平坦部分を有する所望の光強度分布を得ることができる。すなわち、図9(d)に示すように、回折像56の任意のz軸方向に所望の光強度分布となり、図9(e)に示すように、結像面55におる回折像56の形状は方形になる。
なお、可変焦点レンズは、加工対象物上の結像面と回折素子との間に設置してもよいし、光源と回折素子との間に設置してもよい。
可変焦点レンズ57,67は、図11に示すように、焦点距離を変化させることができるレンズの総称である。上述した電気光学素子であるKTNを用いた可変焦点レンズ(例えば、特許文献1参照)、液体と圧電素子により構成された可変焦点レンズ(例えば、非特許文献1、特許文献2参照)が知られている。上述したように、KTN可変焦点レンズは、レーザー光出力が数kW以上でも十分な耐性を有し、数百kHzオーダーの周波数で焦点を可変することができ、高出力で高速動作が必要とされる加工に適している。
図12に、第4の実施形態において透過型回折素子を使用する場合の方法を示す。光源から出力された入射光62は、光強度分布はガウス分布であり(図12(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図12(b))。回折素子63を透過した回折光64を可変焦点レンズ67に透過させて、高速で焦点距離を変化させることにより、図12(d)に示すように、回折像66の任意のx軸方向に所望の光強度分布となり、図12(e)に示すように、結像面65におる回折像66の形状は方形になる。
また、実際の光強度分布の最大値が所望の値より小さい場合、例えば、回折素子と加工対象物との距離が回折素子からの結像距離と異なっている場合、可変焦点レンズによって結像位置を補正することができる。なお、第1の実施形態の図3に示した構成ではx軸上で、図5に示した構成ではz軸上で、回折素子を振動させることにより、可変焦点レンズを用いた構成と同様の効果が得ることできる。さらに、回折素子の曲率を高速で変化させて、結像位置を変化させることによっても、同様の効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
図13に、本発明の第5の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。光源から出力された入射光72は、光強度分布はガウス分布であり(図13(a))、xy平面でのビーム形状は円形になっている(図13(b))。
図14に、結像面における実際の光強度分布と本実施形態の加工方法による光強度分布とを示す。本実施形態の加工方法を適用する前には、図14(a)に示すように、結像面75において加工に必要な光強度の平坦部分(加工域)は、x軸方向の長さがw1であり、平坦部分の光強度は揺らいでいる。平坦部分の光強度の平均値はh1である。
そこで、光源から出力された入射光72を、光偏向器77により偏向させるともに、可変焦点レンズ78を、回折素子73と結像面75との間に設置して、所望の光強度分布を得るとともに、焦点深度を変化させて、光強度の最大値の揺らぎを平均化する。
その結果、図14(b)に示すように、x軸方向の長さw2にわたって、光強度の最大値がh2の平坦な光強度を有する所望の光強度分布を得ることができる。すなわち、図13(d)に示すように、回折像76の任意のz軸方向に所望の光強度分布となり、図13(e)に示すように、結像面75におる回折像76の形状は方形になる。また、回折素子43に振動を加える方法を併用することもできる。
(第6の実施形態)
図15に、本発明の第6の実施形態にかかるレーザー加工の方法を示す。光源81から出力された入射光82は、波面が進行方向(z軸)に対して垂直な直線である平面波であり、その強度はガウス分布になっている。回折素子83により反射された入射光82は、回折光84となって、結像面85において所望の光強度分布を有する回折像86を形成し、対象物の加工を行う。図15(b)は、回折像86の任意のz軸方向の所望の光強度分布である。図15(c)は、結像面85におる回折像86の形状、すなわち回折光84のビーム形状である。
数kWオーダーのレーザー光を用いる加工においては、回折素子を構成する基板材料、表面の反射膜によっては、入射光のエネルギーの一部を吸収することにより、回折素子が加熱されて、反りが発生したり、破損する可能性が考えられる。
そこで、図15に示したように、回折素子83の裏面に冷却機構87を設置した構造が効果的である。冷却効率を考えると、裏面全体の冷却が可能な反射型回折素子が透過型回折素子と比較して好適である。この構成においても、回転振動や前後振動、光偏向器、可変焦点レンズあるいは回折素子の曲率を変化させる機能のいずれか、または複数の機能を併用することにより、所望の光強度分布を実現することができる。
第1の実施形態の図5に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子13で生成された回折光14の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、回折素子13をy軸を回転軸として、周波数100Hzで回転振動させることにより、所望の光強度分布を得た。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて、金属板表面全域にわたるガウジングを行い、1時間でガウジングが終了した。
第1の実施形態の図5に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子13で生成された回折光14の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=0.8×W2であり、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、回折素子13をy軸方向に周波数100Hzで前後振動させることにより、所望の光強度分布を得た。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて、金属板表面全域にわたるガウジングを行い、1時間でガウジングが終了した。
第1の実施形態の図3に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子3で生成された回折光4の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、回折素子3をy軸を回転軸として、周波数100Hzで回転振動させることにより、所望の光強度分布を得た。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて、金属板表面全域にわたるガウジングを行い、1時間でガウジングが終了した。
第1の実施形態の図3に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子3で生成された回折光4の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=0.8×W2であり、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、回折素子3をz軸方向に周波数100Hzで前後振動させることにより、所望の光強度分布を得た。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて、金属板表面全域にわたるガウジングを行い、1時間でガウジングが終了した。
第2の実施形態の図7に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子33で生成された回折光34の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、KTN光偏向器37によって回折素子33への光入射角を100kHzで変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
実際の光強度分布から所望の光強度分布を得るために、回折素子を振動させるのに必要な周波数は100Hzであった。従って、レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングに要する時間は、KTN光偏向器37を使用したことにより、実施例1〜4と比較して1000分の1となり、3.6秒でガウジングが終了した。また、KTN光偏向器37には、高出力レーザーに起因する損傷は確認されなかった。
第2の実施形態の図6に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子23で生成された回折光24の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、KTN光偏向器27によって回折素子23への光入射角を100kHzで変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
実際の光強度分布から所望の光強度分布を得るために、回折素子を振動させるのに必要な周波数は100Hzであった。従って、レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングに要する時間は、KTN光偏向器27を使用したことにより、実施例1〜4と比較して1000分の1となり、3.6秒でガウジングが終了した。また、KTN光偏向器27には、高出力レーザーに起因する損傷は確認されなかった。
第3の実施形態の図8に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図4(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子43で生成された回折光44の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、角度可変ミラー(ガルバノミラー)47によって回折素子43への光入射角を1kHzで変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
実際の光強度分布から所望の光強度分布を得るために、回折素子を振動させるのに必要な周波数は100Hzであった。従って、レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングに要する時間は、角度可変ミラー47を使用したことにより、実施例1〜4と比較して10分の1となり、360秒でガウジングが終了した。
第4の実施形態の図12に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図10(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。金属板表面の凹凸は、±0.5mmの高低差があった。回折素子63で生成された回折光64の光強度分布を計測したところ、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、液晶式の可変焦点レンズ67によって結像距離を調整し、焦点深度を変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
このとき金属板上での各位置において、結像距離の補正と焦点深度変化によって所望の光強度分布を得るのに要する時間は1秒であった。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングを行い、3時間でガウジングが終了した。
第4の実施形態の図9に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図10(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。金属板表面の凹凸は、±0.5mmの高低差があった。回折素子53で生成された回折光54の光強度分布を計測したところ、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、液晶式の可変焦点レンズ57によって結像距離を調整し、焦点深度を変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
このとき金属板上での各位置において、結像距離の補正と焦点深度変化によって所望の光強度分布を得るのに要する時間は1秒であった。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングを行い、3時間でガウジングが終了した。
第4の実施形態の図12に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図10(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。金属板表面の凹凸は、±0.5mmの高低差があった。回折素子63で生成された回折光64の光強度分布を計測したところ、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、KTN可変焦点レンズ67によって結像距離を調整し、焦点深度を変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
このとき金属板上での各位置において、結像距離の補正と焦点深度変化によって所望の光強度分布を得るのに要する時間は0.001秒であった。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングを行い、10.8秒でガウジングが終了した。また、KTN可変焦点レンズ67には、高出力レーザーに起因する損傷は確認されなかった。
第4の実施形態の図9に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図10(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。金属板表面の凹凸は、±0.5mmの高低差があった。回折素子53で生成された回折光54の光強度分布を計測したところ、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。そこで、KTN可変焦点レンズ57によって結像距離を調整し、焦点深度を変化させることにより、所望の光強度分布を得た。
このとき金属板上での各位置において、結像距離の補正と焦点深度変化によって所望の光強度分布を得るのに要する時間は0.001秒であった。レーザー加工装置の加工ヘッドを移動させて金属板表面全域にわたるガウジングを行い、10.8秒でガウジングが終了した。また、KTN可変焦点レンズ57には、高出力レーザーに起因する損傷は確認されなかった。
第5の実施形態の図13に示した構成を、金属加工用のレーザー加工装置の加工ヘッドに用いた。レーザーの出力は10kWである。所望の光強度分布は、図10(b)に示したトップハット型であり、平坦部分(加工域)の幅W2=10mm、光強度の最大値はh2=7〜8kWである。
この加工ヘッドを用いて、長さ1m、幅1mの金属板表面のガウジングを行う。回折素子73で生成された回折光74の光強度分布を計測したところ、加工域の幅W1=9mm、光強度h1は、h2に対して±5%の揺らぎがあった。また、金属板表面の凹凸は、±0.5mmの高低差があった。そこで、KTN光偏向器77とKTN可変焦点レンズ78を用いて所望の光強度分布を得ることにより、金属板表面全域にわたるガウジングを10.8秒で終了した。なお、KTN光偏向器77及びKTN可変焦点レンズ78には、高出力レーザーに起因する損傷は確認されなかった。
1,81 光源
2,12,22,32,42,52,62,72,82 入射光
3,13,23,33,43,53,63,73,83 回折素子
4,14,24,34,44,54,64,74,84 回折光
5,15,25,35,45,55,65,75,85 結像面
6,16,26,36,46,56,66,76,86 回折像
27,37,77 光偏向器
47 角度可変ミラー
57,67,78 可変焦点レンズ
87 冷却機構

Claims (10)

  1. 光源からの入射光を入力し、結像面において所望の光強度分布を有する回折像を形成する回折光を出力する回折素子を有するレーザー加工装置において、
    前記回折光の光強度を所望の時間内で平均化する第1の手段
    を備えたことを特徴とするレーザー加工装置。
  2. 前記第1の手段は、前記回折素子を、前記入射光の光軸に対して垂直な軸の少なくとも1つを中心に回転振動させることを特徴とする請求項1に記載のレーザー加工装置。
  3. 前記第1の手段は、前記回折素子を、前記回折光の光軸に対して垂直な軸の少なくとも1つの軸上において前後振動させることを特徴とする請求項1に記載のレーザー加工装置。
  4. 前記第1の手段は、前記入射光が前記回折素子に入射する入射角を変化させる第2の手段を含むことを特徴とする請求項1,2または3に記載のレーザー加工装置。
  5. 前記第2の手段は、光偏向器であることを特徴とする請求項4に記載のレーザー加工装置。
  6. 前記第2の手段は、角度可変ミラーであることを特徴とする請求項4に記載のレーザー加工装置。
  7. 前記第1の手段は、前記回折光の前記結像面までの焦点距離を変化させる第3の手段を含むことを特徴とする請求項1,2または3に記載のレーザー加工装置。
  8. 前記第3の手段は、可変焦点レンズであることを特徴とする請求項7に記載のレーザー加工装置。
  9. 前記第1の手段は、前記入射光が前記回折素子に入射する入射角を変化させる第2の手段と、前記回折光の前記結像面までの焦点距離を変化させる第3の手段とを含むことを特徴とする請求項1,2または3に記載のレーザー加工装置。
  10. 前記回折素子は、冷却機構を含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のレーザー加工装置。
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