JP2001166109A - 短周期的構造を持つ曲面の形成方法および光学素子 - Google Patents

短周期的構造を持つ曲面の形成方法および光学素子

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JP2001166109A
JP2001166109A JP35155499A JP35155499A JP2001166109A JP 2001166109 A JP2001166109 A JP 2001166109A JP 35155499 A JP35155499 A JP 35155499A JP 35155499 A JP35155499 A JP 35155499A JP 2001166109 A JP2001166109 A JP 2001166109A
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curved surface
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mask
exposure
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Kazuhiro Umeki
和博 梅木
Noritaka Omori
憲孝 大森
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Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小径のフレネルレンズやマイクロプリズムアレ
イのような短周期的構造を持つ曲面を形成する方法を実
現する。 【解決手段】基板10上にレジスト層12を形成し、こ
のレジスト層に対して、マスクにより強度分布を発生さ
せた光束で露光を行い、形成すべき曲面に応じた面形状
をレジスト層に形成し、形成された上記面形状を出発形
状として、レジスト層12と基板10とに対して異方性
のドライエッチングを行い、レジスト層の上記面形状を
基板に転写する曲面形状の形成方法において、基板10
に形成する曲面形状を、短周期的構造を持つ曲面とし、
マスクにおける光透過率分布と露光条件とにより、レジ
スト層表面上に、上記曲面形状に応じた露光光束の強度
分布を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、短周期的構造を
持つ曲面の形成方法および光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】フレネルレンズは、従来から「プラスチ
ック材料の型成形により製造された大レンズ径の拡大レ
ンズ」が市販されている。しかし、フレネルレンズの径
が数mm〜10数mm程度と小さくなり、しかも高度な
光学性能を必要とされる場合、レンズ面の周期的構造も
短周期化し、このようなフレネルレンズをプラスチック
材料の型成形で製造するのは必ずしも容易ではないし、
周期的構造が短周期であるため、型自体の作製も容易で
はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の如
き小径のフレネルレンズやマイクロプリズムアレイのよ
うな短周期的構造を持つ曲面を形成する方法およびこの
方法により光学的曲面を形成された光学素子の実現を課
題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の「短周期的構
造を持つ曲面の形成方法」は、基板上にレジスト層を形
成し、このレジスト層に対して、「マスクにより強度分
布を発生させた光束」で露光を行い、「形成すべき曲面
に応じた面形状」をレジスト層に形成し、形成された上
記面形状を出発形状として、レジスト層と基板とに対し
て異方性のドライエッチングを行い、レジスト層の面形
状を基板に転写する曲面形状の形成方法であって、以下
の点を特徴とする(請求項1)。即ち、基板に形成する
曲面形状を「短周期的構造を持つ曲面」とし、マスクに
おける光透過率分布と露光条件とにより、レジスト層表
面上に「上記曲面形状に応じた露光光束の強度分布」を
形成する。上記短周期的構造を持つ曲面は、前述した小
径のフレネルレンズ面やマイクロプリズムアレイのプリ
ズム面等である。レジスト層の露光は、マスクとして
「微小な光透過部を配列してなり、個々の光透過部の面
積が、所定の光透過率分布をなすように設定されたも
の」を用い、マスクを用いる露光をレジスト層に対して
「デフォーカス状態」で行い、レジスト層に形成すべき
面形状に応じた連続的な光強度分布をレジスト層表面上
に実現して行うこともできるし(請求項2)、マスクと
して「透明基板に、膜厚が段階的に変化する膜を金属お
よび/または金属酸化物で形成してなり、膜の厚さの変
化が所定の光透過率分布をなすように設定されたもの」
を用い、マスクを用いる露光をレジスト層に対して「デ
フォーカス状態」で行い、レジスト層に形成すべき面形
状に応じた連続的な光強度分布を、レジスト層表面上に
実現して行うこともできる(請求項3)。
【0005】上記請求項1または2または3記載の曲面
の形成方法においては「レジスト層の材料、露光量、デ
フォーカス量、現像時間、現像温度、ベーク時間の1以
上」を、パラメータとして変化させることにより、レジ
スト層に形成される面形状を変化させるようにすること
ができる(請求項4)。上記「ベーク時間」は、プリベ
ーク時間、ポストベーク時間、ポストエクスポジャーベ
ーク時間等である。請求項1〜4の任意の1に記載の曲
面の形成方法において、異方性のドライエッチングを
「選択比:1」で行うこともできるし(請求項5)、
「1以外の選択比」で行うこともでき(請求項6)、あ
るいは、異方性のドライエッチング中に「選択比を変化
させる」こともできる(請求項7)。マスクをデフォー
カス状態にして露光を行うには、マスクをレジスト層表
面に密着させず、マスクとレジスト層表面との間に間隙
を隔し、この間隙部で光が拡散するようにしてもよい
し、ステッパ装置を用いる場合であれば、マスクの像に
対してレジスト層表面を意図的にずらしてフォーカス状
態を実現すればよい。この発明の光学素子は、上記請求
項1〜7の任意の1に記載の曲面形成方法により「光学
的曲面」を形成された光学素子である。光学的曲面とし
ては反射面や屈折面を挙げることができる。勿論、形成
された光学的曲面は「フレネルレンズ面」であることが
できる(請求項9)。また、光学的曲面をマイクロプリ
ズム面のアレイ配列とした「マイクロプリズムアレイ」
を光学素子として実現することができる(請求項1
0)。なお、基板として金属基板を用い、上記方法で短
周期的構造を持つ曲面を金属基板に形成すれば、この金
属基板を「金型」として利用できる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、短周期的構造を持つ曲面
の形成方法の実施の1形態として、レンズ径が13mm
程度のフレネルレンズを形成する場合を示している。図
1(a)は、合成石英ガラスの平行平板である基板10
上に、ポジ型のレジスト材料によるレジスト層12を形
成した状態を示している。レジスト層12に対し、図1
(b)に示すような光強度分布をもった露光光束Lで露
光を行い、現像・リンスを行うと、図1(c)に示すよ
うな「形成すべき曲面に応じた面形状」がレジスト層1
2に形成される。露光光束Lの光強度分布は、マスクに
より発生される。この曲面形状を出発形状として、レジ
スト層12と基板10に対して異方性のドライエッチン
グを行うと、図1(d)に示すように、レジスト層の表
面形状としての曲面形状を、基板10の表面形状として
転写することができる。出発形状であるレジスト層12
の曲面形状の高低差:hと、基板10の表面形状として
転写された曲面の高低差:h’との関係は、異方性のド
ライエッチングの選択比により定まる。選択比が1であ
るときはh’=hであり、選択比が1より大であるか小
であるかに応じて、h’>hまたはh’<hとなる。図
1(d)に示すように、基板10に形成される曲面はフ
レネルレンズ面で、「短周期的構造」を持つ(図はフレ
ネルレンズ面の光軸近傍の一部のみを示している)。こ
のような「短周期的構造を持つ曲面」を得るために、図
1(b)に示す如き露光光束Lの光強度分布を形成す
る。露光光束Lの光強度分布は、マスクにおける光強度
分布と露光条件とにより発生させる。図2は、このよう
なマスクの1例を説明するための図である。図2(a)
は、マスクの一部を説明図的に示している。このマスク
は、平行平板ガラス等の薄い透明基板に遮光膜を金属蒸
着膜等で形成し、この遮光膜に微小な光透過部(フォト
リソグラフィを利用したパターニングで形成する)を配
列してなり、個々の光透過部の面積が「所定の光透過率
分布をなすように設定された」ものである。
【0007】図2(a)において、破線で仕切られた部
分は「1辺が4μm程度の大きさの正方形領域」であ
り、各領域に、例えば矩形形状の微小な光透過部APが
形成されている。光透過部APを透過する光量は光透過
部の面積に比例するので、例えば、矩形形状の光透過部
APの2次元的な配列において、光透過部APの面積を
「2次元的に変化させて配列する」ことにより、透過光
量の2次元的な分布を形成することができる。図2
(a)に示すのは、図1(b)に示すような光強度分布
を形成するためのマスクにおける「1辺が4μm程度の
大きさの正方形領域」の配列における1列の部分を例示
している。このようなマスクをステッパ装置にセット
し、図2(c)に示すように、セットされたマスクMに
光束FXを照射し、レンズLZによりマスクMの像(正
確には、光透過部APの2次元的配列の像)IMを結像
させると、図2(a)に示すような光透過部APの配列
に応じて、像IMの部分では、図2(b−1)に示すよ
うな光強度分布が得られる。図2(c)に示すように、
像IMの位置から距離:d(デフォーカス量という)だ
け離れた位置では、デフォーカス量:dによる「デフォ
ーカス効果」により、像IMがぼやける。デフォーカス
量:dが小さいと像IMの「ぼけ」も小さく、光強度分
布は図2(b−2)の如きものとなり、図2(b−1)
における光強度分布に応じた凹凸が残っている。デフォ
ーカス量:dがさらに大きくなるとデフォーカス効果も
大きくなり、光強度分布は図2(b−3)に示すように
滑らかに連続した変化となる。このような光強度分布
を、図1(b)に示すような露光光束の光強度分布とし
て利用するのである。実際には、所定のデフォーカス
量:dを予め定め、デフォーカス量:dに応じて図2
(b−3)に示すような「所望の光強度分布」が得られ
るように、マスクMにおける光透過部APの大きさの分
布を設計するのである。露光に使用される光強度分布
は、曲面形成のプロセスとレジスト層の感度特性を予め
特定し、それに応じてレジスト層に所望の出発形状を実
現できるように定める。図2(c)に示した露光方式は
ステッパ装置を用いる方式である。この方式では、マス
クにおける光透過部APの配列は、ステッパ装置により
縮小像として結像された状態で露光に供されるので、マ
スクにおける光透過部APの配列は、実際の露光状態に
おけるよりも大きくてよく、マスクの製造が容易であ
る。
【0008】図3は別の露光方式を示している。この露
光方式は所謂「アライメント露光」と呼ばれるものであ
る。マスクmは、レジスト層12の表面から、アライメ
ント量:Dだけ離して配備される。マスクmの上方には
拡散板DFが配備され、この拡散板に光束FXが照射さ
れる。照射された光は拡散板DFにより拡散光となって
マスクmを照射する。マスクmには、図2(a)に即し
て説明したような光透過部APの配列が形成されている
が、マスクmとレジスト層12との間のアライメント
量:Dの間隙により「デフォーカス」され、レジスト層
12に、図2(b−3)の如き光強度分布を実現するこ
とになる。アライメント露光方式では、露光倍率は等倍
であるので、マスクmにおける光透過部の配列は、十分
に細かく形成する必要がある。なお、上記アライメント
量:Dは、アライメント露光におけるデフォーカス量で
ある。図4は、マスクの別の例を説明するための図であ
る。図4(a)において、マスクM1は、透明基板20
に、膜厚が段階的に変化する膜21を金属および/また
は金属酸化物で形成してなり、膜21の厚さの変化が所
定の光透過率分布をなすように設定されたものである。
図4に示している例では、光透過率分布は、個々の膜部
分で階段状に変化しており、従って、デフォーカスさせ
た状態では、レジスト層表面に図4(b)に示す如き
「鋸歯状の光強度分布」を実現できる。鋸歯状の光強度
分布における歯の周期を十分に小さくして、このような
光強度分布で露光を行うことにより、最終的には、図4
(c)に示すような曲面形状を基板10の表面に形成で
きる。図4(c)の基板10は「マイクロプリズムアレ
イ」として使用される。フレネルレンズ面を形成するの
に、図5(a)に示す如き光強度分布を用いれば、基板
10に形成されるフレネルレンズ面は、図5(b)に示
すように、レンズリングの高さ・幅がレンズリングの位
置ともに変化する形状となる。このように、フレネルレ
ンズのレンズリングの高さ:ηおよび/または幅;ζ
を、レンズリングの位置ともに変化させるとにより、フ
レネルレンズに「非球面効果」を持たせることができ
る。
【0009】ここまで説明した実施の形態をまとめる
と、図1に即して説明した実施の形態においては、基板
10上にレジスト層12を形成し、レジスト層12に対
して、マスクにより強度分布を発生させた光束で露光を
行い、形成すべき曲面に応じた面形状をレジスト層12
に形成し、形成された面形状を出発形状として、レジス
ト層12と基板10とに対して異方性のドライエッチン
グを行い、レジスト層12の面形状を基板10に転写す
る曲面形状の形成方法において、基板10に形成する曲
面形状を短周期的構造を持つ曲面とし、マスクにおける
光透過率分布と露光条件とにより、レジスト層表面上に
上記曲面形状に応じた露光光束の強度分布を形成するこ
とを特徴とする短周期的構造を持つ曲面の形成方法(請
求項1)が実施される。図2に即して説明した露光方式
では、レジスト層の露光に用いるマスクMとして、微小
な光透過部APを配列してなり、個々の光透過部APの
面積が、所定の光透過率分布をなすように設定されたも
のが用いられ、マスクMをレジスト層に対してデフォー
カス状態で行い、レジスト層に形成すべき面形状に応じ
た連続的な光強度分布(図2(b−3))をレジスト層表
面上に実現する(請求項2)。また、図4に即して説明
したマスクM1は、透明基板20に、膜厚が段階的に変
化する膜21を金属および/または金属酸化物で形成し
てなり、膜21の厚さの変化が所定の光透過率分布をな
すように設定されたものであり、マスクを用いる露光を
レジスト層に対してデフォーカス状態で行い、レジスト
層に形成すべき面形状に応じた連続的な光強度分布(図
4(b))を、レジスト層表面上に実現する(請求項
3)。また、図1(d)に即して説明したように、異方
性のドライエッチングを選択比:1で行って、レジスト
層表面の出発形状の高低差:hと基板表面に転写された
曲面の高低差:h’をh=h’とすることもできるし
(請求項5)、異方性のドライエッチングを1以外の選
択比で行うことにより、h≠h’とすることもできる
(請求項6)。そして、上記の方法により、光学的曲面
としてフレネルレンズ面を形成された光学素子(図1
(d)、図5(b))や(請求項8,9)、光学的曲面
としてマイクロプリズムアレイを形成された光学素子
(図4(c))を得ることができる(請求項8,1
0)。
【0010】ところで、図6(a)は、基板10上に、
表面を曲面化されたレジスト層12を形成した状態を示
している。このような曲面形状を「出発形状」とするエ
ッチング工程において、選択比を時間的に変化させる
と、基板10に、例えば、図6(b)に示す如く「出発
形状と全く異なる曲面形状」として転写することができ
る。図6の例においては、出発形状の「裾野部分(図中
に「I」で示す部分)」を転写する時の選択比を1より
大きく設定することにより、基板10にはこの部分Iの
傾きを大きくして転写し、次の「中間領域II」の転写
に際しては選択比を略1に設定して出発形状に近い形状
を転写し、最後に「中央領域III」の転写に際しては
再度、選択比を1より大きく設定して、出発形状におけ
る領域IIIの高低差を拡大して転写している。このよ
うに、選択比を変化させつつ異方性のドライエッチング
を行うことにより、出発形状に「所望の変形を施し」て
基板の表面形状として転写することができる。形成すべ
き曲面が「短周期的構造」を持つ場合においても同様で
ある(請求項7)。例えば、図5(a)に示す如き光強
度分布の露光光束で露光を行って形成された出発形状
を、基板に転写する際に、選択比を時間的に変化させる
ことにより、例えば、図7に示すような「非球面化され
たフレネルレンズ面」を形成することもできる。
【0011】ところで、上に説明してきた実施の形態に
おいては、露光光束に強度分布を発生させるマスクは、
レジスト層に形成すべき「出発形状」に応じて設計され
るものであり、謂ばマスクと上記出発形状とは1:1に
対応するものである。この場合、マスクとともにレジス
ト材料、露光量やデフォーカス量、現像時間、現像温
度、ベーク時間等は予め設計条件として定められてい
る。このことは、見方を変えれば、同一のマスクを用い
ても、用いるレジスト材料や露光量、デフォーカス量、
現像時間、現像温度、ベーク時間等を異ならせることに
より「レジスト層に形成される出発形状を変化させる」
ことができることを意味している。即ち、レジスト層の
材料、露光量、デフォーカス量、現像時間、現像温度、
ベーク時間等の1以上をパラメータとして変化させるこ
とにより、レジスト層に形成される面形状を変化させる
(請求項4)ことが出来る。即ち、同一のマスクを用い
たとしても、図2に即して説明したように、デフォーカ
ス量を異ならせれば、レジスト層表面に形成する光強度
分布を異ならせることができる。また、露光量を変化さ
せればレジストの露光深さを変化させることができ、レ
ジスト層の材料、現像時間、現像温度、ベーク時間等を
調整することによりレジスト層における感度特性を制御
できる。従って、マスクとしては同一のものを用いて
も、上記パラメータの変化により、レジスト層に形成さ
れる出発形状を制御できるのである。ここでは、1例と
して「露光量をパラメータとして変化させる場合」を説
明する。レジスト材料としてi線ポジ型のフォトレジス
ト(TGMR−950BE:商品名 (株)東京応化
製)をスピンコートし、ベーキングを行って厚さ:5μ
のレジスト層を形成した。マスクの「デフォーカス量」
を25μmとし、レジスト層表面に図8(a)に示すよ
うな「光強度分布(横軸はレジスト層表面の座標であ
る)」が形成されるようにし、「露光量」を500、9
00、1400、2000mJ/cm2に変化させて露
光を行い、105度Cの温度で「ポストエクスポジャー
ベーク」を180秒間行った。現像温度を25度C、現
像時間を210秒として現像を行ったときの、レジスト
除去量(除去厚さ)は、露光量:500、900、14
00、2000mJ/cm2のそれぞれに応じて、図8
(b)における曲線8−1,8−2,8−3,8−4の
如くに変化した。図8(b)の横軸は図8(a)の横軸
に対応する座標である。
【0012】この図から、明らかなように、同一のマス
クを用いても、露光量を変化させることにより、レジス
ト層に形成できる曲面形状を変化させることができるこ
とがわかる。例えば、マスクとして「レジスト層表面に
(デフォーカス状態で)図5(a)に示すような光強度
分布を形成できるようにした」ものを用いても、露光量
を500mJ/cm2に設定すれば、レジスト層に形成
される出発形状として図1(c)に示したような「レン
ズリングの高さが変化しないような」曲面形状を形成で
きる。この場合、形成される曲面の高低差:hは小さい
が、基板への転写の際、選択比を十分に大きくすること
により、図1(d)に示すような、フレネルレンズ面を
形成可能である。また、上記マスクを用い、露光量を2
000mJ/cm2に設定すれば、図5(b)に示すよ
うなフレネルレンズ面を形成できることは容易に理解さ
れるであろう。なお、露光光束に所望の強度分布を発生
させるマスクは、従来から種々のものが知られており、
上述したものの他、特開平6−21114号公報や特開
平7−220872号公報、特開平7−241883号
公報に記載されたものを適宜利用することができる。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、短周期的構造を持つ曲面を形成する方法およびこの
方法により光学的曲面を形成された光学素子を実現でき
る。この発明によれば、上述の如く、小径のフレネルレ
ンズやマイクロプリズムアレイのような短周期的構造を
持つ曲面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】短周期的構造を持つ曲面を形成する方法の実施
の1形態を説明するための図である。
【図2】図1に示す実施の形態において用いられるマス
クと、これを用いる露光を説明するための図である。
【図3】別の露光方法を説明するための図である。
【図4】請求項3記載の発明の特徴部分を説明するため
の図である。
【図5】露光光束の光強度分布と、形成される短周期的
構造を持つ曲面との対応の1例を説明するための図であ
る。
【図6】レジスト層の表面の形状を基板に転写する際
に、選択比を時間的に変化させることの効果を説明する
ための図である。
【図7】選択比を時間的に変化させて形成された基板表
面形状の1例を示す図である。
【図8】請求項4記載の発明を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10 基板 12 レジスト層 L マスクによりマスクにより強度分布を発生させ
た露光光束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H095 AA10 AC01 AC02 AC03 AC05 2H096 AA28 EA02 EA11 EA19 EA20 HA23 4F213 AA44 AD04 AD08 AD33 AF01 AG03 AG05 AH75 AH76 WA36 WA53 WA62 WA86 WB01 WC02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にレジスト層を形成し、このレジス
    ト層に対して、マスクにより強度分布を発生させた光束
    で露光を行い、形成すべき曲面に応じた面形状をレジス
    ト層に形成し、形成された上記面形状を出発形状とし
    て、レジスト層と上記基板とに対して異方性のドライエ
    ッチングを行い、レジスト層の上記面形状を基板に転写
    する曲面形状の形成方法において、 基板に形成する曲面形状を、短周期的構造を持つ曲面と
    し、 マスクにおける光透過率分布と露光条件とにより、レジ
    スト層表面上に、上記曲面形状に応じた露光光束の強度
    分布を形成することを特徴とする、短周期的構造を持つ
    曲面の形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の曲面の形成方法において、 レジスト層の露光に用いるマスクとして、 微小な光透過部を配列してなり、個々の光透過部の面積
    が、所定の光透過率分布をなすように設定されたものを
    用い、 上記マスクを用いる露光をレジスト層に対してデフォー
    カス状態で行い、レジスト層に形成すべき面形状に応じ
    た連続的な光強度分布を、レジスト層表面上に実現する
    ことを特徴とする、短周期的構造を持つ曲面の形成方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の曲面の形成方法において、 レジスト層の露光に用いるマスクとして、 透明基板に、膜厚が段階的に変化する膜を、金属および
    /または金属酸化物で形成してなり、膜の厚さの変化が
    所定の光透過率分布をなすように設定されたものを用
    い、 上記マスクを用いる露光をレジスト層に対してデフォー
    カス状態で行い、レジスト層に形成すべき面形状に応じ
    た連続的な光強度分布を、レジスト層表面上に実現する
    ことを特徴とする、短周期的構造を持つ曲面の形成方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の曲面の形
    成方法において、 レジスト層の材料、露光量、デフォーカス量、現像時
    間、現像温度、ベーク時間の1以上をパラメータとして
    変化させることにより、レジスト層に形成される面形状
    を変化させることを特徴とする、短周期的構造を持つ曲
    面の形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の任意の1に記載の曲面の形
    成方法において、 異方性のドライエッチングを選択比:1で行うことを特
    徴とする、短周期的構造を持つ曲面の形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4の任意の1に記載の曲面の形
    成方法において、 異方性のドライエッチングを1以外の選択比で行うこと
    を特徴とする、短周期的構造を持つ曲面の形成方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜4の任意の1に記載の曲面の形
    成方法において、 異方性のドライエッチング中に、選択比を変化させるこ
    とを特徴とする、短周期的構造を持つ曲面の形成方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の任意の1に記載の曲面形成
    方法により、光学的曲面を形成されたことを特徴とする
    光学素子。
  9. 【請求項9】請求項8記載の光学素子において、 形成された光学的曲面がフレネルレンズ面である光学素
    子。
  10. 【請求項10】請求項8記載の光学素子において、 形成された光学的曲面がマイクロプリズムアレイである
    ことを特徴とする光学素子。
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