JP2004281434A - ショットマップ作成方法、露光方法、プロセッサ、半導体装置の製造方法及びプログラム - Google Patents

ショットマップ作成方法、露光方法、プロセッサ、半導体装置の製造方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させるショットマップ作成方法を提供する。
【解決手段】チップ区画及びチップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得するステップと、ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成するステップと、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列を、チップ区画の列方向の寸法を単位としてチップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成するステップと、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる行を、チップ区画の行方向の寸法を単位としてチップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成するステップと、初期ショットマップと第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成するステップとを含む。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトリソグラフィ技術に関し,特にショットマップの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高集積化された半導体装置を製造するフォトリソグラフィ工程では、露光装置を用いてフォトマスクのパターンを、半導体基板上に塗布されたフォトレジストの複数のショット領域に転写する。各ショット領域には、半導体装置の製造スループット向上のため複数のチップが形成される。ショット領域は、半導体基板の有効露光領域の寸法及びショット領域の寸法等を考慮して半導体基板上にマトリックス状に配列される。各ショット領域について、露光装置のオートフォーカス機構により結像面が検出され、露光される。フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させるため、半導体基板から得られるショット領域あるいはチップ数が最大となるように、ショット領域の配列図(ショットマップ)を決定している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させる方法として、マトリックス状に配列されたショット領域の一部をチップパターン単位で行方向あるいは列方向にずらして、ショット領域を最小にする方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−27445号公報(第4−10頁、第4図)
【0005】
【特許文献2】
特開平7−211622号公報(第4−10頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ショットマップは、ショット領域単位のマトリックス状配列で固定されているため、細かい配列の調整ができず、必ずしも得られる良品のチップの個数が最大とはならず、歩留まりが抑えられるという問題がある。また、半導体装置の製造においては、円形の半導体基板が使用される。このためどうしても、半導体基板端部において、ショット領域全体が半導体基板内に収まらない欠けショット領域が出現してしまう。露光装置はショット領域毎に露光面を定めて露光するが、欠けショット領域では、オートフォーカス機構が適正に動作しにくい。したがって、欠けショット領域に対する露光がデフォーカスになりやすくなる。その結果、欠けショット領域のチップの回路パターンは不良となり、フォトリソグラフィ工程のスループットが抑えられるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決し、フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させるショットマップ作成方法、露光方法、プロセッサ、半導体装置の製造方法及びプログラムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、(イ)チップ区画及びチップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得するステップと、(ロ)ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成するステップと、(ハ)初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列を、チップ区画の列方向の寸法を単位としてチップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成するステップと、(ニ)初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる行を、チップ区画の行方向の寸法を単位としてチップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成するステップと、(ホ)初期ショットマップと第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成するステップとを含むショットマップ作成方法であることを要旨とする。
【0009】
本発明の第2の態様は、(イ)チップ区画及びチップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得する段階、ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する段階、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列を、チップ区画の列方向の寸法を単位としてチップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する段階、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる行を、チップ区画の行方向の寸法を単位としてチップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する段階、初期ショットマップと第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する段階より露光ショットマップを作成するステップと、(ロ)露光ショットマップを用いてフォトレジスト膜に回路パターンを転写するステップとを含む露光方法であることを要旨とする。
【0010】
本発明の第3の態様は、(イ)チップ区画及びショット区画の寸法を取得する寸法入力モジュールと、(ロ)ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成するマップ作成モジュールと、(ニ)初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列及び行を、チップ区画の列及び行方向の寸法を単位としてチップ区画の列及び行方向に移動して修正ショットマップを作成するマップ修正モジュールとを備えるプロセッサであることを要旨とする。
【0011】
本発明の第4の態様は、(イ)チップ区画及びチップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を入力する段階、ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する段階、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列を、チップ区画の列方向の寸法を単位としてチップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する段階、初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる行を、チップ区画の行方向の寸法を単位としてチップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する段階、初期ショットマップと第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する段階より露光ショットマップを作成する工程と、(ロ)フォトマスクとフォトレジスト膜を塗付した半導体基板を露光装置に装着する工程と、(ハ)露光ショットマップを用いてフォトレジスト膜にフォトマスクの回路パターンを転写する工程と、(ニ)半導体基板に半導体装置製造プロセスを実施する工程とを含む半導体装置の製造方法であることを要旨とする。
【0012】
本発明の第5の態様は、(イ)チップ区画及びチップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得する命令と、(ロ)ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する命令と、(ハ)初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる列を、チップ区画の列方向の寸法を単位としてチップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する命令と、(ニ)初期ショットマップから、ショット区画の配列からなる行を、チップ区画の行方向の寸法を単位としてチップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する命令と、(ホ)初期ショットマップと第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する命令とをコンピュータに実行させるためのプログラムであることを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0014】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る検査方法の説明に用いる露光システムは、図1に示すように、露光装置10と、露光装置10の光学系及びステージ駆動系の制御を行う制御ユニット20と、半導体基板上に回路パターンを転写するための複数のショット領域の配列を定めるショットマップを作成するプロセッサ30と、ショットマップ作成に要する各種のデータを格納する外部記憶ユニット38とを備えている。
【0015】
露光装置10として、例えば屈折型の露光装置(スキャナ)を用い、縮小比は4:1としている。露光装置10は、光源11と、照明光学系12と、投影光学系13と、マスクステージ14と、基板ステージ15と、照射光学系16と、受光光学系17とを備えている。
【0016】
光源11として波長λ=248nmのクリプトンフロライド(KrF)エキシマレーザが用いられる。照明光学系12には、フライアイレンズやコンデンサレンズ等が含まれる。投影光学系13には、投影レンズや開口絞り等が配置されている。光源11から出射された露光光は、照明光学系12、マスクステージ14上に設置されたフォトマスク4、及び投影光学系13を介して、基板ステージ15上の半導体基板1に照射される。また、半導体基板1に割り付けられた各ショット領域内でのフォーカス位置を検出して結像面を測定する照射光学系16及び受光光学系17等を含む斜め入射方式のオートフォーカス機構18が配置されている。例えば、第1の実施の形態で使用するオートフォーカス機構18では、ショット領域が半導体基板1のエッジ部を含む場合、測定される結像面は半導体基板1の測定点表面から、露光装置10の光軸方向に焦点深度以上にずれる。ここで、結像面と半導体基板1の測定点表面との露光装置10の光軸方向の位置ずれをデフォーカス量と定義する。
【0017】
制御ユニット20は、光学系、ステージ駆動系あるいはオートフォーカス等を制御することにより、フォトマスク4の回路パターンを半導体基板1の表面に投影する。制御ユニット20は、光学系制御モジュール21と、マスクステージ駆動モジュール22と、基板ステージ駆動モジュール23と、オートフォーカス制御モジュール24と、制御データ記憶モジュール25とを備えている。
【0018】
光学系制御モジュール21は、制御データ記憶モジュール25に予め設定されたデータを用いて光源11の出射光量を制御する。光学系制御モジュール21は、照明光学系12及び投影光学系13を制御して、半導体基板1上での転写パターンの解像度、焦点深度あるいは収差補正等の調節を行う。
【0019】
マスクステージ駆動モジュール22は、マスクステージ14を駆動し、露光装置10の光軸(Z軸)に直交する面(X−Y面)内でフォトマスク4の位置決めを行う。基板ステージ駆動モジュール23は、基板ステージ15を駆動し、基板ステージ15上のX−Y面内で半導体基板1の位置決めを行う。更に、基板ステージ駆動モジュール23は、基板ステージ15をZ軸方向に駆動してフォトマスク4から投影される回路パターンの結像位置を制御する。
【0020】
オートフォーカス制御モジュール24は、オートフォーカス機構18を制御して半導体基板1のショット領域内のフォーカス位置である結像面を検出する。オートフォーカス機構18の照射光学系16は、半導体基板1に塗布されたフォトレジスト膜を感光させない波長帯、例えば赤外光等の検査光を、送光スリットを通してフォトレジスト膜表面の測定点に照射する。受光光学系17は、測定点で反射された検査光を受光スリットを通して検出する。受光光学系17では、検査光の受光位置が調整され、測定点のZ軸方向の位置が検出される。測定点を半導体基板1のショット領域で走査することにより、ショット領域の結像面が測定される。オートフォーカス制御モジュール24は、測定された結像面の情報を用いて基板ステージ駆動モジュール23を制御して、半導体基板1の表面をフォトマスク4から投影される回路パターンの結像位置に合致させる。また、オートフォーカス制御モジュール24は、測定された結像面の情報を制御データ記憶モジュール25に格納する。また、測定された結像面の情報は、外部記憶ユニット38に格納されてもよい。
【0021】
プロセッサ30は、コンピューターの中央演算処理装置(CPU)等で実現され、寸法入力モジュール31と、マップ作成モジュール32と、マップ修正モジュール33と、ショット数算出モジュール34と、チップ数算出モジュール35と、デフォーカス量算出モジュール36と、内部記憶モジュール37とを備えている。
【0022】
寸法入力モジュール31は、外部記憶ユニット38に格納されたレイアウトデータや仕様書等からチップ、ショット領域あるいは半導体基板1の露光領域等の寸法に対応して、それぞれチップ区画、ショット区画あるいは露光区画等の寸法を取得する。マップ作成モジュール32は、取得したショット区画及び露光区画の寸法に従ってマトリックス状にショット区画を配列してショットマップを作成する。マップ修正モジュール33は、マップ作成モジュール32で作成されたショットマップのショット区画の列を移動して新たに修正ショットマップを作成する。ショット数算出モジュール34は、作成されたショットマップのフルショット区画数及び欠けショット区画数を図形処理して算出する。ここで、「フルショット区画」とは、露光区画内に欠けることなく配置されたショット区画であり、「欠けショット区画」とは、露光区画により分断されるように配置されたショット区画である。第1の実施の形態では、フルショット区画が、結像面のデフォーカス量がフォトレジスト膜表面に露光装置10の焦点深度以内で一致するショット領域に対応する有効ショット区画となる。一方、欠けショット区画は、結像面のデフォーカス量がフォトレジスト膜表面から露光装置10の焦点深度以上ずれるショット領域に対応する無効ショット区画となる。チップ数算出モジュール35は作成されたショットマップの有効ショット区画より図形処理して有効チップ区画数を算出する。ここで、「有効チップ区画」とは、露光区画内に欠けることなく配置されたチップ区画である。一方、露光区画により分断されて配置されたチップ区画を「無効チップ区画」とする。デフォーカス量算出モジュール36は、制御ユニット20のオートフォーカス制御モジュール24で検出された結像面の情報を用いてデフォーカス量を算出する。また、内部記憶モジュール37は、各種のショットマップに関するデータを格納すると共に、ショットマップ作成を実施するプログラムコードを格納する。
【0023】
外部記憶ユニット38は、半導体装置の回路パターンのレイアウト及び仕様書やプロセッサ30で作成されたショットマップ等のデータを格納する。また、外部記憶ユニット38は、露光装置10の各種の制御データあるいはショットマップ作成を実施するプログラムコード等を格納して管理する。
【0024】
第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法の説明に用いるショット区画51では、図2に示すように、ダイシングレーン52で囲まれた回路パターン区画53a〜53pそれぞれを有するチップ区画54a〜54pが、例えば4×4のマトリックス状に配列されている。例えば、図2の紙面の左右方向をx軸、上下方向をy軸とすると、ショット区画51の寸法は、x軸及びy軸方向について、それぞれWsx及びWsyである。図2において、点線で示されるチップ区画54a〜54pの寸法は、x軸及びy軸方向について、それぞれWcx及びWcyであり、実線で示される回路パターン区画53a〜53pの寸法は、x軸及びy軸方向について、それぞれCx及びCyである。回路パターン区画53a〜53pとチップ区画54a〜54pの境界線間の間隔は、x軸及びy軸方向について、それぞれSx及びSyである。したがって、各回路パターン区画53a〜53p間の間隔であるダイシングレーン52の幅は、2×Sx及び2×Syとなる。ショット区画51の寸法Wsx、Wsy、チップ区画54a〜54pの寸法Wcx、Wcy、回路パターン区画53a〜53pの寸法Cx、Cy、及びチップ区画54a〜54pの間の間隔Sx、Sy等は、外部記憶ユニット38に格納されている回路パターンのレイアウト及び仕様書から読み出され、プロセッサ30の寸法入力モジュール31に入力される。
【0025】
矩形状のショット区画51は、図3に示すように、互いに境界を接してマトリックス状に配列される。ショット区画51のx及びy軸に対応して、図3の紙面左右方向をショットマップのX軸(行方向)、及び紙面上下方向をY軸(列方向)とする。マップ作成モジュール32により露光区画55に合わせて作成された初期ショットマップ2に対して、図3の左下のショット区画51の位置を(X1,Y1)として、X軸方向の指定を列X1〜X6、Y軸方向の指定を行Y1〜Y8で行う。例えば、図3の左下に位置するショット区画51(X1,Y1)から右方向に3列、上方向に5行目のショット区画51の位置は(X3,Y5)となる。ショット数算出モジュール34でフルショット区画51a(有効ショット区画)を算出して、最大数のフルショット区画51aが得られるように調整して初期ショットマップ2を作成する。例えば、図3の初期ショットマップ2では、露光区画55の境界線上の位置(X1,Y1)〜(X1,Y3)、(X1,Y6)〜(X1,Y8)、(X2,Y1)、(X2,Y8)、(X5,Y1)、(X5,Y8)、(X6,Y1)〜(X6,Y3)、及び(X6,Y6)〜(X6,Y8)に16個の欠けショット区画51b(無効ショット区画)が配列されている。露光区画55の内側にはフルショット区画51aが32個配列されている。
【0026】
なお、図3において実線で示した寸法Wsx、Wsyのショット区画51、及び点線で示したチップ区画54は、露光区画55全面にそれぞれの境界線がずれることなく直線状に接続されている。ショット区画51及びチップ区画54の境界線を含む領域が図2に示したダイシングレーン52に対応している。したがって、半導体基板1に転写されて製造される半導体素子のチップ領域はダイシングによる分離が可能となる。
【0027】
第1の実施の形態では、マップ修正モジュール33は初期ショットマップ2から、チップ区画54単位でショット区画51の列X1〜X6、及び行Y1〜Y8それぞれを移動して、図4に示すような修正ショットマップ3を作成する。修正ショットマップ3は、ショット数算出モジュール34で算出されるフルショット区画51aの数を最大となるようにして作成される。図3からわかるように、ショット区画51の列X1〜X6それぞれをY軸方向(列方向)にチップ区画54の寸法Wcyの単位で移動してもフルショット区画51aの増加はない。一方、図4に示すように、ショット区画51の行Y3及びY6をX軸方向(行方向)にチップ区画54の寸法Wcxの単位で移動すると、フルショット区画51aが増加する。例えば、行Y3をX軸の左方向、及び行Y6をX軸の右方向に、それぞれ2×Wcx移動すると、初期ショットマップ2においては欠けショット区画51bの位置(X6,Y3)及び(X1,Y6)でフルショット区画51aが得られる。したがって、修正ショットマップ3では、フルショット区画51aが2個増加して、34個となる。なお、図4に示した例では、X軸に対して、行Y3を左方向、及び行Y6を右方向に移動したが、それぞれの移動方向は逆であってもよい。
【0028】
修正ショットマップ3では、図4に示したように、実線で示されているショット区画51の境界は露光区画55においてX軸方向には直線状になっているが、Y軸方向には不連続となっている。しかし、実線で示されるショット区画51の境界は、隣接するショット区画51のチップ区画54との境界でもある。したがって、ショット区画51及びチップ区画54により規定されるチップ区画54の境界線は、露光区画55全面にずれることなく直線状に接続されている。ショット区画51及びチップ区画54の境界線を含む領域はダイシングレーン52に対応している。したがって、修正ショットマップ3を露光ショットマップとして用いて製造される半導体素子においても、チップ領域のダイシングによる分離が可能となる。
【0029】
第1の実施の形態に係るショットマップによれば、露光装置10のオートフォーカス機構が適正に作動せず、フォトマスク4から転写される回路パターンが不良になりやすい欠けショット区画51bを減少させてフルショット区画51aを増加させることができる。したがって、フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させることが可能となる。
【0030】
次に、第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0031】
(イ)まず、ステップS101で、図1に示したプロセッサ30の寸法入力モジュール31により、外部記憶ユニット38からレイアウトデータや仕様書等に記載されたチップ、ショット領域あるいは半導体基板1の露光領域等の設計寸法値を読み出し、チップ区画54、ダイシングレーン52、ショット区画51あるいは露光区画55等の寸法を取得する。
【0032】
(ロ)ステップS102で、マップ作成モジュール32により直交するX、Y軸のそれぞれの方向に沿って、ショット区画51をマトリックス状に配列する。ショット数算出モジュール34で露光区画55内に配列されたフルショット区画51aを算出して、最大数のフルショット区画51aが得られるように調整して初期ショットマップを作成する。
【0033】
(ハ)ステップS103で、初期ショットマップ2において、例えば、ショット区画51の配列からなる列X1〜X6それぞれを、Y軸方向のチップ区画の寸法単位でY軸方向に移動して、初期ショットマップ2を修正する。ショットマップの修正のたびに、ショット数算出モジュール34でフルショット区画51aの数を算出する。フルショット区画51aの数が初期ショットマップ2に比べて修正したショットマップで増加すれば、修正によりフルショット区画51aの数が最大となるショットマップを第1のショットマップとする。ショットマップを修正しても、フルショット区画51aの数が増加しなければ、初期ショットマップ2を第1のショットマップとする。
【0034】
(ニ)ステップ104で、初期ショットマップ2において、ショット区画51の配列からなる行Y1〜Y8それぞれを、X軸方向のチップ区画の寸法単位でX軸方向に移動して、初期ショットマップ2を修正する。ショットマップの修正のたびに、ショット数算出モジュール34でフルショット区画51aの数を算出する。フルショット区画51a数が初期ショットマップ2に比べて修正したショットマップで増加すれば、修正によりフルショット区画51aの数が最大となるショットマップを第2のショットマップとする。ショットマップを修正しても、フルショット区画51aの数が増加しなければ、初期ショットマップ2を第2のショットマップとする。
【0035】
(ホ)ステップS105で、マップ修正モジュール33により第1及び第2のショットマップのフルショット区画51aの数を比較する。そして、ステップS106で、フルショット区画51aの数が最大となるように修正ショットマップ3を作成する。その後、ステップS107で、例えば修正ショットマップ3を露光ショットマップとして、半導体装置製造用の半導体基板1に塗布したレジスト膜に回路パターンを転写する。ステップS108で、転写された回路レジストパターンをマスクとして用いて半導体装置の製造プロセスを実施する。
【0036】
このように、第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法においては、露光装置10のオートフォーカス機構18が適正に作動せず、フォトマスク4から転写される回路パターンが不良になりやすい欠けショット区画51bを減少させてフルショット区画51aを増加させた修正ショットマップ3を作成することができる。したがって、修正ショットマップ3を適用した露光方法で半導体装置の製造を実施することにより、フォトリソグラフィ工程のスループット及び半導体装置のチップの製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0037】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る検査方法の説明に用いる露光システムは、図6に示すように、露光装置10aと、露光装置10aの光学系及びステージ駆動系の制御を行う制御ユニット20と、半導体基板上に回路パターンを転写するための複数のショット領域の配列を定めるショットマップを作成するプロセッサ30と、ショットマップ作成に要する各種のデータを格納する外部記憶ユニット38とを備えている。
【0038】
本発明の第2の実施の形態に係る露光装置10aには、例えばショット区画の中心部が露光区画内にある欠けショット区画のショット領域に対してオートフォーカスが正常に動作する可能性があるような照射光学系16a及び受光光学系17aを含むオートフォーカス機構18aを備えている。ここで、欠けショット区画のうちショット区画の中心部が露光区画の内にあるものを第1の欠けショット区画、露光区画の外にあるものを第2の欠けショット区画とする。オートフォーカスが可能な第1の欠けショット区画に相当するショット領域からは、有効チップ区画に対応するチップ領域で半導体装置の良品チップが得られる。したがって、フルショット区画だけでなく、フルショット区画に第1の欠けショット区画を加えた有効ショット区画を増加させる方が、チップの製造歩留まりを向上させることができる場合が生じる。第2の実施の形態では、プロセッサ30のショット数算出モジュール34は、フルショット区画に第1の欠けショット区画を加えて有効ショット区画数を算出する。チップ数算出モジュール35は、第1の欠けショット区画及びフルショット区画から、有効チップ区画数を算出する。また、マップ修正モジュール33は、有効ショット区画及び有効チップ区画が増加するように、修正ショットマップを作成する。第2の実施の形態に係る露光システムにおいて、ショット区画の中心部が露光区画内にある欠けショット区画のショット領域に対してオートフォーカスが正常に動作する可能性があるオートフォーカス機構18aが使用される点が異なり、他の構成は第1の実施の形態と同様なので、重複した説明は省略する。
【0039】
第2の実施の形態では、図7に示すように、チップ区画64がX軸方向(行方向)に4区画、Y軸方向(列方向)に3区画のマトリックス状に配列されたショット区画61を用いている。図7は、マップ作成モジュール32により露光区画55に合わせて作成された初期ショットマップ2aである。X軸方向のショット区画61の位置指定を、図7の紙面の左端から右端に列X1〜X7、Y軸方向の指定を図7の紙面の下端から上端に行Y1〜Y8で行う。ショット区画61は、露光区画55の内部に全域が配置されているフルショット区画61aと一部が露光区画55の外側にでている第1及び第2の欠けショット区画61b及び61cを含んでいる。例えば、初期ショットマップ2aにおいては、第1の欠けショット区画61bは、位置(X1,Y4)、(X1,Y5)、(X2,Y2)、(X2,Y7)、(X3,Y8)、(X4,Y1)、(X4,Y8)、(X5,Y8)、(X6,Y2)、(X6,Y7)、(X7,Y4)、及び(X7,Y5)にある。一方、第2の欠けショット区画61cは、位置(X1,Y3)、(X1,Y6)、(X3,Y1)、(X5,Y1)、(X7,Y3)、及び(X7,Y6)にある。また、第1及び第2の欠けショット区画61b、61cは、有効チップ区画64aと無効チップ区画64bを含んでいる。
【0040】
図6のプロセッサ30のショット数算出モジュール34は、フルショット区画61a、第1の欠けショット区画61b、及び第2の欠けショット区画61cの数を算出する。また、チップ数算出モジュール35は、有効ショット区画にある有効チップ区画64aの数を算出する。例えば、フルショット区画61a、第1の欠けショット区画61b、及び第2の欠けショット区画61cの数はそれぞれ、26区画、12区画、及び6区画となる。有効ショット区画数は、38区画となる。また、有効ショット区画にある有効チップ区画64aの数は368チップと算出される。
【0041】
第2の実施の形態では、マップ修正モジュール33は、図8に示すように、初期ショットマップ2aからショット区画61をX軸に沿って、行Y1及びY8を左方向に1チップ区画分移動する。更に、ショット区画61をX軸に沿って、行Y2、Y4、Y5、及びY7を右方向に1チップ区画分移動する。そして、露光区画55の位置を調整することにより修正ショットマップ3aを作成する。修正ショットマップ3aでは、第1の欠けショット区画61bは、位置(X1,Y4)、(X1,Y5)、(X2,Y2)、(X2,Y3)、(X2,Y6)、(X2,Y7)、(X4,Y1)、(X4,Y8)、(X5,Y1)、(X5,Y8)、(X6,Y2)、(X6,Y7)、(X7,Y3)、(X7,Y4)、(X7,Y5)、及び(X7,Y6)にある。一方、第2の欠けショット区画61cは、位置(X1,Y3)、(X1,Y6)、(X3,Y1)、及び(X3,Y8)にある。
【0042】
ショット数算出モジュール34は、修正ショットマップ3aのフルショット区画61a、第1の欠けショット区画61b、及び第2の欠けショット区画61cの数をそれぞれ、24区画、16区画及び4区画と算出する。したがって、有効ショット区画数は40区画となる。初期ショットマップ2aと比べて修正ショットマップ3aでは、フルショット区画61aは2区画減少しているが、有効ショットマップは2区画増加している。また、有効チップ区画64aの数は374チップとなり、6チップ増加している。
【0043】
第2の実施の形態において、チップ区画64の境界線は、露光区画55全面にずれることなく直線状に接続されている。ショット区画61及びチップ区画64の境界線を含む領域はダイシングレーンに対応している。したがって、修正ショットマップを露光ショットマップとして用いて製造される半導体素子においても、チップ領域のダイシングによる分離が可能となる。
【0044】
第2の実施の形態においては、有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を増加させた修正ショットマップ3aを作成することができる。したがって、フォトリソグラフィ工程のスループット及び半導体装置のチップの製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0045】
次に、第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0046】
(イ)まず、ステップS201で、図6に示したプロセッサ30の寸法入力モジュール31により、外部記憶ユニット38からレイアウトデータや仕様書等に記載されたチップ、ショット領域あるいは半導体基板1の露光領域等の設計寸法値を読み出し、チップ区画64、ショット区画61あるいは露光区画55等の寸法を取得する。
【0047】
(ロ)ステップS202で、マップ作成モジュール32により直交するX、Y軸のそれぞれの方向に沿って、ショット区画61をマトリックス状に配列する。ショット数算出モジュール34でフルショット区画61aを算出して、最大数のフルショット区画61aが得られるように調整して初期ショットマップ2aを作成する。ショット数算出モジュール34及びチップ数算出モジュール35により、初期ショットマップ2aの有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を算出する。
【0048】
(ハ)ステップS203で、初期ショットマップ2aにおいて、例えば、ショット区画61の配列からなる列X1〜X7それぞれを、Y軸方向のチップ区画64の寸法単位でY軸方向に移動して、ショットマップを修正する。ショットマップの修正のたびに、ショット数算出モジュール34及びチップ数算出モジュール35で有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を算出する。有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数が、初期ショットマップ2aに比べて修正したショットマップで増加すれば、修正したショットマップを第1のショットマップとする。ショットマップを修正しても、有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数が増加しなければ、初期ショットマップ2aを第1のショットマップとする。
【0049】
(ニ)ステップ204で、初期ショットマップ2aにおいて、ショット区画61の配列からなる行Y1〜Y8それぞれを、X軸方向のチップ区画64の寸法単位でX軸方向に移動して、ショットマップを修正する。ショットマップの修正のたびに、ショット数算出モジュール34及びチップ数算出モジュール35で有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を算出する。有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数が、初期ショットマップ2aに比べて修正したショットマップで増加すれば、修正したショットマップを第2のショットマップとする。ショットマップを修正しても、有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数が増加しなければ、初期ショットマップ2aを第2のショットマップとする。
【0050】
(ホ)ステップS205で、マップ修正モジュール33により第1及び第2のショットマップの有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を比較する。そして、ステップS206で、有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数が最大となるように修正ショットマップ3aを作成する。
【0051】
第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法においては、有効ショット区画の数及び有効チップ区画64aの数を増加させた修正ショットマップ3aを作成することができる。したがって、フォトリソグラフィ工程のスループット及び半導体装置のチップの製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0052】
(第2の実施の形態の変形例)
本発明の第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法においては、図8に示した修正ショットマップ3aをオートフォーカス検出用の露光ショットマップとして用いる。修正ショットマップ3aの第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域は、半導体基板1のエッジを含む。半導体基板1のエッジ部分では、表面の粗さや大きな段差のため図6に示したオートフォーカス機構18aの照射光学系16aから照射される検査光の表面反射率等が変動し、受光光学系17aで検出されるフォーカス位置がずれてしまう場合がある。第2の実施の形態の変形例においては、露光ショットマップを用いて半導体基板1の第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域でオートフォーカス機構18aにより結像面の測定を行い、有効チップ区画64aの検証及び再調整を行う点が第2の実施の形態と異なる。他は第2の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
【0053】
第2の実施の形態の変形例において、オートフォーカス制御モジュール24は、照射光学系16a及び受光光学系17aにより測定された各ショット領域の結像面データを制御データ記憶モジュール25に格納する。デフォーカス量算出モジュール36は、例えば外部記憶ユニット38に格納されている半導体基板1上のフォトレジスト膜6の表面形状データ、及び制御データ記憶モジュール25に格納されている結像面データを有効ショット区画毎に取得して比較する。なお、フォトレジスト膜6の表面形状データは、予め表面形状測定装置等により測定される。
【0054】
図10に示すように、フルショット区画61aに対応するショット領域Sr1〜Sr3では、オートフォーカス機構により測定される結像面Ef1〜Ef3は、基板ステージ15に設置された半導体基板1上のフォトレジスト膜6の表面位置に一致する。なお、デフォーカス量算出モジュール36で、オートフォーカスが正常に動作した結像面Ef1〜Ef3が露光装置10aの有する焦点深度以内でフォトレジスト膜6表面に一致するようにフォトレジスト膜6の表面形状データの座標変換が行われている。
【0055】
例えば、図11(a)に示すように、ショット領域Sr4〜Sr6に対してオートフォーカス機構で結像面Ef4〜Ef6が測定される。ショット領域Sr6が第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域であっても、結像面Ef6が半導体基板1上のフォトレジスト膜6表面から、露光装置の焦点深度より大きいデフォーカス量Dfのフォーカスずれが生じることがある。なお、ショット領域Sr6の近傍のショット領域Sr4、Sr5は、フルショット区画61aに対応し、測定される結像面Er4、Er5はフォーカスずれが発生せず、フォトレジスト膜6表面に一致している。
【0056】
第2の実施の形態の変形例では、第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域Sr6の結像面Ef6のデフォーカス量Dfが焦点深度より大きい場合、マップ修正モジュール33により、ショット領域Sr4〜Sr6の列に対応するショット区画61の補正対象列をチップ区画64の寸法を単位として移動して、オートフォーカス検出に使用した露光ショットマップである第1の修正ショットマップを補正する。図11(b)に示すように、ショット領域Sr4a〜Sr6aが、例えば紙面に向かって左方向に移動するように、対応するショット区画61の補正対象列を移動させて、結像面Ef6aがフォトレジスト膜6表面と一致するようになるまで補正を繰り返す。チップ数算出モジュール35により、補正された第2の修正ショットマップの有効チップ区画数を算出する。第1の修正ショットマップと比べて、第2の修正ショットマップの有効チップ区画数が増加すれば第2の修正ショットマップを、有効チップ区画数が減少していれば第1の修正ショットマップを新たに露光ショットマップとして採用する。
【0057】
第2の実施の形態の変形例においては、有効チップ区画64aの数をフォトレジスト膜6表面で検証して第1の修正ショットマップを補正するため、有効チップ区画64aの数の増加が確認された露光ショットマップを作成することができる。したがって、フォトリソグラフィ工程のスループット及び半導体装置のチップの製造歩留まりを確実に向上させることが可能となる。
【0058】
次に、第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0059】
(イ)まず、ステップS301で、第2の実施の形態において説明したショットマップ作成方法により第1の修正ショットマップを作成する。第1の修正ショットマップの作成手順は、図9に示したステップS201〜S206と同様であるので、省略する。
【0060】
(ロ)ステップS302で、半導体基板1上に塗布したフォトレジスト膜6の表面形状を測定し、表面形状データを外部記憶ユニット38に格納する。露光装置10aに装着した半導体基板1上のフォトレジスト膜6に対して、オートフォーカス制御モジュール24により第1の修正ショットマップを用いて各ショット領域で測定した結像面を、制御データ記憶モジュール25に格納する。デフォーカス量算出モジュール36により読み出された表面形状データ及び結像面データをショット領域毎に比較して、第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域のデフォーカス量Dfを算出する。
【0061】
(ハ)ステップS303で、デフォーカス量算出モジュール36により、デフォーカス量Dfが露光装置10aの焦点深度以内か判断される。デフォーカス量Dfが焦点深度以内であれば、ステップS304で、第1の修正ショットマップを露光ショットマップとして採用する。
【0062】
(ニ)デフォーカス量Dfが焦点深度より大きい第1の欠けショット区画61bが存在する場合、ステップS305で、マップ修正モジュール33により、対象としている第1の欠けショット区画61bのある補正対象列をチップ区画64の寸法を単位として移動し、第2の修正ショットマップを作成する。
【0063】
(ホ)ステップS306で、オートフォーカス制御モジュール24により、第2の修正ショットマップを用いて対象としている第1の欠けショット区画61bに対応するショット領域で測定された新たな結像面を制御データ記憶モジュール25に格納する。デフォーカス量算出モジュール36により、新たな結像面データが読み出され、新たなデフォーカス量Dfが算出される。
【0064】
(へ)ステップS307で、新たなデフォーカス量Dfが焦点深度より大きい場合は、ステップS305に戻り、更に新たなデフォーカス量Dfが焦点深度以内になるまで繰り返す。
【0065】
(ト)新たなデフォーカス量Dfが焦点深度以内であれば、ステップS308で、チップ数算出モジュール35により、第2の修正ショットマップの有効チップ区画64aの数を算出して、マップ修正モジュール33により第1の修正ショットマップと比較する。第2の修正ショットマップの有効チップ区画64aの数が第1の修正ショットマップより増加していれば、ステップS309で、第2の修正ショットマップを露光ショットマップとして採用する。第2の修正ショットマップの有効チップ区画64aの数が増加していない場合は、第1の修正ショットマップを露光ショットマップとして採用する。
【0066】
第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法においては、有効チップ区画数を、フォトレジスト膜6表面で検証して修正ショットマップを補正するため、有効チップ区画数の増加が確認された補正ショットマップを作成することができる。したがって、フォトリソグラフィ工程のスループット及び半導体装置のチップの製造歩留まりを確実に向上させることが可能となる。
【0067】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の第1及び第2の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0068】
例えば、第1及び第2実施の形態においては、図1及び図6に示したプロセッサ30は独立したCPUで実現されているが、制御ユニット20に含まれてもよく、また、露光システムに付属のコンピュータ等に備えられてもよいことは、勿論である。また、第1及び第2実施の形態において、説明の便宜上、露光装置10、10aとして、スキャナを示しているが、スキャナの他にも、ステッパ等が使用可能である。また、縮小比を4:1としているが、任意の縮小比でもよいことは勿論である。また、光源11として、KrFエキシマレーザを用いているが、他のアルゴンフロライド(ArF)等のエキシマレーザ、あるいは、i線やg線等の紫外線等を用いてもよいことは勿論である。
【0069】
このように、本発明はここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、フォトリソグラフィ工程のスループットを向上させるショットマップ作成方法、露光方法、プロセッサ、半導体装置の製造方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法に用いる露光システムの概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法に用いるショット区画の一例を説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法において作成される初期ショットマップの一例を説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法において作成される修正ショットマップの一例を説明する図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るショットマップ作成方法の説明に用いるフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法に用いる露光システムの概略構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法において作成される初期ショットマップの一例を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法において作成される修正ショットマップの一例を説明する図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るショットマップ作成方法の説明に用いるフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法において測定される結像面の一例を説明する図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法において、半導体基板のエッジ部で測定される(a)フォーカスずれが発生した結像面、及び(b)補正後の結像面の一例を説明する図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態の変形例に係るショットマップ作成方法の説明に用いるフローチャートである。
【符号の説明】
1 半導体基板
2、2a 初期ショットマップ
3、3a 修正ショットマップ
4 フォトマスク
6 フォトレジスト膜
10、10a 露光装置
11 光源
12 照明光学系
13 投影光学系
14 マスクステージ
15 基板ステージ
16、16a 照射光学系
17、17a 受光光学系
18、18a オートフォーカス機構
20 制御ユニット
21 光学系制御モジュール
22 マスクステージ駆動モジュール
23 基板ステージ駆動モジュール
24 オートフォーカス制御モジュール
25 制御データ記憶モジュール
30 プロセッサ
31 寸法入力モジュール
32 マップ作成モジュール
33 マップ修正モジュール
34 ショット数算出モジュール
35 チップ数算出モジュール
36 デフォーカス量算出モジュール
37 内部記憶モジュール
38 外部記憶ユニット
51、61 ショット区画
51a、61a フルショット区画
51b 欠けショット区画
52 ダイシングレーン
53a〜53p 回路パターン区画
54、54a〜54p、64 チップ区画
55 露光区画
61b 第1の欠けショット区画
61c 第2の欠けショット区画
64a 有効チップ区画
64b 無効チップ区画

Claims (9)

  1. チップ区画及び前記チップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得するステップと、
    前記ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成するステップと、
    前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる列を、前記チップ区画の列方向の寸法を単位として前記チップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成するステップと、
    前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる行を、前記チップ区画の行方向の寸法を単位として前記チップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成するステップと、
    前記初期ショットマップと前記第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成するステップ
    とを含むことを特徴とするショットマップ作成方法。
  2. 前記有効ショット区画は、前記露光区画内に前記ショット区画の全域が含まれる前記ショット区画であることを特徴とする請求項1に記載のショットマップ作成方法。
  3. 前記有効ショット区画は、前記ショット区画の中心部が前記露光区画内にある前記ショット区画であることを特徴とする請求項1に記載のショットマップ作成方法。
  4. 前記初期ショットマップと前記第1及び第2のショットマップの前記有効ショット区画内にあり、前記露光区画内に前記チップ区画の全域が含まれる有効チップ区画を比較して第1の修正ショットマップを作成するステップを更に含むことを特徴とする請求項3に記載のショットマップ作成方法。
  5. 前記第1の修正ショットマップを用いて、露光装置で前記ショット区画に対応するショット領域のフォトレジスト膜に対する結像面を測定するステップと、
    前記結像面と前記フォトレジスト膜表面との前記露光装置の光軸方向の位置ずれとしてのデフォーカス量を算出するステップと、
    前記デフォーカス量が前記露光装置の焦点深度より大きい前記有効ショット区画を含む補正対象列を、前記補正対象列方向の前記チップ区画の寸法を単位として前記補正対象列方向に移動して第2の修正ショットマップを作成するステップと、
    前記第1の修正ショットマップと前記第2の修正ショットマップの前記有効チップ数を比較するステップ
    とを、更に含むことを特徴とする請求項4に記載のショットマップ作成方法。
  6. チップ区画及び前記チップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得する段階、前記ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる列を、前記チップ区画の列方向の寸法を単位として前記チップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる行を、前記チップ区画の行方向の寸法を単位として前記チップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップと前記第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する段階より露光ショットマップを作成するステップと、
    前記露光ショットマップを用いてフォトレジスト膜に回路パターンを転写するステップ
    とを含むことを特徴とする露光方法。
  7. チップ区画及びショット区画の寸法を取得する寸法入力モジュールと、
    前記ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成するマップ作成モジュールと、
    前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる列及び行を、前記チップ区画の列及び行方向の寸法を単位として前記チップ区画の列及び行方向に移動して修正ショットマップを作成するマップ修正モジュール
    とを備えることを特徴とするプロセッサ。
  8. チップ区画及び前記チップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を入力する段階、前記ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる列を、前記チップ区画の列方向の寸法を単位として前記チップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる行を、前記チップ区画の行方向の寸法を単位として前記チップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する段階、前記初期ショットマップと前記第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する段階より露光ショットマップを作成する工程と、
    フォトマスクとフォトレジスト膜を塗付した半導体基板を露光装置に装着する工程と、
    前記露光ショットマップを用いて前記フォトレジスト膜に前記フォトマスクの回路パターンを転写する工程と、
    前記半導体基板に半導体装置製造プロセスを実施する工程
    とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. チップ区画及び前記チップ区画を行及び列からなるマトリックス状に配列したショット区画の寸法を取得する命令と、
    前記ショット区画の複数個が露光区画の内部に表現されるようにマトリックス状に配列して初期ショットマップを作成する命令と、
    前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる列を、前記チップ区画の列方向の寸法を単位として前記チップ区画の列方向に移動して第1のショットマップを作成する命令と、
    前記初期ショットマップから、前記ショット区画の配列からなる行を、前記チップ区画の行方向の寸法を単位として前記チップ区画の行方向に移動して第2のショットマップを作成する命令と、
    前記初期ショットマップと前記第1及び第2のショットマップの有効ショット区画を比較して修正ショットマップを作成する命令
    とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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