JPH08203808A - 投影露光装置及び半導体製造方法 - Google Patents

投影露光装置及び半導体製造方法

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JPH08203808A
JPH08203808A JP7011713A JP1171395A JPH08203808A JP H08203808 A JPH08203808 A JP H08203808A JP 7011713 A JP7011713 A JP 7011713A JP 1171395 A JP1171395 A JP 1171395A JP H08203808 A JPH08203808 A JP H08203808A
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shots
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体製造用のステッパにおいて、常に最小
のショット数でウエハ全面を露光できるようにし、半導
体装置の製造を高スループットで行うことを可能にす
る。 【構成】 ウエハ上のチップ配列2と、投影露光フィー
ルド内のチップ配列或いはレチクル101上のパターン
内のチップ配列4に関連する情報を利用し、ショット配
列19を格子状とする際にショット数が最小となる第1
ショット配列と、ショットが重ならないようにウエハ1
上のチップ配列2の端から順番にショットを配置してい
く第2ショット配列を求め、前記第1及び第2ショット
配列を比較してショット数が少ない方のショット配列を
選択するショット配列決定手段110を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC、LSI等の半導
体素子を製造する際に、レチクル面上の電子回路製造用
パターンをウエハ面上の各ショットに撮影光学系を介し
て順に撮影露光する投影露光装置(所謂ステッパ)に関
し、特に所定のウエハサイズにし、最小ショット数で露
光が完了するようなショット配列を求めるアリゴリズム
を備えた半導体製造用の撮影露光装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI等の半導体装置の集積度の
向上により、ステッパにはより一層の性能向上が要求さ
れている。ステッパの性能は、解像度、アライメント精
度、スループットに代表される。特にスループットに関
しては、近年の半導体製造装置の投資効率を数値化しよ
うとするCOO(Cost Of Ownershi
p)の概念からも特に重要視され、COO値を低減させ
るために最近の半導体製造工程では、クリテイカル層に
は高解像度ステッパを用いると共に、非クリテイカル層
には低解像度のワイドフィールドステッパを用いること
により、スループットを向上させようとする所謂ミック
スアンドマッチ(Mix & Match)方式が提案
されている。
【0003】通常、ステッパを用いてレチクル面上の回
路パターンをウエハ上に投影露光する際、そのショット
配列はそのウエハからチップが最大数取れるように決め
られる。例えば、チップサイズが縦18mm×横10m
mの場合、8インチウエハで最大140個以上のチップ
が取れる。従来のステッパでは、このチップ配列を実現
するためのショット配列は格子状の配列であった。
【0004】例えば、図2に示すような格子状のチップ
配列の場合を考える。この図において、1はウエハ(オ
リエンテーションフラットは図示していない)であり、
2がチップ配列である。この配列において図4のショッ
トパターン3のようにステッパが1ショットで2チップ
露光できるとした場合、そのショット配列は図3のよう
になり、ウエハ全面を露光するには34ショット必要と
なる。このショット配列は上記のミックスアンドマッチ
方式では高解像度ステッパによる配列と考えて良い。こ
のチップ配列に対し、ワイドフィールドステッパでは図
6のショットパターン4のように1ショットで6チップ
露光できる。従って、この場合には図5のようなショッ
ト配列になり、ショット数は13ショットとなる。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、ウエハ1上のショット配列を格子状とし
ているため、図5に示すようにウエハ1上の中列の右端
の2ショットを露光するために余分な露光動作が1回必
要となり、必ずしも最小の露光ショット数による配列に
なっているとはいえなかった。特に、スループットが8
インチウエハで90枚以上/時間となるワイドフィール
ドステッパでは、1枚のウエハを処理する際に露光ショ
ット数が1つ減るだけでも、大きな効果となり得る。
【0006】例えば、スループットを90枚/時間とす
ると、ウエハ1枚当たりの処理時間は約40秒となる。
ウエハ1枚のショット数を20ショットとすると、1シ
ョットに要する時間(ステージステップ、アライメント
動作、フォーカス動作、露光動作等)は約2秒となる。
従って、露光ショット数が1つ減れば、1時間当たり単
純に考えて2秒×90枚=180秒の時間短縮となり、
更に4枚以上のウエハが処理できることになる。
【0007】この様に、ステッパのショット数によるス
ループットの増減は製造に大きく効くため、クリテイカ
ル層及び非クリテイカル層を含め、トータルの製造プロ
セスショットの数の最小化がミックスアンドマッチ方式
では重要になってくる。
【0008】本願発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、その目的は、常に最小のショット数でウエハ
全面を露光可能とし、半導体装置の製造を高スループッ
トで行うことのできる投影露光装置及び半導体製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の投影露光装置は、原板上のパターンを基
板上の複数領域に順に投影露光する投影露光装置におい
て、基板上のチップ配列と、投影露光フィールド内のチ
ップ配列或いは前記原板上のパターン内のチップ配列に
関連する情報を利用し、ショット配列を格子状とする際
にショット数が最小となる第1ショット配列と、ショッ
トが重ならないように基板上のチップ配列の端から順番
にショットを配置していく第2ショット配列を求め、前
記第1及び第2ショット配列を比較してショット数が少
ない方のショット配列を選択するショット配列決定手段
と、前記ショット配列決定手段によって選択されたショ
ット配列に基づいて投影露光動作を行う投影露光手段を
有することを特徴としている。
【0010】本願発明において、前記ショット配列決定
手段が、前記投影露光フィールドの矩形エリアを格子状
に並べたものを前記基板上のチップ配列に重ね合わせ、
これを移動させながら有効なショットを数えて最小のシ
ョット数の配列を求めることにより前記第1ショット配
列を求めるものであったり、また、前記基板上のチップ
配列の各々のチップと、前記投影露光フィールド内のチ
ップ配列の各々のチップとに順番を付け、ショット同士
が重ならないように前記基板上のチップ配列の最小番号
のチップと、前記投影露光フィールド内のチップ配列の
最小番号のチップを重ねながらショットを繰り返し配置
していくことにより前記第2ショット配列を求めるもの
であるとより好ましい。更に、前記ショット配列決定手
段は前記第2ショット配列が存在しない場合には前記第
1ショット配列を選択するようにしても良い。
【0011】また、本願発明の半導体製造方法は、原板
上のパターンを基板上の複数領域に順に投影露光するこ
とにより半導体製造工程を進める半導体製造方法におい
て、基板上のチップ配列と、撮影露光フィールド内のチ
ップ配列或いは前記原板上のパターン内のチップ配列に
関連する情報を利用してショット配列を格子状とする際
にショット数が最小となる第1ショット配列を求める第
1ステップと、前記情報を利用してショットが重ならな
いように基板上のチップ配列の端から順番にショットを
配置していく第2ショット配列を求める第2ステップ
と、前記第1及び第2ショット配列を比較してショット
数が少ない方のショット配列を投影露光動作を行う際の
ショット配列として選択する第3ステップを有すること
を特徴としている。
【0012】このような本願発明において、前記第1シ
ョット配列は、前記投影露光フィールドの矩形エリアを
格子状に並べたものを前記基板上のチップ配列に重ね合
わせ、これを移動させながら有効なショットを数えて最
小のショット数の配列を求めることにより求められ、前
記第2ショット配列は、前記基板上のチップ配列の各々
のチップと、前記投影露光フィールド内のチップ配列の
各々のチップとに順番を付け、ショット同士が重ならな
いように前記基板上のチップ配列の最小番号のチップ
と、前記投影露光フィールド内のチップ配列の最小番号
のチップを重ねながらショットを繰り返し配置していく
ことにより求められるものであることがより好ましい。
【0013】
【作用】上述の本願葉発明によると、図2に示したチッ
プ配列では、まずウエハ1上に予め決められているチッ
プ配列2に対して、図6に示すショット4を格子状に配
列したショット配列を用いたショット4の数(ショット
数)が最小となる配列(図5参照)が求められる。この
例では、図5に示す格子状ショット配列によるショット
数は13ショットとなる。次に、ウエハ1上のチップ配
列2に対してショットが重ならないようにチップの端か
ら順番にショット4を配置していく(以降このような配
置方法を「逐次ランダムショット配列」と呼ぶ)ことに
より、図1に示すようなショット配列を求める。この例
では、図1に示す逐次ランダムショット配列によるショ
ット数は12ショットとなる。この後、図5のショット
配列と図1のショット配列を比較し、ショット数が少な
い方の配列を投影露光動作のために採用することにな
る。この場合、本願発明では13ショットと12ショッ
トの比較から図1に示される逐次ランダムショット配列
の採用となる。
【0014】このようにショット配列の決定に2つのシ
ョット配列アルゴリズムを用いるのは、逐次ランダムシ
ョット配列の方が格子状ショット配列より常にショット
数が少なくなるということではなく、ウエハサイズ、チ
ップサイズ、投影光学系の露光フィールド等に依存して
格子状ショット配列の方がショット数が少なくなった
り、逐次ランダムショット配列の方が少なくなったりす
るための対応である。
【0015】このような本願発明をショット配列の決定
に適用すると、上記のように従来よりもショット数を減
らせる可能性がある。特に、ワイドフィールドステッパ
はスループットが高いため1枚のウエハ1を処理する
際、1ショットの増減でも実際の生産に与える影響は無
視できない量となる。与えられた条件内で、クリテイカ
ル層、非クリテイカル層を含め、トータルの製造プロセ
スでのショット数の最小化がミックスアンドマッチ方式
では重要である。また本願発明は、何等ステッパのハー
ドに変更を加えることなく、ソフトの変更だけでスルー
プット向上が可能であるということもまた大きな利点で
ある。
【0016】
【実施例】以降で本願発明を詳細に説明するが、その前
に本願発明が適用されるステップアンドリピート(また
はスキャン)タイプの投影露光装置、所謂ステッパの構
成を図25を用いて説明する。この図において、100
はレチクル101上に設けられているパターン(複数の
チップパターンを有する)をウエハ1上の感光レジスト
層に投影露光するための露光光を発生する照明光学系、
102はレチクル101を保持するレチクルステージ
で、レチクルステージ102に保持されたレチクル10
1に照明光学系100から露光光が照射されることによ
り、レチクル101上のパターンが縮小投影レンズ10
3を介してウエハチャック106上のウエハ1上に縮小
投影される。
【0017】104は周知のオートフォーカス検出器
で、ウエハ1の表面に光ビームを照射し、その反射光を
光電検出することにより投影レンズ103の合焦面に対
する光軸(Z軸)方向のウエハ表面の位置を検出する。
この検出結果に基づいてウエハチャック106が不図示
の駆動機構により投影レンズ103の光軸方向に移動さ
れ、投影レンズ103の合焦面にウエハ1の表面が位置
される。107はウエハチャック106に保持されてい
るウエハ1を投影レンズ103の光軸に垂直な平面(X
Y平面)に沿って移動させるためのウエハステージで、
ウエハ1上の各領域を順に露光する際にステップアンド
リピート移動するものである。
【0018】108はウエハステージ107と一体的に
XY平面に沿って移動するミラー、109はミラー10
8を介してウエハステージ107のXY平面上の位置を
計測する周知のレーザ干渉式測長器、110はこの投影
露光装置全体をコントロールするためのコンソールユニ
ット、111はウエハ1上に形成されているアライメン
トマークを投影レンズ103を介して検出し、ウエハ1
のXY面上の位置を測定するための周知のアライメント
検出器である。コンソールユニット110は投影露光装
置全体をコントロールすると共に、以下に述べるショッ
ト配列の決定及び選択を行う。以下のステップは特にこ
とわらない場合、コンソールユニット110内のCPU
によって行われる。
【0019】次に、コンソールユニット110内のCP
Uによって実行されるチップ配列の決定方法について図
7を用いて説明する。本実施例は前述のように3つのス
テップから構成されている。
【0020】最小ショット数の配列を求めるプログラム
が開始される(ステップ5)と、先ず、図25に示され
た投影露光装置(ステッパ)でステップアンドリピート
露光されるウエハ1上に既に形成されているチップの配
列を不図示の外部記憶装置から読み込む(ステップ
6)。このウエハ1上のチップ配列は、そのチップサイ
ズから一意に求められるチップが最大数取れるような配
列でも良いし、プロセス上の問題を考慮した配列でも良
い。ここでは例として図2に示したチップ配列を利用す
る。次に、そのウエハ1を露光するために用いるステッ
パの投影露光フィールド(投影レンズ103の投影領
域)内のチップ配列(レチクル101上のチップパター
ン)を読み込む(ステップ7)。この配列は、例えば高
解像度ステッパならば1ショット2〜3チップ(図4参
照)となるだろうし、ワイドフィールドの低解像度ステ
ッパならば投影レンズ103の画角にもよるが、1ショ
ット6〜10チップ(図6参照)である。以下の説明で
は図6に示されたショット4内のチップ配列を利用す
る。このステップ6、7の読み込みが終了すると第1ス
テップ(ステップ8)の処理に移る。
【0021】第1ステップ(ステップ8)を図8〜図1
4を用いて説明をする。第1ステップは、予め決められ
たウエハ1上のチップ配列に対して格子状ショット配列
よるショット数が最小となる配列を求めるというもので
ある。図8は第1ステップの処理のフローチャートを表
すもので、図9〜図14は具体的なショット4の配列を
表している。図8において、第1ステップの処理が始ま
ると、先ずショットメッシュの定義を行う(ステップ1
2)。ショットメッシュとは、ショットサイズの矩形エ
リアを格子状に並べて、各々のショット4がウエハ1の
チップを露光する位置にきているかを判断するものであ
り、具体的には図9〜図14のそれぞれに示された19
がショットメッシュである。
【0022】次に、このように定義したショットメッシ
ュ19をチップ配列2のイニシャル位置に重ね合わせる
(ステップ13)。この状態を表したものが図9であ
る。そしてウエハ1上のチップに重ね合わされているシ
ョット、つまり有効なショットを判別し、その数をカウ
ントする(ステップ14)。図9の場合、グレイに塗ら
れている有効ショット数をカウントすると16である。
ショットメッシュ19の重ね合わせ方は、ショット内の
チップ数がこの実施例では6個(図6参照)なので、6
通りの方法がある。従って、図9の状態での有効ショッ
ト数のカウントが終了すると、図10に示すように、シ
ョットメッシュ19を1チップ分平行移動して、再び有
効なショットをカウントする。図10の場合では有効シ
ョット数は16となる。
【0023】この後も図11から図14に示すようにシ
ョットメッシュ19を移動させては有効チップをカウン
トするループ(ステップ14〜ステップ16)を6回行
うことにより、各々のショットメッシュ19の位置の有
効ショット数を求める。そして各々の有効ショット数を
比較して最小ショット数の格子状配列を決める(ステッ
プ17)。この実施例では最小有効ショット数は図12
〜図14の場合に達成され、ショット数は13となる。
これで格子状のショット配列が決定され、第1ステップ
の処理(図7のステップ8)が終了し、図7のメインプ
ログラムに戻り第2ステップの処理(図7のステップ
9)に進む。
【0024】次に第2ステップの処理(ステップ9)を
図15〜図18を用いて説明する。第2ステップはチッ
プ配列2に対してショット4が重ならないようにチップ
の端から順番にショットを配置していく前述の逐次ラン
ダム配列法である。図15は第2ステップの処理のため
のフローチャートであり、図16〜図18は具体的にチ
ップの端から順番にショットを配置していく例を表して
いる。
【0025】図15において、処理が始まると先ずウエ
ハ1上のチップ配列2と露光フィールド(ショット4)
内のチップ配列41に順番を付ける(ステップ46)。
これを表したものが図16と図19であり、ウエハ1上
のチップ配列2には最下行の左端より図示の如く1、
2、3、…と順番を付け、ショット4内のチップ配列4
1には左下端より図示の如くa、b、c、…と順番を付
けている。なお、この順番付けの方向はこれに限ったも
のではない。次にウエハ1上の各チップにflag=0
を立てて、ショット数を数えるカウンタのカウント値n
をn=0にセットする(ステップ25)。このフラッグ
(flag)はこの配列法のアルゴリズムに従いショッ
ト4が移動した場合、各々のチップがショット4の範囲
内に存在しているかどうかを区別するためのフラッグで
あり、flag=0はショット範囲内に入っていないこ
とを表し、flag=1は入っていることを表してい
る。
【0026】最初の段階ではショット4は配置されてい
ないため、ウエハ1上の全てのチップはflag=0と
される。次にflag=0のチップが存在しているかど
うかを判別する(ステップ26)。最初の段階では全て
のチップがflag=0であるため、ステップ27の処
理に移る。ステップ27では、ショット数のカウンタの
カウント値nを1つ増やし、ウエハ1上のflag=0
の最小チップ番号、ここでは図16の1番目のチップ
(以降n番目のチップをチップnと記載する)である
が、このチップ1に図19のショット4のチップaを重
ね合わせる。この重ね合わせた状態が図17のショット
36である。次にショット範囲内にflag=1のチッ
プ、即ち既にショット4を重ね合わせたチップが存在す
るかどうかを判別する(ステップ28)。最初の段階で
は、ショット範囲内のチップ1、2、3、10、11、
12は全てflag=0であるため、ステップ31の処
理に移りショット36内のチップを全てflag=1と
して、第1ショツトの配置が終了する。そして再びステ
ップ26の処理に移る。
【0027】ウエハ1上には未だflag=0のチップ
が存在するため、ステップ27で同様に第2ショットの
配置が始まる。この場合、flag=0の最小チップ番
号のチップが4であるため、ウエハ1上のチップ4にシ
ョツト4内のチップaを重ね合わせ、ショツト数のカウ
ンタのカウント値nを1増やす。この重ね合わせた状態
が図17のショット37である。この状態ではショット
37内にflag=1のチップが存在していないため
(ステップ28)、ショツト37内のチップ4、5、
6、13、14、15を全てflag=1とした(ステ
ップ31)後に、第2ショットの配置が終了する。逐次
ランダムショット配列は全ショットに渡り基本的には以
上のような処理をたどる。
【0028】しかし、ショツト4のチップaをflag
=0の最小チップ番号のチップ位置に配置させても、既
に存在しているショットと重なり合う。つまり、そのシ
ョット内にflag=1のチップが存在していた場合、
次の処理は別のループをたどる。この状態は図18に表
されており、上記のアルゴリズムに従ってショット4を
配置していくと、第4ショットで図の39の点線の位置
にショットが一旦配置されるが、ショット内のチップ1
0が既にflag=1となっているため何らかの処理が
必要となる。そこでこの場合にはステップ28からステ
ップ29の処理に移り、ショットが平行移動可能であれ
ば(ステップ29)、ショット4をウエハ1上で1チッ
プ分平行移動する(ステップ30)。この平行移動した
状態が図18の40で表されたショットである。こうす
ることにより、ショット配置が重なり合うことが解消さ
れ、つまりショット4内のチップが全てflag=0と
なり(ステップ28)、再び通常のループに戻り、ショ
ット内のチップをflag=1として第4のショットが
確定される。
【0029】しかし、ショット4をどのように平行移動
しても、ショットの重なり合いが解消しない場合もある
ため、そのときは逐次ランダム配列は存在しないとして
(ステップ32)、ループを終了する。図16の場合は
この様なことは有り得ないため、以上説明したような処
理を繰り返すことによりショットが配置されていき、最
終的に図1のようなショット配列になり、逐次ランダム
ショット配列としてのショット数は12となる。これで
第2ステップ(図7のステップ9)の処理が終了したの
で図7のメインプログラムに戻る。
【0030】最後に第3ステップの処理(図7のステッ
プ9)を説明する。第3ステップの処理は図20のフロ
ーチャートに表されている。第3ステップの処理(ステ
ップ9)が始まると、ステップ42で第1ステップ(図
7のステップ8)による配列(図5参照)と、第2ステ
ップ(図7のステップ9)による配列(図1参照)を比
較する(ステップ42)。この実施例では、第1ステッ
プのショット数が13であり、第2のステップのショッ
ト数が12であるため、最小ショット数を実現する配列
は図1のような配列になる(ステップ43)。当然のこ
とながら、逐次ランダムショット配列が存在しない場合
は、最小ショツト数を実現する配列は自動的に第1ステ
ップで決定した配列となる。以上で、第3ステップの処
理が終了したため、図7のメインプログラムに戻り、全
ての処理が終了する。
【0031】本実施例では、1ショット6チップ取りと
いうワイドフィールドなステッパのショット配列につい
て本発明を適用したが、当然の事ながら高解像度ステッ
パのショット配列にも適用可能である。高解像度ステッ
パのショット配列でも本発明を適用することにより、シ
ョット数の低減となれば生産制向上に大きく役立つこと
は言うまでもない。
【0032】以上が本発明の第1の実施例の説明である
が、次に本発明の第2の実施例を説明する。この実施例
は第2ステップ(図7のステップ9)のフローチャート
である図15において、ステップ46のウエハ1上と露
光フィールド(ショット4)内のチップ配列の順番付け
に特徴をもつものである。
【0033】第1の実施例と同様に、図7のフローチャ
ートにおいて最小ショット数の配列を求めるプログラム
が開始されると、先ず所定のチップ配列を読み込む(ス
テップ6)。次に、そのウエハ1を露光するために用い
るステッパ(図25参照)の露光フィールド(ショット
4)内のチップ配列を読み込む(ステップ7)。次に第
1ステップの処理に移り、格子上ショツト配列の最小シ
ョット配列を前述の実施例と同様に求める(ステップ
8)。更に、第2ステップの処理(ステップ8)に移る
が、本実施例ではステップ46のウエハ1上と露光フィ
ールド(ショット4)内のチップ配列に順番を付ける処
理で、図21〜図24のようにチップに順番を付ける。
即ち最左端のチップから図示の如く縦方向に順番を付け
るというものである。
【0034】この様にすると、第2ステップのアルゴリ
ズムに従い第1のショットは、ウエハ1上の1番目のチ
ップ1と露光フィールド(ショット4)内のチップaを
重ね合わせるため、図22に示す51の位置になる。次
に第2ショットは、一旦、ウエハ1上のチップ3の位置
に露光フィールド(ショット4)内のチップaを配置す
るが、第1ショットと重なってしまうため、ショット4
を1チップ分上方に平行移動させ、重なりを解消し、5
3の位置に配置する。同様にして、第3ショットは54
の位置に配置される。
【0035】以上のように、第2ステップのアルゴリズ
ムに従いショットを配置していくと最終的に図23のよ
うなショット配列となる。この配列のショット数は13
で、第1実施例で先に説明した逐次ランダム配列の12
よりも多いので、最小ショット数による配列というわけ
ではない。しかしながら、ウエハ1上のチップ配列と露
光フィールド(ショット4)内のチップ配列は様々なパ
ターンがあるため、この様な縦方向の順番付けの方がシ
ョット数が少なくなる可能性もある。また、これ以外の
順番付けも本願発明に適用可能であることは言うまでも
ない。
【0036】次に、本願発明の第3の実施例を説明す
る。この実施例は、図15のステップ46のウエハ1上
と露光フィールド(ショット4)内のチップ配列の順番
付けを替えて第2ステップの処理(図7のステップ8)
を2回行うことを特徴としている。つまり1回目の第2
ステップの処理では、実施例1のようにチップに横方向
に順番を付けてショットを配置し、2回目の第ステップ
の処理では実施例2のようにチップに縦方向に順番を付
けてショツトを配置し、2つの結果を比較してショット
数の少ない方を逐次ランダムショット配列として決定す
るというものである。
【0037】この様にすることにより、ウエハ1上のチ
ップ配列と露光フィールド内のチップ配列の様々なパタ
ーンに依存されることなく、最小ショット数の配列を求
める可能性がより高くなる。なお、当然のことながらス
テップ46のウエハ上と露光フィールド内のチップ配列
の順番付けの回数が2回より多くても、全く差し支えな
く、その場合には更に最小ショツト数の配列を求める可
能性が高くなる。
【0038】本実施例でも、第1実施例のようにワイド
フィールドステッパのショット配列について、本願発明
のアルゴリズムを適用したが、当然のことながら高解像
度ステッパのショット配列にも適用可能である。高解像
度ステッパのショット配列でも本発明を適用することに
より、ショット数の低減となれば生産性向上に大きく役
立つことは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本願発明によれ
ば、常に最小のショット数でウエハ全面を露光すること
が可能となるので、半導体装置の製造を高スループット
で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエハ上でのショットの配列状態を示す図。
【図2】ウエハ上のチップ配列状態を示す図。
【図3】図2のチップ配列に対し1ショット2チップ取
りのショット配列を示す図。
【図4】図3のショット配列で利用されるショット内の
チップ配列を示す図。
【図5】図2のチップ配列に対し1ショット6チップ取
りの格子状ショット配列を示す図。
【図6】図5のショット配列で利用されるショット内の
チップ配列を示す図。
【図7】本願発明の一実施例を示すフローチャート。
【図8】本実施例の第1ステップの処理を詳細に示すフ
ローチャート。
【図9】第1ステップの処理を説明するための図。
【図10】第1ステップの処理を説明するための図。
【図11】第1ステップの処理を説明するための図。
【図12】第1ステップの処理を説明するための図。
【図13】第1ステップの処理を説明するための図。
【図14】第1ステップの処理を説明するための図。
【図15】本実施例の第2ステップの処理を詳細に示す
フローチャート。
【図16】第2ステップの処理を説明するための図。
【図17】第2ステップの処理を説明するための図。
【図18】第2ステップの処理を説明するための図。
【図19】第2ステップの処理を説明するための図。
【図20】本実施例の第3ステップの処理を詳細に示す
フローチャート。
【図21】本願発明の他の実施例を説明するための図。
【図22】本願発明の他の実施例を説明するための図。
【図23】本願発明の他の実施例を説明するための図。
【図24】本願発明の他の実施例を説明するための図。
【図25】本願発明が適用される半導体製造用の投影露
光装置の一例を示す図。
【符号の説明】
1 ウエハ 2 チップ配列 3 1ショット2チップ取りの場合のショット内のチッ
プ配列 4 1ショット6チップ取りの場合のショット内のチッ
プ配列 19 ショットメッシュ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原板上のパターンを基板上の複数領域に
    順に投影露光する投影露光装置において、基板上のチッ
    プ配列と、投影露光フィールド内のチップ配列或いは前
    記原板上のパターン内のチップ配列に関連する情報を利
    用し、ショット配列を格子状とする際にショット数が最
    小となる第1ショット配列と、ショットが重ならないよ
    うに基板上のチップ配列の端から順番にショットを配置
    していく第2ショット配列を求め、前記第1及び第2シ
    ョット配列を比較してショット数が少ない方のショット
    配列を選択するショット配列決定手段と、前記ショット
    配列決定手段によって選択されたショット配列に基づい
    て投影露光動作を行う投影露光手段を有することを特徴
    とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記ショット配列決定手段は、前記投影
    露光フィールドの矩形エリアを格子状に並べたものを前
    記基板上のチップ配列に重ね合わせ、これを移動させな
    がら有効なショットを数えて最小のショット数の配列を
    求めることにより前記第1ショット配列を求めることを
    特徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記ショット配列決定手段は、前記基板
    上のチップ配列の各々のチップと、前記投影露光フィー
    ルド内のチップ配列の各々のチップとに順番を付け、シ
    ョット同士が重ならないように前記基板上のチップ配列
    の最小番号のチップと、前記投影露光フィールド内のチ
    ップ配列の最小番号のチップを重ねながらショットを繰
    り返し配置していくことにより前記第2ショット配列を
    求めることを特徴とする請求項1に記載の投影露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ショット配列決定手段は、前記第2
    ショット配列が存在しない場合には前記第1ショット配
    列を選択することを特徴とする請求項3に記載の投影露
    光装置。
  5. 【請求項5】 原板上のパターンを基板上の複数領域に
    順に投影露光することにより半導体製造工程を進める半
    導体製造方法において、基板上のチップ配列と、投影露
    光フィールド内のチップ配列或いは前記原板上のパター
    ン内のチップ配列に関連する情報を利用してショット配
    列を格子状とする際にショット数が最小となる第1ショ
    ット配列を求める第1ステップと、前記情報を利用して
    ショットが重ならないように基板上のチップ配列の端か
    ら順番にショットを配置していく第2ショット配列を求
    める第2ステップと、前記第1及び第2ショット配列を
    比較してショット数が少ない方のショット配列を投影露
    光動作を行う際のショット配列として選択する第3ステ
    ップを有することを特徴とする半導体製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1ショット配列は、前記投影露光
    フィールドの矩形エリアを格子状に並べたものを前記基
    板上のチップ配列に重ね合わせ、これを移動させながら
    有効なショットを数えて最小のショット数の配列を求め
    ることにより求められることを特徴とする請求項5に記
    載の半導体製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2ショット配列は、前記基板上の
    チップ配列の各々のチップと、前記投影露光フィールド
    内のチップ配列の各々のチップとに順番を付け、ショッ
    ト同士が重ならないように前記基板上のチップ配列の最
    小番号のチップと、前記投影露光フィールド内のチップ
    配列の最小番号のチップを重ねながらショットを繰り返
    し配置していくことにより求められることを特徴とする
    請求項5に記載の半導体製造方法。
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