JP2004273861A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度なフォーカスキャリブレーションを実現すると共に、優れた解像度でスループットの向上を達成することができる露光装置を提供する。
【解決手段】露光光を用いて第1のステージに載置されたレチクルのパターンを照明し、当該パターンを投影光学系を介して、第2のステージに載置された被処理体上に露光する露光装置であって、前記投影光学系を介し、前記被処理体及び/又は前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークを同時に検出する検出手段を有することを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、露光装置に係り、特に、半導体ウェハの単結晶基板などの被処理体を露光するのに使用される露光装置に関する。本発明は、例えば、フォトリソグラフィー工程において、半導体ウェハ用の単結晶基板をステップ・アンド・スキャン方式によって露光する露光装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際に、レチクル又はマスク(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する。)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
【0003】
最近では、図9及び図10に示すように、解像度の改善と露光領域の拡大のためにレチクルRCを一部ずつ露光し、レチクルステージ1100及びプレートステージ1300を用いてレチクルRC及びプレートWPを同期して走査(スキャン)することによって、レチクルパターン全体を投影光学系1200を介してプレートWPの各露光領域に露光する走査型投影露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)1000が脚光を浴びている。図9は、従来の走査型投影露光装置1000の例示的一形態を示す概略斜視図である。図10は、従来の走査型投影露光装置1000の例示的一形態を示す概略断面図である。なお、図9及び図10において、回路パターンが形成されたレチクルRCを照明する照明装置は省略されている。
【0004】
レチクルステージ1100のレチクルRC近傍の所定の範囲には、反射面に複数の位置計測用のマークが構成されたレチクル側基準プレート(以下、「R側基準プレート」とする。)1110が固設されており、プレートステージ1300のプレートWP近傍の所定の範囲には、反射面に複数の位置計測用のマークが構成されたウェハ側基準プレート(以下、「W側基準プレート」とする。)1310が固設されている。また、走査型投影光学系1000には、かかる位置計測用のマークを検出し、投影光学系1200の光軸方向におけるプレートWPの位置ずれを計測する焦点位置計測手段としてフォーカス検出系1400を有する。
【0005】
しかし、投影光学系1200が露光熱を吸収したり、周囲の環境が変動したりすると、フォーカス検出系1400の計測原点と投影光学系1200の焦点面とに誤差が発生する。そのため、かかる誤差を計測して補正する(フォーカスキャリブレーション)ために、TTR(Through The Reticle)アライメント光学系1500が構成されている。
【0006】
TTRアライメント光学系1500は、R側基準プレート1110とW側基準プレート1310の相互位置の検出を行う位置検出手段の機能も有する。この相互位置の検出は、オフアクシスアライメント光学系1600のベースラインの算出やレチクルステージ1100の走査方向とプレートステージ1300の走査方向のずれの算出等(XYキャリブレーション)に用いられる。ここで、ベースラインとは、プレートを位置合わせするときのショット中心と露光をするときのショット中心(投影光学系の光軸)間距離のことである。ベースラインの値も様々な環境要因等により変化する場合があるため、ベースラインを計測して補正することが露光装置では必要になる。なお、TTRアライメント光学系1500は、図11に示すように、W側基準プレート1310の裏側、即ち、投影光学系1200の像面側からR側基準プレート1110とW側基準プレート1310の相互位置の検出を行うように構成することも可能である。ここで、図11は、従来の走査型投影露光装置1000の例示的一形態を示す概略断面図である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
露光装置においては、半導体素子の高集積化に対応して転写されるパターンの微細化、即ち、高解像度化がますます要求されている。かかる要求に応えるためには露光波長の短波長化では限界にきており、近年では、短波長化とあわせて投影光学系の開口数(NA)を従来の0.6程度から0.8を越えるような高いNAとすることで高解像度化への要求に応えようとしている。
【0008】
このため、焦点深度が従来に比べて極めて小さくなってきており、焦点位置の検出精度の大幅な向上、特に、フォーカスキャリブレーションの精度の向上が求められている。また、高解像度化に伴って重ね合わせ精度も厳しくなっており、ベースライン等のXYキャリブレーションの計測にもより一層の精度向上が求められている。
【0009】
一方、露光装置には、スループット(単位時間当たり処理される枚数)の向上も求められており、フォーカスキャリブレーション及びXYキャリブレーションに対する計測精度の向上と共に計測時間を短縮することも大きな課題となっている。
【0010】
従来の走査型投影露光装置1000において、TTRアライメント光学系1500は、一般に、走査方向をY軸方向とすると露光スリット内でX軸と平行な軸上をY軸に対して対称となるように第1の検出系1510及び第2の検出系1520を配置し、2つの像高(計測点)での計測結果をフォーカスキャリブレーション及びXYキャリブレーションに利用している。特に、TTRアライメント光学系1500を用いた焦点面位置の検出の際には、図12に示すように、第1の検出系1510及び第2の検出系1520の駆動範囲(検出範囲)MEa及びMEbをX軸上で投影光学系1200の光軸に対して対称とし、光軸に対する対称性を維持したまま第1の検出系1510及び第2の検出系1520の位置を変えることによって複数の像高(計測点)KPでフォーカス計測を行い、走査方向と直交する方向(X軸方向)の露光像面を算出する。ここで、図12は、従来のTTRアライメント光学系1500の駆動(検出)範囲を示す概略模式図である。
【0011】
しかし、従来のTTRアライメント光学系1500では、X軸方向の露光像面を求める際に第1の検出系1510及び第2の検出系1520を駆動しなければならないため、計測時間がかかると共に駆動誤差に起因する計測精度の劣化が生じてしまう。
【0012】
また、投影光学系のNAが0.8を越えるような高いNAとなることで焦点深度が大幅に減少するため、従来問題とならなかった走査方向と平行な方向(Y軸方向)の像面の傾きを測定し、かかる像面にあわせて、例えば、投影光学系内のレンズ等を駆動して像面側を修正して実際の露光面と一致させて露光することが求められている。しかし、TTRアライメント光学系1500は、図12に示したように、露光スリットES内のY軸対称の2つの像高(計測点)において計測を行っているために、走査方向と平行な方向の像面の傾きは計測することができない。
【0013】
更に、TTRアライメント光学系1500を構成する第1の検出系1510及び第2の検出系1520のセンサー1512及び1522には、一般に、2次元CCD素子が用いられ、2次元CCD素子上に拡大結像された位置合わせ用のマークの拡大像を撮像することによりマークの計測を行っているが、露光波長の短波長化に伴って2次元CCD素子の光電変換効率が低下するためより強い光を2次元CCD素子に入射させなければならない。TTRアライメント光学系1500や投影光学系1200など全ての光学系の透過率(効率)は、短波長化によって低下するため、強い光を2次元CCD素子に入射させるためには、光源側でより強い光を射出させるかTTRアライメント光学系1500の拡大倍率を低下させる必要がある。
【0014】
しかし、光源側で強い光を射出することは技術的に非常に困難であり、また、仮に強い光を射出できたとしても光学系の耐久性という問題が生じる。一方、TTRアライメント光学系1500の拡大倍率を低下させる(例えば、拡大倍率を1/2にすれば撮像素子上の照度は4倍となる)ことは計測精度の低下を引き起こしてしまう。
【0015】
そこで、本発明は、高精度なフォーカスキャリブレーションを実現すると共に、優れた解像度でスループットの向上を達成することができる露光装置を提供することを例示的目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、露光光を用いて第1のステージに載置されたレチクルのパターンを照明し、当該パターンを投影光学系を介して、第2のステージに載置された被処理体上に露光する露光装置であって、前記投影光学系を介し、前記被処理体及び/又は前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークを同時に検出する検出手段を有することを特徴とする。
【0017】
本発明の更なる目的及びその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての露光装置について説明する。なお、各図において同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の一側面としての露光装置100の例示的一形態を示す概略断面図である。なお、図1において、回路パターンが形成されたレチクルRCを照明する照明装置は省略されている。
【0019】
露光装置100は、図1に示すように、レチクルRCを載置するレチクルステージ110と、投影光学系120と、プレートWPを載置するウェハステージ130と、フォーカス検出系140と、TTRアライメント光学系150と、制御部160とを有し、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクルRCに形成された回路パターンをプレートWPに露光する走査型投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適である。
【0020】
レチクルRCは、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、レチクルステージ110に支持及び駆動される。レチクルRCとプレートWPとは、投影光学系120を介して光学的にほぼ共役な位置に配置され、図示しない照明装置によってX軸方向に長いスリット形状又は円弧状の照明領域がレチクルRC上に形成されている。
【0021】
レチクルステージ110は、レチクルRCを保持し、図中Y軸方向にレチクルRCを駆動制御する。レチクルステージ110上のレチクルRC近傍の所定の範囲には、レチクル側基準プレート(以下、「R側基準プレート」とする。)112が、R側基準プレート112の反射面とレチクルRCの反射面との高さを略一致させるように固設される。
【0022】
R側基準プレート112の反射面には、CrやAl等の金属面で形成された複数のフォーカス計測用マーク112aが形成されている。フォーカス計測用マーク112aは、図2に示すように、複数のX軸及びY軸方向の直線から構成されるものなどがある。ここで、図2は、フォーカス計測用マーク112aの構成の一例を示す概略平面図である。
【0023】
投影光学系120は、レチクルRCに形成された回路パターンをプレートWPに投影し、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0024】
プレートWPは、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。被処理体WPには、フォトレジストが塗布されている。
【0025】
ウェハステージ130は、ウェハWPを支持し、図中X軸、Y軸及びZ軸方向にプレートWPを駆動制御する。プレートステージ130上のプレートWP近傍の所定の範囲には、ウェハ側基準プレート(以下、「W側基準プレート」とする。)132が、W側基準プレート132の反射面とプレートWPの上面(即ち、投影光学系120の結像面)との高さを略一致させるように固設される。また、W側基準プレート132の反射面には、CrやAl等の金属面で形成された複数のフォーカス計測用マーク132aが形成されている。なお、フォーカス計測用マーク132aは、上述したフォーカス計測用マーク112aと同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0026】
レチクルステージ110とウェハステージ130の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は投影光学系120の光学倍率に応じた速度比率で駆動される。
【0027】
フォーカス検出系140は、斜入射方式の焦点位置検出手段である。フォーカス検出系140は、レチクルRCのパターンが転写されるプレートWP(又はW側基準プレート132)面に対して斜め方向から非露光光を照射する照射部142と、プレートWP(又はW側基準プレート132)面で斜めに反射した反射光を検出する検出部144とを有する。
【0028】
検出部144には、各反射光に対応した複数個の位置検出用の受光素子が構成されており、かかる受光素子の受光面とプレートWPからの各反射光の反射点が略共役となるように配置されている。従って、投影光学系120の光軸方向におけるウェハWP(又はW側基準プレート132)の位置ずれは、検出部144の受光素子上で位置ずれとして計測される。
【0029】
TTRアライメント光学系150は、第1の検出系152と、第2の検出系154と、第3の検出系156の3つの検出系から構成され、フォーカス検出系140の計測原点と投影光学系120の焦点面との誤差を計測する。また、TTRアライメント光学系150は、R側基準プレート112とW側基準プレート132の相対位置の検出を行う位置検出手段の機能も有しており、オフアクシスアライメント光学系のベースラインの算出やウェハステージ130の走査方向とレチクルステージ110の走査方向のずれの算出等(XYキャリブレーション)に用いられる。
【0030】
ベースラインの計測は、まず、レチクルステージ110とウェハステージ130を所定の位置に駆動させ、TTRアライメント光学系150によりR側基準プレート112とW側基準プレート132の相対位置を検出する。次に、W側基準プレート132をウェハステージ130の駆動によりオフアクシスアライメント光学系の検出範囲に移動させ、オフアクシスアライメント光学系に構成されている基準マークとW側基準プレート132上のフォーカス計測用マーク132aの相対位置を検出する。以上の検出結果から、後述する制御部160は、オフアクシスアライメント光学系のベースラインを算出する。
【0031】
第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156は、図1に示すように、ファイバー152a、154a及び156aと、照明部152b、154b及び156bと、対物レンズ152c、154c及び156cと、リレーレンズ152d、154d及び156dと、撮像素子152e、154e及び156eとを有する。第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156は、レチクルRC又はR側基準プレート112上のパターンを拡大して、撮像素子152e、154e及び156eに結像させることが可能である。また、同様に、第1の検出系152、154及び156は、投影光学系120を介して、プレートWP又はW側基準プレート132上のパターンを撮像素子152e、154e及び156eに結像させることも可能である。
【0032】
制御部160は、レチクルステージ110、ウェハステージ130、フォーカス検出系140、TTRアライメント光学系150と接続し、露光装置100の動作を制御する。制御部160は、TTRアライメント光学系150が検出したフォーカス計測用マーク112a及び132aから、レチクルRCとプレートPWとの相対的な位置ずれを算出すると共に、かかる位置ずれに基づいて、レチクルRCの位置又はプレートWPの位置の少なくとも一方を制御する。また、制御部160は、投影光学系120の光軸と直交する方向のプレートWPの位置ずれを算出すると共に、かかる位置ずれに基づいて、プレートWPの位置を制御する。更に、制御部160は、TTRアライメント光学系150の検出結果から投影光学系120の像面の傾きを算出し、かかる像面の傾きに基づいて、プレートWPの位置又は投影光学系120の像面の少なくとも一方を制御する。
【0033】
ここで、TTRアライメント光学系150を用いて、斜入射方式のフォーカス検出系140の計測原点と投影光学系120の焦点面との誤差を測定する方法について説明する。まず、露光光と実質同一の光源からの光をファイバー152a、154a及び156aや図示しない光学系等を用いて照明部152b、154b及び156bに導光し、対物レンズ152c、154c及び156cを介して、R側基準プレート112上のフォーカス計測用マーク112aを照明する。次に、リレーレンズ152d、154d及び156d又は対物レンズ152c、154c及び156cなどをTTRアライメント光学系150の光軸方向に駆動して、撮像素子152e、154e及び156eとR側基準プレート112とが共役の関係になるようにする。
【0034】
次に、ウェハステージ130を駆動し、W側基準プレート132上のフォーカス計測用マーク132aを、投影光学系120を介してTTRアライメント光学系150で照明及び検出することができる状態にする。そして、フォーカス検出系140でW側基準プレート132の投影光学系120の光軸方向の位置を計測しながら、ウェハステージ130を光軸方向(Z軸方向)に駆動し、撮像素子152e、154e及び156eとW側基準プレート132とが共役の関係となる位置を検出する。
【0035】
このとき、TTRアライメント光学系150の撮像素子152e、154e及び156eとR側基準プレート112とは共役の関係となっているので、W側基準プレート132とR側基準プレート112も共役の関係、即ち、投影光学系120の合焦状態となる。合焦状態のフォーカス検出系140の計測値を読み取ることで、フォーカス検出系140の計測原点と投影光学系120の焦点面との誤差を補正することが可能となる(フォーカスキャリブレーション)。
【0036】
上述したように、従来の走査型投影露光装置は、TTRアライメント光学系として露光スリット内に2つの検出系を構成し、かかる2つの検出系を、図12に示したように、走査方向と垂直なX軸方向に駆動可能としてY軸方向の座量は同じでX軸方向の座標のみが異なる複数の位置でフォーカスキャリブレーションを行っていたため、走査方向の像面の傾きを計測することができなかった。
【0037】
そこで、TTRアライメント光学系150は、図1に示すように、第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156の3つの検出系を構成することで、異なる位置の3点で同時にX軸及びY軸方向の計測を行うことが可能となる。例えば、図3に示すように、第1の検出系152及び第2の検出系154をX軸と平行な領域MEa及びMEbを駆動(検出)可能とし、第3の検出系156をY軸と平行な領域MEcを駆動(検出)可能となるように構成する。かかる構成により、計測点A、B及びCの3点において、W側基準プレート132又はプレートWP上のマークとR側基準プレート112又はレチクルRC上のマークとの相対的な位置ずれを計測することができる。ここで、図3は、図1に示すTRRアライメント光学系150の駆動(検出)範囲の一例を説明するための概略模式図である。
【0038】
一方、従来の走査型投影露光装置では、TTRアライメント光学系が2つの検出系で構成されているため、異なる位置の2点でのみ同時にXY方向の計測が可能である。即ち、TTRアライメント光学系150を3つの検出系で構成し、位置の異なる3点で同時に計測を行うことにより、従来の2点同時計測と同じ時間で、R側基準プレート112とW側基準プレート132のXY方向の位置ずれに関して1.5倍の情報を得ることが可能となる。
【0039】
この結果、XY方向の計測精度を向上させることが可能となり、オフアクシスアライメント光学系のベースラインの算出や露光装置100におけるウェハステージ132の走査方向とレチクルステージ112の走査方向のずれの算出等のXY方向のキャリブレーション精度をスループットを低下させることなく向上させることができる。
【0040】
また、上述したように、TTRアライメント光学系150を用いて投影光学系120の合焦状態(即ち、R側基準プレート112とW側基準プレート132とが共役の関係となる状態)とし、このときの各計測点での合焦状態におけるフォーカス検出系140の計測値から露光像面を算出することが可能である。
【0041】
例えば、TTRアライメント光学系150を構成する第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156が検出する計測点を、それぞれ計測点A、計測点B及び計測点Dとすると、計測点A及び計測点Bのフォーカス検出系140の計測値からX方向の像面の傾きを算出することができる。また、計測点A及び計測点Bの計測値の平均値と計測点Dのフォーカス検出系140の計測値からY方向の像面の傾きを算出することができる。計測点A、計測点B及び計測点Dでの計測値は、同時に計測可能であることからX方向及びY方向に関する像面の傾きを同時に算出することが可能となる。
【0042】
従って、従来のように2つの検出系で構成されたTTRアライメント光学系による投影光学系の合焦状態の測定では、X方向又はY方向のどちらか一方に関する像面の傾きしか算出することができなかったが、本実施形態のように3つの検出系(第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156)により構成されたTTRアライメント光学系150を用いて、それぞれの検出系の計測点を、例えば、図2に示す計測点A、計測点B及び計測点Dのように選択し、かかる計測点で同時に投影光学系120の合焦状態を測定することで、スループットを低下させることなく、X方向及びY方向に関する像面の傾きを算出することができる。
【0043】
かかる算出結果に基づき、制御部160は、例えば、ウェハステージ130を駆動して、走査方向及び走査方向と直交する方向の像面の傾きを補正し、高NAを有する投影光学系120を用いた(即ち、焦点深度の浅い)露光装置100においても、ベストフォーカスで走査露光を行うことができる。
【0044】
また、TTRアライメント光学系150を構成する第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156が検出する計測点を、それぞれ計測点A、計測点B及び計測点Cとして各計測点での投影光学系120の合焦状態を同時に測定してもよい。計測点A及びBのみでは像面の傾きしか算出することができないが、計測点Cを同時に計測することにより、投影光学系120の露光スリットESの長手方向の像面湾曲を計測することが可能になる。
【0045】
従来のように2つの検出系で構成されたTTRアライメント光学系を有する露光装置で投影光学系の露光スリットの長手方向の像面湾曲を計測するには、2つの検出系をX軸上に駆動し計測点を変えて投影光学系の合焦状態を測定する必要があったため、TTRアライメント光学系(2つの検出系)の駆動に時間がかかり、また、駆動誤差による計測誤差の発生などの問題がある。
【0046】
本実施形態では、第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156で構成されるTTRアライメント光学系150を用いて、それぞれの検出系の計測点を、例えば、図2に示す計測点A、計測点B及び計測点Cとして同時に投影光学系120の合焦状態を測定することにより、従来よりもスループットを向上させ、TTRアライメント光学系150(第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156)の駆動による計測誤差の要因も排除して、投影光学系120の露光スリットESの長手方向の像面湾曲を計測することができる。
【0047】
かかる計測結果に基づき、制御部160は、投影光学系120を構成するレンズを駆動するなどして投影光学系120の像面を補正することにより、高NAを有する投影光学系120を用いた露光装置100においても、ベストフォーカスで走査露光を行うことができる。
【0048】
なお、本実施形態では、TTRアライメント光学系150を構成する第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156のうち、1つの検出系の撮像素子、例えば、第3の検出系156の撮像素子156eとして1次元CCD(ラインセンサー)を、残りの2つの検出系の撮像素子、例えば、第1の検出系152及び第2の検出系154の撮像素子152e及び154eとして2次元CCDを用いている。
【0049】
TTRアライメント光学系150を構成する検出系を従来の2つから3つにすることにより、照明光を3つに分割する必要がある。通常、露光装置は、光源から射出した光を用いて照明光学系を介してレチクルを照明し、投影光学系によりレチクルの像をウェハに露光する。また、照明光学系の途中から切り換えミラー等で光を分岐し、TTRアライメント光学系に導光している。従って、TTRアライメント光学系に導光できる光量は、光源の出力や照明光学系、また、照明光学系からの分岐方法に依存するが、基本的には、TTRアライメント光学系を構成する検出系を2つから3つに増やすことにより、1つの検出系に割り振ることができる光量は減少する。
【0050】
一方、露光光源がKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fレーザーと短波長化するに従って、光学系の効率(透過率)が減少してしまうため、撮像素子上に従来と同様な光量を入射させるためには、より強い光をTTRアライメント光学系に導光する必要がある。更に、露光波長の短波長化に伴い、撮像素子であるCCDの光電変換効率が低下するため、CCD自体により強い光を入射させることも必要となる。
【0051】
そこで、本実施形態のTTRアライメント光学系150では、1つの検出系、例えば、第3の検出系156の撮像素子156eに1次元CCD(ラインセンサー)を用いることで、光量が少なくても検出可能であるようにしている。すなわち、検出系の増加による1つの光学系あたりの光量の低下や、露光波長の短波長化による光量不足などが発生しても、検出系による検出精度が低下することを防止している。
【0052】
ラインセンサーの特徴は、図4に示すように、非計測方向に画素PXの大きさを大きくすることが可能であることである。このため、図5に示すように、2次元CCDと比較して計測方向の画素PXの大きさが同じである場合、非計測方向の画素PXの長さの比の分だけCCDの開口面積を大きくすることができる。ここで、図4は、1次元CCD(ラインセンサー)の画素配列を示す概略平面図であり、図5は、2次元CCDの画素配列を示す概略平面図である。
【0053】
この結果、1画素あたりの感度は開口面積に比例することから、非計測方向に画素サイズの大きいラインセンサーを用いることで1画素あたりの光電変換効率を大幅に向上させることが可能となり、短波長化による光学系の効率低下を補うことができる。更に、ラインセンサーという特徴を生かして、計測方向と非計測方向とでTTRアライメント光学系150の倍率に差をつけ、非計測方向には光を集光させることによりラインセンサーの画素に入射する光量を増やすことが可能となる。
【0054】
例えば、プレートWP上の100μm角の大きさのライン&スペースマークをTTRアライメント光学系150を用いて測定する場合を考える。まず、2次元CCDの1画素の大きさを10μm角、ラインセンサーの1画素の大きさを10μm(計測方向)×100μm(非計測方向)とすると、1画素あたりの感度は、ラインセンサーの方が約10倍高いことになる。
【0055】
また、投影光学系120のプレートWPからレチクルRCの倍率を4倍、TTRアライメント光学系150の倍率を25倍とすると、プレートWPから2次元CCDまでの倍率は100倍となる。つまり、2次元CCDを撮像素子として用いた場合、プレートWP上の100μm角のマークは、2次元CCD上で10mm角に拡大される。
【0056】
一方、10μm(計測方向)×100μm(非計測方向)のラインセンサーを撮像素子として用いた場合、TTRアライメント光学系150の計測方向の倍率を25倍、非計測方向の倍率を1/4倍とすると、投影光学系120の4倍とあわせて、プレートWPから計測方向100倍、非計測方向等倍となる。つまり、プレートWP上の100μm角のマークは、ラインセンサー上において計測方向には10mmに拡大され、非計測方向には100μmのままとなる。
【0057】
計測方向の倍率は、2次元CCDを用いた場合とラインセンサーを用いた場合とで同じ倍率であるので計測分解能は同等である。一方、非計測方向には、100倍と等倍の違いがあるので、撮像素子上の単位面積あたりの光量は、ラインセンサーの方が100倍多くなる。上述した1画素あたりの感度10倍を考慮すると、2次元CCDを撮像素子に用いた場合とラインセンサーを撮像素子に用いた場合とで、ラインセンサーの方が1/1000の光量で計測することが可能となる。実際には、CCDの仕様やアライメントマークの形状等によって2次元CCDとラインセンサーとで必要な光量比は変化することとなるが、これらの点を考慮してもラインセンサーと2次元CCDとで少なくとも1/100程度の光量比とすることができる。
【0058】
TTRアライメント光学系150を構成する検出系を2つから3つにした場合、そのうちの1つの検出系、例えば、第3の検出系156の撮像素子156eとしてラインセンサーを用いることにより、第3の検出系156に振り分けられる光量は、従来の2つの検出系の0.1%乃至1%でよい。これにより、TTRアライメント光学系150を構成する検出系を2つから3つに増やすことによる1つの検出系への光量の低下を防止することができる。また、2次元CCDに比べてラインセンサーでは1%程度の光量でも検出可能であることから、露光波長の短波長化による光学系の効率が、例えば、1/10になったとしてもまだ10倍の光量余裕があることになり、十分に測定することができる。
【0059】
また、ラインセンサーを用いることで、計測方向もX方向又はY方向の1次元となってしまうが、TTRアライメント光学系150の途中でX方向計測系とY方向計測系にハーフミラー等を用いて分離し、2つのラインセンサーを用いることでX方向及びY方向の計測が可能となる。
【0060】
TTRアライメント光学系150を構成する3つの検出系(第1の検出系152、第2の検出系154及び第3の検出系156)の全ての撮像素子152e、154e及び156eをラインセンサーとすることにより、全ての検出系において、従来の0.1%乃至1%の光量で計測可能とすることができるが、計測するマークの2次元画像を得ることができなくなるため、マークの模索や粗検出の用途には不向きとなる。そこで、3つの検出系の撮像素子として、少なくとも1つの検出系の撮像素子に2次元CCDを、少なくとも1つの検出系の撮像素子としてラインセンサーを用いることで、上述したように、検出系の増加による1つの検出系への光量の低下を防止することができるのに加え、マークの模索や粗検出を2次元CCDで行い、ラインセンサーで精密な計測を行うことも可能となる。
【0061】
また、撮像素子上の照度が同じならば、2次元CCDに比べてラインセンサーでは、光電変換に必要な蓄積時間を1/100乃至1/1000にすることができる。つまり、ラインセンサーを計測に用いることで、CCDの蓄積時間を短縮して計測時間を短縮し、スループットを向上させることも可能である。
【0062】
なお、上述した露光装置100においては、W側基準プレート132上のフォーカス計測用マーク132aを、TTRアライメント光学系150から投影光学系120を介して照明していたので、フォーカス計測用マーク132aからの反射光は投影光学系120を2回通過している。
【0063】
そこで、図6に示すように、W側基準プレート132上のフォーカス計測用マーク132aを、W側基準プレート132の裏側から照明するようにTTRアライメント光学系150を構成する。このように、W側基準プレート132の裏側からフォーカス計測用マーク132aを直接照明することにより、フォーカス計測用マーク132aからの反射光は投影光学系120を1回だけ通過することとなる。従って、特に、投影光学系の透過率が低いFレーザーを光源とした露光装置等において、投影光学系を1回介するのみでフォーカス計測が可能となるので、光量的に非常に有利となる。ここで、図6は、本発明の一側面である露光装置100の例示的一形態を示す概略断面図である。
【0064】
なお、TTRアライメント光学系150は、第1の光学系152、第2の光学系154及び第3の光学系156から構成され、対物レンズ152c、154c及び156c、リレーレンズ152d、154d及び156d、撮像素子152e、154e及び156e等を有するが、さらに別の光学系を追加するなどの構成としてもよい。
【0065】
また、投影光学系120の合焦状態の計測においては、ウェハステージ130をZ方向に駆動させる以外に、TTRアライメント光学系150の一部、例えば、対物レンズ152c、154c及び154dやリレーレンズ152d、154d及び156d、又はTTRアライメント光学系150を全て光軸方向に駆動させて計測することも可能である。
【0066】
TTRアライメント光学系150の駆動範囲は、図3に示した範囲に限定されるものではなく、同様の機能を有する任意の駆動範囲を設定することができる。また、R側基準プレート112及びW側基準プレート132上のフォーカス計測用マーク112a及び132aも図2に示したものに限定されるわけではなく、同様の機能を有する別のマーク構成であってもよい。また、TTRアライメント光学系150は、3つ以上の検出系で構成してもよい。
【0067】
露光において、図示しない照明装置から発せられた光は、レチクルRCをケーラー照明する。レチクルRCを通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系120によりプレートWPに結像される。露光装置100は、TTRアライメント光学系150により高精度なフォーカスキャリブレーションをスループットを低下させることなく実現することが可能であり、経済性よく従来よりも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0068】
ここで、レチクル側のフォーカス計測用マークは、レチクル上に設けても良いし、レチクルステージ上に設けられたR側基準プレート上に設けても良いし、またその両者に混在させても構わない(例えばレチクル上に1個、R側基準プレート上に2個など)。勿論、ウェハ側のフォーカス計測用マークも同様に、ウェハ上に設けても良いし、ウェハステージ上に設けられたW側基準プレート上に設けても良いし、またその両者に混在させても構わない。
【0069】
また、本実施例の露光装置で露光を行う際に、レチクルを照射するレチクル照射領域(露光スリット)の外側に少なくとも1つレチクル側のフォーカス計測用マークを設けるようにすると、互いにマーク間の距離を充分に長く取ることが可能になるので、検出精度を上げることができるので好ましい。また、同様に、ウェハの照射領域(露光スリット)の外側に少なくとも1つウェハ側のフォーカス計測用マークを設けるようにしても構わない。
【0070】
次に、図7及び図8を参照して、上述の露光装置100を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図7は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0071】
図8は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置100によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置100を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
【0072】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0073】
本出願は、更に以下の事項を開示する。
【0074】
〔実施態様1〕 露光光を用いて第1のステージに載置されたレチクルのパターンを照明し、当該パターンを投影光学系を介して、第2のステージに載置された被処理体上に露光する露光装置であって、
前記投影光学系を介し、前記被処理体及び/又は前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークを同時に検出する検出手段を有することを特徴とする露光装置。
【0075】
〔実施態様2〕 前記検出手段は、前記第2のマークの1つを検出する検出系を3つ以上有することを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0076】
〔実施態様3〕 前記検出手段は、前記第2のマークに対応した像高に形成された前記レチクル又は前記第1のステージ上の第1のマークを検出することを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0077】
〔実施態様4〕 前記検出手段が検出した前記第1のマーク及び/又は前記第2のマークから前記レチクルと前記被処理体との相対的な位置ずれを算出すると共に、当該位置ずれに基づいて、前記レチクルの位置又は前記被処理体の位置の少なくとも一方を制御する制御手段を更に有することを特徴とする実施態様3記載の露光装置。
【0078】
〔実施態様5〕 前記制御手段は、前記投影光学系の光軸と直交する方向の前記被処理体の位置ずれを算出すると共に、当該位置ずれに基づいて、前記被処理体の位置を制御することを特徴とする実施態様4記載の露光装置。
【0079】
〔実施態様6〕 前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークのうち、少なくとも1つは前記投影光学系の光軸上にあることを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0080】
〔実施態様7〕 前記第1のステージ及び前記第2のステージは、前記レチクルと前記被処理体とを同期して走査し、
露光スリットの中心が前記投影光学系の光軸上であり、前記走査方向をY方向、前記走査方向と直交する方向をX方向としたとき、前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークのうちの2つがY軸に対して対称、且つ、少なくとも1つが前記光軸外の前記Y軸上にあることを特徴とする実施態様3記載の露光装置。
【0081】
〔実施態様8〕 前記光軸外の前記Y軸上にある少なくとも1つの第2のマークは、前記Y軸に対して対称な第2のマークの像高と異なるY座標を有することを特徴とする実施態様7記載の露光装置。
【0082】
〔実施態様9〕 前記第1のステージ及び前記第2のステージは、前記レチクルと前記被処理体とを同期して走査し、
前記検出手段が検出した前記第1のマーク及び/又は前記第2のマークから前記走査方向に平行な方向に関する前記パターンの前記投影光学系の像面の傾きを算出すると共に、当該像面の傾きに基づいて、前記被処理体の位置又は前記投影光学系の像面の少なくとも一方を制御する制御手段とを有することを特徴とする実施態様3記載の露光装置。
【0083】
〔実施態様10〕 前記検出系は、
前記投影光学系の任意の点の像高に前記露光光を導光する光学系と、
前記露光光により前記第1のマーク及び前記第2のマークが結像される撮像素子とを有することを特徴とする実施態様2記載の露光装置。
【0084】
〔実施態様11〕 前記撮像素子は、直線上に画素を並べた1次元CCDであることを特徴とする実施態様10記載の露光装置。
【0085】
〔実施態様12〕 前記1次元CCDは、画素の配列方向と前記配列方向に直交する方向とで倍率が異なることを特徴とする実施態様11記載の露光装置。
【0086】
〔実施態様13〕 前記第2のマークのうちの少なくとも1つが、前記露光光の前記被処理体への照射領域(露光スリット)の外側に設けられていることを特徴とする実施態様1乃至12のうちいずれか一項記載の露光装置。
【0087】
〔実施態様14〕 実施態様1乃至13のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
【0088】
〔実施態様15〕 レチクルに形成されたパターンを、前記レチクルと被処理体とを同期した同期して走査すると共に、投影光学系を介して前記被処理体に露光する露光方法であって、
位置が異なる少なくとも3箇所の前記被処理体と同じ高さの位置を同時に検出するステップと、
前記検出ステップで検出された前記被処理体と同じ高さの位置から、前記走査方向及び前記走査方向に直交する方向に関する前記パターンの前記投影光学系による像面の傾きを算出するステップと、
前記算出ステップで算出された前記パターンの前記投影光学系による像面の傾きを補正するステップとを有することを特徴とする露光方法。
【0089】
〔実施態様16〕 前記補正ステップは、前記算出ステップで算出された前記パターンの前記投影光学系による像面の傾きに基づいて、前記被処理体の位置を調整することを特徴とする実施態様15記載の露光方法。
【0090】
〔実施態様17〕 前記算出ステップは、前記検出ステップで検出された前記被処理体と同じ高さの位置から、前記投影光学系の像面湾曲を算出することを特徴とする実施態様16記載の露光方法。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、高精度なフォーカスキャリブレーションを実現すると共に、優れた解像度でスループットの向上を達成することができる露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一側面としての露光装置の例示的一形態を示す概略断面図である。
【図2】フォーカス計測用マークの構成の一例を示す概略平面図である。
【図3】図1に示すTTRアライメント光学系の駆動(検出)範囲の一例を説明するための概略模式図である。
【図4】1次元CCD(ラインセンサー)の画素配列を示す概略平面図である。
【図5】2次元CCDの画素配列を示す概略平面図である。
【図6】本発明の一側面である露光装置100の例示的一形態を示す概略断面図である。
【図7】デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
【図9】従来の走査型投影露光装置の例示的一形態を示す概略斜視図である。
【図10】従来の走査型投影露光装置の例示的一形態を示す概略断面図である。
【図11】従来の走査型投影露光装置の例示的一形態を示す概略断面図である。
【図12】従来のTTRアライメント光学系の駆動(検出)範囲を示す概略模式図である。
【符号の説明】
100 露光装置
110 レチクルステージ
112 R側基準プレート
112a フォーカス計測用マーク
120 投影光学系
130 ウェハステージ
132 W側基準プレート
132a フォーカス計測用マーク
140 フォーカス検出系
142 照射部
144 検出部
150 TTRアライメント光学系
152 第1の検出系
154 第2の検出系
156 第3の検出系
152a、154a、156a ファイバー
152b、154b、156b 照明部
152c、154c、156c 対物レンズ
152d、154d、156d リレーレンズ
152e、154e、156e 撮像素子
160 制御部
RC レチクル
WP プレート
MEa、MEb、MEc 駆動領域
ES 露光スリット

Claims (1)

  1. 露光光を用いて第1のステージに載置されたレチクルのパターンを照明し、当該パターンを投影光学系を介して、第2のステージに載置された被処理体上に露光する露光装置であって、
    前記投影光学系を介し、前記被処理体及び/又は前記第2のステージ上の異なる位置に3つ以上形成された第2のマークを同時に検出する検出手段を有することを特徴とする露光装置。
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