JP3639460B2 - カッティングプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカッティングプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の装置は例えば特開平6−183081号公報に示されている。この公報によると、使用者により、紙が載置部上に載置される。そして、アームが載置部の上方に設けられ、紙の縦方向に移動可能に構成されている。印刷ヘッドとカッタがアームに設けられ、紙の横方向に移動可能に構成されている。
【0003】
印刷ヘッドは、紙の横方向および縦方向に移動しながら、紙に所定の印刷をさせる。その後、カッタは、紙の横方向および縦方向に移動しながら、紙を所定の形状に切断する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、従来の装置では、使用者が載置部に紙を1枚ずつセット(並べて、位置決めする)する手間がかかる第1の欠点がある。この欠点を解消するために図9の断面図に示す様に、本発明者は、印刷ヘッド101とカッタ102を保持するキャリッジ(図示せず)を設け、キャリッジを紙103の横方向に移動させる。そして、紙103を縦方向へ移動させるための送り機構104を設けた。
【0005】
しかし、カッタ102の刃105が紙103を所定の形状に切断すると、紙103の腰(強度)が弱くなり、紙103が浮き上がって(図9のA部を参照)、紙詰りする第2の欠点がある。この欠点を解消するために、本発明者は、カッタ102の手前側に対向ローラと駆動ローラ(共に図示せず)を設けた。そして、両ローラにて紙を挟み、前方に紙を引っ張る様に試みた。しかし、印刷時に、未だ乾いていないインクが乗った印刷面が対向ローラに触れ、印刷面が汚れる第3の欠点がある。
【0006】
故に、本発明はこの様な従来の欠点を考慮して、被印刷物(紙等)をセットし易く、かつ、被印刷物を切断中およびその前後に於て被印刷物を搬送し易い、かつ搬送中に印刷面を汚さない、カッティングプリンタを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明では、被印刷物の印刷面に当接するローラを有して前記被印刷物を搬送できる第1搬送手段と、前記被印刷物を印刷する印刷ヘッドと、印刷された前記被印刷物を所定の形状に切断するカッタとを備え、前記第1搬送手段を前記カッタの下流側に設け、少なくとも前記切断時に前記第1搬送手段が前記被印刷物を搬送し、前記カッタおよび前記印刷ヘッドの上流側に第2搬送手段を設け、少なくとも前記印刷時に、前記第2搬送手段は前記被印刷物を搬送し、前記第1搬送手段は前記ローラを前記被印刷物から離間して搬送動作を停止する様に、構成する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係るカッティングプリンタ1を図1ないし図7に従い説明する。図1はカッティングプリンタ1の斜視図、図2はカッティングプリンタ1の要部断面図(第1搬送手段が動作しない時)、図3はカッティングプリンタ1の要部断面図(第1搬送手段が動作した時)、図4はカッティングプリンタ1に用いられるカッタの断面図、図5はカッティングプリンタ1に用いられるカッタ移動機構の正面図(カッタが上方に位置している時)、図6は上記カッタ移動機構の正面図(カッタが下方に位置している時)、図7はカッティングプリンタ1のブロック図である。
【0013】
これらの図に於て、本体2は例えば、左側体3と、右側体4と、上体5と、下体6等とから構成されている。左側体3と右側体4は、例えば、共に箱状に形成されている。上体5は、離れて位置する左側体3および右側体4を固定する様に構成されている。下体6は、左側体3および右側体4を固定する様に、構成されている。
【0014】
排紙皿7は例えば上方が開放した略凹状に形成され、下体6の前面側に、着脱自在に取付けられている。給紙皿8も同様に、例えば上方が開放した略凹状に形成され、下体6の後面側に、着脱自在に取付けられている。
【0015】
キャリッジ(図示せず)は例えばプラスチックから成り、上方が開放した略凹状に形成されている。キャリッジの後方側には、軸受けが形成され、軸10は上記軸受けに挿入されている。軸10の両端は各々、左側体3および右側体4に固定されている。
【0016】
駆動ベルト(図示せず)はループ状に形成され、軸10と略平行に位置する様に設けられ、歯車(図示せず)は駆動ベルトの内歯と噛合って設けられている。歯車に形成された孔に、キャリッジモータ(図示せず)の軸が挿入され固定されている。
【0017】
キャリッジの後面側の適所は駆動ベルトに固定され、キャリッジモータが回転する事によりキャリッジは主走査方向(軸10の長軸に沿う方向)に移動する。この様に、キャリッジと、軸10と、駆動ベルトと、歯車と、キャリッジモータ等により、キャリッジ送り機構12が構成されている。
【0018】
容器13は例えば箱状に形成され、キャリッジに固定されている。4個のインクタンク(図示せず)は容器13内に配置されている。4個のインクタンクには各々、例えば、黒色インクと、イエローインクと、マジェンタインクと、シアンインクが充填されている。
【0019】
印刷ヘッド14a、14b、14c、14dは、例えば直方体状のものであり主走査方向に、互いに離れて位置している。各印刷ヘッド14a〜14dは、例えば各々、副走査方向(軸10の長軸に直交する方向)に沿って64個のオリフィス(図示せず)が形成されている。各オリフィスの途中の側壁には各々、圧電素子(図示せず)が設けられ、各オリフィスの先端は絞られ、64個のオリフィス毎に各入口部(合計4個)が設けられている。4個の入口部は各々、チューブを介して、黒色インクタンクと、イエローインクタンクと、マジェンタインクタンクと、シアンインクタンクに接続されている。
【0020】
印刷ヘッド14a〜14dは、容器13の下部に固定され、キャリッジの底面には開口部が形成されている。印刷ヘッド14a〜14dに設けられた各オリフィスから、インクは適宜、上部開口部を通り、被印刷物11上に吐出される様に構成されている。
【0021】
カッタ15に於て、上ホルダ17は上部にフランジ部17を備えた略円筒状に形成されている(図4を参照)。下ホルダ18は上方に開放した凹状に形成され下部に孔19が形成され、上ホルダ16にネジ止めされている。
【0022】
中ホルダ20は略円筒状に形成され、Oリング21により上ホルダ16の内面とシールされ、上ホルダ16にネジ止めされている。押圧ピン22はスプリングピン23により、中ホルダ20の内面に固定されている。
【0023】
マグネット24は押圧ピン22の底面に当接して配置され、ピポットベアリング25はマグネット24の底面に当接して配置されている。軸部26は、上端が鋭角に形成され、下端に刃部27が形成されている。軸部26の上端はピポットベアリング25に挿着されている。
【0024】
上ホルダ16の下端近傍には、孔部28が形成されている。ベアリング29は孔部28内に固定されている。軸部29の下端近傍はベアリング29に挿着されている。刃部27は下ホルダ18の孔19を貫通し、下ホルダ18の底面から所定の距離だけ突出している。
【0025】
この様に、軸部26は、上端がピポットベアリング25に挿着され、下端近傍がベアリング29に挿着される事により、円周方向(C1C2方向)に自在に回転する様に構成されている。その結果、刃部27の刃先は被印刷物11の切取線に沿って前進し、切断する様に構成されている。また、中ホルダ20を上ホルダ16に対し適切な量だけネジ回す事により、刃部27の突出量を簡単に調整できる。
【0026】
次に、図5に従い、カッタ移動機構30を説明する。図5に於て、固定台31はキャリッジ(図示せず)に固定されている。ソレノイド32は固定台31上に固定されている。ピン33はソレノイド32に対し、上下方向(B1B2方向)に移動可能に設けられている。
【0027】
可動体34は左部35と、それにつながる中央部36と、中央部36につながる右部37等から構成されている。左部35は略コ字状に形成され、固定台31に固定されたガイド38に案内されている。中央部36は、介在部材を介して、ピン33に接続されている。
【0028】
右部37は、略L字状に形成され、カッタ15のフランジ部17を保持している。右部37は固定台31の適所に案内されている。バネ39は、右部37に形成された突起部と、固定台31に形成された突起部との間に設けられている。このバネ39により、可動体34は常時、上方向(B2方向)へ力が加えられている。
【0029】
この構成により、カッタ移動機構30のソレノイド32に所定の電圧が印加される(オンする)と、ソレノイド32が可動体34を引張る。その結果、可動体34に固定されたカッタ15は下方に移動し刃部27は下方(図6のB1方向)に移動(ダウン)する。
【0030】
また、ソレノイド32への電圧が印加されないと(オフする)、バネ39が可動体34を上方に引張り、刃部27は上方(図5のB2方向)へ移動(アップ)する。この様に、カッタ移動機構30に所定の電圧を印加し、刃部27を下方に移動し、キャリッジを移動させる事により、カッタ15は被印刷物11を切断する。
【0031】
図2に示す様に、第1駆動ローラ40は長尺の円柱状に形成され、下体6の適所に設けられた第1開口部41の下方に設けらている。第1駆動ローラ40に設けられた軸は第1歯車(共に図示せず)の孔に挿入され、固定されている。搬送モータの軸は第2歯車(共に図示せず)の孔に挿入され、固定されている。第1歯車と第2歯車は噛合う様に配置されている。
【0032】
第1対向ローラ42は長尺の円柱状に形成され、第1開口部41の上方に設けられている。第1対向ローラ42には、ローラ移動機構(図示せず)が接続されている。ローラ移動機構は例えばソレノイド等から構成され、被印刷物11の上方において、第1対向ローラ42を上下方向(D1D2方向)へ移動させる。
【0033】
これらの第1駆動ローラ40と、第1歯車と、第2歯車と、搬送モータと、第1対向ローラ42と、ローラ移動機構等により、第1搬送手段43が構成されている。そして切断時には、搬送モータおよびローラ移動機構に所定の電圧が印加され、第1対向ローラ42が下方(D1方向)へ移動し、第1対向ローラ42および第1駆動ローラ40が被印刷物11を挟む。搬送モータが回転する事により第1駆動ローラ40が回転し、第1搬送手段43は被印刷物11を搬送する。
【0034】
この様に、第1搬送手段43は、被印刷物11を挟む第1駆動ローラ40と、第1対向ローラ42とから構成され、被印刷物11を引張る様に搬送する。具体的には、第1対向ローラ42は被印刷物11の上方において移動可能に構成され切断時に、第1対向ローラ42が移動する。そして両ローラ40、42が被印刷物11を挟む様に構成されている。
【0035】
また上述の様に、第1搬送手段43は、カッタ15の下流側(被印刷物11の搬送方向に於て、カッタ15より先に位置する側)に設けられている。そして少なくとも切断時に於て、第1搬送手段43は、被印刷物11を搬送する様に、構成されている。
【0036】
更に、図2に示す様に、第2駆動ローラ44は長尺の円柱状に形成され、下体6の適所に設けられた第2開口部45の下方に設けられている。第2駆動ローラ44に設けられた軸は第3歯車(共に図示せず)の孔に挿入され、固定されている。搬送モータの軸は第4歯車(共に図示せず)の孔に挿入され、固定されている。第3歯車と第4歯車は噛合う様に配置されている。
【0037】
第2対向ローラ46は長尺の円柱状に形成され、第2開口部45の上方に設けられている。これらの第2駆動ローラ44と、第3歯車と、第4歯車と、搬送モータと、第2対向ローラ46等により、第2搬送手段47が構成されている。
【0038】
上述の様に、第2搬送手段47は、カッタ15および印刷ヘッド14a〜14dの上流側(被印刷物11の搬送方向に於て、カッタ15および印刷ヘッド14a〜14dの後方に位置する側)に設けられている。そして、印刷時および切断時に於て、第2搬送手段47は被印刷物11を搬送する。
【0039】
即ち、この時、第2搬送手段47の搬送モータは通電され、第2駆動ローラ44は回転する。その結果、第2駆動ローラ44と第2対向ローラ46に挟まれた被印刷物11は搬送され、前進する。
【0040】
次に、主に図7のブロック図に従い、カッティングプリンタ1の電気的構成を説明する。制御部48は例えば、マイクロコンピュータ等から成る。紙センサ49は印刷ヘッド14a〜14dの後方に配置され、被印刷物11の先端を検知するものである。操作部50は例えば電源スイッチ等が設けられている。使用者が電源スイッチを押すと、印刷命令信号が制御部48へ入力され、切断命令信号が制御部48へ入力される。
【0041】
メモリ51は、例えば、印刷データとカットデータを記憶するRAM等から成る。パソコン52はインターフェース53を介して、制御部48に接続されている。CD−ROM54は必要に応じて、パソコン52に装着されている。制御部48は、上記紙センサ49と、操作部50と、メモリ51と、インターフェース53と、キャリッジ送り機構12と、第1搬送手段43と、印刷ヘッド14a、14b、14c、14dと、カッタ移動機構30と、第2搬送手段47に各々、接続されている。以上の部品によりカッティングプリンタ1が構成されている。
【0042】
次に、図1ないし図8に従い、カッティングプリンタ1の動作を説明する。図8はカッティングプリンタ1の主要動作を示すフローチャートである。これらの図に於て、使用者は最初に、例えば給紙皿8上に、複数の被印刷物11を収容する。
【0043】
そして使用者は、カッティングプリンタ1に設けられた電源プラグを室内の電源コンセント(共に図示せず)に挿入する。次に使用者は、操作部50に設けられた電源スイッチを押すと、動作が開始する。
【0044】
制御部48は、第2搬送手段47の搬送モータを通電させ、被印刷物11を搬送させる(前進させる)。紙センサ49が被印刷物11の先端を検知し、被印刷物11は更に前進する。この時、カッタ15の刃部27は上方(B2方向)に位置している。被印刷物11が所定の位置(ホームポジション)まで前進すると、制御部48は上記搬送モータの通電を停止する(図8のS1)。
【0045】
次に、制御部48は、対向ローラが上がっているか否かを判定する(図8のS2)。即ち制御部48は、第1搬送手段43に設けられた第1対向ローラ42が上方(D2方向)に位置しているか否かを判定する。仮に、第1対向ローラ42が上方に位置していれば、制御部48はS2を肯定する。
【0046】
そして、制御部48は、パソコン52より、印刷データを取り込む(図8のS3)。また、パソコン52よりメモリ51へ、印刷データを読込んだ後に、メモリ51から、印刷データを取り込んでも良い。なお、制御部48はS2を否定すれば、第1対向ローラ42を上方に位置させた(図8のS4)後、ステップS3へ進む。
【0047】
次に制御部48は、1行をプリントする(図8のS5)。即ち制御部48は、キャリッジ送り機構12に設けられたキャリッジモータを通電させ、キャリッジを主走査方向(軸10の長軸に沿う方向)の左端から右端へ移動させる。制御部48は、各印刷ヘッド14a〜14dに設けられた各圧電素子に対し電圧を印加し、例えば1440dpiの高解像度にて、インク液を適宜吐出させ、1行目の印刷を行う。
【0048】
そして制御部48は印刷データが終了したか否かを判定する(図8のS6)。仮に、印刷データが終了していなければ、制御部48はS6を否定する。次に制御部48は1行分だけ紙送りし(図8のS7)、再び、1行分だけ印刷させる(図8のS5)。この様に、ステップS5とS6とS7を繰り返す事により、印刷データに従う所定の印刷を行わせ、印刷データが終了すると、制御部48はS6を肯定し、印刷動作を終了する。
【0049】
上述の様に、印刷時に於て、制御部48は、第2搬送手段47をして、被印刷物11を搬送させ、第1搬送手段43をして、搬送動作を停止させる。
【0050】
次に制御部48は、第2搬送手段47をして、被印刷物11をホームポジションに戻らせる(図8のS8)。即ち制御部48は、第2搬送手段47の搬送モータを逆電圧に通電させ、上述の印刷動作開始直前(図8のS1)までの位置(ホームポジション)に、被印刷物11を戻す。これは、印刷した位置と、これからカットする位置を一致させるための動作である。
【0051】
そして、制御部48は、パソコン52より、カットデータを読込む(図7のS9)。カットデータとは、カッタ15の刃部27をアップさせるか又はダウンさせるかを指示する信号と、座標とから成る。場合によっては、パソコン52からメモリ51へ、カットデータを一度記憶させ、制御部48は該記憶されたカットデータを読込んでも良い。また、印刷が終了する迄に、カットデータを読込んでも良い。
【0052】
次に制御部48は、対向ローラをダウンさせる(図8のS10)。即ち制御部48は、第1搬送手段43に設けられた第1対向ローラ42をして、下方向(D1方向)へ移動させる。具体的には、制御部48は、第1搬送手段43に設けられたローラ移動機構を通電させ、ローラ移動機構は第1対向ローラ42を下方向へ移動させる。上記動作により、被印刷物11の先端近傍は、第1対向ローラ42と、第1駆動ローラ40に挟まれる。
【0053】
そして制御部48は、読込んだカットデータに従い、キャリッジおよび第1搬送手段43および第2搬送手段47を動作させる(図8のS11)。次に制御部48は、カッタ15の刃部27の現在位置が、読込んだカットデータに於ける、カッタダウンの位置か否かを判定する(図8のS12)。制御部48は、S12を否定すれば、S11とS12の動作を繰り返す。そして刃部27の現在位置がカッタダウンの位置に到達した場合、制御部48はS12を肯定する。
【0054】
次に制御部48はソレノイド32を通電させカッタ15をダウンさせ、刃部27を被印刷物11内へ切り込ませる(図3と、図6と、図8のS13を参照)。制御部48は、刃部27を切り込ませた状態に於て、カットデータに従い、キャリッジおよび第1搬送手段43および第2搬送手段47を動作させる(図8のS14)。
【0055】
そして制御部48は、刃部27の現在位置が、カットデータに於けるアップ位置か否かを判定する(図8のS15)。もしも制御部48は、S15を否定すれば、S14とS15の動作を繰り返す。
【0056】
上述の動作により、制御部48は、被印刷物11に対し、所定の形状の1部を切断する。そして制御部48は、S15を肯定すると、ソレノイド32への通電を停止させ、カッタ15をアップ(図5のB2方向)させ、刃部27を被印刷物11からアップさせる(図8のS16)。
【0057】
次に制御部48は、カットデータが終了か否かを判定する(図8のS17)。もしも、カットデータが終了していなければ、制御部48はS17を否定し、S11からS17までの動作を繰り返す。
【0058】
この様にして、制御部48は被印刷物11に対し、所定の形状にて切断する。この時、制御部48は、カットデータを終了したと判定し(図8のS17)、印刷動作および切断動作を終了する。
【0059】
そして制御部48は、第1対向ローラ42を上方(D2方向)へ移動させ(図8のS18)、第2搬送手段47に設けられた搬送モータを通電させる。その結果、第2駆動ローラ44は回転し、被印刷物11は更に前進し、排紙皿7へ収容され、一連の動作を終了する。
【0060】
この様に、カッタ15はキャリッジに固定され、キャリッジは主走査方向に移動するが、副走査方向には移動しない。即ち、カッタ15は搬送方向(副走査方向)に対して略定位置に維持される。そして、被印刷物11は、第1搬送手段43により搬送されつつ、カッタ15により切断される。
【0061】
この第1搬送手段43および第2搬送手段47により、給紙皿8に複数枚の被印刷物11が置かれても、被印刷物11を自動的に搬送し、印刷し、切断し、また搬送する。故に、従来の様に、使用者が載置面に被印刷物を1枚ずつセットする手間が要らないという、発明の効果を奏する。
【0062】
【発明の効果】
上述の様に請求項1の本発明では、カッタおよび印刷ヘッドの上流側に第2搬送手段を設け、少なくとも印刷時に、第2搬送手段は被印刷物を搬送し、第1搬送手段は被印刷物の印刷面と当接するローラを被印刷物から離間させて搬送動作を停止する構成とする。この様に、印刷時には、印刷ヘッドの上流側にある第2搬送手段により、被印刷物を搬送させ、第1搬送手段のローラを被印刷物から離間させる。その結果、印刷された被印刷物は下流側の第2搬送手段に接触しないので、印刷面が汚される事を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカッティングプリンタ1の斜視図である。
【図2】上記カッティングプリンタ1の要部断面図である(カッタ15が上方に位置している状態を示す)。
【図3】上記カッティングプリンタ1の要部断面図である(カッタ15が下方に位置している状態を示す)。
【図4】上記カッティングプリンタ1に用いられるカッタ15の断面図である。
【図5】上記カッティングプリンタ1に用いられるカッタ移動機構30の正面図(カッタ15が上方に位置している状態を示す)である。
【図6】上記カッタ移動機構30の正面図(カッタ15が下方に位置している状態を示す)である。
【図7】上記カッティングプリンタ1のブロック図である。
【図8】上記カッティングプリンタ1の主要動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の比較例を示すカッティングプリンタ1の要部断面図である。
【符号の説明】
11 被印刷物
14a、14b、14c、14d 印刷ヘッド
15 カッタ
43 第1搬送手段
47 第2搬送手段
Claims (1)
- 被印刷物の印刷面に当接するローラを有して前記被印刷物を搬送できる第1搬送手段と、前記被印刷物を印刷する印刷ヘッドと、印刷された前記被印刷物を所定の形状に切断するカッタとを備え、前記第1搬送手段を前記カッタの下流側に設け、少なくとも前記切断時に前記第1搬送手段が前記被印刷物を搬送し、前記カッタおよび前記印刷ヘッドの上流側に第2搬送手段を設け、少なくとも前記印刷時に、前記第2搬送手段は前記被印刷物を搬送し、前記第1搬送手段は前記ローラを前記被印刷物から離間して搬送動作を停止する様に、構成した事を特徴とするカッティングプリンタ。
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