JP3638788B2 - 外装ケースの給湯器本体支持用ブラケット - Google Patents
外装ケースの給湯器本体支持用ブラケット Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器本体を収納する外装ケースに設けられて、給湯器本体を外装ケースの内部に支持する外装ケースの給湯器本体支持用ブラケットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、給湯器は、バーナ、熱交換器、排気ダクト等によって構成される給湯器本体が外装ケースに収納されている。外装ケースは、例えば、前側が開放された直方体状のケース本体と、該ケース本体の開放部分を覆う前面パネルとによって構成されており、給湯器本体をケース本体に収納した後に、前面パネルによって閉塞される。
【0003】
ケース本体には、その内部に給湯器本体を支持するための給湯器本体支持用ブラケットが設けられており、給湯器本体側に取り付けられている連結部材を該ブラケットに連結することによって、給湯器本体をケース本体内部に支持する。
【0004】
従来、この種のブラケット50は、図4に示すように、金属製板材を折り曲げることによって形成されており、図5に示すように、ケース本体51の上壁内面側にビス52によって固定される矩形状の基板53と、該基板53の前側端縁の全長に亘って連続して直角に下方に折り曲げ延設された連結部54とによって構成されている。図4及び図5に示すように、基板53にはビス52を挿着するための複数の貫通孔55が形成されており、連結部54には、給湯器本体W側に取り付けられている連結部材56がビス57を介して螺着されるビス孔58が形成されている。一方、図5に示すように、給湯器本体Wはその上部側に排気ダクトXを備えており、前記連結部材56は該排気ダクトXの上部位置に取り付けられている。そして、ケース本体51内に収納された給湯器本体Wは、その連結部材56をブラケット50の連結部54にビス57を介して連結することによって支持される。なお、ケース本体51には、前記前面パネル59が取り付けられる。該前面パネル59には、給湯器本体Wの排気ダクトXに連設された排気口部材の排気口Yを臨ませる開口部60が形成されている。
【0005】
しかし、前記ブラケット50によって内部に給湯器本体Wを支持した外装ケース61が輸送時等に転倒した場合に、ブラケット50の連結部54が後方(基板53に重合する方向)に向かって折れ曲がり、図5に仮想線(2点鎖線)で示するように、給湯器本体Wが外装ケース61の背面側に位置ずれを起こすことがある。
【0006】
そしてこのような給湯器本体Wの位置ずれが生じることによって、前面パネル59の開口部60の内側に排気口部材の排気口Yが没入して位置ずれを生じ、この位置ずれによって、該排気口Yの周縁部に設けられたドレーン抜き穴(図示せず)を介して該排気口Yからの比較的高い温度の排気が前面パネル59の開口部60内周縁に当たり、前面パネル59の開口部60の塗装が劣化・剥離して錆が発生する不都合があった。
【0007】
そこで、図5に仮想線(1点鎖線)で示するように、給湯器本体Wの背面に対向するケース本体51の後壁内面に、給湯器本体Wの背面側に当接して給湯器本体Wの傾動を規制する大略コ字形の規制部材62を取り付けておくことが考えられる。該規制部材62によって、転倒しても給湯器本体Wの背面側が該規制部材62に当接して規制されているため、開口部60の内側に排気口部材の排気口Yが没入することが防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ケース本体51に前記規制部材62を組付ける作業が製造工程において必要となり、工数が増加するので、製造効率が低下する不都合がある。それだけでなく、規制部材62を設けることによって、部品点数が増加するのでコストが増加する不都合がある。
【0009】
かかる不都合を解消して、本発明は、製造効率の低下やコストの増加をさせることなく、外装ケースに収納された給湯器本体の位置ずれを確実に防止することができる外装ケースの給湯器本体支持用ブラケットを極めて構造簡単に且つ安価に提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、バーナ、熱交換器、排気ダクトを備える給湯器本体を収納し、排気ダクトの排気口を臨ませた開口部を備える外装ケースの上壁内面側に設けられ、前記給湯器本体の上端部に設けられた連結部材を連結することにより前記外装ケースの内部に前記給湯器本体を支持する外装ケースの給湯器本体支持用ブラケットにおいて、前記外装ケースの上壁内面側に固定される矩形板状の基板と、該基板の前端縁に下方に向かって連設され、前記給湯器本体の連結部材を連結する矩形板状の連結部と、前記基板の側縁に下方に向かって連設され、該連結部の後方への折れ曲がりを規制する矩形板状の一対の規制板とを備えることを特徴とする。
【0011】
給湯器本体は、外装ケースに設けられた前記ブラケットによって支持される。該ブラケットは、基板の各端部に前記連結部と前記一対の規制板とが連設された構成であるので、例えば、金属製板材を材料として基板の前端縁を介して連結部を下方に折り曲げると共に、基板の両側端縁を介して各規制板を下方に折り曲げるだけで容易に形成することができ、部品点数を増加させることなく安価に形成することができる。
【0012】
また、該ブラケットは、前記連結部が基板との境界を折目としてその後方(即ち、基板と重合する方向)へ折れ曲げられようとしたときに、前記規制板の一端縁が連結部の側面に突き当たって該連結部の折れ曲がり(傾動)が防止される。
【0013】
これによって、例えば、輸送中の給湯器の倒れ等が生じた場合であっても、ブラケットの連結部を介して支持された給湯器本体が外装ケースの背面側へ移動することがないので、外装ケースの開口部に臨んだ状態にある排気ダクトの排気口の内側への没入が防止され、外装ケースの開口部周縁部の錆の発生を防止することができる。
【0014】
そして、前記規制板を備えるブラケットを採用することによって、従来のような給湯器本体の背面側を当接支持するような部品を追加する必要がないので、部品取り付け作業等による製造効率の低下や、部品点数の増加によるコストの増加がなく、外装ケースに収納された給湯器本体の移動を確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態における給湯器を一部破断して示す説明的斜視図、図2は本実施形態の要部を示す説明的断面図、図3は本実施形態の給湯器本体支持用ブラケットを示す斜視図である。
【0016】
図1に示すように、給湯器1は、図示しないバーナやファン、一部図示した熱交換器2、及び排気ダクト3等によって構成された給湯器本体4が、外装ケース5に収納されている。該外装ケース5は、給湯器本体4を収容するケース本体6と、該ケース本体を前面側から覆う前面パネル7とによって構成されている。前面パネル7は、図2に示すように、ケース本体6の全端外周に設けられたフランジ部8にビス9を介して取り付けられている。また、前面パネル7には、給湯器本体4の一部を構成している排気ダクト3に連設された排気部材の排気口10を臨ませる(本実施形態においては前方に突出させる)開口部11が形成されている。更に、ケース本体6の背面側上部には、給湯器1を家屋の壁面等に取り付けるための取り付け金具12aが設けられている。
【0017】
ケース本体6の内部には、給湯器本体支持用ブラケット13を介して給湯器本体4が支持されている。該ブラケット13は、図3に示すように、平板状の基板14と、該基板14の前端縁に連設されて後述する給湯器本体4の連結部材15(図2参照)を連結する連結部16とを備えている。更に、前記基板14の左右側両端には、連結部16に一端縁が対向するように設けられた舌片状の一対の規制板17が連設されている。
【0018】
該ブラケット13は、金属製板材を折り曲げることによって形成され、具体的には、前記連結部16及び各規制板17は、基板14との境界を折目として直角に下方に折り曲げることによって一体に形成されている。一対の規制板17は、前記連結部16に対して直角方向に基板14の左右端縁に沿って延設されており、各規制板17の一端縁が連結部16に対向していることによって、連結部16が基板14との境界の折目を介して後方に折り曲げられようとしても、連結部16の裏面が各規制板17に付き当たって規制され、基板14に対して直角とされた姿勢を維持することができる。
【0019】
該ブラケット13は、図2に示すように、ケース本体6の上壁内面にビス18によって固定されている。該基板14には、図3に示すように、図2示の前記ビス18を挿着するビス孔19が形成されている。なお、ビス孔19はその外周に沿ってバーリング加工された筒状の突出部19aを備えている。該突出部19aは、ケース本体6の上部のビス18が挿通する図示しない挿通孔に嵌着される。そして、前記ビス孔19にビス18を螺着することによって、図2に示すように、パイプシャフト取り付け金具12b、ケース本体6及びブラケット13が一体に締結される。なお、本実施形態においては、ブラケット13がケース本体6にビス18によって固定されている例を示しているが、更に、図3に仮想線示する部分23をスポット溶接することによってブラケット13をケース本体6の上壁内面に固着することが好ましい。こうすることにより、ブラケット13をケース本体6に一層強固に連結することができる。そして、ブラケット13をケース本体6の上壁内面にスポット溶接する際には、ビス孔19の外周の前記突出部19aをケース本体6の上部のビス18が挿通する前記挿通孔に嵌着させることで容易に位置決めすることができる。
【0020】
該ブラケット13の前記連結部16には、図3に示すように、ビス孔20が形成されおり、図2に示すように、給湯器本体4の連結部材15がビス21を介して連結される。該連結部材15は、給湯器本体4の排気ダクト3の上面にビス22を介して取り付けられている。
【0021】
そして図2に示すように、給湯器本体4をケース本体6に収めた後、該給湯器本体4の連結部材15を、前記ブラケット13の連結部16にビス21を介して連結する。これによって、給湯器本体4はブラケット13を介してケース本体6内部に支持される。その後、前記前面パネル7を取り付けて給湯器本体4を外装ケース5に収納する。
【0022】
このように、給湯器本体4は、前記ブラケット13によってケース本体6の内部に支持されているので、例えば、輸送時に給湯器1が倒れて外装ケース5に衝撃を受けるといったことが生じて、給湯器本体4が図2中矢印zに示すケース本体6の背面側に移動し接近しようとしても、前記ブラケット13の連結部16が前記一対の規制板17に突き当たって該連結部16の傾動が規制され、給湯器本体4が外装ケース5の背面側に向かって移動することが防止される。また、前記ブラケット13は、一対の規制板17によって基板14自体の歪みについても防止されるので、外装ケース5の内部において給湯器本体4の姿勢を所定の姿勢に確実に維持して強固に支持することができる。従って、給湯器本体4の移動によって生じる前面パネル7の開口部11の内側への排気部材の排気口10の没入が防止され、前面パネル7の開口部11の錆の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における給湯器を一部破断して示す説明的斜視図。
【図2】本実施形態の要部を示す説明的断面図。
【図3】本実施形態の給湯器本体支持用ブラケットを示す斜視図。
【図4】従来の給湯器の一部を示す説明的断面図。
【図5】従来の給湯器本体支持用ブラケットを示す斜視図。
【符号の説明】
3…排気ダクト、4…給湯器本体、5…外装ケース、10…排気口、11…開口部、13…給湯器本体支持用ブラケット、14…基板、15…連結部材、16…連結部、17…規制板。
Claims (1)
- バーナ、熱交換器、排気ダクトを備える給湯器本体を収納し、排気ダクトの排気口を臨ませた開口部を備える外装ケースの上壁内面側に設けられ、前記給湯器本体の上端部に設けられた連結部材を連結することにより前記外装ケースの内部に前記給湯器本体を支持する外装ケースの給湯器本体支持用ブラケットにおいて、
前記外装ケースの上壁内面側に固定される矩形板状の基板と、該基板の前端縁に下方に向かって連設され、前記給湯器本体の連結部材を連結する矩形板状の連結部と、前記基板の側縁に下方に向かって連設され、該連結部の後方への折れ曲がりを規制する矩形板状の一対の規制板とを備えることを特徴とする外装ケースの給湯器本体支持用ブラケット。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP09589098A JP3638788B2 (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | 外装ケースの給湯器本体支持用ブラケット |
Publications (2)
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JPH11294867A JPH11294867A (ja) | 1999-10-29 |
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JP09589098A Expired - Lifetime JP3638788B2 (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | 外装ケースの給湯器本体支持用ブラケット |
Country Status (1)
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1998
- 1998-04-08 JP JP09589098A patent/JP3638788B2/ja not_active Expired - Lifetime
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