JP3636862B6 - 一液型ポリウレタン組成物 - Google Patents

一液型ポリウレタン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒、とくにポリウレタン(PU)系で使用する触媒、とりわけ水分と反応するポリウレタン(PU)に使用する触媒、その製造及びその使用に関する。本発明は、とくに、水分と反応し、水分が存在すると急速に硬化するポリウレタン(PU)をベースとした、湿気を遮断したときに貯蔵安定性を示す接着材料、シーラント、上塗り材料及び下塗りに使用するのに適した触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンプレポリマーをベースにした、水分の作用により硬化する接着材料、シーラント、上塗り材料及び下塗りは周知であり、材料、例えば、プラスチック、ガラス、セラミックス、塗装プレート、金属、木材、コンクリート及びその他の被着体の積層、結合、シーリングに至るまで広範囲に使用される。
【0003】
このような材料は、好ましくは、溶媒の含有量が少ないかもしくは溶媒を含有しないで、イソシアナート基をもつプレポリマーを含む。プレポリマーは、よく知られた方法により、2官能性又は多官能性ポリオールを過剰量のジイソシアナート又はポリイソシアナートと反応させて製造するが、その際、組成物全体におけるモノマーの含有量は、できるだけ少なく、つまり、1%未満、とくに 0.5%未満である。
【0004】
例えば、水分が存在すると、モノマーのイソシアナート基並びにポリウレタン(PU)プレポリマーの連鎖末端のイソシアナート基は、水と反応して不安定なカルバミド酸基を生成し、また、これは自発的にアミンと二酸化炭素に分解する。これらのアミノ基は、次の段階ですばやく他のイソシアナート基と反応して、ここに尿素基が生成する。この架橋反応により分子が成長して、硬化材料又は粘弾性材料が導びかれるが、これらの材料は、接着剤、シーラント及び上塗りの目的に適している。
【0005】
触媒を添加すると、イソシアナート基と水の反応が加速できる。公知な触媒には、チタン酸塩、例えば、スズ化合物もしくは鉛化合物のような有機金属化合物があり、これらの触媒は、他の触媒と共に、とくに第三級アミンと組み合わせることもできる。一般的に、組成物全体の2%までの触媒が使用される。
硬化を促進するために触媒量を多く使用すると、一方では、PU系の安定性が損なわれて粘性が上昇し、短期貯蔵後の利用がもはやできなくなる。他方では、解重合のために、硬化材料の温度安定性が低下する。6ヶ月よりも長期の貯蔵期間後にも使用のできるPU系を提供することが努力の目標になる。
【0006】
米国特許第4780520 号の記載によると、ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)を触媒として用いて、貯蔵安定性、迅速架橋性のPU系を調製するが、ここで、DMDEEの量は、組成物全体の 0.2〜1.75%である。
英国特許出願第2231879 号によると、0.2 〜2%のテトラメチル−DMDEEを使用して同様に貯蔵安定型のPU系が可能になるが、このときに、低温、低湿度、すなわち5℃、50%相対湿度における強度構築が、触媒にDMDEEを用いたPU系と比較してよりすばやく行われる。
【0007】
米国特許第4705840 号によると、2、2' −ジモルホリニルアルキルエーテルの濃度をDMDEEに対して1/2、すなわち5モル%にして使用すると、同じような初期強度が、すなわち整形外科用のサポーターに着けてから 7.5分後に、 24 ℃、55%相対湿度において得られる。
上述の触媒を迅速硬化型PU系の組成物に使用して、すばやく強度構築を得ようとすると、短所があらわれて、接合時間が、8〜10分より下回るように短縮される。接合時間は、暴露時間とも言うことができるが、硬化剤を適用してから接合までの時間と定義され、ここで良好な接着がなされる。表皮(フィルム)形成時間は、経験的にみて接合時間より短いかもしくは同じであり、接合時間をおおよそに決めるときに効率のよい試験方法である(実施例参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、迅速性貯蔵安定型PU系を製造するための、モルホリンをベースにした触媒を提供することにある。本発明によって提供されるべき触媒は、低温と低空気湿度(例えば、5℃と80%相対湿度ないしは23℃と20%相対湿度)において、強度構築を与え、これは、10分を超えるようなより長めの接合時間を示す従来の技術水準と比較すると迅速に行われ、そして他方では良好な温度安定性を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その1つの面において、次の一般式で表わされるモルホリン基を含有する触媒を提供する。
【0010】
【化2】
Figure 0003636862
【0011】
上式において、n+m>1であり、そしてR1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R14 は、それぞれ独立に、水素又はアルキル基、とくにメチル基もしくはエチル基である。
上記一般式において、好ましくは、n+mの和は2〜10、とくに2〜5である。また、好ましくは、R1 〜R14は水素である。さらに、好ましくは、R1 、R2 、R3 、R4 、R9 、R10、R11、R12、R13及びR14が水素であり、そしてR5 又はR6 及び/又はR7 又はR8 がメチル基であり、また、ここで、メチル基でないR5 、R6 、R7 及びR8 は水素である。さらにまた、好ましくは、R1 、R3 、R11及びR13がメチル基であり、そしてR2 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R12及びR14が水素である。
【0012】
本発明は、そのもう1つの面において、芳香族又は脂肪族のイソシアナートをベースにした少なくとも1 種のプレポリマー及び上記しかつ以下に詳細に説明する本発明の触媒を含有するかもしくはこれを含むポリウレタン組成物を提供する。
本発明のポリウレタン組成物は、好ましくは、1成分構成であるかもしくは2成分構成である。また、本発明のポリウレタン組成物において、前記触媒は、該組成物の全量に対して 0.1〜2重量%の量で存在せしめられていることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、そのもう1つの面において、本発明による触媒の接着剤、シーリング材、積層物質及び/又は下塗りとしての使用を提供する。
本発明による触媒は、第一に、イソシアナート基の反応性を高め、また、このために、1成分(1K)系並びに、例えば、反応性のOH−基もしくはNH2 −基をベースにした硬化剤又は水で硬化する2成分(2K)系にも適している。触媒は、単独で、並びに互いに組合せて、又は、例えば、スズ触媒及び/又はチタン触媒(前記参照)などの金属有機触媒をベースにした既知の触媒と組合せて使用することができる。
【0014】
本発明の触媒は、とくに、水分で硬化する1K系に対しても適当である。
水分で硬化する系における上記のモルホリン誘導体の作用形態は、おそらく、一方では、クラウンエーテル類似の親水性部分を通って水がマトリックス中へ、従って反応性のイソシアナート基の付近に移行し、そして他方では、2つの第三級アミンが、触媒的に作用してごく近傍にある水を、イソシアナート基と反応させることに基づいている。従って、これらの触媒は、1K系での使用に対して非常に適している。この触媒作用は、おそらくイソシアナート基のアミド窒素へのプロトン移動を包含する(文献: Herlinger Heinz, 教授資格論文、イソシアナートの構造と反応性、シュツゥットガルト大学、1970年、24頁)。イソシアナートと水が反応した後で、一方では二酸化炭素が生成し、そして他方では触媒であるモルホリン誘導体が再び遊離される。すでに上記したように、作用形態の解説には、確率的に説明することが重要である。なお、この説明は、本発明の課題として制限を課すような評価をされるものではない。
【0015】
とくに好ましい実施形態においては、モルホリン誘導体の親水性が高められるが、これは、2つのモルホリン基の間にポリエチレンオキシド基を組み込むことで達成される。本発明の触媒がもつ水を吸収する性質、そしてそれで生じるPU系の拡散こう配は、水が、表面に存在するイソシアナート基に捕獲される前に、周辺の湿気からPU材料の中に達することによる。このために、表皮形成時間がいくらか遅らされ、同時にすばやく強度の展開が起こり、接合時間が延長される。このような組み合わされた性質は、利用者に大きな利益をもたらす。さらに、被着体表面に存在する痕跡程度の水が、PU材料の吸湿性のために中間層の接着材料から被着体に移行する。これによってすぐには架橋が起こらないで、被着体のぬれが最高の状態に達するために、接着特性が改善される。
【0016】
本発明の触媒によって接触作用を受ける本発明によるPU材料は、安定性が優れているために、高温、つまり95℃までの温度で加工することが可能であり、このために、貯蔵安定性で水分と反応するホットメルト接着剤を製造することもできる。この接着剤は、あらゆる1成分硬化系のなかで、適用後の冷却で粘度の増加を起こし、そして水分と迅速な硬化反応をするバインダー系であるために、最大の強度構築を与えるものである。
【0017】
本発明によるPU組成物は、接着材料、シーラント、上塗り物質又は下塗りとしてとくに適当である。これらは、迅速に得られる強度構築のもとで従来の技術水準と比較すると、表皮形成時間が緩慢になり、従って接合時間が延長される。これらは、金属、ガラス、セラミックス、木材、セメント及びプラスチックの被着体への利用に適している。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明による触媒は、次の一般式により表されるモルホリン基を含有する化合物である。
【0019】
【化3】
Figure 0003636862
【0020】
上記一般式において、n+m>1であり、そしてR1 〜R14は、それぞれ独立に、水素又はアルキル基、とくにメチル基もしくはエチル基を意味する。好ましい触媒において、n+mの和は、2〜10、とくに2〜5である。比較的容易に製造でき、作用がよい特別な触媒は、例えば、
−R1 〜R14=水素
−R1 〜R4 及びR9 〜R14=水素、そして
5 又はR6 及び/又はR7 又はR8 =メチル基、ここで、メチル基ではないそれぞれのR5 、R6 、R7 及びR8 は、水素を意味する、
−R1 、R3 、R11及びR13=メチル基、そして
2 、R4 〜R10、R12及びR14=水素、
である。
【0021】
本発明の触媒は、例えば、カナダ特許出願第2103730 号[Miles Inc., USA (1992)]に記載の手法に従って製造することができる。
とくに、本発明の触媒は、イソシアナート基を含む1成分(1K)PU系及び2成分(2K)PU系における使用に適している。とりわけ、本発明の触媒は、1K系における使用に非常に適している。
【0022】
イソシアナート基を含むPUプレポリマーは、本発明による系の主成分をなすものであるが、これは、イソシアナート基を含む物質を、イソシアナート基との反応性をもつ任意の物質と反応させて得た生成物であり、イソシアナート基と反応する物質には、例えば、脂肪族又は芳香族のポリオール−、ポリアミン−又はポリメルカプト基を含有する化合物があり、ここで、反応は、よく知られた方法により、温度80℃、及び場合により、例えば、ジブチル錫ジラウレートの存在下で、たいていは化学量論的に、つまり水素活性基ごとに少なくとも2個のイソシアナート基を含むモノマーのもとに行われる。
【0023】
通常は、官能価が 1.5〜3、並びに分子量が 400〜10000 、好ましくは約 1000 〜6000のポリオールが使用される。これらのポリオールには、例えば、ポリアルキレンポリオール(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、ポリテトラヒドロフラン)、ポリカーボネート、ポリカプロラクトン、ポリエステルなどがある。
【0024】
イソシアナート基を含むモノマーは、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族であってよく、例えば、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、2、4−トルエンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ペルヒドロ−2、4’−ジフェニルメタンジイソシアナートなどが挙げられる。
【0025】
上記のPU−プレポリマーは、1〜3%の範囲で遊離のイソシアナート基を有することが好ましく、そして通常は、組成物全体に対して20〜60%、とくに20〜50%の範囲で存在する。
本発明のPU系は、少なくともPU−プレポリマー及び本発明の硬化触媒から成り、また、必要な場合には、通常使用する添加剤及び助剤を含んでよく、例えば、可塑剤、充填材料、潜在硬化剤、接着改良剤、色素、顔料、紫外線(UV)吸収剤、安定剤、酸化防止剤、表面活性剤、難燃剤、殺菌活性物質などが挙げられる。これらの添加物質の種類と量は、本発明の材料の使用目的に応じて定められる。
【0026】
本発明によるイソシアナート/水−硬化触媒の量は、一般に組成物全体に対して 0.1〜2%(重量%)、とくに0.4 〜1%とすべきである。 0.1%より少い量の場合には、所望とする硬化が得られず、2%より多い量の場合には、PU系の貯蔵安定性が損なわれる。
必要な場合には、本発明による触媒は、その他の常用の触媒、例えば有機金属触媒又は第三級アミン触媒と組み合わせることができる。
【0027】
本発明の1K−材料の製造においては、湿気を取り込まないように配慮しなければならない。使用するすべての成分は、可能な限り水分を含まないことが望ましく、また、PU系に、水と結合するか、又は水と反応する物質を混合することが適切であり、これには、例えば、酸化カルシウム、モレキュラーシーブ、1官能性のイソシアナート基を含む化合物、オルトギ酸エステルなどがある。量産は、湿気を遮断して、公知な方法、例えば、カートリッジ、タンクなどの中で行われる。
【0028】
本発明によるPU系は、結合、シーリング又は積層の要求に応じて使用することができ、また、これには、建設分野、並びに、例えば、自動車、船舶などを製造する分野などにおける工業がある。かかるPU系の使用には数多くの可能性があり、非常に多岐にわたる物質、例えば、ガラス、セラミックス、プラスチック、PU−エラストマー、金属、塗装金属に適用可能である。必要な場合には、一次下塗りの前処理を行って最適の接着を得るようにしなければならない。
【0029】
【実施例】
以下の実施例では、本発明の1K接着剤をさらに具体的に説明する。なお、これらの説明によって、本発明の範囲が限定されるものではない。
接着剤組成物の貯蔵安定性の試験
接着剤組成物の粘度を、23℃及び圧力6barで3mmノズルを介してカートリッジから押出すことにより測定して、数値(g/分)を得た。測定を行ったのは、7日間にわたって、室温で貯蔵した後(初めの押出し速度に等しいかもしくはこれを超える)、もしくは1ケ月及び3ケ月の後、並びに60℃で7日間にわたる熱老化試験の後である。これに加えて、その都度表皮形成時間を求め、貯蔵条件が、接着剤の反応性、乃至は硬化触媒の反応性に及ぼす影響を調べた。
試験体の貯蔵
試験体の貯蔵を2種の異なる環境条件のもとに行い、その暴露時間乃至は強度構築に及ぼす影響について調べた。
環境I: 23℃及び50%相対湿度
(標準環境)
環境II: 5℃及び80%相対湿度
表皮形成時間(HBZ)の決定
表皮形成時間とは、適用してから接着性がなくなるまでの時間である。
初期強度の決定
増加した強度構築を決定するために、DIN 53504 に従い、2枚のガラスプレートからなる引張剪断試験体(引張速度: 200 mm/分、接着剤層厚: 5 mm)を、それぞれ上記定義の2つの環境条件下で貯蔵した。測定は、それぞれ30分、60分、30分、90分乃至は3時間の経過後に行った。引張剪断強度(ZSF)の値は、N/cm2 で表される。
触媒
以下に列挙する触媒を比較して試験した:
1)DMDEE(2、2' −ジモルホリノエチルエーテル)(ドイツ、Nitroil 社製)
2)TMDMDEE(テトラメチル−DMDEE)(ドイツ、Nitroil 社製)
3)DMPEG200(ジモルホリノポリエチレンオキシドグリコール)(n+mは約3である)
2つの触媒1)及び2)は従来技術に属し、3)は本発明の触媒である(化学式、製造については以下を参照)。
接着剤の組成
触媒の作用形態を標準的組成物について検討した。その際、組成物は、カーボンブラックと白亜のほかに、分子量が約 4500 の3官能性ポリエーテルポリオールと芳香性イソシアナート基をもつモノマー、MDI(メチレン−4、4' −ジフェニルジイソシアナート)から成るプレポリマーで構成された。触媒量は、モルホリン含有量が 0.4当量%になるように計算された。これは、接着剤材料の組成全体について、DMDEEでは約 0.5重量%、TMDMDEEでは約0.6 重量%、そして本発明の触媒DMPEG200では約 0.8重量%に相当する。
本発明の触媒DMPEG200の調製
(カナダ特許出願第2103730 号による/ Miles Inc., USA / 1992)
A)PEG200からのジメシラートの製造
【0030】
【化4】
Figure 0003636862
【0031】
ポリエチレングリコール200(Fluka 社製、pract.) 11.41 g を、トリエチルアミン13.1 gと塩化メチレン(Fluka 社製、puriss.) 22 mlと共に 250 ml の三口フラスコ(還流冷却器と滴下ロート、並びに温度計を装備)に入れて窒素でパージした。次いで、塩化メシルを、不活性ガスの雰囲気の下でマグネチックスターラの烈しい攪拌のもとに、25mlの滴下ロートから緩慢に滴下した。生じる反応が非常な発熱性であるので、フラスコを氷水で冷却し、滴下速度を、温度が25℃を超えないように調節した。反応の際に白色/黄色の沈殿が生じた。滴下終了後、滴下ロートを塩化メチレン 20 mlで洗浄して、これを反応混合液のなかに滴下した。氷浴を取り除いてから、混合液を室温で 1.5時間攪拌し、引き続いて水酸化ナトリウムの濃溶液(NaOH(Fluka 71691) 5.1 gを水 20 mlに溶解) を用いて注意しながら中和した。ここで沈殿が溶解して、黄色の相になった。引き続いて、さらに1時間にわたって室温で攪拌し、次に、この相を、水流真空ポンプで蒸発濃縮して〔ここで、加熱して水浴温度を緩慢に70℃まで上げる(受けフラスコを、水/氷で冷却してジクロロメタンを再利用のために供給するとよい)〕、ここで再び黄色沈殿が生成した。この中間生成物をさらに精製することは実施されていない。このようにして得られた中間生成物を次の反応のためにただちに使用した。
B)DMPEG200の製造
【0032】
【化5】
Figure 0003636862
【0033】
中間生成物の乳白色の残渣を塩化メチレン 20 mlで希釈し、そしてモルホリン 15.87 g、イソプロピルアルコール 112 ml 及び無水炭酸ナトリウム(Fulka 社製、puriss, F71350)20.1 gと反応させた(炉内で130℃で一晩乾燥した)。反応混合物を還流に加熱し(ほぼ85℃の浴温度)、この温度で約5時間放置した。反応生成物をガラスフリット(多孔度4)を通して濾過し、白色残渣から分離して、これからなお少量の生成物をエーテルで抽出することにより分離した。淡黄色の濾液を水流ポンプで蒸発濃縮し、次いで加熱して浴温度を80℃まで高め、1時間放置した。ここで、極く少量の固形物が新たに沈殿した。この残渣を、3時間、回転真空ポンプにかけて揮発性成分を分離した。
【0034】
引き続いて、ジエチルエーテル(Fulka 社製、purum, F 31700)(過酸化物を含有しないこと!)100mlを加えて15分間攪拌し、引き続いてガラスフリット(多孔度4)を通して濾過した。得られた濾液を常圧下でエーテル蒸留にかけて濃縮し、引き続いて水流真空下で1時間、80℃の浴温度で乾燥した。残留した溶液を最終的に2時間、回転真空ポンプ(圧力P: ほぼ10-1.5 mbar) によって完全に乾燥させた。このように精製した生成物DMPEG200は約14.7g であり、ほぼ75%の収率に相当した。水分含有量は、ほぼ 0.04 %未満であった(カールフィッシャー滴定により測定)。
比較試験の結果
評価は、DMDEEを触媒としたPU−接着剤と比較して行った。なお、記号の意味を以下に示す。
【0035】
→ 同等な性能
↑ 表皮形成時間の延長/強度構築の迅速化
↓ 表皮形成時間の短縮/強度構築の緩慢化
A)環境IにおけるHBZ及び強度増加(23℃/50%相対湿度)
【0036】
【表1】
Figure 0003636862
【0037】
B)環境IIにおけるHBZ及び強度増加(5℃/80%相対湿度)
【0038】
【表2】
Figure 0003636862
【0039】
C)貯蔵安定性試験
評価は、元の値からの変化を%で表すことによって行った。DMDEEを触媒としたPU−接着剤は、実務経験からして満足できる貯蔵安定性を示している。
スクイズ量
【0040】
【表3】
Figure 0003636862
【0041】
表皮形成時間
【0042】
【表4】
Figure 0003636862

Claims (9)

  1. 芳香族又は脂肪族のイソシアナートをベースとした少なくとも1種のプレポリマー、及び次の一般式で表わされるモルホリン基を含有する触媒:
    Figure 0003636862
    (式中、n+m>1であり、そしてR1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立に、水素又はアルキル基を意味する)を含有するかもしくはこれを含み、
    接着剤、シーリング材、上塗り材料及び/又は下塗りに使用されかつ周囲の湿気によって硬化せしめられることを特徴とする一液型ポリウレタン組成物。
  2. 式中、n+mの和が2〜10であることを特徴とする請求項1に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  3. 式中、R1 〜R14が水素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  4. 式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R9 、R10、R11、R12、R13及びR14が水素であり、そしてR5 又はR6 及び/又はR7 又はR8 がメチル基であり、ここでメチル基でないR5 、R6 、R7 及びR8 が水素を意味することを特徴とする請求項1又2に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  5. 式中、R1 、R3 、R11及びR13がメチル基であり、そしてR2 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R12及びR14が水素であることを特徴とする請求項1又2に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  6. 前記プレポリマーが、イソシアナート基を含む物質と、1.5〜3の官能価及び400〜10,000の分子量を有するポリオールの反応生成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  7. 前記触媒が、該組成物の全量に対して 0.1〜2重量%の量で存在せしめられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  8. 式中、n+mの和が2〜5であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の一液型ポリウレタン組成物。
  9. 前記プレポリマーが、イソシアナート基を含む物質と、1.5〜3の官能価及び400〜10,000の分子量を有するポリアルキレンポリオールの反応生成物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の一液型ポリウレタン組成物。
JP1997155166A 1996-06-12 1997-06-12 一液型ポリウレタン組成物 Expired - Fee Related JP3636862B6 (ja)

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