JP2002020425A - オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂および一液湿気硬化性樹脂組成物 - Google Patents

オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂および一液湿気硬化性樹脂組成物

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JP2002020425A JP2000211238A JP2000211238A JP2002020425A JP 2002020425 A JP2002020425 A JP 2002020425A JP 2000211238 A JP2000211238 A JP 2000211238A JP 2000211238 A JP2000211238 A JP 2000211238A JP 2002020425 A JP2002020425 A JP 2002020425A
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和憲 石川
Hiroyuki Hosoda
浩之 細田
Takanobu Tatewaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貯蔵安定性および硬化性に優れ、硬化後におい
ては、高伸度で、タックが残らず、耐候性に優れる一液
湿気硬化性樹脂組成物およびそれに好適に用いられる潜
在性硬化剤の提供。 【解決手段】分子内に少なくとも一つのオキサゾリジン
を有する平均分子量が2000以上のポリ(メタ)アク
リレート樹脂、および、該ポリ(メタ)アクリレート樹
脂と、イソシアネート基を分子内に少なくとも二つ有す
るウレタンプレポリマー(B)とを含有する一液湿気硬
化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜在性硬化剤およ
び湿気硬化性樹脂として好適に用いられるポリ(メタ)
アクリレート樹脂、および、それを用いた硬化後の耐候
性に優れる一液湿気硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン樹脂は、耐磨耗性および耐久性
に優れた樹脂として、塗料、接着剤、シーラント等に利
用されてきた。従来、一液型ウレタン組成物としては、
ポリエーテル型ポリオールと過剰のポリイソシアネート
から得られるイソシアネート基末端のウレタンプレポリ
マーに、各種添加剤が配合されたもの等が提案されてい
る。しかし、このような一液型ウレタン組成物は、主鎖
がポリエーテル構造であるために、日光の照射等による
影響を受けやすく、耐候性に劣るという欠点を有してい
る。また、ポリエーテル構造は一般に界面機能に乏し
く、そのため基剤への密着性に乏しい。
【0003】従来の一液型ウレタン系シーラントの欠点
を解消するために種々の提案がなされており、例えば、
特開平7−278247号公報に記載の発明を挙げるこ
とができる。この発明は、分子内に1〜3個の水酸基を
有する(メタ)アクリル化合物またはそのオリゴマー、
ポリオール、および、有機ポリイソシアネートを反応さ
せて得られたウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化
性ウレタン組成物に関するものである。この組成物は、
従来のウレタン系シーラントの欠点である耐候性を改善
したものであるが、タックが残り、汚れやすい。
【0004】特開平11−50045号公報には、
(A)数平均分子量が3000〜20000のポリオキ
シアルキレンエーテル型ポリオール中でアクリル酸C
2-6 アルキルエステルを重合させて得られるアクリルポ
リマー含有ポリオールとポリイソシアネートとを反応さ
せて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ーおよび(B)ポリエチレングリコールジエステルを含
有する一液湿気硬化型シーラントが開示される。この一
液湿気硬化型シーラントは、耐候性、基材や塗料との密
着性、および貯蔵安定性の向上を狙ったものである。し
かし、アクリルポリマーが反応性を持つ官能基を有しな
いため、得られるシーラントには、タックが残りやす
い。
【0005】特開平7−179845号公報には、ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレートを必須成分とする
アクリル系重合体とポリイソシアネート化合物との反応
により得られ、2個以上のイソシアネート基を有するイ
ソシアネート基含有アクリル系重合体と;プロピレング
リコールに由来する繰り返し単位と2個以上の末端ヒド
ロキシル基を持つ重量平均分子量300〜4000のポ
リエーテルポリオールと、ポリイソシアネート化合物と
の反応により得られ、2個以上のイソシアネート基を有
するイソシアネート基含有ポリエーテル系重合体と;を
必須成分として含むシーラー組成物が開示されている。
このシーラー組成物は、塗膜表面に生じる炭酸カルシウ
ムの白華により目地部が汚染されることを防止し、さら
に、目地部での塗膜密着性を向上させることを目指した
ものである。しかし、貯蔵安定性が良好ではなく、硬化
性も十分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、貯蔵安定性および硬化性に優れ、硬化後において
は、高伸度で、タックが残らず、耐候性に優れる一液湿
気硬化性樹脂組成物およびそれに好適に用いられる潜在
性硬化剤および湿気硬化性樹脂を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、分子内
に少なくとも一つのオキサゾリジンを有する数平均分子
量が2000以上のポリ(メタ)アクリレート樹脂を提
供する。
【0008】また、本発明は、分子内に、少なくとも一
つのオキサゾリジンおよび少なくとも一つのイソシアネ
ート基を有する数平均分子量が2000以上の湿気硬化
性ポリ(メタ)アクリレート樹脂を提供する。
【0009】前記ポリ(メタ)アクリレート樹脂は、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基を少なく
とも一つ有する重合性不飽和単量体との共重合体と、ポ
リイソシアネートと、水酸基を有するオキサゾリジンと
の反応物であるのが好ましい。
【0010】前記共重合体の製造に用いられる重合開始
剤および連鎖移動剤の濃度が、製造に用いられる原料の
全量に対して、1質量%以下であるのが好ましい。
【0011】また、本発明は、前記ポリ(メタ)アクリ
レート樹脂(A)と、イソシアネート基を分子内に少な
くとも二つ有するウレタンプレポリマー(B)とを含有
する一液湿気硬化性樹脂組成物を提供する。
【0012】前記(A)および(B)の含有量の割合
が、質量比で、(A)/(B)=10/90〜90/1
0であるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 <オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂>
本発明の第一の態様は、分子内に少なくとも一つのオキ
サゾリジンを有する数平均分子量が2000以上のポリ
(メタ)アクリレート樹脂(以下「オキサゾリジン含有
ポリ(メタ)アクリレート樹脂」ともいう。)である。
本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート
樹脂は、分子内に少なくとも一つのオキサゾリジンを有
し、かつ、数平均分子量が2000以上であれば特に限
定されないが、オキサゾリジンのほかに分子内に少なく
とも一つのイソシアネート基を有するのは好ましい態様
の一つである。このような樹脂は、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルと水酸基を少なくとも一つ有する重合
性不飽和単量体との共重合体と、ポリイソシアネート
と、水酸基を有するオキサゾリジンとの反応物であるの
が好ましい。
【0014】<水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹
脂>本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレ
ート樹脂の製造に好適に用いられる(メタ)アクリル酸
アルキルエステルと水酸基を少なくとも一つ有する重合
性不飽和単量体との共重合体(以下「水酸基含有ポリ
(メタ)アクリレート樹脂」ともいう。)は、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルと水酸基を少なくとも一つ
有する重合性不飽和単量体とを共重合して得られる。
【0015】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレート、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレートが挙げられる。中でも、メ
チルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタ
クリレートが物性の点で好ましい。
【0016】水酸基を少なくとも一つ有する重合性不飽
和単量体としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートが好適
に例示される。
【0017】水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂
は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと上記水
酸基を少なくとも一つ有する重合性不飽和単量体との共
重合体であり、その製造方法は特に限定されず、一般的
には、溶媒中、重合開始剤および連鎖移動剤を用いて作
ることができる。中でも、共重合体の製造に用いられる
重合開始剤および連鎖移動剤の濃度が、製造に用いられ
る原料の全量に対して、1質量%以下であるのが好まし
い。上記範囲であると、耐候性の点で特に効果的であ
る。具体的には、重合開始剤および連鎖移動剤ならびに
溶媒をほとんど使用せずに高温高圧下で合成される、東
亞合成社より提供されているARUFON(アルフォ
ン)が、特に耐候性に優れ、好適に用いられる。
【0018】水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂
の数平均分子量は、2000〜30000であるのが好
ましく、5000〜20000であるのがより好まし
い。数平均分子量が2000未満であると、モジュラス
および伸びの点で所望の特性が得られない場合があり、
30000を超えると、粘度が高くなり作業性が低下す
る場合がある。水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹
脂の水酸基価は、10〜200であるのが好ましく、1
5〜150であるのがより好ましい。
【0019】<ポリイソシアネート>本発明のオキサゾ
リジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂の製造に好適
に用いられるポリイソシアネートは、イソシアネート基
を2個以上有する化合物であれば特に限定されない。例
えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジイソ
シアネート(IPDI)、ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、キシレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチレンキシレンジイソシアネート(TM
XDI)、これらの多量体、これらのイソシアネート基
をポリプロピレングリコール(PPG)やジプロピレン
グリコール(DPG)のようなアルコールなどの活性水
素を有する化合物で変性したポリイソシアネート化合物
誘導体が挙げられる。中でも、IPDI、HDI、XD
I、TMXDIが好ましい。
【0020】<水酸基を有するオキサゾリジン>本発明
のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂の
製造に好適に用いられる水酸基を有するオキサゾリジン
としては、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエ
チル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブチル)−3
−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、N−ヒド
ロキシエチル−2−フェニルオキサゾリジン、2−(p
−メトキシフェニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)
オキサゾリジン等のヒドロキシアルキルオキサゾリジン
が好適に例示され、中でも、N−ヒドロキシエチル−2
−フェニルオキサゾリジンが貯蔵安定性、硬化性および
硬化後の物性の点で好ましい。これらのヒドロキシアル
キルオキサゾリジンは、相当するアルデヒドまたはケト
ンとヒドロキシアルキルアミンとから、公知の方法によ
り合成される。
【0021】本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)
アクリレート樹脂は、上記水酸基含有ポリ(メタ)アク
リレート樹脂と、上記ポリイソシアネートと、上記水酸
基を有するオキサゾリジンとを反応させることにより得
られる。水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂とポ
リイソシアネートと水酸基を有するオキサゾリジンとの
反応は、三者同時に反応させてもよく、水酸基含有ポリ
(メタ)アクリレート樹脂とポリイソシアネートとを反
応させて得られる反応物に、水酸基を有するオキサゾリ
ジンを反応させてもよい。後者の場合は、例えば、ま
ず、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂とポリイ
ソシアネートとを、当量比(ポリイソシアネートのNC
O基/水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂のOH
基)が、好ましくは1.8〜7.0、より好ましくは
2.0〜5.0となるようにして反応させ、ついで、反
応物中に未反応のままで残ったNCO基に対して水酸基
量が10〜100%となるように水酸基を有するオキサ
ゾリジンを反応させ、本発明のオキサゾリジン含有ポリ
(メタ)アクリレート樹脂を得ることができる。前記反
応の反応率が100%未満であると、オキサゾリジンと
イソシアネート基とが共存することにより、湿気硬化性
のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂を
得ることができる。
【0022】本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)
アクリレートの数平均分子量は、2000以上である
が、3000〜30000であるのが好ましく、300
0〜25000であるのがより好ましい。数平均分子量
が2000以上であると、伸び等の硬化物の物性の点で
好ましい。
【0023】本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)
アクリレート樹脂は、後述するように、ウレタンプレポ
リマーに加える潜在性硬化剤として好適に用いられる。
また、本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリ
レート樹脂が、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹
脂と、ポリイソシアネートと、水酸基を有するオキサゾ
リジンとの反応物であり、オキサゾリジンとイソシアネ
ート基が共存する場合には、大気中の湿気により硬化し
て、硬化物を生成する。そのような場合においては、貯
蔵安定性および硬化性に優れ、硬化後には、高伸度の硬
化物となり、硬化物表面にはタックが残らず、更に、硬
化物は耐候性に優れ、土木、建築分野におけるシーリン
グ材、接着剤、塗料等として好適に用いられる。
【0024】<一液湿気硬化性樹脂組成物>本発明の第
二の態様は、ポリ(メタ)アクリレート樹脂(A)と、
イソシアネート基を分子内に少なくとも二つ有するウレ
タンプレポリマー(B)とを含有する一液湿気硬化性樹
脂組成物である。本発明の一液湿気硬化性樹脂組成物
(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)に用いら
れるポリ(メタ)アクリレート樹脂(A)は、本発明の
オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂であ
る。
【0025】<ウレタンプレポリマー>本発明の組成物
に用いられるウレタンプレポリマー(B)は、イソシア
ネート基を分子内に少なくとも二つ有するものであれ
ば、特に限定されない。本発明に用いられるウレタンプ
レポリマー(B)は、分子末端に水酸基を有するポリエ
ーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させ
て得られる、分子末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーであるのが好ましい。このウレタンプ
レポリマーは、通常の一液型ポリウレタン樹脂組成物に
含有されるものと同様に、ポリエーテルポリオールと過
剰のポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる
反応物であり、一般に0.5〜5%のイソシアネート基
を分子末端に有する。ポリエーテルポリオールの数平均
分子量は、好ましくは1000〜20000、より好ま
しくは2000〜10000である。数平均分子量が上
記範囲であると、得られる本発明の組成物からなるシー
ラントの硬化物が、柔軟性に富み、かつ、タックが残ら
ないものとなる。
【0026】ウレタンプレポリマー(B)の製造に用い
られるポリイソシアネートとしては、ポリ(メタ)アク
リレート(A)を得るために用いられるポリイソシアネ
ートとして上述した化合物と同様のポリイソシアネート
を例示することができる。例示したポリイソシアネート
の中でも、MDI、TDI、HDI、XDIが好まし
い。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0027】ウレタンプレポリマー(B)の製造に用い
られる分子末端に水酸基を有するポリエーテルポリオー
ルとしては、通常の一液型ポリウレタン樹脂組成物に配
合されるウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリ
エーテルポリオールを用いることができる。具体的に
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5
−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、4,4´−ジヒドロキシフェニル
プロパン、4,4´−ジヒドロキシフェニルメタン、ペ
ンタエリスリトール等の多価アルコールから選ばれた少
なくとも1種に、プロピレンオキサイド、エチレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等か
ら選ばれた少なくとも1種を付加して得られるポリオー
ル;ポリオキシテトラメチレンオキサイド等が挙げられ
る。これらの中でも、ポリオキシプロピレンポリオール
が、本発明の組成物の硬化後の物性に優れるという理由
から好ましい。
【0028】上記分子末端に水酸基を有するポリエーテ
ルポリオールと、上記ポリイソシアネートとを反応させ
て分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポ
リマーを得る場合において、該ポリエーテルポリオール
と該ポリイソシアネートとの混合割合は、通常、ポリエ
ーテルポリオール1当量(OH当量)当り、ポリイソシ
アネート1.2〜5当量(NCO当量)となる割合が好
ましく、1.5〜3当量となる割合がより好ましい。ウ
レタンプレポリマーの製造は、通常のウレタンプレポリ
マーと同様に、所定量比の両化合物を混合し、通常、3
0〜120℃、好ましくは50〜100℃で加熱かくは
んすることによって行われる。
【0029】本発明の組成物の組成は、特に限定されな
いが、前記ポリ(メタ)アクリレート樹脂(A)および
ウレタンプレポリマー(B)の含有量の割合が、質量比
で、(A)/(B)=10/90〜90/10であるの
が好ましく、30/70〜80/20であるのがより好
ましい。上記範囲であると、得られる本発明の組成物の
硬化物が、伸びに優れ、耐候性に優れたものとなり、硬
化物表面にはタックが残らない。
【0030】本発明の組成物には、上記ポリ(メタ)ア
クリレート樹脂(A)およびウレタンプレポリマー
(B)に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、添
加剤、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン等の溶剤;ジオクチルフタレート等の可塑剤;炭酸カ
ルシウム、二酸化チタン、カーボンブラック、クレイ等
の充填剤;オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、オクチル酸錫
等の金属化合物やトリエチレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン等のアミンといった硬化促進剤;酸化防止
剤;紫外線吸収剤;顔料、染料等の着色剤を含有するこ
とができる。これらの添加剤の配合量は、本発明の組成
物の用途に応じて適宜決めることができる。充填剤とし
て、炭酸カルシウム、特に、脂肪酸エステルまたは特開
平9−263708号公報に記載の炭酸カルシウム用表
面処理剤で処理した炭酸カルシウムを用いると、貯蔵安
定性、チクソトロピー性および硬化性の点で優れる。
【0031】本発明の組成物の製造方法は、特に限定さ
れず、通常の一液型ウレタン組成物と同様の方法を用い
ることができる。例えば、上記ポリ(メタ)アクリレー
ト樹脂(A)およびウレタンプレポリマー(B)に、必
要に応じて上記添加剤を加え、各成分を減圧下で十分に
混練し、均一に分散させる方法が挙げられる。また、あ
らかじめウレタンプレポリマー(B)に添加剤を加えた
ものに、ポリ(メタ)アクリレート樹脂(A)を加え
て、減圧下で十分に混練し、均一に分散させてもよい。
【0032】本発明の組成物は、上記構成を採ることに
より、一液型のポリウレタン組成物としての貯蔵安定性
および硬化性に優れる。また、硬化後には、高伸度の硬
化物となり、硬化物表面にはタックが残らず、更に、硬
化物は耐候性に優れる。本発明の組成物は、土木、建築
分野におけるシーリング材、接着剤、塗料等として好適
に用いられる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により、本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1〜7ならびに比較例1および2) (i)下記第1表に示す質量比で、化合物を配合し、組
成物を製造した。得られた組成物について、耐候性の評
価を行なった。結果を下記第1表に示す。なお、実施例
7は、オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート
(A)をウレタンプレポリマー(B)と混合せずに単独
で用いたものであり、比較例1は、ウレタンプレポリマ
ー(B)を単独で用いたものである。
【0034】<残留タック>20℃、相対湿度56%の
恒温室に7日間放置した後、組成物の表面にポリエチレ
ンシートで触れ、シートへの組成物の付着の有無を観察
し、残留タックを評価した。第1表中、付着のないもの
を「良好」、付着のあるものを「タックあり」と表し
た。
【0035】<硬化物の伸び>各組成物を20℃、相対
湿度65%の恒温室に7日間放置して硬化させた硬化物
について、JIS K6251の規定に準拠して引張試
験を行い、伸び(Eb)を測定した。
【0036】<耐候性試験>実施例および比較例で得ら
れた未硬化の組成物を、3mm厚のシート状に成形し、
20℃、相対湿度55%の条件下で14日間養生した
後、サンシャインウェザオメーターに設置し、1500
時間および2000時間照射した後の組成物の表面状態
の劣化を目視にて評価した。第1表中、組成物表面にク
ラックが発生しておらず、劣化が見られない場合を「良
好」、クラックが一部に発生したが実用上問題がない場
合を「一部クラック発生」、クラックが発生しており表
面が劣化した場合を「クラック発生」と表した。
【0037】
【表1】
【0038】<表中の各成分> (1)オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート樹
脂 ポリアクリレート樹脂1 (メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基を少なく
とも一つ有する重合性不飽和単量体との共重合体(商品
名:UH2000、東亞合成社製、数平均分子量130
00、水酸基価20)とTDIとをNCO/OH=2.
0の割合で反応させて得られたNCO基含量0.88%
の反応生成物と、N−ヒドロキシエチル−2−フェニル
オキサゾリジンとを反応させ、残存NCO基の60%を
封鎖したもの。NCO含量は0.33%である。 ポリアクリレート樹脂2 UH2000とIPDIとをNCO/OH=2.0の割
合で反応させて得られたNCO基含量0.95%の反応
生成物と、N−ヒドロキシエチル−2−フェニルオキサ
ゾリジンとを反応させ、残存NCO基の60%を封鎖し
たもの。NCO含量は0.35%である。 ポリアクリレート樹脂3 UH2000とTMXDIとをNCO/OH=2.0の
割合で反応させて得られたNCO基含量0.81%の反
応生成物と、N−ヒドロキシエチル−2−フェニルオキ
サゾリジンとを反応させ、残存NCO基の60%を封鎖
したもの。NCO含量は0.30%である。
【0039】(2)ポリアクリレート樹脂4 UH2000とIPDIとをNCO/OH=2.0で反
応させて得られた反応生成物であるNCO含有量0.9
5%のイソシアネート基含有ポリアクリレート樹脂。 (3)ポリウレタン系シーラント 商品名:シール21、横浜ゴム社製、MDI系ウレタン
プレポリマー(NCO基含量1.35%)を30質量%
含有する。
【0040】
【発明の効果】本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メ
タ)アクリレート樹脂は、本発明の一液湿気硬化性樹脂
組成物の潜在性硬化剤として好適に用いられる。また、
本発明のオキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレート
樹脂が、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート樹脂と、
ポリイソシアネートと、水酸基を有するオキサゾリジン
との反応物であり、オキサゾリジンとイソシアネート基
が共存する場合には、大気中の湿気により硬化して、硬
化物を生成する。そのような場合においては、土木、建
築分野におけるシーリング材、接着剤、塗料等として好
適に用いられる。更に、本発明の一液湿気硬化性樹脂組
成物は、前記オキサゾリジン含有ポリ(メタ)アクリレ
ート樹脂を含有する一液型の組成物であり、大気中の湿
気により硬化して、硬化物を生成する。本発明の一液湿
気硬化性樹脂組成物は、貯蔵安定性および硬化性に優
れ、硬化後には、高伸度の硬化物となり、硬化物表面に
はタックが残らず、更に、硬化物は耐候性に優れる。し
たがって、本発明の一液湿気硬化性樹脂組成物は、土
木、建築分野におけるシーリング材、接着剤、塗料等と
して好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/14 C08L 33/14 (72)発明者 細田 浩之 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 帯刀 隆信 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4J002 BG07W CK04X CK05W GH00 GJ01 4J034 CA02 CB01 CC29 CC33 CC37 CC44 CC52 CC62 CC65 DA01 DB04 DC02 DC43 DC50 DG03 DG04 DG05 DG06 DG14 DG16 DP18 HA07 HC03 HC12 HC46 HC61 HC64 HC71 JA42 QA05 RA07 RA08 4J100 AL03P AL04P AL08P AL09Q BA03P BA42P BC80P CA01 CA04 CA31 DA01 FA03 FA04 HC51 HC64 JA01 JA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に少なくとも一つのオキサゾリジン
    を有する数平均分子量が2000以上のポリ(メタ)ア
    クリレート樹脂。
  2. 【請求項2】分子内に、少なくとも一つのオキサゾリジ
    ンおよび少なくとも一つのイソシアネート基を有する数
    平均分子量が2000以上の湿気硬化性ポリ(メタ)ア
    クリレート樹脂。
  3. 【請求項3】(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水
    酸基を少なくとも一つ有する重合性不飽和単量体との共
    重合体と、 ポリイソシアネートと、 水酸基を有するオキサゾリジンとの反応物である請求項
    1または2に記載のポリ(メタ)アクリレート樹脂。
  4. 【請求項4】前記共重合体の製造に用いられる重合開始
    剤および連鎖移動剤の濃度が、製造に用いられる原料の
    全量に対して、1質量%以下である請求項3に記載のポ
    リ(メタ)アクリレート樹脂。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のポリ(メ
    タ)アクリレート樹脂(A)と、イソシアネート基を分
    子内に少なくとも二つ有するウレタンプレポリマー
    (B)とを含有する一液湿気硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記(A)および(B)の含有量の割合
    が、質量比で、(A)/(B)=10/90〜90/1
    0である請求項5に記載の一液湿気硬化性樹脂組成物。
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