JP3633626B2 - 糖修飾ヌクレオシドおよびオリゴヌクレオチドを合成するためのその使用 - Google Patents

糖修飾ヌクレオシドおよびオリゴヌクレオチドを合成するためのその使用 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、修飾糖を含むポリヌクレオチド類似体の分野にある。
発明の背景
オリゴヌクレオチドの治療用途は非常に重要な分野であり、例えば、(1)Zamecnik,P.C.およびStephenson,M.L.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1978,75,280,285;(2)Uhlmann,E.およびPeyman,A.Chemical Reviews,1990,90,543−584;(3)Goodchild,J.Bioconjugate chemistry,1990,1,165−187;ならびに(4)Crooke,S.T.およびLebleu,B.″Antisense Research and Application(アンチセンスの研究と応用)″,CRC Press(1993)に記載されている。興味のあるDNAまたはRNA標的に対するアンチセンスポリヌクレオチドの特異的結合は、複製、転写または翻訳などのDNAまたはRNA関連機能を不活性化し、それにより、癌およびウイルス感染などの病気の制御メカニズムを提供すると考えられる。従って、アンチセンスオリゴヌクレオチドの標的への結合を使用すると、種々の環境で遺伝子発現を変えて、例えばウイルスのライフサイクルまたは癌性細胞の増殖を妨げることができる(Stein,C.A.,Cheng,Y.C.Science,1993,261,1004−1012)。さらに、いくつかのオリゴヌクレオチドも、タンパク質標的にしっかり結合し、それにより酵素阻害剤として作用する。Bockらは、ヒトトロンビン触媒によるフィブリン−クロットのin vitro生成を阻害するオリゴヌクレオチドを記載している(Bock,L.C.,Griffin,L.C.,Latham,J.A.,Vermaas,E.H.,Toole,J.J.Nature,1992,355,564−566)。Eckerらは、ヒト単純ヘルペスウイルスを1.0μモル以下で阻害するいくつかのオリゴヌクレオチドを記載している。酵素阻害性を有するポリヌクレオチドは、組み合わせ技術を使用して容易に見いだすことができる(Ecker,D.J.,Vickers,T.A.,Hanecak,R.,Driver,V.,Anderson,K.Nucleic Acids Res.1993,21,1853−1856)。
5'−C−メチル分岐ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、高められたヌクレアーゼ耐性を示すことが報告されている(Saha,A.K.ら、第206回ACS会議のポスター、シカゴ、1993)。2'−O−メチルヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドも、ヌクレアーゼに対する改善された安定性およびRNAに対する高められた結合親和性を示すことが報告されている(a.Inoue,H.,Hayase,Y.,Imura,A.,Iwai,S.,Miura,K.,Ohtsuka,E.,Nucleic Acids Res.1987,15,6131;b.Shibahara,S.,Mukai,S.,Morisawa,H.,Nakashima,H.,Cobayashi,S.,Yamamoto,N.Nucleic Acids Res.1989,17,239)。1'−置換ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ耐性をいくらか示すことを報告されている(Ono,A.,Dan,A.,Matsuda,A.Bioconjugate Chemistry,1993,4,499−508)。
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、相補的な標的ポリヌクレオチド配列に対して特異的な結合親和性を有する他に、治療のための要件、例えば、効能、生物学的利用能、低毒性および低価格を好ましく満たす。天然のホスホジエステル骨格を有するオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼに対して不安定であり、容易には細胞膜に浸透しないので、ヌクレアーゼ耐性および細胞吸収を改善するポリヌクレオチド骨格の改変を行う研究が試みられている。アンチセンスに対して使用されるオリゴヌクレオチド類似体の主な欠点は、改変ヌクレオシド間結合により、オリゴヌクレオチド類似体が結合しているRNA鎖を分解する、アンチセンスオリゴヌクレオチドのRNアーゼH活性化が除去されるということである。従って、RNアーゼHの活性化特性を保持しながら、高められたヌクレアーゼ耐性および細胞吸収を有するポリヌクレオチド類似体を提供するのが望ましい。
発明の要旨
本発明は、アンチセンス、診断または他の目的に使用する場合、天然のRNAおよびDNAオリゴヌクレオチドよりも優れた特性を有する種々の新規糖修飾ヌクレオシドおよび対応する糖修飾オリゴヌクレオチドを提供する。
本発明の化合物は、ヌクレオシドの糖部分のC1'、C3'、C4'またはC5'に置換基を含むように改変した種々のヌクレオシドを含む。
本発明の別の発明は、本発明の糖修飾ヌクレオシドを1個以上含むオリゴヌクレオチドを提供することである。
本発明の別の発明は、本発明の糖修飾ヌクレオシドを1個以上含むオリゴヌクレオチドのコンジュゲートを提供することである。
【図面の簡単な説明】
図1は、ヌクレオシドの置換基が正に帯電した部分を有して置換された本発明のオリゴヌクレオチドの態様を示す。
図2は、3'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図1を示す。
図3は、3'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図2を示す。
図4は、4'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図3を示す。
図5は、4'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図3の別の図を示す。
図6は、4'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図4を示す。
図7は、5'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図5を示す。
図8は、5'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図6を示す。
図9は、5'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図6の別の図を示す。
図10は、5'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図7を示す。
図11は、5'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図8を示す。
図12は、化合物44およびその他の立体化学の帰属を示す図である。
図13は、1'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図9を示す。
図14は、1'−C−分岐チミジンの合成に対する反応図10を示す。
略号および定義
DMTr=4,4'−ジメトキシトリチル
CEPA=2−シアノエチル−(N,N'−ジイソプロピル)ホスホラミド
TBDMS=t−ブチルジメチルシリル
Ac=アセチル
TBDMSM=t−ブチルジメチルシロキシメチル
N3=アジド
CF3CO=トリフルオロアセチル
Tf=トリフルオロメタンスルホニル
THP=テトラヒドロピラニル
OTs=トシル
本明細書で使用する「ヌクレオシド」は、環式五炭糖(フラノース)、例えばリボース、2'−デオキシリボースおよび2',3'−ジデオキシリボースに共有結合したプリンまたはピリミジン塩基(またはそれらの誘導体)を含む化合物を意味する。「ヌクレオシド」は、本発明の糖修飾ヌクレオシドを含むように広く使用する。
本明細書で使用する「ポリヌクレオチド」は、各ヌクレオシド部分が、ホスホジエステル結合、ペプチド結合、ホスホネート結合、ホスホロチオエート結合などのヌクレオシド間結合によって1つ(末端)または2つ(中間)の他のヌクレオシド部分に結合した2個以上のヌクレオシド部分を含むポリマーを意味する。RNAおよびDNAはポリヌクレオチドの例である。本明細書で使用する「ポリヌクレオチド」は、特に断らない限り、本発明の糖修飾ポリヌクレオチドを含むように広く使用する。
本明細書で使用する「オリゴヌクレオチド」は、比較的小さいポリヌクレオチド、例えば、長さが2〜約50塩基対のポリヌクレオチドを意味するが、オリゴヌクレオチドはより長くてもよい。
本明細書で使用する「ヒドロキシル保護基」は、有機化学に精通した人であれば容易に理解される。ヒドロキシル保護基および他の保護基の例は、(とりわけ)GreeneおよびWuts,“Protective Groups in Organic Synthesis(有機合成における保護基)"John Wiley & Sons,NY,NY(1991)に見いだすことができる。
本明細書で使用する「塩基」および「ヌクレオシド塩基」は、アデニン、シトシン、ヒポキサチン、ウラシル、チミン、グアニンおよびそれらの類似体など、天然の核酸に存在するヘテロ環ヌクレオチド塩基を意味し、天然のヌクレオチド塩基と塩基対の関係を形成することができる非天然塩基も含む。そのような非天然へテロ環塩基としては、それらに限定されないが、アザおよびデアザピリミジン類似体、アザおよびデアザプリン類似体ならびにプリンおよびピリミジン環の1個以上の炭素および窒素原子がヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、セレン、リンなど)で置換された他のヘテロ環塩基類似体が挙げられる。
特定の態様の説明
本発明は、アンチセンス、診断およびオリゴヌクレオチドを使用する他の方法の使用に対して望ましい特性を有する新規ヌクレオシドおよびオリゴヌクレオチドを提供する。本発明の化合物は、ヌクレオシドの糖部分のC1'、C3'、C4'またはC5'位に置換基を含むように改変した種々のヌクレオシドを含む。本発明のヌクレオシドは、ヌクレオシドを固相合成または関連する合成技術に適応させることができるように1個以上の置換基を含むことができ、例えば、本発明のヌクレオシドは、5'−ジメトキシトリチルまたは他の保護基を有するホスホラミジト(phoshoramidite)誘導体であってもよい。本発明はまた、核酸の鎖に本発明の糖修飾ヌクレオシドを1個以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。
ヌクレオシドのC3'またはC5'位に適切な置換基を付加すると、これらの糖修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドのホスホジエステル骨格の周囲の環境が変化する。好ましくは、C3'またはC5'位に嵩のある置換基を使用して、酵素またはその活性部位との望ましくない相互作用を阻害する。これらのC3'またはC5'置換基は、オリゴヌクレオチドのホスホジエステル骨格を多くの酵素に対して接近しにくくすると予想される。置換基が存在する結果として、これらのC3'またはC5'分岐ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、DNAまたはRNAと比較して、ヌクレアーゼ耐性がより大きいと考えられる。ヌクレオシドのC1'およびC4'位の置換基は、ヌクレオシドのC3'およびC5'位の置換基と同様に望ましい影響を及ぼすと考えられる。本発明のオリゴヌクレオチドが正に帯電したアミノアルキル変性糖を含む本発明の態様では、本発明のオリゴヌクレオチドの生理学的条件での正味の負電荷が減少し、その結果、これらのオリゴヌクレオチドの少なくとも1本の鎖によって形成される二重らせんが、対応する未変性オリゴヌクレオチドよりも安定になり得る(図1参照)。すなわち、アミノアルキル修飾糖または同様の正に帯電した置換基を含む本発明の態様では、本発明のオリゴヌクレオチドとポリヌクレオチドハイブリダイゼーション標的との間の結合親和性を、正の電荷によって改善することができる。当業者であれば明らかなように、上記した理論は、本発明のさらに別の態様を使用し、設計する際の手引きとなるが、本発明を行い、または使用するために真理に合っている必要はない。
本発明の一つの態様は、式:
Figure 0003633626
[式中、R1はアルキル、アラルキル、アリール、置換アルキル、置換アラルキル、置換アルキル、置換アリールであり得、置換基は、NO2、CN、N3、COOEt、OH、SH、CONH2、CONHR、CONR2、COOH、OAc、NH2、NHAc、NMe2、CF3CONH、OR、SR、SO2CH3、CF3、F、Cl、Br、I、OTs、+NMe3、CH=CHR、C=CR(Rはアルキルである)であり得、R2はH、OH、アルコキシ、アリールオキシであり得;R3はOH、O−CEPAであり得;R4はOHまたはヒドロキシル保護基であり得;Bはヘテロ環ヌクレオシド塩基であり;XはO、S、NHまたはCH2であり得る。]を有する糖修飾ヌクレオシドである。
式45、46、47、48、49および50で表される本発明の糖修飾ヌクレオシドのヘテロ環ヌクレオシド塩基Bは、天然または非天然のどのヘテロ環ヌクレオシド塩基でもよい。すなわち、本発明の糖修飾ヌクレオシドにおける塩基部分となり得るヘテロ環ヌクレオシド塩基は、プリン(例えば、アデニン、グアニンまたはキサンチン)、ピリミジン(例えば、チミン、ウラシル、シトシン)ならびにそれらのヘテロ環類似体および互変異性体である。本発明のヌクレオシド化合物の塩基部分となり得る適するヘテロ環塩基は、ポリヌクレオチドの相補鎖上の天然の塩基と塩基対を作る構造関係が維持されるように、二本鎖ポリヌクレオチドの一方の鎖に入れることができる塩基である。さらに、本発明のヌクレオシド化合物の塩基部分は、前述したように、その塩基を塩基対を作る関係にすることができる塩基上の部位で糖部分に結合する。
本発明の別の態様は、式:
Figure 0003633626
[式中、R1はアルキル、アラルキル、アリール、置換アルキル、置換アラルキル、置換アルキル、置換アリールであり得、置換基は、NO2、CN、N3、COOEt、OH、SH、CONH2、CONHR、CONR2、COOH、OAc、NH2、NHAc、NMe2、CF3CONH、OR、SR、SO2Me、CF3、F、Cl、Br、I、OTs、+NMe3、CH=CHR、C=CR(Rはアルキルである)であり得、R2はH、OH、アルコキシ、アリールオキシであり得;R3はOH、O−TBDMS、O−CEPAであり得;R4はOH、CHOまたはヒドロキシル保護基であり得;Bはヘテロ環ヌクレオシド塩基であり;XはO、S、NHまたはCH2であり得、R1およびR4の両方に結合した炭素はRまたはS立体配置のいずれでもよい。]を有するヌクレオチドを提供することである。
本発明の別の態様は、式:
Figure 0003633626
[式中、R1はアルキル、アラルキル、アリール、置換アルキル、置換アラルキル、置換アルキル、置換アリールであり得、置換基は、NO2、CN、N3、COOEt、OH、SH、CONH2、CONHR、CONR2、COOH、OAc、NH2、NHAc、NMe2、CF3CONH、OR、SR、SO2Me、CF3、F、Cl、Br、I、OTs、+NMe3、CH=CHR、C=CR(Rはアルキルである)であり得、R2はH、OH、アルコキシ、アリールオキシであり得;R3はOH、O−TBDMS、O−CEPAであり得;R4はOHまたはヒドロキシル保護基であり得;Bはヘテロ環ヌクレオシド塩基であり;XはO、S、NHまたはCH2であり得る。]を有するヌクレオシドである。
本発明の別の発明は、式:
Figure 0003633626
[式中、R1はアルキル、アラルキル、アリール、置換アルキル、置換アラルキル、置換アルキル、置換アリールであり得、置換基は、NO2、CN、N3、COOEt、OH、SH、CONH2、CONHR、CONR2、COOH、OAc、NH2、NHAc、NMe2、CF3CONH、OR、SR、SO2Me、CF3、F、Cl、Br、I、OTs、+NMe3、CH=CHR、C=CR(Rはアルキルである)であり得、R2はH、OH、アルコキシ、アリールオキシであり得;R3はOH、O−MBn、O−CEPAであり得;R4はOHまたはヒドロキシル保護基であり得;Bはヘテロ環ヌクレオシド塩基であり;XはO、S、NHまたはCH2であり得る。]を有するヌクレオチドを提供することである。
本発明の別の発明は、式:
Figure 0003633626
[式中、RはCH2OH、CH2ODMTr、CHO、COOHおよびCOOEtから成る群から選択され、XはOおよびCH2から成る群から選択される。]を有する本発明の修飾性ヌクレオシドの種々のエポキシド誘導体を提供することである。エポキシドは、可能な2つの立体化学配位のいずれでもよい。
本発明の糖修飾ヌクレオシドは、本出願の実施例を参照して合成することができる。当業者であれば、本明細書の実施例があれば、明確な合成が与えられていない本発明の数多くの化合物を合成することができるだろう。
糖修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチド
本発明のポリヌクレオチドは、本発明の1個以上の糖修飾ヌクレオシドを含む。ここで、本発明の糖修飾ヌクレオシドは、別の糖修飾ヌクレオシドまたは未修飾ヌクレオシドのいずれかに結合し、ヌクレオシドはヌクレオシド間結合によって結合している。本発明のオリゴヌクレオチドに混入するための糖修飾ヌクレオシドとしては、式45、46、47および48の化合物が挙げられる。本発明のポリヌクレオチド類似体は、個々のポリヌクレオチド類似体の可能なヌクレオシドサブユニットの数に関しては限定されない。しかし、一般には、短いポリヌクレオチド類似体、例えば50未満の塩基を含むポリヌクレオチド類似体を合成するのがより便利である。
本発明の個々のヌクレオシドは、所望のヌクレオシド塩基配列を有する新規オリゴヌクレオチドが製造されるように、ヌクレオシド間結合によって互いに結合させることができる。ヌクレオシド間結合は、C3'とC5'との結合またはC2'とC5'との結合である。本明細書で使用する「ヌクレオシド間結合」は、DNA(ジデオキシリボ核酸)およびRNA(リボ核酸)においてヌクレオシド間結合を形成する型のホスホジエステル骨格だけでなく、DNAおよびRNAのホスホジエステル結合と同じ構造機能を示す他の種々の部分も意味する。本発明のオリゴヌクレオチドに適する他のヌクレオシド間結合の例としては、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、ホスホロジチオエート、ホスホン酸ホウ素、ホスホン酸セレン、ホスホラミデート、アセタミデートなどが挙げられる。種々のヌクレオシド間結合の合成および使用の記載は、とりわけ、米国特許5,256,775、PCT公開WO93/24507、PCT公開WO92/05186、米国特許5,264,562、PCT公開WO92/02534、PCT公開WO94/06811、PCT公開WO93/17717、米国特許5,212,295、米国特許5,292,875、米国特許5,218,103、米国特許5,166,387、米国特許5,151,516、米国特許4,814,448、米国特許4,814,451、米国特許4,096,210、米国特許4,094,873、米国特許4,092,312、米国特許4,016,225、米国特許4,007,197などに見ることができる。
所望の塩基配列を有する本発明のポリヌクレオチドは、有機化学の分野に精通している人には周知である核酸ポリマー合成法を使用して容易に合成することができる。本発明のポリヌクレオチドは、本発明の1個以上の新規ヌクレオシドをポリヌクレオチド類似体に混入するために、好ましくは、ホスホラミジト化学を使用して合成する。本発明のヌクレオシドのC3'またはC5'の分岐置換基は、置換基の大きさに応じて結合速度を小さくする可能性がある。従って、嵩のある置換基が分岐したいくつかのヌクレオシドの場合は、結合時間を10倍以上まで延長する必要があるかもしれない。必要であれば、新しい試薬による結合の繰り返しおよび濃度のより高い結合試薬の使用を用いて結合反応速度を高めてもよい。合成した後、オリゴヌクレオチドは、標準的な未修飾オリゴヌクレオチドと同様の方法で処理することができる。すなわち、30%アンモニアを使用して固体支持体から切り離し、55℃で8時間脱保護を行い、逆相HPLCによって精製することができる。
オリゴヌクレオチドの純度および所望の糖修飾ヌクレオシドの混入の両方を確認するために、精製したオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドを分解するためのヘビ毒ホスホジエステラーゼおよび大腸菌アルカリホスファターゼなどの酵素を使用する酵素消化産物の分析により解析することができる。分解した産物は、次いでHPLC分析(または他の分離法)および真正のヌクレオシドサンプルとの比較にかけることができる。精製したオリゴヌクレオチドの構造は、エレクトロスコピー法などの質量スペクトル法により確認することもできる。
本発明の別の発明は、本発明の糖修飾オリゴヌクレオチドのコンジュゲートである。興味のある部分をオリゴヌクレオチドにコンジュゲートさせるための部位を付与できるように、アミノ−、ヒドロキシ−、チオ−またはカルボキシルアルキルリンカーを本発明のヌクレオシドのC1'、C3'、C4'およびC5'位に結合することができる。C1'およびC3'位に結合したリンカーは、コンジュゲートする部分を二本鎖の核酸の小さい溝に向けるために使用することができ、一方、C4'位に結合したリンカーは、コンジュゲートする部分を大きい溝に向けるために使用することができる。C5'位に結合したリンカーは、C5'におけるリンカーの立体化学に応じて、コンジュゲートする部分を二本鎖の核酸の大きい溝または小さい溝のいずれかに向けるために使用することができる。リンカーにより、人工ヌクレアーゼ、架橋試薬、インターカレーターおよびレポーター分子などの種々の機能性部分を所望の位置に連結し、置くことができる。
有用性および投与
本発明のオリゴヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖の標的核酸結合活性を示して、天然のポリヌクレオチドおよびその構造類似体と二重型、三重型または他の安定な会合型を形成することができるので、本発明のオリゴヌクレオチドは、従来のオリゴヌクレオチドを使用するほとんどの方法において使用することができる。すなわち、本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば、ポリヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブ、PCR法(および同様の連鎖増幅反応)用プライマー、シークエンシングプライマーなどとして使用することができる。本発明のオリゴヌクレオチドはまた、病気の診断および治療に使用することができる。本発明のオリゴヌクレオチドの治療用途としては、アンチセンスオリゴヌクレオチドの使用による病的状態の確立または維持と関連する遺伝子の発現の特異的阻害(またはそれらの遺伝子によってコードされるRNA配列の翻訳の阻害)が挙げられる。本発明のオリゴヌクレオチドは、多くの遺伝標的のアンチセンス阻害を媒介するために使用することができる。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドを介して標的とすることができる遺伝子またはそれらの遺伝子によってコードされるRNAの例としては、酵素、ホルモン、血清タンパク質、膜貫通タンパク質、接着分子(LFA−1、GP IIb/IIIa、ELAM−1、VACM−1、ICAM−1、E−選択など)、サイトカイン受容体などの受容体分子、サイトカイン(IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6など)、がん遺伝子、増殖因子、およびインターロイキンをコードするオリゴヌクレオチドが挙げられる。標的遺伝子またはRNAは、炎症状態、心臓血管障害、免疫反応、がん、ウイルス感染、細菌感染、酵母感染、寄生虫感染などと関連する病的状態と関係すると考えられる。
本発明のオリゴヌクレオチドは、in vivoおよびex vivoの両方の治療用途での使用に適する。ex vivoの使用に対する適応としては、白血病(慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)またはウイルス感染などの症状の骨髄または抹消血などの細胞の治療が挙げられる。がん治療の標的として使用し得る標的遺伝子またはそれらの遺伝子によってコードされるRNAとしては、ras、k−ras、bcl−2、c−myb、bcr、c−myc、c−ablまたは過発現配列(mdm2など)などのがん遺伝子、オンコスタチンM、IL−6(カポージ肉腫)、HER−2および転座(bcr−ablなど)が挙げられる。ヘルペスウイルス(CMV、HSV−1、HSV−2など)、レトロウイルス(HTLV−1、HIV−1、HIV−2など)または他のDNAもしくはRNAウイルス(HBV、HPV、VZV、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、フラビウイルス、リノウイルスなど)のポリメラーゼまたは逆転写酵素遺伝子などのウイルス遺伝子配列あるいはそれらの遺伝子によってコードされるRNAも適する標的である。特異的に結合するオリゴヌクレオチドの適用は、他の治療と組合せて使用することができる。本発明のオリゴヌクレオチドに対する他の治療用途としては、(1)炎症の媒介に役立つIL−1受容体、IL−1、ICAM−1またはE−選択などの遺伝子の発現を調整することによる炎症応答の調整、および(2)(a)筋肉以外のミオシン、myc、fox、PCNA、PDGFもしくはFGFまたはそれらの受容体などの増殖またはマイトゲン因子、あるいは(b)c−mybなどの細胞増殖因子の発現を調整することによる、血管形成後の動脈閉塞(再狭窄)などの症状における細胞増殖の調整が挙げられる。TGFa、IL−6、gINF、タンパク質キナーゼC、チロシンキナーゼ(p210、p190など)などの他の適する増殖因子またはシグナル導入因子は、乾癬または他の症状の治療に対する標的とすることができる。さらに、EGF受容体、TGFaまたはMHC対立遺伝子は、自己免疫疾患において標的とすることができる。
また、本発明のオリゴヌクレオチドは、核酸配列を検出するためのハイブリダイゼーション、PCR反応などの治療以外の多くの技術において、従来のオリゴヌクレオチドと有利に置き換えることができる。これらの治療以外の技術は、分子生物学の分野に精通している人には周知であり、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning Techniques 2nd Edition,Clod Spring Harbor(1989)に見ることができる。
本発明のオリゴヌクレオチドの細胞への運搬は、リン酸カルシウム、DMSO、グルセロールまたはデキストラントランスフェクション、電気穿孔法などの適する方法、あるいは記載された方法(国際公開WO90/14074、WO91/16024、WO91/17424、米国特許4,897,355)による陽イオン、陰イオンおよび/または中性脂質組成物またはリポゾームの使用により高めることができる。オリゴヌクレオチドは、DOTMA(リポゾームを形成していてもいなくてもよい)などの陽イオン脂質と複合体を形成し、次いでその複合体を細胞と接触させることにより細胞に導入することができる。適する陽イオン脂質としては、それらに限定されないが、N−(2,3−ジ(9−(Z)−オクタデセニルオキシル))−プロプ−1−イル−N,N,N−トリメチルアンモニウム(DOTMA)およびその塩、1−O−オレイル−2−O−オレイル−3−ジメチルアミノプロピル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムおよびその塩ならびに2,2−ビス(オレイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパンおよびその塩が挙げられる。
本発明のオリゴヌクレオチドの高められた運搬は、(i)センダイウイルス(Bartzatt,R.,Biotechnol Appl Biochem.,1989,11,133−135)またはアデノウイルス(Wagner,E.ら、Proc Natl Acad Sci.USA,1992,89,6099−6013)などのウイルス;(ii)ポリリシン、プロタミンまたはNa、N12−ビス(エチル)スペルミンなどの化合物を使用するポリアミンまたはポリカチオンコンジュゲート(Wagner,E.ら、Proc Natl Acad Sci.USA,1991,88,4255−4259;Zenke,M.ら、Proc Natl Acad Sci.USA,1991,87,3655−3659;Chank,B.K.ら、Biochem Biophys Res Commun.,1988,157,264−270;米国特許5,138,045);(iii)リポスペルミンなどの化合物を使用するリポポリアミン複合体(Behr,J.−P.ら、Proc Natl Acad Sci.USA,1989,86,6982−6986;Loeffler,J.P.ら、J.Neurochem.,1990,54,1812−1815);(iv)ホスファチジルグリセロール、カルジオリピン、ホスファチジン酸またはホスファチジルエタノールアミンなどの化合物を使用する陰イオン、中性またはpH感受性脂質(Lee,K.−D.ら、Biochem Biophys ACTA,1992,1103,185−197;Cheddar,G.ら、Arch Biochem Biophys,1992,294,188−192;Yoshimura,T.,ら、Biochem Int.,1990,20,697−706);(v)トランスフェリンまたはビオチンなどの化合物とのコンジュゲート;または(vi)本発明のオリゴヌクレオチドの薬物動力学特性を高める、タンパク質(アルブミンまたは抗体を含む)、糖タンパク質またはポリマー(ポリエチレングリコールを含む)とのコンジュゲートの使用によって媒介することもできる。本明細書で使用するトランスフェクションは、オリゴヌクレオチドの細胞への運搬に適するどの方法も意味する。トランスフェクションのプロトコールで使用することができる脂質などの試薬またはウイルスなどの物質はどれも、本明細書ではまとめて「透過を高める物質」と言う。オリゴヌクレオチドの細胞への運搬は、(i)タンパク質またはタンパク質断片をコードする発現可能なDNA断片または(ii)タンパク質またはタンパク質断片をコードする翻訳可能なRNAなどの他の核酸との共トランスフェクションにより行われる可能性もある。
すなわち、本発明のオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの細胞への運搬を高める適切な組成物に混入することができる。また、適切な薬剤的組成物は、化合物を局所投与により細胞または組織に運ぶ用途で通常使用されるものが挙げられる。ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、アゾン、ノンオキソニル−9、オレイン酸、DMSO、ポリアミンまたはリポポリアミンなどの化合物が、オリゴヌクレオチドを含む局所製剤で使用できる。
3'−C−分岐ヌクレオシドの合成
ヌクレオシドのC3'の水素を保持したままでの他の官能基によるヒドロキシ基置換は、とりわけ、De Clercq,E.,Antiviral Res.1989,12,1−20に記載されている。ヌクレオシドのC3'の他の官能基による水素置換は、Fedorov,I.I.,Kazmina,E.M.,Novicov,N.A.,Gurskaya,G.V.,Bochkarev,A.V.,Jasko,M.V.,Victorovak,L.S.,Kuhkanova,M.K.,Balzarini,J.,De Clercq,E.J.Med.Chem.1992,35,4567−4575に報告されている。本発明は、数多くの異なる3'−C−分岐ヌクレオシドの合成方法を提供する。3'−C−分岐チミジンの合成法の例は、反応図1および2に示す(各々、図2および3)。これらの方法は、ヌクレオシドがチミン以外の塩基を含む本発明の態様など、本発明の他のヌクレオシドの合成に容易に適応させることができる。化合物4は、記載されているように(Jorgensen,P.N.,Thrane,H.,Wengel,J.,J.Am.Chem.Soc.1994,116,2231)、チミジンから3工程で合成した。化合物4の塩化トシル/ピリジンによる処理により、トシレート(化合物5)が得られた。化合物5とシアン化カリウム/DMFとの反応により、3'−C−シアノメチルチミジン誘導体(化合物6)が得られた。化合物5とアジ化ナトリウム/DMFとの反応により、3'−C−アジドメチルチミジン誘導体(化合物7)が得られた。同様に、化合物5と種々の求核試薬との反応により、3'−C−ヒドロキシ基がチミジンの場合と同じ配向のままである種々の3'−C−分岐チミジン誘導体を得ることができる。化合物6の2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジトおよびジイソプロピルエチルアミン/ジクロロメタンによる処理により、オリゴヌクレオチド合成の構成単位であるホスホラミジト(化合物8)が得られた。化合物7を同じ処理にかけると化合物9が得られた。同様に、他の3'−C−分岐チミジン誘導体は、標準的方法(F.Eckstein,″Oligonucleotide Syntehsis(オリゴヌクレオチドの合成)″,Oxford University Press(1991))により、対応するホスホラミジトに変換することができる。化合物5の水素化ナトリウム/THFによる処理により、エポキシド誘導体(化合物10)が得られた。化合物10と水素化リチウムアルミニウム/THFとの反応により3'−C−メチルチミジン誘導体(化合物11)が得られ、これをホスホラミジト(化合物12)に変換した。化合物10とアンモニア/メタノールとの反応により、3'−C−アミノメチルチミジン誘導体(化合物13)が得られ、これをチオトリフルオロ酢酸エチル/THFで処理して、保護されたアミノ誘導体(化合物14)を得た。化合物14は、ホスホラミジト(化合物15)に変換した。同様に、化合物10を種々の求核試薬と反応させると、求核試薬がエポキシ環のあまり立体障害のない炭素を攻撃するので、3'−C−ヒドロキシル基がチミジンの場合と同じ配向のままである種々の3'−C−分岐チミジン誘導体が得られる。すなわち、塩基の存在下での化合物10とアルコールとの反応により、アルコキシメチルチミジンが得られる。また、置換アルコールを使用して3'−C−置換アルコキシメチルチミジンを合成することができる。置換基としては、それらに限定されないが、NO2、CN、COOEtおよび保護アミノ基が挙げられる。化合物10とジオールとの反応により、3'−C−ヒドロキシアルコキシメチルチミジンが得られ、これは、3'−C−ハロアルコキシメチルチミジンに容易に変換することができる。化合物10とニトロメタンとの反応により、3'−C−ニトロエチルチミジンが得られる。3'−C−ニトロアルキルチミジンの還元により、3'−C−アミノアルキルチミジンが得られる。化合物10とシアノ−置換有機カドミウム試薬との反応により、3'−C−シアノアルキルチミジンが得られる。化合物10のエトキシカルボニルアルキル亜鉛試薬との反応により、3'−C−エトキシカルボニルアルキルチミジンが得られ、これは、塩基性条件で3'−C−カルボキシアルキルチミジンに容易に加水分解される。
リチウム有機銅試薬を含むいくつかの反応の場合は、チミンのアミド基を保護する必要があると考えられる。t−ブチルジメチルシロキシメチル(TBDMSM)は、その後のトランスフォーメーションの後、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)によって容易に脱離することができるので、保護基としての使用において好ましい。N−TBDMSM基は、3,5−ビアシル化チミジンと塩化t−ブチルジメチルシロキシメチル/ピリジンとの反応によって導入するとこができる。N−TBDMSMチミジンは、チミジンに対して上記したのと同様に処理すると、各々、化合物5の誘導体であるトシレートおよび化合物10の誘導体であるエポキシドが得られ、それらは共に、リチウム試薬との反応による3'−C−アルキルチミジンおよび3'−C−アルケニル−チミジンの合成に使用することができる。得られた3'−C−(ω−アルケニル)チミジンのヒドロキシホウ素化または酸化分解によりヒドロキシアルキルチミジンが得られ、そのヒドロキシルは、NH2、OR、SR、SHおよびX(RはHまたはアルキルであり、XはF、Cl、Br、I、OTsである。)などの種々の官能基に変換することができる。
4'−C−分岐ヌクレオシドの合成
多くの4'−C−分岐ヌクレオシドが、O−Yang C.,Wu,H.Y.,Fraser−Smith,E.B.,Walker,k.A.M.,Tetrahedron Letts,1992,33,37−40で報告されている。本発明は、多くの新規4'−C−分岐ヌクレオシドの製造法を提供する。4'−C−分岐チミジンの合成は、反応図3、4および5(各々、図4、5、6および7)に示す。これらの方法は、ヌクレオシドがチミン以外の塩基を含む本発明の態様など、本発明の他のヌクレオシドの合成に対して容易に適応させることができる。チミジンから合成される化合物16を塩化ジメトキシトリチルで処理して化合物17を得た。化合物17のt−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基をTBAFで処理して脱離すると化合物18が得られ、これは、ジメチルスルホキシド、DCC、トリフルオロ酢酸およびピリジンで処理することによりアルデヒド(化合物19)に酸化した。化合物19は、記載された方法(a.O−Yang C.,Wu,H.Y.,Fraser−Smith,E.B.,Walker,K.A.M.,Tetrahedron Letts,1992,33,37−40;b.Jones,G.H.,Taniguchi,M.,Tegg,D.,Moffatt,J.G.J.Org.Chem.1979,44,1309−17)と同様にして4'−C−ヒドロキシメチルチミジン誘導体(化合物20)に変換した。化合物20のジメトキシトリチル基は、80%酢酸で脱離して4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(化合物21)を得た。化合物21の無水ベンゾイルによる選択的ベンゾイル化により化合物22が得られ、その3'−および5'−ヒドロキシル基は、化合物22をトルエンスルホン酸/ジクロロメタンの存在下でジヒドロピランと反応させることによりテトラヒドロピラニル(THP)で保護した。得られた化合物23を水酸化ナトリウム水溶液で処理すると化合物24が得られ、これは、水酸化ナトリウムの存在下、0℃でヨウ化メチルと反応させて4'−C−メトキシメチルチミジン誘導体(化合物25)とした。化合物25のTHP保護基の脱離により、4'−C−メトキシメチルチミジン(化合物26)が得られた。いくつかの反応の場合は、THPによってジアステレオマーの生成が生じるので、TBDMS保護基の方がTHPよりも好ましい。すなわち、化合物22をt−ブチルジメチルクロロシランで処理することにより、3',5'−O−(ビス−TBDMS)チミジン誘導体(化合物27)が得られる。ベンゾイル基を50℃でエチレンジアミンにより脱離すると、化合物28が得られ、これを無水トリフルオロメタンスルホン酸およびピリジン/ジクロロメタンと反応させると、トリフレート(化合物29)が得られる。化合物29をアンモニア/ジオキサンと反応させると、4'−C−アミノメチルチミジン誘導体(化合物30)が得られた。化合物29をアジ化ナトリウムと反応させると、4'−C−アジドメチルチミジン誘導体(化合物31)が得られた。化合物30および31のTBDMS保護基を脱離すると、各々、4'−C−アミノメチルチミジンおよび4'−C−アジドメチルチミジン(化合物32および33)が得られた。化合物33のアミノ基をトリフルオロアセチル基で保護すると化合物34が得られた。化合物32および34を塩化ジメトキシトリチル/ピリジンと反応させると、各々、化合物35および36が得られた。化合物35および36は、2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジトで処理することにより、各々、対応するホスホラミジト(化合物37および38)に変換した。
化合物29をグリニャール試薬と反応させると、4'−C−アルキルチミジンおよび4'−C−アルケニルチミジンが得られる。得られた4'−C−(ω−アルケニル)チミジンのヒドロホウ素化または酸化分解によりヒドロキシアルキルチミジンが得られ、そのヒドロキシルは、NH2、OR、SR、SHおよびX(RはHまたはアルキルであり、XはF、Cl、Br、I、OTsである。)などの種々の官能基に変換することができる。化合物29をシアノアルキルカドミウムと反応させると、4'−C−シアノアルキルチミジンが得られる。化合物29をエトキシカルボニルアルキル亜鉛試薬と反応させると、4'−C−エトキシ−カルボニルアルキルチミジンが得られ、これは、4'−C−カルボキシアルキルチミジンに加水分解することができる。化合物29のナトリウムアルコキシドとの反応により、4'−C−アルコキシメチルチミジンが得られる。置換アルコールおよびフェノールを使用すると、4'−C−置換アルコキシメチルチミジンを合成することができる。置換基は、NO2、CN、COOEt、OAcまたは保護アミノ基である。4'−C−分岐チミジンを合成した後、5'−ヒドロキシル基をジメトキシトリチルで保護し、3'−ヒドロキシル基はホスホラミジトに変換して、標準的方法(F.Eckstein,″Oligonucleotide synthesis(オリゴヌクレオチドの合成)″,Oxford University Press(1991))によるオリゴヌクレオチドの合成に供する。
5'−C−分岐ヌクレオシドの合成
本発明は、多数の5'−C−分岐ヌクレオシドの合成法を提供する。5'−C−分岐チミジンの合成法の例を、反応図6、7および8(各々、図8、9および10)に示す。これらの方法は、ヌクレオシドがチミン以外の塩基を含む本発明の態様を含む、本発明の他のヌクレオシドの合成に対して容易に適応させることができる。化合物42は、公知の方法(O−Yang C.,Wu,H.Y.,Fraser−Smith,E.B.,Walker,K.A.M.Tetrahedron Letts.1992,33,37−40)により、3工程で合成した。あるいは、化合物42は、80%酢酸をチミジンと過剰のt−ブチルジメチルクロロシランおよびイミダゾール/ピリジンとの反応から合成した化合物41(3',5'−O−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)チミジン)と反応させることにより合成した。化合物42と、臭化メチルトリフェニルホスホニウムおよび水素化ナトリウム/DMSOから合成したリンイリドとのウィッティヒ反応により、オレフィン誘導体(化合物43)が得られた。化合物43をm−クロロ過安息香酸/ジクロロメタンによりエポキシ化すると、主要生成物としての5'−(S)−エポキシド誘導体(化合物44)および少量生成物としての5'−(R)エポキシド誘導体が得られた。化合物44および他の化合物の立体化学の帰属をチャート1(図12)に示す。炭酸ナトリウムの存在下での化合物44とメタノールとの反応により5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン(化合物45)が得られた。化合物44とアンモニア/メタノールとの反応により、5'−(S)−C−アミノメチルチミジンが得られ、これをトリフルオロアセチルで保護して化合物46を得た。化合物44とシアン化カリウム/DMFとの反応により、5'−(S)−C−シアノメチルチミジン(化合物47)が得られた。化合物45〜47の5'−ヒドロキシル基を、塩化ジメトキシシトリチルおよびトリフルオロメタンスルホン酸銀/ピリジンとの反応によりジメトキシトリチルで保護すると、各々、化合物48〜50が得られた。化合物48〜50のTBDMS基をTBAF/THFで脱離すると、各々、化合物51〜53が得られた。化合物51〜53は、各々、対応するホスホラミジト(化合物54〜56)に変換した。化合物42と臭化アリルマグネシウムとのグリニャール反応により、5'−(R)−C−アリルチミジンおよび5'−(S)−C−アリルチミジン誘導体(化合物57および58)の異性体混合物が得られ、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより分離した。化合物57および58のTBDMS基をTBAF/THFで処理して脱離すると、5'−(R)−および5'−(S)−C−アリルチミジン(各々、化合物59および60)が得られた。化合物59および60を、各々、対応するホスホラミジト(化合物61および62)に変換した。同様に、化合物42と種々のグリニャール試薬との反応により、種々の5'−(SまたはR)−C−アルキルチミジンおよび5'−(SまたはR)−C−アルケニルチミジンが得られた。得られた5'−C−(ω−アルケニル)チミジンのヒドロホウ素化または酸化分解によりヒドロキシアルキルチミジンが得られ、そのヒドロキシルは、NH2、OR、SR、SHおよびX(RはHまたはアルキルであり、XはF、Cl、Br、I、OTsである。)などの種々の官能基に変換することができる。
化合物44と種々の求核試薬との反応により、種々の5'−C−分岐チミジン誘導体を得ることができる。すなわち、塩基の存在下での化合物44とアルコールとの反応により、5'−C−アルコキシメチルチミジンが得られる。また、置換アルコールを使用すると、5'−C−置換アルコキシメチルチミジンを合成することができる。置換基は、それらに限定されないが、NO2、CN、COOEt、OAcおよび保護アミノ基が挙げられる。化合物44とジオールとの反応により、5'−C−ヒドロキシアルコキシメチルチミジンが得られ、これは、5'−C−ハロアルキルチミジンに容易に変換することができる。化合物44とニトロメタンとの反応により、5'−C−ニトロエチルチミジンが得られる。5'−C−ニトロアルキルチミジンの還元により、5'−C−アミノアルキルチミジンが得られる。化合物44とシアノアルキルカドミウム試薬との反応により、5'−C−シアノアルキルチミジンが得られる。化合物44とエトキシカルボニルアルキル亜鉛試薬との反応により、5'−C−エトキシカルボニルアルキルチミジンが得られ、これは、塩基性条件で容易に5'−C−カルボキシアルキルチミジンに加水分解される。5'−(S)−異性体の全ての転位(transformation)は、5'−(R)−異性体に等しく当てはまる。最後に、5'−C−分岐チミジンと塩化ジメトキシトリチルおよび銀トリフレート/ピリジンとの反応により5'−C−DMTr−5'−C−分岐チミジンが得られ、これは、各々、標準的方法(F.Eckstein,“Oligonucleotide synthesis(オリゴヌクレオチドの合成)",Oxford University Press(1991))により、対応するホスホラミジトに変換される。
5'−C−分岐チミジンのC5'位の立体配座の決定に対しては、空間的に接近したプロトンのNOEが高まるという利点を利用した。NOE実験に対しては、C5'の置換基の配向が固定していることが必須であるため、チミジン誘導体の3'−O−と5'−O−との間にTIPDS−環を導入した(反応図8、図11)。この場合、5'−プロトンの配向は、3'−プロトンの側でも3'−プロトンと反対の側でもよい。3'−プロトンが飽和の場合、5'−プロトンのNOEの上昇の有無は容易に確認することができる(チャート1、図12)。5'−C−アリルチミジンの場合、NOEの上昇が4.8%である異性体は明らかに5'−(R)−異性体であり、NOEの上昇がないその他は5'−(S)−異性体である。X−線結晶学がない場合は、5'−エポキシ基の立体化学の直接的決定が課題である。しかし、エポキシドの開環生成物への変換は、C5'のキラリティーを変えるものではない。そのような一対の開環生成物の立体化学が決定されれば、エポキシド対の立体化学も帰属される。すなわち、5'−C−アリルチミジンと同様に、一対の開環生成物である、エポキシドから合成した5'−C−シアノメチルチミジンをTIPDS−環物質に変換した。3'−プロトンが飽和の場合、一方の異性体のNOEの上昇は6.3%であった。この異性体は、明らかに5'−(R)−異性体であり、他方は5'−(S)−異性体である。
1'−C−分岐ヌクレオシドの合成
いくつかの1'−C−分岐ヌクレオシドが報告されている(a.Uteza,V.,Chen,G−R.,Tuoi,J.L.Q.,Descotes,G.,Fenet,B.,Grouiller,A.Tetrahedron,1993,49,8579−8588;B.Azhayev,A.,Gouzaev,A.,Hovinen,J.,Azhayeva,E.,Lonnberg,H.,Tetrahedron Letts.1993,34,6435−6438)。本発明は、多数の1'−C−分岐ヌクレオシドの合成法を提供する。1'−C−分岐チミジンの合成を反応図9および10(各々、図13および14)に示す。化合物63は、公知方法(Uteza,V.,Chen,G−R.,Tuoi,J.L.Q.,Dexcotes,G.,Fenet,B.,Grouiller,A.,Tetrahedron,1993,49,8579−8588)に従って合成される。化合物63の5'−ヒドロキシル基は、ジメトキシトリチルで保護して化合物64とし、これをt−ブチルジメチルクロロシランで処理して化合物65を得る。化合物65の塩化t−ブチルジメチルシロキシメチルによる処理によって化合物66を得る。化合物66を水素化リチウムトリエトキシアルミニウム/エーテルで処理すると、アルデヒド(化合物67)が得られる。化合物67を水素化ホウ素ナトリウムで還元した後、無水トリフルオロメタンスルホン酸で処理すると、トリフレート誘導体(化合物68)が得られる。化合物68を種々の求核試薬で処理すると、多数の新規1'−C−分岐チミジン(化合物69)が得られる。すなわち、化合物68をシアン化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、アジ化ナトリウムで処理すると、各々、対応する1'−C−シアノメチル、1'−C−ニトロメチルおよび1'−C−アジドメチルチミジンが得られる。化合物68をニトロメタンで処理すると、1'−C−ニトロエチルチミジンが得られる。化合物68をアルキル硫化ナトリウムで処理すると、1'−C−アルキルチオメチルチミジンが得られる。化合物68をナトリウムアルコキシドで処理すると、1'−C−アルコキシメチルチミジンが得られる。化合物68をリチウム有機銅試薬で処理すると、1'−C−アルキル−および1'−C−アルケニルチミジンが得られる。置換アルキルもしくはアルケニル亜鉛またはカドミウム試薬を使用すると、1'−C−置換アルキルまたは1'−C−置換アルケニルチミジンを合成することができる。置換基は、COOEt、CN、NO2である。得られた3'−C−(ω−アルケニル)チミジンのヒドロホウ素化または酸化分解によりヒドロキシアルキルチミジンが得られ、そのヒドロキシルは、NH2、OR、SR、SHおよびX(RはHまたはアルキルであり、XはF、Cl、Br、I、OTsである。)などの種々の官能基に変換することができる。置換アルコールおよびフェノールを使用すると、1'−C−アルコキシメチル−および1'−C−フェノキシメチルチミジンを合成することができる。置換基は、NO2、CN、COOEtまたはOAcであり得る。1'−C−ニトロアルキルチミジンは、対応するアミノアルキルチミジンに還元することができる。化合物69をTBAFで処理すると、脱保護された化合物70が得られ、これは、対応するホスホラミジト(化合物71)に変換される。
化合物63をp−メトキシベンジル(MPM)基で完全に保護すると化合物72が得られる。化合物72を過酸化水素および塩基の存在下で加水分解すると化合物73が得られ、これをホフマン転位にかけるとアミンが得られ、これは、臭化メチルにより第4アンモニウム誘導体(化合物74)に変換することができる。種々の求核試薬を使用してトリメチルアミンを置き換えることができる。化合物74をナトリウムアルコキシドで処理すると、1'−C−アルコキシチミジンが得られる。化合物74をアルキル硫化ナトリウムで処理すると、1'−C−アルキルチオチミジンが得られる。臭化ナトリウムとともに加熱すると、化合物74は1'−C−ブロモチミジンに変換することができ、これをアジ化ナトリウム、亜硝酸ナトリウムまたはニトロメタンで処理すると、各々、対応する1'−C−置換チミジンが得られる。化合物75を硝酸セリウムアンモニウムで処理すると、脱保護された化合物76が得られる。5'−ヒドロキシルをジメトキシトリチルで保護し、得られた物質(化合物77)を対応するホスホラミジト(化合物78)に変換する。
糖修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチド
最近、糖修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドが報告されている(A.Jorgensen,P.N.,Stein,P.C.,Wengel,J.,J.Am.Chem.Soc.1994,116,2231;B.Fensholdt,J.,Thrane,H.,Wengel,J.,Tetrahedron Letts.1995,36,2535;C.Thrane,H.,Fensholdt,J.,Regner,M.,Wengel,J.,Tetrahedron,1995,51,10389;D.Saha,A.K.,Caulfield,T.J.,Hobbs,C.,Upson,D.A.,Waychunas,C.,Yawman,A.M.,J.Org.Chem.1995,60,788;E.Azhayev,A.,Gouzaev,A.,Hovinen,J.,Azhayeva,E.,Lonnberg,H.,Tetrahedron Lett.1993,34,6435−6438;F.Ono,A.,Dan,A.,Matsuda,A.,Bioconjugate Chemistry,1993,4,499−508;G.Inoue,H.,Hayase,Y.,Imura,A.,Iwai,S.,Miuta,K.,Ohtsuka,E.,Nucleic Acids Res.1987,15,6131;H.Lesnik,E.A.,Guinosso,C.J.,Kawasaki,A.M.,Sasmor,H.,Zounes,M.,Cummins,L.L.,Ecker D.J.,Cook,P.D.,およびFreier,S.M.,Biochemistry,1993,32,7832)。本発明は、ホスホラミジト化学によってオリゴヌクレオチドに容易に取込むことができる多数の新規糖修飾ヌクレオシドを提供する。糖修飾オリゴヌクレオチドは、本発明の糖修飾ヌクレオシドを少なくとも1個含み、一つの配列に種々の糖修飾ヌクレオシドを含んでいてもよく、あるいは、本発明の糖修飾ヌクレオシドのみを含んでいてもよい。また、糖修飾オリゴヌクレオチドは、骨格修飾、塩基修飾および他の糖修飾などの他の修飾を含んでいてもよい。ヌクレオシドのC3'またはC5'の分岐置換基が、置換基の大きさに応じて結合速度を小さくすることは明らかである。従って、嵩のある置換基を有するいくつかの分岐ヌクレオシドは、結合時間が増加した。すなわち、5'−C−分岐オリゴヌクレオチドおよび4'−C−分岐オリゴヌクレオチドの合成の場合、2〜5分の結合時間を要した。3'−C−分岐オリゴヌクレオチドの合成の場合は、45分(3×15分)までの結合時間を要した。3'−C−分岐オリゴヌクレオチドの合成の場合、3'−ヒロキシルが第三級であるため、その場合だけは新しい試薬による結合の繰り返しが必要である。精製した糖修飾オリゴヌクレオチドの組成物は、酵素消化産物の分析によって確認する。
実施例
上記した本発明は、下記実施例を参照することにより、さらによく理解することができる。下記実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
実施例1
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−p−トシルオキシメチルチミジンの合成
公知方法(Jorgensen,P.N.,Thrane,H.,wengel,J.,J.Am.Chem.Soc.1994,116,2231)に従って合成した5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−ヒドロキシメチルチミジン(2.12g,3.69ミリモル)、塩化p−トルエンスルホニル(1.76g,9.23ミリモル)、DMAP(0.180g,1.48ミリモル)の無水ピリジン(13ml)溶液を室温で一夜攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、EtOAc(500ml)で希釈して10%NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で脱水して濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(5%CH3OH/CH2Cl2)で精製して、2.39g(89%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−p−トシルオキシメチルチミジンを無色の粉末として得た。
実施例2
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−シアノメチルチミジンの合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−p−トルエンスルホニルオキシメチルチミジン(0.50g;0.686ミリモル)およびシアン化カリウム(0.134g;2.06ミリモル)の無水DMF(7ml)におけるスラリーを室温で一夜攪拌した。反応混合物をEtOAc(60ml)で希釈し、水(3×75ml)、次いで10%NaHCO3(3×75ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)で精製すると、0.386g(97%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−シアノメチルチミジンが無色の粉末として得られた。
実施例3
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アジドメチルチミジンの合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−p−トルエンスルホニルオキシメチルチミジン(0.40g;0.55ミリモル)およびNaN3(0.11g;1.65ミリモル)の無水DMF(3ml)におけるスラリーを50℃で3日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(30ml)で希釈し、水(3×40ml)、次いで10%NaHCO3(3×40ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)により精製すると、0.30g(92%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アジドメチルチミジンが無色の粉末として得られた。
実施例4
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−シアノメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−シアノメチルチミジン(0.20g;0.344ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.24ml;1.38ミリモル)の無水ジクロロメタン(3ml)溶液を0℃、アルゴン下で攪拌し、これに2'−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジド(170mg;0.715ミリモル)のジクロロメタン溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌し、0℃に冷却して冷CH2Cl2(20ml)で希釈し、冷NaHCO3(3×15ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−CH2Cl2、5:50:45)により精製すると、177mg(66%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−シアノメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
実施例5
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アジドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アジドメチルチミジン(252mg;0.344ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.44ml;2.51ミリモル)の無水ジクロロメタン(3ml)溶液を0℃、アルゴン下で攪拌し、これに2'−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(296mg;1.25ミリモル)のジクロロメタン溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌し、0℃に冷却して冷CH2Cl2(20ml)で希釈し、冷NaHCO3(3×15ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−CH2Cl2、5:50:45)により精製すると、128mg(38%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アジドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
実施例6
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C,O−メチレンチミジンの合成
NaH(鉱油中に60%、0.18g、7.5ミリモル)の無水THF(18ml)懸濁物に、0℃、アルゴン下で、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−p−トルエンスルホニルオキシメチルチミジン(1.5g、2.06ミリモル)のTHF(10ml)溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌し、0℃に冷却して、水の添加により反応停止した。混合物をEtOAc(250ml)で希釈し、水(2×200ml)、次いで10%NaHCO3(2×200ml)で洗浄して、Na2SO4で脱水し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5% CH3OH/CH2Cl2)により精製すると、0.97g(85%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C,O−メチレンチミジンがフォームとして得られた。
実施例7
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジンの合成
水素化リチウムアルミニウム(58mg、1.53ミリモル)の無水THF(10ml)懸濁物を0℃、アルゴン下で攪拌し、これに、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C,O−メチレンチミジン(385mg;0.692ミリモル)のTHF(10ml)溶液を滴下した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、10%NaHCO3をゆっくり添加することにより反応を停止した。得られた混合物をEt0Ac(30ml)で希釈し、NaHCO3(3×20ml)で洗浄し、Na2SO4で脱水して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%CH3OH/CHCl3)により精製すると、306mg(79%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジンがフォームとして得られた。
実施例8
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジン(98mg、0.17ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.13ml、0.742ミリモル)の無水ジクロロメタン(2ml)溶液を0℃、アルゴン下で攪拌し、これに、2'−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(85mg、0.36ミリモル)のジクロロメタン溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、0℃に冷却し、冷CH2Cl2(20ml)で希釈して冷NaHCO3(3×15ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−CH2Cl2、5:50:45)により精製すると、117mg(88%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
実施例9
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アミノメチルチミジンの合成
アンモニアのメタノール(9ml)飽和溶液を5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C,O−メチレンチミジン(901mg、1.62ミリモル)のメタノール(3ml)溶液に添加し、得られた溶液を室温で3日間放置した。過剰のアンモニアおよびメタノールを蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(CH3OH−ヘキサン−CHCl3、1:1:8)により精製すると、414mg(45%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アミノメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例10
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンの合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−アミノメチルチミジン(361mg、0.628ミリモル)およびチオトリフルオロ酢酸エチル(490mg、3.12ミリモル)の無水THF(6ml)溶液を室温で6時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%CH3OH/CHCl3)により精製すると、411mg(98%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンが無色の粉末として得られた。
実施例11
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−メチルチミジン(411mg、0.614ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.64ml、3.65ミリモル)の無水ジクロロメタン(6ml)溶液を0℃、アルゴン下で攪拌し、これに、2'−シアノエチル−N−N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(410mg、1.83ミリモル)の無水ジクロロメタン溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌し、0℃に冷却し、冷CH2Cl2(30ml)で希釈して冷NaHCO3(3×20ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水して濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−CHCl3、5:30:65)により精製すると、386mg(72%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−3'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)が粉末として得られた。
実施例12
3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−ホルミルチミジンの合成
3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)チミジン(一般的方法によりチミジンから合成、40.4g、0.072モル)の無色DMSOにおける冷溶液を攪拌し、これにDCC(45.86g、0.224モル)のDMSO(180ml)溶液を添加した。得られた溶液を5℃で5分間攪拌してピリジン(2.94g、3.0ml、0.0371モル)を添加し、さらに5分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(2.11g、1.43ml、0.0185モル)のDMSO(2ml)溶液を滴下した。得られた反応混合物を5℃で10分間、および室温で6時間攪拌した。水(20ml)を冷却しながら滴下し、混合物を室温で1時間攪拌した。沈殿を濾過し、DMSOで洗浄した。DMSO溶液を合わせて、攪拌しながらクラッシュアイス(4l)に注入した。1時間攪拌した後、沈殿を濾過し、水で完全に洗浄した。ケーキを塩化メチレン(500ml)に溶解し、有機層を分離して脱水し(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(3%メタノール/塩化メチレン)により精製すると、32.6g(81%)の3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−ホルミルチミジンが無色の粉末として得られた。
実施例13
3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンの合成
3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−ホルミルチミジン(16.3g、30.07ミリモル)のジオキサン(120ml)溶液を0℃で攪拌し、これに、36%ホルムアルデヒド(24ml)および2N NaOH(60ml)を順次滴下した。得られた溶液を室温で6時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、10%酢酸/水を、pHが7.5に達するまで滴下した。混合物を酢酸エチル(1l)で希釈し、10%ブライン(500ml、次いで2×300ml)で洗浄して脱水し(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、3:1)により精製すると、11.45g(66.3%)の3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンが無色の粉末として得られた。
実施例14
4'−C−ヒドロキシメチルチミジンの合成
3'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(6.32g、11.0ミリモル)の80%酢酸/水(50ml)における溶液を室温で4時間放置した。溶媒を減圧除去し、水(200ml)を添加した。得られた濁りのある混合物をエーテル(3×80ml)で洗浄し、水を蒸発させた。残渣をメタノールおよびトルエンに溶解し、得られた溶液を濃縮した。この方法を2回繰り返した。4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(2.72g、91%)がフォームとして得られた。
実施例15
4'−C−ベンゾイルオキシメチルチミジンの合成
4'−ヒドロキシメチルチミジン(3.72g、13.67ミリモル)の無水ピリジン(10ml)溶液を0℃で攪拌し、これに無水安息香酸(4.64g、51ミリモル)のピリジン(10ml)溶液を添加した。得られた溶液を0℃で1時間、次いで室温で20時間放置した。水(5ml)を0℃で添加し、ピリジンを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(7%エタノール/クロロホルム)にかけると、2.27g(44%)の4'−C−ベンゾイルオキシメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例16
3',5'−O−(ビス−テトラヒドロピラニル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンの合成
4'−C−ベンゾイルオキシメチルチミジン(1.65g、4.39ミリモル)およびp−トルエンスルホン酸(50mg)の無水塩化メチレン(70ml)溶液を0℃で攪拌し、これにジヒドロピラン(1.84g、1.89ml、21.80ミリモル)を滴下した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。2NのNaOH(20ml)を冷却下で添加し、得られた混合物を濃縮して塩化メチレンを除去し、ジオキサン(10ml)を添加した。混合物を室温で3時間攪拌し、塩化メチレンで抽出した(3×30ml)。有機層を水(3×50ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカカラムにより濾過して精製すると、1.50g(77.7%)の3',5'−O−(ビス−テトラヒドロピラニル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンがフォームとして得られた。
実施例17
4'−C−メトキシメチルチミジンの合成
3',5'−O−(ビス−テトラヒドロピラニル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(660mg、1.5ミリモル)および水素化ナトリウム(鉱油中に60%、180mg、4.5ミリモル)の無水THF(15ml)溶液を0℃で攪拌し、これにヨウ化メチル(1.06g、0.46ml)を滴下した。得られた混合物を0℃で1.5時間攪拌した。水(1ml)を0℃で滴下し、酢酸を添加してpHを7に調整した。混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水(3×30ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣を酸性の混合物(5mlのTHF、10mlのCH3COOHおよび5mlの水)に溶解し、その溶液を50℃で3時間放置して、溶媒を蒸発させた。残渣をメタノール−トルエン混合物に溶解して濃縮し、これを1回繰り返した。シリカゲルクロマトグラフィー(10%エタノール/クロロホルム)により精製すると、271mg(63%)の4'−C−メトキシメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例18
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジンの合成
4'−C−メトキシメチルチミジン(173mg、0.6ミリモル)および塩化ジメトキシトリチル(287mg、0.84ミリモル)のピリジン溶液を室温で5時間放置した。ピリジンを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、2:1)により精製すると、264mg(74%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジンがフォームとして得られた。
実施例19
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジン(200mg、0.34ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(176mg、236μl、1.36ミリモル)の無水塩化メチレン(3ml)溶液を0℃、窒素下で攪拌し、これに2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(161mg、152μl、0.68ミリモル)の塩化メチレン(1ml)溶液を滴下した。得られた溶液を室温で30分攪拌し、0℃に冷却して、酢酸エチル(30ml)で希釈した。混合物を10%NaHCO3(3×20ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−ヘキサン、5:45:50)により精製すると、190mg(71%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
実施例20
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンの合成
4'−C−ベンゾイルメチルチミジン(1.14g、3.03ミリモル)およびイミダゾール(985mg、15.15ミリモル)のピリジンの溶液を冷却・攪拌し、これに、t−ブチルジメチルクロロシラン(1.37g、9.09ミリモル)のピリジン溶液を添加した。反応混合物を50℃で一夜放置し、酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄して濃縮した。残渣をエタノール(10ml)に溶解し、エチレンジアミンとエタノールとの混合物(1:1、20ml)を添加した。溶液を50℃で2日間加熱した。エタノールおよびエチレンジアミンを減圧蒸発させ、残渣をクロロホルム(60ml)に溶解した。溶液を水(3×40ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)により精製すると、780mg(52%)の3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジンが白色固体として得られた。
実施例21
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アミノメチルチミジンの合成
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(500mg、1.0ミリモル)およびピリジン(0.4ml)の無水塩化メチレン(5ml)溶液を0℃で攪拌し、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物(564mg、332μl、2.0ミリモル)およびピリジン(0.4ml)の塩化メチレン(5ml)における混合物を滴下した。反応混合物を0℃で30分攪拌し、0.5mlの10%NaHCO3を−10℃で添加した。混合物を塩化メチレン(20ml)で希釈し、冷10%NaHCO3(2×30ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮し、真空下で1時間脱水した。粗生成物をジオキサン(30ml)に溶解し、アンモニアガスで飽和させた。溶液を室温で一夜放置した後、50℃で2日間加熱した。過剰のアンモニアおよびジオキサンを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1%MeOHおよび5%Et3N/CHCl3)で精製すると、266mg(53%)の3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アミノメチルチミジンが白色固体として得られた。
実施例22
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンの合成
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アミノメチルチミジン(260mg、0.52ミリモル)およびチオトリフルオロ酢酸エチル(635mg、0.52ml、4.0ミリモル)のジオキサン溶液を室温で5時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)により精製すると、220mg(71%)の3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンが白色固体として得られた。
実施例23
4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンの合成
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン(215mg、0.36ミリモル)およびTBAF(1.0MのTHF溶液、酢酸でpH=7.5に中和、0.72ml)のTHF(3ml)溶液を室温で20時間放置した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%メタノール/クロロホルム)により精製すると、118mg(89%)の4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例24
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンの合成
4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン(110mg、0.3ミリモル)および塩化ジメトキシトリチル(152mg、0.45ミリモル)の無水ピリジン(2ml)溶液を室温で一夜放置した。ピリジンを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、2:1)により精製すると、122mg(61%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンがフォームとして得られた。
実施例25
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン(110mg、0.165ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(129mg、174μl、1.0ミリモル)の無水塩化メチレン(3ml)溶液を0℃、窒素下で攪拌し、これに2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(78mg、74μl、0.33ミリモル)の塩化メチレン(1ml)溶液を滴下した。得られた溶液を室温で30分攪拌し、0℃に冷却して、酢酸エチル(20ml)で希釈した。混合物を10%NaHCO3(3×15ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−ヘキサン、5:45:50)により精製すると、137mg(86%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−4'−C−メトキシメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
実施例26
3',5'−O−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アジドメチルチミジンの合成
3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−ヒドロキシメチルチミジン(0.95g、0.19ミリモル)およびピリジン(0.1ml)の無水塩化メチレン(1ml)溶液を0℃で攪拌し、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物(107mg、0.38ミリモル、63μl)およびピリジン(0.2ml)の塩化メチレン(2.5ml)における混合物を滴下した。反応混合物を0℃で30分攪拌し、−10℃に冷却して、0.5mlの10%NaHCO3を添加した。混合物を冷塩化メチレン(10ml)で希釈して冷10%NaHCO3(2×10ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮し、真空下で10分間脱水した。粗生成物を無水DMF(1ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(50mg)を添加した。混合物を50℃で14時間加熱し、酢酸エチル(20ml)で希釈して、水(5×10ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/塩化メチレン)により精製すると、42mgの3',5'−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アジドメチルチミジンがフォームとして得られた。
実施例27
4'−C−アジドメチルチミジンの合成
3',5'−O−(ビス−t−ブチルジメチルシリル)−4'−C−アジドメチルチミジン(25mg)およびTBAF(1.0MのTHF溶液、0.5ml)のTHF(1ml)溶液を室温で30分間放置した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(6%MeOH/CH2Cl2)により精製すると、11mgの4'−C−アジドメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例28
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−デオキシ−5'−メチリデンチミジンの合成
水素化ナトリウム(鉱油中に60%、2.88g、72ミリモル)の無水DMSO(100ml)懸濁物を65℃、窒素下で1.5時間攪拌すると透明な溶液に変わり、これを室温に冷却して、臭化メチルトリフェニルホスホニウム(27.0g、75.6ミリモル)のDMSO(20ml)における冷攪拌懸濁物に窒素下で移した。その反応混合物を室温で45分間攪拌し、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−ホルミルチミジン(8.50g、24ミリモル)のDMSO(40ml)溶液を冷却しながら添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、酢酸エチル(2l)で希釈して、ブライン(5×800ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、30:70)により精製すると、6.79g(80.2%)の3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−デオキシ−5'−メチリデンチミジンが無色の固体として得られた。融点:122゜(酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶)。
実施例29
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C,O−メチレンチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−デオキシ−5'−メチリデンチミジン(6.26g、17.78ミリモル)およびm−クロロ過安息香酸(4.61g、26.68ミリモル)の塩化メチレン(160ml)溶液を室温で一夜攪拌して塩化メチレン(200ml)で希釈し、10%NaHCO3(2×240ml)、次いでブライン(160ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:2)にかけると、反応していない出発物質(2.25g、35.9%)、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C,O−メチレンチミジン(3.2g、76%)、および3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C,O−メチレンチミジン(0.365g、8%)が得られた。
実施例30
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−メトキシメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C,O−メチレンチミジン(1.84g、5ミリモル)および無水炭酸カリウム(1.38g、10ミリモル)のメタノール溶液を室温で90時間攪拌した。酢酸エチル(70ml)を添加し、混合物を酢酸でpH=7に中和した。溶媒を蒸発させ、残渣を塩化メチレン(30ml)に溶解した。沈殿を濾過し、溶液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)により精製すると、310mgの反応していない出発物質および578mgの3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−メトキシメチルチミジン(無色の固体)が得られた。
実施例31
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C,O−メチレンチミジン(0.84g、2.28ミリモル)のメタノール溶液を、アンモニアを飽和させたメタノール溶液(10ml)と混合した。得られた溶液を室温で15時間放置した後、過剰のアンモニアおよびメタノールを蒸発させた。脱水乾燥した残渣をジオキサン(10ml)に溶解し、チオトリフルオロ酢酸エチル(1.80g、11.4ミリモル、1.46ml)を添加した。反応混合物を室温で6時間攪拌した後、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)にかけると、895mg(81.8%)の3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンが無色の固体として得られた。
実施例32
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C,O−メチレンチミジン(0.77g、2.09ミリモル)およびシアン化カリウム(520mg、8.0ミリモル)のDMF(10ml)における混合物を室温で40時間攪拌し、酢酸エチル(100ml)で希釈し、ブライン(5×60ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)により精製すると、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−シアノメチルチミジン(580mg、70%)が白色固体として得られた。
実施例33
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C,O−メチレンチミジン(368mg、1.0ミリモル)およびシアン化カリウム(325mg、5.0ミリモル)のDMF(3ml)における混合物を50℃で16時間加熱し、酢酸エチル(60ml)で希釈し、ブライン(5×40ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)により精製すると、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−シアノメチルチミジン(173mg、42%)が白色固体として得られた。
実施例34
3'−O−t−ブチルブジメチルシリル−5'−C−アリルチミジンの合成
無水シアン化銅(7.57g、84.7ミリモル)の無水THFにおける懸濁物に、−5℃、アルゴン下で、臭化アリルマグネシウム(2.0MのTHF溶液、46.6ml、93.2ミリモル)を滴下した。そのスラリーを−5℃で15分間攪拌し、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−ホルミルチミジン(5.0g、14.12ミリモル)のTHF(200ml)における冷溶液を滴下した。反応混合物を室温で6時間攪拌し、0℃で10%NaHCO3(150ml)を添加することにより反応を停止し、酢酸エチル(200ml)で希釈した。有機層を10%NaHCO3(2×150ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮すると、5.18gの粗3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−アリルチミジン(5'−(R)−および5'−(S)の二つの異性体を含む)が得られた。二つの異性体(比:約1:1)をシリカゲルクロマトグラフィー(15%EtOAc/CHCl3)により分離した。
実施例35
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−C−メトキシ−メチルチミジン(258mg、0.645ミリモル)、塩化ジメトキシトリチル(1.09g、3.22ミリモル)およびトリフルオロメタンスルホン酸銀無水物(835mg、3.22ミリモル)の無水ピリジン(3ml)における混合物を50℃で18時間加熱した。ピリジンを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、1:1)にかけると、372mg(82%)の3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジンが白色固体として得られた。
同様に、下記化合物を合成した。
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンから合成した。
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンから合成した。
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アリルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−アリルチミジンから合成した。
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(R)−C−アリルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(R)−C−アリルチミジンから合成した。
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンから合成した。
実施例36
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジンの合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン(825mg、1.17ミリモル)およびTBAF(1.0MのTHF溶液、3.6ml、3.6ミリモル)のTHF(15ml)溶液を室温で2時間放置した。THFを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘキサン、3:2)にかけると、551mg(80%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジンが得られた。
同様にして、下記化合物を合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アリルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アリルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(R)−C−アリルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(R)−C−アリルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンは、3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンから合成した。
実施例37
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)の合成
3'−O−t−ブチルジメチルシリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン(490mg、0.83ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(646mg、0.87ml、5.0ミリモル)の無水ジクロロメタン(5ml)溶液に、0℃、窒素下で、2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホラミジト(592mg、2.5ミリモル、558μl)のジクロロメタン(1ml)溶液を滴下した。その溶液を室温で40分攪拌し、0℃に冷却して、ジクロロメタン(60ml)で希釈し、冷5%NaHCO3(3×40ml)で洗浄し、脱水して(Na2SO4)、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Et3N−EtOAc−ヘキサン、5:45:50)により精製すると、584mg(89%)の5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)がフォームとして得られた。
同様にして、下記化合物を合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−シアノメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)は、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−シアノメチルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アジドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)は、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アジドメチルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アリルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)は、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−アリルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(R)−C−アリルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)は、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(R)−C−アリルチミジンから合成した。
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジン3'−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホラミジト)は、5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−5'−(S)−C−トリフルオロアセタミドメチルチミジンから合成した。
実施例38
1'−シアノ−3'−t−ブチルジメチルシリル−5'−(4,4'−ジメトキシトリチル)チミジンの合成
無水ピリジンにおける1'−シアノ−5'−(4,4'−ジメトキシトリチル)チミジンを、t−ブチルジメチルクロロシラン(1.5当量)およびイミダゾール(3.0当量)の無水ピリジンにおける攪拌溶液に0℃で添加する。得られた反応混合物を室温で一夜攪拌する。ピリジンを蒸発させ、残渣を酢酸エチルに溶解し、ブラインで洗浄する。粗生成物を次の反応に直接使用する。
実施例39
3'−t−ブチルジメチルシリル−5'−ジメトキシトリチル−1'−ホルミル−5−メトキシベンジルチミジンの合成
THFにおける3'−t−ブチルジメチルシリル−1'−シアノ−5'−ジメトキシトリチル−5−(p−メトキシベンジル)チミジン(1.0ミリモル)を、水素化リチウムトリエトキシアルミニウム(2.0ミリモル)のTHFにおける攪拌溶液に、−20℃、窒素下で添加する。反応混合物を5〜10℃で1時間攪拌し、塩化アンモニウム水溶液で反応を停止する。混合物を酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにかける。
実施例40
1'−アミド−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンの合成
1'−アミド−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンを、30%過酸化水素および炭酸ナトリウムの攪拌水溶液に0℃で添加する。反応混合物を室温で2時間攪拌し、水で希釈して希塩酸で中和し、ジクロロメタンで抽出する。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製する。
実施例41
1'−アミノ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンの合成
合成方法は、文献(Radhakrishna,A.S.,Parham,M.E.,Riggs,R.M.,およびLoudon,G.M.,J.Org.Chem.1979,44,1746)に記載のものと同様である。無水THFにおける1'−アミノ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジン(1.0ミリモル)を、I,I−ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(2.0ミリモル)のTHFにおける攪拌溶液に0℃で添加する。反応混合物を室温で5時間攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、5%炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄する。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製する。
実施例42
臭化トリメチル−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジン−1'−イルアンモニウムの合成
1'−アミノ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンを、臭化メチル(10当量)のTHFにおける攪拌溶液に0℃で添加する。反応混合物を50℃で一夜攪拌する。溶媒を蒸発させ、粗生成物を再結晶により精製する。
実施例43
1'−ブロモ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンの合成
方法は、文献(Deady,L.W.,Korytsky,O.L.,Tetrahedron Lett.1979,451)と同様である。臭化トリメチル−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジン−1−イルアンモニウムを150℃、真空下で一夜加熱する。得られた物質を次の工程に直接使用する。
実施例44
1'−エトキシ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンの合成
エタノールにおける1'−ブロモ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンを、ナトリウムエトキシドのエタノールにおける攪拌溶液に−10℃で添加する。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、希塩酸で中和する。エタノールを蒸発させ、残りの混合物を酢酸エチルで抽出する。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製すると、αおよびβジアステレオマー混合物が得られる。
同様に、下記化合物を合成する。
1'−ブロモ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンおよび4−ニトロブタノール−1からの1'−(4−ニトロブトキシ)−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジン;
1'−ブロモ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンおよびナトリウムチオエトキシドからの1'−エチルチオ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジン
実施例45
1'−アミノ−チミジンの合成
1'−アミノ−3',5',5−トリス(メトキシベンジル)チミジンおよび10%パラジウム/炭のエタノールにおける懸濁物を50psiの水素圧下、水素添加装置で24時間振とうする。固体を濾過し、濾液を濃縮する。粗生成物を再結晶により精製する。
実施例46
糖修飾オリゴヌクレオチドの合成
本実施例は、下記配列:
Figure 0003633626
の配列を有するランダムオリゴヌクレオチドの合成に対する化合物55(図8)の使用を説明する。この配列において、A、C、GおよびTは、未修飾デオチシリボヌクレオシドを表し、Tは5'−C−アミノメチルチミジンを表す。本実施例のオリゴヌクレオチドは、ABI 394 DNA合成装置によって合成した。ヌクレオシドは全て、ホスホラミジト化学を使用して取込む。dA、dC、dGおよびTの取込みは、標準的DNA合成試薬および標準的方法を使用して行う。チミジンのC5'位の分岐置換基の立体障害のため、Tの取込みは、結合時間をより長くして(5分)行う。合成の後、合成したオリゴヌクレオチドの仕上げは標準的方法に従う。粗オリゴヌクレオチドは、TEAA緩衝液(pH7.0)およびアセトニトリルを移動相として使用し、ベックマンHPLCでの逆相C18カラムにより精製した。62.4ODの精製オリゴヌクレオチドが得られた。
同様に、下記のランダムな糖修飾オリゴヌクレオチドを合成した。
5'−C−分岐糖修飾オリゴヌクレオチド:
Figure 0003633626
Figure 0003633626
X=5'−(S)−C−メトキシメチルチミジン、Y=5'−(S)−C−アミノメチルチミジン、Z=5'−(S)−C−シアノメチルチミジン、V=5'−(S)−C−アリルチミジンおよびW=5−(R)−C−アリルチミジン
4'−C−分岐糖修飾オリゴヌクレオチド:
Figure 0003633626
X=4'−C−メトキシメチルチミジン、Y=4'−C−アミノメチルチミジン
3'−C−分岐糖修飾オリゴヌクレオチド:
Figure 0003633626
X=3'−C−アミノメチルチミジン、Y=3'−C−メチルチミジン、Z=3'−C−シアノメチルチミジン
参考文献の添付
本明細書で引用した特許、特許出願および文献は全て、参考文献として本明細書に取込む。
同等発明
上記した説明は、当業者が本発明を行うのに十分であると考える。また、上記した発明の種々の改良は、有機化学またはその関連分野に精通した人には明らかであり、請求の範囲内であるとする。

Claims (2)

  1. 下記式を有するヌクレオシド。
    Figure 0003633626
    [式中、
    Bはヌクレオシド塩基であり、
    R2はH、OH、アルコキシ、アルアルコキシおよびアリールオキシから選択され、
    R3およびR5が独立にOH、O−2−シアノエチル−(N,N'−ジイソプロピル)ホスホラミドおよび保護されたヒドロキシ基から成る群から選択され、
    R3'はC1−C10の飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐鎖のアルキルまたは置換アルキルであって、置換部分はCN、N3、NH2、NR2、SO3RおよびNHCOCF3(ここで、Rは独立に低級アルキル、アラルキルおよびアリールから選択される)からなる群から選択される]
  2. 下記式を有する1以上のヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチド。
    Figure 0003633626
    [式中、
    R3およびR5の一方がヌクレオチド間結合であって、他方がOH、ヌクレオチド間結合および保護されたヒドロキシ基から成る群から選択され、
    B、R2およびR3'は請求項1における定義と同じである]
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