JPH11510790A - オリゴヌクレオチド合成のための改良された方法 - Google Patents

オリゴヌクレオチド合成のための改良された方法

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JPH11510790A JP9500588A JP50058897A JPH11510790A JP H11510790 A JPH11510790 A JP H11510790A JP 9500588 A JP9500588 A JP 9500588A JP 50058897 A JP50058897 A JP 50058897A JP H11510790 A JPH11510790 A JP H11510790A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids

Abstract

(57)【要約】 溶液相または固相オリゴヌクレオチド合成に用いるのに適切である、精製された短鎖オリゴヌクレオチドカップリング単位(例えば、二量体、三量体、および四量体)の溶液相合成のための改良された方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 オリゴヌクレオチド合成のための改良された方法 発明の技術分野 本発明は、オリゴヌクレオチド合成のための改良された方法に関する。特に、 本発明は、溶液相または固相オリゴヌクレオチド合成に用いるのに適切な、二量 体、三量体、四量体などの精製された短鎖オリゴヌクレオチドカップリング単位 の溶液相合成のための改良された方法を提供する。背景 固相オリゴヌクレオチド合成には、当初、リン酸トリエステル(「トリエステ ル法」)または亜リン酸(「亜リン酸法」)を使用していた。比較的安定したモ ノヌクレオシドホスホルアミダイト(phosphoramidite)カップリング単位の発 見(例えば、BeaucageおよびCaruthersによるTetra .Lett.、1981、Vol.22、185 9-1862)により、固相オリゴヌクレオチド合成は実用的かつ一般的になった。代 表的な固相オリゴヌクレオチド合成は、脱保護、カップリング、キャッピング、 および酸化という4つの工程を繰り返すことを含む。 標準の方法は、オリゴヌクレオチドの5'-方向への段階的な合成を含む。第1 の工程(「脱保護」)で、成長しているオリゴヌクレオチドは、3'-末端で3'-O- 基を介して固体支持体に付着され、5'-脱保護されて反応性基(即ち、5'-OH基) を与える。例えば、5'-OH基は、ピリジン中での4,4'-ジメトキシトリチルクロリ ド(DMT-Cl)との反応によって保護されて5'-ODMT基を生成することが多く、こ の5'-ODMT基は、基本的な条件下では安定しているが、例えばジクロロ酢酸(DCA )またはトリクロロ酢酸(TCA)の存在下のような酸性の条件下では容易に脱保 護される。 第2の工程(「カップリング」)は、5'-脱保護され支持されたオリゴヌクレ オチドを、まず5'-保護された3'-ホスホルアミダイトに変換しておいた所望のヌ クレオチドモノマーと反応させる。例えば、5'-OH基は5'-ODMT基の形で保護され 得、3'-OH基は-OP(OR')NR2のような3'-ホスホルアミダイトに変換され得、ここ でRはイソプロピル基-CH(CH3)2であり、R'は例えば-H(ホスホルアミダイトジ エステルを生成する)か、-CH3,-CH2CH3か、またはベータ-シアノエチル基-CH2C H2CN(ホスホルアミダイトトリエステルを生成する)。モノマーの3'-ホスホル アミド基は、成長しているオリゴヌクレオチドの脱保護された5'-OH基と反応し て、亜リン酸結合5'-OP(OR')O-3'を生成する。例えば、1995年11月15日発行のCa ruthers、M.H.およびS.L.Beaucageによる米国特許第4,415,732号を参照されたい 。 成長しているオリゴヌクレオチドのすべてが、与えられたモノマーとカップリ ングするわけではなく、「成長」していないオリゴヌクレオチドは不完全なオリ ゴヌクレオチドを生成するため、さらなる合成には用いられないようにしなけれ ばならない。これは、第3の工程(「キャッピング」)によって達成され、この 工程では、残りの-OH基(即ち、反応していない5'-OH基)のすべてを、例えば無 水酢酸(CH3C(O)-O-C(O)CH3)との反応させて酢酸(5'-OC(O)CH3)の形でキャッ ピングする。 最後に、酸化工程で、成長しているオリゴヌクレオチドの新たに形成された亜 リン酸基(即ち、5'-OP(OR')O-3')を、例えば水性のヨウ素およびピリジンと反 応させてリン酸基(即ち、5'-OP(=O)(OR')O-3')に変換する。 酸化の後に得られたオリゴヌクレオチドは5'-保護された(例えば、5'-ODMT) ままでありかつ上述の第1の脱保護工程に使用可能であるため、その後第4の工 程のプロセスを繰り返してもよい。 所望のオリゴヌクレオチドを得ると、このオリゴヌクレオチドを、例えばアル カリおよび熱で処理して固体支持体から切断してもよい。この工程は、リン酸ト リエステル(即ち、R'が-Hでない場合)をリン酸ジエステル(-OP(=O)2O-)に変 換しかつヌクレオチド塩基の、塩基に不安定な保護されたアミノ基を脱保護する 役割を果たし得る。 より長いオリゴヌクレオチドの調製の際、上述のトリエステル法を用いると、 適切なトリエステル二量体および三量体結合単位が利用可能であるため、よりよ い収率が得られた(例えば、Hirose他によるTetra.Lett.、1978、pp.2449-2452 参照)。しかし、最近のオリゴヌクレオチド合成に関する開発では、ヌクレオチ ドモノマーだけを用いるのではなく、ヌクレオチド二量体ホスホルアミダイトな どのヌクレオチド多量体(即ち、短鎖オリゴヌクレオチド)を用いて必要な繰り 返しの回数を低減し、全体の収率の増加と化学的な操作の低減とを可能にするこ とが考慮されている。例えば、KumarおよびPoonianによるJ.Org.Chem、1984、Vo l.49、pp.4905-4912を参照されたい。例えば、オリゴヌクレオチド(dGdT)10dGを 得るためには、dG-タイプの固相支持体から始めて、dG-モノマー単位およびdT- モノマー単位(例えば、5'-保護された-dG-3'-ホスホルアミダイトおよび5'-保 護された-dT-3'-ホスホルアミダイト)を用いて20回繰り返しを行うのではなく 、dG-タイプの固相支持体(例えば、dG-CPG)から始めて、dGdT-二量体単位(例 えば、5'-保護された-dG-dT-3'-ホスホルアミダイト)を用いて10回繰り返しを 行うことが可能である。 例えば、カップリング効率が99%の場合(モノマーおよび二量体のカップリン グに関して等しいと仮定する)、20回のモノマーカップリングでは(0.99)20また は81.8%の収率しか得られないが、10回の二量体カップリングでは(0.99)10また は90.4%の収率が得られる。カップリング効率が97%の場合、モノマーおよび二 量体の収率はそれぞれ(0.97)20=54.4%および(0.97)10=73.7%となる。二量体 の収率に対するモノマーの収率の比は、二量体の経済的な合成に必要な「損失無 しの収率(break even yield)」を反映する。例えば、97%のカップリング効率 では、損失無しの収率は54.4/73.7=73.8%である。即ち、二量体ベースの合成 の利益は、モノマー単位から73.8%以上の収率で二量体結合単位を調製すること ができ、他のファクタがすべて等しい場合に、より十分に実現され得る。 例えば、理論上20回のモノマーカップリングの場合を考えると、20工程を行い 、各工程で1000個のモノマー等価物を用い得る。対応する10回の二量体カップリ ングの場合、10工程を行い、各工程で1000個の二量体等価物を用いるであろう。 これらの二量体等価物自体はモノマーから調製しなければならず、その際、幾ら かの固有の損失がある。二量体がモノマーから合成されその収率が80%しかない 場合、モノマーカップリングに必要とされるモノマー等価物が20,000個であるの に対して、25,000個のモノマー等価物から、必要な10,000個の有用な二量体等価 物が調製され得る。97%のカップリング効率の場合、20,000個のモノマー等価物 (即ち、2.72×10-5オリゴ/サイト/モノマー)を用いる20サイクル二量体カッ プリング法によって得られる正しいオリゴヌクレオチドは1000固相支持体サイト 当たり544個であるのに対し、25,000個のモノマー等価物(2.95×10-5オリゴ/ サイト/モノマー)を用いる10サイクル二量体カップリング法によって得られる 正しいオリゴヌクレオチドは1000サイト当たり737個である。 これらの「緻密な」合成の成功は、適切な二量体-ホスホルアミダイトが利用 可能であったことによる。例えば、16個のジ(デオキシヌクレオチド)二量体( N-ブロック(blodked)-5'-ODMT-3'[2-クロロフェニル]-2-デオキシヌクレ シド-3'-[2-シアノエチル]リン酸の形態)はすべて市販のものである。代表的 には、これらの二量体は、固相オリゴヌクレオチド合成法を用いて調製される。 従って、結果として得られる二量体の多くを用いる場合、個々のモノマーを用い る場合と比べて比較的コストが高い。 本発明は、溶液相または固相オリゴヌクレオチド合成において結合単位として 有用であるヌクレオチド二量体などの短鎖オリゴヌクレオチドの溶液相合成のた めの改良された方法を提供する。発明の開示 本発明の一局面は、カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製する方法 であって、(a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与える工程を 包含し、該第1のセグメントの各々は、少なくとも1つの反応性官能基a(n)を有 し、ここでnはn番目のY反応性官能基を示す正の整数であり、(b)複数個の同 一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包含し、該第2のセ グメントの各々は、少なくとも2つの同一でない反応性官能基b(m)およびc(p)を 有し、ここでmおよびpは、それぞれm番目のZ-b反応性官能基およびp番目のZ -c反応性官能基を示す正の整数であり、各々のb(m)反応性官能基は各々のc(p)反 応性官能基と同一でなく、(c)該少なくとも1つのY反応性官能基a(n)が該少な くとも2つのZ反応性官能基b(m)およびc(p)と反応する条件下で該第1および第 2のセグメントを反応させて、YとZとを結合する共有結合(covalent)ヌクレ オシド間 結合を形成し、それにより、少なくとも1つのb(m)残留反応性官能基を保持する 少なくとも1つの第1の結合異性体YZ-b(m)と、少なくとも1つのc(p)残留反応 性官能基を保持する少なくとも1つの同一でない第2の結合異性体YZ-c(p)とを 生成する工程と、(d)該YZ結合異性体またはその誘導体の混合物を、選択的キャ ッピング試薬と反応させることにより、該少なくとも1つのYZ-b(m)結合異性体 の該少なくとも1つのb(m)残留反応性官能基を選択的に変化させないままで該少 なくとも1つのYZ-c(p)結合異性体の該少なくとも1つのc(p)残留反応性官能基 を選択的にキャッピングする工程とをさらに包含する、方法を提供する。 本発明の他の局面は、カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製する方 法であって、(a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与える工程 を包含し、該第1のセグメントの各々は反応性官能基aを有し、(b)複数個の同 一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包含し、該第2のセ グメントの各々は、2つの同一でない反応性官能基bおよびcを有し、(c)該Y 反応性官能基aが該Z反応性官能基bおよびcと反応する条件下で該第1および 第2のセグメントを反応させて、YとZとを結合する共有結合ヌクレオシド間結 合を形成し、それにより、1つのb残留反応性官能基を保持する第1の結合異性 体YZ-bと、1つのc残留反応性官能基を保持する同一でない第2の結合異性体YZ -cとを生成する工程と、(d)該YZ結合異性体またはその誘導体の混合物を、選択 的キャッピング試薬と反応させることにより、該YZ-b結合異性体の該1つのb残 留反応性官能基を選択的に変化させないままで該YZ-c結合異性体の該1つのc残 留反応性官能基を選択的にキャッピングする工程とをさらに包含する、方法を提 供する。 本発明のさらに他の局面は、カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製 する方法であって、(a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与え る工程を包含し、該第1のセグメントの各々は反応性官能基aを有し、(b)複数 個の同一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包含し、該第 2のセグメントの各々は、2つの同一でない反応性官能基bおよびcを有し、(c )該Y反応性官能基aが該Z反応性官能基bおよびcと反応する条件下で該第1 および第2のセグメントを反応させて、YとZとを結合する共有結合ヌクレオ シド間結合を形成し、それにより、1つのb残留反応性官能基を保持する第1の 結合異性体YZ-bと、1つのc残留反応性官能基を保持する同一でない第2の結合 異性体YZ-cとを生成する工程と、(d)該第1の結合異性体YZ-bと該第2の結合異 性体YZ-cとの混合物を酸化試薬と反応させて、第1のYZ結合異性体誘導体YZ'-b および第2のYZ結合異性体誘導体YZ'-cを生成する工程と、(e)該YZ'結合異性体 誘導体の混合物を、選択的キャッピング試薬と反応させることにより、該YZ'-b 結合異性体誘導体の該1つのb残留反応性官能基を選択的に変化させないままで 該YZ'-c結合異性体誘導体の該1つのc残留反応性官能基を選択的にキャッピン グする工程とをさらに包含する、方法を提供する。 ヌクレオチドセグメントYおよびZは1つのヌクレオシドを含み得る。これら のヌクレオシドは同じであっても異なっていてもよい。好適なY反応性官能基は 、ホスホルアミダイト基である。特に好適なY反応性官能基は、式-OP(OR')NR2 のホスホルアミダイトであるか、または、ホスホルアミダイト基ジイソプロピル -(2-シアノエチル)-ホスホルアミダイト、-OP(OCH2CH2CN)N(i-Pr)2であり、ここ で、R'は、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CN、および-C6H5Clからなるグループから選 択され、Rは、-CH3、-CH2CH3、および-CH(CH3)2からなるグループから選択され る。 好適な第1のヌクレオチドセグメントYは、5'-保護3'-ホスホルアミダイトヌ クレオシドであり、特に好適には、5'-ODMT-3'-ホスホルアミダイトヌクレオシ ド、好適には、5'-ODMT-3'-(ジイソプロピル-(2-シアノエチル)-ホスホルアミダ イト)グアノシンである。 好適なZ反応性官能基bは第二級アルコールであり、好適なZ反応性官能基c は第一級アルコールである。好適な第2のヌクレオチドセグメントZは5'-OH,3' -OHヌクレオシドであり、好適にはチミジンである。 好適な選択的キャッピング試薬は、DMT-Cl,MMT-Cl、tert-ブチルジメチルク ロロシアン、tert-ブチルジフェニルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシ ラン、塩化ピバロイル、および塩化ピキシル(pixil chloride)を含むが、これ らに限定されるわけではない。特に好適な選択的キャッピング試薬はDMT-Clであ る。 好適な酸化試薬は水性のヨウ素およびピリジンである。図面の簡単な説明 図1は、dGdT二量体単位の形成のための結合反応を示すフローチャートである 。 図2は、リン酸二量体C48H53N8O13Pの1H-NMRスペクトルを示す。 図3は、リン酸二量体C48H53N8O13Pの13C-NMRスペクトルを示す。 図4は、リン酸二量体C48H53N8O13Pの31P-NMRスペクトルを示す。 図5は、リン酸二量体C48H53N8O14Pの1H-NMRスペクトルを示す。 図6は、リン酸二量体C48H53N8O14Pの31P-NMRスペクトルを示す。発明の詳細な説明 本発明は、オリゴヌクレオチド合成に有用なヌクレオチド二量体などの短鎖オ リゴヌクレオチドカップリング単位の溶液相合成の改良された方法を提供する。 この改良された方法は、(i)そこから短鎖オリゴヌクレオチドを容易に分離しか つ精製できる反応生成混合物であって、(ii)望ましくない異性体生成物が非反応 性の形に変換された反応生成混合物において高い収率で所望の短鎖オリゴヌクレ オチドを生成するために、2つの選択的化学反応を利用する。 通常のオリゴヌクレオチド合成のホスホルアミダイト法では、ホスホルアミダ イト基(即ち、-OP(OR')NR2)とアルコール基(即ち、-OH)との化学反応を用い て、共有結合(covalent)亜リン酸トリエステル結合(即ち、-OP(OR')O-)を形 成する。多くのホスホルアミダイトは、5'-OH基と選択的に反応し得る。例えば 、2-シアノエチルホスホルアミダイトは、3'-OH基より5'-OH基に対して約80%選 択的である。固相オリゴヌクレオチド合成では、反応に利用可能な唯一の-OH基 が3’-支持された成長しているオリゴヌクレオチドの末端(脱保護された)5'-O H基であるため、このことはあまり重要ではない。しかし、溶液相合成では、3'- OH基との非選択的反応から生じる望ましくない生成物およびそれから生じるその 後の生成物を除去しなければならない。 本発明の改良された方法は、非選択的カップリング反応から生じる望ましくな い生成物を不活性化しかつ簡単に分離することを可能にする。本発明の改良され た方法を説明するために、反応性モノマーJおよびKからの、一般化された短鎖 オリゴヌクレオチドJ-3'-5'-K、ヌクレオチド二量体の溶液相合成の場合を一例 として考える。そのような二量体は、5'-保護された3'-ホスホルアミダイトであ る第1のヌクレオチドセグメントJと、5'-OH,3'-OHモノヌクレオシドである第 2のヌクレオチドセグメントKとを適切な塩基の存在下で適切な溶媒中で反応さ せることによって調製され得る。しかし、5'-OH基に対するホスホルアミダイト 基の選択性が100%未満であるため、この反応の結果、以下の3つの異なる生成 物が得られる。 (i)比較的高い収率の所望のJ-3'-5'-K二量体 (ii)比較的低い収率の望ましくないJ-3'-3'-K二量体 (iii)さらに低い収率の望ましくないJ-3'-3'-K-5'-3'-J三量体 生成混合物のほんのわずかな画分である望ましくない三量体JKJは、両方の( 即ち、5')末端で保護され、その後のカップリングに対しては反応性でない。従 って、この5'-二重に(二カ所で)(および、縮退して)キャッピングされた三 量体がわずかに存在しても、代表的なオリゴヌクレオチド合成カップリングの工 程にはほとんど問題はない。さらに、この二重に(二カ所で)保護された(およ び、縮退して保護された)三量体のクロマトグラフィー特性および溶解度特性は 、単一(一カ所で)に保護された二量体のクロマトグラフィー特性および可溶性 の特性とはかなり異なる(このように保護された三量体ははるかに極性が少ない )。三量体は例えば溶媒抽出法により容易に除去され得る。 しかし、所望のJ-3'-5'-K二量体および望ましくないJ-3'-3'-K二量体(即ち、 結合異性体)はともに単一に(一カ所で)しか保護されず(例えば、それぞれK- 3'-OHおよびK-5'-OH)、ともに反応性である。(例えば、まずリン酸を形成し、 その後-OH基をホスホルアミダイト基に変換することによって)そのような混合 物をオリゴヌクレオチド合成に用いれば、所望のオリゴヌクレオチド結合および 望ましくないオリゴヌクレオチド結合が得られるであろう。従って、所望の二量 体を単離し、精製することが必要である。しかし、これらの所望の二量体および 望ましくない二量体のクロマトグラフィー特性および溶解度特性が類似している ため、そのような精製は非常に困難である。 本発明の改良された方法は、望ましくない短鎖オリゴヌクレオチドの末端-OH 基を選択的にキャッピングすることによってこれらの難点を克服する。上述の例 の後、反応混合物をさらに5'-OH選択的キャッピング試薬で処理して、実質的に すべての所望の5'-保護-J-3'-5'-K-3'-OH二量体を変えないままで、望ましくな い5'-保護-J-3'-3'-K-5'-OH二量体のK-5'-OHを二重に(二カ所で)保護された5' -保護-J-3'-3'-K-5'-保護二量体に変換する。このようにして、望ましくないJ-3 '-3'-K二量体を非反応性にし、且つ望ましい単一に(一カ所で)保護されたJ-3' -5'-K二量体とクロマトグラフィーに関して異なるようにさせる。従って、所望 の二量体をより簡単に単離し精製することができ、非反応性の二重に(二カ所で )保護された(または、より好適には、縮退して保護された)望ましくない二量 体の残りの残さを非反応性であり、したがって、あまり重要でない。 好適な実施態様では、二重に(二カ所で)保護された望ましくない二量体の保 護基は同一であり、従って、望ましくない二量体は、望ましくない三量体と類似 した態様で「縮退して」キャッピングされる。そのような縮退キャッピングは、 オリゴヌクレオチド合成において実用的な価値がある。同じ保護基がすでに適切 な場所(即ち、上述の例ではJ-5'-末端)にあるため、その化学構造およびそれ を形成するのに必要な反応条件は問題の分子にとって有益であることが知られて いる。 従って、本発明は、短鎖オリゴヌクレオチド結合単位の溶液相合成のための改 良された方法を提供し、この短鎖オリゴヌクレオチド結合単位はより長い鎖のオ リゴヌクレオチドの合成に用いてもよい。本発明の短鎖オリゴヌクレチドは、2 つのヌクレオチドセグメントをカップリングすることによって溶液中で合成され 、溶液相カップリング反応によって得られる望ましくない生成物は、選択的キャ ッピングにより、非反応性にされ、且つ容易に分離可能にされる。 本明細書中で用いているように、「溶液相オリゴヌクレオチド合成」という用 語は、従来の意味で用いており、成長しているオリゴヌクレオチドもその成分も 支持されないまたは固体支持体に付着されない合成方法(周知の「固相オリゴヌ クレオチド合成」方法の場合と同様)を表している。 本明細書中で用いているように、「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレ オチド」という用語は、相互に置き換え可能な用語として従来の意味で用いてお り、2つ以上のヌクレオシドを含む分子のことを指しており、ここで、各ヌクレ オシドは、ヌクレオシド間結合によって少なくとも1つの他のヌクレオシドに結 合されている。本発明のオリゴヌクレオチドは線形であっても、分岐していても 、環状であってもよいが、好適には線形である。ここで用いているように、「短 鎖オリゴヌクレオチド」という用語は、2から約16個、より好適には2から約8 個、さらに好適には2から約4個のヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドに関 する。 「ヌクレオシド」という用語は、本明細書中では従来の意味で用いており、一 般に、核酸塩基に結合される「糖」部を含む成分のことを指している。 「糖」という用語は、本明細書中では、単糖部に関する。好適な糖は、例えば フラノース(5員環)またはピラノース(6員環)の形態の環状であるが、より好 適には、フラノースの形態である。糖は、その鏡像異性体、偏左右異性体または 立体異性体のいずれの形態であってもよい。好適な糖には、ペントースおよびペ ントース誘導体がある。好適なペントースはリボースである。好適なフラノース の形態では、リボース(その炭素原子は従来から素数で示される)は、5'位の第 一級アルコール(即ち、ヒドロキシル)基(即ち、5'-OH)、3'位の第二級アル コール(即ち、5'-OH)、および2'-位の第二級アルコール(即ち、2'-OH)を有 する。好適なリボース誘導体は、2'-OH基が2'-H基と置き換えられた2'-デオキシ リボースである。他の好適なリボース誘導体には、2'-O-メチル、2'-O-アリル、 2'-フルオロ、または2'-アジドリボースがある。好適な糖の1つのグループは、 D-リボースおよび2'-デオキシ-D-リボースを含む。 「核酸塩基」、「ヌクレオチド塩基」および「ヌクレオシド塩基」という用語 は、本明細書中では、従来の意味で用いており、プリン塩基およびピリミジン塩 基を指す。好適な核酸塩基には、周知の自然に生じるプリンであるアデニンおよ びグアニンと、ピリミジンであるシトシン、チミンおよびウラシルとがある。当 該技術分野において既知の核酸塩基の他の例には、アジリジニルシトシン(azir idinylcytosine)、4-アセチルシトシン、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシ ル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウラシル、5-カルボキシメチルア ミノメチルウラシル、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルアデニ ン、1-メチルプソイドウラシル、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジ メチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5- メチルシトシン、N6-メチルアデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチ ルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルケ オシン、5-メトキシウラシル、2-メチル-チオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウ ラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、プソイドウラシル、ケオシン、2-チオシ トシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチ ルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸、5-ペンチニルウラシル、および2,6-ジア ミノプリンなどの類似したプリンおよびピリミジンがある。核酸塩基の反応性官 能基は、保護された形態であっても保護されていない形態であってもよく、例え ば、第一級アミンは、アミドとして、例えばイソブチルアミドまたはベンズアミ ドとして保護され得る。 核酸塩基ではその環原子は従来から非素数で番号が付けられるが、この核酸塩 基は、好適には、塩基および糖の環原子を介して糖部に共有結合する。環状フラ ノースの形態のペントース糖の場合、核酸塩基は、好適には、ペントース1'位に 付着される。核酸塩基は、好適には、塩基の環窒素原子を介して付着される。ピ リミジンの場合、(N)-1位での付着が好ましいが、プリンの場合、(N)-9位での付 着が好ましい。 リボースと、アデニン、グアニン、ウラシル、およびシトシンとから形成され る好適な周知のヌクレオシドの例は、それぞれ、「リボヌクレオシド」である、 アデノシン、グアノシン、ウリジン、およびシチジンである。デオキシリボース と、アデニン、グアニン、チミン、およびシトシンとから形成される好適な周知 のヌクレオシドの例は、それぞれ、「デオキシリボヌクレオシド」である、デオ キシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、およびデオキシシチ ジンである。 本発明のオリゴヌクレオチドの多くは、都合良くは、ヌクレオチドポリマー、 即ち、ヌクレオチドモノマー単位からなるポリマーであると考えられ得る。 「ヌクレオチド」という用語は、本明細書中では従来の意味で用いており、一 般に、ヌクレオシドのリン酸エステル、即ち、リン酸基(即ち、-OP(=O)(OR)2、 ここで、各Rは単独では-H、陽イオン、または有機基であり得る)と、糖部と、 核酸塩基とを含む化学的部分である。好適なヌクレオチドのグループは、糖部と して、環状フラノースの形態のペントースを含む。リン酸エステルは、好適には 、3'位または5'位に形成される。好適なヌクレオチドのグループは、リボースお よび2'-デオキシリボースから誘導されるヌクレオチドである。好適なヌクレオ チドの1つのグループは、3'-リボヌクレオチドおよび3'-(2'-デオキシ)リボヌ クレオチド(より一般的には、単に、3'-デオキシリボヌクレオチドと呼ばれる )を含む。好適なヌクレオチドの他のグループは、5'-リボヌクレオチドおよび5 '-(2'-デオキシ)リボヌクレオチド(より一般的には、単に、5'-デオキシリボヌ クレオチドと呼ばれる)を含む。 本明細書中で用いているように、「ヌクレオシド間結合」という用語は、隣接 するヌクレオシドを結合する二価の化学部分に関する。好適なヌクレオシド間結 合は、リン酸ジエステル基(即ち、ホスホジエステル結合、-OP(O=)(OH)O-)お よびリン酸トリエステル基(即ち、ホスホトリエステル結合、-OP(O-)(OR')O-) を含み、ここで、R'は1から20個の炭素を含む有機基である。好適なR'基の例は 、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CN、および-C6H5Clである。他の好適なヌクレオシド 間結合は、リン酸ジエステル基(即ち、-OP(OR')O-)およびリン酸エステル基( 即ち、-OP(OH)O-)を含み、ここで、R'は上で規定した通りである。他のヌクレ オシド間結合の例は、メチルホスホネートなどのホスホン酸塩(即ち、-OP(=O)( R)O-)、およびアミド(即ち、-NHCO-)を含む。 本発明のオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合は、1つのヌクレオシドの 1つの原子を、隣接するヌクレオシドの1つの原子に結合する。好適なヌクレオ シド間結合の1つのグループは、1つのヌクレオシドの3'位を、隣接するヌクレ オシドの5'位に結合する結合(即ち、3'-5'結合)、1つのヌクレオシドの5'位 を、隣接するヌクレオシドの3'位に結合する結合(即ち、5'-3'結合)、1つの ヌクレオシドの3'位を、隣接するヌクレオシドの3'位に結合するか結合(即ち、 3'-3'結合)、または1つのヌクレオシドの5'位を、隣接するヌクレオシドの5' 位に結合する結合(即ち、5'-5'結合)を含む。 デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)はオリゴヌクレオチドの重要 な例である。これらのオリゴヌクレオチドでは、すべてのヌクレオシド間結合は リン酸ジエステル(即ち、-OP(=OP)(OH)O-)結合であり、均一に5'-3'配向であ り、DNAは、主に核酸塩基であるアデニン、グアニン、シトシン、およびチミン を含むデオキシリボ核酸のポリマーであり、RNAは、主に核酸塩基であるアデニ ン、グアニン、シトシン、およびウラシルを含むリボヌクレオチドのポリマーで ある。慣習として、単純なリボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドと そのポリマーとは、ここでは、オリゴヌクレオチドの5'-末端からオリゴヌクレ オチドの3'-末端までに挙げられるその塩基で表され(即ち、それぞれ、A、G 、C、およびU、またはdA、dG、dC、およびT(もしくはdT))、ここ で、「d」はデオキシリボヌクレオチドを示す。(なお、チミジンはしばしば「 デオキシチミジン」と呼ばれるか、略して「dT」として表される)。例えば、dG Tはデオキシグアノシンおよびデオキシチミジンから形成されるジヌクレオチド であり、デオキシグアノシンの5'位は5'-OHであり、デオキシグアノシンの3'位 はリン酸ジエステル基を介してチミジンの5'位に結合され、チミジンの3'位は3' -OHである。 「ヌクレオチドセグメント」という用語は、本明細書中では、ヌクレオシドモ ノマー、ヌクレオチドモノマー(即ち、ヌクレオシドリン酸エステル)、および ヌクレオチドポリマー(即ち、オリゴヌクレオチド)と、その誘導体とからなる グループを示す。好適なヌクレオチドセグメントの1つのグループは、ちょうど 1つのヌクレオシドを含む。好適なヌクレオチドセグメントの他のグループは、 ちょうど2つ、3つ、4つ、6つ、または8つのヌクレオシドを含む。好適なヌ クレオチドセグメントは線形である。ヌクレオチドセグメントは、少なくとも1 つの反応性官能基を有し、1つ以上の他の保護されたまたは非反応性の官能基を 含み得る。 本明細書中で用いているように、「反応性官能基」という用語は、特定の条件 下で他の利用可能な官能基と反応して共有結合を生成し得る官能基を指す。好適 な反応性官能基の例は、ヒドロキシル(即ち、-OH)およびホスホルアミダイト (即ち、-OP(OR')NR2、ここで、R'およびRは、1から20個の炭素原子を含む有機 基である)。ホスホルアミダイト官能基の好適なグループは、R'が-CH3、-CH2CH3 、-CH2CH2CN、または-C6H4Clであり、Rが-CH(CH3)2であるものである。 本明細書中で用いているように、「保護されたまたは非反応性の官能基」とい う用語は、特定の条件下で、他の利用可能な官能基に対して本質的に非反応性で ある官能基を指す。「官能基の保護」という用語は、ここでは、従来の化学的な 意味で用いており、特定の条件下(pH、温度、放射、溶媒など)で官能基を可逆 的に非反応性にするかまたは他の場合には反応性にするために用いられる通常の 化学的方法を指す。様々なそのような「保護」、「ブロッキング」または「マス キング」方法は、広く用いられており、有機合成において周知である。例えば、 特定の条件下ではいずれも反応性である2つの等価でない反応性官能基を有する 化合物は、誘導体化されて、特定の条件下で官能基のうちの1つを「保護された 」状態、従って、非反応性にし、そのように保護されると、この化合物は、一方 の反応性官能基のみを効果的に有する反応物として用いられ得る。所望の反応( 他方の官能基を含む)が終わると、保護された基は「脱保護」されて、それを元 の機能性に戻し得る。 様々な保護基戦略が既知である。例えば、アルカリの条件下である特定の他の 官能基(例えば、ホスホルアミダイト)に対して反応性であるヒドロキシル基( 即ち、-OH)は、アルカリの条件下で非反応性である適切なエーテルに変換する ことによって「保護」され得る。その後、ヒドロキシル基を「脱保護」すること が望ましい場合、保護された化合物は酸で処理され得る。例えば、-OH基は、DMT -Clとの反応によって保護され、酸に不安定な-ODMT基を生成し得る。この-ODMT 基は、例えば、ジクロロ酢酸などの適切な酸で処理することによって脱保護され 得る。同様に、-NH2基は、塩化ベンゾイルとの反応によってアミドの形態で保護 され、塩基に不安定なアミドC6H5-C(=O)-NH-を生成し得る。このアミドは、例え ば、水性アンモニアなどの適切な塩基で処理することによって脱保護され得る。 ヌクレオシドモノマーである好適なヌクレオチドセグメントの1つのグループ は、周知のヌクレオシドであるアデノシン、グアノシン、ウリジン、シチジン、 デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、チミジン、およびデオキシシチジン である。好適には、これらのヌクレオチドセグメントの3'-および5'-基は、例え ば3'-OHおよび5'-OHのような反応性官能基である。より好適には、これらのヌク レオチドセグメントのうち、3'-および5'-反応性官能基以外の反応性官能基はす べて、塩基に安定した保護基で保護されている。3'-および5'-官能基のうちの1 つを保護することが望ましい場合がある。例えば、アデノシン、デオキシアデノ シン、シチジン、およびデオキシシチジンというセグメントの場合、核酸塩基の 第一級アミノ基(即ち、-NH3)基は、好適には、例えば塩化ベンゾイル(即ち、 アミドC6H5-C(=O)-NH-を生成するC6H5-C(=O)-Cl)との反応によってアミドの形 態で保護されている。同様に、アデノシン、グアノシン、ウリジン、シチジンと いうリボヌクレオチドの場合、2'-OH基は、好適には、例えばシリルエーテルの 形態で、例えば2'-O-Si(i-Pr)3または2'-O-Si(CH3)2(C(CH3)3またはメトキシテ トラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、2-ニトロベンジル、またはベンゾ イルとして保護される。ヌクレオチドセグメント、チミジンは2'-OH基も核酸塩 基-NH2基も持たないため、特に好ましい。 好適なヌクレオチドセグメントの他のグループは、例えば、ホスホルアミダイ トおよび亜リン酸を含むヌクレオシドモノマーから誘導されるヌクレオチドセグ メントからなる。そのようなヌクレオチドセグメントの好適なグループは、5'-O H基が例えば-ODMT基のような塩基に安定した保護基として保護されており且つ3' -OHがホスホルアミダイト基(即ち、-OP(OR')NR2)または亜リン酸(即ち、-OP( OR')2)のような反応性官能基に誘導体化されている、3'-リボヌクレオチド(ri bonucleotises)および3'-デオキシリボヌクレオシドというヌクレオチドセグメ ントである。好適には、残りの反応性官能基(即ち、3'-および5'-基以外)はす べて、上述のように、塩基に安定した保護基で保護されている。そのような好適 なヌクレオチドセグメントの例は、N-ブロック-5'-ODMT-デオキシアデノシン-3' -(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピル)ホスホルアミダイト、5'-ODMT-デオキシ グアノシン-3'-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピル)ホスホルアミダイト、5'- ODMT-デオキシチミジン-3'-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピル)ホスホルアミ ダイト、N-ブロック-5'-ODMT-デオキシシチジン-3'-(2-シアノエチル-N,N-ジイ ソプロピル)ホスホルアミダイトなどのN-ブロック-5'-ODMT-デオキシヌクレオシ ド-3'-ホスホルアミダイトを含む。 好適なヌクレオチドセグメントのさらに他のグループは、ヌクレオチドモノマ ー、より好適には、3'-リボヌクレオチド、3'-(2'-デオキシ)リボヌクレオチド (即ち、3'-デオキシリボヌクレオチド)、5'-リボヌクレオチド、5'-(2'-デオ キシ)リボヌクレオチド(即ち、5'-デオキシリボヌクレオチド)、より好適には 、3'-リボヌクレオチド、および3'-デオキシリボヌクレオチドであるヌクレオチ ドセグメントか、または、これらから誘導されたヌクレオチドセグメントからな る。 ヌクレオチドポリマーである好適なヌクレオチドセグメントのさらに他のグル ープは、本発明の短鎖オリゴヌクレオチド自体である。例えば、以前の例で述べ た二量体J-3'-5'-Kである。多くの点で、そのような二量体は、保護または誘導 体化され得る5'-および3'-基を有するという点で、モノマーと類似している。 本発明は、短鎖オリゴヌクレオチドの溶液相合成のための改良された方法であ って、(a)2つのヌクレオチドセグメントをカップリングする工程と、(b)望まし くない生成物を選択的にキャッピングする工程とを包含する方法を提供する。 ここで用いている「選択的」および「選択性」という用語は、複数の反応生成 物が可能であるが1つ以上の生成物が余分に生成される化学反応に関する。例え ば、生成物AおよびBの両方を等しく生成する化学反応は非選択的であり、Bよ りもAを多く生成する化学反応はAに関して選択的であると言える。ここで用い られている「非常に選択的」または「高選択性」という用語は、一つ以上の所望 の生成物が、反応生成物の70%を上回り、より好適には80%を上回り、さらに好 適には90%を上回る選択的化学反応に関する。 2つのヌクレオチドセグメントYおよびZのカップリングは、カップリングセ グメントY-Zを生成するための種々の既知の方法のいずれかで達成される。カッ プリング方法の例は、ホスホルアミダイト法、H-ホスホネート法、およびホスホ トリエステル法を含み、これらはすべて当該技術分野において周知である。 好適なカップリング方法は、第1のヌクレオチドセグメントのホスホルアミダ イト基(即ち、Y-OP(OR')NR2)と、第2のヌクレオチドセグメントの保護されて いないアルコール基(即ち、Z-OH)とを反応させて、リン酸トリエステル結合( 即ち、Y-OP(OR')O-Z)を形成することを含む。この結合方法には、反応が選択的 であという利点があり、ホスホルアミダイト基が第二級アルコール(例えば、3' -OH)基を介して第一級アルコール(即ち、5'-OH)に対して選択的である。例え ば、2-シアノエチル-ジイソプロピルホスホルアミダイトは、3'-OH(第二級ア ルコール)基を介して5'-OH(第一級アルコール)基に対して約80%選択的であ る。 選択的結合方法により、望ましくない生成物につながり得る、Z上のすべての 反応性官能基を保護する必要性が少なくなるまたはなくなる。例えば、Zが3'-O H基および5'-OH基の両方を有する(即ち、HO-5'-Z-3'-OH)場合、カップリング 戦略は、Z-5'-OHを介するカップリングによって主に所望の生成物(即ち、Y-5'- Z-3'-OH)が得られ、望ましくない生成物(即ち、Y-3'-Z-5'-OH)がわずかしか生 成されないように選択され得る。このようにすると、Z-3'-OH基を保護する必要 はない。もちろん、上述のように、Y上の、3'-ホスホルアミダイト以外のいか なる反応性官能基(例えば、5'-OH基)も保護する必要がある場合がある。 オチドセグメントYのホスホルアミダイト基がYの3'位に付着されるように選択 され得る。この選択的カップリング戦略により、多くの割合を占める所望の生成 物(即ち、Y-3'-5'-Z'-3'-OH)、およびわずかな割合しか占めない望ましくない 生成物(即ち、Y-3'-3'-Z'-5'-OH)、即ち、2つの結合異性体が生成される。な お、これらの生成物はともに、Y-3'ホスホルアミダイトとさらに反応して、同一 の「3セグメント(tri-segment)」生成物Y-3'-5'-Z-3'-3'-Yを生成し得る。カ ップリング反応条件下で残りの官能基がすべて保護されるまたは非反応性である ため、この3セグメント生成物は(例えば、基本的なカップリング条件下で)非 反応性であり、この3セグメント生成物は、二重(二カ所で)にキャッピングさ れる。さらに、Y-5'-保護基は両末端で存在し、従って、この非反応性3セグメ ント生成物は「縮退的にキャッピング」される。 このようにして得られた反応生成混合物は、分離しなければならない所望の生 成物および望ましくない生成物を両方含む。しかし、これらの結合異性体は、実 質的に同様のクロマトグラフィー特性および溶解度特性を有し、その分離は容易 なことではない。本発明の改良された方法により、(選択的キャッピングによる )望ましくない生成物の誘導体化を可能にし、それによってこの望ましくない生 成物を非反応性にしかつ容易に分離可能にする。 望ましくない生成物は、カップリングされた生成物の混合物を、適切な選択的 キャッピング試薬と反応させることによって選択的にキャッピングされる。例え ば、3'-OH基を有する所望の生成物と5'-OH基を有する望ましくない生成物とを含 む反応混合物の場合、望ましくない生成物を誘導体化するために、この混合物を 5'-OH-選択的試薬と反応させることができる。選択的キャッピング試薬の選択は 、生成物を分離可能にする、もしくは、望ましくない生成物を非反応性にする、 もしくはその両方を行うという点から行われるか、または、他の合成上もしくは 戦略上の理由から行われる。 適切なキャッピング試薬には、DMT-Cl、MMT-Cl、tert-ブチルジメチルクロロ シラン、tert-ブチルジフェニルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン 、塩化ピバロイルおよび塩化ピキシルを含むが、これらに限定されるわけではな い。好適な選択的キャッピング試薬は、ピリジンなどの適切な塩基および溶媒中 のDMT-Cl(即ち、4,4-ジメトキシトリチルクロリド)である。この試薬は、3'-O H基を介して5'-OH基に対して非常に選択的であり、約90%以上の5'-ODMTと、約1 0%以下というわずかな3'-ODMTとを生成する。この好適な選択的キャッピング試 薬の使用を、以下のカップリング戦略によって説明できる。(1)第1のヌクレオ チドセグメントDMTO-5'-Y-3'-ホスホルアミダイトと第2のヌクレオチドセグメ ントHO-5'-Z-3'-OHとをカップリングして、所望のYZ結合異性体DMTO-5'-Y-3'-5' -Z-3'-OHおよび望ましくないYZ結合異性体DMTO-5'-Y-3'-3'-Z-5'-OHを生成し、( ii)これらの異性体(またはその誘導体)を含む反応混合物を、ピリジン中の選 択的カップリング試薬DMT-Clとさらに反応させて、変化していない所望のYZ結合 異性体DMTO-5'-Y-3'-5'-Z-3'-OHおよび「縮退的にキャッピングされた」望まし くない結合異性体DMTO-5'-Y-3'-3'-Z-5'-DMTOを主に生成する。 このカップリング試薬により、多くの重要な実用的利点が得られる。第1に、 この試薬は非常に選択的であり、上述の説明では、所望の結合異性体のうちで、 縮退的にキャッピングされ失われるのは非常にわずかな部分だけである。第2に 、二重に(二カ所で)キャッピングされた望ましくない結合異性体は実質的に異 なるクロマトグラフィー特性および溶解度特性を有し(単一に(一カ所で)キャ ッピングされた異性体よりもはるかに極性が少ない)、従って、所望の結合異性 体から容易に分離され得る。第3に、ヌクレオシド、ヌクレオチド、およびオリ ゴ ヌクレオチドの5'-OH基を選択的にキャッピングするまたは保護するためにこの 試薬が広く用いられているため、選択的キャッピングを行うのに必要なDMT-Cl/ ピリジン反応条件はヌクレオチドセグメントおよび短鎖オリゴヌクレオチドに対 して有益であることが知られている。第4に、所望の結合異性体に混入する縮退 的にキャッピングされたいかなる望ましくない結合異性体も、ほとんど重要でな い。即ち、この望ましくない結合異性体は、それが混入物として存在し得るオリ ゴヌクレオチド合成工程(例えば、カップリング)のうちほとんどの工程で非反 応性である。 所望の結合異性体(即ち、短鎖オリゴヌクレオチド)はさらに誘導体化されて 、固相または溶液相オリゴヌクレオチド合成に用いるのに適切な反応性単位(即 ち、カップリングセグメント)を生成し得る。例えば、ホスホルアミダイト反応 によってカップリングされ、リン酸トリエステルヌクレオチド間結合を有する結 合異性体の場合、この異性体は既知の方法で酸化されてリン酸トリエステルを生 成し得る。オプションの工程として、代替工程として、または、追加工程として 、結合異性体は、ホスホルアミダイト基などの他の反応性官能基を有するように 誘導体化され、これを溶液相または固相オリゴヌクレオチド合成でカップリング セグメントとして用いることを可能にし得る。この手順を説明するために、以下 の戦略を考える。 (i)カップリング:第1のヌクレオチドセグメントDMTO-5'-Y-3'-ホスホルアミ ダイトと第2のヌクレオチドセグメントHO-5'-Z-3'-OHとをカップリングして、 所望のYZ(亜リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-5'-Z-3'-OHおよび望ましくないY Z(亜リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-3'-Z-5'-OHを生成する。 (ii)酸化:所望のYZ(亜リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-亜リン酸-5'-Z-3'- OHと望ましくないYZ(亜リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-亜リン酸-3'-Z-5'-OH とを、水性のヨウ素およびピリジンなどの酸化試薬を用いて周知の方法でさらに 反応させ、所望のYZ(リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-リン酸-5'-Z-3'-OHおよ び望ましくないYZ(リン酸)結合異性体DMTO-5'-Y-3'-リン酸-3'-Z-5'-OHを生成 する。 (iii)選択的キャッピング:これらのリン酸結合異性体を含む反応混合物を、 ピリジン中の5'-OH選択的カップリング試薬DMT-Clとさらに反応させて、変化し ていない所望のYZ結合異性体DMTO-5'-Y-3'-5'-Z-3'-OHおよび「縮退的にキャッ ピングされた」望ましくない結合異性体DMTO-5'-Y-3'-3'-Z-5'-DMTOを主に生成 する。 (iv)(オプションとしての)誘導体化:所望のYZ(リン酸)結合異性体DMTO-5 '-Y-3'-5'-Z-3'-OHを、2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルクロロホスホルアミ ダイト(CEDICPA)またはビス(ジイソプロピルアミノ)シアノエチル亜リン酸(B DIACEP)などの誘導体化試薬を用いて周知の方法でさらに反応させて、所望のホ スホルアミダイトDMTO-5'-Y-3'-5'-Z-3'-OP(OR')NR2を生成し、ここで、R'は-CH2 CH2CNであり、Rは-CH(CH3)2である。 所望の結合異性体は、例えば周知の溶媒抽出法またはクロマトグラフィー法で 選択的にキャッピングした後任意の時点で単離されかつ精製され得る。いくつか の例では、以下に説明するように、望ましくない結合異性体および3セグメント 生成物は、対象となる条件下では非反応性であるため、所望の結合異性体を単離 し精製することが必要でないまたは望ましくない場合がある。 本発明の方法のある特定の実施態様では、「酸化」工程の前に「選択的キャッ ピング」工程を行うことが好ましい場合がある。 例えば、亜リン酸ジエステルヌクレオチド間結合を有するそのような亜リン酸 結合された二量体の場合、選択的キャッピング試薬は、3'-OHおよび亜リン酸基 を介して5'-OHに対して選択的となるように選択される。好適な選択的キャッピ ング試薬には、妨害(hindered)シリル化およびアシル化試薬があり、最も好適 なキャッピング試薬は、tert-ブチルジメチルクロロシラン、tert-ブチルジフェ ニルクロロシラン、およびトリイソプロピルクロロシランである。 DMT-Cl/ピリジンを選択的キャッピング試薬として用いる好適な実施態様では 、(例えば、DMT陽イオンと亜リン酸リン原子との求核反応によって)選択的キ ャッピングの間に起こる副反応を低減するように、選択的キャッピング工程の前 に酸化工程を行う。しかし、他の実施態様では、亜リン酸結合異性体を選択的に キャッピングした後に酸化工程を行って、(選択的にキャッピングされた)リン 酸結合異性体を生成することが好ましい場合がある。このように、好適な実施態 様 では、上述の工程を、(i)カップリング、(ii)選択的キャッピング、(iii)酸化、 (iv)(オプションとして)誘導体化の順に行う。 本発明の他の実施態様では、(i)カップリング、(ii)酸化、および(iii)選択的 キャッピングの工程だけを行うことが望ましい場合がある。例えば、その後に単 離および精製を行うと、所望の結合異性体DMTO-5'-Y-3'-リン酸-5'-Z-3'-OHが得 られ、これはそれ自体が本発明のヌクレオチドセグメントであり、5'-ODMT基の 脱保護により、これは、上述のヌクレオチドセグメントHO-5'-Z-3'-OHと直接類 似するHO-5'-W-3'-OHとして表され得る。 工程(iv)の生成物はそれ自体が本発明のヌクレオチドセグメントであり、これ は、上述のヌクレオチドセグメントY-3'-OP(OR')NR2と直接類似するDMTO-5'-W-3 '-OP(OR')NR2として表され得る。工程(iv)の生成物は、このように調製されると 、モノマーの反応セグメントを使用する場合と本質的に類似した態様で、一般的 な固相または溶液相オリゴヌクレオチド合成に用いることができる。 あるいは、工程(iv)の生成物を本発明で用いて、より大きい「短鎖オリゴヌク レオチド結合単位」を合成してもよい。例えば、本発明の方法を用いて、反応性 モノマーJおよびKから始めて所望のJK-二量体を生成して単離し、このJK-二量 体の半分を誘導体化して反応性JK二量体(例えば、JK-ホスホルアミダイト)を 生成し、再び本発明の方法を用いて、残りのJK-二量体をJK-ホスホルアミダイト と反応させて所望のJKJK-四量体を生成して単離し、このJKJK-四量体の半分を誘 導体化して反応性JKJK-四量体(例えば、JKJK-ホスホルアミダイト)を生成し、 再び本発明の方法を用いて、残りのJKJK-四量体をJJK-ホスホルアミダイトと反 応させて所望のJKJKJKJK-八量体を生成して単離する、などを行ってもよい。な お、ホスホルアミダイトを生成するための誘導体化の間、縮退してにキャッピン グされた望ましくない結合異性体は非反応性であり、したがって、生成混合物の この半分を必ずしも精製する必要はない。 本明細書中で引用したすべての刊行物および特許出願を、それぞれの個々の刊 行物または特許出願を具体的にかつ個々に参考として援用するように、ここで参 考として援用する。 例1:dGdTホスホルアミダイト二量体結合単位の調製 A. dGのdTへのカップリング すべてのガラス製品を使用前に真空下で加熱して乾燥させ、アルゴン下で反応 を行った。保護されていないチミジン5'-OH-dT-3'-OH化合物(1)(4.87g、20.1m mol、Aldich)を乾燥したDMT(60mL、Aldrich)中に溶解し、その溶液を真空下 で蒸留して40mLの体積にし、反応混合物を乾燥させた。室温まで下げた後、5'-O DMT-dG-3'-シアノエチルホスホルアミダイト化合物(2)(7.36g、8.76mmol、Cru chem)を添加した。ホスホルアミダイトを溶解した後、アセトニトリル中のテト ラゾールの溶液(0.45M、39mL、18mmol、Millipore Activator Solution)を滴 下して40分間素早く撹拌しながら添加した。薄層クロマトグラフィー(TLC) (シリカ、EtOAc)により、5'-ODMT-dG-3'-シアノエチルホスホルアミダイト/ テトラゾール混合物に関して完全な反応が示された。 反応混合物の体積の約半分を含むアリコートを取り除いて、亜リン酸二量体を 単離した。このアリコートを室温でストリッピングして、アセトニトリルの大部 分を取り除いた。結果として得られた溶液(18.5g)を、水中の新しく調製した 炭酸水素ナトリウム(0.3M、250mL)と酢酸エチル(50mL)に00Cで滴下して素早 く撹拌しながら添加した。亜リン酸二量体は酢酸エチルに対して部分的に溶解性 があるため、ゴム状固体が形成された。Celite512(TM10g)およびヘキサン(T M 100mL)を混合物に添加し、この固体を濾過して取り除き、水およびヘキサンで 洗浄した。この固体を塩化メチレン(150mL)で抽出し、濾液を(硫酸ナトリウ ムで)乾燥し、濾過し、ストリッピングして泡沫状ガラス(4.48g、4.57g、52 %)にした。TLC(シリカ、10%EtOH/CHCl3)による分析により、Rf=0.21およ び0.29の2つの主生成物と、Rf=0.43の非常にわずかな第3の生成物(三量体) とが明らかになった。亜リン酸二量体は、周囲条件下で安定している(少なくと も数カ月間)ことが分かった。 液体クロマトグラフィーによってこれらの2つの主生成物を分離する試みは、 成功しなかった。シリカゲルカートリッジ(57×300mm、55〜105ミクロン、分類 番号WAT050041)を用いてWaters DeltaPrep上で粗製のトリエステル(4.28g) をクロマトグラフにかけた。50mL/分で40分間塩化メチレン中0〜10%のメタノー ルの線形勾配で、1%のアリコートを45分で広いピークで溶出した。その後、50 mL/分で40分間塩化メチレン中の5〜10%のメタノールの線形勾配を用いて残り の生成物をクロマトグラフにかけ、生成物を再び45分で広いピークで溶出した。 混合部分が3'-5'異性体および3'-3'異性体(2.11g、50%)を含んでいたため、 TLCで決定された最もきれいな部分を組み合わせて、ストリッピングし、泡状の ガラス(1.08g、25%)にした。B. dG-亜リン酸-dTのdG-リン酸-dTへの酸化 反応混合物の残りを、標準酸化剤溶液(0.05M I2)の滴下により、溶液(75mL 、3.8mmol)中に黄色が持続するまで処理した。その後すぐに、室温の真空下で 、混合物からアセトニトリルをストリッピングして、過剰なヨウ素を除去した。 新しく調製した、チオ硫酸ナトリウム(TM100mg)を含む水中の炭酸水素ナトリ ウム溶液(0.5M、200mL)に、結果として得られた無色の溶液を滴下して素早く 撹拌しながら添加した。粗製の固体を濾過して除去し、塩化メチレン(100mL) 中に再溶解し、(硫酸ナトリウムで)乾燥させ、ストリッピングして、泡沫状ガ ラス(4.25g、4.26mmol、収率49%)にした。TLC(シリカ、20%EtOH/CHCL3) による分析により、Rf=0.44および0.50の2つの主生成物と、Rf=0.60の非常に わずかな第3の生成物(三量体)とが明らかになった。リン酸二量体は、外来性 (adventitious)のDCIのため、CDCl3中で数時間以内にDMT基が損失したことに より、分解した。このリン酸二量体は、酸(脱トリチル化)および塩基(シアノ エチルの除去)のいずれに対しても不安定であった。 粗製のリン酸トリエステルを、シリカゲル60(230g、Baxter C4582-87)上で フラッシュクロマトグラフにかけ、まず最初に10%エタノール/クロロホルム( 1L)で溶出し、次に20%エタノール/クロロホルム(1L)で溶出した。部分が3' -5'および3'-3'異性体(1.05g、25%)を含んでいたため、最もきれいな部分を 組合わせて、ストリッピングし、泡沫状ガラス(820mg、19%)にした。 2つの主生成物をさらに同定するために、別個に合成した3'-5'カップリング 異性体および3'-5'カップリング異性体のクロマトグラフィーによる相互関連付 けを行った。15マイクロモルカラムのT-5'-CPG(500A、72マイクロモル/g、Gl en Research)を用いて、MilliGen 8750上で3'-3'カップリング標準物質を調製 した。標準のプロトコルを用いて、dG-アミダイト(amidite)へのカップリング を一回行った。カップリングされたCPGを、濃縮し水性アンモニア(1mL)と混合 し、室温で5日間耐えるようにし、薄葉紙プラグで濾過し、水(2×1mL)で洗浄 し、窒素の流れの中で濃縮した。3'-5'カップリング標準物質も同様に調製した 。15マイクロモルカラムのT-3'-CPG(1000A、31マイクロモル/gm、Glen Resear ch)を用いて、濃縮アンモニア1.5mL中で550Cで16時間、加水分解を行った。 カラム精製によって得られた最もきれいな部分(23.4mg)および混合部分(13 .5mg)の同様の加水分解によって、相関標準物質を調製した。粗製のストリッピ ングされた亜リン酸反応溶液の酸化および加水分解によって、生成物比試料を調 製した。 緩衝液B(アセトニトリル中の5%緩衝液A)中の95%緩衝液A(水中の0.1M トリエチルアンモニウムアセテート)から50%緩衝液Aに25分の勾配で1.00mL/ 分で作用するVydac C-18カラム(分類番号218TP5415)で試料を分析した。加水 分解した3'-5'標準物質は、20.0分で溶出し、加水分解したより遅い速度で作用 する(lower running)(主)二量体で共溶出した。加水分解した3'-3'標準物質 は、20.5分で溶出し、加水分解したより速い速度で作用する(upper running)( 副)二量体で共溶出した。C. 望ましくない3'-3'結合異性体の縮退キャッピング リン酸トリエステル(1.04g、1.04mmol)のカラム精製からの混合部分を、ピ リジン(10mL)中に溶解し、真空下で(TM7mLに)ストリッピングし、混合物を乾 燥させた。素早く撹拌しながら、DMT-Cl(232mg、0.69mmol、Aldrich)を一度に 添加し、その混合物を室温でアルゴン下で2時間撹拌した。さらなるDMT-Cl(30 mg、0.09mmol)を添加し、その混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を急冷 して希釈水性炭酸水素ナトリウム(TM50mL)にし、塩化メチレン(3×TM10mL) で抽出した。この抽出物をシリカゲル(TM4g)のプラグで濾過して、低Rfの不 純物を除去し、ストリッピングして薄い油にした。このプラグを酢酸エチル(10 mL)で溶出し、油を溶出液中で吸収して、素早く撹拌した10%酢酸エチル/ヘキ サン(50mL)に添加した。沈殿物を濾過し、わずかなヘキサンで洗浄し、乾燥さ せ、非常に小さい高Rfのスポットによって判断された場合に3'-3'二量体を微量 しか含まない白い固体(670mg、64%)にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製する方法であって、 (a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与える工程を包含し、 該第1のセグメントの各々は、少なくとも1つの反応性官能基a(n)を有し、ここ でnはn番目のY反応性官能基を示す正の整数であり、 (b)複数個の同一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包 含し、該第2のセグメントの各々は、少なくとも2つの同一でない反応性官能基 b(m)およびc(p)を有し、ここでmおよびpは、それぞれm番目のZ-b反応性官能 基およびp番目のZ-c反応性官能基を示す正の整数であり、各々のb(m)反応性官 能基は各々のc(p)反応性官能基と同一でなく、 (c)該少なくとも1つのY反応性官能基a(n)が該少なくとも2つのZ反応性官 能基b(m)およびc(p)と反応する条件下で該第1および第2のセグメントを反応さ せて、YとZとを結合する共有結合ヌクレオシド間結合を形成し、それにより、 少なくとも1つのb(m)残留反応性官能基を保持する少なくとも1つの第1の結合 異性体YZ-b(m)と、少なくとも1つのc(p)残留反応性官能基を保持する少なくと も1つの同一でない第2の結合異性体YZ-c(p)とを生成する工程と、 (d)該YZ結合異性体またはその誘導体の混合物を、選択的キャッピング試薬と 反応させることにより、該少なくとも1つのYZ-b(m)結合異性体の該少なくとも 1つのb(m)残留反応性官能基を選択的に変化させないままで該少なくとも1つの YZ-c(p)結合異性体の該少なくとも1つのc(p)残留反応性官能基を選択的にキャ ッピングする工程とをさらに包含する、方法。 2.カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製する方法であって、 (a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与える工程を包含し、 該第1のセグメントの各々は反応性官能基aを有し、 (b)複数個の同一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包 含し、該第2のセグメントの各々は、2つの同一でない反応性官能基bおよびc を有し、 (c)該Y反応性官能基aが該Z反応性官能基bおよびcと反応する条件下で該 第1および第2のセグメントを反応させて、YとZとを結合する共有結合ヌクレ オシド間結合を形成し、それにより、1つのb残留反応性官能基を保持する第1 の結合異性体YZ-bと、1つのc残留反応性官能基を保持する同一でない第2の結 合異性体YZ-cとを生成する工程と、 (d)該YZ結合異性体またはその誘導体の混合物を、選択的キャッピング試薬と 反応させることにより、該YZ-b結合異性体の該1つのb残留反応性官能基を選択 的に変化させないままで該YZ-c結合異性体の該1つのc残留反応性官能基を選択 的にキャッピングする工程とをさらに包含する、方法。 3.カップリングされたオリゴヌクレオチドYZを調製する方法であって、 (a)複数個の同一の第1のヌクレオチドセグメントYを与える工程を包含し、 該第1のセグメントの各々は反応性官能基aを有し、 (b)複数個の同一の第2のヌクレオチドセグメントZを与える工程をさらに包 含し、該第2のセグメントの各々は、2つの同一でない反応性官能基bおよびc を有し、 (c)該Y反応性官能基aが該Z反応性官能基bおよびcと反応する条件下で該 第1および第2のセグメントを反応させて、YとZとを結合する共有結合ヌクレ オシド間結合を形成し、それにより、1つのb残留反応性官能基を保持する第1 の結合異性体YZ-bと、1つのc残留反応性官能基を保持する同一でない第2の結 合異性体YZ-cとを生成する工程と、 (d)該第1の結合異性体YZ-bと該第2の結合異性体YZ-cとの混合物を酸化試薬 と反応させて、第1のYZ結合異性体誘導体YZ'-bおよび第2のYZ結合異性体誘導 体YZ'-cを生成する工程と、 (e)該YZ'結合異性体誘導体の混合物を、選択的キャッピング試薬と反応させる ことにより、該YZ'-b結合異性体誘導体の該1つのb残留反応性官能基を選択的 に変化させないままで該YZ'-c結合異性体誘導体の該1つのc残留反応性官能基 を選択的にキャッピングする工程とをさらに包含する、方法。 4.前記ヌクレオチドセグメントYおよびZの各々が1つのヌクレオシドを含み 、これらのヌクレオシドは同じであっても異なっていてもよい、請求項3に記載 の方法。 5.前記Y反応性官能基が、ホスホルアミダイト基である、請求項4に記載の方 法。 6.前記Y反応性官能基が、式-OP(OR')NR2のホスホルアミダイトであり、ここ で、R'は、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CN、および-C6H5Clからなるグループから選 択され、Rは、-CH3、-CH2CH3、および-CH(CH3)2からなるグループから選択され る、請求項5に記載の方法。 7.前記Y反応性官能基が、ホスホルアミダイト基ジイソプロピル-(2-シアノエ チル)-ホスホルアミダイト、-OP(OCH2CH2CN)N(i-Pr)2である、請求項6に記載の 方法。 8.前記第1のヌクレオチドセグメントYが、5'-保護3'-ホスホルアミダイトヌ クレオシドである、請求項7に記載の方法。 9.前記第1のヌクレオチドセグメントYが、5'-ODMT-3'-ホスホルアミダイト ヌクレオシドである、請求項8に記載の方法。 10.前記第1のヌクレオチドセグメントが、5'-ODMT-3'-(ジイソプロピル-(2-シ アノエチル)-ホスホルアミダイト)グアノシンである、請求項9に記載の方法。 11.前記Z反応性官能基bが第二級アルコールであり、前記Z反応性官能基cが 第一級アルコールである、請求項10に記載の方法。 12.前記第2のヌクレオチドセグメントZが5'-OH,3'-OHヌクレオシドである、 請求項11に記載の方法。 13.前記第2のヌクレオチドセグメントZがチミジンである、請求項12に記載の 方法。 14.前記選択的キャッピング試薬が、DMT-Cl、MMT-Cl、tert-ブチルジメチルク ロロシラン、tert-ブチルジフェニルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシ ラン、塩化ピバロイル、および塩化ピキシルからなる群から選択される、請求項 1に記載の方法。 15.前記選択的キャッピング試薬がDMT-Clである、請求項14に記載の方法。 16.前記酸化試薬が水性のヨウ素およびピリジンである、請求項15に記載の方法 。
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