JP3633287B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関し、特にその像担持体(例えば感光体や中間転写体)に対する画像形成プロセス部材(以下、単にプロセス部材ともいう)の配置技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に像担持層としての感光層を有し回転駆動される感光体と、この感光体の回りに配置された画像形成プロセス手段とを有している。
【0003】
画像形成プロセス手段としては、感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段、この現像手段により現像されたトナー像を用紙等の記録材に転写させる転写手段、転写後に感光体表面に残留しているトナーを除去するクリーナブレード等からなるクリーニング手段、等を挙げることができる。
【0004】
そして、これらプロセス手段の中には、感光体と当接する部材を有しているものがあり、通常、これらのプロセス部材は、その軸線方向中心部が、感光体の軸線方向中心部と一致するように配置されている。
【0005】
一方、この種画像形成装置における感光体は、電気的あるいは機械的な衝撃を受けて劣化するため、交換可能な消耗品として構成することが望ましく、したがって低価格とすることが望ましい。
【0006】
そこで、このような要請に応えようとしたものとして、従来、特開昭57−115560号公報記載の、像保持部材用金属ドラムの製造方法が知られている。
【0007】
図5は同公報記載の方法により製造された金属ドラムを用いた像保持部材を示す図である。
【0008】
同図において、1は、スラグにパンチで衝撃を与えることによりスラグを円筒状に展伸形成する衝撃冷間押出加工(インパクト加工)で形成された金属ドラムである。この金属ドラム1の表面には像保持層2が形成されている。金属ドラム1の一方の端面1aには像保持部材の駆動用加工が施されており、他方の端面にはフランジ3が取り付けられている。
【0009】
端面1aは、本体4に取り付けられている連結ギア5のフック5aと噛み合うようになっており、連結ギアの回転力が像保持部材に伝動される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、像担持体(例えば感光体)にプロセス部材(例えば現像ローラ)を当接させる場合、像担持体およびプロセス部材の製造精度には自ずと限界があり、必ず誤差が生ずるから、両者とも硬質のもので構成すると、両者を均一に接触させることが困難となり、局部的に隙間が生じて画像むら(例えば現像むら)が生じたり、必要以上に強く圧接されて像担持体やプロセス部材に傷がついたりするという問題が生ずる。
【0011】
したがって、像担持体とプロセス部材とを両者とも硬質のもので構成するということは通常行なわれておらず、像担持体として硬質のものを用いる場合にはプロセス部材を弾性体で構成する、プロセス部材として硬質のものを用いる場合には像担持体として可撓性を有する像担持体ベルトを用いる、ということが行なわれている。
【0012】
しかしながら、例えばプロセス部材である現像ローラを弾性体で構成した場合には、現像ローラの回転に伴ってトナーが飛散する等、種々の問題があった。
【0013】
また、像担持体として像担持体ベルトを用いた場合には、これを支持するために少なくとも2本のローラが必要なために、構造が複雑になるばかりでなく装置が大型化してしまうという問題があった。
【0014】
これに対し、上述した従来の技術(図5参照)を利用し、像担持体の基材をなす金属ドラム1を、これが内方に容易に撓むことができるように薄肉状、例えば少なくとも肉厚300μm以下となるように構成すれば、この金属ドラム1を疑似軟質材として利用することが可能となり、したがって、これに当接させるプロセス部材が硬質のものであっても、像担持体ベルトを用いることなく、プロセス部材との確実で安定した接触状態が得られることが期待できる。
【0015】
しかしながら、上記公報には、金属ドラム1を疑似軟質材として利用することについては何等記載されていない。
【0016】
また、仮に、上記従来技術において、金属ドラム1を、疑似軟質材として利用できる程度に薄肉状に構成したとすると、次のような問題が生じる。
【0017】
すなわち、インパクト加工により形成された薄肉円筒状の基材は、インパクト加工時におけるスラグが配置された側と、その反対側(展伸方向先端側)とでは強度が異なる。スラグが配置された側では結晶粒径が大きくなって強度が比較的低くなり、反対側(展伸方向先端側)では結晶粒径が小さくなって強度が比較的高くなる。
【0018】
このような状況において、従来のように、プロセス部材を、その軸線方向中心部が像担持体の軸線方向中心部と一致するように、像担持体に対して当接させると、次のような問題が生ずる。
【0019】
図6は、その問題を説明するための概念図である。
【0020】
同図において、6は回転駆動される像担持体(例えば感光体)であり、インパクト加工によって可撓性を有する薄肉円筒状に形成された基材と、その表面に形成された像担持層とを有している。像担持体6の両端部は、円板状部材7,7によって支持されている。図において、右端部6a側がインパクト加工時におけるスラグが配置された側であり、左端部6b側がインパクト加工時における展伸方向先端側である。
【0021】
8はプロセス部材(例えば現像ローラ)であり、その軸線方向中心部O1が像担持体6の軸線方向中心部O2と一致するように、像担持体6に対して当接している。
【0022】
像担持体6は可撓性を有する薄肉円筒状となっているので、プロセス部材8との当接によって、図示のように撓むこととなる。
【0023】
そして、インパクト加工により形成された薄肉円筒状の基材は、前述したように、インパクト加工時におけるスラグが配置された側(6a側)と、その反対側(6b側)とでは強度が異なり、スラグが配置された側(6a側)では強度が比較的低くなり、反対側(6b側)では強度が比較的高くなっているので、図6に示したような構造であると、像担持体6は、その左端部6b側に比べて右端部6aの方が、大きな曲率を持って変形することとなる。
【0024】
このため、右端部6a側の方に応力が集中し易くなり、結果として像担持体6の耐久性が低下してしまうという問題が生ずる。
【0025】
本発明の目的は、以上のような問題を解決し、インパクト加工により薄肉円筒状に形成された基材を用いつつ像担持体の耐久性を向上させることのできる画像形成装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の画像形成装置は、可撓性を有する薄肉円筒状の基材と、この基材の表面に形成された像担持層とを有する、可撓性のある薄肉円筒状の像担持体と、
この像担持体の表面に当接する画像形成プロセス部材とを備えた画像形成装置であって、
前記像担持体の基材が、スラグにパンチで衝撃を与えることによりスラグを薄肉円筒状に展伸形成するインパクト加工により形成された基材であるとともに、前記画像形成プロセス部材の軸線方向中心部が、前記基材の軸線方向中心部に対して、前記基材のインパクト加工時におけるスラグが配置された側とは反対側へシフトしていることを特徴とする。
【0027】
【作用効果】
請求項1記載の画像形成装置によれば、像担持体が、可撓性を有する薄肉円筒状の基材と、この基材の表面に形成された像担持層とを有する、可撓性のある薄肉円筒状となっているので、いわば疑似軟質材として利用することができ、したがって、プロセス部材が硬質の現像ローラ等であっても、これを確実かつ安定して接触させることが可能となる。
【0028】
また、像担持体の基材は、スラグにパンチで衝撃を与えることによりスラグを薄肉円筒状に展伸形成するインパクト加工により形成されるので、比較的安価に作成することができる。
【0029】
前述したように、インパクト加工により形成された薄肉円筒状の基材は、インパクト加工時におけるスラグが配置された側と、その反対側(展伸方向先端側)とでは強度が異なり、スラグが配置された側では結晶粒径が大きくなって強度が比較的低く、反対側(展伸方向先端側)では結晶粒径が小さくなって強度が比較的高くなる。
【0030】
これに対し、この請求項1記載の画像形成装置によれば、プロセス部材の軸線方向中心部が、基材の軸線方向中心部に対して、基材のインパクト加工時におけるスラグが配置された側とは反対側へシフトしているので、像担持体のプロセス部材との当接による変形は、インパクト加工時におけるスラグが配置された側と、その反対側(展伸方向先端側)とで、従来程大きくは異ならないこととなる。
【0031】
したがって、局部的な応力集中の発生が緩和され、結果として像担持体の耐久性が向上することとなる。
【0032】
すなわち、この請求項1記載の画像形成装置によれば、インパクト加工により薄肉円筒状に形成された基材を用いつつ像担持体の耐久性を向上させることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0034】
図1は本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の要部を示す概略図、図2は感光体ユニットの断面図である。
【0035】
先ず、この画像形成装置の概要について説明する。
【0036】
この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーによる現像器を用いてフルカラー画像を形成することのできる装置である。
【0037】
図1において、10は感光体ユニット(図2参照)であり、像担持体としての感光体11を有している。感光体ユニット10は、後述する回転駆動手段によって図示矢印方向に回転駆動される。
【0038】
感光体11は、後に詳しく説明する薄肉円筒状の導電性を有する基材11a(図2参照)と、その表面に形成された感光層11bとを有している。
【0039】
感光体11の周りには、その回転方向に沿って、帯電手段としての帯電ローラ20、現像手段としての現像ローラ21(Y,C,M,K)、中間転写ベルト22、およびクリーニング手段30が配置される。
【0040】
帯電ローラ20は、感光体11の外周面に当接して従動回転し、感光体11の外周面を一様に帯電させる。一様に帯電した感光体11の外周面には、図示しない露光ユニットによって所望の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、この露光L1によって感光体11上に静電潜像が形成される。
【0041】
この静電潜像は、現像ローラ21でトナーが付与されて現像される。
【0042】
現像ローラとして、イエロー用の現像ローラ21Y、シアン用の現像ローラ21C、マゼンタ用の現像ローラ21M、およびブラック用の現像ローラ21Kが設けられている。これら現像ローラ21Y,21C,21M,21Kは、それぞれ図示しない接離機構によりに感光体11に対して接離可能に構成されており、選択的に1つの現像ローラ21のみが感光体11に当接し得るようになっている。したがって、これらの現像ローラ21は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのうちのいずれかのトナーを感光体11の表面に付与して感光体11上の静電潜像を現像する。現像ローラ21は、硬質のローラ例えば、表面を粗面化した金属ローラ、または、硬質の樹脂ローラで構成されている。
【0043】
現像されたトナー像は、一次転写部T1で中間転写ベルト22上に転写される。
【0044】
クリーニング手段30は、上記転写後に、感光体11の外周面に残留し付着しているトナー(図示せず)を掻き落とすクリーナブレード31と、このクリーナブレード31によって掻き落とされたトナーを受ける受け部32とを備えている。
【0045】
クリーナブレード31は、ブレード付勢バネ33の付勢力によって、その先端部(縁部)が感光体11の表面に当接されるようになっている。
【0046】
中間転写ベルト22は、駆動ローラ23と、4本の従動ローラ24(1本のみ図示)に張架されおり、感光体11と略同一の周速で図示矢印方向に循環駆動されるようになっている。
【0047】
図示の従動ローラ24は、駆動ローラ23との間で中間転写ベルト22がそれ自身の張力によって感光体11に圧接される位置に配置されており、感光体11と中間転写ベルト22との圧接部において一次転写部T1が形成されている。
【0048】
中間転写ベルト22が循環駆動される過程で、一次転写部T1において、感光体11上のトナー像が中間転写ベルト22上に転写され、中間転写ベルト22上に転写されたトナー像は、図示しない二次転写部において、用紙等のシート(記録材)に転写される。
【0049】
二次転写部でトナー像が転写されたシートは、図示しない定着器を通ることによってそのトナー像が定着された後、適所、例えば装置本体のシート受け部に排出される。
【0050】
以上のような画像形成装置全体の作動の概要は次の通りである。
【0051】
(i)図示しないホストコンピュータ等(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画像形成信号)が画像形成装置の制御部に入力されると、感光体11、各現像ローラ21、および中間転写ベルト22が回転駆動される。
【0052】
(ii)感光体11の外周面が帯電ローラ20によって一様に帯電される。
【0053】
(iii)一様に帯電した感光体11の外周面に、露光ユニットによって第1色目(例えばイエロー)の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0054】
(iv)感光体11には、第1色目(例えばイエロー)用の現像ローラ21Yのみが接触し、これによって上記静電潜像が現像され、第1色目(例えばイエロー)のトナー像が感光体11上に形成される。
【0055】
(v)中間転写ベルト22には上記トナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体11上に形成されたトナー像が、一次転写部T1において中間転写ベルト22上に転写される。
【0056】
(vi)感光体11上に残留しているトナーがクリーニング手段30によって除去された後、除電手段25(図1参照)からの除電光L2によって感光体11が除電される。
【0057】
(vii)上記(ii)〜(vi)の動作が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー像が中間転写ベルト22上において重ね合わされて中間転写ベルト22上に形成される。
【0058】
(viii)所定のタイミングでシートが供給され、二次転写部において、中間転写ベルト22上のトナー像(基本的には4色のトナー像が重ね合わせられたフルカラー画像)がシート上に転写される。なお、二次転写後に中間転写ベルト22上に残留しているトナーは、図示しない接離機構を有するベルトクリーナによって除去される。
【0059】
次に、感光体ユニット10について説明する。
【0060】
図2に示すように、感光体ユニット10は、左右一対の軸12L,12Rと、これらの軸12L,12Rに対してそれぞれ固定された一対の円板状部材13L,13Rと、これら一対の円板状部材13L,13Rの外周面と固定用リング14とによって両端部11cが支持固定され、軸12(L,R)および円板状部材13(L,R)とともに回転する可撓性を有する薄肉円筒状の感光体11と、一方の円板状部材13Lに固定された駆動手段をなす歯車16とを備えている。
【0061】
円板状部材13の外周面の外径は、感光体11の内径よりも極僅かだけ大きく形成されており、感光体11の端部に円板状部材13が圧入されている。この圧入が円滑になされるように、円板状部材13の内側には、テーパ面が形成されている。この圧入によって、感光体11と円板状部材13とは略良好に結合されるが、両者の結合をより一層確実にするために、固定用リング14が設けられている。固定用リング14は、リング状の円板部14aと、これと一体の短い筒状部14bとを有している。円板部14aには、その円周方向において等間隔に複数個(例えば8個(1つのみ図示))のネジ挿入用の孔14cが設けられている。筒状部14bには、感光体11の端部11cおよび円板状部材13の外側部分が圧入されるようになっている。この圧入が円滑になされるように、筒状部14bの内周面には僅かな傾斜のテーパ面が形成されている。
【0062】
感光体11は、先ず、その端部11cに円板状部材13を圧入し、次いで両者を固定用リング14の筒状部14bに圧入し(固定用リング14を感光体11の端部11cおよび円板状部材13の外側にかぶせ)、固定用リング14をネジ15で円板状部材13に固定することによって、円板状部材13に完全に固定される。
【0063】
感光体11は、可撓性を有する導電性基材11aの表面(外周面)に感光層11bを形成することにより構成されている。なお、感光層11bは極めて薄いために、図では明確には現れていない。
【0064】
基材11aは、インパクト加工により作成する。
【0065】
図3はインパクト加工の説明図である。
【0066】
先ず、図(a)に示すように、ダイ50にスラグ(加工される金属片)41をセットする。スラグ41としては、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金を用いる。
【0067】
次いで、図(b)に示すように、パンチ51でスラグ41に衝撃を与える。すると、スラグ41が瞬時に筒状に展伸され、筒状体42が形成される。
【0068】
その後、図(c)に示すように、パンチ51を引き上げると、筒状体42の上端42aがストリッパ52に当接し、筒状体42がパンチ51から外れて、筒状体42が得られることとなる。
【0069】
このようにして得られた筒状体42を、切断線C1,C2(図3(c)参照)で、スラグ41側の端部42bおよび上端側端部42cを切り落として基材11aが得られる。
【0070】
このような基体11aの表面に像担持層としての感光層11bが塗布(例えばディッピング)等により形成されて、感光体11が得られる。
【0071】
このような感光体11の可撓性すなわち柔軟さは、基材11aの厚みと径とを調整することにより決定することが可能であるから、使用される画像形成装置に応じて適宜設定することが可能である。例えば、基材厚み20〜300μm、基材直径10〜300mmの範囲で適宜設定する。なお、感光層(OPC)は主として樹脂からなるので、可撓性の面では優れるが、基材との密着性を確保し、レーザー光の干渉対策を施すために、基材とOPCとの間に下引き層を形成することが望ましい。下引き層としては、酸化亜鉛、酸化チタン等のレーザー光を吸収可能な粒子をナイロン樹脂等の樹脂に分散させた層が好適である。
【0072】
インパクト加工により形成された薄肉円筒状の基材11aは、インパクト加工時におけるスラグ41が配置された側11a1(図3(c)参照)と、その反対側(展伸方向先端側)11a2とでは強度が異なる。スラグ41が配置された側11a1では結晶粒径が大きくなって強度が比較的低くなり、反対側(展伸方向先端側)11a2では結晶粒径が小さくなって強度が比較的高くなる。
【0073】
そこで、この実施の形態では、図2に示すように、感光体11の回転駆動手段をなす歯車16を、基材11aのインパクト加工時におけるスラグ41が配置された側とは反対側11a2の端部に設けてある。
【0074】
なお、歯車16は、円板状部材13Lと別体に作成されており、複数本(例えば3本(1本のみ図示))のネジ17で円板状部材13Lに固定されている。
【0075】
以上のようにして組み立てられた感光体ユニット10は、図1に示したように画像形成装置に着脱可能に装着され、装着された状態で、歯車16に画像形成装置本体の駆動ギア(図示せず)が噛み合うことによって、矢印方向に回転駆動されることとなる。
【0076】
そして、この実施の形態では、感光体ユニット10が装置本体に装着された状態で、図2に仮想線で示すように、プロセス部材(例えば現像ローラ21)の軸線方向中心部O1が、前記基材11aの軸線方向中心部O2に対して、基材のインパクト加工時におけるスラグが配置された側11a1とは反対側11a2へシフトして配置されるように構成してある。シフト量(偏位量)をEで示す。なお、感光体11に当接する現像ローラ21以外のプロセス部材である帯電ローラ20、クリーナブレード31も同様にシフトさせることが望ましい。
【0077】
上記シフト量Eは、図2から明らかなように、基材11aの、円板状部材13によって支持されていない部位、すなわち内方へ撓むことのできる部位の長さLにおける中心に対する偏位量であり、感光体11の可撓性に応じて適宜設定することができる。
【0078】
以上のような画像形成装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0079】
感光体11は、可撓性を有する薄肉円筒状の基材11aと、この基材11aの表面に形成された像担持層11bとを有する、可撓性のある薄肉円筒状となっているので、いわば疑似軟質材として利用することができ、したがって、現像ローラ21が硬質のものであっても、これを確実かつ安定して接触させることが可能となる。
【0080】
また、基材11aは、スラグ41にパンチ51で衝撃を与えることによりスラグを薄肉円筒状に展伸形成するインパクト加工により形成されるので、比較的安価に作成することができる。
【0081】
インパクト加工により形成された薄肉円筒状の基材11aは、インパクト加工時におけるスラグ41が配置された側11a1と、その反対側(展伸方向先端側)11a2とでは強度が異なる。スラグ41が配置された側11a1では結晶粒径が大きくなって強度が比較的低くなり、反対側(展伸方向先端側)11a2では結晶粒径が小さくなって強度が比較的高くなる。
【0082】
これに対し、この実施の形態の画像形成装置によれば、図2に示したように、現像ローラ21等のプロセス部材の軸線方向中心部O1が、基材11aの軸線方向中心部O2に対して、基材11aのインパクト加工時におけるスラグが配置された側11a1とは反対側11a2へシフトしているので、感光体11のプロセス部材との当接による変形の曲率は、その概念図を図4に示すように、インパクト加工時におけるスラグが配置された側11a1と、その反対側11a2とで、従来程大きくは異ならないこととなる。
【0083】
したがって、局部的な応力集中の発生が緩和され、結果として感光体11の耐久性が向上することとなる。
【0084】
すなわち、この実施の形態の画像形成装置によれば、インパクト加工により薄肉円筒状に形成された基材11aを用いつつ感光体11の耐久性を向上させることができる。
【0085】
また、感光体11の駆動歯車16が、基材11aのインパクト加工時におけるスラグが配置された側とは反対側11a2の端部に設けられているので、感光体11の表面に当接して感光体11の回転に対して負荷となるクリーナブレード31等が設けられ、したがって、感光体11の基材11aにおける、クリーナブレード31等との当接部11d(図2参照)と駆動側端部との間の部位11e(図2参照)に捻り力が作用しても、この部位11eに変形が生じるということが防止され、あるいは著しく抑制されることとなる。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0087】
例えば、
▲1▼像担持体に当接させるプロセス部材は、その全てを必ずしもシフトさせなくてもよく、少なくとも一つをシフトさせればこの発明の効果は得られる。
【0088】
▲2▼上記実施の形態では、像担持体の例として感光体を取り上げて説明したが、中間転写体(感光体上のトナー像が一次転写され、そのトナー像を用紙等の記録材に二次転写させるための円筒状転写体)に対しても適用することができる。
【0089】
【発明の効果】
請求項1記載の画像形成装置によれば、インパクト加工により薄肉円筒状に形成された基材を用いつつ像担持体の耐久性を向上させることができる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の要部を示す概略図。
【図2】感光体ユニットの断面図
【図3】(a)(b)(c)はインパクト加工の説明図。
【図4】作用を説明するための概念図。
【図5】従来技術の説明図。
【図6】従来技術の説明図。
【符号の説明】
11 像担持体(感光体)
11a 基材
11b 感光層(像担持層)
21 現像ローラ(プロセス部材)
41 スラグ
51 パンチ
Claims (1)
- 可撓性を有する薄肉円筒状の基材と、この基材の表面に形成された像担持層とを有する、可撓性のある薄肉円筒状の像担持体と、
この像担持体の表面に当接する画像形成プロセス部材とを備えた画像形成装置であって、
前記像担持体の基材が、スラグにパンチで衝撃を与えることによりスラグを薄肉円筒状に展伸形成するインパクト加工により形成された基材であるとともに、
前記画像形成プロセス部材の軸線方向中心部が、前記基材の軸線方向中心部に対して、前記基材のインパクト加工時におけるスラグが配置された側とは反対側へシフトしていることを特徴とする画像形成装置。
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