JP3632478B2 - 酸素吸収性積層フィルムで包装されたコーヒー類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーヒー類の包装方法に関する。さらに詳しくは、酸素吸収性能を有する袋状容器にコーヒー類を充填・密封することにより、長期間にわたり香りや風味を維持できる包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
焙煎後のコーヒー豆、焙煎後のコーヒー豆を粉砕したレギュラーコーヒー、噴霧または凍結乾燥後のインスタントコーヒーなどのコーヒー類は、酸素に晒されると香りや風味が損なわれてしまう。この為、窒素ガス等の不活性ガス置換包装や真空包装が行われているが、完全に酸素を除去できないために十分な品質劣化防止の効果が得られない。
【0003】
また、特公昭54−438号公報、特公昭54−441号公報、特公昭54−476号公報などで開示されている方法では、鉄系脱酸素剤小袋を、コーヒー類と同封・密封し、包装袋中の酸素を除去することが行われている。しかしながら、消費者は脱酸素剤小袋を異物混入として製造者にクレームを申し立てたり、脱酸素剤小袋が破損して内容物を汚染してしまう可能性があった。さらに、製品の製造工程において脱酸素剤小袋の投入工程が余分に必要であるという欠点もあった。
【0004】
これを解決するために、脱酸素剤を包装材料自体に取り入れた技術が、特公昭62−1824号公報などに開示されている。しかしながら、これらのものは酸素吸収能力が優れているとはいえず、酸化による品質劣化が比較的早いコーヒー類に適用することは難しい。
【0005】
上述のように、コーヒー類の品質保持に適した包装方法がないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、コーヒー類に新規な包装方法を適用し、焙煎直後のコーヒー豆、該コーヒー豆を粉砕したレギュラーコーヒー、乾燥直後のインスタントコーヒーなどの香りおよび風味を長期間維持可能とする包装方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、酸素吸収性積層フィルムからなる袋状容器にコーヒー類を充填し、密封包装することによりコーヒー類の調製直後の豊かな香りおよび風味を長期間維持することのできるを見出し、このような知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、少なくとも外側から、酸素バリア層/鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層/ヒートシール層の構成からなる酸素吸収性積層フィルムであって、該脱酸素剤は微細な鉄粉とハロゲン化アルカリ土類金属からなり、その含量が該脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層に用いる熱可塑性樹脂に対して2〜100重量%である酸素吸収性積層フィルムを袋状容器とし、これにコーヒー類が充填・密封されていることを特徴とする酸素吸収性積層フィルムで包装されたコーヒー類、さらには充填されるコーヒー類に少量の水を添加して密封されていることを特徴とする酸素吸収性積層フィルムで包装されたコーヒー類に関する。本発明は、また、このような包装コーヒー類の包装材料に好ましく使用することのできる酸素吸収性積層フィルムおよびこのような積層フィルムで作成した袋状容器にも関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明の酸素吸収性積層フィルムは、少なくとも外側から、酸素バリア層/鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層/ヒートシール層よりなる構成である。なお、フィルムとは概ね200μm以下の厚みである。
【0011】
本発明の鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層(以下、脱酸素層と呼ぶことがある)は、鉄粉とハロゲン化アルカリ土類金属からなる脱酸素剤と熱可塑性樹脂から形成される。
【0012】
用いられる熱可塑性樹脂は、これには特別の制限はなく、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン類やエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのビニル化合物類を挙げることができる。また、この他にも、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、6−ナイロン等のポリアミド類、アクリル酸もしくはアクリル酸エステルとエチレンの共重合体およびアイオノマー、等を挙げることができる。これらのうち、本発明で用いるのに好ましい熱可塑性樹脂は、脱酸素反応に必要な酸素及び水分の透過性の点からはポリオレフィン類である。これらの熱可塑性樹脂は、2種以上を混合して用いても構わない。
【0013】
鉄粉の粒径は、特に制限はないが、平均粒径が7〜20μmで見掛け密度が2.3g/cm3以上のものが好ましく用いられる。鉄粉の種類にも特に制限はなく、還元鉄粉、噴霧鉄粉等の他、鋳鉄、鋼鉄屑、研削鉄屑などの粉砕物を用いることができる。
【0014】
本発明では、鉄粉の酸化促進剤としてハロゲン化アルカリ土類金属が用いられる。ハロゲン化アルカリ土類金属としては、各種アルカリ土類金属の塩化物、臭化物およびヨウ化物を挙げることができるが、安全性および吸湿性が高く鉄粉の酸化促進効果に優れる塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムが特に好ましい。これらは、2種以上を混合して用いても構わない。一方、他の酸化促進剤として塩化ナトリウムや塩化カリウムなどのハロゲン化アルカリ金属が考えられるが、鉄粉の酸化促進効果が低いため好ましくない。ハロゲン化アルカリ土類金属の添加量は、鉄粉に対して1〜30重量%であることが好ましい。添加量が1重量%未満では十分な鉄粉の酸化促進効果が得られず、また、添加量が30重量%で酸化促進効果が飽和するため、それ以上添加しても酸化促進効果は向上しない。
【0015】
ハロゲン化アルカリ土類金属は、鉄粉を効果的に酸化促進するために鉄粉表面にコーティングされることが好ましい。コーティングの方法としては、例えば、内部を窒素ガス等の不活性ガスで置換した振動ボールミル等の乾式ミリング装置中に鉄粉とハロゲン化アルカリ土類金属を投入し、ハロゲン化アルカリ土類金属を粉砕しつつ鉄粉の表面にコーティングすることが好ましい。さらに必要に応じて、微粉シリカ、アルミナ、硫酸カルシウムあるいは硫酸バリウムなどの硫酸塩、炭酸カルシウムあるいは炭酸マクネシムなどの炭酸塩、ポリリン酸ナトリウムあるいはポリリン酸カリウムなどのリン酸塩、等を脱酸素剤に添加しても構わない。
【0016】
熱可塑性樹脂に対する脱酸素剤の添加量は、要求される酸素吸収能力により適宜選ばれるが、熱可塑性樹脂に対して、2〜100重量%であることが好ましい。2重量%未満の場合には、所望の酸素吸収性能が得られない。また、100重量%を超える場合には、脱酸素層の加工性や強度が低下したり、脱酸素層の剛性が高くなり袋状容器への加工が困難になるばかりではなく、過剰な脱酸素剤による異臭が生じることがあるため好ましくない。脱酸素層の厚みは、特に制限はないが、積層フィルムの剛性、取り扱い性などを考慮して、10〜60μmの範囲が好ましい。
【0017】
本発明の酸素バリア層は、これには特別の制限はないが、アルミニウムなどの金属箔あるいは金属蒸着膜、アルミナあるいはシリカなどの金属酸化物等をバリア材として積層した材料が好ましい。
【0018】
本発明のヒートシール層は、充填内容物と脱酸素層を隔離しつつ水分および酸素を透過せしめる透過性や、袋状容器を形成するための熱接着性が要求される。このためヒートシール層には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂や、無水マレイン酸などで変性した酸変性ポリオレフィン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂が好ましい。さらに、ヒートシール層には、酸化チタンなどのフィラーを添加しても差し支えない。ヒートシール層の厚みは、上記の要求を満たす範囲で薄くすることが可能であり、5〜50μmが好ましい。
【0019】
本発明の酸素吸収性積層フィルムは、少なくとも外側から、酸素バリア層/鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層/ヒートシール層より構成されるが、酸素バリア層の外側には、ポリエチレンテレフタレートや紙などを積層しても構わない。酸素バリア層と脱酸素層との間に接着層あるいは他の材料を積層することは何ら差し支えない。
【0020】
本発明の酸素吸収性積層フィルムの製造方法には特別の制限はなく、例えば、酸素バリア層、脱酸素層およびヒートシール層を接着剤によって積層するドライラミネート法や、酸素バリア層とヒートシール層の間に加熱溶融した脱酸素層を挟み込んで積層する押出サンドイッチラミネーション法や、酸素バリア層の内側にポリオレフィン樹脂を積層したものを基材とし、加熱溶融した脱酸素層およびヒートシール層を共に押し出して積層する共押出ラミネーション法等を挙げることができる。また、酸素バリア層と酸素吸収層との間に、例えばナイロンやポリオレフィンなどの樹脂層を介在させても構わない。
【0021】
本発明の酸素吸収性積層フィルムは、三方あるいは四方シール袋、スタンディングパウチ、ガゼット袋、スチック状など、内容物を充填後ヒートシールできる限りは様々な構成の袋状容器とすることができる。このような袋状容器の構成には、充填内容物の一部を取り出した後の残部の内容物の品質劣化を防止するためにヒートシール帯の内側にチャック機構を設けたものも含まれる。酸素吸収性積層フィルムは、前述の袋状包装容器の容壁の全部に用いることができることはもちろん、必要とされる酸素吸収能力によってはその一部分にもちいることもできる。
【0022】
本発明における袋状容器に充填・密封されるべきコーヒー類には、焙煎後のコーヒー豆、該コーヒー豆を粉砕したレギュラーコーヒー、レギュラ−コーヒーなどから熱水抽出されたコーヒー液の噴霧または凍結乾燥後のインスタントコーヒー、等が含まれることがもちろんである。この場合、これらは酸素による品質劣化の生ず前の、好ましくは焙煎直後のコーヒー豆、該コーヒー豆を粉砕したレギュラーコーヒー、乾燥直後のインスタントコーヒーである。
【0023】
さらに、これらのコーヒー類を充填する前および/または充填と同時に充填物の5重量%以下の水分を噴霧などの方法により添加して密封することがより好ましい。これは、添加された水分により脱酸素反応が促進され、密封容器内の酸素を効率よく除去できるためである。充填物の5重量%を超える水分を添加した場合、充填物であるコーヒー類は添加された水によって溶解、凝集、あるいは固結が生じて好ましくない。また、コーヒー類を充填・密封する際に、窒素置換を行っても構わない。窒素置換により容器内の初期酸素濃度が低下し、よりすばやく容器内の酸素を除去できるために好ましいのである。
【0024】
本発明の袋状容器の酸素吸収能力は、容器内に含まれる酸素量よりも大きく、かつ上述のコーヒー類を充填・密封後、少なくとも24℃で3日以内に容器内部の酸素濃度を0.1%以下にできるものであることが好ましい。酸素吸収能力が低いものは、コーヒー類の品質保持効果が少なく好ましくない。
【0025】
本発明の酸素吸収性積層フィルムの袋状容器に充填・密封されることによって品質劣化の防止されるものとしては、上述のコーヒー類の他に、紅茶(葉)類、緑茶(葉)類、烏龍茶(葉)類の乾燥茶葉やその加工品等も挙げることができる。また、現在、既に緑茶(葉)の抽出液の乾燥物である粉末緑茶が市販されており、またいわゆる抹茶の他に、中等品の乾燥茶葉と香ばし味を付けるために煎った米粒とを一緒に挽いたものが「まるごと緑茶」などの商品名で市販されているが、これらも本発明の酸素吸収性積層フィルムによって包装されることによって品質劣化が同様に防止される。そこで、本発明の特許請求の範囲にいうコーヒー類とは、いわゆるコーヒーの製品のみならず、いわゆる紅茶、緑茶、烏龍茶などの茶系の製品をも含むものである(広義のコーヒー類)。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を例示説明するが、本発明の技術的範囲は実施例に制限されるものではない。
【0027】
実施例1
平均粒径10μmの鉄粉100kgに対して20kgの無水塩化カルシウムと1kgの硫酸バリウムを添加し、内部を窒素ガスで置換した振動ボールミルを用いてこれらの粉砕と鉄粉表面へのコーティングを行い、脱酸素剤を得た。次に、得られた脱酸素剤を、サイドフィード方式によりベント付き二軸押出機を用いて鉄粉含有量が24重量%になるように低密度ポリエチレンに混合し、脱酸素層樹脂ペレットを得た。
【0028】
通常のドライラミネート法により積層したポリエチレンテレフタレート[PET]/アルミニウム箔[Al箔]に、ポリエチレン[PE]を押し出しラミネートして積層基材を得た。積層基材に脱酸素層樹脂ペレットと酸化チタン含有ポリエチレン[PEw]を共押出積層して酸素吸収性積層フィルム(A)を得た。この積層フィルムの構成は、以下のようになる:PET(12μm)/Al箔(7μm)/PE(15μm)/脱酸素層(30μm)/PEw(7μm)。
【0029】
得られた該積層フィルム(A)を製袋機によりガゼット袋(内面積430cm2)を作成した。コーヒー豆を焙煎後、グラインドしたレギュラーコーヒーを下記第1表に示した条件にて調製して前記のガゼット袋に200g充填・密封した。充填・密封直後のヘッドスペースは、48mlであり、酸素濃度は20.9%であった。
【0030】
(容器内の酸素濃度測定)
充填・密封後のサンプルを24℃で保管し、1日および3日後のパウチ内(ガゼット袋)の酸素濃度をガスクロマトグラフィーにより測定した。結果も第1表に示す。
【0031】
(レギュラーコーヒーの官能評価)
充填・密封後のサンプルを24℃で1ヶ月保管後、13人のパネラーを用いて、レギュラーコーヒーの香りおよび風味について官能評価を行った。この結果も第1表に示す。なお、評価点は平均点で表示し、グラインド直後のレギュラーコーヒーの評点を5とした。
【0032】
実施例2
充填・密封時に窒素置換をした以外は、実施例1におけると同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は2.0%であった。
【0033】
比較例1
通常のドライラミネート法により積層したポリエチレンテレフタレート[PET]/アルミニウム箔[Al箔]に、ポリエチレン[PE]を押し出しラミネートして、次の構成の積層フィルムを得た: PET(12μm)/Al箔(7μm)/PE(30μm)。
【0034】
以下、実施例1におけると同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は20.9%であった。
【0035】
比較例2
窒素置換をした以外は、比較例1におけると同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は2.0%であった。
【0036】
比較例3
無水塩化カルシウムの代わりに塩化ナトリウムを用いた以外は、実施例1におけると同様にして酸素吸収性積層フィルム(B)を得た。以下、実施例1におけると同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は20.9%であった。
【0037】
比較例4
グラインドしたレギュラーコーヒーに対して、充填時に8wt%の水分を添加した以外は、実施例1におけると同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は20.9%であった。また、官能評価に用いたサンプルを観察すると、コーヒー液の染み出しが確認された。
【0038】
比較例5
平均粒径10μmの鉄粉100kgに対して、20kgの無水塩化カルシウムを添加し、内部を窒素ガスで置換した振動ボールミルを用いてこれらの粉砕と鉄粉表面へのコーティングを行い、脱酸素剤を得た。次に、得られた脱酸素剤を、サイドフィード方式によりベント付き二軸押出機を用いて、鉄粉含有量が55重量%(対低密度ポリエチレン122%)になるように低密度ポリエチレンに混合して脱酸素層樹脂ペレットを得たのち、実施例1におけると同様に酸素吸収性積層フィルム(C)を得た。この積層フィルムの構成は、以下のようになる:PET(12μm)/Al箔(7μm)/PE(15μm)/脱酸素層(30μm)/PEw(7μm)。
【0039】
得られた該積層フィルム(C)を製袋機によりガゼット袋(内面積430cm2)を作成した。以下、実施例1と同様にレギュラーコーヒーを充填・密封後、容器内の酸素濃度の測定と官能評価を行った。結果を第1表に示す。なお、充填・密封直後のヘッドスペースは48mlであり、酸素濃度は20.9%であった。
【0040】
【表1】
【0041】
以上の結果は、本発明の酸素吸収性積層フィルムによるコーヒー類の包装品は製造直後の香りおよび風味を長期間維持できることを示している。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、少なくとも外側から、酸素バリア層/鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層/ヒートシール層よりなる構成であって、該鉄系脱酸素剤が微細な鉄粉とハロゲン化アルカリ土類金属からなる酸素吸収性積層フィルムを袋状容器とし、これにコーヒー類が充填・密封されているコーヒー類の密封包装品、およびこのような包装品の作成時に適量の水分を充填の前および/あるいは充填と同時に添加されたものは、コーヒー類調製直後の豊かな香りおよび風味を長期間維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の必要最少限の酸素吸収性積層フィルムの構成図(概念図)を例示する。
【符号の説明】
1 酸素バリア層
2 鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層
3 ヒートシール層
Claims (3)
- 少なくとも外側から、酸素バリア層/鉄系脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層/ヒートシール層の構成からなる酸素吸収性積層フィルムであって、該脱酸素剤は微細な鉄粉とハロゲン化アルカリ土類金属からなり、その含量が該脱酸素剤含有熱可塑性樹脂層に用いる熱可塑性樹脂に対して2〜100重量%であるコーヒー類密封包装用酸素吸収性積層フィルムを使用して作成された袋状容器に大気雰囲気下でコーヒー類を充填する前および/または充填すると同時に充填コーヒー類にその3〜5重量%の水分が添加されて密封されていることを特徴とする酸素吸収性積層フィルムで包装されたコーヒー類。
- コーヒー類が焙煎直後のコーヒー豆、該コーヒー豆を粉砕したレギュラーコーヒーまたは乾燥直後のインスタントコーヒーであることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収性フィルムで包装されたコーヒー類。
- 該袋状容器の酸素吸収量が、容器内に含まれる酸素量よりも大きく、かつコーヒー類を充填・密封後少なくとも24℃において3日以内で容器内部の酸素濃度を0.1%以下にするようにされていることを特徴とする請求項1または2記載の酸素吸収性積層フィルムで包装されたコーヒー類。
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