JP3630864B2 - 眼科装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼を測定する眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
眼屈折力測定装置や角膜曲率測定装置等の眼科装置は、被検眼に対して装置を所定の位置関係にアライメント調整して測定を行う。この種の装置には、アライメント状態を検出する検出機構を設け、その検出結果に基づいて所定のアライメント状態になったらトリガ信号を発して自動的に測定を開始するようにしたものが提案されている。
【0003】
ところで、通常、測定は同一被検眼で複数回の測定を行い、その平均値や中間値を取るという処理を行うので、自動的に測定を開始するようにした装置の場合には、所定の測定回数まで連続して測定を行うようにしている。
【0004】
また、この種の眼科装置の中には、装置を移動すべき方向等を観察用のTVモニタ上に表示するようにしたものも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、所定の回数の測定を連続して測定を行うようにした装置の場合、連続測定の終了後、再度同一被検眼で測定を行う必要があるときには、別途測定開始のためスイッチを押さなければならないという欠点があった。また、自動的に測定を開始するようにしたにも拘らず、測定開始用のスイッチを用意する必要があった。測定開始用スイッチは、検者の操作により被検眼に対して装置を移動するためのジョイスティックに設けるのが一般的であるが、これに電気配線を行うことは断線等のトラブルになりやすい。
【0006】
また、アライメント調整において、ジョイスティックの操作により装置を移動すべき方向の指示は、アライメント調整中に見易く、装置に慣れていない検者でも移動すべき方向が分かり易いものが望ましい。
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑み、予め設定された測定回数が終了した後にも、スイッチ操作をすることなく自動的に測定を開始することが可能な眼科装置を提供することを技術課題とする。
【0008】
また、装置を移動する方向の表示が分かり易く、表示のための製造上のコストを抑えることができる眼科装置を提供することを技術課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有することを特徴としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1) 被検眼に向けて投影されたアライメント指標の像を検出する検出手段と、その検出結果に基づいてアライメント状態の適否を判定するアライメント判定手段と、該アライメント判定手段の判定結果に基づいて測定開始のトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段とを備え、被検眼に対して測定手段をアライメントする眼科装置において、前記トリガ信号の発生により測定を開始し、所定の複数回の測定結果を得る測定の実行を制御する測定制御手段と、該所定の複数回の測定結果が得られると前記トリガ信号の発生を禁止する禁止手段と、該禁止手段によりトリガ信号の発生が禁止されているときに、前記検出手段によりアライメント指標像の検出の有無を監視する監視手段と、該監視手段によりアライメント指標像が所定の時間内に検出されないときは前記禁止手段により禁止されたトリガ信号の発生の禁止を解除する解除手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は実施例の装置の外観概略図を示す図である。1は基台であり、基台1には被検者の顔を固定するための顔固定ユニット2が固設されている。顔固定ユニット2には顎台2aが上下動可能に支持されており、顎台ノブ2bを回すことにより顎台2aを上下させ被検眼の高さ位置を調節することができる。
【0018】
3は本体部、4は後述する光学系を収納した測定部である。5は本体部3と測定部4を移動するためのジョイスティックであり、ジョイスティック5の操作により本体部3は基台1の水平面上を前後(Z方向)及び左右方向(X方向)に摺動し、ジョイスティック5に設けられた回転ノブ5aの操作により、測定部4は本体部3に対して上下方向(Y方向)に移動する。
【0019】
基台1に対する本体部3の移動は、ジョイスティック5の軸の下方に形成された球面部および下端部と、下端部が揺動する摺動板と、摺動板と接し基台1に貼り付けされた摩擦板と、本体部3と一体のハウジング3a内部の球軸受けの構成により水平方向の微動が実現される(図2参照)。また、本体部3に対する測定部4の上下動は、ジョイスティック5の外周上部の回転ノブ5aと、回転ノブ5aと共に回転するスリット板と、スリット板を挟み軸に設けられた光源および受光素子とにより、受光素子の信号から回転ノブ5aの回転方向および回転量を検出し、その検出結果に基づいて測定部4を上下動させるY方向移動機構のモータを駆動制御することによって行われる。このジョイスティック機構の詳細については、本出願人による特開平6−7292号に記載されているので、これを参照されたい。
【0020】
また、測定部4は自動アライメントのために本体部3に対して左右方向と上下方向に移動するようになっている。左右方向の移動はスライド機構とモ−タ等から構成されるX方向移動機構によりなされる(後述する)。
【0021】
6は被検眼像や検者に報知する情報を表示するTVモニタである。7はジョイスティック5の頂部に設けられた測定開始スイッチである。
【0022】
図3は実施例の装置の光学系を上から見たときの概略配置図である。装置の光学系を測定光学系、固視標光学系、アライメント指標投影光学系および観察光学系に分けて説明する。
【0023】
(測定光学系) 11は赤外領域に波長を持つ2個の測定用光源であり、光軸を中心に回動可能に配置されている。12は集光レンズであり、その前側焦点位置に光源11が位置する。13は測定用指標(スポット開口)を有し、被検眼Eの眼底と共役な位置に配置されるべく移動可能な測定用タ−ゲット板である。14は後述する第1指標投影光学系の光軸と同軸にするビ−ムスプリッタである。15は投影レンズであり、投影レンズ15は被検眼眼底に測定用指標を投影する。16、17はビ−ムスプリッタである。18、19はリレ−レンズ、20は被検眼Eの角膜と共役な位置に配置されている帯状の角膜反射除去マスク、21はタ−ゲット板13とともに移動する移動レンズ、22は結像レンズである。23は測定用受光素子であり、受光素子23は測定用光源11及び角膜反射除去マスク20と同期して光軸を中心に回動する。
【0024】
(固視標光学系) 30はミラ−、31は光軸上を移動可能な第1リレ−レンズで、第1リレ−レンズ31は光軸上を移動することによって被検眼の雲霧を行う。32は第2リレ−レンズ、33は第2リレ−レンズ32の焦点位置に配置されている固視標、34は集光レンズ、35は照明ランプである。
【0025】
(アライメント指標投影光学系) アライメント指標投影光学系は、視軸方向から指標を投影する第1指標投影光学系と第1指標投影光学系に対してある角度の光軸をもつ第2指標投影光学系とから構成される。
【0026】
第1指標投影光学系は次の構成を持つ。36は赤外光の光を出射する点光源であり、点光源36はビ−ムスプリッタ14を介して投影レンズ15の前側焦点位置に配置されている。点光源36を出射した光束は投影レンズ15により平行光束となり、被検眼Eの角膜反射により点光源像を作る。
【0027】
40は第2指標投影光学系であり、測定光軸を中心として4組(40a〜40d)の投影光学系が測定光軸に対し所定の角度で配置されている。図4は第2指標投影光学系40を被検者側から見た図である。投影光学系40a,40bは、赤外光の光を出射する点光源41a,41bとコリメ−ティングレンズ42a,42bをそれぞれ持ち、被検眼Eに対して斜め上方向から無限遠の指標を投影する。投影光学系40c,40dは赤外光の光を出射する点光源41c,41dを持ち、被検眼Eに対して斜め下方向から有限遠の指標を投影する。これら投影光学系40a〜40dによる角膜反射像は被検眼の角膜周辺に形成される。このため、その反射光が測定光学系の検出領域に回り込むことがなく、角膜反射光除去の対策(受光系の共役な位置に絞りを設ける等)を施さなくても測定系への影響が避けられる。
【0028】
(観察光学系およびアライメント指標検出光学系) 被検眼前眼部からの光束は、ビ−ムスプリッタ16で反射された後、対物レンズ45、ミラ−46、テレセントリック絞り47を介してCCDカメラ48に撮像される。CCDカメラ48に撮像された被検眼Eの前眼部像、及び4つの光源41と光源36の角膜反射像は、TVモニタ6に映し出される。また、CCDカメラ48に撮像された角膜反射像の位置により、アライメント状態が検出される。
【0029】
図5は装置の制御系の要部構成を示す図である。CCDカメラ48からのビデオ信号は、A/D変換器61によりデジタル化され、タイミングジェネレ−タ62の信号に同期してフレ−ムメモリ63に取り込まれる。フレ−ムメモリ63に取り込まれた画像は、D/A変換回路64、画像合成回路65を介してTVモニタ6にリアルタイムに映出される。
【0030】
66はフレ−ムメモリ63に取り込まれた画像に所定の処理を施してアライメント指標像を検出する画像処理回路であり、マイクロコンピュ−タ60は画像処理回路66からの信号により指標像の座標位置を得る。
【0031】
67はTVモニタ6上に表示するレチクルマ−クや図形、文字情報等を生成するための表示回路である。表示回路67は所定のキャラクタを記憶するICチップを持つ。表示回路67からの信号は合成回路65によりCCDカメラ48からの映像信号と合成され、TVモニタ6に映出される。68はA/D変換器、受光素子23からの信号はA/D変換器68によりデジタル化された後、検出処理回路69により所定の処理が施されてマイクロコンピュ−タ60に入力される。
【0032】
70は測定用光源11を駆動するドライバ、71は固視標照明ランプ35を駆動するドライバ、72は光源36を駆動するドライバ、73は光源41a〜41dを駆動するドライバである。74は測定用光源11、角膜反射除去マスク20及び受光素子23を回転するパルスモ−タであり、75はそのドライバである。76は測定用タ−ゲット板13及び移動レンズ21を移動するDCモ−タであり、77はそのドライバである。78は測定用タ−ゲット板13の移動位置を検出するポテンショメ−タであり、79はポテンショメ−タ78からの信号に所定の処理を施す検出処理回路である。
【0033】
100は測定部4を本体部3に対して左右方向に移動させるX駆動系であり、スライド機構やモ−タ、モ−タの駆動回路等から構成される。101は測定部4を本体部3に対して上下方向に移動させるY駆動系であり、スライド機構やモ−タ、モ−タの駆動回路等から構成される。102、103は本体部3に対する右方向及び左方向の移動限界をそれぞれ検出するリミットスイッチであり、104、105は本体部3に対する上方向及び下方向の移動限界をそれぞれ検出するリミットスイッチである。
【0034】
106は手動アライメントと自動アライメントのモ−ドを選択アライメントモ−ド切換スイッチ、107は自動測定スタ−トにより測定結果が所定の数になるまで連続して測定を可能にする連続測定モ−ドスイッチである。
【0035】
以上のような装置における動作を説明する。ここでは自動アライメントのモ−ドを選択した場合について説明する。
【0036】
検者は顔固定ユニット2に被検者の顔を位置させて被検眼を固定する。その後、TVモニタ6に映出される角膜反射の視標像やレチクルマ−クを観察しながら、ジョイスティック5等の操作により粗いアライメントを行う。図6はアライメント時の画面例であり、80は前眼部像、81は表示回路67により電気的に形成されたレチクルマ−クである(レチクルマ−クは光学的に形成するようにしても良い)。82は角膜中心の反射により形成された第1指標投影光学系の光源36の指標像であり、83a〜83dは第2指標投影光学系40の点光源41a〜41dの角膜反射による指標像である。検者はジョイスティック5の操作により本体部3を前後左右に移動し、また回転ノブ5aの操作により測定部4を本体部3に対して上下に移動して、前眼部像80の中央付近に位置する視標像82が照準マ−ク81に向かうようにアライメント調整を行う(必要により、顎台2aの高さ位置も調節する)。
【0037】
CCDカメラ48に5つの視標像が捉られるようになると、XY方向の自動アライメントが可能な状態になる。マイクロコンピュ−タ60は画像処理回路66からの信号により検出される5つの指標像の内、中央に位置する指標像82を抽出処理し、被検眼に対する測定部4(測定光学系)のXY方向のアライメント状態を検知して、光軸からの指標像82のX方向及びY方向のそれぞれの偏位量を得る。この偏位情報に基づき、マイクロコンピュ−タ60はX駆動系100及びY駆動系101を作動させる。X駆動系100、Y駆動系101の作動により測定部4が移動されると、角膜中心からの指標像82がCCDカメラ48の撮像素子上を移動するので、マイクロコンピュ−タ60は逐次その偏位量を得る。マイクロコンピュ−タ60は得られた偏位が所定の許容範囲に入ったか否かを判定し、所定の許容範囲に入ったと判定すると、X駆動系100、Y駆動系101の作動を停止してXY方向のアライメントを完了する。
【0038】
視標像82がアライメント完了の所定の許容範囲に入らないまま、XY方向の各リミットスイッチ102〜105のいずれかにより測定部4が移動限界に達したことが検出されると、マイクロコンピュ−タ60は検出信号の入力に基づき表示回路67に指令を行い、本体部3又は顎台2aの移動すべき方向を検者に報知するためのインジケ−タをTVモニタ6上に表示する。図7の(a)は検者から向かって右リミットになったときの表示例、(b)は左リミットになったときの表示例、(c)は下リミットになったときの表示例、(d)は上リミットになったときの表示例をそれぞれ示す。レチクルマ−ク81のすぐ横の両側には、それぞれ移動すべき方向を示す右矢印のインジケ−タ90a、左矢印のインジケ−タ90b、上矢印のインジケ−タ90c、下矢印のインジケ−タ90dが表示される。右矢印又は左矢印のインジケ−タが表示されたときは、検者はジョイスティック5の操作により本体部3を固定台1に対して表示された矢印の方向へ移動して測定部4の移動限界を解除する。上矢印又は下矢印のインジケ−タが表示されたときは、顎台ノブ2bを回すことにより顎台2aを表示された矢印の方向へ移動して測定部4の移動限界を解除する。このように、移動指示のインジケ−タはレチクルマ−ク81の近傍に表示されるので、検者は視線をずらすことなくアライメントに集中しやすい。移動指示の表示に気付きやすく、必要な処置を即座に取ることができる。また、インジケ−タ90a〜90dの表示はICチップに記憶さている所定のキャラクタを使用しているので、装置のハ−ド設計やソフト設計を簡略化でき、さらに表示スピ−ドも向上させることができる。
【0039】
自動アライメントによるXY方向のアライメントが完了したら、検者はジョイスティック5を操作して被検眼に対して測定部4を前後させ、作動距離のアライメント調整を行う。装置は第2指標投影光学系による指標像を検出することにより、作動距離のアライメント状態を判定する。
【0040】
作動距離のアライメント状態の判定につい説明する。マイクロコンピュ−タ60は、画像処理回路66により処理されて得られる指標像83aと83bとの距離、指標像83cと83dとの距離をそれぞれ求める。指標像83a、83bは光学的に無限遠距離にある光源の像であるので、装置が作動距離方向にずれていても指標像83aと83bとの距離は、ほとんど変化しない。これに対して、指標像83c、83dは光学的に有限距離にある光源の像であるので、装置の作動距離方向のずれによりその距離は変化する(この関係の詳細は本出願人による特開平6−46999号に記載されているので、参照されたい)。
【0041】
これらの関係の特性を利用して、指標像83aと83bとの距離をa、指標像83cと83dとの距離をbとし、被検眼と装置との作動距離を、b/a=Sとなるよう設定すると(Sはアライメント精度との関係により設定される幅を持った値である)、次のようにして作動距離のアライメント状態を検出できる。
(イ)b/a>Sの場合は、被検眼が手前にずれている。
(ロ)b/a=Sの場合は、作動距離の位置合わせが完了。
(ハ)b/a<Sの場合は、被検眼が後方にずれている。
【0042】
また、作動距離のずれ量も、図8に示すようなb/aの値との関係の情報を予め求めておくことにより、知ることができる。
【0043】
マイクロコンピュ−タ60は、この作動距離のアライメント状態の情報に基づき表示回路67に指令を行い、測定部4を移動すべき方向を検者に報知するインジケ−タをTVモニタ6上に表示する。図9はその表示例である。(a)は被検眼が手前にずれているときであり、斜め下矢印のインジケ−タ91がレチクルマ−ク81のすぐ横の両側に表示され、これは被検眼に対して本体部3とともに測定部4を後ろ側(遠ざける方向)に移動する旨を意味している。(b)は被検眼が後方にずれているときであり、斜め上矢印のインジケ−タ92がレチクルマ−ク81のすぐ横の両側に表示される。これは被検眼に対して測定部4を前側(近付ける方向)に移動する旨を意味している。(c)は作動距離の位置合わせが完了しているときであり、横バ−のインジケ−タ93がレチクルマ−ク81のすぐ横の両側に表示される。これらのインジケ−タ91〜93の表示もICチップに記憶さている所定のキャラクタを使用している。なお、作動距離のアライメント調整の被検者への報知は、音声又は予め約束された音の変調等により行うようにしても良い。
【0044】
検者はこのような作動距離のアライメントの指示に従い、ジョイスティック5を操作して本体部3を前後に移動することにより、作動距離方向のアライメント調整を完了させる。マイクロコンピュ−タ60は、作動距離及び左右方向のアライメント状態の判定に基づき所定のアライメント状態になると自動的にトリガ信号を発して測定を開始する(以下、これをAUTO測定という)。測定用光源11を出射した測定光束は、集光レンズ12、タ−ゲット板13、ビ−ムスプリッタ14、投影レンズ15、ビ−ムスプリッタ16を経て、被検眼Eの角膜近傍に集光した後、眼底に到達する。正常眼の場合、眼底で反射したタ−ゲット像は、ビ−ムスプリッタ17で反射し、リレ−レンズ18、19を通過後、結像レンズ22によって受光素子23上で結像する。被検眼に屈折異常がある場合は、受光素子23で受光した眼底反射光の受光信号に基づき、マイクロコンピュ−タ60はDCモ−タ76を駆動して移動レンズ21とともにタ−ゲット板13を被検眼Eの眼底と共役な位置にくるように移動する。
【0045】
次に、第1リレ−レンズ31を移動して固視標33と被検眼Eの眼底とを共役な位置においた後、さらにこれを適当なディオプタ分だけ雲霧がかかるようにこれを移動させる。被検眼Eに雲霧がかかった状態で、測定用光源11、角膜反射除去マスク20及び受光素子23を光軸回りに180度回転させる。回転中、受光素子23からの信号によりタゲット板13及び移動レンズ21が移動し、その移動量をポテンショメ−タ78が検出して各径線方向の屈折力値を求める。マイクロコンピュ−タ60は、この屈折力値に所定の処理を施すことによって被検眼の屈折力を得る。
【0046】
測定が終了すると、マイクロコンピュ−タ60は、第1及び第2指標投影光学系による指標像の検出に基づいて、再度所定のアライメント状態にあるか否かを確認する(この確認は測定中に被検眼の移動に追従するオ−トトラッキングを行なわない時にとくに効果がある。)。上下左右方向又は作動距離方向のアライメント状態のいずれかが、所定の許容範囲から外れているときは、測定中に被検眼のアライメントずれが生じているものと判断されるので、得られた測定結果を不採用にしてTVモニタ6にはエラ−表示をする。エラ−表示のときは測定をやり直す。これにより、測定開始後のアライメントずれによる不正確な測定結果の採用を防止できる。とくに自動的にトリガ信号を発して測定を開始する機構の場合には、意図せずに一瞬だけアライメント状態が完了して測定が実行されやすいが、本装置ではこのような信頼性の低い測定結果を誤って採用することをなくすことができる。なお、アライメントずれのチェックは測定中(とくに本測定開始時)も行うようにすると、より確実にするこができる。測定終了後のアライメント状態の確認により適正であったならば、測定結果がTVモニタ6に表示される。
【0047】
なお、測定終了後(本測定開始時)のアライメント状態の確認において、作動距離方向のアライメントずれについては図8で示したようにそのずれ量が分かるので、このずれ量に基づいて測定結果を補正するようにしても良い。この場合の補正は次のように行う。測定により得られた屈折力値をDx (ディオプタ)、測定を終了したときの適正位置から作動距離のずれ量をx(mm)、適正作動距離における被検眼の真の屈折力度数の焦点距離をF(mm)とすると、
1000/(F+x)=Dx
と表すことができる。この式から焦点距離をFを求め、これを屈折力に換算することにより補正した屈折力値を得ることができる。
【0048】
同一被検眼で測定を複数回行う連続測定モ−ドであるときは、AUTO測定が連続的に行われる。前測定のアライメントずれの確認結果を利用してアライメントずれがない場合に次の測定を実行するようにしてもよい。連続的なAUTO測定は予め設定された回数(例えば、3回)の測定結果が得られるまで行われる。この場合、複数得られた測定結果の平均値と標準偏差を求め、標準偏差が所定値から外れているものは除外してさらに続けて測定を行う等の処置を施すと、より信頼性の高い測定結果が得られる。所定の数の測定結果が得られると、マイクロコンピュ−タ60はトリガ信号の発生を禁止してアライメントが完了状態になってもAUTO測定が行われないようにする。
【0049】
トリガ信号の発生を禁止した後も、装置はアライメント指標の検出を行い、所定の時間(例えば、1秒)の間、継続して指標像が検出されていないか否かを監視する。一時的な時間ではなく、所定の時間の間継続して視標像が検出されないときは、被検眼が固定位置から取り除かれたか、あるいは測定する被検眼の左右が変わった等で一旦測定が終了したとものとみなすことができるので、装置は再びトリガ信号の発生を可能な状態にする(トリガ信号の発生の禁止を解除する)。これにより、所定数の測定結果が得られた後に同一被検眼で再度測定を繰り返す必要が生じたときでも、一旦被検眼から測定部4を離してから再度アライメントをすることで、測定開始スイッチ7の操作をすることなく連続的なAUTO測定を可能にすることができる。このようにAUTO測定のモ−ドでは、常に測定開始スイッチ7を押さなくてすむので、検者は測定に集中することができる。また、測定開始スイッチ7を使用しなくも測定を再開できるので、測定開始スイッチ7の配線による電気的なトラブル(可動するジョイスティックの内部に配線を施すことによる断線等のトラブル)を避けることができる。さらには、測定開始スイッチ7自体を不要にして、装置の製造コストを低くすることもできる。
【0050】
なお、継続して指標像が検出されていないか否かを監視する所定の時間は、被検眼の瞬きや一時的な視線ずれの時間より長く取るようにしておくと、これらによる意図しない不要なAUTO測定の再開を避けることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、予め設定された測定回数が終了した後にも、スイッチ操作をすることなく自動的に測定を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の装置の外観概略図を示す図である。
【図2】ジョイスティック機構を示す図である。
【図3】実施例の装置の光学系を上から見たときの概略配置図である。
【図4】第2指標投影光学系40を被検者側から見た図である。
【図5】装置の制御系の要部構成を示す図である。
【図6】アライメント時の画面例を示す図である。
【図7】本体部3又は顎台2aの移動すべき方向のインジケ−タがTVモニタ上に表示された表示例を示す図である。
【図8】作動距離のずれ量の検出を説明する図である。
【図9】作動距離方向における測定部4を移動すべき方向のインジケ−タがTVモニタ上に表示された表示例を示す図である。
【符号の説明】
4 測定部
11 測定用光源
23 受光素子
36 第1アライメント光源
40 第2指標投影光学系
48 TVカメラ
60 マイクロコンピュ−タ
66 画像処理回路
107 連続測定モ−ド切換スイッチ
Claims (1)
- 被検眼に向けて投影されたアライメント指標の像を検出する検出手段と、その検出結果に基づいてアライメント状態の適否を判定するアライメント判定手段と、該アライメント判定手段の判定結果に基づいて測定開始のトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段とを備え、被検眼に対して測定手段をアライメントする眼科装置において、前記トリガ信号の発生により測定を開始し、所定の複数回の測定結果を得る測定の実行を制御する測定制御手段と、該所定の複数回の測定結果が得られると前記トリガ信号の発生を禁止する禁止手段と、該禁止手段によりトリガ信号の発生が禁止されているときに、前記検出手段によりアライメント指標像の検出の有無を監視する監視手段と、該監視手段によりアライメント指標像が所定の時間内に検出されないときは前記禁止手段により禁止されたトリガ信号の発生の禁止を解除する解除手段と、を有することを特徴とする眼科装置。
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