JP3630386B2 - ゴルフボールのカバー剥離方法及び装置並びにゴルフボールの再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフボールのカバーの剥離方法及び剥離装置に関する。また、本発明は、上記方法又は装置により分離したコア又はカバーを用いたゴルフボールの再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ツーピースゴルフボール等のソリッドゴルフボールにおいて、コアからのカバーの剥離は、ゴルフボールを加熱してカバーをある程度軟化させた後、ペンチ、ニッパー等を用いて人手によって行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
人手によるゴルフボールのカバーの剥離は、剥離に時間がかかるため処理能力が低く、しかもかなりの重労働である。また、近年では、ゴルフボールの生産量の増加に伴い、ゴルフボールの産業廃棄物の量が増大しているが、ゴルフボールを効率良く再生することができれば、ゴルフボールの産業廃棄物はかなり減少すると考えられる。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、処理能力が低く重労働である人手によるカバー剥離作業を排除して、ゴルフボールのカバーの剥離を機械的に効率良く行うことができ、ひいてはゴルフボールの再生作業の効率化、ゴルフボールの産業廃棄物の減少に寄与し得るゴルフボールのカバー剥離方法及び装置を提供することにある。
【0005】
また、本発明の第2の目的は、上記カバー剥離方法又は装置を用いて分離したコアやカバーを利用することにより、ゴルフボールの再生作業を効率良く行うことができ、ひいてはゴルフボールの産業廃棄物の減少に寄与し得るゴルフボールの再生方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、下記に示すゴルフボールのカバー剥離方法(第1発明)、カバー剥離装置(第2発明)、再生方法(第3,4発明)を提供する。
【0007】
カバー剥離方法
第1発明:円柱状シャフトの周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯が形成された一対の歯車ロールを互いに噛合させて回転させるとともに、これら歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してそのカバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませ、さらに歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ歯車ロールの回転方向下流側に引き出すことにより、ゴルフボールのコアとカバーとを分離することを特徴とするゴルフボールのカバー剥離方法。
【0008】
カバー剥離装置
第2発明:円柱状シャフトの周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯が形成され、互いに噛合した状態で回転する一対の歯車ロールを具備し、前記一対の歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してそのカバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませ、さらに歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ歯車ロールの回転方向下流側に引き出すことにより、ゴルフボールのコアとカバーとを分離するカバー分離手段を備えたことを特徴とするゴルフボールのカバー剥離装置。
【0009】
再生方法
第3発明:本発明のカバー剥離方法又はカバー剥離装置によりゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたコアにカバーを被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
第4発明:本発明のカバー剥離方法又はカバー剥離装置によりゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたカバーを原料とするカバー材をコアに被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
【0010】
本発明では、まず、前述した一対の歯車ロールを噛合させて回転させ、これら歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してそのカバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませる。これにより、カバーの一部が引っ張られ、その部分がコアから離れて剥離する。本発明では、さらに、歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ、カバーを歯車ロールの回転方向下流側に引き出す。これにより、カバーの全部がコアから剥離され、剥離されたカバーのみが歯車ロールの回転方向下流側に取り出される。一方、コアは両歯車ロールの間を通らないので、歯車ロールの回転方向上流側に残っている。したがって、本発明によれば、ゴルフボールのコアとカバーとを容易に分離することができる。
【0011】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明においてカバーを剥離するゴルフボールは、ツーピースボール、スリーピースボール等のマルチピースソリッドゴルフボールといったコア上にカバーが被覆されたゴルフボールである。また、本発明において剥離するカバーの材質としては、熱可塑性樹脂、特にアイオノマー樹脂が好適に挙げられる。
【0012】
本発明では、カバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませるに当たり、歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールをそのまま配してもよいが、より好ましいのは、カバーの剥離に先立ち、ゴルフボールを加熱するとともに、図1に示すように、加熱したゴルフボール2のカバー4を変形させてカバー4の一部に凸部8を形成した後、この凸部8を両歯車ロール間に噛み込ませることである。これにより、カバーの剥離をより良好に行うことが可能となる。なお、図中6はコアを示す。
【0013】
凸部8を形成する際のカバーの加熱温度は、カバー材の軟化点(ビカット軟化点)よりも30〜60℃高い温度、特に40〜50℃高い温度とすることが、凸部の形成し易さの点で適当である。例えば、カバーがアイオノマー樹脂である場合は、カバーを90〜140℃程度に加熱することが適当である。
【0014】
凸部8の寸法、形状に限定はなく、一対の歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配したときに、両歯車ロール間に噛み込ませることができる寸法、形状であればよいが、通常、凸部のゴルフボール表面からの突出長さaは10〜20mm程度、厚みは0.3〜3mm程度とすることが適当である。
【0015】
上述したゴルフボールの加熱及び凸部の形成は同時に行うこともできる。ゴルフボールの加熱及び凸部の形成を同時に行う方法としては、例えば、後述する実施形態例に示したような凸部形成用の熱プレス用金型を用いてゴルフボールの熱プレスを行うことにより、ゴルフボールの加熱及び凸部の形成を同時に行う方法が挙げられる。
【0016】
また、本発明では、カバーの剥離に先立ち、カバー表面の塗料層を予め除去しておくことができる。このようにしておけば、剥離後に得られるカバーはカバー用樹脂のみからなるものとなり、再利用することが容易になる。この場合、塗料層の除去手段に限定はないが、例えば、ドラム内にゴルフボールと砂等の研磨材とを入れてドラムを回転させ、研磨材によってゴルフボール表面を研磨する手段等が挙げられる。
【0017】
本発明では、必要に応じゴルフボールに前述した凸部の形成、塗料層の除去といった前処理を施した後、図2に示すように、円柱状シャフト10の周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯12が形成された一対の歯車ロール14を互いに噛合させて回転させるとともに、これら歯車ロール14の回転方向上流側にゴルフボール2を配してカバー4の一部を両歯車ロール14間に噛み込ませる。図2では、前述した凸部8を両歯車ロール14間に噛み込ませる状態を示してある。そして、さらに歯車ロール14の回転力でカバー4を両歯車ロール14間に噛み込ませつつ歯車ロール14の回転方向下流側に引き出すことにより、図3に示すようにコア6とカバー4とを分離する。なお、図2、3では歯12の図示を一部省略してある。
【0018】
上述した歯車ロールによるカバーの剥離は、カバーを加熱した状態で行うこと、特にカバーをその軟化点(ビカット軟化点)より5〜60℃高い温度、特に20〜40℃高い温度に加熱した状態で行うことが好ましい。例えば、カバーがアイオノマー樹脂である場合は、カバーを90〜100℃に加熱した状態で行うことが好ましい。カバーを加熱してある程度軟化させた状態で歯車ロールによるカバーの剥離を行うことにより、カバーの剥離速度を向上させることができる。
【0019】
なお、カバーの剥離に先だってカバーに前述した凸部を形成する場合、凸部の形成工程と歯車ロールによるカバー剥離工程との間の時間間隔が短く、カバー剥離工程に入るときにカバーの温度がまだ十分に高いときには、カバー剥離工程の前に改めてカバーを加熱する必要はない。ただし、凸部の形成工程と歯車ロールによるカバー剥離工程との間の時間間隔が長く、カバー剥離工程の前にカバーの温度が低くなっているときには、カバー剥離工程の前にカバーを加熱することが好ましい。
【0020】
本発明に用いる一対の歯車ロールは、同一の径に形成してもよく、異なる径に形成してもよいが、同一径に形成した一対の歯車ロールを横並びに配設するとともに、これら歯車ロールを中寄せ方向、すなわち歯車ロールの上方から見て歯車ロールが内側に回転する方向に回転させることが適当である。このようにすれば、ゴルフボールを両歯車ロールの上に載せ、カバーのみを両歯車ロールの下方に引き出すことができ、装置構造、カバー剥離操作の簡単化を図ることができる。
【0021】
このように同一径に形成した一対の歯車ロールを横並びに配設する場合、両歯車ロールとしては、歯元円(歯底を連ねた円)の直径が30〜50mm、特に35〜45mm、歯先円(歯先を連ねた円)の直径が40〜60mm、特に45〜55mm、円周ピッチ(ピッチ円の長さ/歯数)が5〜7mmであるものを用いることがカバーの剥離性能の点で適当である。さらに、両歯車ロールの軸長は50〜200mm程度、回転速度は20〜60rpm程度とすることが適当である。
【0022】
また、同一径の一対の歯車ロールを横並びに配設した場合、両歯車ロールをそれぞれその中心軸を傾斜させて配設することが好ましい。このようにした場合、カバーが剥離された後にコアが歯車ロール上を転がって歯車ロール上から放出されるため、コアの回収が容易になる。
【0023】
本発明に用いる歯車ロールの歯の先端形状に限定はなく、歯車ロールの径方向に沿って切った歯先端の断面形状は、平坦形状、尖った形状、丸みを帯びた形状等の任意の形状とすることができる。また、歯車ロールの歯先は、歯車ロールの軸方向に沿って直線状としてもよいが、歯車ロールの歯先には歯車ロールの軸方向に沿って凹凸を連続的に設けることができ、このようにした場合には、両歯車ロール間にカバーをより良好に噛み込むことができるという利点が得られる。
【0024】
本発明に用いる一対の歯車ロールは、図4に示すように、互いに対向する一方の歯車ロール14の歯先面16と他方の歯車ロール14の歯底面18との間に間隙20が形成されるものであることが好ましい。このような歯車ロールを用いることにより、カバーの一部、特に前述したある程度の厚みのあるカバーの凸部を両歯車ロール間に容易に噛み込ませることが可能となる。この場合、間隙20の長さは、1〜3mm程度とすることが適当である。
【0025】
本発明のカバー剥離装置において、同一径の一対の歯車ロールを横並びに配設した場合、本発明のカバー剥離装置には、一対の歯車ロールを用いたカバー分離手段に加え、両歯車ロールの上部間に配置したゴルフボールを一方の歯車ロールに押し付ける押圧手段を設けることが好ましい。カバー剥離操作の最初の段階において、ゴルフボールを上記押圧手段によって一方の歯車ロールに押し付けることにより、ゴルフボールが両歯車ロールによって形成される谷間に落ち込んで両歯車ロール間にカバーが噛み込まれなくなることを効果的に防止することができる。
【0026】
また、本発明のカバー剥離装置には、一対の歯車ロールを用いたカバー分離手段に加え、ゴルフボールを加熱するカバー加熱手段と、加熱したゴルフボールのカバーを変形させてカバーの一部に凸部を形成する凸部形成手段とを設けることが好ましい。これにより、カバーの剥離に先立ち、ゴルフボールを加熱するとともに、加熱したゴルフボールのカバーを変形させてカバーの一部に凸部を形成した後、該凸部を両歯車ロール間に噛み込ませる操作を容易に行うことが可能となる。
【0027】
この場合、上記カバー加熱手段を構成する装置としては、例えば、加熱用金型(後述)、加熱炉等を挙げることができる。また、上記凸部形成手段を構成する装置としては、例えば、後述する実施形態例に示したような熱プレス用金型、すなわちゴルフボールの外径よりやや小さい内径の半球状キャビティーをそれぞれ有する上下金型を備え、これら金型でゴルフボールを熱プレスすることによりゴルフボールの赤道位置に沿ってリング状の凸部をカバーに形成する熱プレス用金型や、カバーの一部を摘んで凸部を形成する装置等を挙げることができる。また、ペンチ等を用いてカバーを摘むようにしてもよい。
【0028】
なお、加熱手段及び凸部形成手段は、それぞれ別の装置によって構成してもよく、1つの装置で構成してもよい。後者の例としては、例えば、後述する実施形態例に示したような凸部形成用の熱プレス用金型を用いてゴルフボールの熱プレスを行うことにより、ゴルフボールの加熱及び凸部の形成を同時に行う例が挙げられる。
【0029】
また、本発明のカバー剥離装置には、一対の歯車ロールを用いたカバー分離手段に加え、歯車ロールに付着したカバーを除去するカバー除去手段を設けることが好ましい。すなわち、カバーを加熱した状態でカバー分離手段によってカバーの剥離を行う場合、剥離後の軟化したカバーの一部が歯車ロールの表面に付着し、歯車ロール表面の歯間の谷部に詰まってしまうことがある。このカバーが歯車ロールの表面に付着したまま低温になって硬くなると、歯車ロールに付着した状態で両歯車ロール間に噛み込まれ、両歯車ロールの軸間距離を広げるように作用し、機械的な故障(歯車ロールの軸のベアリング部の破損等)を引き起こす原因となる。これに対し、前述したカバー除去手段を設けた場合には、上記のような不都合が生じることを防止することができる。
【0030】
カバー除去手段の構成に限定はないが、例えば次の2つのカバー除去手段を好適に使用することができる。第1は、回転体の周囲に線状体が植設されてなる回転ブラシを備え、前記線状体が歯車ロールと接触した状態で回転ブラシが歯車ロールと同方向に回転することにより、線状体で歯車ロールに付着したカバーを除去するカバー除去手段である。この場合、回転ブラシの回転速度は、通常、歯車ロールの回転速度より速くする。
【0031】
上記回転ブラシの線状体としては、ナイロン等のプラスチックや、金属等の任意の材質からなるものを用いることができる。線状体の硬さは、線状体を歯車ロールに接触させた状態で回転ブラシが回転できる硬さであればよい。線状体の硬さは主として線状体の材質と線径とによって決定されるものであり、例えば線状体の材質がナイロンの場合、線状体の線径は0.2mm以下であることが好ましい。線状体があまり硬いと、回転ブラシを回転させるために大きな力が必要になる。さらに、線状体の長さは、線状体の先端が歯車ロールの歯先にちょうど当たる長さより2〜5mm程度長くすることがカバーの除去の点で適当である。また、回転ブラシの線状体にはカバーが付着したままになることがあるため、必要に応じ、線状体に付着したカバーをかき落とすスクレーパを設けることができる。
【0032】
第2は、先端が歯車ロールと接触する弾性板を備え、歯車ロールが回転することにより、前記弾性板で歯車ロールに付着したカバーを除去するカバー除去手段である。この場合、弾性板としては、例えば、金属製の板バネを用いることができる。
【0033】
本発明に係るゴルフボールの再生方法は、前述したようにして分離したコア又はカバーを用いてゴルフボールを再生するもので、第3発明では得られたコアにカバーを被覆し、第4発明では得られたカバーを原料とするカバー材をコアに被覆する。この場合、第3発明では、本発明によって分離したカバーを原料としたカバー材をコアに被覆してもよく、新たに調製したカバー材をコアに被覆してもよい。また、第4発明では、本発明によって分離したコアにカバー材を被覆してもよく、新たに調製したコアにカバー材を被覆してもよい。
【0034】
第4発明において、コアから分離して得られたカバーを原料とするカバー材をコアに被覆する場合、前述したようにカバーの剥離に先だってカバー表面の塗料層を予め除去したときには、剥離後に得られるカバーはカバー用樹脂のみからなるため、それをそのまま溶融してコアの周囲に射出成形したり、射出成形によって圧縮成形用カバー材(ハーフカップ等)を作製したりすることができる。また、カバー表面の塗料層を予め除去することなくカバーを剥離したときには、剥離後に得られるカバーはカバー用樹脂と塗料成分とを含んでいるが、これを溶融してフィルタに通すことにより、カバー用樹脂のみを採取することができる。したがって、採取したカバー用樹脂を用いて前記と同様にコアの周囲に射出成形を行ったり、射出成形によって圧縮成形用カバー材を作製したりすればよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
第1実施形態例
次に、実施形態例により本発明を具体的に示す。図5〜図8は本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の第1実施形態例を示すもので、図5は概略平面図、図6は概略正面図、図7及び図8は概略側面図である。
【0036】
図中、21はカバー分離手段を示す。このカバー分離手段21において、22は支持枠、14は支持枠22に横並び状態で回動可能に取り付けられた同一径の一対の歯車ロールを示す。これら歯車ロール14は、円柱状シャフト10の周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯12が形成されたもので、互いに噛合した状態でモータ24の駆動力により中寄せ方向(図中矢印方向)に回転するようになっている。また、両歯車ロール14は、それぞれその中心軸を傾斜させた状態で配設されている(図6参照)。歯車ロール14の各歯12の歯先は、図9に示すように、やや丸みを帯びた形状となっている。さらに、歯車ロール14の各歯12の歯先には、図10に示すように、凹凸26が歯車ロール14の軸方向に沿って連続的に形成されている。
【0037】
図中28は、歯車ロール14の上方に進退可能に設置され、歯車ロール14の上部間に配置したゴルフボール2を一方の歯車ロール14に押し付ける押圧手段を示す。この押圧手段28の押圧体30は、下面が先方から後方に向けて下降傾斜しており、該下面には多数の突起32が突設されている。そして、図7に示すように押圧手段28を前進させたときには、ゴルフボール2を押圧体30の下面が押圧してゴルフボール2を一方の歯車ロール14に押し付け、一方図8に示すように押圧手段28を後退させたときには、押圧体30がゴルフボール2から離れてゴルフボール2に対する押圧力が解除されるようになっている。
【0038】
本例のカバー剥離装置を用いたゴルフボールのカバーの剥離操作は以下の通りである。
▲1▼カバー分離手段21の両歯車ロール14を中寄せ方向に回転させ、両歯車ロール14上にゴルフボール2を載せる(図7参照)。
▲2▼押圧手段28を前進させてゴルフボール2を押圧体30の下面で押圧し、ゴルフボール2を一方の歯車ロール14に押し付ける。これにより、ゴルフボール2が両歯車ロール14によって形成される谷間に落ち込み、両歯車ロール14間にカバー4が噛み込まれなくなることが防止される(図7参照)。
▲3▼ゴルフボール2のカバー4の一部が両歯車ロール14間に噛み込まれ、カバー4の剥離が開始されたことを確認した後、押圧手段28を後退させて押圧体30のゴルフボール2に対する押圧力を解除する。その後は、ゴルフボール2が自転しながら、歯車ロール14の回転力でカバー4が両歯車ロール14間に噛み込まれつつ、カバー4の全部が歯車ロール14の下方に引き出され、これによりコア6とカバー4とが分離される(図8参照)。
▲4▼歯車ロール14上に残ったコア6は、歯車ロール14の傾斜によって歯車ロール14上を転がり、歯車ロール14から放出される(図6参照)。
【0039】
第2実施形態例
本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の第2実施形態例は、図5〜図8に示したのとほぼ同様のカバー分離手段21(図示せず)と、図11に示す加熱手段と、図12に示す凸部形成手段とを備えたものである。図11は加熱手段の概略断面図、図12は凸部形成手段の概略断面図である。なお、本例のカバー剥離装置には、第1実施形態例で示したような押圧手段28は設けられていない。
【0040】
図11の加熱手段は、ゴルフボール2の外径とほぼ内径が等しい半球状キャビティー40を有する加熱金型42からなるもので、ゴルフボール2の下半分をキャビティー40内に入れて金型42で加熱することにより、ゴルフボール2のカバーを加熱して軟化させるものである。
【0041】
図12の凸部形成手段は、ゴルフボール2の外径よりやや小さい内径の半球状キャビティー44を有する加熱下金型46と、同様の大きさの半球状キャビティー48を有する加熱上金型50とからなるもので、加熱手段で加熱したゴルフボール2の下部を下金型46のキャビティー44内に入れ、両金型46,50でゴルフボール2を熱プレスし、軟化したカバーの一部を両金型46,50の平面部52,54間に押し出すことにより、図13に示すように、ゴルフボール2の赤道位置に沿ってリング状のカバーの凸部8を形成するものである。この場合、ゴルフボール2の外径とキャビティー44,48の内径との差は、1.0〜2.5mm程度とすることが適当である。
【0042】
本例の装置で用いた歯車ロール14においては、図4に示したように、互いに対向する歯先面と歯底面との間に1.5mm程度の間隙が形成されている。また、本例においては、歯車ロール14の各歯12の歯先を図4に示したようにほぼ平坦形状としたが、図9に示したようにやや丸みを帯びた形状としてもよい。さらに、本例においては、歯車ロール14の各歯12の歯先には凹凸を設けていないが、図10に示すように、各歯12の歯先に歯車ロールの軸方向に沿って凹凸26を連続的に形成してもよい。
【0043】
本例のカバー剥離装置を用いたゴルフボールのカバーの剥離手順は以下の通りである。
(1)図11に示した加熱手段によってゴルフボールのカバーを加熱して軟化させる。
(2)図12に示した凸部形成手段によってゴルフボールにリング状のカバーの凸部8を形成する。
(3)図5〜図8に示したカバー分離手段の両歯車ロールを中寄せ方向に回転させ、両歯車ロール上にゴルフボールを載せてカバーの凸部8を両歯車ロール間に噛み込ませる(図2参照)。
(4)その後は、歯車ロールの回転力でカバーが両歯車ロール間に噛み込まれつつ、カバーの全部が歯車ロールの下方に引き出され、これによりコアとカバーとが分離される(図3参照)。
(5)歯車ロール上に残ったコアは、歯車ロールの傾斜によって歯車ロール上を転がり、歯車ロールから放出される(図6参照)。カバー及びコアはそれぞれ回収される。
【0044】
本例においては、図12の凸部形成手段によってゴルフボールの加熱及び凸部8の形成を同時に行うことにより、図11の加熱手段を不要とすることもできる。この場合、図12の凸部形成手段によって例えば加熱温度130℃、荷重1.5tの条件で1分間程度の熱プレスを行うことにより、ゴルフボールの加熱及び凸部8の形成を同時に行うことができる。
【0045】
第3実施形態例
図14及び図15は本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の第3実施形態例を示すもので、図14は概略正面図、図15は概略側面図である。本例のカバー剥離装置は、第2実施形態例で用いたのと同様のカバー分離手段21と、カバー分離手段21の各歯車ロール14に付着したカバーを除去する一対のカバー除去手段60とを備えている。なお、図14及び図15において、カバー分離手段21の支持枠22及びモータ24は図示を省略してある。
【0046】
カバー除去手段60は、円筒形の回転体62の外周面全面に線状体64が密に植設されてなる回転ブラシ66を備えている。この回転ブラシ66は、線状体64を歯車ロール14に接触させた状態で、かつその回転軸を歯車ロール14の回転軸と平行にした状態で、歯車ロール14の下方に配設されている。また、回転ブラシ66の下方には、線状体64に付着したカバーをかき落とす板状のスクレーパ68が設置されている。なお、図14においては線状体64の一部の図示を省略してある。
【0047】
本例のカバー除去手段60は、線状体64を歯車ロール14に接触させた状態で回転ブラシ66が歯車ロール14と同方向に回転することにより、剥離後の軟化したカバーの一部が歯車ロール14の表面に付着した場合に、この歯車ロール14に付着したカバーを線状体64で除去するものである。この場合、回転ブラシ66の回転速度は、通常、歯車ロール14の回転速度より速くする。
【0048】
第4実施形態例
図16及び図17は本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の第4実施形態例を示すもので、図16は概略平面図、図17は概略側面図である。本例のカバー剥離装置は、第2実施形態例で用いたのと同様のカバー分離手段21と、カバー分離手段21の各歯車ロール14に付着したカバーを除去する一対のカバー除去手段70とを備えている。なお、図16及び図17において、カバー分離手段21の支持枠22及びモータ24は図示を省略してある。
【0049】
カバー除去手段70は、くし形の水平部72(弾性板)と垂直部74とを有する断面略L字状の金属製板バネ76と、板バネ76の垂直部74の下端部を支持枠に固定する固定部材78とを備えている。そして、上記板バネ76は、水平部72の先端が歯車ロール14の歯底とほぼ接触するように設置されている。
【0050】
本例のカバー除去手段70は、歯車ロール14が回転することにより、剥離後の軟化したカバーの一部が歯車ロール14の表面に付着した場合に、板バネ76の水平部72の先端で歯車ロール14に付着したカバーをかき落として除去するものである。この場合、板バネ76の水平部72の先端は、歯車ロール14の回転によって図中点線で示したように歯車ロール14の歯12と接触した状態で上方に押し上げられるが、歯車ロール14の回転が進行して水平部72の先端と歯12との接触が解除されると、水平部72は弾性復帰して元の水平状態に戻る。
【0051】
なお、前記実施形態例3、4においては、歯車ロールにそのほぼ全長にわたって回転ブラシあるいは弾性板が接触するようにしたが、必ずしもその必要はなく、歯車ロールに付着したカバーを除去できるのであれば、歯車ロールの長さ方向の一部にのみ回転ブラシあるいは弾性板が接触するようしてもよい。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
前記第1実施形態例に示したカバー剥離装置を用いてゴルフボールのカバーの剥離を行った。カバー分離手段の両歯車ロールとしては、歯元円の直径が40mm、歯先円の直径が46mm、円周ピッチが5.5mm、軸長が180mmのものを用い、その回転速度は30rpmとした。ゴルフボールとしては、ポリブタジエンゴムからなるコアにアイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル社製ハイミラン1706/1605の50/50混合物)からなるカバーを厚さ2mmに被覆したツーピースボールを用いた。実施例1では、ゴルフボールを100℃のオーブンで30分間加熱した後、第1実施形態例の装置を用いて前記▲1▼〜▲4▼の手順でコアからのカバーの剥離を行った。その結果、カバーの分離時間は、ゴルフボール1個当たり約8秒であった。
【0053】
[実施例2]
実施例2では、実施例1で用いたのと同じゴルフボールを150℃のオーブンで5分間加熱した後、実施例1で用いたのと同じ装置を用いて前記▲1▼〜▲4▼の手順でコアからのカバーの剥離を行った。その結果、カバーの分離時間は、ゴルフボール1個当たり約7秒であった。
【0054】
[実施例3]
前記実施形態例2に示したカバー剥離装置を用い、前記(1)〜(5)の手順でゴルフボールのカバーの剥離を行った。カバー分離手段の歯車ロールの歯元円の直径、歯先円の直径、円周ピッチ、軸長、回転速度は実施例1、2で用いた歯車ロールと同じとした。ゴルフボールとしては、実施例1、2で用いたゴルフボールと同じものを用いた。
【0055】
また、手順(1)では、140℃程度に加熱した金型で25秒程度ゴルフボールを加熱した。手順(2)では、140℃程度に加熱した上下金型で25秒程度熱プレス(荷重1.5t)を行った。これにより、リング状のカバーの凸部8が形成された。なお、手順(1)〜(3)は時間を空けずにほぼ連続的に行った。その結果、カバー分離手段によるカバーの分離時間、すなわち両歯車ロール上にゴルフボールを載せてからコアとカバーとが分離されるまでの時間は、ゴルフボール1個当たり約4秒であった。
【0056】
[比較例1]
ゴルフボールを100℃のオーブンで30分間加熱した後、ラジオペンチを用いた人手によってカバーの剥離を行った。カバーの分離時間は、ゴルフボール1個当たり約55秒であった。
【0057】
実施例1〜3及び比較例1より、本発明のカバー剥離方法及び装置によれば、ゴルフボールのカバーの剥離を短時間で効率良く行うことができることが確認された。
【0058】
[実施例4]
前記実施形態例3に示したカバー剥離装置を用い、前記実施例3と同じ手順でゴルフボールのカバーの剥離を行った。カバー分離手段の歯車ロールの歯元円の直径、歯先円の直径、円周ピッチ、軸長、回転速度は実施例3で用いた歯車ロールと同じとした。ゴルフボールとしては、実施例3で用いたゴルフボールと同じものを用いた。また、手順(1)〜(3)における処理条件は実施例3と同様とした。
【0059】
カバー除去手段60の線状体64の材質はナイロン、線径は0.1mm、長さは線状体64の先端が歯車ロール14の歯先にちょうど当たる長さより3mm長くした。また、回転ブラシ66の回転速度は、歯車ロール14の回転速度より5%速くした。
【0060】
本実施例においては、ゴルフボール100個のコアとカバーとを分離した。その結果、剥離したカバーが歯車ロールに付着した場合でもそれがカバー除去手段で除去されるため、カバーが両歯車ロール間に噛み込まれることがなく、したがって100個のボール全てのコアとカバーとを良好に分離することができた。
【0061】
[実施例5]
前記実施形態例4に示したカバー剥離装置を用い、前記実施例3と同じ手順でゴルフボールのカバーの剥離を行った。カバー分離手段の歯車ロールの歯元円の直径、歯先円の直径、円周ピッチ、軸長、回転速度は実施例3で用いた歯車ロールと同じとした。ゴルフボールとしては、実施例3で用いたゴルフボールと同じものを用いた。また、手順(1)〜(3)における処理条件は実施例3と同様とした。
【0062】
本実施例においては、ゴルフボール100個のコアとカバーとを分離した。その結果、剥離したカバーが歯車ロールに付着した場合でもそれがカバー除去手段で除去されるため、カバーが両歯車ロール間に噛み込まれることがなく、したがって100個のボール全てのコアとカバーとを良好に分離することができた。
【0063】
[比較例2]
カバー除去手段を設けないこと以外は、前記実施例4、5と同様にしてゴルフボールのカバーの剥離を行った。この場合、ゴルフボール100個のコアとカバーとを分離した。その結果、20個のゴルフボールでは、剥離したカバーが歯車ロールに付着して両歯車ロール間に噛み込まれることなく、コアとカバーとを分離することができたが、80個のゴルフボールでは、剥離したカバーが歯車ロールに付着して両歯車ロール間に噛み込まれしまった。
【0064】
実施例4、5及び比較例2より、本発明のカバー剥離装置において、歯車ロールに付着したカバーを除去するカバー除去手段を設けることにより、剥離後の軟化したカバーが歯車ロールの表面に付着し、このカバーが硬化した状態で両歯車ロール間に噛み込まれて機械的な故障を引き起こすことを防止できることが確認された。
【0065】
【発明の効果】
本発明に係るゴルフボールのカバー剥離方法及び装置は、処理能力が低く重労働である人手によるカバー剥離作業を排除して、ゴルフボールのカバーの剥離を機械的に効率良く行うことができ、コアとカバーの分離処理の処理能力増大、軽作業化、さらには完全自動化を図ることが可能であり、ひいてはゴルフボールの再生作業の効率化、ゴルフボールの産業廃棄物の減少に寄与し得るものである。また、本発明に係るゴルフボールの再生方法は、ゴルフボールの再生作業を効率良く行うことができ、ひいてはゴルフボールの産業廃棄物の減少に寄与し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフボールのカバーを変形させてカバーの一部に凸部を形成した状態を模式的に示す説明図である。
【図2】一対の歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してカバーの凸部を両歯車ロール間に噛み込ませた状態を模式的に示す説明図である。
【図3】歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ歯車ロールの回転方向下流側に引き出すことによりコアとカバーとを分離した状態を模式的に示す説明図である。
【図4】一対の歯車ロールの互いに対向する歯先面と歯底面との間に間隙を形成した状態を示す説明図である。
【図5】本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の一例を示す概略平面図である。
【図6】同カバー剥離装置の概略正面図である。
【図7】同カバー剥離装置の概略側面図である。
【図8】同カバー剥離装置の概略側面図である。
【図9】同カバー剥離装置の歯車ロールの歯を示す断面図(歯車ロールの径方向に沿って切った断面図)である。
【図10】同カバー剥離装置の歯車ロールの歯を示す一部省略拡大正面図である。
【図11】本発明のカバー剥離装置に用いる加熱手段の一例を示す概略断面図である。
【図12】本発明のカバー剥離装置に用いる凸部形成手段の一例を示す概略断面図である。
【図13】図12の凸部形成手段で形成したカバーの凸部を示す斜視図である。
【図14】本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の一例を示す概略正面図である。
【図15】同カバー剥離装置の概略側面図である。
【図16】本発明に係るゴルフボールのカバー剥離装置の一例を示す概略平面図である。
【図17】同カバー剥離装置の概略側面図である。
【符号の説明】
2 ゴルフボール
4 カバー
6 コア
8 凸部
10 円柱状シャフト
12 歯
14 歯車ロール
21 カバー分離手段
26 凹凸
28 押圧手段
60 カバー除去手段
66 回転ブラシ
70 カバー除去手段
72 弾性板
Claims (19)
- 円柱状シャフトの周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯が形成された一対の歯車ロールを互いに噛合させて回転させるとともに、これら歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してそのカバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませ、さらに歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ歯車ロールの回転方向下流側に引き出すことにより、ゴルフボールのコアとカバーとを分離することを特徴とするゴルフボールのカバー剥離方法。
- カバーの剥離に先立ち、ゴルフボールを加熱するとともに、加熱したゴルフボールのカバーを変形させてカバーの一部に凸部を形成した後、該凸部を両歯車ロール間に噛み込ませる請求項1に記載の方法。
- カバーの加熱と凸部の形成とを同時に行う請求項2に記載の方法。
- カバーを加熱した状態でカバーの剥離を行う請求項1、2又は3に記載の方法。
- カバーの剥離に先立ち、カバー表面の塗料層を除去する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 円柱状シャフトの周面に所定ピッチで軸方向に沿った歯が形成され、互いに噛合した状態で回転する一対の歯車ロールを具備し、前記一対の歯車ロールの回転方向上流側にゴルフボールを配してそのカバーの一部を両歯車ロール間に噛み込ませ、さらに歯車ロールの回転力でカバーを両歯車ロール間に噛み込ませつつ歯車ロールの回転方向下流側に引き出すことにより、ゴルフボールのコアとカバーとを分離するカバー分離手段を備えたことを特徴とするゴルフボールのカバー剥離装置。
- カバー分離手段の一対の歯車ロールを同一径に形成して横並びに配設するとともに、これら歯車ロールを中寄せ方向に回転させる請求項6に記載の装置。
- 一対の歯車ロールをそれぞれその中心軸を傾斜させて配設した請求項7に記載の装置。
- 歯車ロールの歯先に凹凸を歯車ロールの軸方向に沿って連続的に設けた請求項6、7又は8に記載の装置。
- カバー分離手段の一対の歯車ロールにおいて、互いに対向する一方の歯車ロールの歯先面と他方の歯車ロールの歯底面との間に間隙が形成される請求項6〜9のいずれか1項に記載の装置。
- 一対の歯車ロールの上部間に配置したゴルフボールを一方の歯車ロールに押し付ける押圧手段を備えた請求項7〜10のいずれか1項に記載の装置。
- ゴルフボールのカバーを加熱するカバー加熱手段と、前記カバー加熱手段により加熱したゴルフボールのカバーを変形させてカバーの一部に凸部を形成する凸部形成手段とを備えた請求項6〜11のいずれか1項に記載の装置。
- 歯車ロールに付着したカバーを除去するカバー除去手段を備えた請求項6〜12のいずれか1項に記載の装置。
- カバー除去手段が、回転体の周囲に線状体が植設されてなる回転ブラシを備え、前記線状体が歯車ロールと接触した状態で回転ブラシが歯車ロールと同方向に回転することにより、線状体で歯車ロールに付着したカバーを除去するものである請求項13に記載の装置。
- カバー除去手段が、先端が歯車ロールと接触する弾性板を備え、歯車ロールが回転することにより、前記弾性板で歯車ロールに付着したカバーを除去するものである請求項13に記載の装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によりゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたコアにカバーを被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
- 請求項6〜15のいずれか1項に記載の装置を用いてゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたコアにカバーを被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によりゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたカバーを原料とするカバー材をコアに被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
- 請求項6〜15のいずれか1項に記載の装置を用いてゴルフボールのコアとカバーとを分離した後、得られたカバーを原料とするカバー材をコアに被覆することを特徴とするゴルフボールの再生方法。
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