JP4376434B2 - ゴルフボールカバーの剥ぎ取り装置、カバーめくり装置及びゴルフボール製造方法 - Google Patents

ゴルフボールカバーの剥ぎ取り装置、カバーめくり装置及びゴルフボール製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴルフボール(以下、単に「ボール」とも称される)のカバーを剥ぎ取るための装置(以下、「カバー剥ぎ取り装置」とも称される)、カバーめくり装置及びボールの製造方法に関する。さらに詳しくは、使用後のボールなどを再生するに際してこのボールのコアからカバーを剥ぎ取るための装置、カバーの剥ぎ取りに先立つ準備工程であるカバーをめくるための装置、及び剥ぎ取り後のカバー又はコアを使用して新たな再生ボールを製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフボールは、糸巻きボールとソリッドボールとに大別される。ソリッドボールの主流は、単一又は2層以上のソリッドゴム層からなるコアとこのコアの表面に被覆された合成樹脂カバーとを備えたものである。ゴルフボールは繰り返し使用されることによってカバー表面が損傷し、ディンプルも摩滅してくる。その結果、見栄えが悪くなるうえに飛距離も短くなり、寿命を向かえる。使用済みのボールは、ほとんどが廃棄処分される。近年のゴルフボールの生産量の増大に伴い、使用済みボールの廃棄物も大量に生じ、問題となっている。
【0003】
特開平10−137368号公報には、使用済みボールを回収して再生する方法が開示されている。この方法は、表面に損傷を受けた使用済みボールのカバーをカバー剥離装置で剥ぎ取るものである。このカバー剥離装置には、相互に横並びに配列された一対の円柱状歯車ロールが用いられている。円柱状歯車ロールの周面には所定ピッチで軸方向に沿った歯が形成されており、この歯を相互に噛合させた状態でロールが中寄せ方向に回転させられる。そして、予めカバーに凸部が形成されたボールを回転している一対のロール同士の間に載置する。そうすると凸部がロール同士の間に咬み込まれて引っ張られ、コアからカバーが剥離されるというものである。剥離されたカバーは再度処理されて新たにカバー用素材として利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カバーの凸部はあまり大きく形成すると薄くなってしまい、カバー剥離時にちぎれてしまって役に立たないため大きくは形成できない。一方、凸部を小さく形成した場合、凸部を確実に咬み込ませるためにロール径を小さくしてロール上のボール下端からロールのニップまでの距離を短くするする必要がある。その結果、ロールが細く軟弱なものとなり、凸部を確実に挟持してカバーを引き剥がすことができない場合がある。
【0005】
また、ロール同士の歯を噛合させることによって凸部を挟持するためにはロール同士を相互に押圧しなければならず、ロールの歯が損傷しやすい。さらに、カバー剥離時に歯によってコアの表面が損傷するおそれがある。
【0006】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成によってボールのカバーの特定部分を確実に挟持することができ、カバーを効果的に剥ぎ取ることができるカバー剥ぎ取り装置、カバーを除去するときに挟持すべきカバーの特定部分を効果的に形成することができるカバーめくり装置、及び剥ぎ取り後のカバー及びコアをそれぞれ再利用したゴルフボール製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するためになされた発明は、
相互に先端部同士が対応し、且つ、近接して配置された一対のテーパ状ロールを備えており、これらのロールが相互に逆回転することによりゴルフボールのカバーを巻き込んでコアからカバーが剥ぎ取られるように構成されたゴルフボールカバーの剥ぎ取り装置、
である。
【0008】
このカバー剥ぎ取り装置では、テーパ状ロールの先端が小径なので、この先端寄りにゴルフボールを載置した場合にボールの下端とロールのニップとの距離が小さくなる。したがって、ボールのカバーに予め突出部(把持片)を形成しておくと、ニップがこの把持片を咬み込み易くなる。その結果、ロールの回転によって確実にカバーが引き込まれ、コアから剥ぎ取られる。また、ロールの後端寄りは大径であり、ロールの回転軸も大径とされうるので、ロールを片持ち状に支持して回転させることも可能となる。さらに、一旦把持片がニップに咬み込まれると、カバーが斜め下方に引かれるのでボールはロール上をその大径側に向かって転動する。これによってカバーの剥離が効率的になされる。
【0009】
なお、特許請求の範囲でいう「近接」とは、ロール同士が接触している状態、及びカバーの把持片を挟持しうるわずかな隙間が形成された状態の双方を意味している。
【0010】
上記両ロールがその長手方向に沿って均一な隙間をおいて配置され、この隙間がゴルフボールのカバーに形成された把持片の厚さより小さい寸法にされてなるカバー剥ぎ取り装置にあっては、ロールの回転によって把持片を確実に且つしっかりと把持し、引き剥がすことが可能となるので好ましい。
【0011】
また、上記一対のロールのうち少なくとも一方の周面に筋溝加工又はローレット加工が施されてなるカバー剥ぎ取り装置にあっては、把持片をしっかりと把持し得ることはもとより、カバーを剥離する際に露出したコアの表面を損傷するおそれが少ないので好ましい。
【0012】
本発明のカバーめくり装置は、ゴルフボールを保持する保持手段と、ゴルフボールのカバーに溝を形成するための刃部材と、刃部材によって形成された溝に係合してカバーを引っ張るためのフック部材とを備えている。
【0013】
このカバーめくり装置はカバーの一部をめくることによって把持片を形成するものである。この把持片を引くことによってコアからカバーが剥ぎ取られる。このカバーめくり装置によれば、単にカバーに凸部を形成するのではなく、カバーの一部を裂いてめくるため、後行程でカバーを剥ぎ取ることが容易となる。
【0014】
そして、両者でゴルフボールを収容しうる半球状のキャビティを有する上型及び下型を備え、上型のキャビティの内周面に上記刃部材を構成する突条が形成されてなるカバーめくり装置にあっては、ボールの一定位置に一定形状の溝が形成されるため、フック部材による溝への係合及びカバーをめくる動作を自動化することが可能となるので好ましい。さらに、ボールを加熱してカバーを軟化させる場合にも、上下の型にヒータを内蔵すれば容易となる。
【0015】
また、両者でゴルフボールを収容しうる半球状のキャビティを有する上型及び下型と、ゴルフボールに向かって前進後退し、前進位置においてゴルフボールを下型に押圧してこれを保持するための押さえ具とを備え、前述の保持手段が下型及び押さえ具から構成されてなるカバーめくり装置にあっては、フック部材による溝への係合が容易となり、また、押さえ具の後退によってボールを型に着脱することが容易となるので好ましい。
【0016】
また、上記フック部材がその先端に係合部を有し、且つゴルフボールに向かって前進後退するように構成され、前進位置において係合部が上記溝に係合し、この係合状態でフック部材が後退することによってカバーを引っ張るように構成されてなるカバーめくり装置にあっては、カバーをめくる動作の自動化が容易となるので好ましい。
【0017】
本発明のゴルフボール製造方法は、以上に述べたカバー剥ぎ取り装置のうちの一によって得られたカバーを原材料として含む樹脂組成物をコアに被覆する工程を含んでいる。この場合、コアは新規に製造したものでもよく、また、使用後のボールから回収したものでもよい。この製造方法は、省資源及び環境保全の観点で優れている。
【0018】
本発明の他のゴルフボール製造方法は、以上に述べたカバー剥ぎ取り装置のうちの一によってカバーが剥ぎ取られた後のコアに、新たにカバー用樹脂組成物を被覆する工程を含んでいる。この場合、カバー用の樹脂組成物は新規に製造したものでもよく、また、使用後のボールから回収したカバーを利用して製造したものでもよい。この製造方法も、省資源及び環境保全の観点で優れている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づいて添付図面を参照しながら本発明のカバーめくり装置、カバー剥ぎ取り装置及びゴルフボール製造方法を説明する。
【0020】
図1に示すのはボールのカバーめくり装置1である。このカバーめくり装置1によってゴルフボールBのカバーCに把持片D(図4(c)参照)が形成され、しかる後に後述のカバー剥ぎ取り装置21によってこの把持片Dを起点としてカバーCが剥ぎ取られる。
【0021】
このカバーめくり装置1はカバーを加熱してそこに溝Gを形成するための上型2及び下型3と、下型3と協働してボールBを保持する押さえ具4と、保持されたボールBの上記溝Gを起点としてカバーCをめくるためのフック部材5とを備えている。押さえ具4とフック部材5とは上下の型2、3を挟んで反対側に設置されており、両者4、5ともエアシリンダ6、7によって上下の型2、3に向かってほぼ水平方向に前進及び後退させられる。
【0022】
上下両型2、3はそれぞれボールBを収容する半球状のキャビティ2a、3aを有している。上型2はエアシリンダ8によって上下させられ、それによって型が開閉される。各型2、3には図示しないヒータが内蔵されており、カバーCを70〜100℃、好ましくは70〜80℃に加熱するようにされている。これは、カバーCを軟化することによって溝Gを形成しやすくし、且つカバーCを裂いてめくりやすくするためである。加熱温度が上記範囲未満であると、カバーCが十分には軟化しないおそれがある。逆に、加熱温度が上記範囲を超えると、コアが熱劣化を起こしてしまうことがあり、また、エネルギーの無駄使いとなってしまうことがある。なお、あらかじめ熱浴等でボールBが上記温度範囲に加熱されてもよい。また、型開き後にボールBが上型2に付着するのを防止するため、上型2の高さが下型3の高さよりも小さくされるのが好ましい。この場合は、上型2のキャビティ2aは半球よりも小さくなる。
【0023】
上型2のキャビティ2aの天井部には周方向に沿って円弧状の突条9が形成されている。この突条9は、カバーCに溝Gを形成するための刃部材である。図2(a)に示すように突条9はキャビティ2aの天井の頂点から両側にそれぞれ60°(degree)以上、特には65°以上の範囲で連続して形成されている。突条9がこれより小さければ溝Gが小さくなり、カバーCが容易にはめくれない可能性があるからである。なお、突条9が大きいほどカバーCのめくりが容易となるので、突条9はキャビティ2aの天井の頂点から両側にそれぞれ90°まで形成されるのが理想である。但し、前述のようにキャビティ2aが半球よりも小さくされる場合は、突条9が天井の頂点から両側にそれぞれ80°まで形成されるのが好ましい。
【0024】
カバーCの厚さは通常1.6〜2.3mmの範囲であるため、突条9の高さhはこれと同等かこれより僅かに小さい寸法とすればよい。具体的には、カバーCの厚みの80〜100%、特には80〜90%が好ましい。あまり高すぎるとコアを損傷するおそれがあり、あまり低すぎると溝Gが浅くなってフック部材5が溝Gにうまく係合しないからである。
【0025】
突条9の厚さtは1.0〜2.0mmにされている。1.0mm未満であると溝Gの幅が狭くなってフック部材が溝Gに係合しにくく、2.0mmを超えるとカバーCが押しつぶされて溝Gが形成されにくいからである。かかる観点からは、厚さtを1.0〜1.6mmの範囲にするのが好ましい。また、図2(b)に示すように突条9の先端の断面は鋭利にされている。
【0026】
フック部材5は、腕部10とその先端に形成された係合部11とを備えている。腕部10は下方に付勢するばね部材12を介して上下に揺動可能に機台13に取り付けらている。機台13はリニアガイド14によってその往復動が案内される。係合部11はその高さ位置が下型3にセットされたボールの頂点と赤道との中間となるようにされている。係合部11が上方に変位されたときに腕部10は上記ばね部材12によって下方に付勢される。また、腕部10の下方の変位はストッパ13a(図3(a)参照)によって規制されている。ばね部材12を介在させることなく、腕部10を板ばねから構成してもよい。フック部材5は上記突条9の延設方向に直角な方向に上下型2、3に向かって延び、その方向に往復動させられる。
【0027】
図3(b)に示すように、正面から見た係合部11の下端の形状は円弧状を呈している。また、図3(a)に示すように、係合部11の側面形状は腕部10の先端から連続して湾曲したものであり、この係合部11が上記両型2、3の型開き線に対してなす角度αは40〜50°(degree)の範囲にされている。この角度範囲外であると、係合部11がカバーの溝に係合しにくいからである。また、係合部11の先端の断面形状は鋭利なものであり、その角度βは25〜40°、特には30〜35°の範囲にされている。この角度βが上記範囲より小さいとコアに切り込みが入ったり、係合部11が破断しやすくなるおそれがあり、上記範囲を超えると溝に係合しにくいからである。
【0028】
押さえ具4は、腕部15と押さえ部16とを備えている。押さえ部16の先端は、ボールBの外周面に対応した部分球面状を呈している。押さえ具4は、リニアガイド17によってその往復動が案内される。そして、エアシリンダ6の駆動によって押さえ部16がボールの頂点よりやや下の部分、具体的には頂点よりも中心角で約10°下がった辺りを実質的に斜め下方に押圧することとなり、この押さえ具4と下型3とでボールBを保持する。押さえ具4は図示のごとく水平方向に往復動するようにされているが、ボールBを斜め下方に押圧するように往復動するものでもよい。この場合、ボールの中心を通る方向に前進して押圧すればボールを効果的に保持することができる。
【0029】
このカバーめくり装置1を用いて把持片Dを形成するには、まず図4(a)に示すように、昇温した下型3にボールBをセットした後、昇温した上型2をエアシリンダ8によって下降させて型を閉じる。型締めの圧力は、30〜50MPa程度とされる。そうするとカバーCが軟化すると共に、突条9がカバーCに食い込んで溝Gが形成される。このときにはフック部材5及び押さえ具4はともに上下型2、3から離れた位置に後退している。
【0030】
ついで図4(b)に示すように、上型2が上昇して型が開くと同時に押さえ具4とフック部材5とがボールBに向かって前進する。まず押さえ具4がボールBに当接してこれを保持する。その後、フック部材5の前進に伴い、係合部11がばね力に抗してボールBの表面を上方へ滑り上がっていく。ボール頂上の溝Gに至るとばね力によって係合部11の下端が溝Gに落ち込み、係合部11と溝Gとが係合する。
【0031】
図4(c)に示すように、係合部11がカバーに係合した状態でフック部材5が後退してカバーを引っ張り、これを部分的にめくる。このめくれた部分が後にカバー剥ぎ取り装置によって把持される把持片Dとなる。符号Sはボールのコアを示す。
【0032】
把持片Dが形成されたボールBは、作業者によって又は自動で、下型3から取り外される。そして、作業者によって又は自動で、後述のカバー剥ぎ取り装置21まで搬送される。
【0033】
以上のカバーめくり装置1に代えて、以下の装置を採用することも可能である。すなわち、図示しないが、半球状キャビティを有する上型と下型とを備えた把持片形成装置である。キャビティの内半径は、上下の型のうち少なくとも一方のものについてボールの半径よりも僅かに小さくしておく。また、カバーを軟化させるためにボールをあらかじめ加熱するか、または両型それぞれにボール加熱用のヒータを内蔵してもよい。そして、下型のキャビティ上にボールを載置したうえで型を閉じる。そうすると、ボールのカバーは軟化してその一部が両型のパーティング面の間に鍔状に押し出され、把持片となる。型締めをあまり強力にすると把持片が薄くなりすぎ、弱すぎると幅が小さくなりすぎるので、適度な寸法の把持片となるように型締め圧が調整される。
【0034】
さらに、図10(a)に示されるカバーめくり装置31が用いられてもよい。このカバーめくり装置31は、上側円筒体32、下側円筒体33及び押圧体34を備えている。上側円筒体32の下端及び下側円筒体33の上端の内周直径は、ボールBの直径よりも小さく、また、コアSの直径よりも若干大きい。このカバーめくり装置31で把持体Dが形成されるには、まず下側円筒体33の上にボールBが載置される。次に、図示されないシリンダーによって上側円筒体32が下降し、上側円筒体32の下端と下側円筒体33の上端との間でカバーCを挟み込み、把持体Dの一部が形成される。次に、押圧体34が下降してボールBを下方に押し、広面積に渡ってカバーCをコアSからめくって把持体D全体が形成される。次に、上側円筒体32が上昇すると共に押圧体34がさらにボールBを下方に押す。押されたボールBは下側円筒体33の内部を通過し、後に詳説されるカバー剥ぎ取り装置の上に落下する。図10(b)に示されるように、下側円筒体33の上部開口は凹陥部35を備えている。この凹陥部35によって、カバーCが上下に分断されるのが防止される。
【0035】
次にカバー剥ぎ取り装置21を説明する。
図5に示すカバー剥ぎ取り装置21は先端部22a同士が対応するように横並びにされた一対の円錐状(テーパ状)のロール22を備えている。両ロール22はその長さ及び頂角が互いに同一にされている。円錐状のロール22に代えて、切頭円錐状(円錐台状)のロールが用いられてもよい。本発明でいう「テーパ状ロール」には、円錐状のロール22のみならず、切頭円錐状のロールも含まれる。
【0036】
また、ロール22はその中心軸が水平となるように、片持ち状に且つ回転可能にその大径部22b側の軸23が枠部材24によって支持されている。両ロール22同士は隙間なく密着させてもよいが、本実施形態では把持片Dの厚さのばらつきを考慮して長手方向に沿って均一の隙間を設けている。この隙間は把持片Dの厚さより小さい寸法にされている。隙間の寸法の、形成される把持片Dの平均厚みに対する比率は50〜80%、特には60〜70%の範囲が好ましい。この隙間が上記範囲未満であるとニップの手前で把持片が滑る可能性があり、上記範囲を超えると十分な挟持圧が生じないために把持されにくいか、又はまったく把持されないからである。本実施形態では一方のロールのみをモータ25によって直接に回転駆動している。この場合であってもニップが把持片を咬み込むことによって他方のロールも逆方向に共回りする。または、図8に示すように両ロールの軸23に噛合するかさ歯車26を装着することによって両ロールを逆方向に回転駆動してもよい。回転方向は図7に矢印で示すように上から下へ中寄せ方向の回転である。
【0037】
カバーを剥ぎ取るべき対象のボールBは、図示されないシリンダチャック等によって両ロール22の間に載置される。このとき、ボールBは、ロールの先端部22a寄りに置かれる。先端部22a寄りではロール22のニップとボールBとの距離が短いので、ボールBが下方に押しつけられなくても、ボールBに形成された把持部Dが容易にロール22に噛み込まれる。すなわち、把持部Dの寸法がさほど大きく設定される必要がない。なお、把持片Dが下になるようにボールBが載置されれば、把持片Dがニップに把持され易くする。もちろん、ランダムにボールBが載置されても、ボールBの転動によって把持部Dがロール22、22間に噛み込まれる。
【0038】
図6及び図7は回転するロール22のニップが把持片Dを把持してカバーCを引き剥がしつつある状態を示す。ロール22は円錐状(又は切頭円錐状)を呈しているため、回転に伴う周速度は先端部22aから大径部22bにかけて大きくなる。したがってロール22が把持片を引く方向は鉛直下方ではなく、図6中の矢印Jで示すごとく大径側に傾いた方向となる。その結果、ボールBはカバーCを引き剥がされつつ自転しながら矢印Kで示すように大径部側に向かって移動する。これによってカバーが効率的に剥がれる。
【0039】
このロール22の頂角(図6に示すγ)は5〜30°、特には5〜25°にするのが好ましい。頂角γが上記範囲未満であるとテーパ状ロールとした意味が薄れてしまい、上記範囲を超えると把持片Dが噛み込まれにくくなってしまうおそれがあるからである。
【0040】
両ロール22の伝動ギヤのギヤ比を変えて回転速度を相違させてもよい。こうすれば左右のロール22間で把持片Dをニップに巻き込む速度が異なり、ロール22の長手方向に垂直な方向(横方向)にもボールが自転するのでカバーを剥がし易くなる。また、両ロールの回転速度は同一にし、ロールの径を違えることによって周速度を相違させてもよい。
【0041】
ロールは円錐状(又は切頭円錐状)なので、先端部22a近傍を除けば比較的大径である。従って、このロール22は強度に優れる。また、大径部22bに連続する軸23も大径とされうるので、この軸も強度に優れる。従って、ロール22の片持ちが可能である。
【0042】
ロール22の周面には、図示のごとくローレット加工が施されている。ローレット加工に代えて、長手方向に沿って筋溝が形成されてもよい(筋溝加工)。また、網の目状のローレット加工や筋溝加工が施されてもよい。かかるローレット加工又は筋溝加工により、上記把持片Dがしっかりとニップに把持される。また、ローレット加工又は筋溝加工が施されたロール22は、互いに噛合する歯を備えた歯車ロールに比べてコアSに傷が付きにくく、また剥ぎ取られたカバーCの一部が歯間に残存することもないという利点がある。
【0043】
ロール22の表面に筋溝が形成される場合の溝深さは0.1〜1.0mmが好ましく、0.2〜0.5mmが特に好ましい。溝深さが上記範囲未満であると、把持片Dの咬み込みが不十分となってしまうことがある。逆に、溝深さが上記範囲を超えると、コアSに欠けが発生しやすくなってしまうことがある。また、溝幅は0.2〜1mmが好ましく、0.3〜0.5mmが特に好ましい。溝幅が上記範囲未満であると、スリップによって把持片Dが噛み込まれにくくなってしまうことがある。逆に、溝深さが上記範囲を超えると、コアSに欠けが発生しやすくなってしまうことがある。
【0044】
図9に示すように、一対のロール22は前述のとおりその中心軸が水平となるように配置されているのでロールの上端(いわば稜線)が先端に向かって下方に傾斜している。したがって、カバーが除去されたコアSはロールの先端に向かって転がり、シュート27を通って集積容器28に収集される。一方、剥ぎ取られたカバーCもコンベア29によって別の集積容器30に収集される。
【0045】
収集されたコアSは、再利用される。具体的には、コアSに新たなカバーが既知の方法(例えば射出成形法)で被覆される。一方、収集されたカバーは加熱・溶融され、樹脂材料として再生される。この樹脂材料から、種々の樹脂成形品が成形されうる。例えば、樹脂材料がコアに被覆され、ゴルフボールが製造されてもよい。回収されたコアに被覆されるカバー材料としては回収されたカバーを利用してもよく、新規に生産されたカバー材料を用いてもよく、さらに両者を混合して用いてもよい。また、回収されたカバーから再生されたカバー材料は新規に製造されたコアに被覆してもよく、また、回収されたコアに被覆してもよい。なお、ゴルフボールの表面にはマーキング層及び塗装層が形成されているが、これらはカバー剥ぎ取りに先立って除去されてもよく、剥ぎ取り後のカバーから除去されてもよい。もちろん、品質的に問題のない用途であれば、マーキング層及び塗装層が含まれたままの状態で、カバーが再利用されてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明のカバー剥ぎ取り装置によれば、そのロールのニップがボールのカバーの一部を把持することが容易となる。そして、ロールの回転によるカバーの剥ぎ取りが容易となる。
本発明のカバーめくり装置によれば、把持片を形成するときにカバーの一部が裂けるので、後行程でカバーを除去しやすくなる。
本発明のゴルフボールの製造方法によれば、省資源、環境保全等の利益が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のカバーめくり装置の一実施形態を示す一部断面側面図である。
【図2】図2(a)は図1のカバーめくり装置における上型の突条を示す正面図であり、図2(b)は図2(a)のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図3(a)は図2のカバーめくり装置におけるフック部材の要部を示す拡大側面図であり、図3(b)は図3(a)のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図4(a)〜図4(c)は、図1のカバーめくり装置の作動を順を追って示す一部断面要部側面図である。
【図5】図5は、本発明のカバー剥ぎ取り装置の一実施形態を示す要部斜視図である。
【図6】図6は、図5のカバー剥ぎ取り装置によってボールのカバーが除去されつつある状態を示す側面図である。
【図7】 図7は、図6のカバー剥ぎ取り装置の正面図である。
【図8】 図5のカバー剥ぎ取り装置に伝動歯車としてかさ歯車を付加した実施形態を示す要部平面図である。
【図9】 本発明のカバー剥ぎ取り装置の一実施形態の全体を概略的に示す側面図である。
【図10】図10は、本発明のカバーめくり装置の他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
1、31・・・カバーめくり装置
2・・・上型
2a・・・(上型の)キャビティ
3・・・下型
3a・・・(下型)のキャビティ
4・・・押さえ具
5・・・フック部材
6、7、8・・・エアシリンダ
9・・・突条
10・・・(フック部材の)腕部
11・・・(フック部材の)係合部
12・・・ばね部材
13・・・機台
13a・・・ストッパ
14・・・(フック部材の)リニアガイド
15・・・(押さえ具の)腕部
16・・・(押さえ具の)押さえ部
17・・・(押さえ具の)リニアガイド
21・・・カバー剥ぎ取り装置
22・・・ロール
22a・・・先端部
22b・・・大径部
23・・・(ロールの)軸
24・・・枠部材
25・・・モータ
26・・・かさ歯車
27・・・シュート
28・・・(コアの)集積容器
30・・・(カバーの)集積容器
32・・・上側円筒体
33・・・下側円筒体
34・・・押圧体
35・・・凹陥部
B・・・・ゴルフボール
C・・・・カバー
D・・・・把持片
G・・・・(カバーの)溝
S・・・・コア

Claims (5)

  1. 相互に先端部同士が対応し、且つ、近接して配置された一対のテーパ状ロールを備えており、これらのロールが相互に逆回転することによりゴルフボールのカバーを巻き込んでコアからカバーが剥ぎ取られるように構成されたゴルフボールカバーの剥ぎ取り装置。
  2. 上記両ロールがその長手方向に沿って均一な隙間をおいて配置されており、この隙間がゴルフボールのカバーに形成された把持片の厚さより小さい寸法にされてなる請求項1に記載の剥ぎ取り装置。
  3. 上記一対のロールのうち少なくとも一方の周面に筋溝加工又はローレット加工が施されてなる請求項1又は請求項2に記載の剥ぎ取り装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカバー剥ぎ取り装置によってコアからカバーを剥ぎ取る工程と、得られたカバーを原材料として含む樹脂組成物をコアに被覆する工程とを含むゴルフボール製造方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカバー剥ぎ取り装置によってコアからカバーを剥ぎ取る工程と、カバーが剥ぎ取られたコアにカバー用樹脂組成物を被覆する工程とを含むゴルフボール製造方法。
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