JP3629738B2 - 播種機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、播種機に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
従来の播種機は、コンベアにて移送される苗箱が、その前後のものが接当した連続状態で移送され、床土供給装置・播種装置・覆土供給装置・灌水装置において無駄のない作業が行なえるように構成されている。
本発明は、灌水装置にて灌水するときに、野菜・花卉播種時には覆土の飛散や種子の移動を防止し、水稲播種時には高能率に灌水することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、苗箱4が複数のコンベア1a、1b、2、3上を引き継がれて移送され、移送上手側から順に床土供給装置5にて床土が供給され、均平装置6bにて余分な床土が排除され、野菜・花卉播種時には点播型播種装置7aで水稲播種時には散播型播種装置7bで播種され、覆土供給装置8にて覆土され、灌水装置9にて灌水される播種機において、前記灌水装置9には野菜・花卉播種時に霧状に散水する霧状灌水部と、水稲播種時に薄膜状に散水する棒状灌水部とを苗箱移送方向に対しそれぞれ複数箇所に、且つ、霧状灌水部と棒状灌水部とが苗箱移送方向で交互に位置するように設けたことを特徴とする播種機としたものである。
【0004】
【発明の作用効果】
苗箱4が複数のコンベア1a、1b、2、3上を引き継がれて移送され、移送上手側から順に床土供給装置5にて床土が供給され、均平装置6bにて余分な床土が排除され、野菜・花卉播種時には点播型播種装置7aで水稲播種時には散播型播種装置7bで播種され、覆土供給装置8にて覆土され、灌水装置9にて灌水される。野菜・花卉播種時には霧状灌水部で霧状に散水し、水稲播種時には棒状灌水部で薄膜状に散水する。よって、野菜・花卉播種時には覆土の飛散や種子の移動を防止し、水稲播種時には高能率に灌水することができる。
【0005】
【実施例】
以下、図面に示すこの発明の一実施例について説明する。まず、播種機の全体的な構成を述べる。この播種機は、連続移送用の第1コンベア1a・第2コンベア1bと、連続移送と間歇移送とを切替可能な播種コンベア2と、連続移送用の第3コンベア3とが移送上手側から順に連ねて設置されており、その各コンベア1a、1b、2、3上を順に引き継がれて苗箱4が移送されていくようになっている。そして、第1コンベア1a上に床土供給装置5、第2コンベア1b上に鎮圧・均平装置6が順に設置され、播種コンベア2上に点播型播種装置7aが設置され、第3コンベア3上に散播型播種装置7b、覆土供給装置8、棒状灌水と霧状灌水が切換えられる灌水装置9が設置されている。
【0006】
次に、上記播種機の各装置について詳述する。第1コンベア1aは、フレ−ムで支持されたプ−リ−軸1c、1dにプ−リ1e、1fがそれぞれ取り付けられ、そのプ−リ−1e・1f間に移送ベルト1gが巻き掛けられ、一方のプ−リ−軸1cが移送モ−タM1で駆動回転される。これにより、フレ−ム間の移送ベルト1g…上に載せられた苗箱4は、移送モ−タ−M1が回転するときはベルト移動方向に速度V1にて連続移送し、停止するときは移送停止される。
【0007】
第2コンベア1bは、フレ−ムで支持されたコンベアロール軸1h…にコンベアベルト1iが巻き掛けられ、該コンベアロール軸1h…に設けたスプロケット1j…と前記プ−リ−軸1cに設けたスプロケット1kとにチェン1mを巻回して、移送モ−タM1で駆動回転される構成となっている。そして、スプロケット1j…の歯数はスプロケット1kの歯数よりも少なく構成されており、即ち、該スプロケット1k・1j…間にて増速回転する構成となっており、第2コンベア1b上に載せられた苗箱4は、第1コンベア1a上に載せられた苗箱4の移動速度V1よりも早い速度V2にて移送される。
【0008】
播種コンベア2は、フレ−ム2a・2aで支持されたロ−ラ−軸2b、2cにロ−ラ−2d、2eがそれぞれ取り付けられ、そのロ−ラ−2d・2e間に移送ベルト2fが巻き掛けられている。そして、一方のロ−ラ−軸2b、即ち播種コンベア2の駆動軸には、連続移送用の駆動モ−タM2による連続駆動機構と、間歇移送用のエア−シリンダ−C1による間歇駆動機構とが連動連結している。具体的には、まず、ロ−ラ−軸2bには、連続移送用のスプロケット10が連続駆動側一方向クラッチ10aを介して取り付けられ、そのスプロケット10と駆動モ−タ−M2の駆動軸12に一体回転するように取り付けた連続駆動スプロケット12aとの間にチェン13が掛けられて、連続駆動機構が構成されている。これにより、連続駆動側一方向クラッチ10aを境界に連続駆動側(駆動モ−タ−M2側)とロ−ラ−軸2b側とにおいて、連続駆動側が駆動側となるときには連続駆動側からロ−ラ−軸2bへ伝動し、ロ−ラ−軸2b側が駆動側となるときにはロ−ラ−軸2bから連続駆動側へは伝動しない。即ち、駆動モ−タ−M2が駆動回転するとき、その駆動モ−タ−M2の連続回転がロ−ラ−軸2bへ伝動して播種コンベア2が連続移送状態になる。駆動モ−タ−M2が駆動しないときには、間歇駆動機構によりロ−ラ−軸2b側が間歇駆動されても、駆動モ−タ−M2は強制的に回転されることはない。
【0009】
また、ロ−ラ−軸2bには、間歇移送用のスプロケット11が取り付けられ、そのスプロケット11と間歇駆動軸14に一体回転するように取り付けた間歇駆動スプロケット15とにチェン16が掛けられ、更に、間歇駆動軸14に、遊端側が間歇駆動用のエア−シリンダ−C1のピストンC1aが連結するア−ム18aの基部が固着するア−ム筒18が間歇駆動側一方向クラッチ17を介して取り付けられて、間歇駆動機構が構成されている。間歇駆動側一方向クラッチ17により、エア−シリンダC1のピストンC1aが突出してア−ム筒18が回転するときは間歇駆動軸14が一体回転するよう伝動され、エア−シリンダC1のピストンC1aが引っ込んでア−ム筒18が逆回転するときは間歇駆動軸14は無駆動となり伝動しない。これにより、エア−シリンダC1のピストンC1aが所定のタイミングで一定ストロ−ク作動すると、間歇駆動軸14が一定角度づつ間歇に回転してロ−ラ−軸2bが間歇駆動回転し、播種コンベア2が間歇移送状態となる。また、間歇駆動側一方向クラッチ17を境界に間歇駆動側(エア−シリンダC1側)とロ−ラ−軸2b側との間で、間歇駆動側が駆動側となるときには間歇駆動側からロ−ラ−軸2bへ伝動して前述の通り間歇回転がロ−ラ−軸2bへ伝動し、エア−シリンダC1が作動せず、連続駆動機構によりロ−ラ−軸2b側が連続駆動されても、間歇駆動側一方向クラッチ17からエア−シリンダC1側へはその連続回転が伝動することはない。
【0010】
ところで、播種コンベア2の間歇移送は、育苗ポットPのポットp…一列分づつ或は数列分づつ正確に且つ迅速に間歇移送しなければならないので、ロ−ラ−軸2bが所定量回転したら、直ちに停止し、播種動作が終了すれば、再び直ちに回転し始めなければならない。そこで、上記播種コンベア2の駆動機構において、連続移送用のスプロケット10がロ−ラ−軸2bに一体回転するように取り付けられず連続駆動側一方向クラッチ10aが介装されて取り付けられていることにより、以下の点の効果が生じている。即ち、エア−シリンダC1が作動して間歇駆動機構側からロ−ラ−軸2bが間歇回転駆動されたときに、その回転は連続駆動側一方向クラッチ10aから駆動モ−タ−M2側には伝動されず、モ−タ−M2が強制的に回転されることはない。これにより、間歇駆動時におけるロ−ラ−軸2bの慣性重量を小さく留めることができる。よって、エア−シリンダC1のピストンC1aが所定のストロ−ク突出した後のロ−ラ−軸2b側の惰性回転を抑えることができ、また、エア−シリンダC1のピストンC1aの突出時の負荷を小さくできて、所定の移送量づつ正確且つ迅速な間歇移送ができるようになる。これにより、各ポットp…の中央により正確に播種されるようになって播種精度が向上し、また、播種作業スピ−ドも高められて播種能率も向上する。尚、BLはブレ−キ装置で、間歇移送用のスプロケット11に一体の回転ディスク11aを挾み込んでロ−ラ−軸2bにブレ−キ作用を施すもので、前述の間歇駆動時におけるロ−ラ−軸2bの惰性回転を更に抑えるためのものである。
【0011】
以上のように、播種コンベア2の駆動機構が構成されたので、移送ベルト2f上に載せられた苗箱4は、モ−タ−M2とエア−シリンダC1の作動切替により、ベルト移動方向に連続移送或は間歇移送される。そして、モ−タ−M2により移送ベルト2f上に載せられた苗箱4が連続移送されるときの速度は、第1コンベア1a上に載せられた苗箱4の移動速度V1と同じ速度V1になるように構成されており、エア−シリンダC1により間歇移送される速度は当然に速度V1よりも遅い速度V3となる。
【0012】
第3コンベア3は、第2コンベア1bと同様に、フレ−ムで支持されたコンベアロール軸3a…にコンベアベルト3bが巻き掛けられ、該コンベアロール軸3a…に設けたスプロケット3c…にチェン3dを巻回して、移送モ−タM3で駆動される構成となっている。これにより、フレ−ム間のコンベアベルト3b上に載せられた苗箱4は、移送モ−タ−M3が回転するときはベルト移動方向に連続移送、停止するときは移送停止される。尚、第3コンベア3上に載せられた苗箱4は、第1コンベア1a上に載せられた苗箱4の移動速度V1と同じ速度V1にて移送されるように構成している。
【0013】
苗箱4は、一般的に用いられている縦横30cm×60cmの大きさのもので、この箱内に合成樹脂性の育苗ポットPが載置される。この育苗ポットPは、小さなポットp…の口縁部側が縦横に連結し、底部(孔が一つ開けられている)側が独立した形態で、縦横10個×20個のポットp…が縦横に整然と配列し連結したものである。この育苗ポットPの小さなポットp…の一つ一つの中に床土が詰められ、播種され、覆土され、そして、灌水される。
【0014】
床土供給装置5は、床土ホッパ−5aとベルト式の床土繰出部5bからなる。床土繰出部5bは、モ−タ−M4により回転駆動されるロ−ラ−5cと従動ロ−ラ−5dとにベルト5eが巻き掛けられ、そのベルト5eの回転により上部の床土ホッパ−5a内の床土を定量づつ繰出し、この装置5の下をくぐるように移送される苗箱4内にその床土が供給されていく。
【0015】
鎮圧・均平装置6は、播種切り換えスイッチSWが野菜・花卉播種用に切り換えられると、鎮圧装置としての鎮圧ロ−ラ−6a・6aが鎮圧作用状態に、切り換えスイッチSWが水稲播種用に切り換えられると、鎮圧ロ−ラ−6a・6aが鎮圧非作用状態に切り替わるようになっている。鎮圧ロ−ラ−6aは、左右の鎮圧支持フレ−ム6c、6cに枢支された左右のロ−ラ−ア−ム6d、6dの間に回動自在に軸支され、ロ−ラ−ア−ム6d、6dと鎮圧支持フレ−ム6c、6cの間に掛けられた鎮圧スプリングSP、SPにより移送されてくる苗箱4内の床土Bを上から押圧作用して鎮圧作用状態となる。鎮圧非作用状態に切り替わるときは、ソレノイドSOLのピンが突出し、それに連結するロ−ラ−ア−ム6d、6dを回動させて鎮圧ロ−ラ−6aを上動させて、鎮圧ロ−ラ−6a、6aの下方を通過する苗箱4内の床土Bに接触しない位置に移動させるようになっている。鎮圧ロ−ラ−6a、6aの下手側には均平装置としての均平ブラシ6bが前記モ−タ−M4から伝動されて駆動回転するように設けられている。
【0016】
点播型播種装置7aは、種子S…を一粒づつ吸着する吸着ノズル19…が、エア−タンク20に前記育苗ポットPの左右方向のポットp…の数(10個)だけ取り付けられている。エア−タンク20はバキュウム装置Vと連結しており、吸着ノズル19…が種子S…を収容する種子受け樋21上に移動したときにバキュウム装置Vが吸引作動し、受け樋21に収容された種子S…をノズル19…の先端口にそれぞれ一粒づつ吸着する。そして、吸着ノズル19…の先端口に種子S…が吸着された状態で、エア−タンク20の左右に設けられた移動リンク22に連結するエア−シリンダ−C2のピストンC2aが突出作動して、各ノズル19…がそれに対応する漏斗23…上に位置するようにエア−タンク20が移動する。そして、前記バキュウム装置Vに作動が停止して逆にエア−がノズル19…の先端口から吐出し、更に、ノズル19…の内側のニ−ドル19a…が各ノズル19…の先端口から突出する。これにより、ノズル19…の先端口に吸着していた種子S…が放出されて、それぞれ対応する漏斗23…内に落下する。漏斗23…の出口はそれぞれ播種ホ−ス24…が連結され、そのホ−ス24…の下端口に播種ノズル25…が取り付けられている。よって、漏斗23…内に落下した種子S…は播種ホ−ス24…内を通って播種ノズル25…の下端口から放出される。以上のように、この播種装置7aは、吸着ノズル19…が一粒づつ吸着して播種位置に放出するように構成されている。吸着ノズル19…の先端口の口径は小さく設けられるので、粒径の小さい裸種子でも確実に一粒づつ播種できる。
【0017】
更に、上記播種装置7aの播種ノズル25…は、その下方に移送される苗箱4内の育苗ポットPの左右方向のポットp…の配列ピッチに合わせてノズル25の下端口が各ポットp…の口部中央に位置するようにノズル固定部材26で固定されている。ノズル固定部材26は、その両端部で播種ノズル上下用シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aと連結し、また、固定部材26の上下移動をガイドするガイド棒27、27に摺動自在に係合している。更に、固定部材26の苗箱移送方向上手側に棒状の播種穴形成体28…が播種ノズル25…の左右方向の配列位置に合わせて取り付けられている。上下用エア−シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aが突出作動して固定部材26が上から下に移動すると、播種穴形成体28…がその下方に移送されてきている苗箱4内の左右横一列分のポットp…に対しそれぞれのポットp…内の床土B…上面側に播種穴H…を形成する。それと共に、播種ノズル25…も前工程で形成されたポットp…内の各播種穴H…上に下動し、その播種穴H…内に一粒ずつ播種する。この間、播種コンベア2は移送停止状態にあり、横一列のポットp…への播種が完了すると、上下用エア−シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aが引っ込み作動して固定部材26が下から上に移動する。その後、播種コンベア2が間歇移送作動して、苗箱4が育苗ポットPのポット左右横方向一列分p…だけ移送し再び停止する。そして、再び、上下用エア−シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aが突出作動して、播種穴形成体28…の直下の左右一列のポットp…に対して播種穴H…を形成し、播種ノズル25…の下端口直下の左右一列のポットp…に対して播種する。
【0018】
上記播種装置7aで苗箱4内の育苗ポットPの各ポットp…内に播種される間は、播種コンベア2は間歇移送状態となるが、その前後は連続移送状態に切り替わる。即ち、連続移送状態で、苗箱4の先端部が位置X1(苗箱4内の育苗ポットp…の移送方向最前列のポットp…が播種穴形成体28…の真下となる状態の苗箱4の先端位置)に移送されると、それを第1苗箱位置検出器(ここでは、接触式のリミットスイッチ)が検出し、播種コンベア2を連続移送状態から間歇移送状態に切り替える。そして、間歇移送状態にて、各ポットp…内に一粒づつ播種され、移送方向最後列のポットp…が播種ノズル25から播種された後で、苗箱4の先端部が位置X2(苗箱4内の育苗ポットp…の移送方向最後列のポットp…が播種ノズル25…の真下となる位置からポット一列分移送方向下手側に送られた状態での苗箱4の先端位置)に移送苗箱に穴形成体28…の真下となる位置に移送されると、それを第2苗箱位置検出器(ここでは、接触式のリミットスイッチ)が検出し、播種コンベア2を間歇移送状態から連続移送状態に切り替える。よって、位置X1から位置X2の区間の距離は、苗箱4の移送方向の長さL+α(育苗ポットPの移送方向のポット列分+1列)の距離となる。そして、次の苗箱4が移送上手側から前記位置X1まで移送されてくると、再び間歇移送状態に切り替わる。ところで、第1コンベア1aは、播種コンベア2が連続移送状態のときは連続移送状態となり、播種コンベア2が間歇移送状態のときは移送停止状態となる。また、第3コンベア3は、播種コンベア2が連続移送状態、間歇移送状態にかかわらず連続移送状態となっている。
【0019】
前記鎮圧・均平装置6の後端位置から前記位置X1までのコンベア上方が開放された区間の距離は、苗箱4の移送方向の長さLの2倍以上のとなっている。これにより、播種装置7aの作動中において、床土供給装置5、及び鎮圧・均平装置6の作業が完了した状態の苗箱4が、最低1箱はその区間に停止し、次の苗箱4への播種が開始されるまでその区間で待機した状態となる。よって、その区間で待機する苗箱最低1箱分について、床土の供給状態のチェックができ、また不具合があればそれを修復する作業を施すことができる。
【0020】
尚、31は、育苗ポットPの各ポットp…に播種する種の数を設定する設定器であって、通常は、「01」に設定しておくと、上記のようにシーダコントロールユニットにて各部が作動してエア−シリンダ−C2のピストンC2aが1回突出作動して播種される度にエア−シリンダ−C1が作動して苗箱4を1ポットp分だけ送り、育苗ポットPの各ポットp…に種子が1個づつ播種される。そして、発芽率の悪い種子を播種する時や発芽後しか種子の良否が判別できない種子を播種する時等には、育苗ポットPの各ポットp…に複数個の種子をまくが、例えば、育苗ポットPの各ポットp…に3個の種子をまく場合には、設定器31を「03」に設定しておくと、シーダコントロールユニットにて各部が作動してエア−シリンダ−C2のピストンC2aが3回突出作動して3度播種されるとエア−シリンダ−C1が作動して苗箱4を1ポットp分だけ送り、育苗ポットPの各ポットp…に種が3個づつ播種される。
【0021】
覆土供給装置8は、覆土ホッパ−8aとベルト式の覆土繰出部8bからなる。覆土繰出部8bは、モ−タ−M5により回転駆動されるロ−ラ−8cと従動ロ−ラ−8dとにベルト8eが掛けられ、そのベルト8cの回転により上部の覆土ホッパ−8a内の覆土を定量づつ繰出し、この装置8の下をくぐるように移送される苗箱4内にその覆土が供給されていく。
【0022】
棒状・霧状灌水装置9は、ポンプPで送られる水が電磁弁SV1を通過して(この時、電磁弁SV2は閉じられている)霧状灌水パイプ9aに送られ、そのパイプ下側に開けられた複数の散水孔9bから下方へ霧状に散水する霧状灌水部と、ポンプPで送られる水が電磁弁SV2を通過して(この時、電磁弁SV1は閉じられている)棒状灌水パイプ9cに送られ、そのパイプ下側に開けられた軸方向に苗箱左右幅程度の長さの長孔9dから下方へ薄膜状に散水する棒状灌水部とが設けられており、霧状灌水パイプ9a・棒状灌水パイプ9cの下方を横切るように苗箱4が移送されて灌水されるように構成されている。野菜・花卉播種時には、切り換えスイッチSWを野菜・花卉位置に切り換えると、ポンプPが作動して霧状灌水部から霧状に散水して覆土の飛散や種子の移動を防止して灌水し、水稲播種時には、切り換えスイッチSWを水稲位置に切り換えると、ポンプPが作動して棒状灌水部から薄膜状に散水して高能率に灌水する。
【0023】
野菜・花卉播種作業では、移送上手側の第1コンベア1aの始端部に載せられた苗箱4…が、初めに床土供給装置5、鎮圧・均平装置6で床土が詰められて鎮圧・均平され、次に播種コンベア2に引き継がれて点播型播種装置7aで播種され、そして第3コンベア3に引き継がれて覆土供給装置8、棒状・霧状灌水装置9で覆土され霧状灌水されて播種作業が完了する。このとき、散播型播種装置7bは作動しない。
【0024】
散播型播種装置7bは、種子ホッパ−30aと種子繰出部30bからなる。種子繰出部30bは、ホッパ−30a内の種子を定量ずつ繰り出す繰出ロ−ラ−30cがモ−タ−M6により回転駆動されるように設けられている。この散播型播種装置7bにより、この下をくぐるように移送される苗箱4の床土上面に一様に種子が播種されていく。
【0025】
尚、タイムチャ−トに示されるように、野菜・花卉播種作業時と水稲播種作業時の切り換えは、切り換えスイッチSWを切り換えるだけで、作動できるようになっている。次に、上記の播種機を用いた播種作業の説明をする。野菜・花卉播種作業時には、まず、切り換えスイッチSWを野菜・花卉位置に切り換える。すると、点播型播種装置7aの播種位置前(播種穴形成位置)まで、第1コンベア1a、第2コンベア1b、播種コンベア2が苗箱4…を連続移送し、次に、点播型播種装置7aが作動するとともに間歇移送状態に切り替わり、播種が完了すると再び連続移送状態になる。播種コンベア2が間歇移送状態のときは、第1コンベア1a・第2コンベア1bが移送停止し、播種コンベア2が連続移送状態のときは、第1コンベア1a・第2コンベア1bが連続移送状態となる。第3コンベア3は常時連続移送状態である。また、棒状・霧状灌水装置9はポンプPが作動し霧状灌水状態となっている。このとき、散播型播種装置7bは播種作動しない。
【0026】
次に、水稲播種作業時は、切り換えスイッチSWを水稲位置に切り換える。このとき、第1コンベア1a、第2コンベア1b、播種コンベア2、第3コンベア3は全て連続移送状態になる。また、鎮圧・均平装置6は鎮圧ロ−ラ−6a・6aが鎮圧非作用状態に切り替わり、棒状・霧状灌水装置9はポンプPが作動し棒状灌水状態となる。このとき、点播型播種装置7aは播種作動しない。
【0027】
そして、この各野菜・花卉播種作業と水稲播種作業において、鎮圧・均平装置6が作用する苗箱4を移送する第2コンベア1bの移送速度V2を他のコンベア1a・2・3の移送速度V1よりも早く構成したので、床土供給装置5にて床土が供給された連続状態の苗箱4を後続の苗箱4から引き離して、鎮圧・均平装置6が作用する苗箱4の後端とその後続の苗箱4の前端との間に隙間ができ、該隙間より鎮圧・均平装置6にて余分な床土が適切に排除されるので、良好なる均平作用が行なえて後工程の播種及び覆土作業も適切となり、精度の良い播種作業が行なえる。
【0028】
尚、野菜・花卉播種作業時は、苗箱4内に育苗ポットPを嵌め込んで、各ポットp…内に播種していくが、水稲播種作業時は育苗ポットPは用いず直接苗箱4内に床土を詰めて播種される。図14は、第2実施例を示す播種機の側面図であって、第3コンベア3の終端に遊転ローラー32…を設けた作業台33を接続したものであり、この作業台33上で播種された苗箱4に識別マーク34を取り付けることができるように構成されている。
【0029】
識別マーク34は、苗箱に播種する種子の種別・育苗管理データ(発芽日数,育苗日数,緑化日数,灌水量,育苗温度等)・出荷データ(播種施設の所在,出荷元,出荷先,出荷日等)が管理できるバーコードより形成されており、苗箱4の側面に設けられた透明なポケット状の差込み部4aに差し込んで装着できるようになっている。
【0030】
図15は、第3実施例を示す播種機の側面図であって、第1コンベア1aの始端に遊転ローラー32…を設けた作業台33を接続したものであり、この作業台33上で播種する苗箱4に識別マーク34を取り付けることができるように構成されている。このように、播種作業の前段で識別マーク34を取り付けるようにすると、第1コンベア1aの始端部に、識別マーク34読み取り器を設けて、播種する苗箱4が水稲か野菜・花卉かを判断して前記の播種切り換えスイッチSWを自動的に切り換えて、自動的に水稲及び野菜・花卉の各々にその適した播種作業が行なえるように構成できる。
【0031】
また、識別マーク34は、バーコード以外に、色にて識別しても良く(例えば、水稲は緑色、野菜は赤色、花卉は黄色のカラー板にする)、形状の異なる板体(例えば、水稲は長方形、野菜は円形、花卉は三角形の板体にする)を苗箱4の側面に装着する構成にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】播種機の側面図。
【図2】播種機の伝動構成を示す平面図。
【図3】点播型播種装置の要部構成を示す断面側面図。
【図4】点播型播種装置の要部構成を示す断面正面図。
【図5】播種コンベアの伝動構成を示す作用側面図。
【図6】種子吸着状態を示す点播型播種装置の吸着ノズルの断面図。
【図7】種子放出状態を示す点播型播種装置の吸着ノズルの断面図。
【図8】野菜・花卉播種作業時と水稲播種作業時における播種機各作動部の作動状態を示すタイムチャ−ト。
【図9】棒状・霧状灌水装置の要部を示す平面図。
【図10】棒状・霧状灌水装置の棒状灌水パイプの作用状態を示す正面図。
【図11】棒状・霧状灌水装置の霧状灌水パイプの作用状態を示す正面図。
【図12】鎮圧装置の要部を示す断面側面図。
【図13】育苗ポットを示す斜視図。
【図14】第2実施例を示す播種機の側面図。
【図15】第3実施例を示す播種機の側面図。
【図16】識別マークの装着例を示す斜視図。
【符号の説明】
P:育ポット
p:ポット
1a:第1コンベア
1b:第2コンベア
2:播種コンベア
3:第3コンベア
4:苗箱
5:床土供給装置
6:鎮圧・均平装置
7a:点播型播種装置
7b:散播型播種装置
8:覆土供給装置
9:棒状・霧状灌水装置
Claims (1)
- 苗箱4が複数のコンベア1a、1b、2、3上を引き継がれて移送され、移送上手側から順に床土供給装置5にて床土が供給され、均平装置6bにて余分な床土が排除され、野菜・花卉播種時には点播型播種装置7aで水稲播種時には散播型播種装置7bで播種され、覆土供給装置8にて覆土され、灌水装置9にて灌水される播種機において、前記灌水装置9には野菜・花卉播種時に霧状に散水する霧状灌水部と、水稲播種時に薄膜状に散水する棒状灌水部とを苗箱移送方向に対しそれぞれ複数箇所に、且つ、霧状灌水部と棒状灌水部とが苗箱移送方向で交互に位置するように設けたことを特徴とする播種機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP323795A JP3629738B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 播種機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP323795A JP3629738B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 播種機 |
Publications (2)
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JPH08187015A JPH08187015A (ja) | 1996-07-23 |
JP3629738B2 true JP3629738B2 (ja) | 2005-03-16 |
Family
ID=11551856
Family Applications (1)
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JP323795A Expired - Fee Related JP3629738B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 播種機 |
Country Status (1)
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-
1995
- 1995-01-12 JP JP323795A patent/JP3629738B2/ja not_active Expired - Fee Related
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