JP2503735Y2

JP2503735Y2 - 播種機

Info

Publication number: JP2503735Y2
Application number: JP1987192957U
Authority: JP
Inventors: 憲治郎相澤; 節生武野; 敏弘小川
Original assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Current assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date: 1987-12-18
Filing date: 1987-12-18
Publication date: 1996-07-03
Anticipated expiration: 2002-12-18
Also published as: JPH0198511U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は、多数のポットを連続的に並列的に構成した
育苗ポットを供給し、土入れから播種・覆土・育苗箱の
積み上げまでを自動的に行う播種機の構成に関する。

（ロ）従来技術従来から田植機に使用する苗マットを育苗播種機で作
ったり、ポット苗を作るための育苗播種機は公知とされ
ているのである。

例えば、実開昭56−12914号公報、実開昭52−95818号
公報、実開昭58−189758号公報、実開昭56−15318号公
報、実開昭61−69918号公報、特開昭60−94006号公報の
如き技術が公知とされているのである。

（ハ）考案が解決しようとする問題点上記の従来技術においては、ポットを直接にコンベア
の上に載置して間歇移動させていたのである。しかし、
ポットは深いポット孔内において、プラグ状の作物苗を
育成後に、これを深いポット孔から取り出しながら移植
する必要がある為に、ポットを曲げて、ポットとプラグ
苗との分離を行う必要があり、ポットは薄い合成樹脂に
より、可撓性に構成されるのである。

この可撓性のポットはコンベアの上で自動的に、床土
入れ、鎮圧孔開け、播種、覆土、散水等の作業をする際
に、撓んで正確な間歇移動をしない場合があるのであ
る。

本考案は、苗箱の内部にポットを嵌装することによ
り、この不具合を解消するものである。

（ニ）問題を解決するための手段本考案はこのような不具合を解消するために次の如く
構成したものである。

ポット19をポットピッチ１の所定ピッチずつ間歇的
に搬送し、該ポット19の搬送経路の上部に上下動する鎮
圧具35を配置し、該鎮圧具35はポット19の間歇搬送の停
止時において下降し、各ポット19,19・・・の床土に種
子落下凹部19aを成形すると共に、該ポット19の進行方
向側で、鎮圧具35の位置からポットピッチ１の整数倍
の距離２の位置に、種子落下シュート40を配置し、ポ
ット19の停止次に種子を落下すべく構成したポット式播
種機において、前記ポット19を所定ピッチずつ間歇的に
搬送すべく、コンベア１の上に苗箱５を載置し、該苗箱
５の内部にポット19を嵌装したものである。

また、該鎮圧具35を支持する支持杆22を、ポット19の
進行方向に対して平行方向に位置調整可能に設けたもの
である。

また、該鎮圧具35において、形状の異なる鎮圧突起35
b,35c・・・を固定軸35aより放射状に設け、該固定軸35
aを回転可能に構成したものである。

（ホ）考案の作用このような構成において、苗箱５にポット19を入れ、
自動供給装置Ａに入れてセットし、搬送する前に一番前
のポット19と鎮圧具35を一致させるために調節ツマミ23
を弛めて支持杆22を調節し、鎮圧突起35b,35c・・・を
回転して種子落下凹部19aの深さや大きさを決めて固定
する。そして、種子落下シュート40をピッチ１の整数
倍の長さl2の進行方向側の位置にセットしておくのであ
る。

前記苗箱５は駆動モーター34にてポット19のピッチ
１の長さずつ間歇的に搬送され、床土を入れた育苗ポッ
ト19が播種装置Ｆに送られてくると、苗箱５の停止時に
鎮圧具35がシリンダー36にて下降され、ポット19に種子
落下凹部19aが形成され、種子落下凹部19aが種子落下シ
ュート40の下方に位置したときに、鎮圧具35の下降と同
時にノズル41の吸着が解かれて種子が種子落下シュート
40に案内されて種子落下凹部19a内に落下するのであ
る。

そして、次の前進時に鎮圧具35は上昇し、ピックアッ
プヘッド42は、シリンダー47の伸長により種子皿37上ま
で移動し、昇降シリンダー46にて下降すると共に、昇降
ロッド38がアクチュエーター49により、種子皿37内の種
子を拾い上げて、種子ロッド38上の種子がノズル41にて
吸着される。

該種子ロッド38は再び下降し、ピックアップヘッド42
の昇降シリンダー46が伸長し、シリンダー47が縮小し
て、種子落下シュート40上に戻るのである。

このようにしてポット19の床土上に種子落下凹部19a
が形成されて種子が播かれ、次行程の覆土装置Ｇにて用
土が被せられ、積上装置Ｈにて苗箱が積み上げられるの
である。

（ヘ）実施例本考案の目的は以上の如くであり、添付の図面に示し
た実施例の構成に基づいて、本考案の構成を説明する。

第１図は本考案の蔬菜用播種プラントの全体正面図、
第２図は同じく平面図、第３図は播種機の正面一部断面
図、第４図は種子吸着ノズル側面断面図である。

第１図，第２図にて全体構成から説明する。育苗箱を
搬送するコンベア１はコンベア1L,1M,1Rと分割させたも
のが直列に配置され、それぞれ脚を有している。

該コンベア1L,1M,1Rはローラーまたはチェーンにより
苗箱５を搬送し、それぞれのローラーまたはチェーンは
連結され、コンベア１の任意位置に設けた駆動モーター
34にて回動されるのである。該苗箱５の内部に、多数の
ポット孔を開口したポット19を嵌装している。

本実施例ではコンベア1Rに設けられたステッピングモ
ーターにより、苗箱５に載置されたポット19のピッチ毎
に一定距離ずつ搬送される。

左側のコンベア1L上には、自動供給装置Ａ及び土入れ
装置Ｂが載置され、該苗箱自動供給装置Ａは取付フレー
ム２をコンベア1Lの側面にボルト等により固定してい
る。

該取付フレーム２の左端に上下に二本のシリンダー3,
4を配設し、該シリンダー3,4のピストンロッド先端には
受板3a,4aを固設している。

そして、取付フレーム２の右側には苗箱5,5・・・を
収納するために箱状に組みつけられた支持フレーム６が
立設され、上方より苗箱５を入れられるように構成して
いる。

該苗箱５を供給するにはシリンダー3,4を伸長させ
て、受板3a,4aを支持フレーム６内に挿入して苗箱５を
それぞれ受け、下側のシリンダー４を縮小して受板4aを
抜くことにより、受板4aに載置されていた苗箱がコンベ
ア1L上に落ち、再びシリンダー４を伸長させてからシリ
ンダー３を縮小して支持フレーム６内の苗箱を一箱分落
下させ、再びシリンダー３を伸長させ、この動作を繰り
返して苗箱５を一枚ずつ供給するのである。

該シリンダー3,4はエアシリンダーにて構成され、該
シリンダー3,4にはコンベア1Lの脚部に載置したコンプ
レッサー７にて圧縮空気が供給されている。

該コンプレッサー７にはホース８を介してエアガン９
が接続されており、作業後の清掃時にゴミ等を吹き飛ば
せるように構成している。

また、コンベア1Lの右側には土入れ装置Ｂが載置さ
れ、該土入れ装置Ｂは上部にホッパー10を設け、その下
部のコンベア1Lの上方に土送りベルト11が配設され、該
ベルト11の回転により一定量ずつ苗箱５に入れたポット
19上に落とすのである。

該土入れ装置Ｂの下方に漏斗形の土受け容器12が配設
され、該土受け容器12の下端と、土入れ装置Ｂの後方に
立設した縦搬送装置13の下端が連通され、土入れ時に溢
れた土を受けてホッパー10に戻すように循環可能として
いる。

前記土入れ装置Ｂに用土を供給するのが破砕混合装置
Ｃであり、コンベア１とは別配置とし、機体フレーム14
の左側下部に用土を投入するためのホッパー16を配設
し、該ホッパー16の下端と二連昇降機17の後昇降機17b
の下端とを連通し、該後昇降機17bの上端をタンク20の
上端と連通している。

該タンク20は上部に破砕タンク、下部に混合タンクを
配設し、破砕後に水分を含ませた用土は排出シュート26
より前昇降機17aに投入され、前昇降機17aの上端のシュ
ート27より前記土入れ装置Ｂのホッパー10や後述する覆
土装置Ｇのホッパー50に供給するのである。

また、コンベア1M上にはならし装置Ｄ、潅水装置Ｅ、
播種装置Ｆが載置され、ならし装置Ｄはケースに軸架し
たブラシ32を回転させることにより土入れされた苗箱の
土を均し、潅水装置Ｅは潅水パイプ33,33よりシャワー
の如く撤水することにより水分を与えている。

本考案の播種装置Ｆは第３図に示すように、基台15左
側のカバー21に支持杆22を左右方向に調節可能に設け調
節ツマミ23にて固定し、該支持杆22の先端にシリンダー
36を固設し、該シリンダー36のピストンロッド36aの先
端に鎮圧取付体24を固設し、鎮圧具35を固定している。

該鎮圧具35は回転軸35aを横設し、該回転軸35a上に苗
箱５内のポット19の幅方向のポット数と同数の鎮圧突起
35b,35b・・・が固設され、該鎮圧突起35bはその他に回
転軸35aを中心に放射状に形状及び長さの異なる鎮圧突
起35c,35d・・・が突設されており、該回転軸35aを回転
させることにより、鎮圧突起の形状を選択できるように
してある。

そして、前記シリンダー36を伸長させることにより、
鎮圧具35を下降させた時にポット19の床土上に種子落下
凹部19aを形成できるのである。

前記シリンダー36の後方に昇降シリンダー46を設け、
該昇降シリンダー46のピストンロッド46a,46aの上端に
平行移動させるシリンダー47が固設され、該シリンダー
47のピストンロッド47aにピックアップヘッド42が固設
されている。

該ピックアップヘッド42には幅方向のポット数と同数
のノズル41,41・・・が幅方向に設けられ、該ノズル41,
41・・・は高圧ホース44,44・・・を介して差圧検出ス
イッチ付バルブ45に接続され、該差圧検出スイッチ付バ
ルブ45はノズル41,41・・・に種子を吸着している時の
圧力と、種子を吸着していない場合の圧力との差を検知
して欠粒を検知して警報を発するように構成している。

また、前記ノズル41,41・・・に第４図に示すように
光センサー25,25・・・を設けて種子を吸着している時
と吸着していない時の光量を検知して欠粒を検知するこ
ともできるものである。

前記基台15の右側には種子皿37が設けられ、該種子皿
37にはノズル41と同数の昇降ロッド38,38・・・が貫通
され、該昇降ロッド38は種子皿37の下部で、スプリング
30により下方に付勢され、該スプリング30を係止するリ
ング31の位置を調整することにより付勢力を調節するこ
とができる。

また、種子皿37の下方にはロータリーシリンダーより
なるアクチュエーター49が設けられ、該アクチュエータ
ー49のアーム49a先端が前記昇降ロッド38下端と当接さ
せ、アクチュエーター49の作動により昇降ロッド38を昇
降させ、上昇時に種子を一定量載せて上昇し、ノズル4
1,41にて一つずつ種子が吸着されるのである。但し、ノ
ズル41の穴を数カ所（２〜３個）開口し、その穴の数だ
け種子を吸着させて播種することも可能である。

また、種子皿37より鎮圧具側に種子落下シュート40が
鎮圧具35と平行に立設され、前記ノズル41,41・・・が
該種子落下シュート40と種子皿37との間を往復させるの
である。

そして、該種子落下シュート40は、鎮圧具35よりポッ
ト19のポットピッチ１の整数倍の距離l2の位置に配設
されているのである。

コンベア1R上には覆土装置Ｇ及び積上装置Ｈが載置さ
れ、覆土装置Ｇは前記土入れ装置Ｂと略同様の構成であ
り、ホッパー50及びベルト式の土送り装置を備え、播種
された種子上に用土を被せるものである。

積上装置Ｈはコンベア1R上に積上枠53が配置され、該
積上枠53の下部の前後に回転式の受体54,54が軸支さ
れ、該受体54,54の回転軸には互いに逆方向の回転しか
できない一方向クラッチ（ワンウェイクラッチやラチェ
ット等）が組みこまれており、積上枠53中央部下方には
持上シリンダー52が配置されている。

よって、積上枠53内に苗箱５が入ったときに持上シリ
ンダー52を伸長させると、受体54,54が、苗箱の一箱分
回転し、そのまま受止められ、持上シリンダー52を縮小
させ、次の苗箱を受けて再び上昇させれば、次々と苗箱
を積み上げることができるのである。

尚、前記シリンダー3,4、シリンダー36、昇降シリン
ダー46、シリンダー47、持上シリンダー52は空圧シリン
ダーであり、コンプレッサー７から高圧空気を得るもの
であり、ノズル41は播種装置Ｆの下方に設けた真空ポン
プ55にて吸引されている。

そして、それぞれ電磁バルブを有し、駆動モーター3
4、電磁バルブ45等と共にマイクロコンピューター等に
より制御されるものである。

（ト）考案の効果以上のような構成・作用により、本考案は次のような
効果が得られるのである。

第１に、ポット19は、コンベア１の上に載置した苗箱
５の内部に嵌装したので、下部が突出した構成で、コン
ベア１の上に載置した状態で不安定となり、正確にポッ
トピッチ１だけ移動しない可能性のあるポット19を、
コンベア１と苗箱５との完全な載置状態により、確実に
ポットピッチ１だけ移動させることが出来るのであ
る。

また、育成後の土付き苗を取出容易にする為に、薄い
合成樹脂フィルムにより構成される為に、障害物に接当
したり、鎮圧具35や種子落下シュート40との間の摩擦で
変形しやすいポット19の、土入れと鎮圧孔開けと播種と
覆土と散水等の際に、変形を阻止することが出来たので
ある。

第２に、鎮圧具35と種子落下シュート40の配置の関係
位置を、鎮圧具35の位置から、ポットピッチ１の整数
倍の距離l2の位置に、種子落下シュート40を設けたの
で、苗箱の搬送停止中に鎮圧具にて種子落下凹部が形成
されると同時に、播種が行われるので、二つの作業が同
時に行え、作業能率が向上したのである。

また、ポット19の動きを停止させた状態で、鎮圧具35
により種子落下凹部19aを穿設し、かつ種子落下シュー
ト40からの種子の落下作業を行うので、正確な鎮圧播種
が出来るのである。

第３に、鎮圧具35の鎮圧突起を回転軸を中心に放射状
に設けたので、鎮圧突起の変更が容易に行えるようにな
り、種子の種類に対応できるようになったのである。

第４に、鎮圧具の位置を進行方向と平行に容易に変更
が出来るので、いかなる育苗ポットにも対応できるよう
になったのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の蔬菜用播種プラントの全体正面図、第
２図は同じく平面図、第３図は播種機正面図一部断面
図、第４図は種子吸着ノズル側面断面図である。 19…ポット 19a…種子落下凹部 22…支持杆 35…鎮圧具 35a…固定軸 35b,35c…鎮圧突起 40…種子落下シュート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭60−232014（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−210907（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−220106（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−94006（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−217813（ＪＰ，Ａ) 実開昭56−12914（ＪＰ，Ｕ) 実開昭52−95818（ＪＰ，Ｕ) 実開昭58−189758（ＪＰ，Ｕ) 実開昭61−69918（ＪＰ，Ｕ) 実開昭56−15318（ＪＰ，Ｕ) 特公昭56−46368（ＪＰ，Ｂ２)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ポット19をポットピッチ１の所定ピッチ
ずつ間歇的に搬送し、該ポット19の搬送経路の上部に上
下動する鎮圧具35を配置し、該鎮圧具35はポット19の間
歇搬送の停止時において下降し、各ポット19,19・・・
の床土に種子落下凹部19aを成形すると共に、該ポット1
9の進行方向側で、鎮圧具35の位置からポットピッチ
１の整数倍の距離l2の位置に、種子落下シュート40を配
置し、ポット19の停止時に種子を落下すべく構成したポ
ット式播種機において、前記ポット19を所定ピッチずつ
間歇的に搬送すべく、コンベア１の上に苗箱５を載置
し、該苗箱５の内部にポット19を嵌装したことを特徴と
する播種機。
【請求項２】実用新案登録請求の範囲第１項記載の鎮圧
具35において、該鎮圧具35を支持する支持杆22を、ポッ
ト19の進行方向に対して平行方向に位置調整可能に設け
たことを特徴とする播種機。
【請求項３】実用新案登録請求の範囲第１項記載の鎮圧
具35において、形状の異なる鎮圧突起35b,35c・・・を
固定軸35aより放射状に設け、該固定軸35aを回転可能に
構成したことを特徴とする播種機。