JP3629725B2 - 超電導マグネット - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、超電導マグネットに関し、特に蓄冷型冷凍機を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
図22は、特開平6―132567号公報に記載された従来の超電導マグネットの一例を示す断面図である。図において、1は超電導コイル、2は超電導コイル1を巻く巻き枠、3aは超電導コイル1に電流を供給する低温側電流リード、3bは超電導コイル1に電流を供給する高温側電流リード、4は超電導コイル1を包囲する輻射シールド、5は輻射シールド4を包囲する真空槽、6は超電導コイル1及び輻射シールド4を冷却する蓄冷型冷凍機の一種である2段ギフォード・マクマホンサイクル冷凍機(以下、2段GM冷凍機と記す)、7は2段GM冷凍機6に作動ガスを供給するコンプレッサー、8は2段GM冷凍機6の低温側ステージ、9は2段GM冷凍機6の高温側ステージ、10は超電導コイル1の電源、31は電流リード3の中間温度部であり、輻射シールド4と熱的に接触するように構成している。
【0003】
次に、従来の超電導マグネットの動作について説明する。
超電導コイル1は、2段GM冷凍機6の低温側ステージ8と熱接触しており、2段GM冷凍機6により極低温(例えば4.2K)に冷却され、電気抵抗ゼロ、いわゆる超電導状態になる。そこで電流リード3a,3bを介して外部の超電導コイル用電源10から超電導コイル1に励磁用電流を供給し、所用の磁場を発生させている。超電導コイル1は電気抵抗がゼロであるため、電流を流してもそれ自身がジュール熱で発熱することがない。しかし外部から対流・輻射・伝導による超電導コイル1への熱侵入があり、この熱侵入をできるだけ低減することが望ましい。
【0004】
超電導コイル1への熱侵入を低減するため、超電導コイル1を真空槽5内に収納し、対流による熱侵入を遮断している。また真空槽5から超電導コイル1へ直接輻射熱が侵入しないように輻射シールド4を設け、超電導コイル1を包囲している。この輻射シールド4は、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9と熱的に接続しており、極低温(例えば50K)に冷却されている。
さらに、電流リード3a,3bから超電導コイル1への熱侵入を低減するため、電流リードの中間温度部31を輻射シールド4と熱的に接触させて、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9で冷却することにより、室温から直接伝導により熱が超電導コイル1へ侵入するのを防止している。また、中間温度部31より低温側の電流リード3aを、熱伝導率が小さく、ジュール熱を生じない高温超電導体で構成した。
【0005】
しかし、超電導コイル1への熱侵入をゼロにすることは不可能であるので、2段GM冷凍機6でこの熱侵入分は取り除かなければならない。もし、2段GM冷凍機6に何らかのトラブルが生じて冷凍能力が劣化すると、超電導コイル1への熱侵入が増加し、超電導コイル1の温度が上昇する。さらに、超電導状態から常電導状態へ転移する。超電導マグネットを性能よく、かつ長期にわたって安定に動作させるには、2段GM冷凍機6の性能の向上と長期信頼性の向上が不可欠である。
【0006】
図23は、従来の超電導マグネットに用いられる2段GM冷凍機6を示す構成図である。図において、51は直径を順次縮小した2段のパイプを同軸上に連結一体化したシリンダ、52はシリンダ51の1段目に摺動可能に配設した1段目デスプレーサー、53はシリンダ51の2段目に1段目デスプレーサー52と同様に摺動可能に配設した2段目デスプレーサー、1段目及び2段目デスプレーサー52,53はそれぞれ自在継手(図示せず)で連結一体化構成にしている。54,55は1段目,2段目デスプレーサー52,53とシリンダ51の各段との間にヘリウムガスが漏れることを防止するために配設した1段目,2段目シール、56,57はシリンダ51の各段の端面と1段目,2段目デスプレーサー52,53との間に形成する空間である1段目膨脹空間,2段目膨脹空間、58は1段目デスプレーサー52内に蓄冷材として銅金網及び鉛玉を用いた1段目蓄冷器、59は2段目デスプレーサー53内に蓄冷材として磁性蓄冷材の一種であるHo−Er−Ruの組成を有する材料を用いた2段目蓄冷器である。
また、7は矢印の方向にヘリウムガスを圧縮するコンプレッサー、8,9はそれぞれシリンダ51の各段低温端の外周面に配設した低温側ステージ,高温側ステージである。さらに、60は吸気バルブで、コンプレッサー7から2段GM冷凍機6に高圧のガスを供給するタイミングを制御する。61は排気バルブで、2段GM冷凍機6からコンプレッサー7に低圧のガスを排出するタイミングを制御する。62は駆動モータで、シリンダ51内でデスプレーサー52,53を往復運動させると共に、この往復運動に連動してバルブ60,61の開閉を行う。
【0007】
このように構成した2段GM冷凍機6は次のように動作する。
まず、1段目,2段目デスプレーサー52,53が最下端にあり、吸気バルブ60が開き、排気バルブ61が閉じている状態で、1段目,2段目膨張空間56,57内にコンプレッサー7で圧縮した高圧のヘリウムガスを供給する。この結果、1段目及び2段目膨張空間56,57は高圧状態になる。
【0008】
次に、1段目,2段目デスプレーサー52,53が上方に動き、それに伴い高圧のヘリウムガスを1段目,2段目膨脹空間56,57に次々と供給する。この間、吸気バルブ60は開いたままで、排気バルブ61は閉じたままである。高圧のヘリウムガスは、1段目,2段目蓄冷器58,59を通過する際に、蓄冷材により所定の温度まで冷却される。
1段目,2段目デスプレーサー52,53が最上端になった時に、吸気バルブ60を閉じて、少し遅れて排気バルブ61を開く。この時、高圧のヘリウムガスは断熱的に膨脹して冷凍を発生する。さらに1段目,2段目膨脹空間56,57内に存在するヘリウムガスはそれぞれの温度レベルで低温・低圧になる。
【0009】
ついで、1段目,2段目デスプレーサー52,53が下方に移動することにより、低温・低圧のヘリウムガスが、2段目,1段目蓄冷器59,58を通過し、排気バルブ61から排気される。この時、低温・低圧のヘリウムガスは、2段目及び1段目蓄冷器59,58の蓄冷材を冷却した後、コンプレッサー7に戻る。デスプレーサー52,53が最下端に移動し、1段目及び2段目膨脹空間56,57の体積が最小となった状態で、排気バルブ61を閉じ、吸気バルブ60を開く。これにより、コンプレッサー7で圧縮した高圧のヘリウムガスが膨脹空間56,57に供給され、膨張空間56,57の圧力は低圧から高圧になる。上記の過程を1サイクルとして動作する。
このサイクルを繰り返すことにより、高温側ステージ9及び低温側ステージ8の温度をそれぞれ50K及び4.2Kに冷却している。
【0010】
また、従来の超電導マグネットにおける超電導コイル1の固定方法について説明する。図24は超電導コイル1の固定部を示す断面図である。図において、41は真空槽5を介して超電導コイル1の位置を調整する調整ネジである。超電導コイル1は支持部材23によりある程度真空槽5に固定されている。
このように、調整ネジ41の先端を超電導コイル1に直接接触するように配設し、調整ネジ41の頭部は真空槽5を突き破り、真空槽5の外側に位置していた。超電導コイル1位置を調整するときは、真空槽5の外側の調整ネジ41の頭部を回して超電導コイル1の周囲の調整ネジ41を移動し、超電導コイル1の位置を移動する。
【0011】
このような構成では、調整ネジ41が真空槽5を貫通しているので、真空槽5内の真空を維持するためには、ガスケット等を設ける必要があった。
【0012】
また、一般に輻射シールド4の熱容量より、超電導コイル1の熱容量の方が大きく、また2段GM冷凍機6の冷凍能力は高温側ステージ9の方が低温側ステージ8より大きい。このため、初期冷却の様子は図25に示すように変化する。図25は横軸に時間、縦軸に温度を示したグラフである。輻射シールド4は50K程度に冷却され、超電導コイル1は4.2K程度に冷却するので、超電導コイル1の初期冷却時間はt2、輻射シールド4の初期冷却時間はt1となる。
このように、t2はt1の2倍以上になり、初期冷却時間は輻射シールド4より、超電導コイル1の方が長時間かかりすぎる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の超電導マグネットは以上のように蓄冷型冷凍機6を超電導コイル1の近傍に配設しているため、蓄冷型冷凍機6を超電導コイル1の磁場中に配設していることになる。このため、磁場の影響をうけやすい蓄冷型冷凍機6の駆動モータ62は正常な動作が不可能となり脱調して動作してしまう。従って、正常な熱サイクルを実現できなくなり、蓄冷型冷凍機6の冷凍能力が劣化する。また脱調状態で運転を続けると駆動モータ62、1段目,2段目シール54,55等に過度な力が生じ、摩擦・摩耗の進行を早め長期的に安定して蓄冷型冷凍機6を動作させることができないという課題があった。
【0014】
また、2段目蓄冷器59は磁性蓄冷材で構成されているので、磁場の影響をうけて電磁力や発熱を生じる。即ち、2段目蓄冷器59の蓄冷材として磁性蓄冷材の一種であるHo−Er−Ruを使用しているので、磁場勾配があると電磁力をうける。2段目蓄冷器59の蓄冷材に過度の電磁力がかかると、駆動モータ62に過度のトルクがかかり、正常に回転しなくなり、正常な熱サイクルが実現できなくなり、所用の冷凍能力が得られなくなる。また、磁性蓄冷材が磁場中で磁気ヒステリシスを示すことにより発熱が生じる。発熱が生じれば明らかに冷凍能力が劣化する。電磁力が生じると駆動モータ62や1段目,2段目シール54,55等に過度な力が生じ、摩擦・摩耗の進行を早め長期的に安定して蓄冷型冷凍機6を動作させることができないという課題もあった。
【0015】
また、蓄冷型冷凍機6に故障が生じて蓄冷型冷凍機6を交換する時、蓄冷型冷凍機6の低温側ステージ8を直接超電導コイルに配設しているため、超電導マグネット全体を分解しなければならず、メンテナンスが困難であるという課題もあった。
【0016】
また、電流リード3a,3bを超電導コイル1の近傍に配設しているため、磁場の影響をうけて、電流密度が低下するという課題もあった。
【0017】
また、一般に輻射シールド4の熱容量より、超電導コイル1の熱容量の方が大きく、また蓄冷型冷凍機6の冷凍能力は高温側ステージ9の方が低温側ステージ8より大きい。このため、初期冷却時間は輻射シールド4より超電導コイル1の方が長時間かかりすぎるという課題あった。
【0018】
この発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、蓄冷型冷凍機を備えた超電導コイルの性能及び信頼性を向上することを目的とするものである。
さらに、メンテナンスを容易にできる構造の超電導マグネットを得ることを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項の発明に係る超電導マグネットは、第1真空槽と、この第1真空槽に包囲された第1輻射シールドと、この第1輻射シールドに包囲された超電導コイルとで構成された超電導コイルユニット、第2真空槽と、この第2真空槽に包囲された第2輻射シールドと、上記第2真空槽に設置され、低温側ステージで上記超電導コイルを、高温側ステージで上記第2輻射シールドを冷却する蓄冷型冷凍機とで構成された冷凍機ユニット、並びに上記超電導コイルと、上記低温側ステージを熱的に接続する伝導部材を備え、上記超電導コイルユニットと上記冷凍機ユニットを分離可能とし、上記第1及び第2輻射シールドを熱的に接続し、上記第1真空槽及び第2真空槽を気密に接続したものである。
【0020】
また、請求項2の発明に係る超電導マグネットは、請求項1の発明に加え、超電導コイルに電流を供給する電流リードを高温側,低温側,及び接続部で構成し、高温側と低温側電流リードを冷凍機ユニットに配設し、その中温部を第2輻射シールドと熱的に接続したものである。
【0021】
また、請求項3の発明に係る超電導マグネットは、請求項1または請求項2の発明に加え、第1真空槽と第2真空槽の接続部を互いにフランジ構造にして気密に接続したものである。
【0022】
また、請求項4の発明に係る超電導マグネットは、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に加え、超電導コイルを初期冷却する熱交換器を伝導部材に設けたものである。
【0023】
【作用】
この発明の請求項1に係る超電導マグネットでは、超電導コイルユニットと冷凍機ユニットを分離可能に構成したので、蓄冷型冷凍機に故障が生じた場合、冷凍機ユニットと超電導コイルユニットを分離し、冷凍機ユニットのみを分解して蓄冷型冷凍機を交換したり、あるいは別の冷凍機ユニットと交換することにより故障時の処置をはかることができる。
さらに、蓄冷型冷凍機の低温側ステージと超電導コイルに熱的に接続した伝導部材を配設し、蓄冷型冷凍機を超電導コイルから離して配設する。
【0024】
また、この発明の請求項2に係る超電導マグネットでは、電流リードを冷凍機ユニットに配設し、電流リードは超電導コイルの磁場の影響をあまり受けない。このため、電流リードの電流密度が低下するのを防止できる。
【0025】
また、この発明の請求項3に係る超電導マグネットでは、超電導コイルユニットの第1真空槽と冷凍機ユニットの第2真空槽が互いにフランジ構造をしているので、第1真空槽と第2真空槽を簡単に分離することができる。蓄冷型冷凍機のメンテナンスが必要なときは蓄冷型冷凍機を配設している第2真空槽を第1真空槽から切り放し、冷凍機ユニットを分離してメンテナンスをはかる。
【0026】
また、この発明の請求項4に係る超電導マグネットでは、伝導部材に熱交換器を熱的に接続し、熱交換器によって伝導部材を冷却し、伝導部材から超電導コイルを初期冷却することができる。従って、超電導コイルの冷却は蓄冷型冷凍機によるものと、熱交換器によるものとが期待できる。この熱交換器は伝導部材に設けており、超電導コイルの構成が複雑になるものではない。
【0027】
【実施例】
実施例1.
以下、この発明の実施例1による超電導マグネットとして、例えばシンクロトロン放射光装置用の超電導マグネットについて説明する。図1は実施例1に係る超電導マグネットを示す断面図である。図中、図22及び図23に示した従来の超電導マグネットと同一又は相当の部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図において、13は超電導コイル1に電流を供給する電流リード、14は輻射シールド4を包囲するように配設した高温側輻射シールド、15は超電導コイル1に流れる永久電流のモードを実現する永久電流スイッチ、22はシールド冷却用2段GM冷凍機で、高温側ステージ9で高温側輻射シールド14を、低温側ステージで輻射シールド4を冷却し、それぞれ80K、20Kの温度に保持している。20は液体ヘリウムを保持するとともに超電導コイル1を収納するヘリウム槽、21は超電導コイル1を超電導状態に保持する極低温冷媒である液体ヘリウム、23は輻射シールド4及び高温側輻射シールド14を介してヘリウム槽20を真空槽5に保持する支持部材、24はビームチャンバ、25はビームチャンバ24を包囲するように配設されたビームチャンバの高温側輻射シールド、26はビームチャンバの高温側輻射シールド25を包囲するように配設されたビームチャンバ輻射シールドである。図示していないがビームチャンバの高温側輻射シールド25は高温側輻射シールド14に熱的に接続され、ビームチャンバ輻射シールド26は輻射シールド4に熱的に接続している。27は蓄冷型冷凍機で、例えばヘリウム液化用GM冷凍機であり、その構成は図23に示した2段GM冷凍機6と同じであるので説明を省略する。ヘリウム液化用GM冷凍機27は、液体ヘリウム21の蒸発ヘリウムを再び液化する。30は磁気シールドであり、例えば鉄で構成する。また、輻射シールド4,14,25,26は、例えば銅で構成している。
【0028】
このように構成された実施例1による超電導マグネットにおいては、超電導コイル1はヘリウム槽20内の液体ヘリウム21により極低温(例えば4.2K)に冷却され、超電導状態になる。この状態で外部の超電導コイル用電源(図示せず)から励磁電流を電流リード13を介して超電導コイル1に供給し、所定の磁場を発生させる。そして定常状態になると永久電流スイッチ15を介して上記超電導コイル1に電流が流れるようにし、外部の超電導コイル用電源との電気的接触を断つ。そこで、超電導コイル1は永久電流モードになり、外部の超電導コイル用電源を切り離した状態で所定の磁場を発生させることができる。
一方、ビームチャンバ24内を高真空に排気して、この中を高エネルギに加速した電子を導く。電子の運動の軌道は、ビームチャンバ24を挟むように配設した一対の超電導コイル1の発生する磁場により、規制されている。
【0029】
ヘリウム液化用GM冷凍機27は、例えば、1段目蓄冷器58の蓄冷材として銅メッシュと鉛玉、2段目蓄冷器59の蓄冷材としてHo−Er−Ruの組成の材料を用いる。超電導コイル1への熱侵入により蒸発した液体ヘリウム21を低温側ステージ8で再び液化する。
ヘリウム液化用GM冷凍機27の2段目蓄冷器59の蓄冷材として、磁性蓄冷材を使用しており、磁場勾配があると電磁力をうける。2段目蓄冷器59の蓄冷材に過度の電磁力がかかると、駆動モータ62に過度のトルクがかかる。この過度のトルクのため、駆動モータ62が正常に回転しなくなると、正常な熱サイクルが実現できなくなり、所用の冷凍能力が得られなくなる。また、駆動モータ62自体も強い磁場中では正常に回転しなくなり、やはり所用の冷凍能力が得られなくなる。
【0030】
これに対し、実施例1では磁気シールド30を設け、超電導コイル1で発生した磁場を遮蔽してその外側に漏らさないようしている。ヘリウム液化用GM冷凍機27は、磁気シールド30に対して、超電導コイル1と反対側、即ち、磁気シールド30の外側に配設されている。従って、超電導コイル1が強磁場を発生しても、ヘリウム液化用GM冷凍機27は磁場の外側にあり磁場はかからない。このため、磁場の影響をうけやすいヘリウム液化用GM冷凍機27の駆動モータ62は正常に動作する。また、磁性蓄冷材で構成された蓄冷器にも磁場がかからないので、蓄冷器に電磁力や発熱が生じることも防止できる。
【0031】
実施例2.
以下、この発明の実施例2による超電導マグネットとして、例えば浮上式鉄道用の超電導マグネットについて説明する。図2は実施例2に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、28はシールド冷却用単段GM冷凍機、29はシールド冷却用単段GM冷凍機28の冷却ステージ、32は超電導コイル1に液体ヘリウム21を供給する供給配管、33は液体ヘリウム21の蒸発ガスを回収するためヘリウム槽20内上部の気相部に開口するように設けられた回収配管、34は電流リード13を冷却する冷却配管である。
【0032】
このように構成された実施例2による超電導マグネットにおいては、輻射シールド4はシールド冷却用単段GM冷凍機28の冷却ステージ29と熱的に接触しており、約70Kに冷却している。ヘリウム槽20内の液体ヘリウム21は熱侵入により気化して蒸発ガスとなり、ヘリウム液化用GM冷凍機27によって冷却されて、再び液化する。
【0033】
この実施例2では実施例1と同様、磁気シールド30を設け、超電導コイル1で発生した磁場を遮蔽してその外側に漏らさないようしている。ヘリウム液化用GM冷凍機27は、磁気シールド30に対して、超電導コイル1と反対側、即ち、磁気シールド30の外側に配設されている。従って、超電導コイル1が強磁場を発生しても、ヘリウム液化用GM冷凍機27は磁場の外側にあり磁場はかからない。このため、磁場の影響をうけやすいヘリウム液化用GM冷凍機27の駆動モータ62は正常に動作する。また、磁性蓄冷材で構成された蓄冷器にも磁場がかからないので、蓄冷器に電磁力や発熱が生じることも防止できる。
【0034】
実施例3.
図3は、この発明の実施例3に係る超電導マグネットを示す断面図である。実施例3は実施例2における磁気シールドの配設位置の異なる例を示したものである。この実施例3のものは、磁気シールド30を真空槽5の中に配設したことで、実施例2と同様の効果を期待できる。
この実施例でも、ヘリウム液化用GM冷凍機27は、磁気シールド30に対して、超電導コイル1と反対側、即ち、磁気シールド30の外側に配設している。従って、超電導コイル1が強磁場を発生しても、ヘリウム液化用GM冷凍機27は磁場の外側にあり磁場はかからない。このため、磁場の影響をうけやすいヘリウム液化用GM冷凍機27の駆動モータ62は正常に動作する。また、磁性蓄冷材で構成された蓄冷器にも磁場がかからないので、蓄冷器に電磁力や発熱が生じることも防止できる。
さらに、磁気シールド30を真空槽5の内側に配設しているので、スペースの節約ができる。
【0035】
実施例4.
図4は、この発明の実施例4に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、35は2段GM冷凍機6の低温側ステージ8と超電導コイル1を熱的に接続する伝導部材、36は伝導部材35の一部を構成する可撓体で、超電導コイル1との接続部を可撓的に接続する。
ここで、伝導部材35は例えば銅,アルミニウムなどの良熱伝導性材料から構成されている。また、可撓体36は例えば銅などの良熱伝導性材料であり、編組線やバネなどの構造をしている。
また、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9は、輻射シールド4と熱的に接続され、輻射シールド4を冷却する。
超電導コイル1は支持部材23によって、輻射シールド4に固定されている。または、超電導コイル1は支持部材23を用いて真空槽5に固定されていても良い。支持部材23は、例えば、ガラスエポキシ(GFRP)等の熱絶縁体で構成されている。
【0036】
従来のように、伝導部材35を直接超電導コイル1や2段GM冷凍機6に接続して構成された超電導マグネットにおいて、超電導コイル1及び輻射シールド4を冷却すると、2段GM冷凍機6,支持部材23,輻射シールド4,超電導コイル1,伝導部材35等の熱膨張率の差によって、熱応力が生じる。この熱応力は、それぞれ超電導コイル1,輻射シールド4,2段GM冷凍機6,支持部材23,及び伝導部材35等の機械的負荷となる。この機械的負荷は、2段GM冷凍機6の冷凍能力の劣化、超電導コイル1の性能劣化、及び構成材料の疲労や諸特性の劣化を引き起こす。
そこで、この実施例では図4に示すように、超電導コイル1と2段GM冷凍機6の低温側ステージ8を接続する伝導部材35の一部を可撓体36で構成している。このため、特に初期冷却時、構造物の熱膨張率の違いを可撓体で吸収し、超電導コイル1と伝導部材35と2段GM冷凍機6の低温側ステージなどの間に加わる機械的負荷を緩和することができる。
【0037】
実施例5.
図5は、この発明の実施例5に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、4aは超電導コイル1を包囲する第1輻射シールドであり、第1輻射シールド4aの一部を磁気シールド30が包囲している。磁気シールド30には開口部が設けられている。磁気シールド30の開口部から、第1輻射シールド4aを引き出し、第1輻射シールド4aを第2輻射シールド4bに熱的に接続している。この第2輻射シールド4bは2段GM冷凍機6の高温側ステージ9と熱的に接続している。また、5aは第1真空槽で、第1輻射シールド4a及び磁気シールド30を包囲し、5bは第2真空槽で第2輻射シールド4bを包囲する。第1真空槽5aと第2真空槽5bをガスケット(図示せず)で気密に接続する。超電導コイル1,第1輻射シールド4a,及び第1真空槽5aで超電導コイルユニット101を構成し、2段GM冷凍機6,第2輻射シールド4b,及び第2真空槽5bで冷凍機ユニット102を構成する。
【0038】
また、伝導部材35の超電導コイル1との接続部は可撓体36で構成されており、超電導コイル1と熱的に接続する。さらにこの伝導部材35は、磁気シールド30の開口部から引き出した第1輻射シールド4aの内側を通って、磁気シールド30の外側に引き出されている。磁気シールド30の開口部から引きだした伝導部材35は2段GM冷凍機6の低温側ステージ8と熱的に接続する。
【0039】
この実施例では、伝導部材35の一部を可撓体36で構成しており、実施例4と同様、2段GM冷凍機6の低温側ステージ8,伝導部材35,及び超電導コイル1などの間に熱応力によって生じる機械的負荷を可撓体36が緩和している。このため、2段GM冷凍機6や超電導コイル1において熱応力による性能低下を防止できる。
また、この実施例では伝導部材35により超電導コイル1と2段GM冷凍機6の低温側ステージ8を熱的に接続している。そして、2段GM冷凍機6を磁気シールド30に対して超電導コイル1と反対側に配設している。このため、超電導コイル1の発生する磁場が2段GM冷凍機6に影響を及ぼすことがなく、冷凍能力の低下を防止できる。
また、真空槽5aと真空槽5bはガスケットで気密に接続されているので、超電導コイルユニット101と冷凍機ユニット102は分離可能である。超電導コイル1は可動部が無いので長期にわたって励磁電流を流し続けることができるが、2段GM冷凍機6は可動部が存在するため定期的にメンテナンスをすることが必要である。この際、冷凍機ユニット102を超電導コイルユニット101から分離し、既にメンテナンス済みの2段GM冷凍機6を有する別の冷凍機ユニット102を超電導コイルユニット101に接続すれば、メンテナンス時間が短縮し、メンテナンス自体も簡単化することができる。
【0040】
実施例6.
図6は、この発明の実施例6に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、超電導コイル1は伝導部材35を介して2段GM冷凍機6の低温側ステージ8によって伝導冷却される。この時、伝導部材35の超電導コイル側接続部を、複数の可撓体36、この実施例では2個の可撓体36で構成し、超電導コイル1の複数箇所を可撓体36を用いて冷却する。
超電導コイル1の1箇所を可撓体36で熱的に接続して冷却すると、その1箇所の熱接続をとった部分から冷却していく。このため、可撓体36で熱接続をとった点から離れた部位にある点の温度は、可撓体36で熱接続をとった点の温度より高くなる。これに対し、この実施例では、超電導コイル1の複数箇所を可撓体36と熱接続して冷却すると、超電導コイル1の温度勾配が小さくなる。超電導コイル1の温度勾配が小さくなるので、超電導マグネットの安定性を向上することができる。
また、初期冷却時、構造物の熱膨張率の違いを可撓体36で吸収し、2段GM冷凍機6や超電導コイル1に熱応力がかかることはない。
【0041】
なお、可撓体36と超電導コイル1との接続部は2箇所に限るものではなく、2カ所以上の複数箇所で構成すれば、その効果はさらに大きいものとなる。
【0042】
実施例7.
図7は、この発明の実施例7に係る超電導マグネットを示す断面図である。図に示すように、この実施例では2個の超電導コイル1を設け、そのそれぞれを可撓体36と接続するように構成している。2個の超電導コイル1は伝導部材35を介して2段GM冷凍機6の低温側ステージ8によって伝導冷却される。
2個の超電導コイル1にそれぞれ可撓体36を接続して冷却すると、2個の超電導コイル1が同時に冷却されるので、2個の超電導コイル1の温度差は小さくなる。超電導コイル1の温度勾配が小さくなるので、超電導マグネットの安定性を向上することができる。
【0043】
なお、可撓体36と超電導コイル1はそれぞれ2箇所に限るものではなく、実施例6に示したようにそれぞれの超電導コイル1に複数の可撓体36が接続するように構成してもよい。2カ所以上の複数箇所で構成すれば、その効果はさらに大きいものとなる。
また、超電導コイル1の個数も2個に限るものではない。
【0044】
実施例8.
図8は、この発明の実施例8に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、37は2段GM冷凍機6の低温側ステージ8と伝導部材35を熱的に接続する冷凍機側可撓体、38は真空槽5aと真空槽5bとを気密に接続するフランジ、3a,3b,3cは電流リードであり、3aは例えば Y−Ba−Cu−O ,Bi−Sr−Ca−Cu−O ,Tl−Ba−Ca−Cu−O ,La−Ba−Cu−O 等の高温超電導体で構成された低温側の電流リード、3bは例えば銅パイプで構成された高温側の電流リード、3cは比較的磁場に強い金属系の超電導線で例えばNbTi,Nb3Sn 等から構成された接続部の電流リードで、超電導コイル1に接続している。31はサファイア,ダイヤモンド,マイラーフィルム,カプトンフィルム等で構成された中間温度部で、高温側の電流リード3bと第2輻射シールド4bと熱的に接続すると共に電気絶縁をする。この中間温度部31は高温側の電流リード3bから超電導コイル1への熱侵入を低減するために設けたものである。
冷凍機側可撓体37は例えば銅などの良熱伝導性材料であり、編組線やバネなどの構造をしている。
【0045】
このように構成された超電導マグネットにおいて、2段GM冷凍機6の低温側ステージ8と伝導部材35とは可撓体37で接続されているので、初期冷却時、超電導コイル1,2段GM冷凍機6,支持部材23,及び伝導部材35の熱膨張率の違いから生じる熱応力を緩和することができる。
また、2段GM冷凍機6の冷凍能力を伝導部材35によって熱伝導で超電導コイル1に伝えることにより、2段GM冷凍機6を超電導コイル1の磁場の影響が少ない場所に配設することができる。このため、2段GM冷凍機6の駆動モータ62が磁場の影響をうけるのを防止できると共に、2段GM冷凍機6の2段目蓄冷器59に過度な電磁力がかかるのを防止でき、冷凍能力が劣化したり信頼性が低下するという事態を避けることできる。
【0046】
また、この実施例では低温側の電流リード3aに高温超電導体を使用しており、高温超電導体は磁場の影響が小さい方がより電流が流れるという特性がある。このため、冷凍機ユニット102に配置し、これを電流リード3b,3cを介して超電導コイル1と電気的に接続している。このように構成すれば、低温側の電流リード3aを超電導コイル1から離れたところに配設しておくことができ、性能が向上する。
また、真空槽5aと真空槽5bはフランジ38で気密に接続されているので、超電導コイルユニット101と冷凍機ユニット102は容易に分離可能である。このため、メンテナンス時間を短縮でき、メンテナンス自体も簡単化することができる。
【0047】
実施例9.
図9は、この発明の実施例9に係るクライストロン用超電導マグネットを示す断面図である。図において、30は第1真空槽5aを包囲するように配設した磁気シールドである。2段GM冷凍機6は磁気シールド30に対して超電導コイル1と反対側に配設されているため、超電導コイル1の磁場は2段型GM冷凍機6にほとんど影響を与えない。従って超電導コイル1で強磁場を発生しても2段GM冷凍機6の冷凍能力、信頼性に影響を及ぼすことはない。
また、低温側の電流リード3aに高温超電導体を使用しており、高温超電導体は磁場の影響が小さい方がより電流が流れるという特性がある。このためこの実施例では、低温側の電流リード3aを磁気シールド30に対して超電導コイル1と反対側に配設し、電流リードの中温部と第2輻射シールド4bと熱的に接続している。このように構成することにより、性能が向上する。
この実施例における超電導マグネットにおいて、真空槽4aの中空の部分を電子が運動する。この中空の部分には超電導コイル1が発生した磁場が存在するため電子の運動が規制される。
【0048】
実施例10.
図10は、この発明の実施例10に係る超電導マグネットを示す断面図である。
この実施例は、実施例9と同様の構成であるが、異なるところは超電導コイル1の設置方向を磁場の向きが水平方向になるようにしている点である。伝導部材35を超電導コイル1の端面に接続し、第1輻射シールド4aと真空槽5aを端面からのばし、第2輻射シールド4bと第2真空槽5bとそれぞれ接続するように構成した。
【0049】
このような構成により、水平方向に磁場を発生できる超電導マグネットが得られ、実施例9と同様、性能、信頼性にすぐれ、メンテナンスを簡単にできる効果がある。
【0050】
実施例11.
図11は、この発明の実施例11に係る超電導マグネットを示す断面図である。実施例10と異なるところは、超電導コイル1の設置方向を磁場の向きが別の水平方向になるようにしたことである。即ち、超電導コイル1,第1輻射シールド4a,真空槽5aは、それぞれ円筒形状で構成しており、伝導部材35を超電導コイル1の円筒部に接続し、第1輻射シールド4aと真空槽5aは、円周の一部からのばし、第2輻射シールド4bと第2真空槽5bとそれぞれ接続するように構成した。
【0051】
このように超電導コイル1を設置することにより、実施例10と同様、水平方向に磁場を発生できる超電導マグネットが得られ、性能、信頼性にすぐれ、メンテナンスを簡単にできる効果がある。
さらに、磁気シールド30の端面に障害物がなくなり超電導マグネットを利用しやすくなる。
【0052】
実施例12.
図12は、この発明の実施例12に係る超電導マグネットを示す断面図である。40は熱交換器で、例えば、ステンレスのパイプでできた初期冷却管であり、冷凍機ユニット102の真空槽5bから導入され、伝導部材35に熱的に接触するように配設され、その先端はU字状に形成されている。図13は伝導部材35と初期冷却管40を拡大して示すもので、図13(a)は上面図、図13(b)は側面図である。初期冷却管40と伝導部材35との接続は、例えば半田付け,ロー付け,接着剤による接着等によって熱的に接続される。
【0053】
このように構成された超電導マグネットにおいて、真空槽5bの外から初期冷却管40内に極低温冷媒として例えば液体窒素を導入する。導入した液体窒素により、初期冷却管40と熱的に接続した伝導部材35を冷却する。伝導部材35を冷却した液体窒素は伝導部材35の超電導コイル1側の先端で折り返し、真空槽5bの外部に排気される。液体窒素で冷却した伝導部材35を超電導コイル1と可撓体36を介して熱的に接続しているので、伝導部材35の寒冷が超電導コイル1に伝導し、超電導コイル1が冷却される。
【0054】
初期冷却時、2段GM冷凍機6のみによる超電導コイル1の冷却は超電導コイル1の熱容量の大きさから時間がかかりすぎる。これに対し、この実施例では超電導コイル1を初期冷却管40で冷却するので、2段GM冷凍機6のみで超電導コイル1を冷却するより、初期冷却時間は格段に短縮される。
なお、極低温冷媒として液体窒素を使用したが他の極低温冷媒、例えば液体ヘリウムでも適用可能である。
【0055】
実施例13.
図14は、この発明の実施例13に係る超電導コイルの近傍を示す断面図である。図において、41は真空槽5を介して超電導コイル1と磁気シールド30の相対位置を調整しうる調整機構で、例えば超電導コイル1の周囲に8個設けた調節ネジである。超電導コイル1は支持部材23により真空槽5に固定されている。
【0056】
このように構成された超電導マグネットにおいては、磁気シールド30と超電導コイル1の相対位置を調整するとき、周囲の調整ネジ41を緩めたり締め付けたりする。真空槽5はそれに伴って移動する。真空槽5を移動させれば、真空槽5に固定された超電導コイル1も移動する。真空槽5と磁気シールド30の距離を測定する治具(図示せず)を配設しておけば、調整ネジ41を回したときの磁気シールド30と真空槽5の相対距離がわかり、それから磁気シールド30と超電導コイル1の相対位置が調整できる。
【0057】
このように、真空槽5の真空を破ることなく超電導コイル1と磁気シールド30の相対位置を調整できるので、磁界分布の調整が容易になった。
【0058】
実施例14.
図15は、この発明の実施例14に係る超電導コイルの近傍を示す断面図である。調整ネジ41は、真空槽5と輻射シールド4を介して超電導コイル1と磁気シールド30の相対位置を調整しうる調整機構で、実施例13と同様、超電導コイル1の周囲に8個設けている。
【0059】
このように構成された超電導マグネットにおいて、磁気シールド30と超電導コイル1の相対位置を調整するとき、調整ネジ41を緩めたり締め付けたりする。真空槽5はそれに伴って移動する。真空槽5が移動すれば真空槽5に固定された輻射シールド4はそれに伴って移動し、輻射シールド4が移動すれば輻射シールド4に固定された超電導コイル1も移動する。真空槽5と磁気シールド30の距離を測定する治具(図示せず)を配設しておけば、調整ネジ41を回したとき、磁気シールド30と真空槽5の相対距離がわかり、それから磁気シールド30と超電導コイル1の相対位置を調整することができる。
【0060】
以上のように、真空槽5の真空を破ることなく超電導コイル1と磁気シールド30の相対位置を調整できるので、磁界分布の調整が容易になった。
また、輻射シールド4を固定する支持部材を、超電導コイル1を固定する支持部材23で兼ねることができ、全体として支持部材の個数を減らすことができ、実施例13に比べ、構成が簡単にできる。
【0061】
なお、実施例13,14では調整機構として調整ネジを用いているが、これに限るものではない。例えば、圧力調整機構を用い、加圧,減圧することにより磁気シールド30と超電導コイル1との距離を調整するものでもよい。
【0062】
実施例15.
図16は、この発明の実施例15に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、42は2段GM冷凍機6の低温側ステージと高温側ステージ間で熱輸送を行う熱輸送パイプで、例えば熱対流を利用した熱対流パイプである。図17(a)及び(b)は熱対流パイプ42を示す断面図及び上面図である。図において、61は熱対流パイプ42のフランジで、熱伝導率の大きい材料、例えば銅で構成し、一方の端面は伝熱面積を増加するために溝加工を施している。62は熱伝導率の小さい材料、例えばステンレスで加工されたパイプである。また、図16で、44は極低温冷媒充填用のバルブ、45は極低温冷媒として例えばヘリウムガスを保存するヘリウムボンベ、46は真空引き用のバルブ、47は真空ポンプである。バルブ44とボンベ45とで極低温冷媒を熱対流パイプ42に充填する充填手段を構成し、バルブ46と真空ポンプ47とで熱対流パイプ42の極低温冷媒を減圧する減圧手段を構成している。
【0063】
この実施例では、熱対流パイプ42の上下のフランジ61を2段GM冷凍機6の高温側ステージ9と低温側ステージ8に熱的に接続する。初期冷却時にはヘリウム充填用のバルブ44を開き、キャピラリー管43を介して熱対流パイプ42にヘリウムガスを充填する。2段GM冷凍機6の高温側ステージ9の温度が低温側ステージ8の温度より低い場合、高温側ステージ9の近傍に存在するヘリウムガスの密度は低温側ステージ8の近傍に存在するヘリウムガスの密度より大きくなる。従って、熱対流パイプ42内のヘリウムガスに対流が生じる。対流による熱輸送は熱伝導による熱輸送より大きく、高温側ステージ9の寒冷が低温側ステージ8に輸送されることになる。
【0064】
熱対流パイプ42内の対流は2段GM冷凍機6の高温側ステージ9の温度が低温側ステージ8の温度より低い間続き、温度が逆転すると対流は生じにくくなる。低温側ステージ8の温度が高温側ステージ9の温度より低くなった時点で、真空引き用のバルブ46を開き、真空ポンプ47で熱対流パイプ42内のヘリウムガスを真空引きする。熱対流パイプ42内にヘリウムガスがなくなると、もはや対流は生じない。
この際、熱対流パイプ62の熱伝導率は小さいので、高温側ステージ9から低温側ステージ8への熱伝導は無視でき、低温側ステージ8及び超電導コイル1の到達温度は熱対流パイプ42を配設していないときとほとんど変わらない。
【0065】
通常、超電導コイル1の方が輻射シールド4より熱容量が大きく、また2段GM冷凍機6においては低温側ステージ8より高温側ステージ9の方が冷凍能力が大きい。この実施例では、熱対流パイプ42のフランジ61を2段GM冷凍機の高温側ステージ9と低温側ステージ8に熱的に接続して、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9の冷凍能力を超電導コイル1の初期冷却に利用しているので、超電導コイル1の初期冷却時間を短縮できる。
なお、この実施例では極低温冷媒としてヘリウムガスを使用したが、他の極低温冷媒、例えば窒素,アルゴン,ネオン,水素,空気,酸素等でも適用できる。
【0066】
実施例16.
図18は、この発明の実施例16に係る超電導マグネットを示す断面図である。図において、48は熱輸送パイプで、例えば断面形状がドーナツ状の熱対流パイプである。熱対流パイプ48のさらに詳しい構成を図19に示す。図19(a)及び(b)は熱対流パイプ48を示す断面図及び上面図である。図において、63は熱対流パイプのフランジで断面形状がドーナツ状であり、熱伝導率の大きい材料、例えば銅で構成し、一方の端面は伝熱面積を増加するために溝加工を施している。64は熱伝導率の小さい材料、例えばステンレスで加工されたパイプで、2本のパイプを同心円上に配設している。
【0067】
この実施例によれば、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9と低温側ステージ8間のシリンダを包囲するように熱対流パイプ48を配設している。このため、実施例15と同様、高温側ステージ9と低温側ステージ8間で熱輸送することにより、初期冷却時間を短縮することができる。また、シリンダを包囲しているので2段GM冷凍機6の高温側ステージ9と熱対流パイプ48、及び低温側ステージ8と熱対流パイプ48の伝熱面積を大きくとれる。従って、初期冷却時に超電導コイル1に温度勾配がつきにくいので、熱応力による超電導コイル1の性能低下を防ぐことができる。
また、この実施例では、熱対流パイプ48は支持部材としての効果も期待でき、支持部材の本数を減らすこともできる。
【0068】
実施例17.
図20は、この発明の実施例17に係る超電導マグネットを示す断面図である。この実施例では実施例15の構成に加え、熱対流パイプ42を複数個、例えば2本設け、超電導コイル1に対して対称位置に配設している。これにより、2段GM冷凍機6の高温側ステージ9から低温側ステージ8への熱輸送は2倍になり、超電導コイル1の低温側ステージ8による初期冷却時間を更に短縮することができる。
また、熱対流パイプ42を超電導コイル1に対して対称位置に設置したことにより、初期冷却時の超電導コイル1の温度勾配を緩和することができ、熱応力による超電導コイル1の性能低下を防ぐことができる。
なお、この実施例では熱対流パイプ42の本数を2本としたが、これに限るものではなく、2本以上でも同様に適用できる。
【0069】
また、実施例15〜17では、熱輸送パイプとして、低温側ステージ8と高温側ステージ9間で対流による熱輸送を行うものについて述べたが、他の方法、例えば潜熱を利用したものを用いても実現できる。
【0070】
実施例18.
図21は、この発明の実施例18に係る超電導マグネットを示す断面図である。この実施例は実施例9の構成に加え、磁気シールド30の開口部を対称位置に設けている。これにより、実施例9の効果に加え、磁気シールド30の存在によって超電導コイル1に生じる電磁力が対称になり、支持部材23の負荷を減らすことができ、また精度の高い磁場分布が得られる。
【0071】
なお、上記実施例において、蓄冷型冷凍機として2段GM冷凍機を用いたが、単段GM冷凍機や3段GM冷凍機でも適用できる。
また、蓄冷型冷凍機としてギフォード・マクマホンサイクル(GM)冷凍機を用いるものとしているが、ここでいうギフォード・マクマホンサイクル冷凍機とはギフォードマクマホンサイクルで動作する蓄冷型冷凍機に加えて、ギフォード・マクマホン冷凍機と類似の改良ソルベイサイクルで動作する蓄冷型冷凍機も含むものである。
さらに、蓄冷型冷凍機としてギフォード・マクマホンサイクル冷凍機に限定されるものではなく、例えばスターリング冷凍機、パルスチューブ冷凍機、ビルマイヤー冷凍機でも適用できる。
また、蓄冷型冷凍機の磁性蓄冷材として、Ho−Er−Ruの組成を有する材料を使用したが、他の磁性蓄冷材、例えばEr−Ni,Gd−Rh,Gd−Er−Rh,Er−Ni−Co,Ey−Yb−Ni等の組成を有する磁性蓄冷材でも適用できる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、第1真空槽と、この第1真空槽に包囲された第1輻射シールドと、この第1輻射シールドに包囲された超電導コイルとで構成された超電導コイルユニット、第2真空槽と、この第2真空槽に包囲された第2輻射シールドと、上記第2真空槽に設置され、低温側ステージで上記超電導コイルを、高温側ステージで上記第2輻射シールドを冷却する蓄冷型冷凍機とで構成された冷凍機ユニット、並びに上記超電導コイルと、上記低温側ステージを熱的に接続する伝導部材を備え、上記超電導コイルユニットと上記冷凍機ユニットを分離可能とし、上記第1及び第2輻射シールドを熱的に接続し、上記第1真空槽及び第2真空槽を気密に接続したことにより、メンテンスを容易にでき、超電導コイルの磁場が蓄冷型冷凍機に及ぼす影響を低減することができ、長期的に安定して蓄冷型冷凍機を作動することができる超電導マグネットが得られる効果がある。
【0073】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明に加え、超電導コイルに電流を供給する電流リードを高温側,低温側,及び接続部で構成し、高温側と低温側電流リードを冷凍機ユニットに配設し、その中温部を第2輻射シールドと熱的に接続したことにより、電流リードを超電導コイルから離して配設することが可能となり、超電導コイルが磁場を発生しても、電流リードの電流密度の低下を防止でき、安定した性能の超電導マグネットが得られる効果がある。
【0074】
また、請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明に加え、第1真空槽と第2真空槽の接続部を互いにフランジ構造にして気密に接続したことにより、第一真空槽と第2真空槽を簡単に分離でき、メンテナンスを簡単できる超電導マグネットが得られる効果がある。
【0075】
また、請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に加え、超電導コイルを初期冷却する熱交換器を伝導部材に設けたことにより、初期冷却時間を短くできる超電導マグネットが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図3】この発明の実施例3に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図4】この発明の実施例4に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図5】この発明の実施例5に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図6】この発明の実施例6に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図7】この発明の実施例7に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図8】この発明の実施例8に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図9】この発明の実施例9に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図10】この発明の実施例10に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図11】この発明の実施例11に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図12】この発明の実施例12に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図13】実施例12に係る超電導マグネットの伝導部材と初期冷却管回りの上面図(a),側面図(b)である。
【図14】この発明の実施例13に係る超電導コイル近傍を示す断面図である。
【図15】この発明の実施例14に係る超電導コイル近傍を示す断面図である。
【図16】この発明の実施例15に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図17】この発明の実施例15に係る熱輸送パイプを示す断面図(a),上面図(b)である。
【図18】この発明の実施例16に係る超電導マグネットを示す断面図である
【図19】この発明の実施例16に係る熱輸送パイプを示す断面図(a),上面図(b)である。
【図20】この発明の実施例17に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図21】この発明の実施例18に係る超電導マグネットを示す断面図である。
【図22】従来の超電導マグネットの一例を示す断面図である。
【図23】蓄冷型冷凍機の一例を示す断面構成図である。
【図24】従来の超電導マグネットに係る超電導コイル近傍を示す断面図である。
【図25】従来の蓄冷型冷凍機の冷却による輻射シールドと超電導コイルの温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 超電導コイル、3a,3b,3c 電流リード、4 輻射シールド、5 真空槽、6,27,28 蓄冷型冷凍機、8 低温側ステージ、9 高温側ステージ、30 磁気シールド、35 伝導部材、36,37 可撓体、38 フランジ、40 熱交換器、41 調節機構、42,48 熱輸送パイプ、45 充填手段、47 減圧手段。

Claims (4)

  1. 第1真空槽と、この第1真空槽に包囲された第1輻射シールドと、この第1輻射シールドに包囲された超電導コイルとで構成された超電導コイルユニット、第2真空槽と、この第2真空槽に包囲された第2輻射シールドと、上記第2真空槽に設置され、低温側ステージで上記超電導コイルを、高温側ステージで上記第2輻射シールドを冷却する蓄冷型冷凍機とで構成された冷凍機ユニット、並びに上記超電導コイルと、上記低温側ステージを熱的に接続する伝導部材を備え、上記超電導コイルユニットと上記冷凍機ユニットを分離可能とし、上記第1及び第2輻射シールドを熱的に接続し、上記第1真空槽及び第2真空槽を気密に接続したことを特徴とする超電導マグネット。
  2. 超電導コイルに電流を供給する電流リードを高温側,低温側,及び接続部で構成し、上記高温側と低温側電流リードを冷凍機ユニットに配設し、その中温部を第2輻射シールドと熱的に接続したことを特徴とする請求項1記載の超電導マグネット。
  3. 第1真空槽と第2真空槽の接続部を互いにフランジ構造にして気密に接続したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の超電導マグネット。
  4. 超電導コイルを初期冷却する熱交換器を伝導部材に設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の超電導マグネット。
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