JP2008002712A - 蓄冷式冷凍機の駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はモーターにより駆動すると共に磁場が作用する環境下で使用される蓄冷式冷凍機の駆動制御を行う蓄冷式冷凍機の駆動制御装置に関し、強い磁場が作用する環境下においても蓄冷式冷凍機のモーターの停止を確実に防止することを課題とする。
【解決手段】モーターMによりディスプレーサー3をシリンダー2内で往復移動させることにより寒冷を発生させるGM冷凍機1の駆動制御を行う蓄冷式冷凍機の駆動制御装置であって、磁場発生源からモーターMに印加される磁場の強さを求める磁場センサー17と、求められた磁場の強さが大きくなるほどモータートルクが大きくなるようモーターMを駆動制御する駆動制御装置16とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は蓄冷式冷凍機の駆動制御装置に係り、特にモーターにより駆動すると共に磁場が作用する環境下で使用される蓄冷式冷凍機の駆動制御を行う蓄冷式冷凍機の駆動制御装置に関する。
図5は、従来の一例である蓄冷式冷凍機の駆動制御装置を説明するための図である。同図に示す蓄冷式冷凍機50は、ギフォード・マクマホン式冷凍機(以下、GM冷凍機という)である。一般に、GM冷凍機50は、冷凍温度が40K以上である単段式のものと、冷凍温度を20K以下の極低温としうる2段式のものが知られているが、同図では単段式のGM冷凍機50を示している。
GM冷凍機50は、大略するとシリンダー52,ディスプレーサー53,蓄冷材54,ガス供給装置55、駆動制御装置66、及びモーターM等により構成されている。ディスプレーサー53は、シリンダー52内に配設されている。このディスプレーサー53は軸部材Sを介してクランク機構6に接続されており、またその内部には蓄冷材54が配設されている。
クランク機構6はモーターMにより回転され、モーターMの回転力を軸部材Sの上下方向の移動力に変換する。よって、モーターMが駆動することにより、ディスプレーサー53はシリンダー52内を図中上下方向に往復移動する。このモーターMは、駆動制御装置66によりその駆動が制御される構成とされている。
また、ディスプレーサー53の図中上部にはガス流通孔59が形成されると共に、下部にはガス流通孔60が形成されている。よって、ガス供給装置55から供給されるヘリウム等の作動ガスは、このガス流通孔59,10を通ってディスプレーサー53の下端とシリンダー52の底面との間に形成される膨張室61に供給される。また、作動ガスがシリンダー52の内周面とディスプレーサー53の外周面との間の間隙を介して流れないよう、シリンダー52とディスプレーサー53との間にはスリッパーシール62及びウエアリング65が設けられている。
一方、ガス供給装置55は、コンプレッサー57,吸気弁V1,及び排気弁V2とにより構成されている。ディスプレーサー53が下死点にあるとき、コンプレッサー57で生成された高圧の作動ガスは、吸気弁V1を開弁すると共に排気弁V2を閉弁することによりガス流路58を介してシリンダー52の内部に供給される。これにより、シリンダー52内の圧力は上昇する。
この状態において、モーターMを駆動することによりディスプレーサー53を上死点まで上動させる。これにより高圧の作動ガスは、ガス流通孔59、蓄冷材54、及びガス流通孔60を通り膨張室61内に進入する。続いて、吸気弁V1を閉弁すると共に排気弁V2を開弁する。これにより、膨張室61内の作動ガスは膨張し、これに伴い寒冷が発生する。
続いて、モーターMを駆動してディスプレーサー53を再び下死点まで移動させる。これにより、膨張した作動ガスは、ガス流通孔60、蓄冷材54、ガス流通孔59、及びガス流路58を通り、再びガス供給装置55に回収される。以上のサイクルを繰り返し行うことにより、膨張室61では30K程度の寒冷を発生することができる。
ところで、上記構成とされたGM冷凍機50は、超電導磁石装置等の強い磁場(磁界)が発生する環境下で使用されることがある。超電導磁石装置に設けられた超電導コイルからの漏れ磁場がモーターMに作用した場合、モーターMが停止してしまうことが知られている。このため、従来ではモーターMを強磁性体よりなる磁気シールド部材により覆うことにより、漏れ磁場によるモーターMの停止を防止することが行われていた(特許文献1参照)。
特開平06−188466号公報
しかしながら、従来のようにモーターMを強磁性体よりなる磁気シールド部材により覆う構成では、部品点数が増大し、またGM冷凍機及びこれが設けられる超電導磁石装置等の構成が複雑化してしまうという問題点があった。また、モーターMを磁気シールド部材により覆っても完全に覆うことは困難で、磁気シールド部材内に漏れ磁場が侵入し、モーターMの駆動に悪影響を及ぼすという問題点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、強い磁場が作用する環境下においても蓄冷式冷凍機のモーターの停止を確実に防止しうる蓄冷式冷凍機の駆動制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明は、
モーターによりディスプレーサーをシリンダー内で往復移動させることにより寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機の駆動制御を行う蓄冷式冷凍機の駆動制御装置であって、
磁場発生源から前記モーターに印加される磁場の強さを求める磁場検出手段と、
求められた前記磁場の強さに基づき、前記磁場の強さが大きくなるほどモータートルクが大きくなるよう前記モーターを駆動制御する駆動制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置において、
前記磁場検出手段は、前記モーターの筐体外部に配設された印加磁場検出センサーであることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明は、
請求項1記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置において、
前記検出手段は、前記磁場発生源が発生する発生磁場の強さを検出する発生磁場検出センサーであることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の発明は、
請求項3記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置において、
前記磁場発生手段は超電導マグネットであり、前記出力磁場検出センサーは前記超電導マグネットに供給される電流を測定する電流検出センサーであることを特徴とするものである。
本発明によれば、磁場検出手段により求められる磁場発生源からモーターに印加される磁場の強さに基づき、駆動制御手段によりモーターに印加される磁場の強さが大きくなるほどモータートルクが大きくなるようモーターを駆動制御するため、印加される磁場によりモーターが停止することを防止でき、蓄冷式冷凍機の駆動の安定性及び信頼性を高めることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
図1は本発明の第1実施例である蓄冷器式冷凍機1を示している。ヘリウム等の作動ガスを用い、蓄冷材を収容した蓄冷器を有する蓄冷器式冷凍機としては、ギフォード・マクマホン(GM)サイクル冷凍機、(逆)スターリングサイクル冷凍機等が知られている。本実施例では、ギフォード・マクマホン冷凍機(以下、GM冷凍機1という)を例にとって説明するものとする。
GM冷凍機1は、大略するとシリンダー2、ディスプレーサー3、蓄冷材4、及びガス供給装置5、駆動制御装置16、磁場センサー17、及びモーターM等により構成されている。
ガス供給装置5を構成するコンプレッサー7は、作動ガス(ヘリウムガス)を所定圧力(例えば、20数Kgf/cm2程度)に圧縮する。この高圧の作動ガスは、吸気弁V1を開弁し、排気弁V2を閉弁することにより、ガス流路8を介してシリンダー2内に供給される。
シリンダー2は、ステンレス等の熱伝導率が低く、気密性の高い剛性材料で形成されている。本実施例に係るGM冷凍機1は、単段式の蓄冷器式冷凍機であるため、シリンダー2も一つのみ配設された構成とされている。また、シリンダー2の外形は、円筒形状とされている。
このシリンダー2の内部には、ディスプレーサー3が図中上下方向に往復移動可能な構成で収納されている。ディスプレーサー3の上部からは軸部材Sが上方に延在し、駆動用モーターM(駆動手段)に結合したクランク機構6と結合している。従って、モーターMが回転すると、この回転はクランク機構6により軸部材Sの上下運動に変換され、これによりディスプレーサー3はシリンダー2内を往復移動する。
モーターMは駆動制御装置16に接続されており、この駆動制御装置16により駆動制御される構成とされている。具体的には、駆動制御装置16はモーターMに供給する供給電流を可変できる構成とされており、よって駆動制御装置16はモーターMに供給する供給電流を変化させることにより、モーターMで発生するモータートルクを制御できる。
また、駆動制御装置16には磁場センサー17が接続されている。磁場センサー17は、磁場(磁界)の強さを検出するセンサーであり、本実施例ではモーターMのハウジング(筐体)の外部に近接配設されている。
このように磁場センサー17をモーターMの外部に配設することにより、メンテナンス性の向上を図ることができる。また、磁場センサー17をモーターMの金属製ハウジング(筐体)の内部に設ける構成に比べ、金属製ハウジングの外部の近傍位置に配設した方がモーターMに印加される磁場の強さの変化をいち早く検出することができる。尚、この磁場センサー17としては、例えばホール素子を用いることができる。
次に、上記構成とされたGM冷凍機1の動作について説明する。
いま、駆動制御装置16によりモーターMを駆動し、これによりディスプレーサー3がシリンダー2内の最下位置(この最下位置を下死点という)に移動したとする。この状態おいて、ガス供給装置5の吸気弁V1を開弁すると共に排気弁V2を閉弁すると、コンプレッサー7で生成された高圧の作動ガスはガス流路8を介してシリンダー2の内部に供給される。これにより、シリンダー2内の圧力は上昇する。
この状態において、モーターMによりディスプレーサー3をシリンダー2内の最上位置(この最上位置を上死点という)まで上動させる。これにより高圧の作動ガスは、ガス流通孔9、蓄冷材4、及びガス流通孔10を通り膨張室11内に流入する。
続いて、吸気弁V1を閉弁すると共に排気弁V2を開弁する。これにより、膨張室11内の作動ガスは膨張し、これに伴い膨張室11で寒冷が発生する。このように膨張室11で発生した寒冷により冷凍処理が行われると、モーターMを駆動してディスプレーサー3を再び下死点まで移動させる。これにより、膨張室11内の作動ガスは、ガス流通孔10、蓄冷材4、ガス流通孔9、及びガス流路8を通り、再びガス供給装置5のコンプレッサー7に回収される。
この際、膨張室11で膨張した作動ガスは冷却されているため、この冷却された作動ガスが蓄冷材4を通過することにより蓄冷材4は冷却される。よって、次の吸気工程で供給される作動ガスは、蓄冷材4を通る際に冷却されるため、効率のよい冷却処理を行うことが可能となる。上記した処理を1サイクルとして、GM冷凍機1は作動ガスの膨張室11への流入及び膨張処理を繰り返し実施し、これにより例えば30Kの極低温を実現することができる。
上記のように、GM冷凍機1を適正に駆動するには、モーターMが正常に駆動する必要がある。しかしながら、GM冷凍機1が強い磁場が発生する環境化に配置され、これによりGM冷凍機1のモーターMに強い磁場が作用した場合、モーターMが停止して駆動しなくなることがあることは前述した通りである。
このように、強い磁場環境下においてモーターMが停止してしまうのは、モーターM内に配設されている永久磁石とコイル(例えば、三相コイル)との間でモーターMの回転軸を回転させるために発生させる磁場(磁界)の強さに比べ、上記の環境の磁場の強さが大きくなり、モーターMの回転軸を回転させるに足るモータートルクを発生できなくなるからである。
従って、モーターMに作用する環境の磁場の強さ以上のモータートルクをモーターMに発生させれば、モーターMは環境の磁場の強さに係らず駆動を維持することができる。また、環境の磁場の強さに係らずモータートルクを一律に高く設定すると、環境の磁場が弱い場合にはモーターMの出力を不要に高めることとなり、消費電力が大きくなってしまう。
そこで、本実施例に係るGM冷凍機1は、磁場発生源からモーターMに印加される磁場の強さを検出する磁場検出手段として磁場センサー17を設け、この磁場センサー17により検出されるモーターMが配設された環境の磁場の強さに基づき、駆動制御装置16によりモーターMが出力するモータートルクを可変させるよう構成したことを特徴としている。具体的には、モーターMに印加される磁場の強さが大きくなるほど、駆動制御装置16によりモーターMに供給する供給電流を増大させ、これによりモータートルクが大きくなるようモーターMの駆動制御を行う。
図2は、駆動制御装置16に格納されている、磁場と供給電流との二元マップである。同図で、横軸はモーターMに印加される磁場であり、縦軸はモーターMに供給する供給電流を示している。同図に示すように、モーターMに印加される磁場が0〜H1(A/m)の強さである場合は、この磁場がモーターMに印加されてもモーターMは通常の駆動を維持できる。このため、モーターMに印加される磁場が0〜H1(A/m)である場合、図2に示すマップより、モーターMには通常の供給電流A1が設定される。
これに対し、モーターMに印加される磁場がH1〜H2(A/m)の強さである場合は、通常の供給電流A1をモーターMに供給するのでは、磁場によりモーターMが停止するおそれがある。また、モーターMが停止するおそれは、モーターMに印加される磁場が大きくなるほど増大する。このため、モーターMに印加される磁場がH1〜H2(A/m)である場合、図2に示すマップより、モーターMには磁場の強さに基づき、供給電流A1〜A2(A1<A2)が設定される。即ち、磁場の強さが大きくなるほど、モータートルクが大きくなるようモーターMに供給する供給電流を増大させる。
また、供給電流A2は、モーターMに供給しうる最大供給電流である。このため、モーターMに印加される磁場がH2(A/m)を超えたとしても、モーターMには供給電流A2以上の供給電流が供給されないよう設定している。
図3は、駆動制御装置16が実施するモーターMの駆動制御処理を示している。
同図に示すモーターMの駆動制御処理が起動すると、先ずステップ10(図では、ステップをSと略称している)において、駆動制御装置16は磁場センサー17からの出力を読み込む。前記のように、磁場センサー17はモーターMの金属製ハウジング(筐体)の外部近傍位置に配設されているため、モーターMに印加される磁場の強さ及び変化をいち早く検出することができる。
ステップ12では、駆動制御装置16は磁場センサー17の出力に基づき、モーターMに印加される磁場の強さを演算する。また、続くステップ14では、モーターMに印加される磁場の強さが求められると、駆動制御装置16は図2に示した二元マップに基づき、モーターMに印加される磁場の強さに対応したモーターMの駆動電流を演算する。そして、駆動制御装置16は、ステップ14で演算された駆動電流をモーターMに供給し、これによりモーターMの駆動を行う(ステップ16)。
上記のように本実施例によれば、磁場センサー17によりモーターMに直接印加されている磁場の強さを検出し、この検出結果に基づきモーターMに印加される磁場の強さが大きくなるほどモータートルクが大きくなるようモーターMを駆動制御するため、印加される磁場によりモーターMが停止することを確実に防止することができる。よって、蓄冷式冷凍機1の駆動の安定性及び信頼性を高めることができる。
また、モーターMに印加されている磁場の強さに対応してモーターMに供給する供給電流を増減するため、不要に消費電量が増大することを防止できる。更に、モーターMを強磁性体よりなる磁気シールド部材により覆う従来の構成に比べ、漏れ磁場がモーターMに影響することを防止できると共に部品点数の削減を図ることができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図4は、本発明の第2実施例であるGM冷凍機23を示している。本実施例では、GM冷凍機23を超電導磁石装置20に適用した例を示している。この超電導磁石装置20は、後述するようにシリコン単結晶を磁界印加式チョクラルスキー法(MCZ法)を用いて成長させる際に用いられるものである。この超電導磁石装置20は、大略すると真空容器本体21,GM冷凍機23,熱シールド板26,超電導コイル28,駆動制御装置27、及び供給電流制御装置35等により構成されている。
熱シールド板26は真空容器本体21に内設されており、この真空容器本体21にはGM冷凍機23が配設されている。GM冷凍機23は、図示しない冷媒を圧縮する冷凍機コンプレッサーに接続されており、冷凍機コンプレッサーで高圧に圧縮された冷媒(例えば、ヘリウムガス)はGM冷凍機23に供給される。
この高圧冷媒は、GM冷凍機23に配設されているモーターMにより駆動されるディスプレーサ(図示せず)によりシリンダー24A,24B内で膨張され、これによりGM冷凍機23に内設された蓄冷材は冷却される。また、膨張することにより低圧となった冷媒は、冷凍機コンプレッサー17に戻されて再び高圧化される。
本実施例に係るGM冷凍機23は、1段目冷却シリンダー24Aと2段目冷却シリンダー24Bとを有している。1段目冷却シリンダー24Aは天板26Aに熱的に接続され、2段目冷却シリンダー24Bは冷却ステージ25と熱的に接続されている。
よって、GM冷凍機23が熱シールド板26を冷却することにより外部の熱が熱シールド板26内に侵入するのを防止し、かつ超電導コイル28は冷却ステージ25を介してGM冷凍機23(2段目冷却シリンダ24B)により臨界温度以下に冷却される。これにより超電導コイル28は、超電導状態を実現する。
真空容器本体21は、その中央に円筒状の中空円筒32を形成している。超電導コイル28は、この中空円筒32を囲繞するよう複数個配置されている。また、超電導コイル28は、リード31を介して電流が供給される。このリード31には配線29が接続しており、この配線29は供給電流制御装置35を介して図示しない電源に接続されている。また、リード31の他端は熱シールド板26の内部まで延出し、超電導コイル28と電気的に接続されている。
よって、電源から供給電流制御装置35、配線29,リード31を介して超電導コイル28に電流が供給されて超電導コイル28が励磁すると、真空容器本体21に形成された中空円筒32には所定の磁場(磁界)が発生し、よってこの中空円筒32は常温強磁場空間33として機能する。尚、図示しないが、リード31は外部の熱が超電導コイル28に伝わらないような構成とされている。
一方、MCZ法によるシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置40は、この常温強磁場空間33内に配設され、超電導コイル28が発生する磁場内でシリコン単結晶46(インゴッド)が製造される。ここで、シリコン単結晶製造装置40について簡単に説明しておく。
本実施例に係る超電導磁石装置20は、常温強磁場空間23にシリコン単結晶製造装置40を設けた構成としている。この超電導磁石装置20は、加熱炉41内にルツボ42,ヒータ43,ピアノ線45等を設けた構成とされている。
この超電導磁石装置20を用いてシリコン単結晶46のインゴットを製造するには、先ずシリコン単結晶の原料となる他結晶シリコン片(ナゲット)をルツボ42に装填し、ヒータ43により加熱溶融させる。そして、ピアノ線45の先端に予め種結晶44を設けておき、これを溶融した他結晶シリコンに接触させ、回転させながらピアノ線45を引き上げる。これにより、種結晶44の下部にはシリコン単結晶46が形成される。
この際、MCZ法では、ルツボ42内の融液に対して強磁界を印加することが行われる。これは、ルツボ42内の融液を磁場(磁界)内に置くことにより、ルツボ42内での融液の対流を抑制し、これによりシリコン単結晶46に溶け込む酸素量を低減させるためである。超電導磁石装置20は、このルツボ42内の融液に印加する磁場を発生するのに用いられている。
上記構成とされた超電導磁石装置20では、超電導コイル28で強い磁場が発生する。また、超電導磁石装置20のコンパクト化の面より、超電導コイル28とGM冷凍機23とは近接して配置されている。従って、超電導コイル28で発生する磁場は、その一部が漏れ磁場としてGM冷凍機23のモーターMに印加されてしまう。このように漏れ磁場がモーターMに印加された場合、モーターMが停止するおそれがあることは前述した通りである。
本実施例では、モーターMに印加される磁場の強さを、供給電流制御装置35から得られる超電導コイル28の駆動電流から求めることを特徴としている。供給電流制御装置35は、超電導コイル28が一定の磁場を安定して発生するよう、超電導コイル28に供給するコイル供給電流を制御する装置である。
よって、供給電流制御装置35は、超電導コイル28を駆動するのに必要とする各種条件に基づき超電導コイル28に供給するコイル供給電流を演算する。本実施例では、供給電流制御装置35と駆動制御装置27は接続されており、よって供給電流制御装置35で演算される超電導コイル28のコイル供給電流の値は駆動制御装置27に送信される構成とされている。
超電導磁石装置20内における超電導コイル28とモーターMの配設位置は固定されているため、よって超電導コイル28で発生する磁場の強さが求められれば、超電導コイル28(磁場発生源)が発生する磁場がどの程度の強さでモーターMに印加されるかを知ることができる。
従って、供給電流制御装置35から供給されるコイル供給電流に基づき、コイル供給電流が大きくなるほど(換言すれば、モーターMに印加される磁場の強さが大きくなるほど)、モータートルクが大きくなるようモーターMを駆動制御することにより、印加される磁場によりモーターMが停止することを確実に防止することができ、本実施例においても、蓄冷式冷凍機1及び超電導磁石装置20の駆動の安定性及び信頼性を高めることができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、GM式冷凍機に限らず、スターリング冷凍機やその他の蓄冷器を用いた冷凍機に本発明を適用することが可能である。
また、上記した各実施例では第1実施例では単段式のGM冷凍機1に本願発明を適用した例について説明し、第2実施例では2段式のGM冷凍機23に本願発明を適用した例について説明したが、本願発明の適用は単段式或いは2段式の式冷凍機に限定されるものではなく、多段式冷凍機の中の一部として適用することも可能なものである。その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1は、本発明の第1実施例である蓄冷式冷凍機の駆動制御装置を説明するための図である。 図2は、駆動制御装置が蓄冷式冷凍機の駆動制御に用いるマップの一例を示す図である。 図3は、駆動制御装置が実施するモーターの駆動制御処理を示すフローチャートである。 図4は、本発明の第1実施例である蓄冷式冷凍機の駆動制御装置を超電導磁石装置に適用した例を示す図である。 図5は、従来の一例である蓄冷式冷凍機の駆動制御装置を説明するための図である。
符号の説明
1 GM冷凍機
2 シリンダー
3 ディスプレーサー
4 蓄冷材
5 ガス供給装置
6 クランク機構
7 コンプレッサー
11 膨張室
16 駆動制御装置
17 磁場センサー
20 超電導磁石装置
21 真空容器本体
23 GM冷凍機
24A 1段目冷却シリンダー
24B 1段目冷却シリンダー
25 冷却ステージ
26 熱シールド板
27 駆動制御装置
28 超電導コイル
29 配線
31 リード
33 常温強磁場空間
35 供給電流制御装置
40 シリコン単結晶製造装置
M モーター
S 軸部材
V1 吸気弁
V2 排気弁

Claims (4)

  1. モーターによりディスプレーサーをシリンダー内で往復移動させることにより寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機の駆動制御を行う蓄冷式冷凍機の駆動制御装置であって、
    磁場発生源から前記モーターに印加される磁場の強さを求める磁場検出手段と、
    求められた前記磁場の強さに基づき、前記磁場の強さが大きくなるほどモータートルクが大きくなるよう前記モーターを駆動制御する駆動制御手段と
    を有することを特徴とする蓄冷式冷凍機の駆動制御装置。
  2. 前記磁場検出手段は、前記モーターの筐体外部に配設された印加磁場検出センサーであることを特徴とする請求項1記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置。
  3. 前記検出手段は、前記磁場発生源が発生する発生磁場の強さを検出する発生磁場検出センサーであることを特徴とする請求項1記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置。
  4. 前記磁場発生手段は超電導マグネットであり、前記出力磁場検出センサーは前記超電導マグネットに供給される電流を測定する電流検出センサーであることを特徴とする請求項3記載の蓄冷式冷凍機の駆動制御装置。
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