JPH09178280A - 極低温冷却装置 - Google Patents

極低温冷却装置

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JPH09178280A
JPH09178280A JP33959195A JP33959195A JPH09178280A JP H09178280 A JPH09178280 A JP H09178280A JP 33959195 A JP33959195 A JP 33959195A JP 33959195 A JP33959195 A JP 33959195A JP H09178280 A JPH09178280 A JP H09178280A
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川 徹太郎 中
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澤 秀 雄 三
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超伝導磁石装置の外部磁界の影響を受けずに
安定して極低温冷却装置を運転すること。 【解決手段】 極低温冷却装置内で使用する電動機の回
転軸方向を、超伝導磁石装置から発生する外部磁界の方
向に対して略同軸方向となるように艤装配置したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超伝導磁石装置に
付随する極低温冷却装置に関する。この極低温冷却装置
は、例えば超伝導式磁気浮上鉄道の車輌(リニアモータ
ーカー)に車載された超伝導磁石装置を冷却する車輌用
極低温冷却装置として適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来における超伝導式磁気浮上鉄道車輌
(リニアモーターカー)に車載される極低温冷却装置
は、特公平7−92287号公報に示されるものがあ
る。このものについて、図5を用いて説明する。
【0003】図 において、101は車輌、102は車
内空間、103は椅子、104は台車、105−1、1
05−2は車輌を推進−浮上させるための超伝導磁石装
置、106は冷凍機である。冷凍機106は、内部に作
動流体を有し、作動流体の圧縮変動と変位変動の位相差
に基づいて冷凍を発生させるものであり、発生された冷
凍は超伝導磁石装置105−1、105−2に供給さ
れ、超伝導磁石が冷却されて超伝導状態となる。
【0004】上記従来の極低温冷却装置の艤装配置の概
略図を図6に示す。
【0005】図6において、107は冷凍機用電動機、
107aは冷凍機用電動機107の回転軸、105−
1、105−2は車輌の両側に配置された超伝導磁石装
置、108は電動機の回転軸107aに連結され超伝導
磁石装置105−1、105−2を冷却する冷凍機であ
る。又、超伝導磁石装置105−1、105−2は、そ
の周囲に強力な磁場を形成する。その磁界の方向は、図
6において符号Aで示す矢印方向である。また、冷凍機
用電動機107の回転軸107aの軸方向は、図6にお
いて符号Bで示す矢印方向である。従って、超伝導磁石
装置による外部磁界方向と冷凍機用電動機の回転軸方向
とでなす角θは約90°(直角)である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の極低温冷却装置
は上記の如く構成されている。ここで、一般的な三相電
動機(以下、電動機と称する。)により生じる磁界と超
伝導磁石装置から発生する磁界との関係について、図
7、図8を用いて説明する。図7は、図6におけるC−
C断面から見た電動機の内部構造の概略図であり、図8
は電動機に三相交流電流(iA 、iB 、iC )をかけた
場合の電動機の回転位置と回転磁界の方向を1す図であ
る。図7において、電動機は、その内部に回転子109
及び複数(この場合は3個)の固定子コイル110−1
〜110−3を有する。固定子コイル110−1〜11
0−3は、その外側に配置された鉄芯111に彫り込ま
れた溝内にそれぞれその両端を埋め込む形で配置されて
いる。固定子で発生した磁界は回転子の中心部に向かっ
て流れて回転子に回転力を誘起させる構成であるため、
固定子で発生する磁界は回転子の回転軸芯方向に対して
常にほぼ直角方向(軸直角方向)に発生する。これは、
図7において符号Dで示す矢印で示してある。また、一
方、超伝導磁石装置から発生する外部磁界の方向は、図
7において符号Aで示す矢印方向である。この外部磁界
の方向も、回転子の回転軸芯方向に対して直角方向(軸
直角方向)である。このように、電動機の内部磁界方向
と超伝導磁石装置の外部磁界方向とが一致すると、電動
機の内部磁界が乱される。図7に示される状態である
と、固定子コイル110−1〜110−3から発生する
磁界は、超伝導磁石装置から発生する磁界に強く影響を
受け、1回転(360°)回転する間に、図に示すよう
に内部磁界Dが外部磁界Aによって増加されたり、減少
されたりして内部磁界強度が常に外部磁界により変動さ
せられてしまう。このような磁場変動により電動機の回
転力に対する抵抗力がかかる。そのため電動機は、この
外部磁界による抵抗力に打ち勝つだけの駆動電力を必要
とする。外部磁界の影響が弱い場合には電動機の駆動電
力を増加させることによりこの影響を解消できるが、外
部磁界の影響が非常に強くなると、それに打ち勝つだけ
の駆動電力が供給できず、過負荷となって電動機が焼き
つく、或いは安全電気ブレーカーがとんでしまう。
【0007】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、電動機が外部磁界により影響を受けず、
安定して回転力を供給できることを技術的課題とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
は、予冷冷凍機用電動機の回転軸に連結され前記冷凍機
用電動機により供給される回転運動を利用して冷凍を発
生する予冷冷凍機と、前記予冷冷凍機から発生する冷凍
により予冷された冷却媒体をジュールトムソン膨張させ
て極低温冷凍を発生するジュールトムソン回路中に配置
され、圧縮機用電動機の回転軸に連結して駆動すること
により前記冷却媒体を圧縮する圧縮機と、前記ジュール
トムソン回路から発生する極低温冷凍により超伝導状態
となる超伝導磁石装置と、前記予冷冷凍機及び前記圧縮
機を冷却する冷却回路中に配置され、前記冷却回路が保
有する熱を外部に放熱する放熱器と、前記冷却回路中に
配置され、循環ポンプ用電動機の回転軸に連結して駆動
することにより前記冷却回路内の冷却媒体を循環させる
循環ポンプと、前記放熱器に対面し、ファン用電動機の
回転軸に連結して駆動することにより前記放熱器に送風
するファンとを有する極低温冷却装置において、前記少
なくとも1つの電動機の回転軸の配置方向は、前記超伝
導磁石装置から発生する外部磁界方向に対して略同軸方
向であることを特徴とする、極低温冷却装置としたこと
である。
【0009】上記技術的手段によれば、超伝導磁石装置
から発生する磁界方向に対して電動機の回転軸の方向が
略同軸方向となるように電動機を配置した。従って、超
伝導磁石装置から発生する外部磁界方向は、電動機の回
転軸に対して略軸水平方向となり、軸直角方向とはなら
ない。このため電動機は外部磁界の影響を受けずに安定
して回転することができる。
【0010】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項2において講じた技術的手段は、予冷冷凍機用
電動機と、前記予冷冷凍機用電動機の回転軸に連結され
前記冷凍機用電動機により供給される回転運動を利用し
て冷凍を発生する予冷冷凍機と、前記予冷冷凍機から発
生する冷凍により予冷された冷却媒体をジュールトムソ
ン膨張させて極低温冷凍を発生するジュールトムソン回
路と、圧縮機用電動機と、前記圧縮機用電動機の回転軸
に連結され前記ジュールトムソン回路内の冷却媒体を圧
縮する圧縮機と、前記ジュールトムソン回路から発生す
る極低温冷凍により超伝導状態となる超伝導磁石装置
と、前記予冷冷凍機及び前記圧縮機を冷却する冷却回路
と、循環ポンプ用電動機と、前記循環ポンプ用電動機の
回転軸に連結され前記冷却回路内の冷却媒体を循環させ
る循環ポンプと、前記冷却回路内に配置され前記冷却回
路が保有する熱を外部に放熱する放熱器と、ファン用電
動機と、前記放熱器に対面し前記ファン用電動機の回転
軸に連結され前記放熱器に送風するファンとを有する極
低温冷却装置において、前記少なくとも1つの電動機の
回転軸の軸方向と前記超伝導磁石装置から発生する外部
磁界方向とでなす角は、0°〜60°であることを特徴
とする、極低温冷却装置としたことである。
【0011】上記技術的手段によれば、電動機の回転軸
は、超伝導磁石装置から発生する外部磁界方向に対して
0°から60°の角度をもって配置されている。このよ
うな角度範囲とすることにより、電動機の内部で発生す
る磁界が超伝導磁石装置から発生する外部磁界により受
ける影響をかなり低減することができる。そのため電動
機の回転が外部磁界に影響されることはない。
【0012】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段は、予冷冷凍機用
電動機の回転軸に連結され前記冷凍機用電動機により供
給される回転運動を利用して冷凍を発生する予冷冷凍機
と、前記予冷冷凍機から発生する冷凍により予冷された
冷却媒体をジュールトムソン膨張させて極低温冷凍を発
生するジュールトムソン回路中に配置され、圧縮機用電
動機の回転軸に連結して駆動することにより前記冷却媒
体を圧縮する圧縮機と、前記ジュールトムソン回路から
発生する極低温冷凍により超伝導状態となる超伝導磁石
装置と、前記予冷冷凍機及び前記圧縮機を冷却する冷却
回路中に配置され、前記冷却回路が保有する熱を外部に
放熱する放熱器と、前記冷却回路中に配置され、循環ポ
ンプ用電動機の回転軸に連結して駆動することにより前
記冷却回路内の冷却媒体を循環させる循環ポンプと、前
記放熱器に対面し、ファン用電動機の回転軸に連結して
駆動することにより前記放熱器に送風するファンとを有
する極低温冷却装置において、前記少なくとも1つの電
動機の回転軸方向と前記超伝導磁石装置から発生する外
部磁界方向とでなす角は、前記電動機の内部で発生する
内部磁界が前記超伝導磁石装置から発生する外部磁界の
影響を受けて電動機の回転力に抵抗力を与えた際に、前
記電動機の許容電力範囲内で前記抵抗力を解消可能であ
る角度範囲内である、極低温冷却装置としたことであ
る。
【0013】超伝導磁石装置から発生する外部磁界の方
向が電動機の回転軸に対して軸直角方向でない場合、電
動機の内部磁界強度は少なからず外部磁界の影響を受け
る。しかし、電動機の回転軸方向と外部磁界の方向との
なす角がある一定範囲内であれば、外部磁界に基づく抵
抗力は電動機の所要電力を増加させることで打ち消すこ
とが可能である。このため電動機の内部磁界は外部磁界
により乱されてはいるが、電動機の回転に影響を及ぼす
ことはない。尚、一定範囲内のなす角は、外部磁界の強
さ、使用する電動機の許容電力により種々変化するもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0015】(実施形態例1)図1は、本発明の一実施
形態例における、極低温冷却装置20の艤装配置の概略
図である。図において、予冷冷凍器用電動機1、1’は
その回転軸として1a、1’aを有しており、回転軸1
a、1’aはそれぞれ予冷冷凍機2、2’に連結してい
る。予冷冷凍機2、2’はそれぞれ導管3、3’によっ
て超伝導磁石装置4、4’に連結している。5は圧縮機
用電動機であり、その回転軸5aに圧縮機6が連結され
ている。圧縮機6は、JT(ジュールトムソン、以下同
じ)弁7、7’を含むジュールトムソン回路8、8’
(図1において、点線で示す。)の一部に介装され、ジ
ュールトムソン回路8、8’の内部に封入されているヘ
リウム等の冷却作動媒体を供給し、また加熱された冷却
媒体を吸入する役割を果たす。9は循環ポンプ内蔵型の
冷却水循環ポンプ用電動機であり、その回転軸9aの回
転により循環ポンプが駆動する。冷却水循環ポンプ用電
動機9は、ポンプが内蔵された構成であるため、それ自
身が冷却回路10(図1において、2点鎖線で示す。)
の一部に介装される。冷却回路10は、冷凍機2、
2’、圧縮機6を冷却するための回路である。11、1
1’は空冷ファンモータであり、その回転軸11a、1
1’aにファン12、12’が連結されている。ファン
12、12’は、それぞれに対面したラジエタ13、1
3’を冷却するためのものであり、ラジエタ13、1
3’は冷却回路10の一部に介装される。14は台車で
ある。台車14は、超伝導磁石装置4、4’を固定支持
する固定部14a、14’a、固定部14aと14’a
とを連結し、前記した各部品(冷凍機、圧縮機、冷却水
循環ポンプ、ファンモータ)を艤装する艤装部14b,
14c,14d,14e,14fからなる。14bはフ
ァンモータ11’を、14cは予冷冷凍機2’及び予冷
冷凍機用電動機1’を、14dは圧縮機6及び圧縮機用
電動機5を、14eはポンプ内蔵型の冷却水循環ポンプ
用電動機9及び予冷冷凍機2及び予冷冷凍機用電動機1
を、14fはファンモータ11を、それぞれ艤装してい
る。
【0016】上記した各電動機、即ち予冷冷凍機用電動
機1、1’、圧縮機用電動機5、循環ポンプ用電動機
9、ファン用電動機11、11’のそれぞれの回転軸
は、図1より明らかなように、図示上下方向になるよう
に配置されている。
【0017】上記のように構成された極低温冷凍装置に
おいて、まずその動作について説明する。
【0018】予冷冷凍機用電動機1、1’が駆動し、そ
の回転力が予冷冷凍機2、2’に伝達され、予冷冷凍機
2、2’が冷凍を発生する。冷凍の発生方法は、一般的
に、圧縮室を形成する圧縮ピストン及び膨張室を形成す
るディスプレーサを備え、作動媒体の圧縮工程と膨張工
程とに位相差をつけてピストン及びディスプレーサを往
復駆動させることにより、スターリングサイクルを構成
し、これにより冷凍を取り出す方法が用いられる。この
ようにして発生した冷凍は、ジュールトムソン回路8、
8’内のヘリウム等の冷却媒体に受け渡される。ジュー
ルトムソン回路8、8’は、圧縮機6から予冷冷凍機
2、2’の低温発生部を通過し、JT弁7、7’を介し
て超伝導磁石装置4、4’に入り、再び予冷冷凍機2、
2’を経由して圧縮機6に戻る回路構成である。従っ
て、予冷冷凍機2、2’を通過した後のジュールトムソ
ン回路内の冷却媒体の温度はほぼ5K程度の低温とな
り、その後JT弁7、7’により膨張してさらに温度降
下し、最終的に約4Kとなり、超伝導磁石装置4、4’
を冷却する。
【0019】冷却回路10は、循環ポンプ内蔵型の循環
ポンプ用電動機9から各予冷冷凍機、圧縮機を経由して
戻る構成となっている。冷却回路10の途中には、ラジ
エタ13、13’が介装されており、ラジエタ13、1
3’に対面した位置にあるファン12、12’により送
風され、冷却回路10内の熱を外部に放出する。
【0020】上記動作を連続的に行うことにより、超伝
導磁石装置4、4’の超伝導状態が維持される。
【0021】このような極低温冷却装置において、超伝
導磁石装置4、4’の付近には、強力な磁界が発生す
る。発生した外部磁界の方向は、図1の4aで示す矢印
方向であり、各電動機の回転軸に対して同軸方向(軸水
平方向)である。このように、超伝導磁石装置から発生
する外部磁界の方向に対して同軸方向(軸水平方向)に
なるように各電動機の回転軸を配置することにより、外
部磁界の軸直角方向成分をほぼ0にすることができる。
外部磁界が各電動機の磁界を乱すのは、外部磁界が電動
機の回転軸の軸直角方向から進入してくる場合であるの
で、本実施形態においては、各電動機が外部磁界の影響
を受けることはなく、各電動機は外部磁界に回転を阻害
されることなく、安定して回転することができる。
【0022】図2、図3は、超伝導磁石装置等から発生
する外部磁界強度の変化による電動機の所要電力の変化
を示したグラフである。図2は、上記実施形態例に示し
た通りの、外部磁界方向と電動機の回転軸の軸方向とが
同軸方向であるように電動機を配置した場合のものであ
り、図3は、従来技術のように、外部磁界方向と電動機
の回転軸の軸方向とが軸直角方向であるように電動機を
配置した場合のものである。これより、図3の場合、即
ち従来のように電動機の回転軸に対して外部磁界が軸直
角方向に進入している場合は、外部磁界強度が大きくな
るにつれて電動機の所要電力が大きくなっていることが
わかる。これは、上記したように、外部磁界が電動機の
内部磁界を乱すために余分な負荷が電動機にかかり、そ
のため所定の回転力を得るために電動機の所要電力が増
加するために起こるものである。一方、図2の場合、即
ち本実施形態のように電動機の回転軸に対して外部磁界
が軸水平方向に進入している場合は、外部磁界強度が大
きくなっても電動機の所要電力はほぼ一定である。従っ
て、外部磁界強度がいくら大きいものでも、電動機の回
転運動に影響することはない。
【0023】(実施形態例2)図4は、本発明におけ
る、他の実施形態例を示す極低温冷凍装置の艤装配置の
概略図である。図において、14は電動機、14aは電
動機の回転軸である。
【0024】上記のように構成された極低温冷凍装置に
おいては、電動機の回転軸は超伝導磁石装置から発生し
た外部磁界の方向2aとある角度θをもって艤装配置さ
れている。そのため超伝導磁石から発生した外部磁界の
方向成分は、同軸方向成分と軸直角方向成分とに分解さ
れる。電動機の回転に影響を及ぼすものは、外部磁界の
軸直角方向成分であるため、角度θが0°以外の場合
は、外部磁界により電動機の磁界が少なからず乱される
ことになる。しかし、外部磁界の影響による電動機の所
要電力の上昇が、電動機の許容電力の範囲内であれば、
電動機の回転自体に影響は及ぼさない。通常の電動機を
使用する場合、角度θが60°以内であれば電動機の軸
直角方向にながれる磁界は許容範囲内に収まり、電動機
の回転軸は過負荷なく回転する。このように、本実施形
態によれば、電動機の許容電力範囲内で任意に配置角度
を設定可能なため、電動機が外部磁界に影響されずに回
転するばかりでなく、さらに電動機の配置の自由度が増
すという効果も有する。
【0025】尚、本実施形態において示した電動機14
及びその回転軸14aは、本発明における、予冷冷凍機
用電動機、圧縮機用電動機、循環ポンプ用電動機、ファ
ン用電動機を含むことは言うまでもない。
【0026】以上、本発明の実施形態について説明した
が、これらに限定されることはなく、例えば外部磁界に
最も影響される電動機についてのみ、その電動機の回転
軸を外部磁界方向と同軸方向にするなど、適宜必要部分
についてのみ本発明の技術を行うこととしてもよい。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明は、以下の如く効果を有
する。
【0028】電動機の回転軸を、超伝導磁石装置から発
生する外部磁界方向に対して同軸方向に艤装配置した。
これにより、電動機の内部の磁界が超伝導磁石装置から
発生する外部磁界によって殆ど乱されることがなく、電
動機の過負荷の防止、電動機の所要電力の増加の防止が
達成される。また、外部磁界の影響を防止するための磁
気遮蔽手段も不必要であり、安定した高効率で高性能の
極低温冷却装置とすることができる。
【0029】請求項2の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0030】電動機の回転軸を、超伝導磁石装置から発
生する外部磁界方向に対して0°〜60°の角度範囲内
となるように艤装配置した。このように配置することに
より、外部磁界により電動機が受ける回転抵抗を低下さ
せることができ、電動機の有する許容電力範囲内で安定
して電動機を運転させることができる。また、外部磁界
方向に対して0°〜60°の角度範囲内で自由に電動機
を艤装配置することができるので、配置設計の自由度が
増加する。
【0031】請求項3の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0032】電動機の回転軸を、超伝導磁石装置から発
生する外部磁界方向に対し、電動機が外部磁界の影響を
受けてその回転力に抵抗がかかる際に電動機の許容電力
の範囲内でかかった抵抗を解消できる角度範囲内におい
て艤装配置した。外部磁界が電動機の回転に及ぼす抵抗
力は、電動機の回転軸と外部磁界方向とでなす角が大き
くなるほど大きくなる。従って、予め外部磁界と電動機
の回転軸とでなす角と、そのときの電動機の所要電力と
の関係を調査しておけば、電動機の所要電力が許容電力
の範囲内に収まる角度範囲内において、電動機を艤装配
置させればよい。これにより、安定して電動機を回転さ
せることができ、かつこのように設定した角度範囲内で
自由に電動機を艤装配置することができ、配置設計の自
由度が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、極低温冷却装
置の艤装配置の概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態における、電動機の所要
電力と外部磁界強度との関係を示すグラフである。
【図3】図2のグラフと比較するものであり、従来の艤
装配置における、電動機の所要電力と外部磁界強度との
関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2実施形態における、電動機の配置
と外部磁界の方向とを示す概略図である。
【図5】極低温冷却装置を車輌に搭載したときの正面図
である。
【図6】従来の極低温冷却装置において、冷凍機の艤装
配置を示した概略図である。
【図7】電動機の内部断面を示す概略図である。
【図8】電動機の内部磁界と外部磁界との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1、1’ 予冷冷凍機用電動機 2、2’ 予冷冷凍機 3、3’ 導管 4、4’ 超伝導磁石装置 5 圧縮機用電動機 6 圧縮機 7、7’ JT弁 8、8’ ジュールトムソン回路 9 循環ポンプ内蔵型の循環ポンプ用電動機 10 冷却回路 11、11’ ファン用電動機 12、12’ ファン 13、13’ ラジエタ 14 台車 20 極低温冷却装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予冷冷凍機用電動機と、前記予冷冷凍機
    用電動機の回転軸に連結され前記冷凍機用電動機により
    供給される回転運動を利用して冷凍を発生する予冷冷凍
    機と、 前記予冷冷凍機から発生する冷凍により予冷された冷却
    媒体をジュールトムソン膨張させて極低温冷凍を発生す
    るジュールトムソン回路と、 圧縮機用電動機と、前記圧縮機用電動機の回転軸に連結
    され前記ジュールトムソン回路内の冷却媒体を圧縮する
    圧縮機と、 前記ジュールトムソン回路から発生する極低温冷凍によ
    り超伝導状態となる超伝導磁石装置と、 前記予冷冷凍機及び前記圧縮機を冷却する冷却回路と、 循環ポンプ用電動機と、前記循環ポンプ用電動機の回転
    軸に連結され前記冷却回路内の冷却媒体を循環させる循
    環ポンプと、 前記冷却回路内に配置され前記冷却回路が保有する熱を
    外部に放熱する放熱器と、 ファン用電動機と、前記放熱器に対面し前記ファン用電
    動機の回転軸に連結され前記放熱器に送風するファンと
    を有する極低温冷却装置において、 前記少なくとも1つの電動機の回転軸の軸方向は、前記
    超伝導磁石装置から発生する外部磁界方向に対して略同
    軸方向であることを特徴とする、極低温冷却装置。
  2. 【請求項2】 予冷冷凍機用電動機と、前記予冷冷凍機
    用電動機の回転軸に連結され前記冷凍機用電動機により
    供給される回転運動を利用して冷凍を発生する予冷冷凍
    機と、 前記予冷冷凍機から発生する冷凍により予冷された冷却
    媒体をジュールトムソン膨張させて極低温冷凍を発生す
    るジュールトムソン回路と、 圧縮機用電動機と、前記圧縮機用電動機の回転軸に連結
    され前記ジュールトムソン回路内の冷却媒体を圧縮する
    圧縮機と、 前記ジュールトムソン回路から発生する極低温冷凍によ
    り超伝導状態となる超伝導磁石装置と、 前記予冷冷凍機及び前記圧縮機を冷却する冷却回路と、 循環ポンプ用電動機と、前記循環ポンプ用電動機の回転
    軸に連結され前記冷却回路内の冷却媒体を循環させる循
    環ポンプと、 前記冷却回路内に配置され前記冷却回路が保有する熱を
    外部に放熱する放熱器と、 ファン用電動機と、前記放熱器に対面し前記ファン用電
    動機の回転軸に連結され前記放熱器に送風するファンと
    を有する極低温冷却装置において、 前記少なくとも1つの電動機の回転軸の軸方向と前記超
    伝導磁石装置から発生する外部磁界方向とでなす角は、
    0°〜60°であることを特徴とする、極低温冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 予冷冷凍機用電動機と、前記予冷冷凍機
    用電動機の回転軸に連結され前記冷凍機用電動機により
    供給される回転運動を利用して冷凍を発生する予冷冷凍
    機と、 前記予冷冷凍機から発生する冷凍により予冷された冷却
    媒体をジュールトムソン膨張させて極低温冷凍を発生す
    るジュールトムソン回路と、 圧縮機用電動機と、前記圧縮機用電動機の回転軸に連結
    され前記ジュールトムソン回路内の冷却媒体を圧縮する
    圧縮機と、 前記ジュールトムソン回路から発生する極低温冷凍によ
    り超伝導状態となる超伝導磁石装置と、 前記予冷冷凍機及び前記圧縮機を冷却する冷却回路と、 循環ポンプ用電動機と、前記循環ポンプ用電動機の回転
    軸に連結され前記冷却回路内の冷却媒体を循環させる循
    環ポンプと、 前記冷却回路内に配置され前記冷却回路が保有する熱を
    外部に放熱する放熱器と、 ファン用電動機と、前記放熱器に対面し前記ファン用電
    動機の回転軸に連結され前記放熱器に送風するファンと
    を有する極低温冷却装置において、 前記少なくとも1つの電動機の回転軸方向と前記超伝導
    磁石装置から発生する外部磁界方向とでなす角は、前記
    電動機の内部で発生する内部磁界が前記超伝導磁石装置
    から発生する外部磁界の影響を受けて電動機の回転力に
    抵抗力を与えた際に、前記電動機の許容電力範囲内で前
    記抵抗力を解消可能である角度範囲内である、極低温冷
    却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002712A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Sumitomo Heavy Ind Ltd 蓄冷式冷凍機の駆動制御装置
WO2014061893A1 (ko) * 2012-10-18 2014-04-24 제주대학교 산학협력단 극저온 냉매 강제순환용 초전도 극저온 펌프

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KR101441875B1 (ko) * 2012-10-18 2014-09-19 제주대학교 산학협력단 극저온 냉매 강제순환용 초전도 극저온 펌프

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