JPH11164820A - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

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JPH11164820A
JPH11164820A JP9352366A JP35236697A JPH11164820A JP H11164820 A JPH11164820 A JP H11164820A JP 9352366 A JP9352366 A JP 9352366A JP 35236697 A JP35236697 A JP 35236697A JP H11164820 A JPH11164820 A JP H11164820A
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JP
Japan
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magnetic field
coil
superconducting
current
superconducting magnet
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Pending
Application number
JP9352366A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Takeshima
弘隆 竹島
Takao Honna
孝男 本名
Shigeru Kadokawa
角川  滋
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Hitachi Ltd
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温超電導体を用いた磁石で問題となる磁束
クリープによる磁場減衰を解消し、高温超電導体を用い
た実用的な磁石を提供する。 【解決手段】 冷却容器(2)内に、高温超電導体から
成る超電導コイル(1)と補償コイル(21)とが密に
結合した状態で配置されている。超電導コイル(1)に
は電流リード(5)を介して、着磁のための電源(4)
に接続され、補償コイル(21)には電流リード(5)
を介して補償電源(22)に接続されている。両コイル
(1,21)の端子間には永久電流スイッチ(3)が接
続されている。超電導コイル(1)に着磁する時は電源
(4)より電流を供給し、永久電流スイッチ(3)を閉
じて永久電流モードで運転する。着磁後は、補償コイル
(21)に補償電源(22)より電流を供給して、補償
コイル(21)の発生する磁場にて超電導コイル(1)
の生成する静磁場の経時的磁場減衰を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気共鳴イメージン
グ(以下、MRIと略す)装置などに用いられる超電導
磁石に係り、特に高温超電導体の特徴を活かし、かつ磁
場分布の時間的安定性を向上した超電導磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のMRI装置では、特開昭60−2
18808号公報(公知例1)などに開示されているよ
うに、低温超電導体で作成した線材をコイルに巻き、こ
のコイルを複数個、同軸状に配置することで、均一磁場
を発生する超電導磁石が用いられている。しかし、低温
超電導体を用いた磁石では、液体ヘリウムなど極低温冷
媒を使用しなければならないので、冷却系が複雑とな
り、装置が大型化する。
【0003】これに対し、特開昭63−316408号
公報(公知例2)には、高温動作の超電導体から成るセ
ラミック材を用いた超電導磁石が開示されている。ま
た、特開平1−76705号公報(公知例3)には、低
温超電導体と高温超電導体の組合せから成る超電導磁石
が開示されている。公知例2,3で開示された磁石で
は、高温超電導体を用いて、磁石を構成したことによ
り、磁石装置の小型,軽量化,冷凍機システムの簡素化
等の特徴を発揮できる。しかし、高温超電導体を磁石に
使用して静磁場を生成した場合、その静磁場において大
きな磁束クリープ(磁束密度の経時的減衰現象)が発生
し、その静磁場の磁場強度が時間と共に急速に減衰する
という問題をかかえている。
【0004】また、特公平7−38333号公報(公開
番号特開平1−11308)(公知例4)には、主マグ
ネットと、磁場変化により誘導電流を発生する超電導リ
ングとを組合せた磁石が開示されている。公知例4で開
示された磁石では、公知例2,3開示の磁石などで問題
となる静磁場の時間的安定性を向上させるために、主マ
グネットの磁場変化により誘導電流を発生する超電導リ
ングを配置している。しかし、超電導リングを用いた場
合、超電導線材を用いた場合と異なり、超電導電流は素
材内を一様には流れない。このため、公知例4の第5図
に示されるように、リングの一部にのみヒータを巻きつ
けて局部的に常伝導状態に遷移させても、他の部分では
超電導電流が捕捉された状態が生じやすい。従って、素
材全体の均一な消磁が難しく、均一磁場の発生が困難で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】公知例4における問題
点を回避するために、超電導リングの素材全体にわたっ
て大きなヒータを設けた場合、消磁を行うためにヒータ
に電流を流した際に大量の熱が発生する。その結果、冷
媒(液体ヘリウム,液体窒素など)が激しく気化し、冷
媒を収納している容器内の圧力が急激に上昇するため、
安全性の問題が生じる。また、高価な冷媒が失われるた
めに、経済的にも不利である。
【0006】このため、本発明では、超電導リングを用
いることなく、高温超電導体を用いた磁石で課題となる
磁場の時間的不安定性を解決し、冷却系の簡素化により
装置の小型化及び信頼性の向上を図り、かつ、磁場分布
の時間的安定性を向上した高温超電導体を用いた超電導
磁石を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超電導磁石は、静磁場を発生する高温超電
導体から成る超電導コイルと、該超電導コイルを収納
し、これを超電導状態に冷却する冷却手段と、前記静磁
場の経時的減衰を補償する磁場減衰量補償手段とから構
成されている(請求項1)。
【0008】この構成では、高温超電導体から成る超電
導コイルが発生する静磁場に生じる磁束クリープなどに
よる経時的磁場減衰を磁場減衰量補償手段にて補償する
ことができる。その結果、静磁場の磁場強度は一定値に
保持され、時間的に安定した静磁場が得られる。また、
超電導コイルを高温超電導体で構成したことにより、冷
却手段が簡略化され、装置の小型化,信頼性の向上,低
コスト化が達成される。
【0009】本発明の超電導磁石では更に、前記磁場減
衰量補償手段は電流源(以下、補償電流源という)を具
備し、該補償電流源の電流値を変化させることにより前
記静磁場の磁場減衰量を補償する(請求項2)。この構
成では、磁場減衰量補償手段の補償電流源を超電導コイ
ル又は補償コイルに接続して、補償電流源の電流値を変
化させることにより、静磁場の磁場減衰量を容易に補償
することができるので、時間的に安定した静磁場が確実
に得られる。
【0010】本発明の超電導磁石では更に、前記磁場減
衰量補償手段が前記超電導コイルに接続されている(請
求項3)。この構成では、超電導コイルの着磁後に、磁
場減衰量補償手段としての補償電流源を超電導コイルに
接続して磁場減衰の補償を行うことになる。場合によっ
ては、電流源の切り替えが必要となるが、超電導コイル
自体で磁場減衰の補償を行うことになるので、磁場分布
の経時的変化のない時間的に安定した静磁場が得られ
る。
【0011】本発明の超電導磁石では更に、前記超電導
コイルに前記静磁場を着磁するための着磁電流源が接続
されている(請求項4)。この構成では、超電導コイル
の着磁時には大電流を流すことができる着磁電流源を用
いられるので、着磁後の磁場減衰量の補償にも、この着
磁電流源を用いてもよいし、別の補償電流源を用いるこ
ともできる。
【0012】本発明の超電導磁石では、前記着磁電流源
は高電圧,大電流の電源であり、前記補償電流源は低電
圧,大電流の電源である(請求項5)。この構成では、
着磁電流源を高電圧の電流源にしているので、超電導コ
イルに着磁電流を流し始める際に発生する高電圧に対応
することができる。また、着磁後の磁場減衰補償には低
電圧の電流源を使用することにより、信頼性及びコスト
の面で有利となる。
【0013】本発明の超電導磁石では更に、前記着磁電
流源が前記補償電流源の役割を兼用している(請求項
6)。この構成では、着磁電流源が補償電流源を兼用し
ているので、電流源が1個で済み、コストの低減が図れ
ると共に、電流源の切り替え作業などが不要となる。
【0014】本発明の超電導磁石では更に、前記静磁場
の磁場強度又は磁場減衰量を直接的又は間接的にモニタ
ーし、前記磁場減衰量補償手段に磁場強度情報又は磁場
減衰量情報を伝達する静磁場モニター手段を具備する
(請求項7)。この構成では、静磁場モニター手段から
静磁場の磁場強度情報又は磁場減衰量情報が得られるの
で、これらの情報に基づき磁場減衰量補償手段が補償す
べき電流量が容易に求められ、磁場減衰量の補償がタイ
ミング良くかつ精度良く行われる。
【0015】本発明の超電導磁石では、前記静磁場モニ
ター手段が前記静磁場の磁場強度を直接計測する磁場計
測手段を含む(請求項8)。この構成では、静磁場モニ
ター手段によって静磁場の磁場強度情報が得られるの
で、この情報から磁場減衰量補償手段が補償すべき電流
値を求め、補償電流源を制御して超電導コイルの電流量
を補償する。
【0016】本発明の超電導磁石では更に、前記静磁場
モニター手段が前記超電導コイルに流れる電流を計測す
る電流計測手段を含む(請求項9)。この構成では、静
磁場モニター手段によって超電導コイルに流れる電流値
が得られるので、この電流値から磁場減衰量補償手段が
補償すべき電流値が容易に求められるので、補償電流源
の制御系が簡略化される。
【0017】本発明の超電導磁石では更に、前記静磁場
モニター手段による前記静磁場のモニター操作を、一定
の時間間隔をおいて、又は前記静磁場を利用する前後に
行う(請求項10)。この構成では、静磁場のモニター
操作を、静磁場を利用しない時間帯に行って、それに引
き続いてモニター結果により磁場補償ができるので、い
つも適正な磁場強度にて超電導磁石を利用することがで
きる。
【0018】本発明の超電導磁石では更に、前記静磁場
の磁場強度が所定値以下に、又は磁場減衰量が所定値以
上になったときに、前記磁場減衰量補償手段が磁場減衰
量の補償を行う(請求項11)。この構成では、静磁場
の磁場強度の変動幅を一定値におさえることができるの
で、時間的に安定した磁場強度の静磁場が得られる。
【0019】本発明の超電導磁石では更に、静磁場を発
生する高温超電導体から成る超電導コイルと,該超電導
コイルが発生する静磁場とほぼ相似な磁場分布を発生す
る補償コイルと,前記超電導コイルを超電導状態に冷却
する冷却手段とを具備し、前記超電導コイル又は補償コ
イルに流れる電流を制御することにより、前記静磁場の
経時的減衰を補償する(請求項12)。
【0020】この構成では、高温超電導体から成る超電
導コイルにより静磁場を形成し、補償コイルにより前記
静磁場の磁場減衰を補償している。通常、補償コイルに
流れる小さな電流を制御することにより磁場減衰の補償
することができるので、静磁場の磁場分布を精度よく時
間的に安定に保持することができる。また、高温超電導
体を超電導コイルに使用した効果として、磁石全体の小
型化も図ることができる。
【0021】本発明の超電導磁石では更に、前記静磁場
の経時的減衰を補償するための電流を流す補償電流源を
前記補償コイルに接続し、該補償電流源の電流を制御す
る(請求項13)。この構成では、補償コイルに補償電
流源を接続して、補償コイルに流れる電流を制御して静
磁場の磁場減衰を補償しているので、補償コイルに流す
電流は通常小さくて済み、補償電流源の容量は小さくて
よい。このため、補償電流源の設計が容易となり、信頼
性も向上する。
【0022】本発明の超電導磁石では更に、前記補償コ
イルが超電導体から成る(請求項14)。この構成で
は、超電導コイルも補償コイルも超電導体であるので、
両コイルを同一の冷却容器内に近接して配置することが
できる。この結果、補償コイルによる磁場分布を超電導
コイルのものと相似させることができ、静磁場の磁場分
布の時間安定性を高めることができる。また、冷却容器
の小型化も可能となり、磁石全体の小型化をはかること
ができる。
【0023】本発明の超電導磁石では更に、前記補償コ
イルが常伝導体から成る(請求項15)。この構成で
は、冷却容器内との接続部を設ける必要がないので、補
償電源から冷却容器内への熱侵入はなくなる。
【0024】本発明の超電導磁石では更に、前記補償コ
イルは超電導体から成り、かつ該補償コイルの回路が閉
じられている(請求項16)。この構成では、超電導体
から成る補償コイルの閉じた回路が超電導コイルの回路
と密に結合して共存することにより、超電導コイルでの
磁場減衰により、補償コイルに誘導電流が誘起され、こ
の補償コイルに誘起された誘導電流により、静磁場の磁
場減衰が補償される。
【0025】本発明の超電導磁石では更に、前記超電導
コイルに着磁するための着磁電源が接続され、前記超電
導コイルが前記着磁電流源により所要の電流値に励磁さ
れ後に、前記補償コイルの回路が閉じられる(請求項1
7)。この構成では、超電導コイルの着磁及び補償コイ
ル回路の閉路により、超電導コイルと補償コイルとが一
体で静磁場の磁気エネルギーを保存する系となり、超電
導コイルで生ずる磁場減衰を、閉路した補償コイル回路
で補償して、静磁場の磁場強度を一定に保持する。その
結果、時間的に安定した静磁場が得られる。
【0026】本発明の超電導磁石では更に、前記補償コ
イルが前記超電導コイルと巻き枠を共用して巻かれてい
る(請求項18)。この構成では、超電導コイルと補償
コイルの巻き枠が共用されているので、両コイルを非常
に近接させて、又はほぼ同じ位置に配置することがで
き、両コイルの発生する磁場は極めて相似性の高いもの
となる。その結果、補償コイルによる磁場補償の精度は
極めて高いものとなる。また、冷却容器内での両コイル
の占める空間も小さくできるので、冷却容器の小型化に
寄与する。
【0027】本発明の超電導磁石では更に、前記冷却手
段に収納された前記超電導コイルの回路に永久電流スイ
ッチが接続されている(請求項19)。この構成では、
永久電流スイッチを用いることにより、超電導コイルの
着磁時及びその後の超電導コイルを通しての磁場減衰の
補償時に、電流の制御を容易に行うことができるので、
超電導コイルの着磁及び磁場減衰の補償をスムーズに、
かつ確実に行うことができる。
【0028】本発明の超電導磁石では更に、前記冷却手
段に収納された前記超電導コイル及び前記補償コイルの
回路に永久電流スイッチが接続されている(請求項2
0)。この構成では、永久電流スイッチを用いることに
より、超電導コイルの着磁時及び補償コイルへの補償電
流を流す時の電流の制御を容易に行うことができるの
で、超電導コイルの着磁及び磁場減衰の補償をスムーズ
に、かつ確実に行うことができる。
【0029】本発明の超電導磁石では更に、前記冷却手
段に収納された超電導体から成るコイルと、前記冷却手
段の外部にある前記電流源とを接続する電流リードを高
温超電導体で構成したものである(請求項21)。この
構成では、常温である外部の電流源と極低温にある超電
導コイルとを、熱伝導率の低い高温超電導体から成る電
流リードで接続しているので、冷却容器内への熱の侵入
を大幅に低減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図1に本発明の超電導磁石の第1
の実施例の基本構成を示す結線図を、図2に本発明の超
電導磁石の第1の実施例の要部断面図を示す。
【0031】図1において、本実施例の超電導磁石は、
静磁場を発生する超電導コイル1と,超電導コイル1を
収納し、これを超電導状態に冷却する冷却容器2と,超
電導コイル1の端子間を接続する永久電流スイッチ3
と,超電導コイル1に外部から電流を供給する電源4
と,超電導コイル1の端子と外部の電源4のリードとを
接続する電流リード5とから構成されている。
【0032】図2は、超電導磁石本体の断面図で、z軸
に平行な中心軸6の周りに超電導コイル1が配列されて
いる。超電導コイル1は複数個のコイルから成り、均一
磁場領域7にz軸に平行な均一な静磁場B0を発生す
る。超電導コイル1は、冷却容器2に収納され、超電導
特性を示す温度にまで冷却される。冷却容器2は、超電
導コイル1を超電導状態にまで冷却する超電導用冷媒8
を収納する冷媒容器9と,冷媒容器9を内包する熱シー
ルド10と,熱シールド10を内包する真空容器11と
から構成される。
【0033】本発明では、超電導コイル1は高温超電導
体で構成されている。高温超電導体としては、例えば化
合物超電導体(Nb3SnやNb3Geなど)やBi系や
Y系などの酸化物超電導体などが用いられる。高温超電
導体を超電導コイル1に用いた場合、超電導コイル1を
冷却する超電導用冷媒8として、液体ヘリウムよりも沸
点の高いもの(液体窒素(77K),液体酸素(90
K),液体アルゴン(87K),液体水素(20K),
液体ネオン(27K)など)を採用することができる。
このことから、超電導コイル1の冷却に関しては、通常
の低温超電導体を用いた場合よりも、熱的に余裕がある
ので、冷却容器2を構成する熱シールド10の性能、あ
るいは冷却容器2を冷却する冷凍機の性能に要求される
レベルを低くすることができる。この結果、熱シールド
10,真空容器11などに要するスペースを削ることが
できるので、冷却容器2を小型化することができる。ま
た、冷凍機についても低能力のものを使用することがで
き、冷凍機の消費電力も少なくて済むので、コストを低
減することもできる。
【0034】超電導コイル1を構成する高温超電導体は
磁束クリープ現象が大きく発生する材料であるので、本
実施例での超電導コイル1が生成する静磁場の磁場強度
は経時的に減衰する。このため、本実施例では、着磁
後、外部の電源4を用いて、超電導コイル1に電流を供
給して静磁場の磁場減衰を補償する。超電導コイル1の
着磁は、電源4から超電導コイル1に着磁電流を供給し
て行われ、均一磁場領域7の磁場強度B0が達成され
る。この磁場強度B0が達成されると、永久電流スイッ
チ3を閉じて永久電流モードで運転される。着磁後に、
磁束クリープ現象により静磁場の経時的磁場減衰が生じ
るので、外部の電源4から超電導コイル1へ電流を適当
なタイミングで供給し、静磁場の磁場減衰量の補償を行
う。本実施例では、外部の電源4が磁場減衰量補償手段
の要部を構成している(超電導コイル1,永久電流スイ
ッチ3,電源4の制御系なども構成要素となる)。外部
の電源4は、着磁時のものと、磁場減衰量補償時のもの
とを共用しても良いし、別のものとしても良い。磁場減
衰量補償時には、着磁時と同等の電流を超電導コイル1
に供給することになる。上記のように、磁場減衰量の補
償を行うことにより、超電導コイル1を流れる超電導電
流は一定値に保持されるので、静磁場の磁場分布も一定
に保持される。なお、磁場減衰補償のタイミングについ
ては後に説明する。
【0035】常温である外部の電源4と、冷却容器2の
内部にある極低温に保持された超電導コイル1とを接続
するために電流リード5が用いられている。この部分で
は、温度差が大きいので熱の侵入が大きくなる。このた
め、電流リード5には、熱伝導率の低い高温超電導体を
使用することで、熱の侵入を抑制している。
【0036】超電導コイル1が生成する静磁場の磁場減
衰が比較的小さく、電源4から電流を補償する時間間隔
を比較的長くできる場合には、超電導コイル1の回路に
永久電流スイッチ3を接続して用いることができる。先
ず、超電導コイル1を着磁する際には、永久電流スイッ
チ3を開いて電源4から超電導コイル1に着磁電流を流
し、静磁場が所要の磁場(B0)になった時点で、永久
電流スイッチ3を閉じ、永久電流モードに移行する。永
久電流モードでは、電源4を接続しておく必要がないの
で、電流リード5を切り離しておき、冷却容器2の内部
への熱侵入を抑制する。次に、静磁場の磁場減衰によ
り、磁場減衰補償が必要になった時は、再度電源4を電
流リード5を経由して、超電導コイル1に接続し、電流
の供給を行えばよい。
【0037】超電導コイル1ではターン数が多くなるた
め、インダクタンスが大きくなる。従って、超電導コイ
ル1の着磁の際に、着磁電流を0から流し始めるときに
は大きな電圧が発生するので、それに応じて着磁電源4
も高電圧(例えば数100V)のもので対応する必要が
ある。しかし、一旦着磁が完了し、超電導コイル1に所
定の電流が流れた状態では、あと時間的に減衰する電流
分だけ補償すればよいので、大きな電圧は発生しない。
従って、電源4に関しては静磁場の磁場減衰補償時に
は、低電圧のものに置き換えてもよい。この電源4の置
き換えにより、信頼性及びコストの面で有利となる。
【0038】次に、磁場減衰補償のタイミングについ
て、図3〜図5を用いて説明する。磁場減衰補償の実施
タイミングとしては下記の手法が考えられる。 (1)第1の手法:図3に示す如く、1回の静磁場利用
(例えばMRI装置での撮影)が終わる度に磁場減衰補
償を行うものである。静磁場を利用していない時間(例
えば、MRI装置での患者の入れ替え時間など)を活用
できる。また、静磁場利用開始前の準備期間中にも行う
ことができる。 (2)第2の手法:図4に示す如く、毎夜間などに、一
定期間ごとに磁場減衰補償を行うものである。但し、静
磁場を利用していない期間とする。 (3)第3の手法:図5に示す如く、静磁場の磁場強度
が一定値レベル(例えばB0’)まで減衰するごとに磁
場減衰補償を行うものである。但し、静磁場を利用して
いない期間とする。この手法では、静磁場の磁場強度を
モニターする必要がある。また、磁場強度の代りに、磁
場強度差(例えば、B0−B0’)を基準にして、磁場減
衰補償を行ってもよい。
【0039】次に、静磁場の磁場強度をモニターする静
磁場モニター手段について説明する。図6に、本発明の
第1の実施例の超電導磁石に静磁場モニター手段を適用
した一実施例を示す。図6の実施例は、超電導コイル1
に流れている電流をモニターするものである。超電導コ
イル1に流れる電流値は、超電導コイル1が生成する静
磁場の磁場強度に対応するので、この電流をモニターす
ることにより、間接的に静磁場の磁場強度をモニターす
ることができる。図6において、精密な電流測定器から
成る電流計測手段12が超電導コイル1の電流経路に配
置されて超電導コイル1に流れる電流を計測する。ま
た、この電流計測手段12は超電導コイル1の中に配置
されてもよい。電流計測手段12にて計測された電流値
データは、電源制御手段13に送られる。電源制御手段
13は、電源4から超電導コイル1へ流す電流を制御す
るもので、計測された電流値Iを基準の磁場強度B0
対応する電流値I0と比較し、電流値の差分(I0−I)
だけ超電導コイル1を流れる電流が増加するように、電
源4を制御するものである。
【0040】静磁場モニター手段の他の実施例として
は、静磁場の磁場強度を直接測定する方法がある。この
方法では、均一磁場領域7に専用の磁場測定器(例え
ば、NMR測定器など)を設置して磁場強度B(超電導
コイル1を流れる電流値Iに対応)を測定し、これを基
準の磁場強度B0と比較して、磁場強度の差分(B0
B)を求め、この差分(B0−B)に対応する電流値の
差分(I0−I)だけ超電導コイル1を流れる電流が増
加するように、電源4を制御する。
【0041】静磁場モニター手段の第3の実施例として
は、静磁場の磁場強度を間接的に測定する方法がある。
この方法は、本発明の超電導磁石をMRI装置に使用し
た場合などに適用できる。NMR信号を発生するサンプ
ルを静磁場内に配置し、MRI装置でサンプルから発生
したNMR信号を計測することにより、その計測された
NMR信号値と基準の磁場強度B0で計測されたNMR
信号値との比較をすることにより、計測時の磁場強度の
差分値を求め、上記の静磁場モニター手段の他の実施例
の場合と同様に、電源4を制御する。また、この方法で
は、MRI装置での撮影前のプリスキャンなどの時点
に、被検者自身からのNMR信号を利用して磁場強度の
計測をすることも可能である。
【0042】次に、図7を用いて本発明の超電導磁石の
第2の実施例について説明する。図7は、第2の実施例
の基本構成を示す結線図である。本実施例の超電導磁石
では、冷却容器2内に、静磁場を発生する超電導コイル
1と、静磁場の磁場減衰を補償する補償コイル21とが
収納されている。超電導コイル1には、第1の実施例と
同様に、電源4が電流リード5を介して接続され、超電
導コイル1の端子間には永久電流スイッチ3が接続され
ている。これに対し、補償コイル21には、補償電源2
2が電流リード5を介して接続され、補償コイル21の
端子間には永久電流スイッチ3が接続されている。
【0043】本実施例においても、超電導コイル1は高
温超電導体で構成されているために、超電導コイル1が
発生する静磁場の磁場強度は経時的に減衰する。この静
磁場の経時的減衰を補うために、本実施例では、補償コ
イル21に接続した補償電源22から補償コイル21へ
電流を流し、静磁場の磁場強度の補償を適宜行う。この
操作により、超電導コイル1と補償コイル21の各々の
コイルが発生する磁場の総和を一定値に保持することが
でき、静磁場の磁場分布を経時的に安定に保持すること
ができる。
【0044】冷却容器2内における超電導コイル1の配
置は、第1の実施例と同様(例えば、図2の配置)であ
る。超電導コイル1の発生する静磁場の磁場減衰を補償
するためには、補償コイル21の発生する磁場分布は超
電導コイル1の発生する磁場分布とほぼ相似であること
が必要である。このため、本実施例では、補償コイル2
1は、超電導コイル1のごく近傍又はそれとほぼ同じ位
置に、ほぼ同じ巻数の比率で配置される。ただし、補償
コイル21が発生する磁場は弱くてよいので(例えば、
1/1000)、その巻数は少なくてよい。
【0045】本発明の超電導磁石では、超電導コイル1
に流れる電流が数百アンペア程度であるので、超電導コ
イル1に電流を供給する電源4は、この大電流を制御す
ることになる。これに対し、補償コイル21に電流を供
給する補償電源22では1ミリアンペア程度の制御する
ことになる。また、補償コイル21については、磁場減
衰のない時点ではもともと電流を流す必要がないので、
補償コイル21に対するバイアス電流は0である。ま
た、補償コイル21のターン数を適切に選択すること
で、補償コイル21に流す電流値として制御しやすい値
を選ぶことができる。この結果、補償電源22の設計が
容易になり、信頼性も向上する。
【0046】更に、補償コイル21に流す電流値は小さ
くてよいので、冷却容器2内の極低温に冷却されている
補償コイル21の端子と外部にある常温の補償電源22
のリードとを接続する電流リード5の電流容量は小さく
て済む。このことから、冷却容器2の外部から内部への
熱侵入量を少なくできるので、クライオスタットの熱設
計も容易になり、装置の小型化につながる。
【0047】超電導コイル1の側については、着磁の際
に一度電流を立ち上げた後は、永久電流モードに移行す
ればよいので、電流リード5及び電源4を取り外すこと
ができる。従って、超電導コイル1の側における外部か
らの熱の流入は、補償コイル21の側に比べると、無視
できる程度に小さい。
【0048】本実施例の超電導磁石では、上記の如く、
磁場の時間安定性を確保することができるので、MRI
装置のように高度に安定した磁場を必要とする装置に
も、均一磁場を提供する磁石として採用することができ
る。本実施例の超電導磁石でも、超電導コイル1に高温
超電導体を使用していることから、第1の実施例の場合
と同様、冷却容器2の小型化による装置の小型化,及び
低能力の冷凍機の採用,冷凍機の消費電力の低減による
装置価格,装置維持費の低減を図ることができる。
【0049】次に、本発明の超電導磁石の第3の実施例
について説明する。本実施例では、基本構成は図7と同
様で、補償コイル21を超電導体で構成したものであ
る。この場合、補償コイル21を超電導コイル1の近く
に配置できるので、超電導コイル1が発生する磁場分布
と相似の磁場分布を発生することが容易になる。また、
上記の超電導体として高温超電導体を使用することによ
り、補償コイル21を超電導コイル1と同じ温度レベル
の冷媒容器9内に収容できるので、補償コイル21と超
電導コイル1との距離を更に接近させることができる。
これにより、超電導コイル1と補償コイル21の磁場分
布の相似性を更に向上することができ、磁場分布の時間
安定性を更に高める効果が得られる。
【0050】更に、超電導コイル1と補償コイル21と
を同じ巻き枠に巻くことにより、両コイルの距離をより
一層接近させることができる。このようにすることによ
り、巻き枠の数も半減され、部品点数も減少する。ま
た、冷媒容器9内での両コイルの配置も、超電導コイル
1のみの場合と同等になり、クライオスタットの容積も
大きくならずに済む。
【0051】次に、本発明の超電導磁石の第4の実施例
について説明する。本実施例では、基本構成は図7と同
様で、補償コイル21を常伝導コイルで構成したもので
ある。従来も、静磁場の不均一性を補正するために、傾
斜磁場コイルにバイアス電流を流す方法が知られてい
る。しかし、本実施例の超電導磁石では、磁場強度は時
間的に単調に減少して行くため、補償するためのバイア
ス電流(補償コイル21に流す電流)は一方向に増加し
て行く。このため、傾斜磁場コイルを静磁場の磁場減衰
の補償に用いると、傾斜磁場自身のダイナミックレンジ
が狭くなってしまうという問題が発生する。従って、磁
場減衰の補償をするための専用の補償コイルを設ける必
要がある。また、磁場減衰の補償分を1,000ppm
程度とすれば、補償コイル21の発生する磁場分布は、
超電導コイル1の発生する磁場分布に比べて、100倍
位悪くても、実用上の問題はない。
【0052】本実施例のように、補償コイル21とし
て、常伝導コイルを用いた場合には、冷却容器2内との
接続部を設ける必要がないので、冷却容器2内への熱侵
入がないという効果が得られる。
【0053】次に、図8を用いて本発明の超電導磁石の
第5の実施例について説明する。図8は、第5の実施例
の基本構成を示す結線図である。本実施例の超電導磁石
では、外部に補償電源を設けず、補償コイル21のみで
静磁場の磁場減衰を補償するものである。図8におい
て、超電導コイル1と補償コイル21とは、密に結合し
た状態で配置されている。補償コイル21も超電導体で
構成されている。この密に結合した状態は、超電導コイ
ル1と補償コイル21とを同じ巻き枠に一緒に巻くと
か、近付けて巻くとかすることにより達成される。この
配置で、先ず、補償コイル21の側の永久電流スイッチ
3を開いた状態で、超電導コイル1を電源4にて励磁
し、永久電流モードに移行する。この状態で、補償コイ
ル21側の永久電流スイッチ3を閉じて、着磁を完了す
る。
【0054】着磁後は、磁束クリープなどにより超電導
コイル1側の電流が減少すると、誘導により補償コイル
21側には誘導電流が誘起され、静磁場の磁場減衰が補
償される。補償コイル21を超電導体で構成したことに
より、この誘導電流の量は超電導コイル1側の電流減少
によって生じた静磁場の磁場強度の減衰量に相当する磁
場強度を補償する電流量となる。補償コイル21の誘導
電流によって超電導コイル1側の磁場減衰が補償される
ので、静磁場の磁場分布は経時的に変化せず、時間的に
安定な静磁場が得られる。
【0055】本実施例によれば、外部の補償電源が不要
となるので、冷却容器2内の補償コイル21と補償電源
との接続部を設ける必要がないので、補償電源から冷却
容器2内への熱侵入がなくなるという効果が得られる。
また、補償コイル21用の補償電源やその制御系が不要
となるので、磁石全体として簡略化できる。
【0056】なお、本発明は、図2に示した円筒型の磁
石(水平磁場方式)に限定されることはなく、上下方向
に2組の超電導コイル1を配置し、その中間部に均一磁
場領域7を生成する垂直磁場方式の磁石を含めてその他
の磁石にも適用できることは言うまでもない。
【0057】本発明の超電導磁石では、静磁場の時間的
安定性が向上し、小型化,コストの低減などが図られて
いるので、MRI装置などへの利用も可能となり、本発
明の超電導磁石の採用によりMRI装置の小型化,信頼
性の向上,低コスト化を図ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、高
温超電導体を用いた場合に問題となる磁束クリープによ
る静磁場の磁場減衰を解消することができ、かつ、冷却
系の簡素化により装置の小型化及び信頼性の向上を図る
ことができるので、高温超電導体を用いた実用的な超電
導磁石を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導磁石の第1の実施例の基本構成
を示す結線図。
【図2】本発明の超電導磁石の第1の実施例の要部断面
図。
【図3】磁場減衰補償の実施タイミングの取り方の第1
の手法。
【図4】磁場減衰補償の実施タイミングの取り方の第2
の手法。
【図5】磁場減衰補償の実施タイミングの取り方の第3
の手法。
【図6】静磁場モニター手段を適用した一実施例。
【図7】本発明の超電導磁石の第2の実施例の基本構成
を示す結線図。
【図8】本発明の超電導磁石の第5の実施例の基本構成
を示す結線図。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 冷却容器 3 永久電流スイッチ 4 電源 5 電流リード 6 中心軸 7 均一磁場領域 8 冷媒 9 冷媒容器 10 熱シールド 11 真空容器 12 電流計測手段 13 電源制御手段 21 補償コイル 22 補償電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角川 滋 茨城県日立市幸町一丁目20番2号 株式会 社日立製作所日立研究所内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場を発生する高温超電導体から成る
    超電導コイルと、該超電導コイルを収納し、これを超電
    導状態に冷却する冷却手段と、前記静磁場の経時的減衰
    を補償する磁場減衰量補償手段とから構成される超電導
    磁石。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導磁石において、前
    記磁場減衰量補償手段は電流源(以下補償電流源とい
    う)を具備し、該補償電流源の電流値を変化させること
    により前記静磁場の磁場減衰量を補償することを特徴と
    する超電導磁石。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2記載の超電導磁石におい
    て、前記磁場減衰量補償手段が前記超電導コイルに接続
    されていることを特徴とする超電導磁石。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の超電導磁石におい
    て、前記超電導コイルに前記静磁場を着磁するための着
    磁電流源が接続されていることを特徴とする超電導磁
    石。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超電導磁石において、前
    記着磁電流源は高電圧,大電流の電源であり、前記補償
    電流源は低電圧,大電流の電源であることを特徴とする
    超電導磁石。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の超電導磁石において、前
    記着磁電流源が前記補償電流源の役割を兼用しているこ
    とを特徴とする超電導磁石。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載の超電導磁石におい
    て、前記静磁場の磁場強度又は磁場減衰量を直接的又は
    間接的にモニターし、前記磁場減衰量補償手段に磁場強
    度情報又は磁場減衰量情報を伝達する静磁場モニター手
    段を具備することを特徴とする超電導磁石。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の超電導磁石において、前
    記静磁場モニター手段が前記静磁場の磁場強度を直接計
    測する磁場計測手段を含むことを特徴とする超電導磁
    石。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の超電導磁石において、前
    記静磁場モニター手段が前記超電導コイルに流れる電流
    を計測する電流計測手段を含むことを特徴とする超電導
    磁石。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9記載の超電導磁石にお
    いて、前記静磁場モニター手段による前記静磁場のモニ
    ター操作を、一定の時間間隔をおいて、又は前記静磁場
    を利用する前後に行うことを特徴とする超電導磁石。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10記載の超電導磁石に
    おいて、前記静磁場の磁場強度が所定値以下に、又は磁
    場減衰量が所定値以上になったときに、前記磁場減衰量
    補償手段が磁場減衰量の補償を行うことを特徴とする超
    電導磁石。
  12. 【請求項12】 静磁場を発生する高温超電導体から成
    る超電導コイルと,該超電導コイルが発生する静磁場と
    ほぼ相似な磁場分布を発生する補償コイルと,前記超電
    導コイルを超電導状態に冷却する冷却手段とを具備し、
    前記超電導コイル又は補償コイルに流れる電流を制御す
    ることにより、前記静磁場の経時的減衰を補償すること
    を特徴とする超電導磁石。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の超電導磁石におい
    て、前記静磁場の経時的減衰を補償するための電流を流
    す補償電流源を前記補償コイルに接続し、該補償電流源
    の電流を制御することを特徴とする超電導磁石。
  14. 【請求項14】 請求項12及び13記載の超電導磁石
    において、前記補償コイルが超電導体から成ることを特
    徴とする超電導磁石。
  15. 【請求項15】 請求項12及び13記載の超電導磁石
    において、前記補償コイルが常伝導体から成ることを特
    徴とする超電導磁石。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の超電導磁石におい
    て、前記補償コイルは超電導体から成り、かつ該補償コ
    イルの回路が閉じられていることを特徴とする超電導磁
    石。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の超電導磁石におい
    て、前記超電導コイルに着磁するための着磁電源が接続
    され、前記超電導コイルが前記着磁電流源により所要の
    電流値に励磁され後に、前記補償コイルの回路が閉じら
    れることを特徴とする超電導磁石。
  18. 【請求項18】 請求項12乃至14,16,17記載
    の超電導磁石において、前記補償コイルが前記超電導コ
    イルと巻き枠を共用して巻かれていることを特徴とする
    超電導磁石。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至11記載の超電導磁石に
    おいて、前記冷却手段に収納された前記超電導コイルの
    回路に永久電流スイッチが接続されていることを特徴と
    する超電導磁石。
  20. 【請求項20】 請求項12乃至18記載の超電導磁石
    において、前記冷却手段に収納された前記超電導コイル
    及び前記補償コイルの回路に永久電流スイッチが接続さ
    れていることを特徴とする超電導磁石。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20記載の超電導磁石に
    おいて、前記冷却手段に収納された超電導体から成るコ
    イルと、前記冷却手段の外部にある前記電流源とを接続
    する電流リードを高温超電導体で構成したことを特徴と
    する超電導磁石。
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