JP3627921B2 - 集合住宅通話システム - Google Patents
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本発明は、マンションなどにおいて、住戸内のインターホン親機と住戸外のドアホン子器の通話や、住戸内のインターホン親機と共同玄関のロビーインターホンの通話などができるようになっている集合住宅通話システムに関する。
【0001】
【従来の技術】
マンションなどの集合住宅では、各住戸内にインターホン親機を設置する一方、住戸外の玄関先にドアホン子器を設置して、通話システムを構成している。インターホン親機は、ドアホン子器からの呼出に対して応答すれば、通話が開始できる。
【0002】
また、インターホン親機は、管理室などに設置された警報監視盤を介して、ロビーインターホンと接続されており、ロビーインターホンからの住戸を指定した呼出に対して、該当住戸のインターホン親機で応答すれば、両者による通話が開始されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の集合住宅通話システムでは、インターホン親機において、通話中に早く通話を終了したいと思っていても、終了するきっかけがなく、通話を終了できない場合があった。
【0004】
また、ハンズフリー通話タイプのインターホンの場合、通話の終了操作を忘れる可能性があるため、通話時間に制限を設け、自動的に通話を終了させているが、通話を自動的に終了させたときに、来客側では、「通話の途中で切られた」という悪い印象が残る可能性があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、通話を終了するきっかけを与えることができる集合住宅通話システムを提供することを目的としている。
【0006】
また、本発明は、通話時間に制限が設けられている場合に、通話の開始から所定時間が経過すれば、通話を終了するきっかけを与えるようにして、通話が途中で切れることを防いだ集合住宅通話システムを提供することも目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の集合住宅通話システムは、住戸内のインターホン親機と、住戸外のドアホン子器とを備え、上記インターホン親機と上記ドアホン子器との通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている集合住宅通話システムにおいて、上記インターホン親機は、通話を終了するきっかけとなる音を複数蓄積しており、上記ドアホン子器との通話中に操作すると、上記通話を終了するきっかけとなる音を、ドアホン子器に対して送出するきっかけ音送出操作の手段を有するとともに、この送出する音を予め選択する手段を有し、通話開始から上記所定時間が経過する前に、通話終了のきっかけ音送出操作があると、上記通話を終了するきっかけとなる音を上記ドアホン子器側に送出することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の集合住宅通話システムでは、住戸内のインターホン親機と、共同玄関のロビーインターホンとを備え、上記インターホン親機と上記ロビーインターホンとの通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている集合住宅通話システムにおいて、上記インターホン親機は、通話を終了するきっかけとなる音を複数蓄積しており、上記ロビーインターホンとの通話中に操作すると、上記通話を終了するきっかけとなる音を、ロビーインターホンに対して送出するきっかけ音送出操作の手段を有するとともに、この送出する音を予め選択する手段を有し、通話開始から上記所定時間が経過する前に、通話終了のきっかけ音送出操作があると、上記通話を終了するきっかけとなる音を上記ロビーインターホン側に送出することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の集合住宅通話システムでは、上記インターホン親機は、録音機能を備えており、予め、上記送出する音を録音する手段を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、集合住宅通話システムの構成の一例を示したブロック図である。この集合住宅通話システムは、少なくとも、住戸内に設置されたインターホン親機1と、住戸外の玄関先などに設置されたドアホン子器2とで構成される。
【0012】
インターホン親機1には、音・音声蓄積部を構成するROM11に、通話を終了させるきっかけとなる音を蓄積しており、ドアホン子器2との通話中に、通話を終了させるきっかけとなる音を、ドアホン子器2に対して送出可能としている。
【0013】
ここに、ROM11に蓄積される通話を終了させるきっかけになり得る音は、例えば、電話の着信音「プルプルプル」、子供の泣き声や呼び声、携帯電話の着信音や着信メロディ、家の中の人からの呼び声などがある。このように通話を終了するきっかけの音を送出するようにすれば、通話を終了するタイミングが得られ、通話を終了する理由を来客に伝えて、通話を終了することがしやすくなる。
【0014】
インターホン親機1には、各部を制御するCPU10と、通話を終了させるきっかけとなる音を蓄積して音・音声蓄積部を構成するROM11と、通話回路12と、2−4線変換回路13と、ミキシング回路14とを備えている。
【0015】
CPU10がドアホン子器2からの呼出を検出したときに、呼出音を出力し、この呼出音に対して通話釦(図6参照)を操作して応答すれば、ドアホン子器2のスピーカSP2及びマイクMI2と、インターホン親機1のスピーカSP1及びマイクMI1とを用いて、両者の間で通話が開始できる。
【0016】
インターホン親機1では、通話中に、「来客通話切断きっかけ音」送出釦を操作すると、通話を切るきっかけ音・音声送出指示をROM11に対して行い、ドアホン子器2側に、通話を切るきっかけとなる音や音声を送出する。
【0017】
また、インターホン親機1は、警報監視盤3を介して、ロビーインターホン(図2参照)との通話中にも、通話を終了させるきっかけとなる音を、ロビーインターホンに対して送出可能とする。更に、管理室などに設置された警報監視盤(図2参照)との通話中にも、通話を終了させるきっかけとなる音を、警報監視盤に対して送出可能としてもよい。
【0018】
図2は、集合住宅通話システムの構成の一例を示した図である。ここでは、各住戸に設置されたインターホン親機1は住宅情報盤を構成しており、ドアホン子器2を介して、火災感知器S1などのセキュリティセンサを接続しており、このセンサS1の発報があったときには、警報を出力するとともに、警報監視盤3に対して異常発生を通報するようになっている。
【0019】
また、警報監視盤3には、ロビーインターホン4を接続しており、警報監視盤3は、ロビーインターホン4から住戸を指定した呼出を受けると、該当住戸のインターホン親機1を呼び出し、両者による通話を可能とする。
【0020】
図3には、上記インターホン親機1の動作をフローチャート(100〜107)で示している。ここには、ハンズフリー通話の場合を示しており、通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている。ドアホン子器2などと通話中に通話終了のきっかけ音送出操作があると、予め入居者が設定した音をドアホン子器2側に送出し、その後、タイムアップすれば通話を終了する(100〜105)。一方、ドアホン子器2などと通話中に通話終了のきっかけ音送出操作がなく、タイムアップした場合も通話を終了する(106,107)。
【0021】
また、インターホン親機1は、ドアホン子器2との通話開始から所定時間経過後に、通話を終了させるきっかけとなる音を、ドアホン子器2に対して送出可能としている。これによって、ハンズフリー通話において自動的に通話を終了する前に、通話を終了するきっかけ音が送出されるため、通話を終了する理由を来客に伝えることができ、来客に「通話の途中で切られた」といった悪い印象を与えることがない。
【0022】
また、ロビーインターホン4との通話開始から所定時間経過後に、自動的に、通話を終了させるきっかけとなる音を、ロビーインターホン4に対して送出可能とする。更に、警報監視盤3との通話開始から所定時間経過後に、通話を終了させるきっかけとなる音を、警報監視盤3に対して送出可能としてもよい。
【0023】
図4には、上記インターホン親機1の動作をフローチャート(200〜205)で示している。ここには、ハンズフリー通話の場合を示しており、通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている。ドアホン子器2などと通話中に一定時間が経過すると、予め入居者が設定した音をドアホン子器2側に送出し、そして、タイムアップすれば通話を終了する。
【0024】
また、インターホン親機1は、通話を終了させるきっかけとなる音を複数蓄積しており、予め、送出する音が選択可能になっている。インターホン親機1では、まず、「来客通話切断きっかけ音」設定釦を操作して、設定モードとする。そして、送り釦を操作する毎に音や音声が鳴動するので、設定したい音や音声を選択して、確定釦を操作すれば、設定が完了する。
【0025】
マンションや建売住宅などで同じ機種のインターホンが使用される場合に、同じきっかけ音で通話が切られると、来客が不審に思う可能性があるので、複数のパターンから選択可能とすることで、そのような可能性をなくしている。
【0026】
また、インターホン親機1は、録音機能を備えており、予め、送出する音が録音可能になっている。これによって、入居者に適した、通話を終了するためのきっかけ音を設定することができる。インターホン親機1では、まず、「来客通話切断きっかけ音」設定釦を操作して、設定モードとする。そして、録音釦を操作して、きっかけに使える音をマイクMI1から入力する。
【0027】
次に、インターホン親機1の外観の一例を図6に示す。インターホン親機1には、モニタテレビtvと、出力中の警報音を停止させる警報音停止釦a(復旧釦)と、メニュー画面を表示するメニュー釦bと、終了釦cと、映像補正釦dと、非常時に操作する非常釦e(火災確認釦)と、防犯警戒状態にする警戒セット釦fと、留守状態にする留守セット釦gと、表示確認釦hと、電気錠を解錠させる電気錠釦iと、通話を開始する通話釦jとを備えている。
【0028】
次に、集合住宅通話システムの構成の他の例を図7に示す。インターホン親機1は住宅情報盤を構成しており、火災感知器S1の他に、ガス/CO検知器S2、防犯センサS3、増設非常押釦b1、コール押釦b2を接続している。なお、コール押釦b2の代わりに、緊急コール用のワイヤレス受信器を接続した構成であってもよい。例えば、コール押釦b2が操作されると、インターホン親機1は、警報監視盤3を呼び出す。非常押釦b1が操作されたときには、警報監視盤3が通報機インタフェース7aを介して通報機7から管理センタを呼び出す。
【0029】
また、インターホン親機1は、副親機6を接続して、複数の部屋においてドアホン子器2,2Aなどからの呼出に対する応答などを可能にし、増設スピーカSPaを接続して、インターホン親機1から離れた場所でも来客報知音が聴けるようにしている。なお、図中8は、停電時に電源を供給する非常電源である。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1に記載の集合住宅通話システムでは、インターホン親機は、ドアホン子器との通話中に操作すると、通話を終了させるきっかけとなる音を、ドアホン子器に対して送出するので、通話が終了しやすくなる。また、インターホン親機は、通話を終了させるきっかけとなる音を複数蓄積しており、予め、送出する音が選択可能になっているので、マンションなどで同じ機種のインターホンが使用される場合でも、同じきっかけ音で通話が切られることが少なくなり、来客が不審に思うことがない。
【0031】
請求項2に記載の集合住宅通話システムでは、インターホン親機は、ロビーインターホンとの通話中に操作すると、通話を終了させるきっかけとなる音を、ロビーインターホンに対して送出するので、通話が終了しやすくなる。
また、インターホン親機は、通話を終了させるきっかけとなる音を複数蓄積しており、予め、送出する音が選択可能になっているので、マンションなどで同じ機種のインターホンが使用される場合でも、同じきっかけ音で通話が切られることが少なくなり、来客が不審に思うことがない。
【0032】
請求項3に記載の集合住宅通話システムでは、インターホン親機は、ロビーインターホンとの通話中に、通話を終了させるきっかけとなる音を、ロビーインターホンに対して送出するので、通話が終了しやすくなる。
【0033】
請求項3では、インターホン親機は、予め、送出する音が録音可能になっているので、入居者に適した、通話を終了するためのきっかけ音を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集合住宅通話システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の集合住宅通話システムの構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の集合住宅通話システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の集合住宅通話システムの動作の他の例を示すフローチャートである。
【図5】インターホン親機の外観の一例を示す図である。
【図6】本発明の集合住宅通話システムの構成の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 インターホン親機
2 ドアホン子器
3 警報監視盤
4 ロビーインターホン
Claims (3)
- 住戸内のインターホン親機と、住戸外のドアホン子器とを備え、上記インターホン親機と上記ドアホン子器との通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている集合住宅通話システムにおいて、
上記インターホン親機は、通話を終了するきっかけとなる音を複数蓄積しており、
上記ドアホン子器との通話中に操作すると、上記通話を終了するきっかけとなる音を、ドアホン子器に対して送出するきっかけ音送出操作の手段を有するとともに、この送出する音を予め選択する手段を有し、
通話開始から上記所定時間が経過する前に、通話終了のきっかけ音送出操作があると、上記通話を終了するきっかけとなる音を上記ドアホン子器側に送出することを特徴とする、集合住宅通話システム。 - 住戸内のインターホン親機と、共同玄関のロビーインターホンとを備え、上記インターホン親機と上記ロビーインターホンとの通話開始から所定時間が経過したときに、自動的に通話が終了するようになっている集合住宅通話システムにおいて、
上記インターホン親機は、通話を終了するきっかけとなる音を複数蓄積しており、
上記ロビーインターホンとの通話中に操作すると、上記通話を終了するきっかけとなる音を、ロビーインターホンに対して送出するきっかけ音送出操作の手段を有するとともに、この送出する音を予め選択する手段を有し、
通話開始から上記所定時間が経過する前に、通話終了のきっかけ音送出操作があると、上記通話を終了するきっかけとなる音を上記ロビーインターホン側に送出することを特徴とする、集合住宅通話システム。 - 上記インターホン親機は、録音機能を備えており、
予め、上記送出する音を録音する手段を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の集合住宅通話システム。
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