JP3626787B2 - エレベーターの非常運転装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、エレベーターにおけるかん詰等の非常事態の救出時間を短縮でき、救出作業を容易にするためのエレベーターの非常運転装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベーターにおけるかん詰救出運転につて図7を参照しながら説明する。図7は、従来のエレベーターのかん詰救出運転の方法を示す図である。
【0003】
図7において、1は機械室に設けられた巻上機、2は巻上機1により駆動される巻上ロープ、3は巻上ロープ2により上下動するかご、4は機械室に設けられ、エレベーターの動きを制御する制御盤、5は制御盤4に内蔵された制御部(CPU)である。また、6は制御盤4に設けられた運転装置、7は巻上ロープ2にペンキ等により塗布されたレベルマーク、8は巻上機1に塗布された合いマーク、9は作業者である。
【0004】
つぎに、従来のかん詰救出運転の動作を説明する。かん詰救出をする場合、まず、作業者9は、階段等を利用し機械室に移動する。その後、作業者9は、制御盤4でエレベーターの故障状態を確認し、制御盤4の切換スイッチの操作により、自動運転モードから手動運転モードに切り換える。
【0005】
そして、作業者9は、制御盤4に付いている運転装置6を操作して最寄り階の救出可能位置までエレベーターを運転して救出する。各階の救出可能位置は、巻上機1にかかっている巻上ロープ2にペンキ等でマーキングされたレベルマーク7を合いマーク8に合わせることにより、かご3の停止位置を決定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のエレベーターのかん詰救出運転では、作業者9が必ず機械室に行く必要があり、救出までの時間が長くなるという問題点があった。
【0007】
また、かご3の停止位置は作業者9の視覚と勘によるものがあり、状況により停止位置が異なるため複数回運転する必要もあり、起動、停止の繰り返しにより乗客に不安感を与える可能性があるという問題点があった。
【0008】
この発明は、前述した問題点を解決するためになされたもので、エレベーターの故障等により、乗客がかご内に閉じ込められた場合、機械室へ行くことなく、基準階で救出運転することができるエレベーターの非常運転装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチと、かごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器と、前記かごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、エレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器とを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記エレベーター状態表示器でエレベーターの故障時の機器の状態が確認されるとともに前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるものである。
【0010】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチとかごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、表示部を有し、前記表示部でかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、エレベーターの故障時の機器の状態を表示できる保守用コンピュータに接続するためのコネクタとを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記保守用コンピュータの前記表示部でエレベーターの故障時の機器の状態及びかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記保守用コンピュータの前記表示部でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるものである。
【0011】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、さらに、垂直方向に積層された複数のLEDからなり、前記戸開可能ゾーン内の前記かごのレベル位置を表示するかごレベル位置表示器を備え、前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、かつ前記かごレベル位置表示器で前記戸開可能ゾーン内の前記かごのレベル位置が確認されるものである。
【0012】
さらに、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、さらに、前記かごに設けられた第1の通話装置と通話可能な第2の通話装置を備えたものである。
【0013】
【作用】
この発明に係るエレベーターの非常運転装置においては、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチと、かごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器と、前記かごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、エレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器とを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記エレベーター状態表示器でエレベーターの故障時の機器の状態が確認されるとともに前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるので、短時間でかん詰の救出ができる。
【0014】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置においては、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチとかごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、表示部を有し、前記表示部でかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、エレベーターの故障時の機器の状態を表示できる保守用コンピュータに接続するためのコネクタとを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記保守用コンピュータの前記表示部でエレベーターの故障時の機器の状態及びかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記保守用コンピュータの前記表示部でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるので、短時間でかん詰の救出ができ、作業性が向上する。
【0015】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置においては、さらに、前記かごのレベル位置を表示するかごレベル位置表示器を備えたので、かごのレベル位置を詳細に確認でき、乗客がかごから降りる際の不安感を除去できる。
【0016】
さらに、この発明に係るエレベーターの非常運転装置においては、さらに、前記かごに設けられた第1の通話装置と通話可能な第2の通話装置を備えたので、かご内の乗客と連絡を取りながら救出運転でき、乗客の不安感を低減できる。
【0017】
【実施例】
実施例1.
この発明の実施例1の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施例1の設置された基準階の乗場の正面を示す図である。また、図2は、この発明の実施例1を示す正面図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0018】
図1において、10は1階等の基準階の三方枠に設けられ、施錠装置付きのエレベーターの非常運転装置(かん詰救出運転装置)である。この非常運転装置10は、信号ケーブルを通じて機械室の制御盤4に接続されている。
【0019】
図2において、11は「RUN」、「UP」、「DN」釦からなる救出運転釦、12はかごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器、13は自動/手動切替スイッチ、14はドアスイッチ、15は戸開可能ゾーン表示器、16はエレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器である。
【0020】
つぎに、前述した実施例1の動作を説明する。この実施例1は、作業者が機械室に行かなくとも、基準階の三方枠に内蔵した非常運転装置10を操作し、短時間でかん詰の救出ができるものである。
【0021】
かん詰故障により出動した作業者は、現場に到着後、非常運転装置10の施錠を解除し、エレベーター状態表示器16、及びかご階床位置表示器12を確認した上で、自動/手動切替スイッチ13とドアスイッチ14を下側に倒す。
【0022】
その後、救出運転釦11を操作してエレベーターを手動運転し、乗客を救出する。すなわち、「RUN」釦と「UP」釦を同時に押すことによりかごを微速上昇し、あるいは「RUN」釦と「DN」釦を同時に押すことによりかごを微速下降して、最寄り階まで運転する。
【0023】
この時、かご階床位置表示器12と戸開可能ゾーン表示器15を確認し、任意階の救出可能位置に停止完了後、ドアスイッチ14を上側に倒して戸開させ、乗客を救出する。
【0024】
この実施例1は、前述したように、1階等の基準階の三方枠に内蔵させたので、機械室に移動せずにかん詰救出が可能となり、かん詰救出時間を短縮できるとともに作業性を向上できる。また、救出階を基準階とすることで、かん詰になった乗客の話しを聞くことができ、故障時の状態を把握できるため、故障の原因究明の一助となる。
【0025】
実施例2.
この発明の実施例2について図3を参照しながら説明する。図3は、この発明の実施例2の正面を示す図である。
【0026】
図3において、10Aは1階等の基準階の三方枠に設けられ、施錠装置付きのエレベーターの非常運転装置(かん詰救出運転装置)である。この非常運転装置10Aは、信号ケーブルを通じて機械室の制御盤4に接続されている。
【0027】
また、同図において、11は「RUN」、「UP」、「DN」釦からなる救出運転釦、12はかごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器、13は自動/手動切替スイッチ、14はドアスイッチ、15は戸開可能ゾーン表示器、16はエレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器である。さらに、17はかご3に設けられた通話装置(インターホン)と通話することができる通話装置(インターホン)である。
【0028】
作業者がこの通話装置17により、かご3の乗客に対し、連絡を取りながら救出運転することができるため、乗客の不安感を低減することができる。
【0029】
実施例3.
この発明の実施例3について図4を参照しながら説明する。図4は、この発明の実施例3の正面を示す図である。
【0030】
図4において、10Bは1階等の基準階の三方枠に設けられ、施錠装置付きのエレベーターの非常運転装置(かん詰救出運転装置)である。この非常運転装置10Bは、信号ケーブルを通じて機械室の制御盤4に接続されている。
【0031】
また、同図において、11は「RUN」、「UP」、「DN」釦からなる救出運転釦、13は自動/手動切替スイッチ、14はドアスイッチ、15は戸開可能ゾーン表示器、17はかご3に設けられた通話装置(インターホン)と通話することができる通話装置(インターホン)、18は保守用コンピュータに接続するコネクタ、19は制御盤4の制御部(CPU)5のCPUリセットスイッチである。
【0032】
なお、上記保守用コンピュータは、表示部で上記かご階床位置表示器12と同様なかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、上記エレベーター状態表示器16と同様なエレベーターの故障時の機器の状態を表示できる。
【0033】
上記実施例1及び実施例2の場合、かご階床位置表示器12とエレベーター状態表示器16により、エレベーターの状態を確認していた。この実施例3は、さらに詳細な状況を確認するために保守用コンピュータを接続するコネクタ18を設け、現状データを保守用コンピュータに表示するとともに、データ採取を可能にする。従って、かん詰救出後にデータ解析が可能になる。
【0034】
また、制御盤4の制御部5内で異常を検知した場合、制御部4をリセットする必要があり、この機能を装置10Bに付加することにより、作業者が機械室へ移動する必要がなくなる。
【0035】
実施例4.
この発明の実施例4について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施例4の正面を示す図である。また、図6は、この実施例4のかごレベル位置表示器の表示例を示す図である。
【0036】
図5において、10Cは1階等の基準階の三方枠に設けられ、施錠装置付きのエレベーターの非常運転装置(かん詰救出運転装置)である。この非常運転装置10Cは、信号ケーブルを通じて機械室の制御盤4に接続されている。
【0037】
また、同図において、11は「RUN」、「UP」、「DN」釦からなる救出運転釦、13は自動/手動切替スイッチ、14はドアスイッチ、15は戸開可能ゾーン表示器、17はかご3に設けられた通話装置(インターホン)と通話することができる通話装置(インターホン)、18は保守用コンピュータに接続するコネクタ、19は制御盤4の制御部(CPU)5のCPUリセットスイッチである。さらに、20は複数のLEDからなるかごレベル位置表示器である。
【0038】
なお、上記保守用コンピュータは、表示部で上記かご階床位置表示器12と同様なかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、上記エレベーター状態表示器16と同様なエレベーターの故障時の機器の状態を表示できる。
【0039】
上記各実施例の場合、戸開可能ゾーンの認識は戸開可能ゾーン表示器15で行っていたが、レベルに対し±175mm(エレベーターの機種によって多少の違いはある)程度の範囲があり、乗客がかご3から降りる際に不安感を与える恐れがある。
【0040】
そこで、かごレベル位置表示器20を付加することにより、かご位置を詳細に確認することができ、救出階で戸開させた時ほぼレベル状態で救出することが可能となる。かごレベル位置表示器20の表示処理は、エレベーターで通常使用しているパルスタコメータあるいはエンコーダによりかごの移動量を検出し、レベル位置を表示させるものである。
【0041】
図6(a)は、かごレベル位置が0mmの表示例、同図(b)は、かごレベル位置が床上76〜100mmの表示例、同図(c)は、かごレベル位置が床下126〜150mmの表示例を示す。
【0042】
【発明の効果】
この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、以上説明したとおり、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチと、かごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器と、前記かごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、エレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器とを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記エレベーター状態表示器でエレベーターの故障時の機器の状態が確認されるとともに前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるので、短時間でかん詰の救出ができるという効果を奏する。
【0043】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、以上説明したとおり、基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチと、ドアの開閉を制御するドアスイッチとかごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器と、「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、表示部を有し、前記表示部でかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、エレベーターの故障時の機器の状態を表示できる保守用コンピュータに接続するためのコネクタとを備え、エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記保守用コンピュータの前記表示部でエレベーターの故障時の機器の状態及びかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記保守用コンピュータの前記表示部でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出されるので、短時間でかん詰の救出ができ、作業性が向上するという効果を奏する。
【0044】
また、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、以上説明したとおり、さらに、前記かごのレベル位置を表示するかごレベル位置表示器を備えたので、かごのレベル位置を詳細に確認でき、乗客がかごから降りる際の不安感を除去できるという効果を奏する。
【0045】
さらに、この発明に係るエレベーターの非常運転装置は、以上説明したとおり、さらに、前記かごに設けられた第1の通話装置と通話可能な第2の通話装置を備えたので、かご内の乗客と連絡を取りながら救出運転でき、乗客の不安感を低減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る基準階の乗場全体の正面を示す図である。
【図2】この発明の実施例1に係る非常運転装置の正面を示す図である。
【図3】この発明の実施例2に係る非常運転装置の正面を示す図である。
【図4】この発明の実施例3に係る非常運転装置の正面を示す図である。
【図5】この発明の実施例4に係る非常運転装置の正面を示す図である。
【図6】この発明の実施例4に係る非常運転装置のかごレベル位置表示器の表示例を示す図である。
【図7】従来のかん詰救出運転の様子を示す図である。
【符号の説明】
10、10A、10B、10C 非常運転、11 救出運転釦、12 かご階床位置表示器、13 自動/手動切替スイッチ、14 ドアスイッチ、15 戸開可能ゾーン表示器、16 エレベーター状態表示器、17 通話装置(インターホン)、18 コネクタ、19 CPUリセットスイッチ、20 かごレベル位置表示器。

Claims (4)

  1. 基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、
    運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチ
    ドアの開閉を制御するドアスイッチ
    かごの階床位置をデジタル表示するかご階床位置表示器
    前記かごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器
    「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、
    エレベーターの故障時の機器の状態を表示するエレベーター状態表示器とを備え、
    エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記エレベーター状態表示器でエレベーターの故障時の機器の状態が確認されるとともに前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、
    前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記かご階床位置表示器でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出される
    ことを特徴とするエレベーターの非常運転装置。
  2. 基準階の三方枠内に設けられ、機械室の制御盤に信号ケーブルを通じて接続され、施錠装置が設けられたエレベーターの非常運転装置であって、
    運転モードを自動又は手動モードに切り替える自動/手動切替スイッチ
    ドアの開閉を制御するドアスイッチと、
    かごがドアを開けてもよい位置にあることを示す戸開可能ゾーン表示器
    「RUN」、「UP」、「DN」釦からなり、前記かごを微速運転する救出運転釦と、
    表示部を有し、前記表示部でかごの階床位置をデジタル表示できるとともに、エレベーターの故障時の機器の状態を表示できる保守用コンピュータに接続するためのコネクタとを備え、
    エレベーターの故障により、乗客がかご内に閉じ込められ救出運転する場合、前記施錠装置が解除され、前記保守用コンピュータの前記表示部でエレベーターの故障時の機器の状態及びかごの階床位置が確認された上で、前記自動/手動切替スイッチが操作されて運転モードが手動モードに切り替えられ、
    前記救出運転釦が操作されて前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記保守用コンピュータの前記表示部でかごの階床位置が確認されるとともに前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、前記基準階の救出可能位置に停止完了後、前記ドアスイッチが操作され前記ドアが開かれて乗客が救出される
    ことを特徴とするエレベーターの非常運転装置。
  3. さらに、垂直方向に積層された複数のLEDからなり、前記戸開可能ゾーン内の前記かごのレベル位置を表示するかごレベル位置表示器を備え
    前記かごが手動運転により前記基準階まで運転される時、前記戸開可能ゾーン表示器で戸開可能ゾーンが確認され、かつ前記かごレベル位置表示器で前記戸開可能ゾーン内の前記かごのレベル位置が確認される
    ことを特徴とする請求項2記載のエレベーターの非常運転装置。
  4. さらに、前記かごに設けられた第1の通話装置と通話可能な第2の通話装置を備えた
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のエレベーターの非常運転装置。
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