JP3626481B2 - レーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具 - Google Patents

レーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具に関し、特に磁気ヘッドバーの歪み加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークに所定の歪みを付与する歪み加工方法として、比較的低いエネルギ密度のレーザを照射する方法が用いられている。この場合、投入されるエネルギはワークの表面を削るほどの大きなものではなく、加熱により付与された応力によってワークに歪みを生成することができる。
【0003】
例えばワークとしてのセラミック材料に対して例えば0.3J/mm程度のエネルギ密度のレーザを照射することで、セラミック材料を歪み加工することができる。
【0004】
このようなレーザを用いた歪み加工方法は、磁気ヘッドを湾曲させる方法として好適に用いることができる。
【0005】
磁気ヘッドを湾曲させること、言い換えれば磁気ヘッドをクラウン状に形成するのは、磁気ヘッドが磁気記録媒体に対して高速に移動する際に磁気ヘッドが磁気記録媒体に接触してクラッシュを生じる等の不具合を避けるために、磁気ヘッドを磁気記録媒体の表面から浮上させることを目的とする。
【0006】
具体的には、例えば最終的に磁気ヘッドとなる部分が多数配列された磁気ヘッドバーを加工対象として、磁気ヘッドとなる部分のそれぞれに対し、媒体対向面とされる側とは反対側の面に向けて順次レーザが照射される。
【0007】
このとき、磁気ヘッドバーは、歪み加工を施す前に不可避的に自然歪みを生じているのが通常であり、この自然歪みにより凸状になっている側を上に向けて、磁気ヘッドバーの両端を保持具に固定する。そして、例えば複数の磁気ヘッドとなる部分の媒体対向面とされる側が上向きに位置するときには、磁気ヘッドバーの下側からレーザを照射して、磁気ヘッドとなる部分に対して自然歪みにさらにレーザによる加工歪みを加えることで所定の歪み量を得る。上記とは逆に、複数の磁気ヘッドとなる部分の媒体対向面とされる側が下向きに位置するときには、磁気ヘッドバーの上側からレーザを照射して、自然歪みによる凸状の部分を解消したうえで媒体対向面とされる側の方が凸状となるようにレーザによる加工歪みを加える。いずれにしても、自然歪みを考慮した上でレーザによる加工歪みを加えることになる。
【0008】
したがって、磁気ヘッドバーをレーザによりひずみ加工する前に予め個々の磁気ヘッドとなる部分の自然歪み量を計測しておき、その後適度の歪み加工を行い、レーザ加工後に個々の磁気ヘッドとなる部分が所定の歪み量に形成されたことを確認するために加工後、再度歪み量を計測することが行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
磁気ヘッドバーの両端を固定する保持具は、例えば図1に示すように、磁気ヘッドバー2の端部を載置する固定保持具1であり、この場合、固定保持具1には吸引孔3が設けられており、中央部分(矢印aで示す。)が上向きに凸に湾曲した磁気ヘッドバー2を載置した後(図1(a))、吸引孔3から図示しない真空装置で吸引することにより、磁気ヘッドバー2が固定保持具1に吸着され、固定される(図1(b))。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−66768号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例の場合、固定保持具1に固定された磁気ヘッドバー2は、端部が固定保持具1に吸着されることにより、磁気ヘッドバー2のエッジ部を支点として磁気ヘッドバー2の中央部分を押下させる力が作用するため、磁気ヘッドバー2の自然歪みが矯正されて、磁気ヘッドバー2はストレート状となって水平の姿勢をとることになる。
【0012】
なお、上記の吸引孔のない固定保持具の上に磁気ヘッドバーの端部を配置し、上方から面押え用の可動保持具で押えて、可動保持具と固定保持具との間に磁気ヘッドバーの端部を把持して、固定する方法も用いられているが、この場合も、上記の場合の同様に、固定された磁気ヘッドバーは自然歪みが矯正された状態になる。
【0013】
このように、応力によって自然歪みが矯正された状態にある磁気ヘッドバーに対してレーザによる歪み加工を行うと、この応力の影響により、精密な歪み加工によって所定の歪み量(加工後歪み量)を正確に得ることは容易ではない。
【0014】
また、レーザによる歪み加工を行った後の歪み量(加工後歪み量)を計測するためには、保持具に保持された磁気ヘッドバーを保持具から一旦開放して、自然歪みを矯正する応力が磁気ヘッドバーに加わっていない、自然な状態で歪み量を計測する必要がある。この場合、歪み量を計測するための作業が煩雑となり、加工処理能力にも支障をきたすことになる。また、この場合、所定の歪み量が得られていないときには、再度歪み加工を行うために、磁気ヘッドバーを保持具に再び固定することが必要となる。
【0015】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、レーザによる歪み加工を精密に行うことができ、また、ワークを保持具に固定したままの状態で歪み加工前後のワークの歪み量を計測することができるレーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法は、ワークの両端を保持、固定して、該ワークに対して上下いずれか1方または双方の側からレーザを照射して歪み加工を施すレーザを用いた歪み加工方法において、該ワークの両端の隅角部分を上下両側から線接触によって保持、固定することを特徴とする。
【0017】
また、上記の歪み加工方法を実現するために、本発明に係るワーク保持具は、ワークにレーザを照射して歪み加工する際にワークの両端を保持、固定するワーク保持具において、該ワークの両端の隅角部を上下両側から線接触によって保持、固定する保持部を有することを特徴とする。
【0018】
これにより、保持部とワークとはワークの端部で線接触し、また、このとき、上側からワークに接触する保持部と水平面(ワークの配置面)との間に形成される角度は、ワークの端部の形状に対応して実質的に0°よりかなり大きな鋭角となっているため、ワークの中央部分を押下する、自然歪みを矯正する応力は殆ど作用することがない。このため、レーザを用いた歪み加工方法を精密に行うことができ、また、ワークを固定したままの状態で歪み加工前後のワークの歪み量を計測することができる。
【0019】
この場合、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法において、前記ワークは、略直方体形状に形成され、該ワークの両端の隅角部のそれぞれを、平面部を有する保持部材の該平面部により鋭角状に挟持し、また、本発明に係るワーク保持具において、前記保持部は、前記ワークの両端の隅角部をそれぞれを保持、固定する2対の保持部部材からなり、各対の保持部部材はそれぞれ平面部を有し、該平面部によりワークの上下両側から鋭角状に挟持する上下挟持部からなると、好適である。
【0020】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法において、前記ワークに対して下側から接触させる2つの保持部材の平面部を水平に配置して、該ワークを略水平に固定し、該ワークに対して下側からレーザを照射すると、好適である。
【0021】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法において、前記ワークに対して上側から接触させる2つの保持部材のうちの少なくともいずれか1つを回動させて、前記挟持した角度を変えると、長さ寸法の異なるワークを容易に保持、固定することができる。また、ワークの長さの加工寸法がばらつく場合も同様である。
【0022】
また、この場合、前記回動させる保持部材の自重により該回動させる保持部材を回動させると、回動させる保持部材を手で操作して回動させ、その後に固定する必要がなく、好適である。
【0023】
また、この場合、前記ワークの両端を保持、固定した状態において、歪み加工前後の該ワークの歪み量を測定すると、レーザによる歪み加工を行った後の歪み量を計測するために保持具に保持された磁気ヘッドバーを保持具から一旦開放する必要がなく、このため、従来のように、歪み量を計測するための作業が煩雑となり、加工処理能力にも支障をきたすことがない。また、歪み加工の途中で、進行中の歪み量を確認しながら所定量の歪み加工を行うことができる。
【0024】
また、この場合、前記ワークは複数の磁気ヘッドとなる部分が配列された磁気ヘッドバーであり、該複数の磁気ヘッドとなる部分の歪みにより凸状となる面の側を上に向けて、該磁気ヘッドバーを保持、固定し、該複数の磁気ヘッドの媒体対向面となる側とは反対側からレーザを照射すると、好適に本発明の効果を得ることができる。
【0025】
また、上記の歪み加工方法を実現するために、本発明に係るワーク保持具は、前記2対の保持部部材の下挟持部は、いずれも平面部を水平にして固定配置されて、前記ワークを下側から支持するように構成され、該2対の保持部部材の上挟持部は、それぞれの平面部がいずれも該下挟持部の平面部との間に鋭角を形成するように平面部を斜めにして配置されるとともに、少なくともいずれか1つの上挟持部が該ワークに接触する側とは反対の後部に形成された孔部を軸部材に緩挿され、該1つの保持部材の自重により回動可能に構成されてなると、好適である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0027】
本実施の形態例において、歪み加工を施すワークは、例えば、図2に示す磁気ヘッドバー10である。磁気ヘッドバー10は、図3に示す磁気ヘッド12となる部分12aが複数個配列された材料である。図3の磁気ヘッド12は、図2の磁気ヘッドバー10の磁気ヘッドとなる部分12aのそれぞれにレーザにより歪み加工を施した後、分割することで得られる。
【0028】
磁気ヘッド12は、スライダ14の端面に薄膜ヘッド16が形成されている。スライダ14は、例えば一辺の長さが約1mmの正方形で、厚みが約0.3mmの直方体の板状であり、例えばAlとTiCとを混合したセラミックで形成される。
【0029】
スライダ14は、磁気記録媒体に対向する面14aが凸になるように湾曲(クラウニング)している。スライダ14を水平面上に置いたときのその端部の高さ(クラウン量。図3中、Cで示す。)は、例えば、20nmである。なお、スライダ14の上面(背面)14bからレーザを照射してスライダ14を湾曲させるとき、上面14bにレーザ照射による焼け跡が残る。レーザ照射部分18の大きさは、例えば0.8mm×0.8mmの矩形状である。
【0030】
この歪み加工を施す前の、磁気ヘッドとなる部分12aが複数個配列された上記の磁気ヘッドバー10は、幅が約1mm、長さが約50mm、厚みが約0.3mmの直方体状の薄板形状を有する。図4に示す歪み加工を施す前の磁気ヘッドバー10には、薄膜ヘッド16がそれぞれの磁気ヘッドとなる部分12aごとに接着されている。このとき、磁気ヘッドバー10は、例えば全体のクラウン量として5nm程度の自然歪みによる湾曲を生じている。
【0031】
本実施の形態例に係るワーク保持具により磁気ヘッドバー10を保持、固定して行う,本実施の形態例に係るレーザを用いた歪み加工方法について、図4〜図6を参照して説明する。
【0032】
本実施の形態例に係るワーク保持具は、図示しないXYステージ上に設けられた保持部(保持部材)を有する。保持部は、対向して配置された、類似の形態を有する2対の保持部部材(移動側)22および保持部部材(固定側)24からなり、各対の保持部部材22および24はそれぞれ上挟持部(押え部、保持部材)26、28および下挟持部(ベース部、保持部材)30、32で構成されている。
【0033】
下挟持部30、32は、それぞれ本体部30a、32aの上端部に、段差状に突出した支持部30b、32bを有し、各支持部30b、32bの上面は、水平に延出する平面部34、36となっている。保持部部材22の上挟持部26は、図4中紙面に沿って延出する側面が多角形状に形成されたブロック体であり、図4中、右下隅部分は、エッジが削られて紙面裏表方向に延出する平面部38となっている。平面部38と対向する位置の隅角部の近傍には、紙面裏表方向に延出する孔部40が形成され、この孔部40に軸部材42が緩挿されている。軸部材42は、下挟持部30あるいはXYステージに固定されている。したがって、上挟持部26は、軸部材42を中心として回動可能である。平面部34および平面部38によって、挟持角度が鋭角(図5中角θ)の挟持空間が形成される。この挟持角度は、上挟持部26を回動させることにより、変更可能である。一方、保持部部材24の上挟持部28は、上挟持部26と同様のブロック体であり、上挟持部26と同様の平面部44を有し、締結部材46によって下挟持部32に固定されている。したがって、平面部36および平面部44によって、保持部部材22の場合と同様の挟持角度が鋭角の挟持空間が形成される。但し、この場合の挟持角度は、一定に固定されている。
【0034】
上記のように構成されるワーク保持具に磁気ヘッドバー10を保持、固定するには、まず、図4中、上挟持部26を図4中反時計回りに回動させて、下挟持部30から離間させて押し開いた状態とする。そして、磁気ヘッドとなる部分12aの媒体対向面となる側とは反対側の面を下に向けた磁気ヘッドバー10を下挟持部30の側(左側)に片寄せて、磁気ヘッドバー10の両端が下挟持部30の平面部34および下挟持部32の平面部36に支持されるように配置する。
【0035】
ついで、磁気ヘッドバー10を右側に移動させて、磁気ヘッドバー10の右端を平面部44に当接させる。これにより、図5に示すように、磁気ヘッドバー10の右端の上下の隅角部は、上下両側から平面部36および平面部44の間に線接触によって保持される。
【0036】
上記のように磁気ヘッドバー10の右端を保持部部材24に保持させた状態で、さらに、保持部部材22の上挟持部26を図4中時計回りに回動させることにより、磁気ヘッドバー10の左端の上下の隅角部は、上下両側から平面部34および平面部38の間に鋭角状に線接触によって保持される。これにより、磁気ヘッドバー10の中央部分を押下する、自然歪みを矯正する応力は、磁気ヘッドバー10に対して殆ど作用することがない。
【0037】
以上説明した手順により、図5に示すように、磁気ヘッドバー10は、自然歪みが維持された状態のまま本実施の形態例に係る保持具に保持、固定される。
【0038】
そして、この状態で、図4または図5中、下側から磁気ヘッドバー10の各磁気ヘッドの部分12aの下面に向けて順次レーザを照射することにより、各磁気ヘッドの部分12aに上向きに凸の歪みが形成される。
【0039】
本実施の形態例に係るレーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具によれば、簡易な操作で磁気ヘッドバーを応力がかかっていない自然な状態で保持具に確実に保持、固定することができる。また、これにより、歪み加工を精密に行うことができる。
【0040】
また、本実施の形態例に係るレーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具によれば、上記のように磁気ヘッドバーが応力がかかっていない自然な状態で保持具に保持、固定されているため、例えば図示しない歪み測定装置を用いてレーザによる歪み加工を行った後の歪み量を計測するときに保持具に保持された磁気ヘッドバーを保持具から一旦開放する必要がなく、このため、従来のように、歪み量を計測するための作業が煩雑となり、加工処理能力にも支障をきたすことがない。また、歪み加工の途中で、進行中の歪み量を確認しながら所定量の歪み加工を行うことも容易である。
【0041】
また、本実施の形態例に係るレーザを用いた歪み加工方法およびワーク保持具によれば、例えば加工時の長さ寸法誤差により、図5のものより長さが僅かに短い磁気ヘッドバー10aをワーク保持具に保持、固定するとき、磁気ヘッドバー10aの右端部を保持部部材24に当接させた状態で、図6に示すように上挟持部26の平面部38が上挟持部26の自重により図5の状態からさらに下動あるいは時計回り方向に回動することにより、容易かつ確実に、寸法の短い磁気ヘッドバー10aを保持、固定することができる。
【0042】
なお、本発明の技術思想に鑑み、以下のような応用も可能である。
【0043】
例えば、ワークの幅寸法が小さいとき、言い換えれば、本発明で言う線接触させる際の線分の長さが短いとき等において、あるいはその他の場合においても、例えばピン状部材を用いてワークの端部の隅角部の近傍を押圧して、点接触させてもよい。また、ワークの端部に孔部を形成し、ピン部材をこの孔部に挿通させて係合する構成であってもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法によれば、ワークの両端を保持、固定して、該ワークに対して上下いずれか1方または双方の側からレーザを照射して歪み加工を施すレーザを用いた歪み加工方法において、ワークの両端の隅角部分を上下両側から線接触によって保持、固定するため、ワークの中央部分を押下する、自然歪みを矯正する応力は殆ど作用することがない。このため、レーザを用いた歪み加工方法を精密に行うことができ、また、ワークを固定したままの状態で歪み加工前後のワークの歪み量を計測することができる。
【0045】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法によれば、ワークに対して上側から接触させる2つの保持部材のうちの少なくともいずれか1つを回動させて、挟持した角度を変えるため、長さ寸法の異なるワークを容易に保持、固定することができる。また、ワークの長さの加工寸法がばらつく場合も同様である。
【0046】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法によれば、回動させる保持部材の自重により回動させる保持部材を回動させるため、回動させる保持部材を手で操作して回動させ、その後に固定する必要がない。
【0047】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法によれば、ワークの両端を保持、固定した状態において、歪み加工前後のワークの歪み量を測定するため、歪み量を計測するための作業が煩雑となり、加工処理能力にも支障をきたすという不具合がない。また、歪み加工の途中で、進行中の歪み量を確認しながら所定量の歪み加工を行うことができる。
【0048】
また、本発明に係るレーザを用いた歪み加工方法によれば、ワークは複数の磁気ヘッドとなる部分が配列された磁気ヘッドバーであり、複数の磁気ヘッドとなる部分の歪みにより凸状となる面の側を上に向けて、磁気ヘッドバーを保持、固定し、複数の磁気ヘッドの媒体対向面となる側とは反対側からレーザを照射すると、好適である。
【0049】
また、本発明に係るワーク保持具によれば、上記のレーザを用いた歪み加工方法の効果を好適に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の保持具により磁気ヘッドバーを保持、固定する状態を説明するためのものであり、(a)は磁気ヘッドバーを保持具に吸着するまえの状態を示す図であり、(b)は磁気ヘッドバーを保持具に吸着して固定した状態を示す図である。
【図2】磁気ヘッドバーを示す図である。
【図3】磁気ヘッドバーに配列された複数個の磁気ヘッドの部分に歪み加工を施した後、分離して得た1個の磁気ヘッドの斜視図である。
【図4】本実施の形態例に係るレーザを用いた歪み加工方法に用いる保持具の構成を示す概略図である。
【図5】図4の保持具および磁気ヘッドバーの部分拡大図である。
【図6】図5の磁気ヘッドバーよりも短い長さ寸法の磁気ヘッドバーを保持、固定する方法を説明するための、保持具および磁気ヘッドバーの部分拡大図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッドバー
12 磁気ヘッド
12a 磁気ヘッドとなる部分
14 スライダ
16 薄膜ヘッド
22、24 保持部部材
26、28 上挟持部
30、32 下挟持部
34、36、38、44 平面部
42 軸部材

Claims (10)

  1. ワークの両端を保持、固定して、該ワークに対して上下いずれか1方または双方の側からレーザを照射して歪み加工を施すレーザを用いた歪み加工方法において、
    該ワークの両端の隅角部分を上下両側から線接触によって保持、固定することを特徴とするレーザを用いた歪み加工方法。
  2. 前記ワークは、略直方体形状に形成され、
    該ワークの両端の隅角部のそれぞれを、平面部を有する保持部材の該平面部により鋭角状に挟持することを特徴とする請求項1記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  3. 前記ワークに対して下側から接触させる2つの保持部材の平面部を水平に配置して、該ワークを略水平に固定し、
    該ワークに対して下側からレーザを照射することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  4. 前記ワークに対して上側から接触させる2つの保持部材のうちの少なくともいずれか1つを回動させて、前記挟持した角度を変えることを特徴とする請求項2または3記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  5. 前記回動させる保持部材の自重により該回動させる保持部材を回動させることを特徴とする請求項4記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  6. 前記ワークの両端を保持、固定した状態において、歪み加工前後の該ワークの歪み量を測定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  7. 前記ワークは複数の磁気ヘッドとなる部分が配列された磁気ヘッドバーであり、該複数の磁気ヘッドとなる部分の歪みにより凸状となる面の側を上に向けて、該磁気ヘッドバーを保持、固定し、該複数の磁気ヘッドの媒体対向面となる側とは反対側からレーザを照射することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザを用いた歪み加工方法。
  8. ワークにレーザを照射して歪み加工する際にワークの両端を保持、固定するワーク保持具において、
    該ワークの両端の隅角部を上下両側から線接触によって保持、固定する保持部を有することを特徴とするワーク保持具。
  9. 前記保持部は、前記ワークの両端の隅角部のそれぞれを保持、固定する2対の保持部部材からなり、各対の保持部部材はそれぞれ平面部を有し、該平面部によりワークの上下両側から鋭角状に挟持する上下挟持部からなることを特徴とする請求項8記載のワーク保持具。
  10. 前記2対の保持部部材の下挟持部は、いずれも平面部を水平にして固定配置されて、前記ワークを下側から支持するように構成され、
    該2対の保持部部材の上挟持部は、それぞれの平面部がいずれも該下挟持部の平面部との間に鋭角を形成するように平面部を斜めにして配置されるとともに、少なくともいずれか1つの上挟持部が該ワークに接触する側とは反対の後部に形成された孔部を軸部材に緩挿され、該1つの保持部材の自重により回動可能に構成されてなることを特徴とする請求項9記載のワーク保持具。
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