JPH081462A - ワークホルダ - Google Patents

ワークホルダ

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JPH081462A
JPH081462A JP14354594A JP14354594A JPH081462A JP H081462 A JPH081462 A JP H081462A JP 14354594 A JP14354594 A JP 14354594A JP 14354594 A JP14354594 A JP 14354594A JP H081462 A JPH081462 A JP H081462A
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JP
Japan
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work
pin
pins
plate
workpiece
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JP14354594A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Mine
敏広 峰
Takeji Shiokawa
武次 塩川
Kuninori Imai
邦典 今井
Hideaki Sasaki
秀昭 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの取付面形状の影響を受けることな
く、ワークを変形させずに保持可能なワークホルダ。 【構成】 加工するワーク1の下面の形状に倣わせるた
めの円柱状のピン10は、俵重ね状に多数が、仕切り板
15の上に剣山状に敷き詰められている。仕切り板15
と底板16との間には密閉された空間が形成され、この
空間に空気を送り込むことにより、仕切り板15と共に
仕切り板15上に立っているピン10が上昇し、多数の
ピン10の先端がワークの下面に接触する。この状態
で、可動スライダー13’を操作することにより、全て
のピンを固定することができる。ワーク1の固定は、ワ
ークの側部に配置される基準ピン11とカム付きピン1
2とによりワンタッチで行うことができる。 【効果】 高精度加工が要求される平面加工において、
ワークの凹凸の影響を受けない加工を行うことが可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、研削、研磨及び機械加
工等の各種加工が行われる被加工物であるワークを保持
するワークホルダに係り、特に、平面加工において、ワ
ークの下面形状の影響を受けることなく加工を行うこと
を可能にワークを保持することができるワークホルダに
関する。
【0002】
【従来の技術】各種加工を行うワークを保持するワーク
の固定方法として、平面加工の場合、真空吸着、ワック
ス接着(加熱すると溶けて常温で固まる接着剤)、メカ
クランプ、磁気チャック等の方法が用いられるのが一般
的であった。
【0003】真空吸着による方法は、ワークホルダのテ
ーブル上面に溝または堀を入れ、ワークを乗せたとき
に、ワークとテーブルとに挟まれた空間を真空状態にす
ることにより、ワークをテーブルに吸着してワークを保
持するというものである。
【0004】しかし、この方法は、ワークの下面形状に
凹凸があると、吸着時にワークがその下面形状に沿って
テーブル面に引きつけられるため(特に凹部)、ワーク
が変形させらた状態となり、その状態のままワークの加
工が行われることになる。このため、真空吸着による方
法は、加工直後のホルダに保持された状態でのワークの
加工面を、所望の平面形状とすることができるが、ワー
クをホルダから外すと吸着引きつけられて変形していた
部分が元の形状に戻り、所望の平面形状を得ることがで
きないという問題点を有している。
【0005】ワックスによる固定方法は、一般に、ワー
クをダミー板に取り着けてからダミー板を固定する方法
が採用され、ワックスに熱を加えた後に冷却してダミー
板を固定するため、ワークとダミー板との間で熱膨張差
が生じ、ワークを変形して固定してしまう。従って、こ
のワックスによる固定方法も、ワークを外した後にその
変形量が元に戻るため、真空吸着による方法の場合と同
様に、所望の平面形状を得ることができないという問題
点を有している。また、この方法は、加工終了後、ワッ
クスの洗浄を行わなければならないという問題点をも有
している。
【0006】また、ツメ等を用いてメカ的にワーク端部
を押さえるメカクランプによる方法は、ワークにある凹
凸のために、加工負荷に耐えられなくなるとワークが変
形してしまい、この方法も、前述した方法の場合と同様
な問題点を有している。
【0007】さらに、磁気吸着による方法は、ワークの
吸着、加工機構が真空吸着による方法の場合と全く同一
であり、真空吸着による方法の場合と同様な問題点を有
しており、また、ワークが非磁性体の場合に保持するこ
とができないという問題点を有している。
【0008】前述したように従来技術によるワークホル
ダは、何れも、所望の平面形状を得ること、すなわち、
所望の加工精度を得ることができず、ワークを何回も裏
返して加工を行うことにより精度を出さなければなら
ず、加工能率が悪いという問題点を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によるワーク
ホルダは、既に説明したように、ワークを固定する際、
ワークに変形を与えていたため、高い加工精度の加工を
行うことが困難であるという問題点を有している。
【0010】そして、ワークホルダは、特に、高精度な
平面を要求するような加工を行う場合、ワークに変形を
与えることなくワークを保持することが要求されるが、
従来、それを解決できるような使い易いワークホルダは
存在しなかった。
【0011】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、ワークに対する平面加工を高精度に行うた
めに、ワークを変形させることなく保持することがで
き、ワークを容易にホルダに固定することができる操作
性の高いワークホルダを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、剣山状に立てられた多数のピンと、これらのピンを
ピンの先端がワークの面形状に倣うように上下させる機
構と、これらのピンを固定する機構とを備えることによ
り達成される。
【0013】また、前記目的は、剣山状に立てられた多
数のピンの先端がワークの面形状に倣うようにして固定
した上で、ワークをクランプする機構と、ワークのクラ
ンプの際に、ワークが変形しないようにワークの上面か
ら所定の押し付け力を加える機構とを備えることにより
達成される。
【0014】ピンを上下させる機構は、ワークホルダの
底板と多数のピンを立設する仕切り板との間に密閉空間
を構成し、この密閉空間内に空気等を送りこんで圧力を
加えるようにすることにより、あるいは、低融点物質を
加圧注入するようにすることにより構成される。また、
このピンを上下させる機構は、ワークホルダが天地逆に
使用される場合、ピンの自重を利用する構成とすること
もできる。
【0015】ピンを固定する機構は、立設される多数の
ピンの側方にくさび状の勾配を持つスライダーを設け、
このスライダーを移動させることにより、多数のピンを
側方から押圧するように構成される。この場合、ピンが
多数あるので、力の加わるピンと力の加わらないピンが
存在することになるが、同一形状であるピンの太さの誤
差を吸収し、全てのピンに力を伝えることができるよう
に、立設される多数のピンの側面にクッション材が挿入
される。
【0016】ワークをクランプする機構は、ワークの寸
法の外周部に当たるピンの上部をカム形状にしたカム付
きピンとし、カム付きピンを回すことによりワークをク
ランプするように構成される。
【0017】ワークの上面に所定の押し付け力を加える
機構は、軽量(ピンの突出力以下の重さ)のワークの場
合に、ワークを変形させずに押さえるために、必要なも
のであり、ワーク全体を一定荷重で押し付けるものであ
る。この押し付け力を加える機構は、空気を利用した治
具を使用してワーク全体に平均的な荷重となる圧力をか
け、見掛け上のワーク荷重を増加させるように構成さ
れ、これにより、ワーク形状を損なうことなく、ワーク
をピンに押し当てることができる。
【0018】さらに、本発明は、前述の構成に加え、切
粉等のゴミの浸入を防止するために、段差のついたピン
の段差部にピン相当の穴を明けシール板と薄板とを備え
るようにすることができる。
【0019】
【作用】ワークの裏面形状に沿ってその先端が上下した
多数のピンは、スライダーの移動によりワンタッチで固
定することができるので、ワークを変形させることなく
保持することができ、ワーク加工後のワークの加工面に
歪を残すことを防止することができる。また、ワーク上
面からワーク全体を一定荷重で押し付けることができる
ので、ワークが軽量である場合にも、ワークを変形させ
ずに押さえて保持することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明によるワークホルダの実施例を
図面により詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施例によるワーク
ホルダの構成を示す斜視図、図2はワークの上面から空
気圧を加える方法を説明する断面図、図3はピンの形状
を示す破断斜視図、図4はピンの上部を覆うシール板及
び上板とピンとの関係を説明する断面図、図5はワーク
の上面から空気圧を加えるためのプレートの構成を説明
する図、図6はワークの上面から空気圧を加えるための
プレートの他の構成を説明する図、図7は基準ピンの形
状を示す破断斜視図、図8はカム付ピンの形状を示す破
断斜視図、図9はカム付ピンによるワークの固定を説明
する図である。図1〜図8において、10はピン、11
は基準ピン、12はカム付ピン、13は固定スライダ
ー、13’は可変スライダー、14は固定板、15は仕
切り板、16は底板、16’は側壁、17はエアーテー
ブル、18はガイド、19はシール板、20は上板、2
4はプレートである。
【0022】本発明の第1の実施例によるワークホルダ
は、図1に示すように、略矩形の底板16と、底板16
の上に敷かれた可撓性ある仕切り板15と、仕切り板1
5の上の底板16の周辺を囲むように設けられる側壁1
6’と、側壁16’に囲まれた仕切り板15上に並べら
れ、加工するワーク1の下面の形状にその先端を倣わせ
るための多数の円柱状のピン10と、側壁16’の1つ
の壁面に沿って並べられる基準ピン11と、基準ピン1
1が並べられる壁面に対向する側に並べられたカム付き
ピン12と、これらのピンを固定するための固定板14
と、固定を制御する固定スライダー13及び可動スライ
ダー13’とを備えて構成される。
【0023】そして、加工するワーク1の下面の形状に
倣わせるためのピン10は、円柱状のであり、できるだ
け多くのピンによワークを支えるようにするために、俵
重ね状に多数が、仕切り板15の上に剣山状に敷き詰め
られている。
【0024】仕切り板15と底板16との間には、図2
に示す断面図から判るように、密閉された空間が形成さ
れている。この空間は、空気を送り込むことにより、仕
切り板15に圧力を加え、仕切り板15と共に仕切り板
15上に並べられているピン10を上昇させるために使
用される。そして、この空間に空気を送り込むことによ
り、仕切り板15上の多数のピン10の先端をワークの
下面に接触させることができる。
【0025】仕切り板15は、薄く可撓性のある材料に
より形成されており、変形可能であるため、多数のピン
10のそれぞれは、その先端がワーク1の下面の凹凸に
合わせて当たることになる。この状態で全てのピン10
をクランプすれば、ワーク1の下面の形状に倣った状態
でピン10が固定されることになる。
【0026】前述では、ピンを上下に移動させる機構の
力として空気圧を用いるとして説明したが、ピンを上下
に移動させる機構に加える力は、空気圧に限るものでは
なく、均一の荷重で仕切り板15を押すことができれば
よく、例えば、水圧、油圧または磁力等を用いてもよ
い。
【0027】また、前述では、ピン10として、円柱の
ピンを使用するとして説明したが、円柱以外のピンを使
用する場合、その形状誤差によりピンを固定することが
難かしくなるため円柱状のピンが望ましい。例えば、正
方形のピンとした場合、各ピンが面で接触するため、形
状誤差が大きく左右し、ピン全体に力が伝わらなくな
り、ピン全体を固定することが困難になる。
【0028】図1に示す本発明の第1の実施例によるワ
ークホルダは、ピンが飛び出さないように、また、ピン
が並べられている部分に切粉等のゴミが浸入しないよう
にする機構を備えている。以下、この機構を図3、図4
を参照して説明する。
【0029】図3に示すように、ピン10のそれぞれ
は、段差が設けられその上部が下部より小径となる形状
を有している。そして、多数のピンに対する蓋として、
図4に示すように、シール板19と上板20とが設けら
れている。この蓋としてのシール板19と上板20とに
は、図4に示すように、ピンが位置するところに穴が明
けられている。シール板19と上板20とに明ける穴の
径をd、ピン10の下部の径をd2、ピン10の上部の
径をd1とすると、上板20に空ける穴の径dは、d1
d<d2に設定され、シール板20に空ける穴の径d
は、d1>d に設定される。
【0030】前述したようなシール板19と上板20と
による機構は、段差の付いたピン10が押し上げられた
とき、段差部に蓋としての上板20が当たり、ピンがワ
ークホルダの外部に飛び出すことを防止している。ピン
の小径d1 と上板20の穴径dとの差は、ピンが固定さ
れるときの多少のピン位置の移動に対して、ピンの移動
が阻害されないようなものとされている。また、シール
板19は、ゴム等を用いたシールであり、切粉等のゴミ
の浸入を防止している。
【0031】多数のピン10は、前述したように空気圧
により上下の移動が可能とされているが、その際問題と
なるのは、ワーク1が軽量で、ピンが突き出されたとき
にその力でワーク1が持ち上がるような重さの場合に、
ピン10によりワーク1が浮き上がるため、ワーク1を
保持することが難しくなるということである。ワーク1
が軽量な場合、例えば、平らな重りをワーク1上に乗せ
て、ワークを止める方法をとることができる。
【0032】しかし、このような方法を使用する場合、
ワーク1の上面には凹凸が存在するので、重りの荷重が
ワーク1の上面の凸部に集中的に加わって、ワークに変
形を与えてしまい、本発明の目的から外れてしまう。
【0033】そこで本発明の実施例は、ワーク1に変形
を与えることなく、ワーク1上面からワーク1の全面に
均等に圧力を加えて押圧する機構を備える。この機構と
しては、図2に示す断面図に示してあるように、ガイド
18により保持され、ワークホルダのワーク1の上面に
対向する位置に置かれるエアーテーブル17を使用する
のが極めて有効である。
【0034】エアーテーブル17は、空気をワーク1の
上面に送給すものであり、例えば、図5に示すように、
ワーク1に対向する空気の送給面に複数の溝を有するプ
レート24、あるいは、図6に示すように、ワーク1に
対向する空気の送給面に有気孔物質25を有するプレー
ト24を備えて構成される。そして、このプレート24
を介して空気を送給することにより、プレート24とワ
ーク1との間に、空気の層を形成し、これにより、非接
触状態で平均的な荷重をワーク1に加えることができ
る。
【0035】前述の構成において重要な点は、ワーク1
の上面、すなわち、ワークホルダとエアーテーブル17
とが平行に配置されることであり、このため、ワークホ
ルダとの平行を確保することのできるガイド18により
エアーテーブル17を保持して、エアーテーブル17を
ワーク1の上面に位置させてワーク1に押圧力を加える
ように構成される。
【0036】本発明の第1の実施例は、前述の機構を備
えることにより、ワーク1に変形を与えることなく、ワ
ーク1を押し付けることが可能となる。
【0037】次に、前述によりワーク1の下面に倣わせ
た多数のピン10を一括して固定する機構を説明する。
【0038】固定機構は、図1に示すように、くさび状
の勾配のある部品である固定スライダー13と可動スラ
イダー13’とを互い違いに組み合わせて構成されてお
り、可動スライダー13’には、この可動スライダー1
3’を移動させるための取っ手、図示実施例では、トグ
ルクランプが取り付けられている。そして、この取っ手
は、可動スライダー13’を動かすために使用され、取
っ手を手前に動かしたとき、可動スライダー13’も手
前に移動し、ワークホルダのピン10が並べられる容器
内に隙間が生じて、ピン10は上下に自由に動くことが
可能である。
【0039】この状態のとき、前述で説明したように、
図2に示した仕切り板15と底板16との空間に空気を
送り込むことにより、ピン10の先端をワーク1の下面
の面形状に倣わせることができる。
【0040】その後ピン10全体を固定するが、その固
定は、可動スライダー13’を押し込むことによって行
われる。すなわち、可動スライダー13’に取り付けら
れている取っ手を押すことによって、スライダーの勾配
による傾き分が固定板14を押すことになり、固定板1
4がピン10を押すことによってピン10に力が伝えら
れ、ピン全体にその力が伝えられることにより、多数の
ピン10全体が固定されることになる。
【0041】前述では、くさび状の勾配のある部品であ
る固定スライダー13と可動スライダー13’とを互い
違いに組み合わせ、可動スライダー13’を移動させる
ことにより、固定板14を介してピン10の側面を押圧
してピン10を固定するとして説明したが、この固定機
構は、何らかの方法で固定板のような物でピンを挟み込
む機構であればよい。
【0042】なお、固定板14がピン10を押す場合、
ピン10のそれぞれに形状誤差があると、力が伝わるピ
ンと伝わらないピンが発生し、力がピン全体に伝わらな
くなり、全体の固定ができなくなる。その対策として、
固定板のピンに当たる面と、ピンを並べる容器を構成す
る側壁16’内側(ピンと接触する面)とにクッション
材となるテフロン板等を介在させるようにするのが効果
的である。すなわち、テフロン板がクッション材となっ
て、各々のピンの誤差を吸収する結果、全てのピンに均
一な力を伝えることができ、ピン全体の固定が可能とな
る。
【0043】また、ピン10自身をクッション性のある
テフロン等の材料により製作し、あるいは、ピンの周囲
をテフロン等の材料により覆って製作し、ピン同志で誤
差を吸収する方法を使用することができる。さらに、全
てのピンをクッション性のある材料にしなくとも、例え
ば、5〜10本に1本の割合で、クッション性のあるピ
ンを混ぜるようにしても、同様な効果を得ることができ
る。
【0044】次に、ワークのクランプ機構について説明
する。ワークのクランプ機構は、図1に示す側壁16’
の1つに沿って並べられる基準ピン11と、この基準ピ
ン11の並びに対向する側に、この例では固定板14に
沿って並べられるカム付きピン12とにより構成され
る。
【0045】基準ピン11は、図1においては奥側の1
列に配置されており、図7に示すように、その内部にバ
ネが入れられて構成されている。そして、この基準ピン
11は、バネの力で常にその小径部が上板20から突き
出ており、この小径部の側面が、クランプするワーク1
の端面のセット基準として使用される。
【0046】カム付きピン12は、図8に示すように、
偏心カムを持って構成され、この偏心カムを回すことに
より、基準ピン11との間にワーク1をクランプするこ
とができる。すなわち、基準ピン11にワーク1の片側
を押し当て、反対側にあるカム付きピン12の偏心カム
を回すことにより、極めて簡単にワーク1を固定するこ
とができる。
【0047】このワーク1の固定は、図9に示すよう
に、カムの最高点bがワークの端部に接触してクランプ
力を発生するように、カム付きピン12のカムを製作す
る必要がある。このためには、カムが接触した状態(a
点)から更に10度〜20度だけカムを回転させたと
き、カムの最高点bがワークの端部に接触するように、
カムを製作するのが有効である。
【0048】前述の方法によりワークホルダに固定され
たワーク1に対して加工を行う場合、例えば、研削加工
を行う場合、その方向を基準ピン11側に向けて行うの
がよい。
【0049】前述した本発明の第1の実施例によれば、
ワークの保持をワークの下面形状に倣って、ワークを変
形させることなく行うことができ、しかも、ワークを容
易にホルダに固定することができるので、ワークの下面
形状の影響を受けることなく、高精度なワークの加工を
行うことができる。
【0050】前述した本発明の第1の実施例について具
体的にいえば、ワーク1は、例えば、130mm×13
0mm、厚さ4mm程度のセラミック板であり、この場
合に使用されるピン10の総数は、250本程度であ
る。
【0051】図10は本発明の第2の実施例によるワー
クホルダの構成を示す断面図である。図10において、
21は基準ブロック、26はワークホルダ底面であり、
他の符号は図1の場合と同一である。この本発明の第2
の実施例は、前述した本発明の第1の実施例によるワー
クホルダを、天地を逆にして利用するものである。
【0052】前述した本発明の第1の実施例は、ピン1
0をワーク1の面に倣わせるためのピン10を上下させ
る機構として、空気圧を利用する機構を備えるとして説
明したが、第2の実施例は、定盤のような平らなテーブ
ルを基準とし、そのテーブル上にワーク1を置き、その
上にワークホルダを置いた形となる。このため、この第
2の実施例は、ワーク1とワークホルダの底面26との
間を平行に保ち、かつ、このワークホルダの重さがワー
ク1に加わらないように、ワーク1の厚さ程度の厚さを
持った基準ブロック21がワークホルダの4隅に設けら
れる。
【0053】この本発明の実施例は、ワークホルダが、
第1の実施例の場合とは天地を逆にして使用されるた
め、ピン10を、その自重によりワーク1の面形状に倣
わせることができ、空気等による圧力を使うことなく、
ピン10の先端をワーク1の面に倣わせることができ
る。このため、本発明の第2の実施例は、ピンを固定す
る機構によるピンの固定と、基準ピンとカム付きピンと
によるワークの固定のみを調整するだけでよい。
【0054】図11は本発明の第3の実施例によるワー
クホルダの構成を示す断面図である。図11において、
22は低融点物質、23は弾性体であり、他の符号は図
1の場合と同一である。図示本発明の第3の実施例は、
第1の実施例におけるピンの上下機構の空気源の代わり
に、低融点物質22を仕切り板15と底板16との間の
空間に満たすようにした例である。
【0055】すなわち、本発明の第3の実施例は、低融
点物質22を溶けた状態として、仕切り板15と底板1
6との間の空間に満たし、ベローズ等の弾性体23によ
り低融点物質22に圧力を加えて、ピン10の先端をワ
ーク1の下面形状に倣わせ、その状態でピン10を固定
し、その後、低融点物質22を固化させるようにしてい
る。
【0056】このような本発明の第3の実施例によれ
ば、仕切り板15の下部を固化した物質により満たした
状態でワーク1の加工を行うことができるので、研削等
のワーク1に対する加工を行う際、加工抵抗によるピン
10の沈み込みを確実に防止して、ワーク1に対するよ
り高精度の加工を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、研
削、研磨、機械加工等の各種加工のためのワークの固定
を、ワークに変形を与えることなく行うことができるの
で、ワークをホルダから外した後にもワークの高精度の
加工を保持することができる。特に、平面度が要求され
るような精密な平面加工を行うワークに対するワークホ
ルダに適用した場合、高能率な加工を行うことが可能で
ある。
【0058】さらに、本発明によれば、ワークの固定を
カム付きピンを使用してワンタッチで容易に行うことが
できるので、操作性のよいワークホルダを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるワークホルダの構
成を示す斜視図である。
【図2】ワークの上面から空気圧を加える方法を説明す
る断面図である。
【図3】ピンの形状を示す破断斜視図である。
【図4】ピンの上部を覆うシール板及び上板とピンとの
関係を示す断面図である。
【図5】ワークの上面から空気圧を加えるためのプレー
トの構成を説明する図である。
【図6】ワークの上面から空気圧を加えるためのプレー
トの他の構成を説明する図である。
【図7】基準ピンの形状を示す破断斜視図である。
【図8】カム付ピンの形状を示す破断斜視図である。
【図9】カム付ピンによるワークの固定を説明する図で
ある。
【図10】本発明の第2の実施例によるワークホルダの
構成を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施例によるワークホルダの
構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ピン 11 基準ピン 12 カム付ピン 13 固定スライダー 13’ 可動スライダー 14 固定板 15 仕切り板 16 底板 16’ 側壁 17 エアーテーブル 18 ガイド 19 シール板 20 上板 21 基準ブロック 22 低融点物質 23 弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 秀昭 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削、研磨及び機械加工等の各種加工を
    行うワークを保持するワークホルダにおいて、円柱状の
    ピンを俵重ね状に敷きつめ剣山状に立てられた多数のピ
    ンと、ワークの下面全体に前記ピンのそれぞれの先端を
    押し当ててワークの下面形状に倣わせる機構と、この状
    態でピン全体を固定する機構と、ワーク保持機構とを備
    えることを特徴とするワークホルダ。
  2. 【請求項2】 前記ワークにピンを押し当てる機構は、
    上面にピンを整列させて載置した薄板の下部から気体ま
    たは液体を注入し、それらを介して力を加える機構であ
    ることを特徴とする請求項1記載のワークホルダ。
  3. 【請求項3】 前記ワークにピンを押し当てる機構は、
    上面にピンを整列させて載置した薄板の下部から溶融し
    た状態の融点の低い物質を注入し、該物質を介して力を
    加える機構であり、ピンを固定した後、前記物質が個化
    されることを特徴とする請求項1記載のワークホルダ。
  4. 【請求項4】 前記ピンの固定機構は、くさび状の勾配
    を有するスライダーにより、ピン全体を押圧する機構で
    あることを特徴とする請求項1、2または3記載のワー
    クホルダ。
  5. 【請求項5】 ワークホルダに載置されたワークの上部
    に、ワークホルダと平行にエアーテーブルを配置し、ワ
    ークにピンを押し当てるとき、前記エアーテーブルから
    空気を吹き出してワークに圧力を加えることを特徴とす
    る請求項1ないし4のうち1記載のワークホルダ。
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