JP2008210491A - 磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断治具及び切断ブレード - Google Patents

磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断治具及び切断ブレード Download PDF

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巨樹 山口
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Abstract

【課題】磁気ヘッドスライダの電極パッドとサスペンションの電極パッドが半田接合された磁気ヘッドアッセンブリの半田群を同時に切断して磁気ヘッドスライダをサスペンションから切り離す際に用いるリワーク用切断治具を得る。
【解決手段】下縁部と両側縁部を有し、該下縁部に、半田の切断部と、この切断部の両側に位置する逃げ部と、この左右の逃げ部のさらに外側にそれぞれ位置する一対の位置決め部とを有する切断ブレード;及びこの切断ブレードの両側縁部を位置決めする一対の案内面と、上記位置決め部が当接する一対の位置規制面と、この一対の位置規制面の間にあって上記切断ブレードの切断部を露出させる露出部とを有するブレードホルダー;を備えた磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁気ヘッドアッセンブリの磁気ヘッドスライダをサスペンションから切り離す際に用いるリワーク用切断治具及びその切断ブレードに関する。
ハードディスクドライブ(HDD)で使用される磁気ヘッドアッセンブリは、サスペンション上に、磁気ヘッドを組み込んだ磁気ヘッドスライダを固定し、サスペンションの電極パッド(群)と磁気ヘッドスライダの電極パッド(群)を半田接着している。
この種の磁気ヘッドアッセンブリには、出荷前に、動的な特性検査が実施される。動的な特性検査は、磁気ヘッドスライダをサスペンションに搭載(接着)した状態でスピンスタンド等に装着し、ハードディスクを実際に回転させた状態で行われるもので、磁気ヘッドスライダの良否を判定する最終的な特性検査である。この検査結果である動的特性が基準を満さなければ不良品と判断されるが、不良品と判断された磁気ヘッドアッセンブリは、すべてを破棄すると、歩留まりが低下し、好ましくない。
そこで従来では、不良の原因が磁気ヘッドスライダに存在する場合は、不良スライダをサスペンションから剥がして、サスペンションを再利用している。サスペンションから不良スライダを取り除く際には、磁気ヘッドスライダの電極パッド群とサスペンションを固定する接着剤の接着強度及び半田の接着強度を下げる必要があり、従来、加熱下で剥離力を加える等の各種の提案がなされてきた。
特開平6-349901号公報 特開平5-42495号公報 特開2006-026692号公報 特開2003-121327号公報 特開2002-093092号公報 実開平5-86492号公報
本発明は、特にサスペンションの電極パッドと磁気ヘッドスライダの電極パッドとを接続している半田を機械的に切断するのに好適な切断治具及び切断ブレードを得ることを目的とする。
本発明は、磁気ヘッドスライダの電極パッド(群)とサスペンションの電極パッド(群)を接合する半田(群)は直線状に並んでおり、該直線状の半田群の外側には、FPCの配線が存在することを考慮し、該FPC配線を切断することなく、全ての半田を同時に切断することができるリワーク切断治具を提案するもので、下縁部と両側縁部を有し、該下縁部に、半田の切断部と、この切断部の両側に位置する逃げ部と、この左右の逃げ部のさらに外側にそれぞれ位置する一対の位置決め部とを有する切断ブレード;及びこの切断ブレードの両側縁部を位置決めする一対の案内面と、上記位置決め部が当接する一対の位置規制面と、この一対の位置規制面の間にあって上記切断ブレードの切断部を露出させる露出部とを有するブレードホルダー;を備えたことを特徴としている。
切断ブレードの切断部先端及び一対の位置決め部先端は、同一直線上に位置させるのが好ましい。
ブレードホルダーは、切断ブレードの位置決め部をブレードホルダーの位置規制面に押圧する押圧手段と、該切断ブレードを固定するクランプ手段とを備えるのがよい。
本発明のリワーク用切断治具は、切断すべき半田を加熱軟化させた状態で用いるのが一般的であるが、その使用態様は問わない。また、サスペンションと磁気ヘッドスライダの剥離手段も問わない。
本発明のリワーク用切断治具によれば、切断ブレードは、下縁部と両側縁部を有し、該下縁部に、半田の切断部と、この切断部の両側に位置する逃げ部と、この左右の逃げ部のさらに外側にそれぞれ位置する一対の位置決め部とを備えており、ブレードホルダーは、この切断ブレードの両側縁部を位置決めする一対の案内面と、位置決め部が当接する一対の位置規制面と、この一対の位置規制面の間にあって上記切断ブレードの切断部を露出させる露出部とを備えているので、切断ブレードの切断部を正しく半田群に正対させ、同時に切断することができる。また本発明のリワーク用切断ブレードによれば、半田群のみを切断し、半田群の両側のFPC配線を切断することがない。
図1ないし図3は、本発明のリワーク用切断装置の適用対象となる、ハードディスクドライブ用の磁気ヘッドアッセンブリ10を示している。磁気ヘッドアッセンブリ10は、図1に全体の完成状態を示すように、金属材料からなるロードビーム11と、このロードビーム11に結合された板ばね状の可撓性を有する薄い金属板からなるフレキシャ12と、このフレキシャ12に接着固定された磁気ヘッドスライダ13とを有している。
ロードビーム11の基部からフレキシャ12上には、磁気ヘッドスライダ13に搭載された磁気ヘッドと外部回路とを導通接続するためのFPC基板14が延びている。このFPC基板(の配線)14は、フレキシャ12上においては、図2、図3に示すように、磁気ヘッドスライダ13の両側に延びて該スライダ13の端面に回り込み、その回り込み端部に、一列に並ぶ電極パッド群15が形成されている。磁気ヘッドスライダ13は、これらの電極パッド群15に半田群16を介して接続されている電極パッド群17を有している。この実施形態では、電極パッド群15、17及び半田群16は、6個(6端子)である。
以上の完成状態の磁気ヘッドアッセンブリ10は、実際の録再状態と同じ状態で検査される。そして、磁気ヘッドスライダ13が不良と判断されたときにその不良の磁気ヘッドスライダ13のみを除去して新品に交換し、ロードビーム11、フレキシャ12及びFPC基板14を再利用するのが本発明で言うリワークである。
本実施形態は、このリワークに際し不良の磁気ヘッドスライダ13をフレキシャ12上から除去するために、半田群16を切断するリワーク用切断治具20を対象としており、図4ないし図7はその実施形態を示している。リワーク用切断治具20は、切断ブレード30とブレードホルダー40を主たる構成要素としている。リワーク用切断治具20は、切断装置にセットされ、図2、図3に模式的に示すように、その切断ブレード30によってリワークに供される磁気ヘッドアッセンブリ10の半田群16を切断するものであるが、リワーク用切断治具20にこのような運動を与える切断装置自体は知られており、本発明は切断装置を対象とするものではないので、切断装置自体の説明は省略する。
切断ブレード30は、薄いカミソリの刃様の全体として平面矩形をなすもので、図7に平面形状を示すように、その下縁中心部に、切断部(刃)31を有し、この切断部31の左右両側に逃げ部(凹部)32を介して位置決め部33を有している。切断部31の幅Wは、半田群16を同時に切断することができる長さであり、左右の逃げ部(凹部)32は、磁気ヘッドスライダ13の両側のFPC基板(の配線)14を逃げる長さである。具体的に、現状で幅Wは1mm程度である。位置決め部33と切断部31の先端は同一直線状に位置している。切断ブレード30の両側縁は、位置決め部33(切断部31の延長線)と直交する案内縁34を構成する。位置決め部33と切断部31は、同一直線状に位置させるのが実際的であるが、互いに平行にしてもよい。
以上の切断ブレード30を支持するブレードホルダー40は、図4ないし図7に示すように、基台41を有し、この基台41の中心部下方に左右一対の位置決め部材42が固定され、中心部上方に押付ロッド支持ブロック43が固定され、下端部に、位置決め部材42との距離を保ってクランプねじ螺合バー44が固定されている。一対の位置決め部材42は、ブレード幅規制部42aと、ブレード高さ規制部42bを有して左右対称のL字型をなしており、ブレード高さ規制部42bは、基台41の下方に突出している。左右のブレード幅規制部42aの内面は、切断ブレード30の左右の案内縁34に最小のクリアランスで対向する案内面42cを構成しており、ブレード高さ規制部42bの上面は、切断ブレード30の位置決め部33が当接してその下降端を規制する位置規制面42dを構成している。左右のブレード高さ規制部42bの間は、切断ブレード30の切断部31(及び逃げ部(凹部)32)を露出させる露出部42eを構成する。
押付ロッド支持ブロック43には、押し当て棒46のガイド穴43aが形成されている。押し当て棒46は、切断ブレード30の上縁に当接し、位置決め部33を位置決め部材42の位置規制面42dに押し当てて位置決めする。押し当て棒46は、切断ブレード30の位置決め部33をブレードホルダー40の位置規制面42に押圧する押圧手段を構成する。
基台41の押当基準面41aとクランプねじ螺合バー44との間には、位置決め部材42の左右の案内面42cにガイドされるクランプブロック47が位置しており、クランプねじ螺合バー44には、このクランプブロック47を押当基準面41aに向けて押し付けるクランプねじ48が螺合されている。クランプブロック47とクランプねじ48は切断ブレード30のクランプ手段を構成する。
上記構成の本リワーク用切断治具20は、次のように用いる。ブレードホルダー40の押し当て棒46を持ち上げ、クランプねじ48を緩めてクランプブロック47と押当基準面41aとの間に隙間を作った状態で、左右のブレード幅規制部42a(案内面42c)の間に、切断部31、逃げ部(凹部)32、位置決め部33を下方に向けた切断ブレード30を挿入する。次に、押し当て棒46を押し下げて切断ブレード30をブレード高さ規制部42b(位置規制面42d)側に押すと、左右の位置決め部33が左右の位置規制面42dに当接して位置が定まる。このとき、切断部31は、露出部42eに正しく位置する。この状態で、クランプねじ48を締めると、切断ブレード30は、正しくブレードホルダー40にセットされる。
以上のようにブレードホルダー40に切断ブレード30を保持したリワーク用切断治具20は切断装置にセットされる。切断装置には同時に、該リワーク用切断治具20の露出部42eの下方に位置させてリワークに供される磁気ヘッドアッセンブリ10がセットされる(すなわち、切断刃31の下方に正しく切断される半田群16を位置させる)。このとき、切断ブレード30の切断部31は、磁気ヘッドアッセンブリ10をセットするセット台50(図3、図4の表面と正しく平行をなす。
この状態において、磁気ヘッドアッセンブリ10に対して切断治具20を下降させると、切断刃31によって正しく半田群16を切断することができる。すなわち、切断ブレード30の左右方向の位置は、案内縁34と案内面42cとの係合によって保証され、切断刃31のフレキシャ12に対する平行度は、位置決め部33とブレードホルダー40の位置規制面42dとの当接によって保証されている(することができる)から、全ての半田群16を同時に正しく切断することができる。
切断ブレード30を位置規制面42dに押し当てる押し当て棒46は、省略することが可能であるが、切断ブレード30が小さいことを考慮すると、設けることが好ましい。
以上のように、本実施形態は、切断ブレード30に切断刃31と特定の位置関係にある位置決め部33と、両側縁34を形成し、ブレードホルダー40にこの位置決め部33と両側縁34を介して切断ブレード30の位置を定める一対の位置規制面42dと、一対の案内面42cを設けたので、切断刃31により正しく半田群16を切断することができる。
本発明のリワーク用切断装置の適用対象となる、ハードディスクドライブ用の磁気ヘッドアッセンブリ(完成状態)の全体構造を示す平面図である。 図1のII部拡大図である。 図2の半田接合部を拡大して示す斜視図である。 本発明のリワーク用切断装置の一実施形態を示す正面図である。 図4のV-V線に沿う断面図である。 図4の分解斜視図である。 切断ブレード単体の平面図である。
符号の説明
10 磁気ヘッドアッセンブリ
11 ロードビーム
12 フレキシャ
13 磁気ヘッドスライダ
14 FPC基板
15 電極パッド群
16 半田群
17 電極パッド群
20 リワーク用切断治具
30 切断ブレード
31 切断部(刃)
32 逃げ部(凹部)
33 位置決め部
34 案内縁
40 ブレードホルダー
41 基台
41a 押当基準面
42 位置決め部材
42a ブレード幅規制部
42b ブレード高さ規制部
42c 案内面
42d 位置規制面
42e 露出部
43 押付ロッド支持ブロック
43a ガイド穴
44 クランプねじ螺合バー
45 クランプブロック
46 押し当て棒
47 クランプブロック
48 クランプねじ
50 セット台

Claims (5)

  1. 磁気ヘッドスライダの電極パッドとサスペンションの電極パッドが半田接合された磁気ヘッドアッセンブリの上記半田を切断して上記磁気ヘッドスライダをサスペンションから切り離す際に用いるリワーク用切断治具であって、
    下縁部と両側縁部を有し、該下縁部に、上記半田の切断部と、この切断部の両側に位置する逃げ部と、この左右の逃げ部のさらに外側にそれぞれ位置する一対の位置決め部とを有する切断ブレード;及び
    この切断ブレードの両側縁部を位置決めする一対の案内面と、上記位置決め部が当接する一対の位置規制面と、この一対の位置規制面の間にあって上記切断ブレードの切断部を露出させる露出部とを有するブレードホルダー;
    を備えたことを特徴とする磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断治具。
  2. 請求項1記載のリワーク用切断治具において、上記切断ブレードの切断部先端及び一対の位置決め部先端は、同一直線上に位置している磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断治具。
  3. 請求項1または2記載のリワーク用切断治具において、上記ブレードホルダーは、切断ブレードの位置決め部をブレードホルダーの位置規制面に押圧する押圧手段と、該切断ブレードを固定するクランプ手段とを備えている磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断治具。
  4. 磁気ヘッドスライダの電極パッドとサスペンションの電極パッドが半田接合された磁気ヘッドアッセンブリの上記半田を切断して上記磁気ヘッドスライダをサスペンションから切り離す際に用いるリワーク用切断ブレードであって、
    下縁部と両側縁部を有し、該下縁部に、上記半田の切断部と、この切断部の両側に位置する逃げ部と、この左右の逃げ部のさらに外側にそれぞれ位置する一対の位置決め部とを有することを特徴とする磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断ブレード。
  5. 請求項4記載のリワーク用切断ブレードにおいて、上記切断ブレードの切断部先端及び位置決め部先端は、同一直線上に位置している磁気ヘッドアッセンブリのリワーク用切断ブレード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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