JP3626064B2 - 飲料ディスペンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、飲料ディスペンサに関し、更に詳細には、注出コックの下方に配設した載置手段に容器を載置し、該載置手段を傾動装置により傾動することで傾斜させた容器に、前記注出コックから飲料を注出するよう構成した飲料ディスペンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発泡飲料をレバー操作で注出する装置、例えばビールサーバーでは、本体に配設されたビール注出コックは操作用レバーを備え、駆動装置により該レバーを一方向へ倒してビールをジョッキに所定量注出した後、該レバーを反対方向へ倒してビールの細かい泡を前記ジョッキ中のビールに後注ぎする機能を備えたものがある。このような構成のビールサーバーは、ビール注出コックの下方に容器受台を備え、該受台にジョッキを載置した状態で、該ジョッキにビールや泡を注出するよう構成されている。
【0003】
前記容器受台に直立姿勢で載置されたジョッキにビール注出コックからビールを注出すると、該ビールがジョッキの内底面に勢いよく衝突し、必要以上に泡が発生する問題がある。そこで、サーバー本体に対して前記容器受台を傾動可能に配設すると共に、該受台を傾動する傾動装置をサーバー本体に配設し、ジョッキが載置された容器受台を傾動装置により傾動することで、ビールの注出に際して該ジョッキを傾斜姿勢とする構成が採用されている。これにより、ビールはジョッキの内側面に勢いよく衝突することはなく、多量の泡が発生するのは防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記ビール注出コックは、ビールを低温で注出するために、サーバー本体内部に配設した冷却装置で冷却するよう構成されている。このため、注出コック周りを断熱材で断熱処理していても、外気温度が異常に高いとコック表面に結露するのは避けられない。そして、ビール注出コックに結露した水滴が、前記傾動装置上に滴下することがある。また、ビール注出コックの手入れのためにコック内部を水洗浄したときには、ビール注出コックから排出される洗浄水が跳ねたりこぼれたりして、傾動装置上に滴下することもある。更に、ビール注出コックのメンテナンス時に、該注出コックをサーバー本体から取外して分解洗浄を行なう場合、ビール注出コックやビール供給管内に溜っているビールや洗浄水等が、コックを取外した本体の接続部から流れ出て傾動装置上に滴下することがある。
【0005】
このように、ビール注出コックの下方に位置する傾動装置上には、各種状況によって水やビール等が滴下するが、従来の傾動装置は露出していたため、滴下する水やビール等によって錆が発生し易くなったり、あるいは付着乾燥したビールの粘着力等によって円滑な作動ができなくなる問題があった。そこで、本件出願人により、傾動装置をカバー体で覆うことで、傾動装置が錆るのを防止すると共に、常に円滑に作動し得るようにする提案がなされた。しかしながら、カバー体上に滴下した水やビール等が速やかに流下することなく溜ってしまうと、これが乾燥した際に水アカ等の汚れが残り、拭き取りに手間が掛かる難点があり、これを如何に解決するかが、新たな解決課題となっている。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、従来の技術に係る飲料ディスペンサに内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、汚れの拭き取り作業等の手間を省くことができ、かつ衛生的に保ち得る飲料ディスペンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明に係る飲料ディスペンサは、
ディスペンサ本体に配設された注出コックの下方に傾動可能に配設され、容器が載置される載置手段と、この載置手段を傾動させる傾動装置とを備え、飲料の注出に際して傾動装置により載置手段と共に容器を傾斜させる飲料ディスペンサにおいて、
前記傾動装置を覆うカバー体を、前記ディスペンサ本体に配設し、
前記カバー体の上面を、ディスペンサ本体から離間するにつれて下方傾斜させたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る飲料ディスペンサにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。この実施例では、飲料ディスペンサとしてビールサーバーを例示して説明するが、これに限定されるものでなく、ジュースやその他の飲料等を注出するディスペンサでもよいことは勿論である。
【0009】
図1は、好適な実施例に係るビールサーバーの要部を分解状態で示し、図2は、ビールサーバーを正面から示すものであって、該ビールサーバー10は、サーバー本体(ディスペンサ本体)12における前面に、2基の注出機構14,16を備えるものであるが、両機構14,16は同一であるので、正面右側に位置する右注出機構16の構成について主に説明し、左注出機構14の同一部材には同じ符号を付して示すこととする。
【0010】
前記サーバー本体12における前面に、ビール注出コック(注出コック)18が配設され、該コック18には、サーバー本体12から水平に延出するビール供給管20が接続されている。ビール注出コック18は、ビールや泡の流路を開閉する各種弁機構(図示せず)を内蔵したコック本体22と、該コック本体22から上方に延出して前後方向への傾倒操作によりビールと泡の注出を切換える操作用レバー24とから基本的に構成される。またコック本体22は、斜め下方へ平行に延出するビール注出ノズル26および泡注出ノズル28を備え、図3では、コック本体22から斜め下方へ延出する後側(本体側)のノズルがビール注出ノズル26であり、前側のノズルが泡注出ノズル28である。
【0011】
前記サーバー本体12の内部には、前記左右の注出機構14,16におけるビール供給管20,20を介して供給されるビールを冷却するための蓄氷式の冷却装置30が1基配設され、該冷却装置30は、本体内部に配設したコントローラ32により運転制御されるよう構成される。また冷却装置30により冷却される冷水により、前記ビール注出コック18,18も冷却され、該コック18,18から冷えたままのビールを注出し得るようになっている。
【0012】
図3に示す如く、前記サーバー本体12の前面には、前記ビール注出コック18の上方に臨む位置に、該本体12に対して上下方向に移動可能に配設された筐体34の内部に駆動機構(図示せず)を内蔵した駆動装置36が配設され、該駆動装置36の駆動機構により前記操作用レバー24を前後に傾倒操作することで、後述する容器受台装置46に載置された図示しないジョッキ(容器)にビールおよび泡を注出するよう構成されている。なお駆動装置36は、駆動機構を操作用レバー24から離間する上方の退避位置に移動位置決め可能に構成され、該操作用レバー24を手動操作可能になっている。
【0013】
前記筐体34は、前方に開放する箱状本体38の前面に操作パネル40を配設して構成されたものであり、該操作パネル40には、注出ボタンや注出量設定スイッチ等を備えた操作盤42が配設されている。また操作盤42は、筐体34の内部に配設された制御基板44に接続されており、該操作盤42を操作することにより、前記駆動装置36や容器受台装置46の傾動装置54が、該制御基板44により作動制御されるようになっている。なお、左右の注出機構14,16において、駆動装置36および傾動装置54を作動制御する制御基板44,44は独立しており、各注出機構14,16でのビールの注出を夫々独立して行ない得るよう構成してある。
【0014】
前記右注出機構16における操作パネル40の左側面および左注出機構14における操作パネル40の右側面は、対応する箱状本体38の左側面または右側面から所定長さだけ突出するよう寸法設定されており、図2および図5に示す如く、左右の注出機構14,16における駆動装置36,36を同一レベルに位置決めした状態で、両操作パネル40,40の対向面が略接触(あるいは僅かな隙間を介して対向)するよう構成されている。また、各操作パネル40における他方の操作パネル40から離間する外側角部は大きなR形状とされているのに対し、他方の操作パネル40と対向する内側角部は小さなR形状とされ、対向する両パネル40,40の一体感が得られるようになっている。なお操作パネル40は、箱状本体38に対して左右方向に位置調節可能に構成され、各注出機構14,16のサーバー本体12に対する取付位置のバラツキに対応し得るよう構成される。
【0015】
前記サーバー本体12の前面には、ジョッキを載置する容器受台装置46が、ビール注出コック18の下方位置に配設されている。この容器受台装置46は、サーバー本体12に配設されたカバー体48の前面側に、駆動板50を介して載置部材52が傾動可能に配設されており、該載置部材52は、ビールおよび泡の注出に際してはカバー体48に内蔵された傾動装置54により、その下端が前側上方に向けて所定角度で傾くまで傾動されるよう構成される。なお、実施例では駆動板50と載置部材52とから載置手段が構成されるものである。
【0016】
前記カバー体48は、図1に示すように略矩形の箱状体であって、その上面48bは、前方に向かって(サーバー本体12から離間するにつれて)下方傾斜しており、前記ビール注出コック18等から滴下した露やビール等を、後述するドレンパン86に速やかに排出し得るよう構成される。またカバー体48には、幅方向(左右方向)の略中央位置に、前方および下方に開放する凹部48aが形成され、該凹部48aに前記傾動装置54を構成するリンク機構56が収納されている。ちなみに、前記上面48bの傾斜角度は、水平面に対して10°程度に設定されるが、水やビール等を速やかに流下し得る角度であれば、該角度でなくてもよい。
【0017】
前記カバー体48の内部(凹部以外の部位)には、図4に示す如く、傾動装置54を構成するモータ58が配設されており、該モータ58の前記凹部内に突出する出力軸に、第1連杆60の一端が一体回転可能に連結されている。また凹部48a内の前方位置に、上端部が回動可能に枢支された作動杆(作動部材)62が垂下し、この作動杆62の長手方向略中央位置に一端が回動可能に連結された第2連杆64の他端が、前記第1連杆60の他端に回動可能に連結されて、リンク機構56が構成される。そして、モータ58の正逆回転によりリンク機構56が作動し、作動杆62は凹部48a内に臨む待機位置と、該凹部48aから前方に傾動突出して前記駆動板50および載置部材52を傾動させる作動位置との間を傾動するよう構成される。なお、作動杆62の下端(自由端)にローラ66が回動可能に枢支されており、その傾動時に該ローラ66を駆動板50に係合当接することで接触抵抗を低減するようになっている。また、作動杆62が待機位置に臨む状態では、該作動杆62を含むリンク機構56の全体が凹部48a内に臨み、前記ビール注出コック18等から滴下した露やビール等が付着しないよう構成されている。
【0018】
前記駆動板50は、図1に示す如く、平面においてカバー体48側に凹むコ字状に形成された本体部68の左右両前端縁に、外方に向けて直角に折曲されたフランジ68aが夫々形成されると共に、各フランジ68aには切欠部68bが形成される。また本体部68の後面上端部には、該本体部68とは逆向きのコ字状に形成された取付部材70が配設され、該取付部材70の幅方向に離間して後方に延出する一対の取付片70a,70aに通孔70bが夫々形成されている。また前記カバー体48の傾斜上面には、コ字状に形成されて幅方向に離間する一対の支持部72a,72aを上方に指向する姿勢で支持部材72が配設されており、各支持部72aには通孔72bが夫々形成してある。そして、支持部材72の支持部72a,72aを幅方向の両側から取付片70a,70aで挟持するよう取付部材70を位置決めした状態で、4つの通孔70b,70b,72b,72bに軸部材74を挿通することで、当該駆動板50はカバー体48に傾動可能に枢支される。
【0019】
前記駆動板50は、前記リンク機構56のローラ66が裏面に当接していない状態(傾動装置54の非作動時)で、前記本体部68の裏面が前記カバー体48の前面に当接して凹部48aの前面を覆い、凹部48a内に露やビール等が侵入するのを防止するよう構成されている(図4参照)。なお、実施例では駆動板50の本体部68が載置手段の凸部として機能し、該本体部68の幅寸法が、前記カバー体48における凹部48aの前面を覆い得る最小に設定されており、当該本体部68とカバー体48との接触面積を最小に抑えるよう設定してある。
【0020】
前記駆動板50に着脱可能に掛止される載置部材52は、図1に示す如く、矩形状に形成された前板76の幅方向両端縁に、一対の側板76a,76aが後方に向けてハ字状に延出するよう折曲形成される。また前板76の後面には、幅方向に離間して一対の掛止片78,78が配設され、両掛止片78,78を前記駆動板50の切欠部68b,68bに掛止することで、駆動板50の前面に載置部材52が一体的に傾動可能に取付けられる。なお前板76の上端縁には、上方に向かうにつれて後方に傾斜する案内部76bが折曲形成されており、この案内部76bは、図3に示す如く、前記ビール注出コック18におけるビール注出ノズル26より後方に位置して、該ノズル26から注出されるビールが前記カバー体48に掛かるのを抑制するべく機能する。
【0021】
前記載置部材52における前板76の下部には、図3に示す如く、上下に離間して上部受台80と下部受台82とが配設され、各受台80,82にサイズの異なるジョッキを選択して載置し得るよう構成される。また前板76の前面には、上部受台80の配設位置より上方に、上部受台80または下部受台82に載置されたジョッキの幅方向への移動を規制した状態で安定的に保持する保持部材84が配設され、ビールおよび泡の注出に際して載置部材52が傾動したときにもジョッキが幅方向に容易に移動しないよう構成してある。
【0022】
前記サーバー本体12の前面には、図2に示す如く、2基の容器受台装置46,46の下方位置に、前記各受台80,82や載置部材52から滴下するビールや泡等を受容するドレンパン86が配設され、該ドレンパン86に集められたビールや泡等は、図示しないドレンパイプを介して機外に排出されるようになっている。
【0023】
【実施例の作用】
次に、実施例に係るビールサーバーの作用につき以下説明する。前記載置部材52の上下何れかの受台80,82に、対応するサイズのジョッキを載置した後、前記操作盤42を操作すると、前記制御基板44により制御されて前記傾動装置54のモータ58が所定方向に回転する。これにより、前記リンク機構56が作動し、待機位置に臨む作動杆62がカバー体48の凹部48aにおける前方開口部から前方に傾動突出する。このときに、前記ローラ66が前記駆動板50の後面に係合当接しつつ該作動杆62が上方に向けて傾動することで、駆動板50および載置部材52が傾動する(図4参照)。これにより、載置部材52に載置されているジョッキが傾斜姿勢となる。次いで、前記駆動装置36が制御基板44により作動制御され、前記操作用レバー24が前後動されて、前記ビール注出コック18からビールと泡とがジョッキに注出される。このとき、ジョッキは傾斜姿勢となっているから、ビールがジョッキの内側面に勢いよく衝突することはなく、必要以上の泡が発生することはない。
【0024】
所定量のビールおよび泡がジョッキに注出されると、前記傾動装置54のモータ58が逆転し、リンク機構56の作動杆62が待機位置に戻ることで、前記載置部材52も元の姿勢に戻る。作動杆62が待機位置に戻った状態では、図4に示す如く、前述したようにリンク機構56の全体が凹部48a内に臨んでいる。しかも、傾動装置54の非作動時には、凹部48aの前方開口部は、前記駆動板50の本体部68で塞いでいるから、前記ビール注出コック18等から滴下した露やビール等が、該リンク機構56(傾動装置54)に付着するのは抑制される。すなわち、リンク機構56が汚れ難くなると共に、ビールや泡等の付着によって前記ローラ66の回転およびリンク機構自体の動作の円滑化が低下するのは防止される。しかも、傾動装置54の非作動時における駆動板50の本体部68とカバー体48との接触面積を必要最小に設定してあるから、該本体部68の後面にビールや泡が付着したとしても、その粘着力によって駆動板50がカバー体48の前面に強く付着することはない。
【0025】
また、前記傾動装置54の非作動時において、リンク機構56は載置部材52(駆動板50)で前方から覆われるから、前面からの見栄えが劣ることはない。更に、駆動板50の本体部68を後方に凹むコ字状としたから、その凹部が、該本体部68の前側に掛止される載置部材52に各受台80,82や保持部材84等を取付けるために後方に突出するネジの逃げ部として機能し、逃げ穴や切欠き等を別途形成する必要がなくなった。
【0026】
ここで、前記カバー体48の上面48bには、ビールや泡、前記ビール注出コック18の表面に発生した露、あるいはコック洗浄時等に用いられる洗浄水等が滴下する。この場合に該上面48bは、図3に示す如く、前方に向かって下方傾斜しているから、前記ビール注出コック18から垂れたビールや泡、露、洗浄水等は、該カバー体上面48b上を速やかに流下して溜り難く、常に衛生的に保ち得る。また多くの露やビール等が溜ることがないから、これらが乾燥しても汚れが残り難く、拭き取り等の清掃作業を省略したり、あるいは極め簡単に済ませることができる。更に、カバー体48の表面を流下した露、ビール、あるいは洗浄水等は、前記ドレンパン86に受容されるから、ビールサーバー10の設置床面を濡らすことはない。
【0027】
前記2基の注出機構14,16における駆動装置36,36の操作パネル40,40の対向面を近接するよう寸法設定したから、両駆動装置36,36があたかも一体化されているように視認され、纏まりの良い見栄えが得られる。また操作パネル40,40の間に隙間が殆どないから、ビール注出時に飛散したビールやゴミ等が、駆動機構と操作用レバー24との係合部等に侵入して汚れるのを防止し得、清掃等の簡略化を図ることができる。更に、前記操作パネル40の外形寸法を大きくしたので、操作盤42に設けられるボタンやランプ等の配置の自由度が広がり、制御基板44の取付け、取外しを楽にできるようにし得る。
【0028】
また、両駆動装置36,36のサーバー本体12に対する取付位置のバラツキに起因して両装置36,36の間の隙間寸法が変動しても、前記各箱状本体38に対する操作パネル40の配設位置を左右に調整することで、常に一体的に構成されている如く見せることができる。更に、左右何れか一方の操作パネル40が箱状本体38に配設されている状態では、該操作パネル40が、メンテナンス等によって一旦取外した他方の操作パネル40を箱状本体38に取付ける際の案内となり、該操作パネル40の位置決めが容易となる。
【0029】
実施例のビールサーバー10では、2基の注出機構14,16を配設してあるが、各注出機構14,16における駆動装置36や傾動装置54を作動制御する制御基板44を独立して備えているから、例えば一方の注出機構14,16の制御基板44が故障した場合でも、他方の注出機構16,14は正常に作動可能であるので、ビールの注出が全くできなくなることはない。しかも、故障した制御基板44を交換したり修理するだけでよいから、修理代等を安価に抑えることができる。また、各注出機構14,16が夫々独立して制御基板44を備えているから、例えば3基以上の注出機構を並設する場合であっても、新たに3基用の制御基板を開発する必要がなく、容易に対応可能である。
【0030】
なお、実施例では駆動板と載置部材とで載置手段を構成したが、1つの部材により載置手段を構成してもよく、この場合には該部材の後部に凸部を設けることでカバー体との接触面積を抑制することができる。また実施例の傾動装置は、モータによりリンク機構を作動する構成としたが、流体圧シリンダによりリンク機構を作動したり、あるいは流体圧シリンダのピントンロッドで載置手段を直に傾動させる構成等、各種の手段を採用し得る。更に、カバー体の上面については、サーバー本体におけるビール注出コックが配設される前面パネルを折曲形成して構成したものであってもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る飲料ディスペンサによれば、傾動装置を覆うカバー体の上面を、ディスペンサ本体から離間するにつれて下方傾斜させたので、注出コックからの飲料やコック表面に発生した露、あるいは清掃等に際して使用された洗浄水等がカバー体上面に滴下しても、これらを速やかに流下させることができる。すなわち、カバー体の上面に多くの露や飲料等が溜るのを防止し、常に衛生的に保ち得る。また多くの露や飲料等が溜ることがないから、これらが乾燥しても汚れが残り難く、拭き取り等の清掃作業を省略したり、あるいは極め簡単に済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るビールサーバーに配設される容器受台装置を分解状態で示す概略斜視図である。
【図2】実施例に係るビールサーバーの正面図である。
【図3】実施例に係るビールサーバーの側面図である。
【図4】実施例に係るビールサーバーの要部を一部切欠いて示す側面図である。
【図5】実施例に係るビールサーバーの駆動装置を示す要部平面図である。
【符号の説明】
12 サーバー本体(ディスペンサ本体)
18 ビール注出コック(注出コック)
48 カバー体
48b 上面
50 駆動板(載置手段)
52 載置部材(載置手段)
54 傾動装置
Claims (1)
- ディスペンサ本体(12)に配設された注出コック(18)の下方に傾動可能に配設され、容器が載置される載置手段(50,52)と、この載置手段(50,52)を傾動させる傾動装置(54)とを備え、飲料の注出に際して傾動装置(54)により載置手段(50,52)と共に容器を傾斜させる飲料ディスペンサにおいて、
前記傾動装置(54)を覆うカバー体(48)を、前記ディスペンサ本体(12)に配設し、
前記カバー体(48)の上面(48b)を、ディスペンサ本体(12)から離間するにつれて下方傾斜させた
ことを特徴とする飲料ディスペンサ。
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