JP3625174B2 - セメント分散剤用効力増強剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント分散剤用効力増強剤に関する。詳しくは、セメントペースト、モルタル、コンクリート等に使用されるセメント分散剤と併用することで、セメント分散剤の持つ効果、特には流動保持性を維持しながら粘性を低減する効果を向上できるセメント分散剤用効力増強剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
セメント分散剤として、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体とから製造された共重合体が知られている(特公昭59−18338号、特開平7−223852号、特開平7−53249号、特開平11−71152号)。
【0003】
この種の共重合体からなるセメント分散剤は、水/セメント比率〔(水の単位重量/セメントの単位重量)×100%〕(以下、W/Cとする)によって分散性を発現する時間(練り上がり時間)が大きく変動する。特にW/Cが40%以下の高強度条件及び超高強度条件になると、練り上がりまでの時間が長くなる。そのため一定の練り時間で得られるコンクリートの流動性も、時間と共に急激に低下したりまたその逆に増大したりして、材料(骨材)分離を起こしたり、流動性が不安定となったりする。このため、安定な分散性を発現させるためには、撹拌時間を長くする必要があり、結果としてコンクリートの生産性の低下を招くことになる。また、気温15℃以下のコンクリート製造条件においても、W/C=40%以下の場合と同様の傾向を示す。
【0004】
更に、得られるコンクリートの作業性(粘性)は、配合、単位水量、温度、ミキサー種、細骨材種等の撹拌効率に関わる因子により大きく性能が変わることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、前記共重合体からなるセメント分散剤では、アルキレンオキサイドの付加モル数やモノマー比を変化させることで、性能を変化させることができる。しかし、多岐にわたる使用場面を想定したセメント分散剤を複数用意するのは現実的ではない。
【0006】
そこで、セメント分散剤を用いる場合に、一般強度領域であるW/C=50%以下から、更には高強度領域であるW/C=40%以下の幅広いコンクリート配合条件や、低温から高温にわたる温度条件等、多様なコンクリート製造条件に対して、流動保持性等を損ねることなく、短時間の撹拌で練り上がり、且つ作業性のよい(粘性の低い)コンクリートを得ることができる手段が見出されれば、当業界において極めて有用であると考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の一般式(a)で表される単量体の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b)で表される単量体の少なくとも1種(B)とを、(A)/(B)=20 / 80 〜 30 / 70の重量比で且つ(A)/(B)=70/30〜96 /4のモル比で共重合して得られる共重合体からなるセメント分散剤用効力増強剤であって、特定のセメント分散剤に用いられるセメント分散剤用効力増強剤に関する。
【0008】
【化5】
【0009】
(式中、
R1〜R3:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1,M2は存在しない。
M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、モノ、ジもしくはトリアルキルアンモニウム基又はモノ、ジもしくはトリヒドロキシアルキルアンモニウム基
m1:0〜2の数
を表す。)
【0010】
【化6】
【0011】
(式中、
R4,R5:水素原子又はメチル基
m:0〜2の数
R6:水素原子又は-COO(AO)nX
p:1の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
n:80 〜 150の数
X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)
また、本発明は、特定のセメント分散剤と、上記本発明のセメント分散剤用効力増強剤とを、セメント分散剤/セメント分散剤用効力増強剤=60/40〜98/2の重量比で含有するセメント分散剤組成物に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔セメント分散剤用効力増強剤〕
一般式(a)で表される単量体(A)としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカルボン酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アンモニウム塩が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又はこれらのアルカリ金属塩である。
【0013】
また、一般式(b)で表される単量体(B)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、メトキシポリブチレングリコール、メトキシポリスチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸、マレイン酸との(ハーフ)エステル化物や、(メタ)アリルアルコールとのエーテル化物、及び(メタ)アクリル酸、マレイン酸、(メタ)アリルアルコールへのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物が好ましく用いられ、R6は水素原子が好ましく、pは1が、mは0が好ましい。AOはオキシエチレン基が好ましい。単量体(B)としては、より好ましくはアルコキシ、特にはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物である。
【0019】
本発明のセメント分散剤用効力増強剤は、上記単量体(A)、(B)とを、(A)/(B)=20 / 80 〜 30 / 70の重量比で且つ(A)/(B)=70/30〜96 /4のモル比で共重合して得られる共重合体からなる。
【0020】
このような効力増強剤を、セメント分散剤と併用することにより、
(1)短時間の撹拌で分散性が発現する
(2)得られるセメントペースト、モルタル、コンクリート等の作業性が向上する(粘性が低くなる)
(3)高強度領域(W/C=40%以下)において、速やかに混練が可能(分散性発現)である
(4)低温(10℃以下)において、速やかに混練が可能(分散性発現)である
等の効果が得られる。これにより、セメント分散剤の汎用性が向上でき、且つ作業性のよいコンクリートを製造することができる。
【0021】
セメント分散剤による効果のうち、特に粘性を向上させたい場合は(A)/(B)=20 / 80 〜 30 / 70の重量比が好ましい。また、セメント分散剤による効果のうち、特に分散性発現(練り上がり)を向上させたい場合は(A)/(B)=80/20〜96 /4のモル比が好ましい。
【0022】
一般式(b)中のnは、分散性発現(練り上がり)及び流動保持性を重視する場合は、 80〜130が好ましい。
【0023】
本発明のセメント分散剤用効力増強剤となる共重合体は、公知の方法で製造することができる。例えば、単量体(B)の水溶液の滴下開始と同時に、単量体(A)の滴下を開始し、それぞれのモル比及び重量比が、所定範囲となるように滴下流量を調整して所定時間滴下する方法が挙げられる。重合反応は溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等を挙げることができる。これらの中でも、取り扱いが容易で、単量体、重合体の溶解性の点から、水、低級アルコールが好ましい。
【0024】
共重合反応においては、重合開始剤を添加することができる。重合開始剤としては、有機過酸化物、無機過酸化物、ニトリル系化合物、アゾ系化合物、ジアゾ系化合物、スルフィン酸系化合物等を挙げることができる。重合開始剤の添加量は、単量体(A)、単量体(B)、及び他の単量体の合計に対して0.05〜50モル%が好ましい。重合開始剤の滴下は単量体と同時に開始することが好ましい。
【0025】
共重合反応においては、連鎖移動剤を添加することができる。連鎖移動剤としては、低級アルキルメルカプタン、低級メルカプト脂肪酸、チオグリセリン、チオリンゴ酸、2−メルカプトエタノール等を挙げることができる。特に水を溶媒として用いる場合には、これらの連鎖移動剤を添加することで、分子量調整をより安定に行うことができる。連鎖移動剤は単量体に混合あるいは個別に単量体と同時に滴下することができる。滴下流量は変化させても一定でもよく、所望の分子量が得られるように調整すればよい。
【0026】
また、共重合反応の反応温度は、0〜120℃が好ましい。
【0027】
得られた共重合体は、必要に応じて、脱臭処理をすることができる。特に連鎖移動剤としてメルカプトエタノール等のチオールを用いた場合には、不快臭が重合体中に残存しやすいため、脱臭処理をすることが望ましい。
【0028】
上記の製造方法により得られる共重合体は、酸型のままでもセメント分散剤用効力増強剤として適用することができるが、酸性によるエステルの加水分解を抑制する観点から、アルカリによる中和によって塩の形にすることが好ましい。このアルカリとしては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アミン、モノ、ジ、トリアルカノール(炭素数2〜8)アミン等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸系重合体をセメント分散剤用効力増強剤として使用する場合は、一部又は完全中和することが好ましい。
【0029】
なお、上記の製造方法により得られる共重合体の重量平均分子量〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法、ポリエチレングリコール換算、カラム:G4000PWXL + G2500PWXL(東ソー(株)製)、溶離液:0.2Mリン酸緩衝液/アセトニトリル=7/3(体積比)〕は、セメント分散剤の十分な効力増強効果を得るため、10,000〜200,000が好ましく、20,000〜100,000が特に好ましい。
【0030】
なお、更に、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、(メタ)アクリル酸アルキル(水酸基を有していてもよい炭素数1〜12のもの)エステル、スチレンスルホン酸等の共重合可能な単量体を併用してもよい。これらは全単量体中50重量%以下、更に30重量%以下の比率で使用できるが、0重量%が好ましい。
【0031】
〔セメント分散剤組成物〕
本発明は、セメント分散剤と、上記本発明のセメント分散剤用効力増強剤とを含有するセメント分散剤組成物に関する。セメント分散剤とセメント分散剤用効力増強剤の重量比は、セメント分散剤/セメント分散剤用効力増強剤=60/40〜98/2である。セメント分散剤の流動保持性を維持するためには、セメント分散剤/セメント分散剤用効力増強剤=70/30〜98/2が好ましく、80/20〜95/5がより好ましい。
【0032】
セメント分散剤は、下記の一般式(a)で表される単量体の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b')で表される単量体の少なくとも1種(B')とを、(A)/(B')=0.1/99.9以上15/85未満、更に1/99以上15/85未満の重量比及び(A)/(B')=1/99以上70/30未満、更に40/60以上65/35以下のモル比の少なくとも一方を満たす割合で共重合して得られる共重合体からなる分散剤が用いられる。
【0033】
【化9】
【0034】
(式中、
R1〜R3:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1,M2は存在しない。
M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、モノ、ジもしくはトリアルキルアンモニウム基又はモノ、ジもしくはトリヒドロキシアルキルアンモニウム基
m1:0〜2の数
を表す。)
【0035】
【化10】
【0036】
(式中、
R4,R5:水素原子又はメチル基
m:0〜2の数
R6:水素原子又は-COO(AO)nX
p:1の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
n:2〜300の数
X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)。
【0037】
これらの単量体(A)、(B')の重量比及びモル比以外の詳細は、前記本発明のセメント分散剤用効力増強剤で説明した通りである。すなわち、これらを分散剤として用いる場合、一般式(b)中のnは、分散性発現(練り上がり)及び流動保持性を重視する場合は、5〜150、更に50〜140、特に80〜130が好ましい。また、該単量体(A)、(B')からなる共重合体の分子量も前記の範囲が好ましい。セメント分散剤となる共重合体も、上記増強剤となる共重合体で説明した製造方法に準じて得ることができ、二種以上の共重合体を混合して使用することが好ましい。
【0038】
〔コンクリート組成物〕
本発明によれば、上記本発明のセメント分散剤組成物と、セメント、細骨材、更に粗骨材を含有するコンクリート組成物が提供される。また、高性能減水剤、AE剤、遅延剤、消泡剤、気泡剤、防水剤、防腐剤等の各種添加剤(材)を含有してもよい。これらは当業界で公知のものが用いられる。更に、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム、石粉等の微粉末を配合してもよい。本発明のコンクリート組成物は、本発明のセメント分散剤組成物を、セメントに対して0.01〜5.0重量%(固形分として)、特に0.05〜2.0重量%含有するのが好ましい。コンクリート組成物の用途も、気泡(軽量)コンクリート、重量コンクリート、防水コンクリート、モルタル等、限定されるものではない。
【0039】
【実施例】
実施例1
<コンクリート試験条件>
(1)材料
W=水道水
C=普通ポルトランドセメント、比重=3.16
S1=細骨材(千葉県君津産山砂、比重=2.60)
S2=細骨材(瀬戸内産西島砕砂、比重=2.56)
G=粗骨材(鳥形山産灰砕石、比重=2.72)
(2)配合
【0040】
【表1】
【0041】
(3)混練条件
表1の配合Aで、コンクリート30リットル分の材料と表2に示すセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを、強制2軸ミキサー(50リットル)に投入し、20℃で120秒間混練し、直ちに排出する。投入順序は、G、S1、C、S2、W(セメント分散剤とセメント分散剤用効力増強剤とを含む)とする。
【0042】
(4)試験方法
(4−1)初期分散性
スランプ試験はJIS−A−1132、JIS−A−1108に準じて実施した。その際、スランプ値が20〜21cmになるように、セメント分散剤及び効力増強剤の添加量を調整した。
【0043】
(4−2)粘性低減性能
混練後排出されたコンクリートから、粗骨材Gを目開き5mmふるいで除去して得たモルタル1400gを、1000mlのビーカーに入れ、撹拌機(EYELA社製Z−2310)の撹拌翼をビーカーの底部から5cmの位置となるようにモルタルに挿入した状態で回転数200r/minで撹拌した時のトルク(T1)を測定する。また、セメント分散剤用効力増強剤を含まないセメント分散剤のみで同様に得たモルタルのトルク(T0)を同様に測定する。トルクT0、T1から以下の基準で粘性低減性能を評価した。本例は、セメント分散剤用効力増強剤(ロ)の構成単量体の種類を一定とし、その比率を変更した場合の効果を示すものである。結果を表2に示す。
B2:T1がT0より5%超10%以下大きい
B1:T1がT0より2%超5%以下大きい
0:T1がT0とほぼ同等(両者の差が±2%の範囲内)。
A1:T1がT0より2%超5%以下小さい
A2:T1がT0より5%超10%以下小さい
A3:T1がT0より10%超15%以下小さい
A4:T1がT0より15%超20%以下小さい
上記の評価は、B2<B1<0<A1<A2<A3<A4の順で良好と判断される。
【0044】
(4−3)流動保持性能
混練直後のスランプ値(S0)と混練30分後のスランプ値(S30)を、(4−1)同様に測定し、〔(S30)/(S0)〕×100により、流動保持率(F1)を算出する。結果を表2に示す。
B1:F1が102%超110%以下である
0:F1が98%超102%以下である
A1:F1が95%超98%以下である
A2:F1が90%超95%以下である
A3:F1が90%以下である
上記評価では、F1が100%に近いものが良好である。
【0045】
【表2】
【0046】
(注)
・分散剤1:メタクリル酸ナトリウム/メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシド平均付加モル数120)=80/20(モル比)の共重合体Xと、メタクリル酸ナトリウム/メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシド平均付加モル数120)=65/35(モル比)の共重合体Yとを、X/Y=70/30の重量比で混合したもの(以下同様)
・MAA:メタクリル酸ナトリウム(以下同様)
・MEPEG:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステルであり、( )内はエチレンオキシド平均付加モル数をあらわす(以下同様)。
【0047】
実施例2
表3のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能と流動保持性能を評価した。本例は、セメント分散剤用効力増強剤(ロ)の構成単量体を変更した場合の効果を示すものである。結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
実施例3
表4のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能と流動保持性能を評価した。本例は、セメント分散剤用効力増強剤(ロ)の構成単量体であるMEPEGのエチレンオキシド平均付加モル数を変更した場合の効果を示すものである。結果を表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】
実施例4
表5のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能を評価した。本例は、セメント分散剤(イ)の種類を変更した場合の効果を示すものである。結果を表5に示す。
【0052】
【表5】
【0053】
(注)
・MA:マレイン酸ナトリウム
・AAEO(32):アリルアルコールのメトキシポリエチレングリコールエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数32)。
【0054】
実施例5
表6のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能と流動保持性能を評価した。本例は、セメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)の重量比を変更した場合の効果を示すものである。結果を表6に示す。
【0055】
【表6】
【0056】
実施例6
表7のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能と流動保持性能を評価した。本例は、混練時のコンクリート温度を表7のように変更した場合の効果を示すものである。結果を表7に示す。
【0057】
【表7】
【0058】
実施例7
表8のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能を評価した。本例は、混練時の撹拌時間を表8のように変更した場合の効果を示すものである。結果を表8に示す。
【0059】
【表8】
【0060】
実施例8
表9のセメント分散剤(イ)とセメント分散剤用効力増強剤(ロ)とを用いて実施例1と同様に粘性低減性能と流動保持性能を評価した。本例は、コンクリート配合のW/Cを変更した場合、すなわち表1の配合Aと配合Bとについての効果を示すものである。結果を表9に示す。
【0061】
【表9】
Claims (2)
- 下記の一般式(a)で表される単量体の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b)で表される単量体の少なくとも1種(B)とを、(A)/(B)=20/80〜30/70の重量比で且つ(A)/(B)=70/30〜96 /4のモル比で共重合して得られる共重合体からなるセメント分散剤用効力増強剤であって、下記の一般式(a)で表される単量体の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b')で表される単量体の少なくとも1種(B')とを、(A)/(B')=0.1/99.9〜15/85未満の重量比及び(A)/(B')=1/99〜70/30未満のモル比の少なくとも一方を満たす割合で共重合して得られる共重合体からなるセメント分散剤に用いられるセメント分散剤用効力増強剤。
R1〜R3:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1,M2は存在しない。
M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、モノ、ジもしくはトリアルキルアンモニウム基又はモノ、ジもしくはトリヒドロキシアルキルアンモニウム基
m1:0〜2の数
を表す。)
R4,R5:水素原子又はメチル基
m:0〜2の数
R6:水素原子又は-COO(AO)nX
p:1の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
n:80〜150の数
X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)
R4,R5:水素原子又はメチル基
m:0〜2の数
R6:水素原子又は-COO(AO)nX
p:1の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
n:2〜300の数
X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。) - セメント分散剤と、請求項1記載のセメント分散剤用効力増強剤とを、セメント分散剤/セメント分散剤用効力増強剤=60/40〜98/2の重量比で含有するセメント分散剤組成物であって、セメント分散剤が、下記の一般式(a)で表される単量体の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b')で表される単量体の少なくとも1種(B')とを、(A)/(B')=0.1/99.9〜15/85未満の重量比及び(A)/(B')=1/99〜70/30未満のモル比の少なくとも一方を満たす割合で共重合して得られる共重合体からなるセメント分散剤組成物。
R1〜R3:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1,M2は存在しない。
M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、モノ、ジもしくはトリアルキルアンモニウム基又はモノ、ジもしくはトリヒドロキシアルキルアンモニウム基
m1:0〜2の数
を表す。)
R4,R5:水素原子又はメチル基
m:0〜2の数
R6:水素原子又は-COO(AO)nX
p:1の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
n:2〜300の数
X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)
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