JPH0812397A - 自己充填性コンクリート混和剤 - Google Patents
自己充填性コンクリート混和剤Info
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Abstract
0 モルを導入したポリアルキレングリコールモノエステ
ル系単量体(a) とアクリル酸系単量体、不飽和ジカルボ
ン酸系単量体及びアリルスルホン酸系単量体の中から選
ばれる1種以上の単量体(b) とを重合して得られる共重
合体 (イ) および水溶性高分子 (ロ) を必須成分とする
自己充填性コンクリート混和剤。 【効果】 低添加量で優れた流動性を示し、材料分離抵
抗性が大きく、自己充填性に優れるため、コンクリート
の施工方法が飛躍的に改善され、更に、コンクリート構
造物の製造において騒音の解消、製造の合理化への効果
が期待される。
Description
混和剤に関する。更に詳しくは、高流動性、高充填性、
高分離抵抗性を有し、打設時の締め固めを低減あるいは
不要とし、騒音に対する環境を改善する土木、建築コン
クリート製品等のコンクリート構造物に添加する自己充
填性コンクリート混和剤に関するものである。
コンクリート業界は3K (きつい、汚い、危険) の代表
とも言われ、その中でも騒音に対する環境問題が指摘さ
れている。これらに対応して、流動性を高めて振動機を
不要とする研究が始まっている。しかしながら、単純に
水や分散剤を添加して流動性を高めるだけでは材料分離
が生じ、粗骨材が絡み合って充填性が悪くなり、均一な
コンクリートが得られないことから強度低下をきたす。
この材料分離を抑制する目的で水溶性高分子の添加や微
粉末の配合が検討されている。
離抵抗性を満足することができないことから水溶性高分
子の添加が不可欠となっている (例えば、コンクリート
工学年次論文集, 1989.6、論文No.1118"ハイパフォーマ
ンスコンクリートの開発")。しかしながら、水溶性高分
子は流動性を高める分散剤と併用添加すると、多くの場
合、減水剤と相互作用を起こして流動性の阻害をきたし
やすい。
剤と水溶性高分子類、それぞれの組み合わせによって阻
害性の大小がある。従って、これらの影響から目的の粘
性と流動性を確保することが極めて困難な状況となって
いる (例えば、水中コンクリート・マニュアル、昭和62
年12月10日発行、(株)山海堂、P.27, "特殊混和剤と
流動化剤との組み合わせ")。
の結果、ある特定の共重合体および水溶性高分子を必須
成分とすることで、従来のような流動性の阻害現象が改
善され、高流動性と分離抵抗性に極めて優れた効果を発
現することを見出し、本発明を完成するに至ったもので
ある。
れる単量体(a) と下記の一般式(B)及び(C) で表される
化合物の中から選ばれる1種以上の単量体(b) とを重合
して得られる共重合体 (イ) および水溶性高分子 (ロ)
を必須成分とする自己充填性コンクリート混和剤に関す
る。
H2)m2COOM2 R6 :水素、メチル基 M1,M2,Y :水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、アルキルアンモニウムまたは置換アルキル
アンモニウム m2 :0〜2の整数 を表す。) 。
造の不飽和結合を有するポリアルキレングリコールモノ
エステル系単量体とアクリル酸系及び/又は不飽和ジカ
ルボン酸系単量体との共重合物類としては、公知特許
(特公昭59-18338、特公平2-78978 、特公平2-7898、特
公平2-7901、特公平2-11542 、特開平3-75252 、特開昭
59-162163)がある。しかし、これらアルキレン鎖を持つ
ポリカルボン酸塩を自己充填性コンクリート混和剤とし
て用いても、流動性と分離抵抗性の両性能を満足するこ
とができない。
ついて種々検討した結果、ある特定領域の高鎖長 (付加
モル数= 110〜300)範囲において、流動性と分離抵抗性
の相反する性能を満足することを見出した。即ち、公知
特許 (前述の共重合物に関する特許) のようなエチレン
オキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル数が
2〜100 モルの範囲では充分な効果が発現されない。
(A) で表される単量体(a) としては、メトキシポリエチ
レングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレン
グリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキ
シポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシ
ポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリ
プロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアル
キレングリコールとアクリル酸、メタクリル酸又は脂肪
酸の脱水素 (酸化) 反応物とのエステル化物やアクリル
酸、メタクリル酸又は脂肪酸の脱水素 (酸化) 反応物へ
のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加物が
用いられる。ポリアルキレングリコールの付加モル数は
110〜300 であり、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイドの両付加物についてはランダム付加、ブロック
付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。ポ
リアルキレングリコールの付加モル数が 110未満の場合
は分離抵抗性に劣り、 300を超えると流動性が低下す
る。
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれら
の金属塩が挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸系単
量体として、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコ
ン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸、
フマル酸、又はこれのアルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩、アミン塩、置換アミン塩が使用
される。
は、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、又はこれ
らのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩、置換アミン塩が使用される。
(a) と単量体(b) の反応単位は、単量体(a) /単量体
(b) = 0.1/100 〜 100/100(モル比) の範囲が特に、
流動性と分離抵抗性に優れる。上記のモル比が 0.1/10
0 よりも小さい場合は流動性が低下傾向になり、 100/
100 よりも大きい場合は分離抵抗性が低下傾向となる。
方法で製造することができる。例えば、特開昭59-16216
3 、特公平2-11542 、特公平2-7901、特公平2-7897等の
溶媒重合法が挙げられる。
水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン、n−ヘキサン、脂肪族炭化水素、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。取
扱と反応設備から考慮すると水および1〜4級アルコー
ルが好ましい。
又はアルカリ金属の過硫酸塩あるいは過酸化水素等の水
溶性の開始剤が使用される。水系以外の溶剤を用いる溶
媒重合にはベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド等が重合開始剤として使用される。
て亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノールやアミ
ン化合物を使用することも可能であり、これら重合開始
剤あるいは促進剤を適宜選択して用いることができる。
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法/ポリス
チレンスルホン酸換算) は 3,000〜1,000,000 の範囲が
良く、 5,000〜100,000 がより好ましい。分子量が大き
すぎると流動性が低下し、また分子量が小さすぎると分
離抵抗性が低下傾向を示す。
本発明の効果を損なわない範囲内で他の共重合可能な単
量体と反応させてもよい。例えば、アクリロニトリル、
アクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
は特に限定するものではないが、例えば、以下のものが
使用される。
ば、メチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシ
メチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、カル
ボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ
など。
リウム、アクリル酸アミド等のポリアクリル酸塩やポリ
エチレングリコールで平均分子量1万〜5万程度のも
の。
類、例えば、酵母グルカンやキサンタンガム、又はβ−
1. 3グルカン類の直鎖状、分岐鎖状の何れでもよく、
β−1. 3グルカン類の一例を挙げれば、カードラン、
バラミロン、バキマン、スクレログルカン、ラミナラン
など。
は炭素数12以上のアルキルフェノールにアルキレンオキ
サイドを 100モル以上付加した化合物。 上記の化合物は、炭素数12未満のアルコールでは増粘性
を示さず、分離抵抗性が充分ではない。また、アルキレ
ンオキサイドの付加モル数が 100モル未満の場合も増粘
性を示さない。更に、アルキレンオキサシドの付加モル
数は 200〜2000モルが好ましく、更に 200〜300 モルが
溶解性の面から好ましい。
チレンオキサイドを 200モル付加した化合物 (花王
(株)社製:エマルゲン3200) 、ノニルフェノールにエ
チレンオキサイドを 300モル付加した化合物 (花王
(株)社製:エマルゲン9300) 等が挙げられる。
数12以上の一価メルカプタンあるいは炭素数12以上のア
ルキルフェノールにアルキレンオキサイドを20モル以上
付加した化合物とエポキシ基1個以上を有する化合物と
の反応生成物。上記の化合物としては特願平6-24365 、
特公平5-85788 に記載のものが好ましく使用される。一
例を挙げれば、オレイルアルコールにエチレンオキサイ
ドを 200モル付加した化合物とビニルシクロヘキセンジ
エポキシドとの反応物 (花王(株)社製:ビスサーフ
H) 、ステアリルアルコールにエチレンオキサイド50モ
ルおよびプロピレンオキサイド10モルをブロック付加し
た化合物とビニルシクロヘキセンジエポキシドとの反応
物 (花王(株)社製:ビスサーフSH) 等が挙げられ
る。
して固形分で0.05〜2.0 重量%が好ましく、 0.1〜1.0
重量%がより好ましい。
合比は、 (イ) / (ロ) =95/5〜5/95 (重量比) 程
度が好ましく、90/10〜30/70程度がより好ましく使用
される。
ント、細骨材、粗骨材を主成分とするものであるが、各
種の高炉スラグ、フライアッシュ等の各種混和材料を使
用することができる。更に、公知の添加剤 (材) と併用
することができる。例えば、AE剤、AE減水剤、高性
能減水剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、
消泡剤、増粘剤、防水剤、防泡剤等が挙げられる。
は、コンクリート成形体に使用される。コンクリート成
形体は、特に限定されるものではなく、通常のバイブレ
ーターによって締め固められている成形体が対象とな
る。更に、本発明のコンクリート組成物は初期強度を必
要とする二次製品への使用も可能である。
成物は、バイブレーターによる締め固めを不要とするも
のであるが、微振動領域 (例えば、通常の1/10〜1/3 の
振動数) による締め固めも可能である。
はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下
の例における「%」は、特にことわりのない限り、「重
量%」である。
均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法
/ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算による分子量
から求めたものである。
と記号を以下に示す。但し、EOはエチレンオキサイド、
POはプロピレンオキサイドを表す。
エステル (EO付加モル数=115) A−2:メタノールEO・アクリル酸モノエステル (EO付
加モル数=220) A−3:メタノールEO・メタクリル酸モノエステル (EO
付加モル数=280) A−4:アクリル酸EO付加物 (EO付加モル数=130) A−5:アクリル酸PO・EOブロック付加物(PO付加モル
数=10・EO付加モル数=135) A−6:アクリル酸EO・POブロック付加物(EO付加モル
数=135・PO付加モル数=5) A−7:メタノールEO・メタクリル酸モノエステル (EO
付加モル数=23)(比較) A−8:メタノールEO・メタクリル酸モノエステル (EO
付加モル数=102)(比較) A−9:メタノールEO・メタクリル酸モノエステル (EO
付加モル数=350)(比較) 。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−1
0.09 モルとアクリル酸1モル (モル比=9/100)、水
7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール4gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量22,0
00の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−2
0.05 モルとメタクリル酸1モル (モル比=5/100)、水
8.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール3gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素9gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量85,0
00の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で95℃まで昇温した。A−3
0.002モルとマレイン酸モノナトリウム塩1モル (モル
比=0.2/100)、90℃温水15モルを混合溶解したものと20
%過硫酸アンモニウム水溶液0.01モル、及び2−メルカ
プトエタノール3gの3者をそれぞれ同時に反応系に2
時間かけて滴下する。次に20%過硫酸アンモニウム水溶
液0.03モルを30分かけて滴下し、1時間同温度 (95℃)
で熟成する。熟成後95℃で35%過酸化水素9gを1時間
かけて滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成
終了後、48%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、
分子量12,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−4
0.01 モルとアクリル酸 0.9モルとメタリルスルホン酸
ナトリウム 0.1モル (モル比=1/90/10)、水 7.5モルを
混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム水溶液0.01
モル、及び2−メルカプトエタノール4gの3者をそれ
ぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。次に20%過
硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけて滴下し、
1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95℃に昇温し
て、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下し、2時間
同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48%水酸化ナ
トリウム 0.6モルを加えて中和、分子量 7,200の共重合
体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−5
0.01 モルとメタクリル酸1モル (モル比=1/100)、水
7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール1gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素5gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量105,
000 の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−6
0.01 モルとアクリル酸ナトリウム1モル (モル比=1/
100)、水 7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アン
モニウム水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノー
ル2gの3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴
下する。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを
30分かけて滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。
熟成後95℃に昇温して、35%過酸化水素9gを1時間か
けて滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終
了後、48%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分
子量77,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−2
0.045モルとアクリル酸 0.3モル (モル比=15/100) 、
水10モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液 0.003モル、及び2−メルカプトエタノール 1.2
gの3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液 0.009モルを30
分かけて滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟
成後95℃に昇温して、35%過酸化水素4gを1時間かけ
て滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了
後、48%水酸化ナトリウム0.21モルを加えて中和、分子
量51,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−1
0.08 モルとアクリル酸 0.2モル (モル比=40/100) 、
水12モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液 0.002モル、及び2−メルカプトエタノール 0.6
gの3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液 0.006モルを30
分かけて滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟
成後95℃に昇温して、35%過酸化水素3gを1時間かけ
て滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了
後、48%水酸化ナトリウム0.14モルを加えて中和、分子
量56,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−1
0.06 モルとアクリル酸 0.1モル (モル比=60/100) 、
水8モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液 0.001モル、及び2−メルカプトエタノール 0.3
gの3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液 0.003モルを30
分かけて滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟
成後95℃に昇温して、35%過酸化水素2gを1時間かけ
て滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了
後、48%水酸化ナトリウム0.07モルを加えて中和、分子
量45,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−1
0.1モルとアクリル酸 0.1モル (モル比=100/100)、水
13モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム水
溶液 0.001モル、及び2−メルカプトエタノール 0.3g
の3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液 0.003モルを30
分かけて滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟
成後95℃に昇温して、35%過酸化水素2gを1時間かけ
て滴下し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了
後、48%水酸化ナトリウム0.07モルを加えて中和、分子
量72,000の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−7
0.1モルとアクリル酸1モル (モル比=10/100) 、水
7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール4gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量11,0
00の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−8
0.05 モルとアクリル酸1モル (モル比=5/100)、水
7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール3gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度 (75℃) で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素10gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量31,0
00の共重合体を得た。
窒素置換し、窒素雰囲気中で95℃まで昇温した。A−9
0.005モルとアクリル酸1モル (モル比=0.5/100)、75
℃温水15モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニ
ウム水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール3
gの3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分
かけて滴下し、1時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成
後95℃で35%過酸化水素9gを1時間かけて滴下し、2
時間同温度 (95℃) で熟成する。熟成終了後、48%水酸
化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量25,000の共
重合体を得た。
用した比較混和剤の内容と記号を以下に示す。 混和剤の記号NS:ナフタレン系混和剤 (マイテイ150
; 花王(株)製) 混和剤の記号MS:メラミン系混和剤 (マイテイ150V-
2;花王(株)製) 。
容と記号を表1に示す。
重合体 (イ) 及び水溶性高分子 (ロ) を強制二軸ミキサ
ー (太平洋機工社製SD-55)で 150秒間混練りしてコンク
リートを製造した。流動性が55〜65cm (JIS A-1101スラ
ンプ試験に準ずるフロー値)になるように混和剤の量で
調整した。評価は以下に示す材料分離抵抗性と自己充填
性の測定により行った。 ・材料分離抵抗性:肉眼判定 ○ − 骨材とセメントペーストの分離なし × − 骨材とセメントペーストの分離あり ・自己充填性:製造したコンクリートをφ10vmの円柱型
枠に投入してバイブレーターを使用しないで詰め、3日
間放置後、脱型してコンクリート表面の状態を肉眼で観
察した。 ○ − 5mm以上の空隙の発生が殆ど見られない。 △ − 5mm以上の空隙が僅かにある。 × − 5mm以上の空隙の発生が多い。
て、低添加量で優れた流動性を示し、材料分離抵抗性が
大きく、自己充填性に優れることが分かる。これらの結
果はコンクリートの施工方法が飛躍的に改善されるもの
であり、コンクリート構造物の製造において騒音の解
消、製造の合理化への効果が期待される。
Claims (12)
- 【請求項1】 下記の一般式(A) で表される単量体(a)
と下記の一般式(B)及び(C) で表される化合物の中から
選ばれる1種以上の単量体(b) とを重合して得られる共
重合体 (イ) および水溶性高分子 (ロ) を必須成分とす
る自己充填性コンクリート混和剤。 【化1】 (式中、R1, R2:水素、メチル基 m1 :0〜2の整数 AO :炭素数2〜3のオキシアルキレン基 n : 110〜300 の整数 X :水素または炭素数1〜3のアルキル基 を表す。) 【化2】 (式中、R3〜R5 :水素、メチル基、(CH2)m2COOM2 R6 :水素、メチル基 M1,M2,Y :水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、アルキルアンモニウムまたは置換アルキル
アンモニウム m2 :0〜2の整数 を表す。) - 【請求項2】 共重合体 (イ) を構成する単量体(a) 、
単量体(b) の反応単位が、単量体(a) /単量体(b) =
0.1/100 〜 100/100(モル比) である請求項1記載の
自己充填性コンクリート混和剤。 - 【請求項3】 共重合体 (イ) の重量平均分子量 (ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー法/ポリスチレン
スルホン酸ナトリウム換算) が 3,000〜1,000,000 であ
る請求項1又は2記載の自己充填性コンクリート混和
剤。 - 【請求項4】 共重合体 (イ) と水溶性高分子 (ロ) の
配合比が、 (イ) /(ロ) =95/5〜5/95 (重量比)
である請求項1〜3の何れか1項に記載の自己充填性コ
ンクリート混和剤。 - 【請求項5】 水溶性高分子 (ロ) が非イオン性セルロ
ーズエーテルである請求項1〜4の何れか1項に記載の
自己充填性コンクリート混和剤。 - 【請求項6】 水溶性高分子 (ロ) がアクリル酸共重合
体である請求項1〜4の何れか1項に記載の自己充填性
コンクリート混和剤。 - 【請求項7】 水溶性高分子 (ロ) がポリアルキレング
リコールである請求項1〜4の何れか1項に記載の自己
充填性コンクリート混和剤。 - 【請求項8】 水溶性高分子 (ロ) が醗酵多糖類である
請求項1〜4の何れか1項に記載の自己充填性コンクリ
ート混和剤。 - 【請求項9】 醗酵多糖類がβ−1. 3グルカンである
請求項8記載の自己充填性コンクリート混和剤。 - 【請求項10】 醗酵多糖類がキサンタンガムである請
求項8記載の自己充填性コンクリート混和剤。 - 【請求項11】 水溶性高分子 (ロ) が炭素数12以上の
一価アルコールあるいは炭素数12以上のアルキルフェノ
ールにアルキレンオキサイドを 100モル以上付加した化
合物である請求項1〜4の何れか1項に記載の自己充填
性コンクリート混和剤。 - 【請求項12】 水溶性高分子 (ロ) が炭素数12以上の
一価アルコール、炭素数12以上の一価メルカプタンある
いは炭素数12以上のアルキルフェノールにアルキレンオ
キサイドを20モル以上付加した化合物とエポキシ基1個
以上を有する化合物との反応生成物である請求項1〜4
の何れか1項に記載の自己充填性コンクリート混和剤。
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1994
- 1994-06-30 JP JP14932894A patent/JP3093105B2/ja not_active Expired - Fee Related
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