JP3625034B2 - 便器の給水配管の接続装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄ノズルを有した人体局部洗浄装置に関し、詳しくはこの人体局部洗浄装置における便器の給水配管の接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図8の斜視図で示すように、便器装置101上の人体局部洗浄装置本体102が設けられ、この人体局部洗浄装置本体102に開閉可能に便座103と便蓋104が取付けられたものが存在し、便器本体101の後部にはロータンク105が立設されており、トイレ側壁部から給水管が突設され、この給水管106からの給水は分岐栓部107を介し給水ホース108側とロータンク接続管111側に分岐され、給水ホース108の先端が人体局部洗浄装置本体102から突出されたソケット109に接続されて、給水ホース108を介し人体局部洗浄装置本体102側へ水道水が供給されるように構成されている。
【0003】
図9に示すように前記分岐栓部107において給水ホース108は接続部112を介在させて、この接続部112の先端が分岐栓部107に対し袋ナット110を締め付けて連結されており、この袋ナット110内にはパッキンを入れてシール性を確保している。このように従来においては、袋ナット110で分岐栓部107に給水ホースを接続する必要があり、狭いトイレ内の設置場所で工具を使ってこの袋ナット110を締め付ける作業時に工具を使ってこの袋ナット110を締め付ける作業時に工具を回すことができず作業が困難となる場合がある。また、袋ナット110内にはパッキンを入れる必要があり、この袋ナット110は緩みやすく、給水ホース108の捩じれ等により応力を受けて袋ナット110が緩むと漏水のおそれがあるという問題点があった。
【0004】
この問題点を解決する技術として、特開平9−12500号公報の発明は分岐栓部とフレキシブル給水ホースとの接続を、嵌合弾性部材を有するワンタッチ着脱式の接続装置で行われる技術が開示されている。この技術は、図6、図7に示すように接続装置223は、基部223aから二股状に対向して嵌合弾性部材223b、223bが一体形成されており、この各嵌合弾性部材223bの下端には外側へ傾斜して広がったガイド片223cから嵌合弾性部材223bに亘り上下方向に長孔状に係合溝Mが形成されており、前記一対のガイド片223c、223cを前記突管219及び接続部212の外周に当接させて上方より接続装置223を押圧することにより、一対の嵌合弾性部材223b、223bが外側へ広がり、突管219及び接続部212の外周に嵌め込まれることとなり、この状態で係合溝M内に前記顎部219a、212aが嵌合されるものであり、接続装置223をワンタッチで顎部219a、212aに取り付けて突管219と接続部212の接続を完了することができ、また、クイック接続部223は上方へ引き抜くことにより、容易に嵌合弾性部材223bが外側へ広がって抜き取ることができ、着脱が極めて容易なものとなる技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9−12500号公報に示すように、フレキシブル給水ホースと接続装置を使用しているが、この接続装置は外れ止めとなる構造とはなっていないないため、図6、図7に示すようにクイック接続装置223とは別に樹脂性の外れ止め部材230を使用しなければならない。この外れ止め部材230はクイック接続装置223を突管219及び接続部212の外周に嵌め込まれた後、外れ止め部材230の爪部230a、230aをガイド片223c、223cに嵌合させる。
【0006】
このため、外れ止め部材230の部品が必要となり、この外れ止め部材230とクイック接続装置との組付け性も必ずしもよいとはいえず、部品と組付け工数等によるコストアップに繋がる。
【0007】
また一般に特開平9−12500号公報のクイック接続装置223を実施した場合、クイック接続部材323は、SUS等のステンレス部材が使用され、クイック接続装置223と外れ止め部材230の材質が異なることから温度変化により、組付けられない虞や、組付けられてもガタが生じ、最悪の場合には組付け部材が離脱するというおそれがある。またクイック部材取付け時、外れとめ部材の止め付け自体を忘れるおそれがあり、その結果クイック部材が外れる可能性が生じてくる。
【0008】
本発明は上記課題を解決したもので、部品点数を少なくし、組付け性も良く、コストダウンに繋がり、接続装置の外れ防止部を樹脂にて一体に成形する構造にすることにより、温度変化により、組付け時のガタが生ぜず、組付け部材が離脱しなく。接続装置を給水配管に組付ける時、外れとめ部材自体を忘れるおそれもなく、忘れたことによる接続装置が外れる可能性はない便器の給水配管接続構造を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1において講じた技術的手段(以下、第1の技術的手段と称する。)は、水道管からの給水接続部に形成された鍔部と給水ホースの挿入管部に形成された鍔部とが当接するように挿入接続する便器の給水配管の接続装置において、該両鍔部を挟み付け状に嵌合するU字状の着脱自在の嵌合弾性部材と、該嵌合弾性部材の一方端にヒンジ部を介して前記嵌合弾性部材と一体に樹脂成形した外れ止め部材とからなる接続機構を設け、この接続機構は、前記外れ止め部材の先端部に形成された係合部を前記該嵌合弾性部材の他方端に形成された係合部に係合させることにより、前記給水配管を接続するようにしたことを特徴とする便器の給水配管の接続装置である。
【0010】
上記第1の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0011】
即ち、部品点数を少なくし、組付け性も良く、コストダウンに繋がり、接続装置の外れ防止部を樹脂にて一体に成形する構造にすることにより、温度変化により、組付け時のガタが生ぜず、組付け部材が離脱しなく、接続装置を給水配管に組付ける時、外れとめ部材自体を忘れるおそれもなく、外れ止め部材の取付け忘れによる接続装置が外れる可能性はないといった効果を有する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の人体局部洗浄装置全体の斜視図。図2は給水配管の接続装置付近の拡大図。図3は図2の分解斜視図。図4(a)は接続装置の側面図、(b)は平面図である。
【0022】
本発明の人体局部洗浄装置102は、図1に示すごとく、洗浄手段6と温風乾燥手段(図示略)とを有する本体10と、本体10に設けた本体スイッチパネル2とよりなる。上記各手段は本体スイッチパネル2により操作できるように構成してある。上記本体10は、洗浄ノズル61、62等よりなる洗浄手段6、温風乾燥手段を有している。また本体10は、便座81、便蓋82を備え、陶器製便器83の上方に配置してある。
【0023】
本体10の側部上面には、上記本体スイッチパネル2を配置してある。この本体スイッチパネル2は、図1に示すごとく、肛門洗浄、ビデ洗浄、温風乾燥等の作動をストップさせるストップボタン20、肛門洗浄用操作ボタン21、ビデ洗浄用操作ボタン22、温風を吹き出させるドライボタン23が配設されている。
【0024】
図2は図1の給水配管の接続装置付近を拡大した図面である。図において、トイレの壁部から突出した給水管306に接続されており、この給水管306の先端には止水栓314が設けられたものとなっている。この給水管306の上方に接続されて分岐栓部307が設けられている。また、分岐栓部307の側面には水抜き用の水抜栓316が配設されている。壁部からの給水管306の突出部には化粧キャップ313が配設されて化粧処理されている。
【0025】
前記分岐栓部307の上面には袋ナット317を介しロータンク接続管311が接続されており、ロータンク接続管311は、図5で示すように突管319が突設されており、この突管319の先端には外径が拡大した鍔部319aが形成されている。この突管319の先端に接続される接続部312は本例ではL字状の管で形成されており、接続部12の先端の挿入管部312bの外周にはOリング320が嵌め込まれている。また挿入管部312bには外側へ突出して鍔部312aが形成されている。接続部312の他端側には挿着部312c該形成されている。この挿着部312cの内周にはCリング312を嵌め込むためのCリング溝312dが形成されている。
【0026】
この挿着部312c内にはフレキシブル給水ホース308の先端を挿入させて接続することができるものとなっている。本例では、図5に示すように、フレキシブル308の先端の差込部38aの外周にはO−リング322が外嵌されており、予め差込部38aの外周にCリング312を介装させた状態で、差込部38aを前記接続部312の挿着部312cに差し込むと、Cリング312が挿着部312cの内周のCリング溝312dに嵌め込まれる。この嵌め込み状態でOリング322が挿着部312cの内周面に弾着してシールされるものであり、即ちOリング322を介した軸シール構造が採用されている。
【0027】
なおCリング312がCリング溝312dに嵌合された状態では、もはや挿着部312cからフレキシブル給水ホース308の差込部38aを抜き取ることができずないが、フレキシブル給水ホース308は挿着部312cに対し水平面内で回動が許容されたものとなっている。
【0028】
一方、図5に示すように、前記接続部312の他端側の挿入管部312bを前記分岐栓部307の突管319に差し込むと、Oリング320によりシールされて、Oリング320による軸シール構造による連結が成され、この連結状態で突管319の鍔部319aに挿入管部312bの鍔部が当接状態となり、鍔部319aと鍔部312aをほぼ同径に形成させておけば、両鍔部319a、312aは面一状で重ね合わされて当接されることとなる。
【0029】
この状態で外側より図2、図3に示すような接続装置323を、両鍔部319a、312aに挟み付け状に嵌め込んで、この接続装置323よりワンタッチで突管319に接続部312を接続することができるものである。接続状態においては、前述した如くOリング320による軸シール構造であるため、接続部312は分岐栓部307に対し垂直面内で回動可能である。
【0030】
前記接続装置323は、鍔部319a、312bと嵌合するU字状の嵌合弾性部材323bが形成されている。この嵌合弾性部材323bの一方端には外側へ傾斜して広がったガイド片323c、323cがそれぞれ一体形成されている。
【0031】
嵌合弾性部材323bの他端には、ヒンジ部340を介して外れ止め部材330が一体に樹脂で成形されている。なお嵌合弾性部材323b、ヒンジ部340、外れ止め部材330にて使用される樹脂材料としては繰り返しのヒンジ特性が高く弾性材料として適切なポリプロピレン樹脂材料が使用される。
【0032】
嵌合弾性部材323bは壁部323bR、323bLと凹部323bCから形成されている。このU字状の凹部323bCに前記の鍔部319a、312bが嵌合される。
【0033】
また嵌合弾性部材312bの壁部323bRと323bLのU字形状の奥部には、嵌合弾性部材323bのU字形状が弾性的に容易に広がるように嵌合弾性部材312bの幅方向に溝M1、M1が凹設されている。この溝M1、M1を支点として嵌合弾性部材323bが広げられる。壁部323bRと323bLの一方端には二股状の係合部323cRと323cLが形成されている。
【0034】
前述したように嵌合弾性部材323bの他端には外れ止め部材330がヒンジ340を介して樹脂成形により一体に成形されているが、この外れ止め部材330の先端には溝M2が形成された係合部330a、330aが突出形成されている。さらに係合部330a、330aの側壁面にはロック部331、331が突設されている。このロック部331、331はロック部がガイドしやすいよう一端は入力方向に対して傾斜面を有し他端はL字形状となっている。
【0035】
この係合部330a、330aには、外れ止め部材330をヒンジ部340を介して嵌合弾性部材323bに回動させて対向させることにより、ロック部331、331が壁部323bRと323bLの壁部裏側下部にて係合されてロックされる。接続装置323を給水配管に接続してロックされた状態を図2に示す。
【0036】
なお外れ止め部材330裏面にも、図4に示すように、鍔部312a、319aに嵌合可能なようにU字形状の嵌合溝330Cが刻設されている。このようにガイド片323cから前記嵌合弾性部材323bに亘りその長手方向に凹部形状の嵌合溝323c、330Cが形成されているのである。
【0037】
このような構造からなる接続装置323を前記一対のガイド片323c、323cを前記突管319及び接続部312の外周に当接させて上方より接続装置323を押圧することにより、一対の嵌合弾性部材323b、323bが外側へ広がり、突管319及び接続部312の外周に嵌め込まれることとなる。この状態で嵌合溝M323c、330C内に前記鍔部319a、312aが嵌合されるものとなる。その結果、このような弾性的な嵌合弾性部材323bにより、接続装置323をワンタッチで鍔部319a,312aに取り付けて突管319と接続部312の接続をすることができる。
【0038】
さらにヒンジ部340を中心として外れ止め部材330を回動させて、外れ止め部材330のロック部331、331が、嵌合弾性部材323bの壁部323cL、323cRの裏側下部との間でロックされて接続が完了される。
【0039】
接続装置323を給水配管より外すときは上記手順と逆の手順を行えば簡単に外すことが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以下の如く効果を有する。
【0041】
即ち、水道管からの給水を分岐栓部から給水ホースを通し便器本体上の人体局部洗浄装置へ導入する便器の給水配管の接続装置において、前記分岐栓部と前記給水ホースとを、嵌合弾性部材を有する着脱自在の嵌合弾性部材と外れ止め部材とをヒンジ部を介して一体に樹脂成形した接続装置によって前記給水配管を接続したことを特徴とする便器の給水配管の接続装置であるので、部品点数を少なくし、組付け性も良く、コストダウンに繋がり、接続装置の外れ防止部を樹脂にて一体に成形する構造にすることにより、温度変化により、組付け時のガタが生ぜず、組付け部材が離脱しなく、接続装置を給水配管に組付ける時、外れとめ部材自体を忘れるおそれもなく、外れ止め部材の取付け忘れによる接続装置が外れる可能性はないといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人体局部洗浄装置の全体斜視図。
【図2】本発明の図1の接続装置の拡大斜視図。
【図3】本発明の図1の接続装置の分解斜視図。
【図4】(a)は接続装置の側面図。(b)は接続装置の平面図。
【図5】本発明の接続状態の半断面構成図。
【図6】従来の接続装置付近の斜視図。
【図7】従来の接続装置付近の分解斜視図。
【図8】従来の接続装置付近の斜視図。
【図9】従来の便器の袋ナットを用いた接続状態の要部拡大図。
【符号の説明】
307…分岐栓部
308…給水ホース
102…人体局部洗浄装置
340b…嵌合弾性部材
330…外れ止め部材
340…ヒンジ部
323…接続装置
Claims (1)
- 水道管からの給水接続部に形成された鍔部と給水ホースの挿入管部に形成された鍔部とが当接するように挿入接続する便器の給水配管の接続装置において、該両鍔部を挟み付け状に嵌合するU字状の着脱自在の嵌合弾性部材と、該嵌合弾性部材の一方端にヒンジ部を介して前記嵌合弾性部材と一体に樹脂成形した外れ止め部材とからなる接続機構を設け、この接続機構は、前記外れ止め部材の先端部に形成された係合部を前記該嵌合弾性部材の他方端に形成された係合部に係合させることにより、前記給水配管を接続するようにしたことを特徴とする便器の給水配管の接続装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32807898A JP3625034B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 便器の給水配管の接続装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32807898A JP3625034B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 便器の給水配管の接続装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000144867A JP2000144867A (ja) | 2000-05-26 |
JP3625034B2 true JP3625034B2 (ja) | 2005-03-02 |
Family
ID=18206275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32807898A Expired - Lifetime JP3625034B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 便器の給水配管の接続装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3625034B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006083901A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-03-30 | Toto Ltd | 通水管接続具 |
-
1998
- 1998-11-18 JP JP32807898A patent/JP3625034B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000144867A (ja) | 2000-05-26 |
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