JP3624723B2 - アクチュエータ、該アクチュエータ付ドアロック装置及び前記アクチュエータを収容した車両ドア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両ドア内に配設されるアクチュエータ、アクチュエータ付ドアロック装置及びアクチュエータを収容した車両ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のアクチュエータとしては、特開平7−48968号公報に示されるものが知られている。これは、車両ドア内に配設されロッキングモータを収容する水密的な内部空間を有するケースを備えたドアロック装置に取り付けらるアクチュエータである。
【0003】
このアクチュエータのケースには、ロッキングモータに電気的に接続された給電端子を収容した配電コネクタ部が一体に形成されており、この配電コネクタ部には、給電端子と電気的に接続される配電ケーブルコネクタがシール部材を介して嵌合保持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のアクチュエータであると、ケースに一体に形成された配電コネクタ部の接続開口は、車両ドアの前後方向で開口しておリ、車両ドア内で配電ケーブルコネクタがシール部材を介して給電コネクタ部に車両ドアの前後方向で嵌合保持されるため、配電コネクタ部は、配電ケーブルコネクタを覆うようにその厚みが大型化する。このため、給電コネクタ部が車両ドア内で幅方向において大きな占有スペースを必要とし、結果、車両ドアに配設されるウインドガラスの昇降ガイド部材等の他の機能部品との干渉を避けるためには、その配置がドアロック装置に対して下方つまり車両ドアの下方に限定され、設計的に不利なものとなる。
【0005】
又、アクチュエータがドアロック装置に対して下方に位置するため、車両ドアの上方に位置する室外ロック操作部材をアクチュエータを介してドアロック装置に連係することが困難であり、このため、室外ロック操作部材とドアロック装置との間には車両ドア内の室外側に位置する連結ロッドで連結することになり、盗難防止性に劣るものとなる。
【0006】
故に、本発明は、アクチュエータの配置自由度を向上させることを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために本発明において講じた第1の技術的手段は、ケースに一体的に形成され電気的駆動源に電気的に接続された給電端子を収容し且つ車両ドアの室内側パネルと対面する接続開口を有し前記車両ドアの前記室内側パネルにシール部材を介して連結されると共に前記給電端子と電気的に接続する配電ケーブルコネクタが前記シール部材内で嵌合保持可能な配電コネクタ部を有した、ことである。
【0008】
又、上記技術的課題を解決するために本発明において講じた第2の技術的手段は、室内側パネルに形成されアクチュエータに設けられた配電コネクタ部と対面する開口孔と、前記室内側パネルと前記配電コネクタ部との間に配設され前記開口孔周りで前記室内側パネルと前記配電コネクタ部との間をシールするシール部材と、前記開口孔に挿通されて前記シール部材内に配設され前記コネクタ部に嵌合保持される配電ケーブルコネクタとを有した、ことである。
【0010】
この技術的手段によれば、アクチュエータのケースに一体に形成された配電コネクタ部に配電ケーブルコネクタがシール部材内で嵌合保持される。よって、配電コネクタ部を薄型にすることができ、これにより、アクチュエータをドアロック装置に対して上方つまり車両ドア内の上方に配置し得る。結果、アクチュエータの配置自由度を向上し得る。
【0011】
より好ましくは、前記ケース内に収容され且つ前記車両ドアの室外側パネルに設けられた室外ロック操作部材と略同軸上に配置され前記室外ロック操作部材に連結されたキーレバーを有する、と良い。
【0012】
更に、上記技術的課題を解決するために本発明において講じた第4の技術的手段は、車両ドア内に配設され少なくとも電気的駆動源を収容する内部空間を形成するケースと、該ケースに一体的に形成されると共に前記車両ドアの室内側パネルに形成される開口孔に対してシール部材を介して連結される接続開口と、該接続開口内に位置すると共に、前記電気的駆動源に電気的に接続されかつ前記開口孔を介して配電ケーブルコネクタに連結する端子とを有した、ことである。
【0013】
この技術的手段手段によれば、開口孔と接続開口がシール部材を介して連結しており、その接続開口内に位置する端子が、開口孔を介して配電ケーブルコネクタと連結する構成となっている。つまり、ケースと室内側パネルとがシール部材を介して連結しており、端子と配電ケーブルコネクタとは、接続開口およびシール部材および開口孔を介して直接連結されている。従って、端子と配電ケーブルコネクタとをケースおよび室内側パネルから延在させ別途シール部材を介して連結する場合と比較して、特にその連結する部分が薄型化し簡素化されたものとなる。そして、薄型化および簡素化していることにより、周辺の部材との干渉を考慮すると、アクチュエータの配置自由度は向上したものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、室外側パネル8a及び室内側パネル8b(図9示)より構成される室車両ドア8内には、車両ボデー(図示せず)に設けられたストライカ34と係合して車両ドア8を閉状態で保持するドアロック装置1がその後縁に沿って配設されている。又、車両ドア8内には、その窓部81を開閉するウインドガラス82をその前縁及び後縁で昇降自在に支持する対のガイドレール83、84が車両ドア8の上下方向に延在して配設されている
【0015】
ドアロック装置1は、図2及び図3に示されるように、ベースプレート2,ラッチ機構3及びレバー機構4を有して構成されている。
【0016】
ベースプレート2は、L字状を呈するものであって、ドアロック装置1を車両ドア8内に取り付けた状態で表面及び裏面が車両ドア8の車室内外方向つまり幅方向(図2示左右方向)と直交する水平壁21及び水平壁21の車室内側縁(図2示右端)から延在する垂直壁22を備えている。
【0017】
図5に示されるように、ラッチ機構3は、ボディ31,ポール32及びラッチ33よりなるものである。ボディ31は、ベースプレート2の水平壁21の裏面に固定され、ポール32及びラッチ33を収容する。又、このボディ31には、車両ドア8の開閉動作に応じてストライカ34が出入するために車室内方に開口した挿通溝31aが形成されている。ポール32及びラッチ33は、夫々、ピン32a,33aによりボディ31に回転自在に支持されている。又、ラッチ33の外周面には、ボディ31の挿通溝31aに進入したストライカ34を受け入れるU字溝33b及びポール32と係脱可能な係合爪33cが形成されている。ポール32は、その回転動作によりラッチ33の係合爪33cと係合するようになっている。このように構成されたポール32及びラッチ33において、ストライカ34がラッチ33のU字溝33b内に受け入れられた状態でポール32とラッチ33の係合爪33cが係合してラッチ33の回転動作がポール32によって規制されることで車両ドア8を閉状態で保持する。又、ポール32を回転動作してラッチ33の係合爪33cとの係合を解除することで車両ドア8が開可能状態となる。
【0018】
図2及び図3に示されるように、レバー機構4は、リフトレバー41、オープンレバー42、ロッキングレバー43、キャンセルレバー44、スライドブッシュ45を主としてなるものである。
【0019】
リフトレバー41は、ベースプレート2の水平壁21の表面上に配置され、ラッチ機構3のポール32を支持するピン32aに回転自在に支持されている。このリフトレバー41は、その一方の腕部分41aに形成された嵌合フランジ部41cによりポール32に嵌合してポール32と一体に回転動作する。又、リフトレバー41の一方及び他方の腕部分41a、41bには、夫々、係合フランジ41d、41eが形成されている。
【0020】
オープンレバー42は、リフトレバー41と同様に水平壁21上に配置されピン32aに回動自在に支持されている。このオープンレバー42は、その一方の腕部分42aで車両ドア8の室外側パネル8aに設けられたアウトサイドハンドル85(図1示)にオープンロッド85aを介して連結されている。又、オープンレバー42には、脚部分42bが延在形成されており、この脚部分42bで車両ドア8の室内側パネル8bに設けられたインサイドハンドル86(図1示)にケーブル86a及びインサイドレバー46を介して連結されている。尚、インサイドレバー46は、ベースプレート2の垂直壁22にピン46aにより回動自在に支持されている。更に、オープンレバー42には、ピン部42cが形成されている。
【0021】
ロッキングレバー43は、水平壁21の表面上に配置され、ピン43aにより水平壁21に回動自在に支持されている。このロッキングレバー43には、ピン32aを中心とした円弧状の長穴43bが形成されている。
【0022】
スライドブッシュ45は、オープンレバー42の他方の腕部分42dにスライド自在に支持されている。このスライドブッシュ45は、ピン部45aによりロッキングレバー43の長穴43bに摺動自在に挿通されており、オープンレバー42の回動動作でリフトレバー41の他方の腕部分41bの係合フランジ41eと係合突部45bで係脱自在となっている。このように構成されたスライドブッシュ45は、ロッキングレバー43の回動動作で長穴43bとピン部45aとの挿通を介してオープンレバー42の他方の腕部分42dに対してスライド動作させられ、これにより、係合突部45bがリフトレバー41の他方の腕部分41bの係合フランジ41eとの係合軌跡上に位置したり係合軌跡上からはずれたりする。結果、車両ドア8の施錠状態及び解錠状態を作り出す。尚、ロッキングレバー43は、この施錠状態及び解錠状態を維持すべくロッキングレバー43とベースプレート2との間に配設されたターンオーバースプリング47により付勢されている。
【0023】
キャンセルレバー44は、ロッキングレバー43にキャンセルレバー44に一体成形されたキー形状ピン部44aにより揺動自在に嵌合支持されている。このキャンセルレバー44の自由端部分には、長穴44bが形成されており、オープンレバー42のピン部42cが摺動自在に挿通されている。又、キャンセルレバー44の自由端部分にはリフトレバー41のポール32と一体の回転動作でリフトレバー41の一方の腕部分41aの係合フランジ41dと係脱自在な係合突起44cが長穴44bと並列して形成されている。このように構成されたキャンセルレバー44は、オープンレバー42の回動動作でロッキングレバー43に対して揺動させられ、これにより、係合突起44cは、リフトレバー41の一方の腕部分41aの係合フランジ41dとの係合軌跡上に位置したり係合軌跡上からはずれたりする。結果、オープンレバー42の回動動作に応じた施錠動作いわゆるキーレスエントリー動作及び施錠動作のキャンセリングが行われる。つまり、ドアロック装置1は、キャンセルレバー44により構成されたキーレスエントリー機構を持つ。
【0024】
ロッキングアクチュエータ6は、シール部材(図示せず)を挟み込んで超音波溶着される対のハウジング64a及び64bよりなる水密的な内部空間を備えたケース64内に収容された電気的駆動源としてのモータ61を備えたものであって、ドアロック装置1のベースプレート2の垂直壁22に固定されている。このロッキングアクチュエータ6は、図9及び図10に示されるように、ドアロック装置1に対して上方に配置されてドアロック装置1のベースプレート2に固定され、ドアロック装置1を車両ドア8に取り付けた状態では、車両ドア8内の上方に位置する。
【0025】
図3、 図6ないし図7に示されるように、モータ61に減速ギヤ構造62を介して連結されモータ61の作動により揺動する出力ユニット63は、中間レバー63a、出力軸63b及び出力レバー63cから構成されている。出力軸63bは、ハウジング64aを貫通してケース64内外に延在しており、その内側の端に中間レバー63aが、外側の端に出力レバー63cが夫々一体回動するように固着されている。減速ギヤ構造62は、モータ61の回転軸に固着されたウォームギヤ62a及びウォームギヤ62aと噛合するウォームホイールギヤ62bとから構成され、ウォームホイールギヤ62bの回転動作は、ウォームホイールギヤ62bが中間レバー63aを押圧することで出力ユニット63に伝達され、これにより、出力レバー63cが揺動動作することになる。尚、ウォームホイールギヤ62bは、中間レバー63aに形成された長穴63dを貫通するピン62cでハウジング64a、64bに両持ちで支持されており、又、スプリング(図示せず)の作用で中間レバー63aに対して初期位置に復帰可能となっている。これにより、出力ユニット63は、モータ61から切り離されて単独で揺動動作が可能となっている。
【0026】
ハウジング64b、64cには、ハウジング64bを貫通してケース64内外に延在する回転軸66が回転自在に支持されている。回転軸66の内側の端には、キーレバー67が一体回動するように固着されており、その先端には、凹部67aが形成されている。中間レバー63aには、ピン部63eが形成されており、このピン部63eは凹部67aに挿通されている。キーレバー67の回動動作は、キーレバー67がその凹部67aの壁で中間レバー63aのピン部63eを押圧することで出力ユニット63に伝達され、これにより、出力レバー63cが揺動動作する。尚、出力レバー63cの揺動動作は、ピン部63eが凹部67a内で移動するのみで、出力レバー63cの揺動動作がキーレバー67に伝わることはないようになっているいわゆるロストモーション機能を成している。
【0027】
出力ユニット63の出力軸63bの外側の端には、ノブレバー68が回動自在に支持されている。又、出力軸63b周りには、一端がノブレバー68に係止され且つ他端が出力レバー63cに係止されたスプリング69が配設されている。ノブレバー68の回動動作は、スプリング69を介して出力レバー63cに伝達され、これにより、出力レバー63cが揺動動作する。
【0028】
このような構成において、図9及び図10に示されるように、ドアロック装置1を車両ドア8内に取り付けた状態で、アクチュエータ6のケース64のハウジング64aは、車両ドア8の室内側パネル8bと対面して出力レバー63c及びノブレバー68を車両ドア8内の室内側に位置させている。そして、出力レバー63cは、ベースプレート21の垂直壁22に沿って室内側に配設された連結バー48を介してロッキングレバー43に連結されている。よって、出力レバー63cの揺動動作は、連結バー48を介してロッキングレバー43を回動動作させ、車両ドア8の施錠状態及び解錠状態を作り出す。ノブレバー68は、車両ドア8の室内側パネル8bに設けられたロックノブ87にケーブル87aを介して連結されている。又、キーレバー67と一体回転する回転軸66は、その外側の端に固着された連結部分66aで連結バー88aを介して車両ドア8の室外側パネル8aに回転軸66と略同軸上に配置されたキーシリンダ機構88に連結されている。
【0029】
このように、キーレバー67は、ロッキングアクチュエータ6のケース64内に配設されて回転軸66及び略同軸配置された連結バー88aを介してキーシリンダ機構88に連結されており、又、ノブレバー68を車両ドア8内の室内側に配置し且つ車両ドア8内の室内側に配設した連結バー48を介してロッキングレバー43に連結しているので、車両ドア8内の室外側に露出するロッキング系の部品が少なく、これにより、盗難防止性を向上させることができる。
【0030】
図2ないし図4、 図6及び図7ないし図10に示されるように、ロッキングアクチュエータ6のケース64のハウジング64bには、ハウジング64aを迂回して車両ドア8の室内側パネル8bに向かって突出する配電コネクタ部91が一体に形成されている。この配電コネクタ部91には、室内側パネル8bと対面して開口する開口凹部91aが形成されており、内部に給電端子92を収容している。給電端子92は、ハウジング64bにインサート成形された基板93を介してモータ61に電気的に接続されている。又、ケース64内のキーレバー67には、スイッチ端子67bが固着されている。このスイッチ端子67bは、基板93と同様に、ハウジング64bにインサート成形された基板(図示せず)と摺接してキーレバー67の回動動作を検出している。キーレバー67のスイッチ端子67bが摺接する基板は、配電コネクタ部91の開口凹部91a内に配設された出力端子94に電気的に接続されている。更に、ケース64内の中間レバー63aには、スイッチ端子63fが固着されている。このスイッチ端子63fは、基板93と同様に、ハウジング64bにインサイド成形された基板(図示せず)と摺接して出力ユニット63の揺動動作を検出している。中間レバー63aのスイッチ端子63fと摺接する基板は、配電コネクタ部91の開口凹部91a内に収容された出力端子95に電気的に接続されている。
【0031】
このような構成において、ドアロック装置1を車両ドア8内に取り付けた状態で、ロッキングアクチュエータ6の配電コネクタ部91は、その開口凹部91aで車両ドア8の室内側パネル8bに形成された開口孔8cと対面しており、開口孔8c周りに配設されたジャバラ状のシール部材96で室内側パネル8bに連結されている。そして、配電コネクタ部91には、車室内に取り回された配電ケーブルコネクタ97がシール部材96内で嵌合保持されて給電端子92及び出力端子94、95に電気的に接続されている。
【0032】
次に作動について説明する。
【0033】
図2及び図3は、車両ドア8の解錠状態を示す。この状態において、アウトサイドハンドル85を操作すると、オープンロッド85aを介してオープンレバー42が図2示の初期位置から図2示反時計方向に所定角度だけ回動動作させられる。オープンレバー42が回動すると、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41eと係合してリフトレバー41がオープンレバー42と同方向に回動する。これにより、ポール32が回動して閉状態にある車両ドア8が開可能状態となる。又、インサイドハンドル86を操作すると、ケーブル86a及びインサイドレバー46を介してオープンレバー42が図2示の初期位置から図2示反時計方向に所定角度だけ回動動作させられる。オープンレバー42が回動すると、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41eと係合してリフトレバー41がオープンレバー42と同方向に回動する。これにより、ポール32が回動して閉状態にある車両ドア8が開可能状態となる。
【0034】
図2及び図3において、ロックノブを操作すると、ケーブル87aを介してノブレバー68が図3示時計方向に回動動作する。このノブレバー68の回動動作によりスプリング69を介して出力ユニット63が図3示時計方向に揺動動作する。この時、前述したロストモーション機能によりキーレバー67が回動動作することはない。出力ユニット63が揺動動作すると、出力レバー63cから連結バー48を介してロッキングレバー43が図2示時計方向に回動動作させられ、スライドブッシュ45がオープンレバー42に対してスライドさせられる。これにより、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41eとの係合軌跡上から外れ、オープンレバー42とリフトレバー41とは空振りする状態となる。結果、解錠状態にある車両ドア8が施錠状態となる。
【0035】
図2及び図3において、キーシリンダ機構85を操作すると、連結バー88aを介して回転軸66が回転し、この回転軸66の回転によりキーレバー67が図3示時計方向に回動動作して出力ユニット63が図2示時計方向に揺動動作する。
【0036】
出力ユニット63が揺動動作すると、出力レバー63cから連結バー48を介してロッキングレバー43が図2示時計方向に回動動作させられ、スライドブッシュ45がオープンレバー42に対してスライドさせられる。これにより、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41eとの係合軌跡上から外れ、オープンレバー42とリフトレバー41とは空振りする状態となる。結果、解錠状態にある車両ドア8が施錠状態となる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、ケースに一体成形される配電コネクタ部を車両ドアの室内側パネルと対面して開口し且つシール部材を介して室内側パネルと連結したので、アクチュエータを薄型化することができ、車両ドア内での配置自由度を向上させることができる。これにより、アクチュエータを車両ドア内で上方に配置することができる。この結果、車両ドアの室外側パネルに設けられたキーシリンダ機構に連結されるキーレバーをケース内に収容してキーシリンダー機構と略同軸上に配置することができ、盗難防止性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクチュエータを備えたドアロック装置を搭載する車両ドアの正面図である。
【図2】本発明に係るアクチュエータを備えたドアロック装置の正面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】図3上面図である。
【図5】本発明に係るアクチュエータを備えたドアロック装置のラッチ機構の正面図である。
【図6】本発明に係るアクチュエータの正面図である。
【図7】図3のA−A線断面図である。
【図8】図3のB−B線断面図である。
【図9】本発明に係るアクチュエータを備えたドアロック装置の車両ドアへの取付状態を示す図2に相当する正面図である。
【図10】本発明に係るアクチュエータを備えたドアロック装置の車両ドアへの取付状態を示す図3に相当する側面図である。
【符号の説明】
6 ロッキングアクチュエータ(アクチュエータ)
8 車両ドア
61 モータ(電気的駆動源)
64 ケース
67 キーレバー
88 キーシリンダ機構(室外ロック操作部材)
91 配電コネクタ部
92 給電端子
96 シール部材
97 配電ケーブルコネクタ
8a 室外側パネル
8b 室内側パネル
8c 開口孔
91a 開口凹部(接続開口)
Claims (4)
- 車両ドア内に配設され少なくとも電気的駆動源を収容する水密的な内部空間を形成するケースを備えたアクチュエータにおいて、前記ケースに一体的に形成され前記電気的駆動源に電気的に接続された給電端子を収容し且つ前記車両ドアの室内側パネルと対面する接続開口を有し前記車両ドアの前記室内側パネルにシール部材を介して連結されると共に前記給電端子と電気的に接続する配電ケーブルコネクタが前記シール部材内で嵌合保持可能な配電コネクタ部を有するアクチュエータ。
- 室内側パネル及び室外側パネルから構成され内部にアクチュエータを収容する車両ドアにおいて、前記室内側パネルに形成され前記アクチュエータに設けられた配電コネクタ部と対面する開口孔と、前記室内側パネルと前記配電コネクタ部との間に配設され前記開口孔周りで前記室内側パネルと前記配電コネクタ部との間をシールするシール部材と、前記開口孔に挿通されて前記シール部材内に配設され前記コネクタ部に嵌合保持される配電ケーブルコネクタとを有する車両ドア。
- 前記ケース内に収容され且つ前記車両ドアの室外側パネルに設けられた室外ロック操作部材と略同軸上に配置され前記室外ロック操作部材に連結されたキーレバーを有する、請求項2記載のアクチュエータ付ドアロック装置。
- 車両ドア内に配設され少なくとも電気的駆動源を収容する内部空間を形成するケースと、該ケースに一体的に形成されると共に前記車両ドアの室内側パネルに形成される開口孔に対してシール部材を介して連結される接続開口と、該接続開口内に位置すると共に、前記電気的駆動源に電気的に接続されかつ前記開口孔を介して配電ケーブルコネクタに連結する端子とを有することを特徴とするアクチュエータ。
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