JP3623830B2 - エアバッグ装置の袋体とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突時における乗員を保護するエアバッグ装置の袋体とその製造方法に係り、特に助手席用や後席用として使用される比較的大きな容量のエアバッグ装置の袋体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、助手席用エアバッグ装置は、ダッシュボード等に配置されている。そして、当該袋体は、装置と乗員間の距離が長く、また、装置と乗員間の空間が大きいため、運転席用のものに比べて3倍程度の容量があり、助手席空間を埋めるように直方体状を呈するように形成されている。
このような直方体形状の袋体は、その縫製が殆ど手作業とならざるを得ず、製造効率が悪く、コスト高を招いていた。
かかる縫製作業を簡略化した袋体の製造方法として、特開平7−9930号公報並びに特開平7−117601号公報に開示されたものが提供されている。
【0003】
即ち、特開平7−9930号公報に記載のものは、エアバッグ用基布として、展開時に乗員を受け止める底面部用基布の上下端部から夫々、先端に口元部用基布を各々有する上面部用基布と下面部用基布とを一体に延出すると共に、これら上面部用基布と下面部用基布及び底面部用基布の各両側縁部から夫々、個々を継ぎ合わせることにより四角錐状のエアバッグの側面部を構成する、略三角形状の側面部用基布を一体に延出せしめてエアバッグの基布を形成し、この基布を二つ折りして、上面部用基布と下面部用基布を重ねる一方、これら上・下面部用基布側の上記側面部用基布の先端側の辺同士を縫着せしめ、次いで、上記エアバッグ基布を角錐状に起こし、上記底面部用基布側の各側面部用基布の夫々の2辺と、上・下面部用基布側の各側面部用基布の基端側各辺とを夫々縫着せしめ、後、このエアバッグ基布を裏返してエアバッグ袋体を形成するものである。
また、特開平7−117601号公報に記載のものは、上面部と下面部及び左右の各側面部を有する車両用エアバッグを製造するに際し、上面部の両側に左右の側面部の上半を残して裁断した上側布と、下面部の両側に左右の側面部の下半を残して裁断した下側布とを重合し、上記側面部の上半と下半の少なくとも一方を、上面部又は下面部の側縁で内向きに折り込むと共に、折り込んだ側面部をさらに折り返して、これら側面部の自由側縁を上記上面部又は下面部の各側縁より外側に出し、次いで、これら外側に出た側面部の上半と下半とを重合してその自由側縁を縫合し、かつ上記重合した上・下面部及び折り重ねた各側面部の上・下縁を夫々縫合するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平7−9930号公報に記載のものは、予め基布を展開図形状に裁断しておき、水平面の部分を一括して縫製した後、基布を袋状に膨らませて垂直面の縫製を行うものである。それゆえ、縫製を直線的に行える分作業効率はよいが、水平面から垂直面に縫製方向が変わるため、縫製箇所の位置合わせ等に人手を介さざるを得ず、自動化できないという問題点を有していた。
また、特開平7−117601号公報に記載のものは、2枚の基布(上側布と下側布)を重合して側面部を内側に折り込んだ状態で全周を縫着し、内側への折り込み部分が袋体の厚み方向に広がって立体形状に膨張するものである。そして、袋体の縫製作業は極めて容易であるが、内側に折り込むための複雑な装置が必要となる。また、折り込み部が縁部で縫い込まれるので、この部分は膨張時に丸くなってしまい、大きな容量の袋体には適さないという欠点を有していた。
【0005】
そこで、本発明のうち請求項1記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができ、作製の簡単なエアバッグ装置の袋体を提供することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができ、袋体の縫製工程が簡単なエアバッグ装置の袋体の製造方法を提供することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができ、袋体の縫製工程を自動化することができるエアバッグ装置の袋体の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、少なくとも左右側縁部が閉塞した中空状の単位基布にて構成され、単位基布の一方の端部にインフレータ取付口を他方の端部にガス排気口を設けてあり、単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着せしめてあることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、一方の端部にインフレータ取付口を、他方の端部にガス排気口を備えており、少なくとも左右側縁部が閉塞した中空状の単位基布を作製し、この単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、1組を構成するインフレータ取付口及びガス排気口を長手方向に所定間隔を隔てて複数組備えた長尺状基布を筒状に作製し、この長尺状基布を一方の端部にインフレータ取付口を他方の端部にガス排気口を有する単位基布に裁断し、単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着することを特徴としている。
【0007】
ここで、単位基布とは、袋体を構成するものであり、袋体の容量に応じて、織布を所望の形状に裁断したものである。
少なくとも両側縁部が閉塞した中空状の単位基布とは、▲1▼2枚の四角形状の単位基布を重ね合わせ、左右側縁部を縫着して筒状に作製したもの、▲2▼2枚の円形状の単位基布を重ね合わせ、周縁部を縫着して中空状に作製したもの、▲3▼1枚の四角形状の単位基布を折り返して重ね合わせ、両側縁部を縫着して筒状に作製したもの、▲4▼円筒織布より作製した縫製部分がないもの、などをいう。
単位基布の両側縁部或いは両端部の縫着部分は、内外面を反転させて、縫い代部分が内側に隠れるようにすると、外観性を高めることができると共に、袋体膨張時に乗員と接触することもない。
また、長尺状基布を筒状に作製とは、▲1▼2枚の長尺状基布を重ね合わせ、左右側縁部を縫着して筒状に作製すること、▲2▼1枚の長尺状基布を折り返して重ね合わせ、両側縁部を縫着して筒状に作製したもの、▲3▼円筒織布より作製した縫製部分がないもの、などをいう。
1組を構成するインフレータ取付口及びガス排気口を長手方向に所定間隔を隔ててとは、単位基布に裁断したとき、一方の端部にインフレータ取付口が、他方の端部にガス排気口が配するように設けることである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は2枚の長尺状基布の正面図、(b)は両側縁部を縫着した長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【0009】
11,12は、長尺状の基布である。これらの長尺状基布11,12は、ゴム或いは合成樹脂をコーティングした織布を用いてもよいし、単なる織布を用いてもよい。
図1(a)に示すように、一方の長尺状基布11には、中央部長手方向に沿って、一組を構成するインフレータ取付口13及びガス排気口14を、所定間隔を隔てて複数組設けてある。
【0010】
2枚の長尺状基布11,12は、重ね合わせて、互いの左側縁部11a,12aと右側縁部11b,12bを夫々縫着して、筒状に作製してある。
筒状に作製した長尺状基布11,12は、一組のインフレータ取付口13及びガス排気口14を有するように、所望の長さ(前記所定間隔)に裁断して、図1(b)に示すように、単位基布15を作製する。
【0011】
単位基布15は、図1(c)に示すように、インフレータ取付口13及びガス排気口14を設けた基布が外側に配するように折り重ね、単位基布15の上下縁部15a,15bを縫着することにより、袋体10が作製される。
筒状に作製した長尺状基布11,12には、複数組のインフレータ取付口13及びガス排気口14を設けてあるので、適宜裁断、縫製することにより、連続して袋体10,10…を作製することができる。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0012】
図2は第2実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は図1(b)と同様に作製した単位基布の斜視図、(b)は(a)の単位基布を反転させた状態の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【0013】
この実施形態においては、前記実施形態と同様に、2枚の長尺状基布を重ね合わせ、左右側縁部を縫着して、筒状に作製してある。
そして、図1(a)に示すように、筒状に作製した長尺状基布は、一組のインフレータ取付口13及びガス排気口14を有するように、所望の長さに裁断して、単位基布15を作製してある。
【0014】
裁断して作製した単位基布15は、内面側と外面側とを反転させて、単位基布15Aとしてある。
単位基布15Aは、図2(c)に示すように、インフレータ取付口13及びガス排気口14を設けた基布が外側に配するように折り重ね、単位基布15Aの上下縁部15a,15bを縫着することにより、袋体10Aが作製される。
【0015】
この第2実施形態によると、単位基布15Aが単位基布15を反転して構成してあるので、左右側縁部の縫製時の縫い代部分が内側に隠れ、外観性を高めることができると共に、袋体10A膨張時に乗員と接触することもない。
また、筒状に作製した長尺状基布には、前記実施形態と同様に、複数組のインフレータ取付口13及びガス排気口14を設けてあるので、適宜裁断、縫製することにより、連続して袋体10A,10A…を作製することができる。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0016】
図3は第3実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は2枚の円形状基布の正面図、(b)は周縁部を縫着して作製した単位基布の正面図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【0017】
21,22は、円形状の基布である。これらの円形状基布21,22は、ゴム或いは合成樹脂をコーティングした織布を用いてもよいし、単なる織布を用いてもよい。
図3(a)に示すように、一方の円形状基布21には、直径方向に、一組を構成するインフレータ取付口23及びガス排気口24を設けてある。
【0018】
2枚の円形状基布21,22は、図3(b)に示すように、重ね合わせて、それらの周縁部21a,22aを縫着して、中空状の単位基布25を作製する。
単位基布25は、図3(c)に示すように、インフレータ取付口23及びガス排気口24を設けた基布が外側に配するように折り重ね、単位基布25の上下縁部25a,25bを縫着することにより、袋体20が作製される。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0019】
図4は第4実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は1枚の長尺状基布の正面図、(b)は両側縁部を縫着した長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【0020】
31は、1枚の長尺状の基布である。この長尺状基布31は、ゴム或いは合成樹脂をコーティングした織布を用いてもよいし、単なる織布を用いてもよい。
図4(a)に示すように、長尺状基布31には、中央部長手方向に沿って、一組を構成するインフレータ取付口33及びガス排気口34を、所定間隔を隔てて複数組設けてある。
【0021】
長尺状基布31は、長手方向に沿って折り返して重ね合わせ、左側縁部31aと右側縁部31bとを縫着して、筒状に作製してある。そして、インフレータ取付口33及びガス排気口34を有する面と縫製部分とは、対向するように作製してある。
筒状に作製した長尺状基布31は、一組のインフレータ取付口33及びガス排気口34を有するように、所望の長さ(前記所定間隔)に裁断して、図4(b)に示すように、単位基布35を作製する。
【0022】
単位基布35は、図4(c)に示すように、インフレータ取付口33及びガス排気口34を設けた基布が外側に配するように折り重ね、単位基布35の上下縁部35a,35bを縫着することにより、袋体30が作製される。
【0023】
この第4実施形態によると、左右側縁部の縫製時の縫い代部分が内側に隠れ、外観性を高めることができると共に、袋体10膨張時に乗員と接触することもない。
また、筒状に作製した長尺状基布31には、複数組のインフレータ取付口33及びガス排気口34を設けてあるので、適宜裁断、縫製することにより、連続して袋体30,30…を作製することができる。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0024】
図5は第5実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は図4(b)と同様に作製した単位基布の斜視図、(b)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図、(c)は(b)の単位基布を反転させた状態の斜視図である。
【0025】
この実施形態においては、前記第4実施形態と同様に、1枚の長尺状基布の左右側縁部を縫着して、筒状に作製してある。
筒状に作製した長尺状基布は、図5(a)に示すように、一組のインフレータ取付口33及びガス排気口34を有するように、所望の長さに裁断して、単位基布35を作製してある。そして、インフレータ取付口33及びガス排気口34を有する面と縫製部分とは、対向するように作製してある。
【0026】
裁断して作製した単位基布35は、図5(b)に示すように、インフレータ取付口33及びガス排気口34を設けた基布が内側に配するように折り重ね、単位基布35の上下縁部35a,35bを縫着することにより、袋体30Aが作製される。
この袋体30Aは、図5(c)に示すように、内面側と外面側とを反転させて、袋体30Bとしてある。
【0027】
この第5実施形態によると、袋体30Bが袋体30Aを反転して構成してあるので、左右側縁部及び上下縁部の縫製時の縫い代部分が内側に隠れ、外観性を高めることができると共に、袋体30B膨張時に、左右側縁部の縫い代部分が乗員と接触することもない。
また、筒状に作製した長尺状基布には、前記第4実施形態と同様に、複数組のインフレータ取付口33及びガス排気口34を設けてあるので、適宜裁断、縫製することにより、連続して袋体30B,30B…を作製することができる。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0028】
図6は第6実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は円筒形状の長尺状基布の斜視図、(b)は長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【0029】
41は、円筒形状の長尺状基布である。この長尺状基布41は、ゴム或いは合成樹脂をコーティングした円筒織布を用いてもよいし、単なる円筒織布を用いてもよい。
図6(a)に示すように、長尺状基布41には、中央部長手方向に沿って、一組を構成するインフレータ取付口43及びガス排気口44を、所定間隔を隔てて複数組設けてある。
【0030】
長尺状基布41は、一組のインフレータ取付口43及びガス排気口44を有するように、所望の長さ(前記所定間隔)に裁断して、図6(b)に示すように、単位基布45を作製する。
この単位基布45は、縫製部分がないので、耐久性に優れている。
【0031】
単位基布45は、図6(c)に示すように、インフレータ取付口43及びガス排気口44を設けた基布が外側に配するように折り重ね、単位基布45の上下縁部45a,45bを縫着することにより、袋体40が作製される。
長尺状基布41には、複数組のインフレータ取付口43及びガス排気口44を設けてあるので、適宜裁断、縫製することにより、連続して袋体40,40…を作製することができる。
そして、裁断、縫製工程は、全て平面作業で行うことができ、自動化することができる。
【0032】
本発明に係る袋体は、運転席用としても使用できるが、比較的容量の大きい助手席用や後席用として使用されるのに適している。
図7には、助手席用として、ダッシュボード51上部に取り付けたものを示してある。
52はフロントグラスであり、53は、ダッシュボード51上部に形成されている収納空間内に嵌入したエアバッグ装置のハウジングである。54は、ハウジング53の開口を通常時に閉塞するリッドである。ハウジング53内には、インフレータ55及び折り畳まれた袋体10A(10,20,30,30B,40についても同様)が収納されている。
【0033】
検知センサ(図示せず)によって衝撃が検知されるとインフレータ55が起爆し、取付口13を介してインフレータ55に取り付けられた袋体10A内にガスが充填され、袋体10Aが展開膨張するようになっている。
そして、リッド54が回動して袋体10Aは膨張することとなるが、フロントグラス52に衝突して展開方向が転換され、より早く乗員側に向かって展開していくこととなる。
【0034】
袋体10Aの膨張時、一方の端部に設けたインフレータ取付口13から供給されるガスは、他方の端部に設けたガス排気口14へ向けて流れようとし、袋体10Aのフロントグラス52側が先に膨張する。
そして、この後、袋体10Aは、全体が断面偏平なC字状に膨張するので、上下折り重なった部分同士が相互に押し合って、図7及び図8に示すように、全体として円筒形状或いは直方体形状に近い形に展開する。このとき、前述のように、乗員の頭部側で先に膨張するので、より安全性を高めることができる。
また、図9に示すように、乗員と対向する部分がやや湾曲するので、乗員との接触部分が広くなる。
【0035】
なお、前述の各実施形態においては、インフレータ取付口及びガス排気口を袋体の外側に配置させたものを示したが、ガス排気口は、膨張したときにガス排気が可能な、袋体の側面となる位置等に配置してもよい。
また、インフレータ取付口も、エアバッグ装置の構造に応じて、適宜他の部分に設けてもよい。
【0036】
【実施例】
本発明に係る袋体は、例えば第2実施形態のものとして、次のようにして実施することができる。
315dの66ナイロン繊維糸を、1インチ当たり経糸61本、緯糸61本の密度で平織りした織布を、幅500〜600mmに裁断して長尺状基布とする。
2枚の長尺状基布の左右側縁部を縫着したものを、長さ1,500〜1,700mm程度に裁断して、単位基布とする。インフレータ取付口は、単位基布の中央部に上端より150mm、ガス排気口は、単位基布の中央部に下端より150mmに、夫々設けてある。
この単位基布の表裏を反転させ、上下縁部を重ね合せて縫着することにより、袋体を容易に作製することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができ、袋体の作製を簡単化したものである。そして、本発明に係る袋体は、両端部にインフレータ取付口とガス排気口を設けてあるので、ガスが一定方向に流れ、膨張時に偏りなく均一に膨張する。
また、袋体は乗員に当たる部分が逆湾曲になって膨張するため、乗員との接触部分が広くなる。
請求項2記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができ、袋体の縫製工程の簡単化を図ったものである。
請求項3記載の発明は、裁断、縫製を平面作業で行うことができると共に、単位基布を連続して裁断、縫製することができ、袋体の縫製工程の自動化を図ることができ、作業効率の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は2枚の長尺状基布の正面図、(b)は両側縁部を縫着した長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【図2】第2実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は図1(b)と同様に作製した単位基布の斜視図、(b)は(a)の単位基布を反転させた状態の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【図3】第3実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は2枚の円形状基布の正面図、(b)は周縁部を縫着して作製した単位基布の正面図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【図4】第4実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は1枚の長尺状基布の正面図、(b)は両側縁部を縫着した長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【図5】第5実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は図4(b)と同様に作製した単位基布の斜視図、(b)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図、(c)は(b)の単位基布を反転させた状態の斜視図である。
【図6】第6実施形態の袋体の縫製工程を示す図であり、(a)は円筒形状の長尺状基布の斜視図、(b)は長尺状基布を裁断して作製した単位基布の斜視図、(c)は単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着して作製した袋体の斜視図である。
【図7】助手席用として適用した本発明に係る袋体の膨張時の側面図である。
【図8】膨張状態の袋体の斜視図である。
【図9】膨張状態の袋体の平面図である。
【符号の説明】
10,10A,20,30,30B,40 袋体
11,12,31,41 長尺状基布
11a,12a,31a 左側縁部
11b,12b,31b 右側縁部
13,23,33,43 インフレータ取付口
14,24,34,44 ガス排気口
15,15A,25,35,45 単位基布
15a,25a,35a,45a 上縁部
15b,25b,35b,45b 下縁部
Claims (3)
- 少なくとも左右側縁部が閉塞した中空状の単位基布にて構成され、単位基布の一方の端部にインフレータ取付口を他方の端部にガス排気口を設けてあり、単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着せしめてあることを特徴とするエアバッグ装置の袋体。
- 一方の端部にインフレータ取付口を、他方の端部にガス排気口を備えており、少なくとも左右側縁部が閉塞した中空状の単位基布を作製し、この単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着することを特徴とするエアバッグ装置の袋体の製造方法。
- 1組を構成するインフレータ取付口及びガス排気口を長手方向に所定間隔を隔てて複数組備えた長尺状基布を筒状に作製し、この長尺状基布を一方の端部にインフレータ取付口を他方の端部にガス排気口を有する単位基布に裁断し、単位基布を折り重ねて上下縁部を縫着することを特徴とするエアバッグ装置の袋体の製造方法。
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