JPH1170846A - 一体のエアバッグ用のブランク及びエアバッグの製造法 - Google Patents

一体のエアバッグ用のブランク及びエアバッグの製造法

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JPH1170846A
JPH1170846A JP10056872A JP5687298A JPH1170846A JP H1170846 A JPH1170846 A JP H1170846A JP 10056872 A JP10056872 A JP 10056872A JP 5687298 A JP5687298 A JP 5687298A JP H1170846 A JPH1170846 A JP H1170846A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】このような好ましい形状寸法を有する、実質的
な深さのある製造の容易なクッションを提供すること。 【解決手段】２つの短辺及び２つの長辺を有する一体の
繊維と、この繊維の前記長辺の１に形成された細長い矩
形の切欠き２２を形成する手段と、前記繊維の２つの短
辺の接合点で、しかも切欠き２６，２８同士が細長い切
欠きを有する長辺で相接する接合点で、この切欠き２
６，２８を形成する手段と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に乗っている人の
緩衝用クッション、特に、車両の搭乗者に対して対向側
もしくは側方で用いるための簡単化された膨脹可能なク
ッションのブランク並びに一体型エアバッグの製造法に
関する。膨脹可能なクッションは一体の、細長の、やや
矩形のパネルから形成されており、このパネルの製造は
簡単な直線シームのみを含む。
【０００２】車両内のシートに対向位置にある、車体の
ダッシュパネル、サイドドア又は他の固定部分のよう
な、支持構造体内に配置された膨脹可能なクッション
は、車体への衝突による怪我から、車両に乗っている人
を保護するのに重要な役割を果たしている。典型的に
は、膨脹可能なクッションは衝突中にエアコンプレッサ
から放出された反応ガスの圧力によって即座に膨脹され
る。このようなガス発生は、典型的には、エアコンプレ
ッサ内のガス発生剤は、車両の減速が一定のレベルを越
えると、衝突検出センサから送信される衝突信号による
化学反応を含む。発生器によって発生されるガスは、そ
のとき、膨脹可能なクッションに運ばれる。クッション
にガスが満たされると、このクッションは外側に膨脹
し、車両に乗っている人と、この人が他の場合ならぶつ
かるであろう車両のダッシュパネル又は他の部分との間
に保護バリヤを形成する。
【０００３】
【従来技術】一般的にはエアバッグ装置と呼ばれる膨脹
可能なクッション装置は、車両の運転者及び乗客を保護
するために用いられている。車両の運転者の保護用の装
置は、典型的には、車両のステアリングコラムに取着さ
れ、運転者に対して直接的に配置可能なクッション構造
体を用いている。これらの運転者側のクッションは、運
転者とステアリングコラムとの間の狭くて限定された場
所に作動するのであるから、典型的には、比較的簡単な
構造である。
【０００４】前側又は横側からの衝撃に対し乗客を保護
するために用いるための膨脹可能なクッションは、一般
的には、更に複雑な構造を有する必要がある。何故なら
ば、乗客の位置は定められておらず、乗客と、この乗客
が衝突の際にぶつかるであろう車両の表面との間の間隔
が場合によっては大きいことがあるからである。
【０００５】理解されるように、一般的には半球状の断
面を有する頑丈なクッションが、ダッシュパネル又はド
ア構造体の周囲で凹み(coverage)を供するためには、望
ましいかも知れない。
【０００６】従来の極めて複雑な縫合段階でこのような
構造体を得るためには、複雑なパネル構造体を加える必
要があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような好ましい形状寸法を有する、実質的な深さのある
製造の容易なクッションのブランク並びにエアバッグの
製造法を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題は、２つの短辺
及び２つの長辺を有する一体の繊維と、この繊維の前記
長辺の１に形成された細長い矩形の切欠きを形成する手
段と、繊維の２つの短辺の接合点で、しかも切欠き同士
が細長い切欠きを有する長辺で相接する接合点で、この
切欠きを形成する手段と、を具備する一体エアバッグの
製造用のブランクによって、達成される。
【０００９】
【発明の実施の形態】類似の要素が種々の図面で類似の
参照符号によって示されている図面を参照して以下に説
明する。図１には、車両に乗っている人１４を衝突事故
の際にダッシュパネル１６、フロントガラス１８又は内
部表面への衝撃から保護するためのエアコンプレッサ１
２を備えた使用のための膨脹可能な緩衝装置１０が図示
されている。言及するように、図示した膨脹可能な緩衝
装置すなわちエアバッグの構造は、多くの位置におい
て、車両に乗っている人１４を保護すべく、凹みの十分
な深さを供するものである。特に、膨脹可能な緩衝装置
は、良好な全体に亘る凹みを供するように一般的に深い
アーチ状の断面を有する形状をなしている。
【００１０】図３乃至９を参照して、膨脹可能な緩衝装
置１０すなわちエアバッグの製造法を説明する。エアバ
ッグ１０はポリエステル、ナイロン等の適切な合成材料
製の一体の繊維２０から構成されており、ロールの繊維
を有効に使用するために、初めは、円形又は楕円形等よ
りも矩形の形状をなしている。
【００１１】本発明の好ましい実施の形態では、図２に
示したエアバッグブランク２０は、平織りの、練った、
及びヒートセットされたナイロン６，６繊維である。こ
の繊維は６３０デニール・マルチフィラメント経糸及び
横糸を有し、１インチ当たり４１の糸数及び１インチ当
たり４１の横糸数を有して、２．３１ＣＦＭ／ｓｑ．ｆ
ｔ．の通気性を供する。ブランク２０は矩形の切欠き２
２と、矩形の切欠き２６及び２８とを有する。切欠き２
２はブランク２０の１辺でカットされており、中心線２
４を跨がっている。切欠き２６及び２８はブランク２０
の対向する角にあってバッグ１０の開口部３０を形成す
るようになっている。ブランク２０が織られているのは
好ましい。しかし、本発明の範囲内で、ニットの、不織
布の、又は他の膨脹可能なブランクを用いることができ
ると理解される。
【００１２】図１に図示したエアバッグ１０を、図２に
示すような、以下のように矩形のブランク２０から形成
する。初め、ブランク２０を、切欠き２６，２８が重な
り合うように、中心線２４に沿って折り曲げ、切欠き２
６及び２８の付近の、重ね合わされたブランク３４の辺
で、直線シーム３２を縫い合わす。次に、ブランク３４
を、図３に示された位置と直角方向に開いてブランク３
６を形成し、ブランク３６の底部で直線シーム３８を図
４に示すように縫い合わす。次に、ブランク３６を図３
の位置へ折り返すが、シーム３８を縫い合わせたので、
ブランク３６は図５に図示した形状になる。切欠き２６
の両辺の１が切欠き２８の対応の辺に当たるように、追
加の直線シーム４０を縫い合わす。直線シーム４０を縫
い合わした後には、切欠き２２の両側４２を、切欠き２
２の底部４４に対して平らにして、図６に図示したエア
バッグの形状４６を形成する。第４の直線シーム４８
（図９を参照）を縫い合わせて、切欠き２２の側４２と
底部４４を共に付けたままにしておく。直線シーム４８
縫い合わせた後で、フラップ５１及び５２を折り広げ、
図７に図示のように口３０を開く。
【００１３】次に、矩形の２つのインサート５２を開口
部３０に挿入し、インサート５２を、開口部３０の長辺
を覆うように折り返し、フラップ５０及び５１を覆う位
置に行くようにインサート５２を縫い付けることによっ
て、膨脹可能な緩衝装置すなわちエアバッグの１０を図
８及び９に図示のように完成する。インサート５２の折
点では、適切な剛性材料のロッド５４を設けて、エアバ
ッグ１０の開口部３０の構造を保全する。他には、繊維
の層を開口部３０に縫い付けるか、別の方法で取り付け
ることができる。
【００１４】特殊な自動車及び／又は所望の最終のバッ
グの形状に従って、エアバッグの基本的な矩形のブラン
クは、図１０乃至１２に図示した構造体のうちの幾つか
又はすべてを含むことができる。本発明のすべての形状
では、ブランク２０の外側の角に形成された切欠きは図
２乃至９に図示するように矩形の切欠き２６，２８であ
ってもよいし、あるいは図１０乃至１２に図示したよう
に三角形の基部を有する細長い切欠き１２６，１２８で
あってよい。
【００１５】他の基本的なエアバッグブランク２０の構
造を、図１０乃至１２の変形の実施の形態に示すように
単独か又は組み合わせで用いることができる。ブランク
２０の上心に形成された切欠きは矩形の切欠き２２か、
逆台形の切欠き２３であってよい。ブランクの上壁は図
２乃至９に実線でで示す如くに参照符号７２のように傾
斜していてよいし、あるいは図１１及び１２で破線で示
す如くに参照符号７０のようにほぼ平坦であってもよ
い。ブランク２０の底部端は参照符号６０で示すように
直線であってよいし、参照符号６２で示すように湾曲で
あってもよい。ブランクの側は参照符号６４で示される
ように直線であってもよいし、図１１の参照符号６６で
示されるように凸面状であってもよいし、あるいは図１
２の参照符号６８で示されるように凹面状であってもよ
い。バッグが開示されたプロセスによって形成される限
りでは、これらの変形の実施の形態のすべてを、所望の
最終のバッグの構造に従って、製造者の選択で組み入れ
ることができる。
【００１６】上述の如くに、バッグの出発原料がほぼ矩
形であるので、構造が簡単であり、エアバッグの出発繊
維の最大の利用を供する一体のエアバッグが開発されて
ある。このエアバッグは４本の直線シームを有するのみ
であり、直線シームはエアバッグの製造中にエアバッグ
の製造を簡単にするために必要なものである。
【００１７】かくして、本発明の特殊な実施の形態を図
示しかつ記述したが、本発明はこれの実施の形態に限定
されないと理解される。なぜならば、変形の実施の形態
は確かに作られ、本発明の原理の他の実施の形態は、本
発明が関連する分野の当業者に確かに思い付くであろう
からである。従って、変形の形態及び実施の形態が上記
の請求項の範囲に属する本発明の特徴を含むと解釈され
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は乗客とダッシュパネルとの間に用いられ
る本発明の膨脹可能なクッションの切欠き図である。
【図２】図２は図１に図示した膨脹可能なクッションを
形成する元になる材料ブランクの正面図である。
【図３】図３は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する１段階の図である。
【図４】図４は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する次の段階の図である。
【図５】図５は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する更に次の段階の図である。
【図６】図６は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する更に次の段階の図である。
【図７】図７は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する更に次の段階の図である。
【図８】図８は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する更に次の段階の図である。
【図９】図９は図２に図示したブランクからエアバッグ
を形成する更に次の段階の図である。
【図１０】図１０は本発明の範囲内で用いられるエアバ
ッグ繊維ブランクの変形の実施の形態の図である。
【図１１】図１１は本発明の範囲内で用いられるエアバ
ッグ繊維ブランクの変形の実施の形態の図である。
【図１２】図１２は本発明の範囲内で用いられるエアバ
ッグ繊維ブランクの変形の実施の形態の図である。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ２つの短辺及び２つの長辺を有する一体
    の繊維と、この繊維の前記長辺の１に形成された細長い
    矩形の切欠きを形成する手段と、前記繊維の２つの短辺
    の接合点で、しかも切欠き同士が細長い切欠きを有する
    長辺で相接する接合点で、この切欠きを形成する手段
    と、を具備する一体エアバッグの製造用のブランク。
  2. 【請求項２】 前記繊維はナイロン６，６糸の平織りの
    繊維である、請求項１に記載のブランク。
  3. 【請求項３】 前記糸が６３０デニールである、請求項
    ２に記載のブランク。
  4. 【請求項４】 前記繊維は１インチ当たり約４１の糸数
    及び横糸数を有する、請求項３に記載のブランク。
  5. 【請求項５】 前記細長い切欠きは実質的に矩形であ
    る、請求項１に記載のブランク。
  6. 【請求項６】 前記短辺の接合点にある前記切欠きは実
    質的に矩形である、請求項５に記載のブランク。
  7. 【請求項７】 前記細長い切欠きは逆台形の切欠きであ
    る、請求項１に記載のブランク。
  8. 【請求項８】 前記ブランクの辺は前記繊維の角に向か
    って下方に傾斜している、請求項１に記載のブランク。
  9. 【請求項９】 前記細長い切欠きに対向している前記繊
    維の底部は凸面状である、請求項１に記載のブランク。
  10. 【請求項１０】 前記繊維の短辺は凸面状である、請求
    項６に記載のブランク。
  11. 【請求項１１】 前記繊維の短辺は凹面状である、請求
    項６に記載のブランク。
  12. 【請求項１２】 前記繊維の短辺は凸面状である、請求
    項７に記載のブランク。
  13. 【請求項１３】 前記繊維の短辺は凹面状である、請求
    項１２に記載のブランク。
  14. 【請求項１４】 前記ブランクの辺は前記繊維の角に向
    かって下方に傾斜している、請求項１３に記載のブラン
    ク。
  15. 【請求項１５】 角の２つに形成された切欠きと、これ
    らの角に形成されたこれらの切欠きの間にある前記繊維
    の長辺に形成された他の細長い切欠きとを有する細長い
    繊維パネルを準備する工程と、 前記ブランクを前記他の切欠きの中央で折る工程と、 前記角の切欠きを他方の切欠きに合わせる工程と、 前記角の切欠きに隣り合った前記繊維の側に前記繊維を
    縫い合わせる工程と、 前記ブランクを、折られた方向とほぼ直角に開く工程
    と、 前記他の切欠きに対し直径方向に対向している、前記ブ
    ランクの側において前記ブランクを縫う工程と、 前記ブランクを、最初に折った位置へ開く工程と、 前記角の切欠きと前記他の切欠きとの間にある、前記ブ
    ランクの側を縫う工程と、 前記他の切欠きの短辺を長辺に当てる工程と、 前記他の切欠きの短辺を長辺に接合する工程と、 前記ブランクに開口部を形成すべく、前記角の切欠きの
    側を開く工程と、 構造上保全するために前記開口部の少なくとも２つの辺
    に剛性材料を縫い付ける工程と、を有する、一体型エア
    バッグの製造法。
  16. 【請求項１６】 剛性ロッドを前記剛性材料と作動可能
    な状態に配置する、請求項１５記載の製造法。
  17. 【請求項１７】 前記繊維ブランクは織物であり、繊維
    の層を前記開口部内及びその周囲に取り付ける、請求項
    １５記載の製造法。
  18. 【請求項１８】 前記角に形成された前記切欠きを矩形
    に形成する、請求項１５記載の製造法。
  19. 【請求項１９】 三角形の開口部を前記側面の切欠きの
    基部に形成する、請求項１８記載の製造法。
  20. 【請求項２０】 前記他の切欠きは逆台形の切欠きであ
    る、請求項１９記載の製造法。
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