JP2004513001A - 三次元の搭乗者用エアバッグ、及び該方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、搭乗者用エアバッグ・クッションと方法、及び当該エアバッグ・クッションを含むエアバッグモジュール及び/又は車両等の全体の拘束システムに関する。より具体的には、本発明は、トップ、スリークォータ、フロントの内の少なくとも1つの搭載に適用される三次元搭乗者側エアバッグ・クッションに関する。このエアバッグの1つの実施の形態では、運転者用エアバッグのものと類似の組み込まれた搭載開口部を有する。他の実施の形態では、本エアバッグは、インフレータ搭載用のロッドポケットを有する。更に他の実施の形態では、本エアバッグはインフレータ取付け用のループポケットを有する。
Description
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2000年8月18日に出願された米国仮特許出願番号第60/226,203号の優先権および利益を主張し、当該出願は参考として本明細書に含まれる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、搭乗者用エアバッグもしくはエアバッグ・クッションとその方法、並びに当該発明のエアバッグ・クッションを含むモジュール、及び/又は車両等の拘束システム全体に関する。
【0003】
(背景技術)
本明細書において言及される米国特許は、全て参考として本明細書に含まれる。乗員輸送用車両等に使用される膨張性保護クッションは、比較的複雑な受動拘束システムの構成部品である。これらシステムの主な要素は:衝撃感知システム、点火システム、火薬材料、取付装置、システム収納容器、および膨張性保護クッションである。衝撃を感知すると火薬に点火され、前記クッションを満たすガスが爆発的に放出されてクッションを展開状態とし、この展開が人体の前方移動の衝撃を吸収し、ガスの迅速な排出によりそのエネルギを放散させることが可能である。これら一連の事象の全ての手順が、約100ミリ秒以内に起こる。展開していない状態では、前記クッションは、ステアリングコラムやダッシュボードの中もしくはその近辺、ドアの中、または前席の背後に収納され、保護すべき搭乗者もしくは対象に近接した場所に配置される。
【0004】
エアバッグシステムと通称される膨張性クッションシステムは、これまで車両の運転者および搭乗者の両者を保護するために使用されていた。運転者を保護するためのシステムは、通常は車両等のステアリングコラム中に装備され、運転者に向かって真直ぐ展開するクッション構造を利用していた。これら運転者側のクッションは、運転者とステアリングコラムとの間のかなり狭い決まった領域で作用することから、通常は比較的単純な構造のものである。このような構造の一例は、Nelsen氏ほかに1996年7月9日に付与された米国特許第5,533,755号に開示されており、この特許の教示内容は参考として本明細書に含まれる。
【0005】
搭乗者を正面または側面衝撃から保護するために使用される膨張性クッションは、搭乗者の位置がはっきり定まらず、かつ衝突する際に、搭乗者と搭乗者がぶつかる可能性のある車両表面との間に比較的大きな距離が存在し得るため、一般的により複雑な構造でなければならない。このような状況下で使用される従来のクッションは、Bisho氏に1996年5月28日に付与された米国特許第5,520,416号;Krickl氏に1995年10月3日に付与された米国特許第5,454,594号;Hawthorn氏ほかに1995年6月13日に付与された米国特許第5,423,273号;Yamaji氏ほかに1994年5月31日に付与された米国特許第5,316,337号;Wehner氏ほかに1994年5月10日に付与された米国特許第5,310,216号;Watanabe氏ほかに1992年2月25日に付与された米国特許第5,090,729号;Wallner氏ほかに1992年2月11日に付与された米国特許第5,087,071号;Backhaus氏に1990年7月31日に付与された米国特許4,944,529号;およびBuchner氏ほかに1974年2月19日に付与された米国特許3,792,873号に開示されており、これら特許のすべては参考として本明細書に含まれる。
【0006】
商業的に使用されている拘束クッションの多くは、ポリエステル、6ナイロンまたは6−6ナイロンポリマーなどの材料からなるマルチフィラメント合成糸を用いた織編物(woven fabric)材料から形成される。これらに使用される代表的な織布は、Bloch氏に1990年5月1日に付与された米国特許第4,921,735号;Krummheuer氏ほかに1992年3月3日に付与された米国特許第5,093,163号;Menzel氏ほかに1992年5月5日に付与された米国特許第5,110,666号;Swoboda氏ほかに1993年8月17日に付与された米国特許第5,236,775号;Sollars, Jr.氏ほかに1994年1月11日に付与された米国特許第5,277,230号;Krummheuer氏ほかに1994年10月18日に付与された米国特許5,356,680号;Krummheuer氏ほかに1995年12月26日に付与された米国特許5,477,890号;Krummheuer氏ほかに1996年4月16日に付与された米国特許5,508,073号;Bowen氏ほかに1996年4月2日に付与された米国特許5,503,197号;およびBowen氏ほかに1998年1月6日に付与された米国特許5,704,402号に開示されており、これらはすべて参考として本明細書に含まれる。
【0007】
理解されるであろうが、クッション構造の通気性は、衝突事象に続く膨張およびその後の迅速な収縮の速度を決定する際の重要な要素である。クッション全体の通気性を制御するため、クッションの異なる領域では異なる材料を使用することが望ましい。このように、クッションの構成に幾つもの織布パネルを使用することは、有用なデザイン特性となり得る。また、クッション構造に複数の織布パネルの使用することにより比較的複雑な3次元の幾何学的形態が開発可能となり、これは、全身用クッションが望まれる搭乗者側用クッションの形成に有用である。複数の織布パネルの使用は、通気性の取扱いおよび幾何学的デザインにおいては幾つかの利点を提供するものの、搭乗者側の拘束クッションに用いる複数の織布パネルの使用では、複数の曲線の継ぎ目によって異なる幾何学的形態を有する複数のパネルを組み立てることが従来から必要とされた。
【0008】
理解されるであろうが、基材から複数のパネル構造を裁断する際の重要な考慮点は、これらのパネルを緊密に嵌め込んで一定の面積から裁断し得るパネル数を最大にできることである。クッションのパネルとなる異なった幾何学形状の数を最小にし、そして外周形状をほぼ直線的な幾何学形状にすることが、一般的に基材から裁断されるパネルの数を多くできることが知られている。一般に直線的な形状を有するパネルを使用することで、ほぼ直線的な継ぎ目を用いてパネルを互いに継ぎ合わせたり、あるいはジャカード若しくはドビー織機を使用する織り工程の間にほぼ形成可能となるという付加的な利点を有する。このような直線の継ぎ目の形態は、費用効率がより高い当該エアバッグの製造法を提供する。「継ぎ目」なる用語は、別々の織布パネルを継ぎ合わせ、または同一の織布パネルの別々の部分を継ぎ合わせる任意の様式または方法を示す。従って縫製したり(糸等を用いる)、溶着したり(超音波ステッチ等を用いる)、あるいは複数のパネル若しくは部分を一緒に製織したり(ジャカード若しくはドビー織機等を用いる)等が、この継ぎ合わせる目的で利用され得る。
【0009】
しかしながら、エアバッグ・クッションを製造するためにほぼ直線状の継ぎ目を利用するとしても、大規模な製造のために大きな労力のかかる裁断作業と縫製作業とが必要になるという問題が未だ残る。更に、エアバッグ用の織布を製造する費用が比較的高く、一般的にこのような費用を減らす必要があることから、結果として裁断すべき量を少なくし(裁断作業は労務費が高くつく)、梱包容積を実質的に小さくするために織布の使用量を減らし(自動車内のダッシュボード、ドア等の有効スペースは貴重であり、自動車のエアバッグモジュールサイズを小さくするため)、そして当該製品の輸送重量を減らすこと(輸送費を減らすことになる)、および他の非常に所望される理由により、織布をより有効に利用する必要がある。しかしながら、従来はクッション製品内の有効膨張エアスペース容積を結果的に減らすことなく、このように織布の使用量を減らすことには問題があった。従って、エアバッグ・クッションの製造時間を短くすると同時に、最少量の織布を提供し、そして同時に膨張が起こる間に目的のエアバッグ・クッションを膨張させるに十分な容量のエア(ガス)(以下、「有効膨張エアスペース」という。)が与えられる必要がある。このような望ましい方法および製品は、上述したように特に搭乗者に最大の保護領域を提供する多量のエア(ガス)用に大量の織布が必要とされる搭乗者側のエアバッグに対してはこれまで入手できなかった。織布がより多く必要となるにつれて、一般的には織布パネルを継ぎ合わせるためにより長い継ぎ目が必要となり、更にこのことはより長い時間を縫製等の作業に必要とすることになる。更に、目的のエアバッグ・クッション内に十分な容量の有効膨張エアスペースを提供しつつ、同時に使用される必要織布量を減らす必要性があった。このように、クッション製品全体を製造するのに最少の織布使用量で、大きな有効膨張エアスペース容量のエアバッグ・クッションを製造するニーズが存在している。
【0010】
搭乗者側のエアバッグは、計器パネルやダッシュボードと搭乗者との間の広いスペースのため、運転者側のエアバッグの約2倍の容量がある。トラックやSUVとは異なり、乗用車ではウィンドシールド及び計器パネルのデザインのため、エアバッグモジュールは通常、トップ搭載、もしくはスリークォータ搭載とされる。このような状況下では、運転者用バッグ(運転席側のエアバッグ)等の二次元(2D)エアバッグでは必要な展開とカバー領域が果たせないため、使用することができない。膨張が可能な三次元マウス(3D mouth)を取り付ける二次元エアバッグを使用する試みが、添付の図1〜3に示されている。
【0011】
この3Dマウスの形成は、図2及び3からも明らかなように、平坦な織布(2D部分)に3D部分を取り付けることから非常に取り扱いが難い。
この3Dマウスはインフレータにより近く、インフレータの慣性荷重を受ける。このため、この3Dマウス構造には、少なくとも2プライもしくは3プライの織布が使用される。この多プライの織布をマウスに使用すると、マウス領域で織布の伸張もしくは荷重放散特性が失われ、この結果、多プライ領域から単プライ領域への移行部分でクッションの構造的欠陥が生じ得る。2Dクッション部分の縫製は比較的容易であるが、3Dマウスの取り付けは、布地の利用および製造の観点からこのコンセプトを非効率なものにしている。
【0012】
以上より、改善された搭乗者側のエアバッグとその方法に対するニーズが存在している。
【0013】
(発明の開示)
上述した観点から、本発明の一般的な目的は、三次元の搭乗者側エアバッグ・クッションと、その方法とを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、車両等の拘束システム内で利用する、費用効率が高く、製造が容易なエアバッグ・クッションを提供することである。「車両等の拘束システム」の用語は、膨張性の乗員拘束用クッション、並びに機械的および化学的構成部品(例えば膨張手段、点火手段、火薬など)の両方を意味することが意図されている。本発明の更に特有の目的は、対象とするエアバッグ・クッションが、非常に少量で軽量な織布からなり、そして複数の織布構成部品を相互に継ぎ合わせるための幾つかの直線状の継ぎ目を含む車両等の拘束システムを提供することである(但し上述のように、全体の要求された有効継ぎ目使用率を満たしている限り、他の形態の継ぎ目が使用されてもよい。)。本発明の更なる目的は、製造の労力を最小とし、全体で必要な織布使用量を大幅に減少させることにより、はるかに低い織布のコストとなり、組み立てが容易なエアバッグ・クッションを提供することである。
【0015】
本発明の更なる目的は、継ぎ目(または複数の継ぎ目)の長さが短く、そしてクッションを製造するのに必要な織布の使用量が少くて済み、同時に最大の有効膨張エアスペース容量を提供するエアバッグ・クッションからなる車両等の拘束システムを提供することにある。本発明の別の目的は、簡単で構造的に優れたデザインからなる(構成部品を縫い合わせるのに必要な労力が僅かであり、製造し裁断する織布量が減少することによって)低コストのエアバッグ・クッションの製造方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、搭乗者側のトップ搭載もしくはスリークォータ搭載のエアバッグ・クッションを提供することにある。
【0016】
これらの、およびその他の目的を達成するために、かつ本発明の目的に従って、本明細書で実施され広範に記述されるように、本発明は、少なくとも1つの織布構成部品を有するエアバッグ・クッションを提供しており、当該エアバッグ・クッションは、リットル当たり約0.0330平方メートル(sq. m/L)未満、より好ましくは0.015(sq. m/L)未満の有効織布使用率、およびリットル当たり約8.0グラム(gm/L)未満、より好ましくは約3.0(g/L)未満の織布重量率を有する。前記有効織布使用率は、有効織布使用指標から導かれ、この指標は、エアバッグ・クッション内の有効膨張エアスペースの総容量(リットルで測定される)に対するエアバッグ・クッションの製造に使用される織布の総量(平方メートルで測定される)の比に関する(そしてそのように定義される)。十分に低い有効織布使用率を示すには、織布の量は非常に少なく、それに対応する有効膨張エアスペース容量は大きくなければならない。前記織布重量指数は、エアバッグ・クッションの製造に使用される織布の総重量と有効膨張エアスペースとの比である。もちろん、同一のバッグに対して前記要素(継ぎ目使用、織布使用、および織布重量)が測定されるので、各率に対するこのエアスペース容量は同一となる。このようなエアバッグ・クッションは、(好ましくは少なくとも1つのほぼ直線状の継ぎ目を使用することにより)2枚あるいはそれ以上の個別の織布パネルか、または継ぎ合わせが必要な複数部分を備えた同一パネルから構成され得る。本発明のバッグは、使用される織布パネルまたは部分の特有の形状によって大きな有効膨張エアスペースを提供することが可能となる。その形状は、編織物からパネルを裁断して、無駄となる不使用の織布を少なくすることによってその編織物をより有効に使用することを可能にする。その好ましい実施の形態は、以下により詳細に示される。
【0017】
本発明のエアバッグ・クッションに対する、リットル当たりの平方メートルで表示される前記有効織布使用率(上述の対応する継ぎ目使用指標式で定義される)は、好ましくは約0.0330未満、より好ましくは約0.020未満、更により好ましくは約0.018未満、更により好ましくは約0.016未満、更により好ましくは約0.014未満、そして最も好ましくは約0.012(m/L)未満である。このように、絶対最小まで減らされる織布の使用量でエアバッグ・クッション内の有効膨張エアスペース容量は可能な限り大きく、一方において衝突時には自動車内で搭乗者に対して十分な保護を提供するものでなければならない。
【0018】
本発明のエアバッグ・クッションに対する、リットル当たりのグラムで表示される前記有効織布重量率は、好ましくは約8.0以下、より好ましくは約7.0未満、更により好ましくは約6.0未満、更により好ましくは約5.0未満、更により好ましくは約3.0(gm/L)未満である。所定の膨張エアスペースを提供するために使用される織布を最小にする一方、前記クッション内の有効膨張エアスペースは衝突時に搭乗者を保護するに十分であることが好ましい。
【0019】
運転者側のエアバッグは、一般的には少量の使用織布量からなるが、それに相関して高い有効エアスペース容量は提供しない;そして従来技術による搭乗者側のエアバッグは多量の織布を必要としている。このような搭乗者側のエアバッグの有効膨張エアスペース容積はやや大きいが、上述した好ましい有効織布使用率または重量率を指標内に収めるには織布の総使用量が余りにも多過ぎる。従って本発明のクッションは、比較的製造が容易で、必要とされる縫製等の織布パネル構成部品の継ぎ合わせ作業が非常に少なく、必要な織布量または重量が非常に少なく、それでいながら衝突時の搭乗者に対する保護を最大にする最適な大きさの有効膨張エアスペースを提供するよう構成される。
【0020】
本発明の追加となる目的および利点の一部を以下に記載するが、一部はこの記載からも明らかであり、あるいは本発明の実施により明らかになろう。上述した一般的記載、および後述の好ましい実施の形態の詳細な記載の双方は、例示および説明目的のみであって、いかなる意味においても特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものと理解してはならない。
【0021】
本明細書に含まれ、その一部を構成する添付された図面は、本発明の幾つかの好ましいと考えられる実施の形態を示しており、詳細な説明と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものである。
【0022】
(好ましい実施の形態)
ここで、添付された図面に例示された本発明の好ましいと思われる実施の態様を詳細に説明する。いかなる意味においても、本発明を、以下に説明され、表示される実施の形態に限定する意図がないことは理解されるべきである。反対に、添付の請求の範囲により明らかにされる本発明の真の精神および範疇に含まれ得る全ての代替、変更、均等なものは、ここに包含することが意図されている。
【0023】
図4〜6、8に示す本発明にかかる1つの実施の形態において、エアバッグ、ロッドポケット、ループポケット等を取り付けるリテーナリングが使用可能な、運転者用エアバッグに類似のマウス開口部を少なくとも1つ備えた三次元(3D)バッグ20を用いることにより、上述した2D搭乗者側エアバッグの欠点は解消される。本発明にかかるこのエアバッグは、所望の深さを備えた現状の搭乗者用エアバッグ(図10)のように三次元仕様であるが、運転者用エアバッグのように縫製が簡単である。トップ搭載バッグとするときの推奨される新規アプローチの概要が、図4〜6、8に示されている。
【0024】
本発明のデザインは、ボデーパネル及びフロントパネルと表示(図4)された2つの個別部分であるパネルもしくはパネル区分(1つもしくはそれ以上のパネルからなる)を有する。前記ボデーパネルとフロントパネルは、各々が1つの部品であることが好ましいが、これらのいずれか一方もしくは双方が2つもしくはそれ以上のパネルから構成されても、あるいはこれらが1部品として裁断されてもよい。ここに示す本発明の3Dエアバッグは、運転者用エアバッグ形式のマウスに類似した、単純で平坦なマウス取付部を使用する。これにより、この搭乗者用エアバッグは、運転者用エアバッグに使用される取付部と類似の簡単で費用効率のよいリテーナリングによってモジュールに取付け可能である。
【0025】
本発明の3Dエアバッグ20のバッグ製造は、以下の簡単な手順を含む(図4参照):
1. 予め裁断された位置合せ用穴を使用して補強パッチを前記マウスと通気孔とに位置合わせし、前記補強材を固定するために継ぎ目を縫う。
2. ボデーパネルを半分に畳み(0、0)、1、1’、0を継ぎ合わせる継ぎ目を縫う。
3. (2、3)を(3、4)へ、(2’、3’)を(3’、4’)へ継ぎ合わせ、フロントパネルを取り付ける。
【0026】
本発明のエアバッグデザインによる6個のバッグ20の裁断部品レイアウトが図5に示されている。図5からも明らかなように、裁断要領、織布利用度は優に90%を超え、あるいはこれ以上となる。
【0027】
図6は、トップ搭載バックなどの、本発明の3Dエアバッグ20が膨張した形状を示している。図からも分かるように、このアプローチによって、膨張したバッグの所望深さが容易に達成される。
【0028】
本発明は、トップ、スリークォータ、もしくはフロントの各モジュール搭載に適用される、低価格の三次元搭乗者用クッションを対象としている。本発明のバッグは、追加の縫製費用はかかるが織布の配置を改善する2以上の主要部分に裁断することも、あるはい単一部品として裁断することもできる。この開始部品は、バッグに目標の膨張深さがもたらされる限りどのような形状であってもよい。
【0029】
1つの実施の形態によれば、本発明は、平坦なエアバッグ形式のマウスもしくは搭載装置と、トップ及びスリークォータのモジュール搭載への適用(図6〜8)に対して追加の深さを備えた3D搭乗者用エアバッグである。
【0030】
図7は、ウィンドシールド59を備えた自動車、飛行機などの車両等56の前席54に着席した乗員52に対向して完全に展開した、本発明にかかるスリークォータ搭載の膨張性拘束クッション50を示している。図示のように、クッション50は、乗員52に対向する位置の膨張手段58によって、ダッシュパネル57から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション50及び/又は他のクッションは、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席54の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0031】
図8は、自動車、飛行機などの車両等166の前席164に着席した乗員162に対向して完全に展開した、本発明にかかるトップ搭載の膨張性拘束クッション160を示している。図示のように、クッション160及び/又は他のクッションは、乗員162に対向する位置の膨張手段168によってダッシュパネル167から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション160は、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席164の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0032】
図9は、ウィンドシールド269を備えた自動車、飛行機などの車両等266の前席264に着席した乗員262に対向して完全に展開した、本発明にかかるフロント搭載の膨張性拘束クッション260を示している。図示のように、クッション260は、乗員262に対向する位置の膨張手段268によってダッシュパネル267から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション260及び/又は他のクッションは、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席264の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0033】
これらの具体的な形態と形状は、有効膨張エアスペース容量に比較して全体織布使用量の低下をもたらす。これら各パネルは、単なる例示であって限定ではないが、織編物、ニット製織布、不織布、フィルム、およびこれらの組み合わせを含む多数の材料から形成され得る。織編物が好ましく、平織りまたはパナマ織りのような密織りの構成から形成される織編物が特に好ましい。このような織編物は、ポリエステル、6ナイロンおよび6−6ナイロンといったポリアミド、または当業者には周知の他の好適な材料から形成され得る。良好な折り畳み性を必要とするバッグにとって、約1〜6デニール/フィラメントよりも大きくない規格のフィラメント当たりのデニールとなる比較的低いマルチフィラメント糸が特に望ましい。
【0034】
実際の適用時には、線密度が約40デニール〜約1200デニールの合成糸から形成される織編物が、本発明にかかるエアバッグを形成するのに有用であると考えられる。線密度が約315〜約840の糸から形成される織布が特に有用であると考えられ、線密度が約400〜約650の範囲の糸から形成される織布が最も有用であると考えられる。
【0035】
各パネルは、同じ材料から形成され得るが、限定はされないものの被覆あるいは非被覆材料といった異なる材料及び/又は構成からも形成され得る。このような織布は、通気量が平方フィートあたり約5CMFまたはそれより大きく、織布を横切る0.5インチの水の差圧で測定した場合に好ましくは平方フィートあたり約3CFMまたはそれより小さい良好な通気性の織布を提供し得る。通気量が平方フィートあたり約1〜3CFMの織布も同様に所望され得る。非被覆の状態で2CFM未満、好ましくは1CFM未満の通気性を有する織布が所望され得る。織布が約100ポンドまでの範囲の2軸応力を受けたときに通気量が実質的に約2倍よりも大きくならない2CFM未満の通気性を有する織布が特に好ましい。流体ジェット織機により形成される上記のような特性を示す織布が最も好ましいが、既述のようにジャカード及び/又はドビー織機で織ると、更に手間のかかる縫製や溶着作業を必要とせずに継ぎ目を形成することが可能である。
【0036】
1つまたは複数の材料のパネルに被覆が施される場合には、ネオプレン、シリコン、ウレタンまたは分散ポリアミドが好ましい。織布の重量を最小にして折り畳み性を高めるには、平方ヤードあたり0.6オンス以下、より好ましくは平方ヤードあたり0.4オンス以下、および最も好ましくは平方ヤードあたり0.3オンス以下の乾燥付加重量(dry add on weight)を有する分散ポリアミドなどの被覆が特に好ましい。もちろん、被覆の利用の他にも、異なる織り密度、及び/又はカレンダリングのような当業者にとって周知の仕上げ処理を含んだ織布の使用により、各種パネルの異なる特性が実現され得ることは理解されよう。
【0037】
本発明にかかるエアバッグ・クッションについて表示し、説明してきたが、このようなクッションは、当業者にとって周知である形状規定テザー、ループ、ガス通気孔等といった追加の部品を更に含み得ることは理解されよう。
【0038】
一般的に、エアバッグモジュール製造業者や自動車製造業者は、車の具体的な車種と構造に対してどれほどの寸法でどのような性能特性が必要であるかを特定する。従って、エアバッグ膨張エアスペース容量、前面パネル保護領域(特に搭乗者側のエアバッグ・クッションに対して)、および搭乗者に対して全体に亘る十分な保護が、これらの必要とされる特性となる。商業的に入手可能なエアバッグ・クッションと比較して、同一の特性(実際には、従来技術のクッションに比べてより優れた全体の搭乗者保護特性)を備えた本発明のエアバッグ・クッションは、必要な織布がより少なく、縫製作業のための継ぎ目長さがより短く、それゆえ前記競合クッションよりも明確にコストが低くなる。
【0039】
その上、標準の衝突テストにおいて、本発明のバッグ(クッション)は、商業的に入手可能で、より高価な競合するバッグと同等か、あるいはより優れた性能を発揮する。
【0040】
搭乗者側エアバッグもしくはエアバッグ・クッションは、フロント搭載、スリークォータ搭載、トップ搭載の主に3つの自動車への取付けモードがある。ベルトを使用しない、あるいは小柄な搭乗員(5%)による傷害のため、OEMではトップ搭載が適用される傾向にある。トップ搭載の適用と2段階膨張とにより、展開特性を規定するコンピュータ・アルゴリズムの助けを得ることで、展開の手順は高性能なシステムで制御される。エアバッグ・デザインの観点からいえば、これはかなりデザインを複雑にしている。今やエアバッグのデザインは計器パネルを取り囲み、搭乗者に対してバッグが向くように計器パネルの下に取付具を有するよう開発しなければならない。この種の取付具は(前記所望のバッグ形状のため)、既にシステム中での弱い連結部である取付位置において残留応力を発生させる。さらに、このような複雑なバッグ形状は、非効率的な織布使用となり、補強が強化されるため、結果的にコストを引き上げている。
【0041】
本発明の1つの実施の形態によれば、運転者側搭載の既存の特性と、図8に示すトップ搭載が可能な搭乗者側エアバッグとを考慮した、新しい搭乗者用エアバッグ・クッションと方法とを提供している。
【0042】
図5、12には、織布使用を90%もしくはそれ以上とする改善された搭乗者用バッグを示している。図10は、トップ搭載の搭乗者側エアバッグの従来のアプローチを示している。図10に示す従来のレイアウトでは、織布の利用は80%以下に低下している。このように本発明によれば、織布利用度などの何らかが犠牲にされることなく、トップダッシュ搭載に適用される搭乗者用エアバッグと方法が提案されている。
【0043】
本発明の具体例によれば、図5に示す織布レイアウトでは、全長約6.65ヤード、幅約1.91ヤードで搭乗者用バッグ6個分の織布を提供している(各々は、有効織布使用率が約0.0136、重量率が約3.294、膨張容量が130リットルである。)。
【0044】
図11、12において、本発明の他の実施の形態によれば、トップ搭載またはスリークォータ搭載用に追加の深さを備え、平坦形式のマウス搭載装置と共に使用するよう形成された三次元エアバッグ30が、非対称のボデーパネル(BP)とほぼ矩形のフロントパネル(FP)とを含んでいる。
【0045】
再度図12を参照して、搭乗者用バッグ6個用の織布レイアウトは、全体長さが6.62ヤードである(各バッグは、有効使用率が約0.0127、重量率が約3.27、膨張容量が130リットルである。)。
【0046】
図13、14は、ミリメートル(mm)とカッコ内のヤードとによる寸法を加えた、本発明の特定の搭乗者用バッグの例を示している。
【0047】
本発明の他の実施の形態によれば、例えば図4、11に示すような通常の運転者側のマウスを使用することが好ましいものの、図15、16においては、バッグ取付け用のプラスチックロッドと、インフレータ用のループポケットとを備えた代替の三次元搭乗者側エアバッグ35、40をそれぞれ示している。図15、16に示すエアバッグ35、40のフロントパネルとボデーパネルとは、図4に示すエアバッグ20の両パネルと同様なものである。
【0048】
図17A〜17Gにおいて、展開の移行、展開の間の移行、すなわち本発明のトップ搭載の三次元搭乗者側エアバッグの展開の各段階が、人体すなわち乗員を示す衝撃具と共に示されている。図からも明らかなように、本発明の三次元エアバッグは、乗員に対して十分以上の保護を提供し、乗員をダッシュボード、ウィンドシールドなどとの接触から保護している。
【0049】
図17A〜17Gにおいて、このエアバッグの完全な展開は約40ミリ秒(ms)以内に、より好ましくは約30msもしくはそれ以内で完了することが好ましい。
【0050】
本発明の特定の実施の態様を図示し説明してきたが、変更が可能であることは明瞭であり、本発明の原理にしたがった他の実施の形態が当業者には明らかであるため、本発明がこれらの特定の実施の形態に限定されないことは理解されるべきである。例えば、マウス取付け及び/又は通気孔の位置は、本発明の範疇で変化させることが可能である。したがって、本願の特許請求の範囲に記載された真の精神および範囲に含まれる、本発明の特徴を含むあらゆる変更および他の実施の形態が特許請求の範囲に包含されることが想定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】三次元マウスを備えた二次元の搭乗者側エアバッグを示す斜視図である。
【図2】図1に示すエアバッグの側面図である。
【図3】図2に示すエアバッグの部分拡大図である。
【図4】本発明にかかる実施の形態の三次元エアバッグの複数のパネル、区分あるいは部分を示す平面図である。
【図5】図4に示す本発明にかかる三次元エアバッグ6個の織布レイアウトを示す平面図である。
【図6】図4に示す本発明にかかる三次元エアバッグが展開した状態を示す写真である。
【図7】車両等の拘束システム中で第1の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図8】車両等の拘束システム中で第2の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図9】車両等の拘束システム中で第3の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図10】6個の個別の従来型搭乗者用エアバッグを形成する具体的な裁断位置を示すラインが描かれた織編物の部分を示す平面図である。
【図11】非対称パネルを含む、本発明にかかる他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルを示す平面図である。
【図12】図11に示す実施の形態にかかる三次元エアバッグ6個の織布レイアウトを示す平面図である。
【図13】図4に示す三次元エアバッグのパネルの具体例を示す図である。
【図14】図11に示す三次元エアバッグのパネルの具体例を示す図である。
【図15】ロッドポケットを備えた本発明にかかる他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルもしくは部分を示す平面図である。
【図16】インフレータ用のループポケットを備えた本発明にかかる更に他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルもしくは部分を示す平面図である。
【図17A−17G】本発明にかかる3Dエアバッグが展開中の推移を示す概略側面図である。
【符号の説明】
20.三次元(3D)バッグ、 35、40.三次元搭乗者側エアバッグ、 50.スリークォータ搭載の膨張性拘束クッション、 52.乗員、 54.前席、 56.車両等、 57.ダッシュパネル、 58.膨張手段、 59.ウィンドシールド、 160.トップ搭載の膨張性拘束クッション、 162.乗員、 164.前席、 166.車両等、 167.ダッシュパネル、 168.膨張手段、 260.フロント搭載の膨張性拘束クッション、 262.乗員、 264.前席、 266.車両等、 268.膨張手段、 269.ウィンドシールド。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2000年8月18日に出願された米国仮特許出願番号第60/226,203号の優先権および利益を主張し、当該出願は参考として本明細書に含まれる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、搭乗者用エアバッグもしくはエアバッグ・クッションとその方法、並びに当該発明のエアバッグ・クッションを含むモジュール、及び/又は車両等の拘束システム全体に関する。
【0003】
(背景技術)
本明細書において言及される米国特許は、全て参考として本明細書に含まれる。乗員輸送用車両等に使用される膨張性保護クッションは、比較的複雑な受動拘束システムの構成部品である。これらシステムの主な要素は:衝撃感知システム、点火システム、火薬材料、取付装置、システム収納容器、および膨張性保護クッションである。衝撃を感知すると火薬に点火され、前記クッションを満たすガスが爆発的に放出されてクッションを展開状態とし、この展開が人体の前方移動の衝撃を吸収し、ガスの迅速な排出によりそのエネルギを放散させることが可能である。これら一連の事象の全ての手順が、約100ミリ秒以内に起こる。展開していない状態では、前記クッションは、ステアリングコラムやダッシュボードの中もしくはその近辺、ドアの中、または前席の背後に収納され、保護すべき搭乗者もしくは対象に近接した場所に配置される。
【0004】
エアバッグシステムと通称される膨張性クッションシステムは、これまで車両の運転者および搭乗者の両者を保護するために使用されていた。運転者を保護するためのシステムは、通常は車両等のステアリングコラム中に装備され、運転者に向かって真直ぐ展開するクッション構造を利用していた。これら運転者側のクッションは、運転者とステアリングコラムとの間のかなり狭い決まった領域で作用することから、通常は比較的単純な構造のものである。このような構造の一例は、Nelsen氏ほかに1996年7月9日に付与された米国特許第5,533,755号に開示されており、この特許の教示内容は参考として本明細書に含まれる。
【0005】
搭乗者を正面または側面衝撃から保護するために使用される膨張性クッションは、搭乗者の位置がはっきり定まらず、かつ衝突する際に、搭乗者と搭乗者がぶつかる可能性のある車両表面との間に比較的大きな距離が存在し得るため、一般的により複雑な構造でなければならない。このような状況下で使用される従来のクッションは、Bisho氏に1996年5月28日に付与された米国特許第5,520,416号;Krickl氏に1995年10月3日に付与された米国特許第5,454,594号;Hawthorn氏ほかに1995年6月13日に付与された米国特許第5,423,273号;Yamaji氏ほかに1994年5月31日に付与された米国特許第5,316,337号;Wehner氏ほかに1994年5月10日に付与された米国特許第5,310,216号;Watanabe氏ほかに1992年2月25日に付与された米国特許第5,090,729号;Wallner氏ほかに1992年2月11日に付与された米国特許第5,087,071号;Backhaus氏に1990年7月31日に付与された米国特許4,944,529号;およびBuchner氏ほかに1974年2月19日に付与された米国特許3,792,873号に開示されており、これら特許のすべては参考として本明細書に含まれる。
【0006】
商業的に使用されている拘束クッションの多くは、ポリエステル、6ナイロンまたは6−6ナイロンポリマーなどの材料からなるマルチフィラメント合成糸を用いた織編物(woven fabric)材料から形成される。これらに使用される代表的な織布は、Bloch氏に1990年5月1日に付与された米国特許第4,921,735号;Krummheuer氏ほかに1992年3月3日に付与された米国特許第5,093,163号;Menzel氏ほかに1992年5月5日に付与された米国特許第5,110,666号;Swoboda氏ほかに1993年8月17日に付与された米国特許第5,236,775号;Sollars, Jr.氏ほかに1994年1月11日に付与された米国特許第5,277,230号;Krummheuer氏ほかに1994年10月18日に付与された米国特許5,356,680号;Krummheuer氏ほかに1995年12月26日に付与された米国特許5,477,890号;Krummheuer氏ほかに1996年4月16日に付与された米国特許5,508,073号;Bowen氏ほかに1996年4月2日に付与された米国特許5,503,197号;およびBowen氏ほかに1998年1月6日に付与された米国特許5,704,402号に開示されており、これらはすべて参考として本明細書に含まれる。
【0007】
理解されるであろうが、クッション構造の通気性は、衝突事象に続く膨張およびその後の迅速な収縮の速度を決定する際の重要な要素である。クッション全体の通気性を制御するため、クッションの異なる領域では異なる材料を使用することが望ましい。このように、クッションの構成に幾つもの織布パネルを使用することは、有用なデザイン特性となり得る。また、クッション構造に複数の織布パネルの使用することにより比較的複雑な3次元の幾何学的形態が開発可能となり、これは、全身用クッションが望まれる搭乗者側用クッションの形成に有用である。複数の織布パネルの使用は、通気性の取扱いおよび幾何学的デザインにおいては幾つかの利点を提供するものの、搭乗者側の拘束クッションに用いる複数の織布パネルの使用では、複数の曲線の継ぎ目によって異なる幾何学的形態を有する複数のパネルを組み立てることが従来から必要とされた。
【0008】
理解されるであろうが、基材から複数のパネル構造を裁断する際の重要な考慮点は、これらのパネルを緊密に嵌め込んで一定の面積から裁断し得るパネル数を最大にできることである。クッションのパネルとなる異なった幾何学形状の数を最小にし、そして外周形状をほぼ直線的な幾何学形状にすることが、一般的に基材から裁断されるパネルの数を多くできることが知られている。一般に直線的な形状を有するパネルを使用することで、ほぼ直線的な継ぎ目を用いてパネルを互いに継ぎ合わせたり、あるいはジャカード若しくはドビー織機を使用する織り工程の間にほぼ形成可能となるという付加的な利点を有する。このような直線の継ぎ目の形態は、費用効率がより高い当該エアバッグの製造法を提供する。「継ぎ目」なる用語は、別々の織布パネルを継ぎ合わせ、または同一の織布パネルの別々の部分を継ぎ合わせる任意の様式または方法を示す。従って縫製したり(糸等を用いる)、溶着したり(超音波ステッチ等を用いる)、あるいは複数のパネル若しくは部分を一緒に製織したり(ジャカード若しくはドビー織機等を用いる)等が、この継ぎ合わせる目的で利用され得る。
【0009】
しかしながら、エアバッグ・クッションを製造するためにほぼ直線状の継ぎ目を利用するとしても、大規模な製造のために大きな労力のかかる裁断作業と縫製作業とが必要になるという問題が未だ残る。更に、エアバッグ用の織布を製造する費用が比較的高く、一般的にこのような費用を減らす必要があることから、結果として裁断すべき量を少なくし(裁断作業は労務費が高くつく)、梱包容積を実質的に小さくするために織布の使用量を減らし(自動車内のダッシュボード、ドア等の有効スペースは貴重であり、自動車のエアバッグモジュールサイズを小さくするため)、そして当該製品の輸送重量を減らすこと(輸送費を減らすことになる)、および他の非常に所望される理由により、織布をより有効に利用する必要がある。しかしながら、従来はクッション製品内の有効膨張エアスペース容積を結果的に減らすことなく、このように織布の使用量を減らすことには問題があった。従って、エアバッグ・クッションの製造時間を短くすると同時に、最少量の織布を提供し、そして同時に膨張が起こる間に目的のエアバッグ・クッションを膨張させるに十分な容量のエア(ガス)(以下、「有効膨張エアスペース」という。)が与えられる必要がある。このような望ましい方法および製品は、上述したように特に搭乗者に最大の保護領域を提供する多量のエア(ガス)用に大量の織布が必要とされる搭乗者側のエアバッグに対してはこれまで入手できなかった。織布がより多く必要となるにつれて、一般的には織布パネルを継ぎ合わせるためにより長い継ぎ目が必要となり、更にこのことはより長い時間を縫製等の作業に必要とすることになる。更に、目的のエアバッグ・クッション内に十分な容量の有効膨張エアスペースを提供しつつ、同時に使用される必要織布量を減らす必要性があった。このように、クッション製品全体を製造するのに最少の織布使用量で、大きな有効膨張エアスペース容量のエアバッグ・クッションを製造するニーズが存在している。
【0010】
搭乗者側のエアバッグは、計器パネルやダッシュボードと搭乗者との間の広いスペースのため、運転者側のエアバッグの約2倍の容量がある。トラックやSUVとは異なり、乗用車ではウィンドシールド及び計器パネルのデザインのため、エアバッグモジュールは通常、トップ搭載、もしくはスリークォータ搭載とされる。このような状況下では、運転者用バッグ(運転席側のエアバッグ)等の二次元(2D)エアバッグでは必要な展開とカバー領域が果たせないため、使用することができない。膨張が可能な三次元マウス(3D mouth)を取り付ける二次元エアバッグを使用する試みが、添付の図1〜3に示されている。
【0011】
この3Dマウスの形成は、図2及び3からも明らかなように、平坦な織布(2D部分)に3D部分を取り付けることから非常に取り扱いが難い。
この3Dマウスはインフレータにより近く、インフレータの慣性荷重を受ける。このため、この3Dマウス構造には、少なくとも2プライもしくは3プライの織布が使用される。この多プライの織布をマウスに使用すると、マウス領域で織布の伸張もしくは荷重放散特性が失われ、この結果、多プライ領域から単プライ領域への移行部分でクッションの構造的欠陥が生じ得る。2Dクッション部分の縫製は比較的容易であるが、3Dマウスの取り付けは、布地の利用および製造の観点からこのコンセプトを非効率なものにしている。
【0012】
以上より、改善された搭乗者側のエアバッグとその方法に対するニーズが存在している。
【0013】
(発明の開示)
上述した観点から、本発明の一般的な目的は、三次元の搭乗者側エアバッグ・クッションと、その方法とを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、車両等の拘束システム内で利用する、費用効率が高く、製造が容易なエアバッグ・クッションを提供することである。「車両等の拘束システム」の用語は、膨張性の乗員拘束用クッション、並びに機械的および化学的構成部品(例えば膨張手段、点火手段、火薬など)の両方を意味することが意図されている。本発明の更に特有の目的は、対象とするエアバッグ・クッションが、非常に少量で軽量な織布からなり、そして複数の織布構成部品を相互に継ぎ合わせるための幾つかの直線状の継ぎ目を含む車両等の拘束システムを提供することである(但し上述のように、全体の要求された有効継ぎ目使用率を満たしている限り、他の形態の継ぎ目が使用されてもよい。)。本発明の更なる目的は、製造の労力を最小とし、全体で必要な織布使用量を大幅に減少させることにより、はるかに低い織布のコストとなり、組み立てが容易なエアバッグ・クッションを提供することである。
【0015】
本発明の更なる目的は、継ぎ目(または複数の継ぎ目)の長さが短く、そしてクッションを製造するのに必要な織布の使用量が少くて済み、同時に最大の有効膨張エアスペース容量を提供するエアバッグ・クッションからなる車両等の拘束システムを提供することにある。本発明の別の目的は、簡単で構造的に優れたデザインからなる(構成部品を縫い合わせるのに必要な労力が僅かであり、製造し裁断する織布量が減少することによって)低コストのエアバッグ・クッションの製造方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、搭乗者側のトップ搭載もしくはスリークォータ搭載のエアバッグ・クッションを提供することにある。
【0016】
これらの、およびその他の目的を達成するために、かつ本発明の目的に従って、本明細書で実施され広範に記述されるように、本発明は、少なくとも1つの織布構成部品を有するエアバッグ・クッションを提供しており、当該エアバッグ・クッションは、リットル当たり約0.0330平方メートル(sq. m/L)未満、より好ましくは0.015(sq. m/L)未満の有効織布使用率、およびリットル当たり約8.0グラム(gm/L)未満、より好ましくは約3.0(g/L)未満の織布重量率を有する。前記有効織布使用率は、有効織布使用指標から導かれ、この指標は、エアバッグ・クッション内の有効膨張エアスペースの総容量(リットルで測定される)に対するエアバッグ・クッションの製造に使用される織布の総量(平方メートルで測定される)の比に関する(そしてそのように定義される)。十分に低い有効織布使用率を示すには、織布の量は非常に少なく、それに対応する有効膨張エアスペース容量は大きくなければならない。前記織布重量指数は、エアバッグ・クッションの製造に使用される織布の総重量と有効膨張エアスペースとの比である。もちろん、同一のバッグに対して前記要素(継ぎ目使用、織布使用、および織布重量)が測定されるので、各率に対するこのエアスペース容量は同一となる。このようなエアバッグ・クッションは、(好ましくは少なくとも1つのほぼ直線状の継ぎ目を使用することにより)2枚あるいはそれ以上の個別の織布パネルか、または継ぎ合わせが必要な複数部分を備えた同一パネルから構成され得る。本発明のバッグは、使用される織布パネルまたは部分の特有の形状によって大きな有効膨張エアスペースを提供することが可能となる。その形状は、編織物からパネルを裁断して、無駄となる不使用の織布を少なくすることによってその編織物をより有効に使用することを可能にする。その好ましい実施の形態は、以下により詳細に示される。
【0017】
本発明のエアバッグ・クッションに対する、リットル当たりの平方メートルで表示される前記有効織布使用率(上述の対応する継ぎ目使用指標式で定義される)は、好ましくは約0.0330未満、より好ましくは約0.020未満、更により好ましくは約0.018未満、更により好ましくは約0.016未満、更により好ましくは約0.014未満、そして最も好ましくは約0.012(m/L)未満である。このように、絶対最小まで減らされる織布の使用量でエアバッグ・クッション内の有効膨張エアスペース容量は可能な限り大きく、一方において衝突時には自動車内で搭乗者に対して十分な保護を提供するものでなければならない。
【0018】
本発明のエアバッグ・クッションに対する、リットル当たりのグラムで表示される前記有効織布重量率は、好ましくは約8.0以下、より好ましくは約7.0未満、更により好ましくは約6.0未満、更により好ましくは約5.0未満、更により好ましくは約3.0(gm/L)未満である。所定の膨張エアスペースを提供するために使用される織布を最小にする一方、前記クッション内の有効膨張エアスペースは衝突時に搭乗者を保護するに十分であることが好ましい。
【0019】
運転者側のエアバッグは、一般的には少量の使用織布量からなるが、それに相関して高い有効エアスペース容量は提供しない;そして従来技術による搭乗者側のエアバッグは多量の織布を必要としている。このような搭乗者側のエアバッグの有効膨張エアスペース容積はやや大きいが、上述した好ましい有効織布使用率または重量率を指標内に収めるには織布の総使用量が余りにも多過ぎる。従って本発明のクッションは、比較的製造が容易で、必要とされる縫製等の織布パネル構成部品の継ぎ合わせ作業が非常に少なく、必要な織布量または重量が非常に少なく、それでいながら衝突時の搭乗者に対する保護を最大にする最適な大きさの有効膨張エアスペースを提供するよう構成される。
【0020】
本発明の追加となる目的および利点の一部を以下に記載するが、一部はこの記載からも明らかであり、あるいは本発明の実施により明らかになろう。上述した一般的記載、および後述の好ましい実施の形態の詳細な記載の双方は、例示および説明目的のみであって、いかなる意味においても特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものと理解してはならない。
【0021】
本明細書に含まれ、その一部を構成する添付された図面は、本発明の幾つかの好ましいと考えられる実施の形態を示しており、詳細な説明と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものである。
【0022】
(好ましい実施の形態)
ここで、添付された図面に例示された本発明の好ましいと思われる実施の態様を詳細に説明する。いかなる意味においても、本発明を、以下に説明され、表示される実施の形態に限定する意図がないことは理解されるべきである。反対に、添付の請求の範囲により明らかにされる本発明の真の精神および範疇に含まれ得る全ての代替、変更、均等なものは、ここに包含することが意図されている。
【0023】
図4〜6、8に示す本発明にかかる1つの実施の形態において、エアバッグ、ロッドポケット、ループポケット等を取り付けるリテーナリングが使用可能な、運転者用エアバッグに類似のマウス開口部を少なくとも1つ備えた三次元(3D)バッグ20を用いることにより、上述した2D搭乗者側エアバッグの欠点は解消される。本発明にかかるこのエアバッグは、所望の深さを備えた現状の搭乗者用エアバッグ(図10)のように三次元仕様であるが、運転者用エアバッグのように縫製が簡単である。トップ搭載バッグとするときの推奨される新規アプローチの概要が、図4〜6、8に示されている。
【0024】
本発明のデザインは、ボデーパネル及びフロントパネルと表示(図4)された2つの個別部分であるパネルもしくはパネル区分(1つもしくはそれ以上のパネルからなる)を有する。前記ボデーパネルとフロントパネルは、各々が1つの部品であることが好ましいが、これらのいずれか一方もしくは双方が2つもしくはそれ以上のパネルから構成されても、あるいはこれらが1部品として裁断されてもよい。ここに示す本発明の3Dエアバッグは、運転者用エアバッグ形式のマウスに類似した、単純で平坦なマウス取付部を使用する。これにより、この搭乗者用エアバッグは、運転者用エアバッグに使用される取付部と類似の簡単で費用効率のよいリテーナリングによってモジュールに取付け可能である。
【0025】
本発明の3Dエアバッグ20のバッグ製造は、以下の簡単な手順を含む(図4参照):
1. 予め裁断された位置合せ用穴を使用して補強パッチを前記マウスと通気孔とに位置合わせし、前記補強材を固定するために継ぎ目を縫う。
2. ボデーパネルを半分に畳み(0、0)、1、1’、0を継ぎ合わせる継ぎ目を縫う。
3. (2、3)を(3、4)へ、(2’、3’)を(3’、4’)へ継ぎ合わせ、フロントパネルを取り付ける。
【0026】
本発明のエアバッグデザインによる6個のバッグ20の裁断部品レイアウトが図5に示されている。図5からも明らかなように、裁断要領、織布利用度は優に90%を超え、あるいはこれ以上となる。
【0027】
図6は、トップ搭載バックなどの、本発明の3Dエアバッグ20が膨張した形状を示している。図からも分かるように、このアプローチによって、膨張したバッグの所望深さが容易に達成される。
【0028】
本発明は、トップ、スリークォータ、もしくはフロントの各モジュール搭載に適用される、低価格の三次元搭乗者用クッションを対象としている。本発明のバッグは、追加の縫製費用はかかるが織布の配置を改善する2以上の主要部分に裁断することも、あるはい単一部品として裁断することもできる。この開始部品は、バッグに目標の膨張深さがもたらされる限りどのような形状であってもよい。
【0029】
1つの実施の形態によれば、本発明は、平坦なエアバッグ形式のマウスもしくは搭載装置と、トップ及びスリークォータのモジュール搭載への適用(図6〜8)に対して追加の深さを備えた3D搭乗者用エアバッグである。
【0030】
図7は、ウィンドシールド59を備えた自動車、飛行機などの車両等56の前席54に着席した乗員52に対向して完全に展開した、本発明にかかるスリークォータ搭載の膨張性拘束クッション50を示している。図示のように、クッション50は、乗員52に対向する位置の膨張手段58によって、ダッシュパネル57から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション50及び/又は他のクッションは、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席54の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0031】
図8は、自動車、飛行機などの車両等166の前席164に着席した乗員162に対向して完全に展開した、本発明にかかるトップ搭載の膨張性拘束クッション160を示している。図示のように、クッション160及び/又は他のクッションは、乗員162に対向する位置の膨張手段168によってダッシュパネル167から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション160は、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席164の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0032】
図9は、ウィンドシールド269を備えた自動車、飛行機などの車両等266の前席264に着席した乗員262に対向して完全に展開した、本発明にかかるフロント搭載の膨張性拘束クッション260を示している。図示のように、クッション260は、乗員262に対向する位置の膨張手段268によってダッシュパネル267から外方に向って展開することができる。しかしながら、クッション260及び/又は他のクッションは、ステアリングホィール(図示せず)、車両等のサイドパネル(図示せず)、フロア(図示せず)、あるいは後席搭乗者(図示せず)に対向して配置するための前席264の背もたれを含め、車両等のいかなる所望の場所へも同様に配置が可能である。
【0033】
これらの具体的な形態と形状は、有効膨張エアスペース容量に比較して全体織布使用量の低下をもたらす。これら各パネルは、単なる例示であって限定ではないが、織編物、ニット製織布、不織布、フィルム、およびこれらの組み合わせを含む多数の材料から形成され得る。織編物が好ましく、平織りまたはパナマ織りのような密織りの構成から形成される織編物が特に好ましい。このような織編物は、ポリエステル、6ナイロンおよび6−6ナイロンといったポリアミド、または当業者には周知の他の好適な材料から形成され得る。良好な折り畳み性を必要とするバッグにとって、約1〜6デニール/フィラメントよりも大きくない規格のフィラメント当たりのデニールとなる比較的低いマルチフィラメント糸が特に望ましい。
【0034】
実際の適用時には、線密度が約40デニール〜約1200デニールの合成糸から形成される織編物が、本発明にかかるエアバッグを形成するのに有用であると考えられる。線密度が約315〜約840の糸から形成される織布が特に有用であると考えられ、線密度が約400〜約650の範囲の糸から形成される織布が最も有用であると考えられる。
【0035】
各パネルは、同じ材料から形成され得るが、限定はされないものの被覆あるいは非被覆材料といった異なる材料及び/又は構成からも形成され得る。このような織布は、通気量が平方フィートあたり約5CMFまたはそれより大きく、織布を横切る0.5インチの水の差圧で測定した場合に好ましくは平方フィートあたり約3CFMまたはそれより小さい良好な通気性の織布を提供し得る。通気量が平方フィートあたり約1〜3CFMの織布も同様に所望され得る。非被覆の状態で2CFM未満、好ましくは1CFM未満の通気性を有する織布が所望され得る。織布が約100ポンドまでの範囲の2軸応力を受けたときに通気量が実質的に約2倍よりも大きくならない2CFM未満の通気性を有する織布が特に好ましい。流体ジェット織機により形成される上記のような特性を示す織布が最も好ましいが、既述のようにジャカード及び/又はドビー織機で織ると、更に手間のかかる縫製や溶着作業を必要とせずに継ぎ目を形成することが可能である。
【0036】
1つまたは複数の材料のパネルに被覆が施される場合には、ネオプレン、シリコン、ウレタンまたは分散ポリアミドが好ましい。織布の重量を最小にして折り畳み性を高めるには、平方ヤードあたり0.6オンス以下、より好ましくは平方ヤードあたり0.4オンス以下、および最も好ましくは平方ヤードあたり0.3オンス以下の乾燥付加重量(dry add on weight)を有する分散ポリアミドなどの被覆が特に好ましい。もちろん、被覆の利用の他にも、異なる織り密度、及び/又はカレンダリングのような当業者にとって周知の仕上げ処理を含んだ織布の使用により、各種パネルの異なる特性が実現され得ることは理解されよう。
【0037】
本発明にかかるエアバッグ・クッションについて表示し、説明してきたが、このようなクッションは、当業者にとって周知である形状規定テザー、ループ、ガス通気孔等といった追加の部品を更に含み得ることは理解されよう。
【0038】
一般的に、エアバッグモジュール製造業者や自動車製造業者は、車の具体的な車種と構造に対してどれほどの寸法でどのような性能特性が必要であるかを特定する。従って、エアバッグ膨張エアスペース容量、前面パネル保護領域(特に搭乗者側のエアバッグ・クッションに対して)、および搭乗者に対して全体に亘る十分な保護が、これらの必要とされる特性となる。商業的に入手可能なエアバッグ・クッションと比較して、同一の特性(実際には、従来技術のクッションに比べてより優れた全体の搭乗者保護特性)を備えた本発明のエアバッグ・クッションは、必要な織布がより少なく、縫製作業のための継ぎ目長さがより短く、それゆえ前記競合クッションよりも明確にコストが低くなる。
【0039】
その上、標準の衝突テストにおいて、本発明のバッグ(クッション)は、商業的に入手可能で、より高価な競合するバッグと同等か、あるいはより優れた性能を発揮する。
【0040】
搭乗者側エアバッグもしくはエアバッグ・クッションは、フロント搭載、スリークォータ搭載、トップ搭載の主に3つの自動車への取付けモードがある。ベルトを使用しない、あるいは小柄な搭乗員(5%)による傷害のため、OEMではトップ搭載が適用される傾向にある。トップ搭載の適用と2段階膨張とにより、展開特性を規定するコンピュータ・アルゴリズムの助けを得ることで、展開の手順は高性能なシステムで制御される。エアバッグ・デザインの観点からいえば、これはかなりデザインを複雑にしている。今やエアバッグのデザインは計器パネルを取り囲み、搭乗者に対してバッグが向くように計器パネルの下に取付具を有するよう開発しなければならない。この種の取付具は(前記所望のバッグ形状のため)、既にシステム中での弱い連結部である取付位置において残留応力を発生させる。さらに、このような複雑なバッグ形状は、非効率的な織布使用となり、補強が強化されるため、結果的にコストを引き上げている。
【0041】
本発明の1つの実施の形態によれば、運転者側搭載の既存の特性と、図8に示すトップ搭載が可能な搭乗者側エアバッグとを考慮した、新しい搭乗者用エアバッグ・クッションと方法とを提供している。
【0042】
図5、12には、織布使用を90%もしくはそれ以上とする改善された搭乗者用バッグを示している。図10は、トップ搭載の搭乗者側エアバッグの従来のアプローチを示している。図10に示す従来のレイアウトでは、織布の利用は80%以下に低下している。このように本発明によれば、織布利用度などの何らかが犠牲にされることなく、トップダッシュ搭載に適用される搭乗者用エアバッグと方法が提案されている。
【0043】
本発明の具体例によれば、図5に示す織布レイアウトでは、全長約6.65ヤード、幅約1.91ヤードで搭乗者用バッグ6個分の織布を提供している(各々は、有効織布使用率が約0.0136、重量率が約3.294、膨張容量が130リットルである。)。
【0044】
図11、12において、本発明の他の実施の形態によれば、トップ搭載またはスリークォータ搭載用に追加の深さを備え、平坦形式のマウス搭載装置と共に使用するよう形成された三次元エアバッグ30が、非対称のボデーパネル(BP)とほぼ矩形のフロントパネル(FP)とを含んでいる。
【0045】
再度図12を参照して、搭乗者用バッグ6個用の織布レイアウトは、全体長さが6.62ヤードである(各バッグは、有効使用率が約0.0127、重量率が約3.27、膨張容量が130リットルである。)。
【0046】
図13、14は、ミリメートル(mm)とカッコ内のヤードとによる寸法を加えた、本発明の特定の搭乗者用バッグの例を示している。
【0047】
本発明の他の実施の形態によれば、例えば図4、11に示すような通常の運転者側のマウスを使用することが好ましいものの、図15、16においては、バッグ取付け用のプラスチックロッドと、インフレータ用のループポケットとを備えた代替の三次元搭乗者側エアバッグ35、40をそれぞれ示している。図15、16に示すエアバッグ35、40のフロントパネルとボデーパネルとは、図4に示すエアバッグ20の両パネルと同様なものである。
【0048】
図17A〜17Gにおいて、展開の移行、展開の間の移行、すなわち本発明のトップ搭載の三次元搭乗者側エアバッグの展開の各段階が、人体すなわち乗員を示す衝撃具と共に示されている。図からも明らかなように、本発明の三次元エアバッグは、乗員に対して十分以上の保護を提供し、乗員をダッシュボード、ウィンドシールドなどとの接触から保護している。
【0049】
図17A〜17Gにおいて、このエアバッグの完全な展開は約40ミリ秒(ms)以内に、より好ましくは約30msもしくはそれ以内で完了することが好ましい。
【0050】
本発明の特定の実施の態様を図示し説明してきたが、変更が可能であることは明瞭であり、本発明の原理にしたがった他の実施の形態が当業者には明らかであるため、本発明がこれらの特定の実施の形態に限定されないことは理解されるべきである。例えば、マウス取付け及び/又は通気孔の位置は、本発明の範疇で変化させることが可能である。したがって、本願の特許請求の範囲に記載された真の精神および範囲に含まれる、本発明の特徴を含むあらゆる変更および他の実施の形態が特許請求の範囲に包含されることが想定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】三次元マウスを備えた二次元の搭乗者側エアバッグを示す斜視図である。
【図2】図1に示すエアバッグの側面図である。
【図3】図2に示すエアバッグの部分拡大図である。
【図4】本発明にかかる実施の形態の三次元エアバッグの複数のパネル、区分あるいは部分を示す平面図である。
【図5】図4に示す本発明にかかる三次元エアバッグ6個の織布レイアウトを示す平面図である。
【図6】図4に示す本発明にかかる三次元エアバッグが展開した状態を示す写真である。
【図7】車両等の拘束システム中で第1の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図8】車両等の拘束システム中で第2の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図9】車両等の拘束システム中で第3の膨張性拘束クッションが展開した状態を示す、乗員運搬用車両の側面切断図である。
【図10】6個の個別の従来型搭乗者用エアバッグを形成する具体的な裁断位置を示すラインが描かれた織編物の部分を示す平面図である。
【図11】非対称パネルを含む、本発明にかかる他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルを示す平面図である。
【図12】図11に示す実施の形態にかかる三次元エアバッグ6個の織布レイアウトを示す平面図である。
【図13】図4に示す三次元エアバッグのパネルの具体例を示す図である。
【図14】図11に示す三次元エアバッグのパネルの具体例を示す図である。
【図15】ロッドポケットを備えた本発明にかかる他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルもしくは部分を示す平面図である。
【図16】インフレータ用のループポケットを備えた本発明にかかる更に他の実施の形態の三次元エアバッグのパネルもしくは部分を示す平面図である。
【図17A−17G】本発明にかかる3Dエアバッグが展開中の推移を示す概略側面図である。
【符号の説明】
20.三次元(3D)バッグ、 35、40.三次元搭乗者側エアバッグ、 50.スリークォータ搭載の膨張性拘束クッション、 52.乗員、 54.前席、 56.車両等、 57.ダッシュパネル、 58.膨張手段、 59.ウィンドシールド、 160.トップ搭載の膨張性拘束クッション、 162.乗員、 164.前席、 166.車両等、 167.ダッシュパネル、 168.膨張手段、 260.フロント搭載の膨張性拘束クッション、 262.乗員、 264.前席、 266.車両等、 268.膨張手段、 269.ウィンドシールド。
Claims (75)
- 少なくとも1つの織布部品から構成される、トップ搭載、スリークォータ搭載、もしくはフロント搭載の三次元の搭乗者用エアバッグ・クッションであって、約0.0330平方メートル/リットルよりも小さい有効織布使用率を有する三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 約0.020平方メートル/リットルよりも小さい有効織布使用率を有する、請求項1の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 約0.018平方メートル/リットルよりも小さい有効織布使用率を有する、請求項2の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 約0.016平方メートル/リットルよりも小さい有効織布使用率を有する、請求項3の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 約0.013平方メートル/リットルよりも小さい有効織布使用率を有する、請求項4の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 平坦なマウスのインフレータ搭載構造を更に備えている、請求項1の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 少なくとも1つの継ぎ目で継ぎ合わされる少なくとも2つの織布部品を含んでいる、請求項1の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 少なくとも1つの継ぎ目で継ぎ合わされる少なくとも2つの織布部品を含んでいる、請求項2の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 少なくとも1つの継ぎ目で継ぎ合わされる少なくとも2つの織布部品を含んでいる、請求項3の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 少なくとも1つの継ぎ目で継ぎ合わされる少なくとも2つの織布部品を含んでいる、請求項4の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 少なくとも1つの継ぎ目で継ぎ合わされる少なくとも2つの織布部品を含んでいる、請求項5の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ搭載用のロッドポケットを更に備えている、請求項1の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ搭載用のロッドポケットを更に備えている、請求項2の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ搭載用のロッドポケットを更に備えている、請求項3の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ搭載用のロッドポケットを更に備えている、請求項4の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ搭載用のロッドポケットを更に備えている、請求項5の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用のループポケットを更に備えている、請求項1の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用のループポケットを更に備えている、請求項2の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項3の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項4の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項5の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項2の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項3の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項4の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- インフレータ取付け用の平坦なマウスを更に備えている、請求項5の三次元搭乗者用エアバッグ・クッション。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項1のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールで、請求項2のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項3のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項4のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項5のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項6のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 車両等の拘束システムにおいて、請求項7のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項1のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項2のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項3のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項4のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項5のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項6のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- エアバッグモジュールにおいて、請求項7のエアバッグ・クッションを含んでいる改善。
- 搭乗者側エアバッグ・クッションを形成する方法において、三次元の搭乗者側エアバッグにインフレータ搭載用の平坦なマウスを形成するステップを含む改善。
- トップ搭載、及びスリークォータ搭載の適用のためのインフレータ搭載用の平坦なマウスと、追加された深さとを備えている、三次元搭乗者用エアバッグ。
- 図4、11、15、16の少なくとも1つに示すパネルを備えている三次元エアバッグ。
- 約8.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する三次元搭乗者用エアバッグ。
- 約7.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する、請求項19の三次元搭乗者用エアバッグ。
- 約6.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する、請求項19の三次元搭乗者用エアバッグ。
- 約5.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する、請求項19の三次元搭乗者用エアバッグ。
- 約4.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する、請求項19の三次元搭乗者用エアバッグ。
- 約3.0グラム/リットルより小さい織布重量率を有する、請求項19の三次元搭乗者用エアバッグ。
- 円錐構造を形成するよう構成された固有の形状のボデーパネルと、前記円錐構造と合わされて三次元構造を形成するよう構成されたフロントパネルとを備えた三次元エアバッグ。
- 円錐構造を形成するよう構成された固有の形状の複数のパネルと、前記円錐構造と合わされて三次元構造を形成するよう構成された1つもしくはそれ以上のフロントパネルとを備えた三次元エアバッグ。
- インフレータを取り付けるための手段を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- インフレータを取り付けるための手段を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- 前記バッグ構造を完成させるためのほぼ直線の継ぎ目を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- 前記バッグ構造の側に少なくとも1つの継ぎ目を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- 前記バッグ構造の頂部に車両等のウィンドシールドに向う少なくとも1つの継ぎ目を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- 前記バッグ構造の底部に少なくとも1つの継ぎ目を更に備えている、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- 展開の際に45ミリ秒以内で完全な膨張段階に達する、請求項1、41、42、43、49、50の少なくとも1つのエアバッグ。
- トップ、スリークォータ、フロントのいずれかの搭載の、膨張性の三次元搭乗者用エアバッグ・クッションであって、
少なくとも1つのパネルを有するボデーパネル区分と、
少なくとも1つのパネルを有するフロントパネル区分とから構成され、
前記ボデーパネル区分が、少なくとも第1の継ぎ目に沿って一体にされて膨張ポケットを形成する第1及び第2のベース部分を有し、
前記フロントパネル区分が前記ポケットに合わされてこれを囲い、
前記ベース部分の少なくとも1つが、膨張媒体を受け入れる手段を含んでいるエアバッグ。 - 前記ボデーパネル区分が、第1の長さのベース区域と、
第2の長さの頂部区域とを備えたほぼ面取りがされたピラミッド構造を有し、
前記第1の長さが前記第2の長さよりも大きい、請求項58のエアバッグ。 - ほぼ面取りがされたピラミッド形状を有する前記ボデーパネル区分が、各々の側面区域を更に含んでいる、請求項59のエアバッグ。
- 前記側面区域がほぼ平行である、請求項60のエアバッグ。
- 前記フロントパネル区分が、前記頂部区域と前記側面区域とに取付けられるよう形成されている、請求項60のエアバッグ。
- 前記ベース区域が、前記第1と第2のベース部分のほぼ中間に、少なくとも1つの凹みもしくは切り欠きを含んでいる、請求項58のエアバッグ。
- 前記ボデーパネル区分が、少なくとも1つの通気開口部を含んでいる、請求項58のエアバッグ。
- 前記両ベース部分の一方が他方よりも大きい、請求項58のエアバッグ。
- 前記大きい方のベース部分が、インフレータ搭載手段を含んでいる、請求項65のエアバッグ。
- 前記ベース部分が、前記ポケットの右側面と左側面とを形成する、請求項58のエアバッグ。
- 前記ベース部分が、前記ポケットの頂部と低部とを形成する、請求項58のエアバッグ。
- 前記ボデーパネル区分が非対称である、請求項58のエアバッグ。
- 前記フロントパネル区分がほぼ矩形である、請求項58のエアバッグ。
- 前記フロントパネル区分が、丸みを帯びた角部を有している、請求項70のエアバッグ。
- 前記膨張媒体を受け入れるための手段が、平坦なマウス開口部を含んでいる、請求項58のエアバッグ。
- 前記平坦なマウス開口部が、円形及び四角形のいずれかである、請求項72のエアバッグ。
- 前記膨張媒体を受け入れるための手段が、開口部とロッドポケットとを含む、請求項58のエアバッグ。
- 前記膨張媒体を受け入れるための手段が、開口部とループ状ポケットとを含む、請求項58のエアバッグ。
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