JP3623256B2 - 表面処理方法および表面処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、表面処理方法および表面処理装置に係り、特にシリコン酸化膜をシリコン窒化膜に対して選択的にエッチングするための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコン酸化膜のエッチングには、高精度のパターン形成が可能であることから、反応性イオンエッチング法が用いられている。反応性イオンエッチング法は、一対の平行平板電極を備えた真空容器内に被処理基板(例えば、被エッチング薄膜が形成された基板)を設置し、反応性ガスを導入した後、高周波電力の印加により前記ガスを放電せしめ、この放電により発生したガスプラズマを用いて被処理基板をエッチングする方法である。
【0003】
また、反応性イオンエッチング法の他に、プラズマエッチング、ECR型ドライエッチング法、イオンビ―ムエッチング法、光励起エッチング法等があるが、これらのエッチングも真空容器内の被処理基板に活性化した反応性ガスのイオンを化学的或いは物理的に作用させてエッチングを行なうものであり、この点において、前記反応性イオンエッチング法と同様と考えられる。
【0004】
このようなエッチング方法の一例について説明する。
【0005】
例えば、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングしようとする場合、フロロカーボン系のガスとHあるいはCOの混合ガスの放電による反応性イオンエッチングが用いられているが、プラズマ中で生成される種々のイオン種が基板に作用するために、エッチングに寄与するイオン種と堆積に寄与するイオン種とが同時に基板上に存在することになり、エッチングの効率を落とすと同時に、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜の選択比を上げるイオン種がはっきりと知られておらずまた、それ以外のイオン種も基板上に存在するために選択比を落とす結果になっている。しかしながら半導体集積回路の集積度が上がるにつれ、コンタクトホールの形成等に際して、シリコン窒化膜上のシリコン酸化膜をエッチングする場合、下地の窒化シリコンに対して高い選択比が要求される。例えば、図20に示すようなSAC(self aligned contact hole )エッチングプロセスを用いてDRAMにおけるストレージノードコンタクトあるいはビット線コンタクトなどのコンタクトホールを実現する場合を考えてみる。シリコン基板31表面に、ゲート絶縁膜32を介して形成された多結晶シリコン膜からなるゲート電極33の表面および側壁に窒化シリコン膜34を形成しこの上層に層間絶縁膜として膜厚700μm 程度の酸化シリコン膜35を形成した後、ゲート電極33に自己整合的にコンタクトホールHを形成する場合、レジストパターンRは大きめに形成し、シリコン窒化膜34をエッチング停止層として用いてエッチングを行う。このとき層間絶縁膜の膜厚は配線間容量の低減のため薄くすることはできず、400nm程度は必要である。またゲート電極も金属膜との多層構造となっており、300nm程度の厚さが必要である。さらにシリコン窒化膜34の厚みはSACエッチング工程後コンタクトホール内に配線材料を埋め込むため、できるだけ薄いことが要求され、このような例の場合50nm程度である。
【0006】
SACエッチングに際し、開口部のシリコン酸化膜の一番厚い部分は700nmとなる。シリコン酸化膜のエッチング速度のウェハ面内の不均一、および層間絶縁膜の膜厚のウェハ面内の不均一により、30%程度のオーバーエッチングが必要となる。すなわち700nm×1.3=910nm程度のエッチングを行う時間が必要となる。
【0007】
従って、シリコン窒化膜34がRIEにさらされているのは910nm−400nm=510nm相当のシリコン酸化膜をエッチングする時間である。
【0008】
このときシリコン窒化膜は少なくとも膜厚の半分である25nm程度は残っている必要がある。
【0009】
よってシリコン酸化膜のシリコン窒化膜に対するエッチング選択比は510/25=20.5必要とされる。
【0010】
このようにシリコン酸化膜のシリコン窒化膜に対するエッチング選択比は、20程度が要求され、これを満たすように条件設定を行うことにより、セルサイズを大幅に低減することができる。しかしながらもはやこのような要求には、従来のエッチング方法では対応できなくなってきており、選択比の向上をはかるために種々の研究がなされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来、フロロカーボン系のガスを用いた、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜の選択エッチングでは、種々のイオン種が表面反応に寄与しているものの、実際に表面反応に寄与しているイオン種が不明であるため、効率が悪く、十分な選択性が得られず、実用性に乏しいという問題があった。
【0012】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、フロロカーボン系ガスを用いた半導体プロセスにおけるエッチングの選択性を向上させることのできる方法および装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の第1の特徴は、フロロカーボン系ガスを含むガスを供給するガス供給工程と、前記フロロカーボン系ガスの励起によりイオンを生成し、前記イオンのうち(CF (n=1,2,3……)を主成分とするイオンを、前記半導体基板上に導くように制御し、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングすることにある。ここで、ガスとしては、フロロカーボン系ガスにAr,Ne,He,Kr,Xeなどを含有せしめても良い。また、主成分とは、フロロカーボン系イオンの中で(CF が主成分となることを指すものとする。
【0014】
望ましくは、(CF を主成分とするイオンによってシリコン窒化膜上で誘起せしめられる反応がエッチングから堆積に移行するエネルギー値をとるように、基板に入射するエネルギーを制御し、(CF を主成分とするイオンを基板上に導くことによって、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングすることにある。
【0015】
すなわち、この(CF を主成分とするイオンによってシリコン窒化膜上で誘起せしめられる反応がエッチングから堆積に移行するエネルギー値をとるように、前記半導体基板に入射するエネルギーを制御する。例えば、CF イオンを用いる場合、基板への入射エネルギーを200eVとする。またC イオンを用いる場合、基板への入射エネルギーを150eVとする。さらにC イオン、C イオンなどさらにnの大きいイオンを用いる場合、エネルギーを下げることにより選択性の高いエッチングを行うことができる。
【0016】
望ましくは、前記エッチング工程は、前記イオン解離により得られたイオンのうち、CF 濃度の(C +CF )濃度に対する割合をx(x:CF /(C +CF ))とするとき、前記半導体基板に入射するエネルギーEが、次式
152eV<E≦223eV
x<−0.744+19768.7/(214.8E−21240)
x:CF /(C +CF
E:イオンの入射エネルギー
を満たすように制御して前記イオンを前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程を含む。
【0017】
ここでイオンの濃度とは、単位体積あたりのイオン数をいう。
【0018】
また望ましくは、このエッチング工程は、前記イオン解離により得られたイオンを、前記半導体基板に入射するエネルギーが、152eV以下になるように制御して前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程を含む。
【0019】
また望ましくは、エッチング工程は、前記式を満たすようにイオンビームを制御して前記半導体基板上に導く工程である。
【0020】
さらに望ましくは、前記ガス供給工程は、フロロカーボン系ガスとしてc−Cガスを供給する工程であり、前記イオンは、前記c−Cガスをプラズマ化することにより生成されることを特徴とする。ここでc−Cガスは4員環構造のフロロカーボン系ガスのうちの1つのガスである(以下同様)。
【0021】
さらに望ましくは、ガス供給工程は、前記フロロカーボン系ガスとして、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを供給する工程を含み、前記エッチング工程は、前記c−Cガスをプラズマ化することにより、イオンを生成し、前記基板上に導かれる前記イオンのうち、(CF の全濃度に対するCF イオンの濃度の比率が8%以下となるように制御して前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程である。
【0022】
また望ましくは、前記ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスと、KrあるいはXeガスのうち少なくとも1種類以上のガスとを導入する工程を含み、前記イオンは、c−Cガスと、KrあるいはXeガスのうち少なくとも1種類以上のガスとの混合ガスのプラズマを形成することによって生成される。
【0023】
望ましくは、このガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入する工程を含み、前記イオンは、電子エネルギーが33eV未満となるように制御された電子ビームで該ガスを励起し、プラズマを形成することによって生成される。
【0024】
さらに望ましくは、ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入する工程を含み、前記イオンは、該ガスを波長70.9nm以上102.5nm以下の光を用いてプラズマ化することによって生成されることを特徴とする。
【0025】
また、望ましくは、ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入する工程を含み、該ガスをプラズマ化することによって達成されかつ該プラズマ中に存在するc−C分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数N、該プラズマ中の電子密度nおよび該プラズマ中のc−C分子の該気密反応容器内での滞在時間τが次式
N=n×τ≦7.2×10
τ =P×V×Q−1
P :c−C分圧
V :前記反応容器の体積
Q :c−C流量
を制御することによって前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0026】
望ましくは、前記エッチング工程は、前記ガスのプラズマによって得られたイオンの前記半導体基板への入射エネルギーを500eV以下に制御する工程を含む。
【0027】
また望ましくは、マグネトロンプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが24msec以下となるように制御することによって、前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0028】
さらに望ましくは、平行平板形プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが720msec以下となるように制御して前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0029】
望ましくは、制御した電子ビームで前記ガスを励起し、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが7.2msec以下となるように制御することにより前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0030】
また望ましくは、マイクロ波励起プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが7.2msec以下となるように制御することにより前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0031】
更に望ましくは、誘導結合形プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが0.72msec以下となるように制御することにより前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0032】
望ましくは、ヘリコン励起プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qが0.072msec以下となるように制御することにより前記イオンは生成される。
【0033】
望ましくは、前記ガス供給工程は半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入する工程を含み、該ガスを、数msecから数百msecのパルスにて変調した高周波にてプラズマ化することにより前記イオンは生成されることを特徴とする。
【0034】
望ましくは、前記ガスのプラズマはマグネトロン励起プラズマ生成装置で生成されたプラズマである。
【0035】
望ましくは、前記ガス供給工程は半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入する工程を含み、該ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化することにより前記イオンは生成される。
【0036】
また本発明の第2の特徴は、反応容器内に設置された半導体基板上にフロロカーボン系ガスを供給するガス供給手段と、反応容器内のガスを排気するガス排気手段と、前記フロロカーボン系ガスをプラズマ化して、得られたイオンのうち
(CF を主成分とするイオンを、前記半導体基板上に導くように制御するイオン種制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0037】
望ましくは、該プラズマ中に存在するc−C分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数Nが7.2×10以下であるように、該プラズマ中の電子の密度、および該プラズマ中のc−C分子の該反応容器内での滞在時間を制御するように、前記ガス供給手段および前記ガス排気手段の少なくとも一方を制御することにより、ガス流量Qまたはc−C分圧を制御する手段を含む。N:n×τ
τ :反応容器内での滞在時間(=P×V×Q−1
:プラズマ中の電子密度
P :c−C4 F8 分圧
V :反応容器の体積
Q :c−C流量
また望ましくは、前記イオン種制御手段は、前記ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化する手段を含むことを特徴とする。
【0038】
なお上記したように、ガスのプラズマ化によりイオンを生成する場合、一般にイオンの入射エネルギー(E)は、ある分布を持つ。すなわち、そのエネルギーの分布幅ΔEは、次式
ΔE=(8/3ωd){(eVth1.5 /(2M)1/2
ω:周波数(rad/sec)=2πf
f:印加電界の周波数
d:シース幅(m)
M:イオンの質量(kg)
th:Vdc(陰極降下電圧)+V(プラズマポテンシャル)
e:電気素量
で与えられ、
エネルギー分布f(E)は、次式
f(E)=(4N/ωΔE)[1−{2(E−eVth)/ΔE}0.5
N0 :粒子数(m−3)(1mあたりのイオンの数)
で与えられる。
【0039】
上記した本発明においては、イオンの入射エネルギーとは、エネルギー分布の平均値となるエネルギー値のことをさす。
【0040】
例えば、マグネトロンRIEの場合、
ω(rad/sec)=8.52×10
th(V)=450
d(m)=2.56×10−3の条件で
は、ΔEC2F4=81.14となり、
CF は、ΔECF3 =97.6となる。
【0041】
また、本発明において、シリコン酸化膜とは、ボロン、リン、砒素等の不純物を含む酸化膜例えばBPSG(ボロン添加シリケートガラス)、ASSG(砒素添加シリケートガラス)などを含む。この場合不純物を含まないシリコン酸化膜のエッチングと同様の条件下で、より高選択比の選択エッチングを行うことができる。
【0042】
【作用】
本発明では、フロロカーボン系ガスのプラズマ中で生成される化学種のうち
(CF を優先的に、エネルギー制御して基板表面に入射させることによって、シリコン窒化膜に対してシリコン酸化膜を選択性よくエッチングすることができる。これにより、例えばシリコン窒化膜上に堆積させたシリコン酸化膜をエッチングする場合、エッチングをシリコン窒化膜表面で止めることが可能となる。
【0043】
本発明者らは種々の実験の結果、フロロカーボン系ガスのうち(CF を用いた場合に、選択性が向上し、またシリコン窒化膜上でエッチングから堆積に移行するエネルギー値が、このnの値に応じて決まるということを発見した。この現象は、以下のメカニズムにより生ずるものと思われる。すなわち、(CF の基板表面への入射エネルギーが低下するに従って、エッチング生成物が変化するため、エッチング率は低下していく。入射エネルギーがある値以下になると表面にCが残留するようになり、基板表面にSi−C結合を含む物質が形成される。この物質並びにこの物質上に形成されるフロロカーボンの重合膜はエッチングの保護膜として機能するのでそのエネルギーでイオンが入射し続けると、表面はこれらの物質で覆い尽くされエッチングは途中で停止し、堆積が生じる。さらにエネルギーが下がると、Cの残留確率が増加していき、あるエネルギー以下でエッチングは起こらなくなり堆積のみ生ずるようになる。このエッチングから堆積に移行するエネルギーがシリコン酸化膜上とシリコン窒化膜上とで異なる。このことを利用してエネルギー値を設定することにより、選択エッチングを行うことが可能となる。本発明はこの点に着目してなされたものである。
【0044】
なお、エッチングから堆積に移行する過程において、エッチングが途中で止まり堆積が生じるエネルギー領域が存在するため、シリコン窒化膜の膜厚との兼ね合で制御する入射エネルギー値には余裕が生じる。
【0045】
さらにまた、実際にこの選択エッチングを実現するために、フロロカーボン系ガスをプラズマ解離して基板上に導く際に、制御する因子として、電子との衝突回数を制御することにより、選択性を高めることができることを発見した。
【0046】
そこで、デバイス作成上に必要とされるエッチング選択比20を得ることを目的とし、イオン種によるエッチング特性の差を検知するため、質量分離器を用いてCF、CF 、CF を分離生成し、エッチングを行い、エッチング量を測定した。ここで、Cガスプラズマ中において存在するC 、CF 、CF イオンに着目してみると、前述したように実際のデバイス作成に際して実用可能な選択比20をとることのできる入射イオンエネルギーは、それぞれ、223eV、215eV、152eVである(図5参照)。
【0047】
またこの152eV〜223eVの範囲では、図5から、シリコン窒化膜のエッチングが問題となるほど大きいのは、実質上C とCF のみであり、他は無視することができる。したがって、この領域では、これらのイオンの混合比のみをエッチング選択比20以上もつように選択すればよいことがわかる。そこでこの図5で求めたエッチング速度に基づいて算出した、入射イオンエネルギーに対する混合比xの上限を示す曲線Qを求め(図6参照)、この曲線Qよりも下の領域が152eV〜223eVの入射エネルギー領域における安全領域すなわちエッチング選択比20以上を得ることのできる領域である。すなわち、実験の結果、選択性を低下する原因となるCF の混合比と基板への入射エネルギーとの関係を求め、前記フロロカーボン系ガスの解離によって得られたイオンについて、CF の(C +CF )に対する割合をx(x:CF /(C +CF ))とするとき、前記半導体基板に入射するエネルギーEが、次式を満たすように制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0048】
152eV<E≦223eV
x<−0.744+19768.7/(214.8E−21240)
x:CF /(C +CF
E:イオンの入射エネルギー
また実験結果から、フロロカーボン系ガスの解離によって得られたC ,CF ,CF イオンを、前記半導体基板に入射するエネルギーが、152eV以下になるように制御して前記半導体基板上に導くことにより、エッチング速度が低下するがシリコン窒化膜のエッチング速度は小さいため、良好な選択性を得ることができる。
【0049】
また、プラズマ解離を用いた場合にも、実験結果から、前記基板上に導かれるイオンのうち、(CF の全濃度に対するCF イオンの濃度の比率が8%以下となるように制御することにより良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0050】
さらに、実験結果から、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスと、KrあるいはXeガスのうち少なくとも1種類以上のガスとを導入し、該ガスをプラズマ化することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。これはKrあるいはXeガスプラズマは電子温度が低いため、これらのガスと混合することにより、c−Cガスの解離により生成されるC ののさらなる解離が抑制され、プラズマ中でC がCF に対して選択的に生成できたためと考えられる。
【0051】
また実験結果から、c−Cガスを導入し、電子エネルギーが33eV未満となるように制御された電子ビームで該ガスを励起し、イオン化することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0052】
さらにまた実験結果から、c−Cガスを導入し、該ガスを波長70.9nm〜102.5nm以上の光を用いてプラズマ化することにより、良好な選択性を得ることができた。この波長領域では、C がCF に対して選択的に生成されるため、良好な選択性を得ることができるものと考えられる。
【0053】
さらに、実験結果から、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入し、該ガスをプラズマ化し、該プラズマ中に存在するc−C分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数Nが7.2×10以下であるように、該プラズマ中の電子の密度、および該プラズマ中のc−C分子の該気密反応容器内での滞在時間を制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0054】
N:n×τ
τ :反応容器内での滞在時間(=P×V×Q−1
:プラズマ中の電子密度
P :プロセス圧力
V :反応容器の体積
Q :c−C流量
望ましくは、前記ガスのプラズマによって得られたイオンの前記半導体基板への入射エネルギーを500eV以下に制御する。ここで入射エネルギーが500eVを越えると基板表面が受けるダメージが顕著となる。
【0055】
さらに、マグネトロンプラズマ生成装置でプラズマを生成するのが望ましい、この場合、プラズマ中に存在するc−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを24sec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0056】
また、平行平板形プラズマ生成装置でプラズマを生成する場合には、プラズマ中に存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを720msec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0057】
また、制御した電子ビームで前記ガスを励起する場合には、プラズマ中に存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを7.2msec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0058】
また、実験結果から、μ波励起プラズマ生成装置でプラズマを生成する場合には、プラズマ中に存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを7.2msec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0059】
また、実験結果から、誘導結合形プラズマ生成装置でプラズマを生成する場合には、プラズマ中存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを0.72msec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0060】
また、実験結果から、ヘリコン励起プラズマ生成装置でプラズマを生成する場合には、プラズマ中に存在する、c−C分子の滞在時間τ=P×V/Qを0.072msec以下に制御することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0061】
また、実験結果から、c−Cガスを導入し、該ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した高周波によってプラズマ化することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。
【0062】
また望ましくは、前記ガスのプラズマはマグネトロンプラズマであることを特徴とする。
【0063】
望ましくは、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−Cガスを導入し、該ガスを、数mから数十m秒のパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化することにより、良好な選択性を得ることができることがわかった。 また、本発明の第2では、反応容器内に設置された半導体基板上にフロロカーボン系ガスを供給するガス供給手段と、前記フロロカーボン系ガスを解離せしめてプラズマ化し、前記イオンの生成によって得られたイオンのうち(CF を主成分とするイオンを、前記半導体基板上に導くように制御するイオン種制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0064】
実験結果から、ガス供給手段は、前記プラズマ中に存在するc−C分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数N、該プラズマ中の電子密度nおよび該プラズマ中のc−C分子の該気密反応容器内での滞在時間τが次式N=n×τ≦7.2×10
τ =P×V×Q−1
P :c−C分圧
V :前記反応容器の体積
Q :c−C流量
を満足するように、c−Cガス流量Qまたはc−C分圧を制御する手段を含むことを特徴とする。
【0065】
また望ましくは、前記イオン種制御手段は、前記ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化する手段を含むことにより選択性を大幅に、向上することが可能となる。
【0066】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0067】
図1は本発明実施例の方法で用いられる表面処理装置を示す概略構成図である。 この装置は、ガス供給源100と、このガス供給源100からソ−スガスとしてのCガスを供給せしめられ、解離によりイオンビーム102を生起するイオン源101と、このイオンビーム102を化学種毎に分離する質量分離器103と、この分離されたイオンビームを減速制御する減速系104と、真空容器105内にウェハ106を設置してエッチングまたは薄膜堆積を行う表面処理室107とから構成されている。ここでウェハは、−50℃〜800℃まで温度制御可能な温度制御機構を備えたサセプタ108上に載置されており、真空容器105にはガス排気系109が接続されている。
【0068】
次に、上述した装置を用いた表面処理方法について説明する。
【0069】
ここでは照射するイオン種が(CFとなるように、質量分離器を制御する。まず、図2(a) に示すように、SAC(self aligned contact hole )エッチングプロセスを用いてDRAMにおけるビット線コンタクトを形成する工程について説明する。シリコン基板1表面に、ゲート絶縁膜2を介して多結晶シリコン膜からなるゲート電極3を形成し、この表面および側壁を膜厚50nmの窒化シリコン膜4で被覆したのち、ゲート電極3をマスクとして拡散を行いソース・ドレイン領域となる拡散層7を形成してスイッチングトランジスタとしてのMOSFETを形成する。そして、この上層に層間絶縁膜として膜厚700μm 程度の酸化シリコン膜5を形成し、レジストパターンRをマスクとしてエッチングを行い、ゲート電極3に自己整合的にコンタクトホールHを形成するものである。ここでは、レジストパターンRは大きめに形成し、シリコン窒化膜4をエッチング停止層として用いてエッチングを行う。
【0070】
このようにして順次形成されたものをウェハとして使用する。そして、レジストパターンRをマスクとして、(CFイオンを入射エネルギー200eVで照射し、室温下でエッチングする。
【0071】
その結果図2(b) に示すように、極めて選択性よく酸化シリコン膜3がパターニングされ、ビット線コンタクトHがゲート電極5に対して自己整合的に形成される。
【0072】
この後、このコンタクト内の拡散層(ソース・ドレイン領域)7にコンタクトするように、CVD法等により多結晶シリコン膜を堆積し、パターニングしてビット線6を形成する。
【0073】
なお、このように拡散層7のうち一方はビット線に接続され、図示しないが他の一方にはストレージノード電極を介してキャパシタが形成されており、セルを構成する。本発明の方法によれば、ビット線コンタクトを自己整合的に形成することができるためセルサイズを大幅に低減し、小型で信頼性の高いDRAMを得ることができる。
【0074】
次に、イオン種によるエッチング特性の差を検知するため、質量分離器を用いてCF、CF 、CF を分離生成し、エッチングを行い、エッチング量を測定した。ここで、試料としては、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜を形成した基板を用意し、照射エネルギーはいずれも400eVとし、基板温度は室温とした。その結果を図3に示す。この結果から明らかなように、CF、CF 、CF の順にSiO、Siそれぞれのエッチング速度が上昇する。SiO/Siエッチング速度の比(選択比)からみると、CF が最も悪く、CFが最も良い。しかし、CFの場合、エッチング速度が小さいため、SiOのエッチングが途中で停止する。従って、この3種類のイオンのなかではCF が好ましい。
【0075】
次に、CF 、C イオンに対し、入射エネルギーを変化させてシリコン酸化膜、シリコン窒化膜の基板に照射した。その結果を図4に示す。入射エネルギー400eVにおいては、C はCF に比べ、シリコン酸化膜上及びシリコン窒化膜上においてエッチング速度が2倍で、選択比は同じであった。そして入射エネルギーを200eVに下げると、CF のエッチングはSiO幕およびSi膜上で途中で停止した。一方、C の場合、Si膜上ではエッチングが停止したが、SiO膜上ではエッチングは進行し続け、結果として50以上という高い選択比が得られた。
【0076】
さらに、c−Cの解離によって生じる(CF 及びCF を入射エネルギーを変化させて、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜の基板に照射した。そのエッチング特性を測定した結果を図5に示す。入射エネルギー300eVにおいて、CF の場合、シリコン酸化膜上ではエッチングが起こるが、シリコン窒化膜上ではフロロカーボンの重合膜の堆積によりエッチングは飽和している。また200eVにおいてはCF によるシリコン酸化膜のエッチングも飽和してしまうが、C ではシリコン酸化膜のエッチングは進行し、一方シリコン窒化膜上ではエッチングが飽和する。この結果から、CF によっては300eVで、C では200eVで、シリコン窒化膜に対してシリコン酸化膜を高い選択比で選択エッチングできることがわかる。さらにC 、C の場合も、それぞれ150eV、75eVとしたとき窒化シリコン膜に対して酸化シリコン膜を高い選択比で選択エッチングすることができる。なお、エッチングから堆積に移行する過程において、エッチングが途中で止まり堆積が生じるある幅をもったエネルギー領域が存在するため、窒化シリコンの膜厚との兼ね合いで入射エネルギー値の制御範囲には余裕が生じる。
【0077】
またこの結果から、(CF (n>4)によっても、エネルギーを制御することによって、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜の選択エッチングを達成できることが予想できる。又、CF の場合もエネルギーを下げるに従い、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜のエッチング速度が低下する。入射エネルギー125eVにてシリコン窒化膜上でエッチングから堆積に移行する。
【0078】
ところで、Cガスプラズマ中において存在するC 、CF 、CF イオンに着目してみると、前述したように実際のデバイス作成に際して実用可能な選択比20をとることのできる入射イオンエネルギーは、図5よりそれぞれ、223eV、215eV、152eVである。
【0079】
この152eV〜223eVの範囲では、図5から、シリコン窒化膜のエッチングが問題となるほど大きいのは、実質上、C とCF のみであり、他は無視することができる。したがって、この領域では、これらの混合比のみをエッチング選択比20以上をもつように選択すればよいことがわかる。そこでこの図5で求めたエッチング速度に基づいて算出した、入射イオンエネルギーに対する混合比xの上限を示す曲線Qを図6に示す。この曲線Qよりも下の領域が152eV〜223eVの入射エネルギー領域における安全領域すなわちエッチング選択比20以上を得ることのできる領域である。すなわち、152eV〜223eVの領域でエッチングに寄与するのはC とCF であり、これに着目して、シリコン窒化膜と、シリコン酸化膜のエッチング速度と入射エネルギー強度Eとの関係を算出した結果、CF の(C +CF )に対する割合をx(x:CF /(C +CF ))とするとき、前記半導体基板に入射するエネルギーEが、次式を満たすように制御することにより良好なエッチング選択性を得ることができる。
【0080】
152eV<E≦223eV
x<−0.744+19768.7/(214.8E−21240)
x:CF /(C +CF
E:イオンの入射エネルギー
また152eV以下であれば、エッチング速度が低下するがシリコン窒化膜のエッチング速度は小さいため、適宜使用可能である。
【0081】
次に、Cガスの解離における電子エネルギー依存性を検知すべく、質量分析計を用いて電子エネルギーと解離によるCF イオンとC イオンとの存在個数を測定した結果を図7(a) に示す。ここで横軸は電子エネルギー、縦軸は存在個数に対応するマスシグナル強度である。図7(a) から求めたCF イオンのC イオンに対する存在確率と電子エネルギーとの関係を図7(b) に示す。入射エネルギーを200V以下で用いるとしたとき、シリコン窒化膜のエッチングに着目すると、図5からCF イオンとC イオン以外は無視することができることがわかる。したがってエッチング選択比20を得るためにはCF イオンのC イオンに対する割合を20%以下にするとよいことがわかる。ここでは図7(b) から、電子エネルギーを33eV以下に抑えることでCF イオンのC イオンに対する割合を20%以下にすることができることがわかる。
【0082】
なお前記実施例で示したように、Cプラズマ中の電子の運動エネルギーが33eV以下であれば、プラズマ中で生成されるC の割合が多くなり、選択比20以上のSiO/SiN選択エッチングが可能となる。しかしマグネトロンプラズマや誘導結合型プラズマでは、プラズマ中のE/P(ここでEは電界強度、Pは容器内圧力)が1000(V/cm・Torr)以上と大きく、そのため図8に示すようにCプラズマ中の平均電子温度は15eVと大きく、エネルギーが33eV以下の割合も少ない状態である。一方He、Kr、Xeの各希ガスのプラズマではE/Pが1000(V/cm・Torr)以上でも電子温度は低い値を示す。そこで本発明者らは、マグネトロンにおいてこれら希ガスとc−Cガスの混合ガスを用いることによりプラズマ中の電子温度が下がり、Cの割合が増加し、SiO/SiN選択エッチングの選択比が増加することを期待し実験を試みた。その結果KrおよびXeガスを使用したときのみ、c−Cに適度の混合比で混合することによって、SiO/SiNの選択比20以上が達成された。また、希ガス/Cの混合比はKr、Xeの順に小さくすることができ、Xeでは小量の添加で選択比20以上が達成できるため、効果が大きい。これは、図9に示されるように、E/P>1000(V/cm・Torr)での各希ガスの電子温度がKr、Xeの順に低くなっていることにより、Xe、Krの順に電子の冷却効果が大きいためである。一方He、Ne、Arではその電子温度はCに比べて低いが、その分布関数を調べると図に示すように33eV以上を占める割合が比較的多い。このために、十分な冷却効果が得られず高選択比が得られないと考えられる。このようにKrあるいはXeの添加によって、Cの生成に適した、低い一定のエネルギーで、効率よくイオン化することができる。
【0083】
実施例2
図10は本発明実施例の方法で用いられる表面処理装置を示す概略構成図である。
【0084】
この装置は、マグネトロン放電を利用したもので、印加電力すなわち基板への入射エネルギー、あるいはガス圧、流速、密度を制御することによって、プラズマ中のc−C分子の滞在時間を制御し、これにより、プラズマ中の化学種の成分比を制御するものである。この装置は、反応室を形成する接地された真空容器201と、この真空容器201の上壁で構成される上部電極201aと、この真空容器201内に上部電極201aに対向するように設置され、冷却管等の温度制御機構を具備すると共に、試料支持台を兼ねた下部電極203と、真空容器201内を真空排気する排気系206と、ガス供給源205とを具備し、下部電極203上に載置された基板207の表面処理を行うものである。この下部電極203は、ブロッキングコンデンサCを介して高周波電源204に接続されており、また一方上部電極201aは接地されている。これらの電極間には、13、56MHzの高周波電力が印加され、真空容器201内にプラズマ202が形成されるようになっている。また下部電極203上には、ポリイミド薄膜に挾まれた銅板が張り付けられており、銅板に電源(図示せず)から4kVの電圧を印加することにより被処理基板207が下部電極上に静電的に吸着されるようになっている。さらに上部電極201aの上方には、複数の永久磁石およびその駆動機構からなる磁場発生器208が設置され、下部電極203と上部電極201aの対向空間に磁界を印加するようになっている。
【0085】
この装置にc−C を導入し、プラズマを形成する。そしてガスの流量、圧力、印加電力を次のように調整しエッチングを行った。
【0086】
電子密度n=3E10cm−3、反応容器体積V=2.7リットル、Cガス流量Q=4.5Torr・リットル/sec、プロセス圧力P=40mTorr 、N=n×P×V×Q−1=7.2E8(=7.2×10)ここでEnは×10を意味する。電子密度n=1E9cm−3としたとき、エッチング選択比20を得ることができた。このとき質量分析計を用いてイオン種を分析した結果、CF 、CF 、C 等が検出され、CF /(CF +C )が6%であった。
【0087】
ここで他の条件をそのままにして流量Qのみを変化させると、流量Qをより大きくしたときには、十分な選択性を得ることができたが、流量Qを小さくすると、十分な選択性を得ることができなかった。これは滞在時間が増え、CF が増大したためと考えられる。さらに、圧力を上げたり、容器の容積を増大させたりすると選択性が低下した。
【0088】
なお、Cガスに限定されることなく、C10 など、(CF の、nの大きいガスを導入しプラズマを形成することができる。そしてガスの流量、圧力、印加電力、磁界強度を調整し、(CF のnが特定の値をもつものが主成分となるプラズマを生成する。そして基板に印加するバイアス電位を調整しイオンの入射エネルギーを制御することによって、窒化シリコン膜に対して酸化シリコン膜を極めて選択性良くエッチングすることができる。
【0089】
次に、Cガスの解離によるマグネトロンプラズマ中のイオン種を分析した、その分析結果を図11に示す。図11(b) は図11(a) よりも流量を増大したときの例である。図11(a) の場合はCF /(CF+ +C )が35%でありシリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が2であったものが、ガス流量を増やすことにより図11(b) の場合CF /(CF+ +C )が8%に低下し選択比が20に上がった。
【0090】
さらに、CF /(CF+ +C )に対する衝突指数Nの関係を測定した。その結果を図12に示す。ここで縦軸はCF /(CF+ +C )、横軸は次に示すように表される衝突指数Nである。
【0091】
なおN=n×P×V×Q−1
:プラズマ中の電子密度
P:プロセス圧力
V:反応容器の体積
Q:c−C流量
としたとき、Nを7.2E8以下にすることで、CF /(CF+ +C )が8%以下になり、選択比が20以上となった。
【0092】
この結果、Nを7.2E8以下にするのが望ましいことがわかる。
【0093】
実施例3
図13は本発明実施例の第3の方法で用いられる平行平板型の表面処理装置を示す概略構成図である。
【0094】
この装置は、平行平板型プラズマ生成装置を用い、電極間での放電を利用したもので印加電力またはガス圧を制御することによってプラズマ中の化学種の成分比を制御するもので、反応室を形成する真空容器301と、この真空容器301の内部に設置された上部電極301aと、この真空容器301内に上部電極301aに対向するように設置され、冷却管等の温度制御機構を具備すると共に、試料支持台を兼ねた下部電極303と、真空容器301内を真空排気する排気系306と、ガス供給系305とを具備し、下部電極303上に載置された基板307の表面を処理する。この下部電極303は、マッチング回路(図示せず)を介して高周波電源304に接続され、一方上部電極301aは接地されている。これらの電極間には13、56MHzの高周波電力が印加され、真空容器301内にプラズマ302が形成されるようになっている。
【0095】
この装置にc−Cガスを導入し、プラズマを形成する。そしてガスの流量、圧力、印加電力を次のように調整しエッチングを行った。
【0096】
ここで反応容器体積V=2リットル、Cガス流量Q=2Torr・リットル/sec 、プロセス圧力P=1Torr、N=n×P×V×Q−1=1E9としたとき、エッチング選択比20を得ることができた。さらに質量分析計を用いてイオン種を分析した結果CF /(CF+ +C )が8%以下になっていた。このときも、他の条件をそのままにして流量Qのみを変化させると、流量Qをより大きくしたときには、十分な選択性を得ることができたが、流量Qを小さくすると、十分な選択性を得ることができなかった。これは、c−C滞在時間が増え、CF が増大したためと考えられる。さらに、圧力を上げたり、容器の容積を増大させたりすると選択性が低下した。
【0097】
なお、本実施例においてはマグネトロン放電および平行平板型を用いた装置について述べたが、ECR共鳴を用いたもの、ヘリコン波を用いたヘリコン型RIE装置等他のプラズマ処理装置を用いるようにしても良い。
【0098】
例えば、ヘリコン型RIE装置を用いた場合について説明する。この装置は、図14および図15に示すように、反応室401内に、石英放電管402と真空ポンプ403とを具備し、石英放電管402内に二重ループ型の放電アンテナ407が配設され、この一端が高周波電源408に接続されると共に他端がアースに接続されている。また、放電管402内に400ガウスの均一磁場を生起せしめる電磁コイル409が配設され、この電磁コイル409は反応室401内でこの電磁コイル409から離れるにしたがって磁場強度が小さくなるようになっている。406はバルブ、410は基板支持プレートである。
【0099】
この装置を用い、電子密度n=1E13cm−3、反応容器体積V=2.4リットル、Cガス流量Q=0.88Torr・リットル/sec 、プロセス圧力P=1.7mTorr、N=n×P×V×Q−1=4.6E10でエッチング選択比20を得ることができ、Nをさらに小さくしていくときエッチング選択比は向上した。さらに質量分析計を用いてイオン種を分析した結果、CF /(CF+ +C )が8%以下になっていた。このときも、他の条件をそのままにして流量Qのみを変化させると、流量Qをより大きくしたときには、十分な選択性を得ることができたが、流量Qを小さくすると、十分な選択性を得ることができなかった。これは滞在時間が増え、CF が増大したためと考えられる。さらに、圧力を上げたり、容器の容積を増大させたりすると選択性が低下した。
【0100】
さらに、図16に示すような、電子ビーム励起型RIE装置(EBEP)を用いた場合について説明する。この装置は、放電を行う放電室606と、放電で形成された電子を励起して反応室601に送出する励起室605と、励起された電子によってガス導入口620から導入される反応性ガスを解離せしめて、被処理基板610上に導き、正しいエッチングを行うようにしたことを特徴とする。そして、放電室606の後端には電極616がもうけられ、放電用のガス614がガス導入口613から放電室606に導入される。そして612、616、615は電極である。
【0101】
この装置を用いて、電子密度n=1E11cm−3、反応容器体積=35リットル、Cガス流量=0.25Torr・リットル/sec 、プロセス圧力=0.5mTorr、としたとき、N=n×P×V×Q−1=7E9となった。
【0102】
このとき、エッチング選択比20を得ることができ、Nをさらに小さくしていくときエッチング選択比は向上した。このとき質量分析計を用いてイオン種を分析した結果、CF /(CF+ +C )が8%以下になっていた。
【0103】
さらに、図17に示すように、μ波プラズマエッチング装置(ECR)を用いた場合について説明する。この装置は磁場コイル707により磁場の印加された反応容器701に、マグネトロン704により発生した2.45GHzのマイクロ波を導波管705および石英窓706を介して導入し、反応性ガスをECR放電励起するものである。試料台703には13.56MHzのRF電力を印加してウェハ702上でのイオン照射エネルギーを制御する。この装置を用いて、電子密度 n=1E11cm−3、反応容器体積=25リットル、Cガス流量=0.38Torr・リットル/sec 、プロセス圧力=0.5mTorrとしたとき、N=n×P×V×Q−1=3.3E9となり、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比20を得ることができ、Nをさらに小さくしていくときエッチング選択比は向上した。このとき質量分析計を用いてイオン種を分析した結果CF /(CF+ +C )が8%以下であった。
【0104】
さらに、誘導結合型RIE装置を用いた場合、
電子密度 n=1E12cm−3、反応容器体積V=7リットル、Cガス流量Q=0.5Torr・リットル/sec 、プロセス圧力P=3mTorr、
N=n×P×V×Q−1=4.2E10でエッチング選択比20を得ることができ、Nをさらに小さくしていくときエッチング選択比は向上した。このとき質量分析計を用いてイオン種を分析した結果CF /(CF +C )が8%以下であった。
【0105】
また、マグネトロンプラズマにてパルス変調した際のシリコン酸化膜とシリコン窒化膜のエッチング速度の変化を測定した結果を図18に示す。この図からあきらかなように、100msecのパルス変調にて選択比14から22まで上昇した。
【0106】
次に、光励起によりプラズマを生成するに際し、励起波長を対応する電子エネルギーとCF イオンおよびC イオンの存在個数との関係を測定した結果を図19に示す。この結果から明らかなように励起波長70.9〜102.5nmすなわち電子エネルギー12.1〜17.5の領域ではCF イオンは存在しない。従って良好なエッチング選択性を得ることができる。
【0107】
なお、この発明は、酸化シリコン膜のみならず、BPSG,ASSGなどの不純物を含む酸化シリコン膜に対しても同様の条件で、シリコン窒化膜に対するエッチング選択比を得ることができるため、エッチングされやすいこれら不純物を含む酸化シリコン膜については特に有効である。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、フロロカーボン系のガスを用いた表面処理において、(CF2) イオンを主成分とするイオンを基板に作用させることによって、シリコン窒化膜に対してシリコン酸化膜を選択的にエッチングすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の方法で用いられる表面処理装置の概略構成図
【図2】本発明実施例の表面処理工程を示す図
【図3】イオン種とエッチング速度との関係を示す図
【図4】入射エネルギーとエッチング速度との関係を示す図
【図5】各イオン種における入射エネルギーとエッチング速度との関係を示す図
【図6】入射エネルギーとCF /(C +CF )の関係を示す図
【図7】Cガスの解離における電子エネルギー依存性を示す図
【図8】電子温度と分布関数の関係を示す図
【図9】電子温度とE/Pとの関係を示す図
【図10】本発明の第2の実施例の表面処理装置を示す概要図
【図11】Cガスの解離における流速と生成イオン種を示す図
【図12】CF の混合比と衝突指数との関係を示す図
【図13】本発明の第3の実施例の表面処理装置を示す概要図
【図14】本発明の第4の実施例の表面処理装置を示す概要図
【図15】同装置の要部を示す図
【図16】本発明の第5の実施例の表面処理装置を示す概要図
【図17】本発明の第6の実施例の表面処理装置を示す概要図
【図18】パルス幅とエッチング選択性との関係を示す図
【図19】電子エネルギーとCF およびC の存在個数を示す図
【図20】選択エッチングの一例を示す図
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 ゲート絶縁膜
3 ゲート電極
4 窒化シリコン膜
5 酸化シリコン膜
R レジストパターン
H コンタクトホール
100 ガス供給源
101 イオン源
102 加速系
103 質量分離器
104 減速系
105 真空容器
106 基板
107 表面処理室
108 サセプタ
109 排気系
201 真空容器
201a 上部電極
202 プラズマ
203 サセプタ(下部電極)
204 高周波電源
205 ガス供給源
206 排気系
207 被処理基板
301 真空容器
301a 上部電極
303 下部電極
305 ガス供給系
306 排気系
307 基板

Claims (22)

  1. フロロカーボン系ガスを用いて、半導体基板表面の加工処理を行う表面処理方法において、
    前記フロロカーボン系ガスを含むガスを供給するガス供給工程と、
    前記フロロカーボン系ガスの励起によりイオンを生成し、生成した該イオンを前記半導体基板上に導いて、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングするエッチング工程
    とを含み、
    前記エッチング工程は、前記半導体基板上に導かれるフロロカーボン系イオンが(CF2n +(n=1,2,3…)のみを主成分とするように制御されることを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記エッチング工程は、前記(CF2n +のみを主成分とするイオンによってシリコン窒化膜上で誘起せしめられる反応がエッチングから堆積に移行するエネルギー値をとるように、前記半導体基板に入射するエネルギーを、制御する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  3. 前記エッチング工程は、前記イオンのうち、CF3 +濃度の(C24 ++CF3 +)濃度に対する割合をx(x:CF3 +/(C24 ++CF3 +))とするとき、前記半導体基板に入射するエネルギーEが、次式
    152eV<E≦223eV
    x<−0.744+19768.7/(214.8E−21240)
    x:CF3 +/(C24 ++CF3 +
    E:イオンの入射エネルギー
    を満たすように制御して前記イオンを前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程を含むことを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  4. 前記エッチング工程は、前記イオンを、前記半導体基板に入射するエネルギーが、152eV以下になるように制御して前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程を含むことを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  5. 前記エッチング工程は、前記式を満たすようにイオンビームを制御して前記半導体基板上に導く工程を含むことを特徴とする請求項3または4記載の表面処理方法。
  6. 前記ガス供給工程は、前記フロロカーボン系ガスとして、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを供給する工程を含み、
    前記エッチング工程は、前記c−C48ガスをプラズマ化することにより、イオンを生成し、前記基板上に導かれる前記イオンのうち、(CF2n +の全濃度に対するCF3 +イオンの濃度の比率が8%以下となるように制御して前記半導体基板上に導き、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングする工程であることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  7. 前記ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを導入する工程を含み、
    前記イオンは、電子エネルギーが33eV未満となるように制御された電子ビームで該ガスを励起し、プラズマを形成することによって達成されることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  8. 前記ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを導入する工程を含み、
    前記イオンは、該ガスを波長70.9nm以上102.5nm以下の光を用いてプラズマ化することによって生成されることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  9. 前記ガス供給工程は、半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを導入する工程を含み、
    前記イオンは、該ガスをプラズマ化することによって達成されかつ該プラズマ中に存在するc−C48分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数N、該プラズマ中の電子密度neおよび該プラズマ中のc−C48分子の該気密反応容器内での滞在時間τが次式
    N=ne×τ≦7.2×108
    τ=P×V×Q-1
    P:c−C48分圧
    V:前記反応容器の体積
    Q:c−C48流量
    を制御することによって達成されることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  10. 前記エッチング工程は、前記ガスのプラズマによって得られたイオンの前記半導体基板への入射エネルギーを500eV以下に制御する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  11. マグネトロンプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが24msec以下となるように制御することによって、前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  12. 平行平板形プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが720msec以下となるように制御することによって、前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  13. 制御した電子ビームで前記ガスを励起し、プラズマ中に存在するc−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが7.2msec以下となるように制御することによって前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  14. マイクロ波励起プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが7.2msec以下となるように制御することによって、前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  15. 誘導結合形プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在するc−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが0.72msec以下となるように制御することによって、前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  16. ヘリコン励起プラズマ生成装置を用いてプラズマを生成し、プラズマ中に存在する、c−C48分子の滞在時間τ=P×V/Qが0.072msec以下となるように制御することによって前記イオンを生成することを特徴とする請求項9記載の表面処理方法。
  17. 前記ガス供給工程は半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを導入する工程を含み、
    該ガスを、数msecから数百msecのパルスにて変調した高周波にてプラズマ化することによって前記イオンを生成することを特徴とする請求項3または4記載の表面処理方法。
  18. 前記ガスのプラズマはマグネトロン励起プラズマ生成装置で生成されたプラズマであることを特徴とする請求項17記載の表面処理方法。
  19. 前記ガス供給工程は半導体基板を収容する気密反応容器内に減圧下でc−C48ガスを導入する工程を含み、
    該ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化することにより、前記イオンを生成することを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  20. 反応容器内に設置された半導体基板上にフロロカーボン系ガスを供給するガス供給手段と、
    反応容器内のガスを排気するガス排気手段と、
    前記フロロカーボン系ガスをプラズマ化して得られたイオンのうち(CF2n + (n=1,2,3…)のみを主成分とするイオンを前記半導体基板上に導くように制御し、シリコン窒化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングするエッチング手段
    を具備したことを特徴とする表面処理装置。
  21. さらに、前記プラズマ中に存在するc−C48分子の該プラズマ中に存在する電子との衝突指数N、該プラズマ中の電子密度neおよび該プラズマ中のc−C48分子の該気密反応容器内での滞在時間τが次式
    N=ne×τ≦7.2×108
    τ=P×V×Q-1
    P:c−C48分圧
    V:前記反応容器の体積
    Q:c−C48流量
    を満足するように、前記ガス供給手段および前記ガス排出手段のうちの少なくとも1つを制御し、c−C48ガス流量Qまたはc−C48分圧を制御する手段を含むことを特徴とする請求項20記載の表面処理装置。
  22. 前記エッチング手段は、前記ガスを、数msecから数十msecのパルスにて変調した電子ビームによりプラズマ化する手段を含むことを特徴とする請求項20記載の表面処理装置。
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